JPH0824604A - 溶存揮発性物質の分離方法および溶存揮発性物質の分離膜 - Google Patents

溶存揮発性物質の分離方法および溶存揮発性物質の分離膜

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JPH0824604A
JPH0824604A JP16561294A JP16561294A JPH0824604A JP H0824604 A JPH0824604 A JP H0824604A JP 16561294 A JP16561294 A JP 16561294A JP 16561294 A JP16561294 A JP 16561294A JP H0824604 A JPH0824604 A JP H0824604A
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fluorosilicone
dissolved volatile
volatile substance
porous
substance
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JP16561294A
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English (en)
Inventor
Junjiro Iwamoto
純治郎 岩元
Yutaka Furukawa
豊 古川
Yoshikazu Yamada
賀一 山田
Hiroshi Toda
洋 戸田
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 多孔質補強体層と架橋型フルオロシリコーン
による非多孔質層とを有してなることを特徴とする溶存
揮発性物質の分離膜。 【効果】 低コストで製造容易、取り扱い容易、構造簡
単、機械的強度適度、高機能・高性能な溶存揮発性物質
の分離膜を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、溶存揮発性物質の分
離方法および溶存揮発性物質の分離膜に関し、さらに詳
しくは、水道水、井戸水、廃水等の液体中に溶存する揮
発性物質、たとえばドライクリーニングや機械の脱脂剤
として用いられる揮発性有機ハロゲン物質等を容易にか
つ簡便に、しかも効率良く分離することができる溶存揮
発性物質の分離方法、および、前記溶存揮発性物質の分
離方法に好適に用いることができ、簡単な構造で適度な
機械的強度を有し、機能性に優れ、取り扱い易く、低コ
ストで製造し得る溶存揮発性物質の分離膜に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、水
等の液体中に含まれる揮発性有機物を除去する方法とし
て、1)液体中に多量のガスを吹き込むことにより、あ
るいは液体を煮沸することにより揮発性有機物を追い出
す方法(以下「追い出し法」と称する。)、2)活性炭
等の吸着剤を用いる方法(以下「吸着法」と称す
る。)、3)活性汚泥を用いる方法(以下「生物処理
法」と称する。)、4)触媒を用いて無害な物質に転換
する方法(以下「触媒法」と称する。)などが知られて
いた。
【0003】これらの従来法には以下のような問題があ
る。すなわち、前記1)追い出し法の場合、多量の熱エ
ネルギーあるいは追い出し用ガスが必要になり経済的で
ない。また、追い出された揮発性有機物は大気中に放散
されるので、この揮発性有機物が有害物質であると大気
汚染を引き起こすおそれがある。前記2)吸着法の場
合、前記吸着剤の再生に費用を要するので経済的でな
く、しかも液体中に前記吸着剤を阻害する物質が存在す
ると十分な吸着除去を行うことができない。前記3)生
物処理法の場合、現在のところ除去処理の速度が低く、
高い効率で揮発性有機物の除去を行うことができない。
前記4)触媒法の場合、触媒活性の維持が困難で効率的
でなく、しかも液体中に触媒が混入してしまうおそれが
ある。
【0004】一方、液体中に混入している揮発性有機物
を、多孔質膜を用いて除去する方法が知られている。し
かし、この場合、処理水量の増大に伴い、前記多孔質膜
における細孔間に水垢等が付着し、多孔質膜が親水化し
易くなり、その結果水漏れが発生し易くなるという問題
がある。そこで、近時、この問題を解決するため、揮発
性有機物に対して選択透過性を示す高分子非多孔質層を
有してなる膜を用いることが提案されている。
【0005】しかしながら、前記膜における高分子非多
孔質層は、一般に揮発性有機物に対する透過係数が小さ
いので、前記膜を用いると除去効率が悪い。前記高分子
非多孔質層の厚みを薄くすることも考えられるが、この
場合、前記膜の強度が不十分になるという問題がある。
そこで、前記高分子非多孔質層を透過係数の大きなシリ
コーンポリマーを用いて形成することも考えられるが、
シリコーンポリマーは揮発性有機物のみならず水等の液
体に対しても透過容易性を示すので、揮発性有機物のみ
を効率良く除去することができないという問題がある。
【0006】したがって、液体中に含まれる揮発性有機
物を容易にかつ簡便に、しかも効率良く分離することが
できる方法および膜は、依然提供されていない。
【0007】この発明は、前記従来における問題を解決
することを目的とする。
【0008】すなわち、この発明は、水道水、井戸水、
廃水等の液体中に溶存する揮発性物質、たとえばドライ
クリーニングや機械の脱脂剤として用いられる揮発性有
機ハロゲン物質等を容易にかつ簡便に、しかも効率良く
分離することができる溶存揮発性物質の分離方法を提供
することを目的とする。さらに、この発明は、前記溶存
揮発性物質の分離方法に好適に用いることができる溶存
揮発性物質の分離膜を提供することを目的とする。ま
た、簡単な構造で適度な機械的強度を有し、機能性に優
れ、取り扱い易く、低コストで製造し得る溶存揮発性物
質の分離膜を提供することを目的とする。
【0009】
【前記課題を解決するための手段】前記課題を解決する
ための第1の発明は、多孔質補強体層と架橋型フルオロ
シリコーンによる非多孔質層とを有してなることを特徴
とする溶存揮発性物質の分離膜であり、第2の発明は、
前記請求項1に記載の溶存揮発性物質の分離膜を容器内
に配置して隔膜を形成した後、前記隔膜の一方の側に、
揮発性物質を含有する液体を配置し、前記隔膜の他方の
側を減圧にすることを特徴とする溶存揮発性物質の分離
方法である。
【0010】上記第1および第2の発明における具体的
な態様を以下に列挙する。
【0011】前記第1の発明における態様の一つは、前
記架橋型フルオロシリコーンが、(化1)で示されるビ
ニル基含有フルオロシリコーンと、(化2)で示される
H−Si基含有シリコーンと、触媒量の遷移金属化合物
とを反応させてなる前記請求項1に記載の溶存揮発性物
質の分離膜である。
【0012】
【化1】
【0013】(ただし、式中、Rf は1価の含フッ素ア
ルキル基または含フッ素ポリエーテル基を示す。R1
炭素数1〜8の1価有機基を示す。aおよびbは、0<
a≦3、0≦b≦3および0<a+b<4の関係を満足
する。)
【0014】
【化2】
【0015】(ただし、式中、R2 は炭素数1〜8の1
価有機基を示す。cおよびdは、0<c≦3、0≦d≦
3および0<c+d<4の関係を満足する。) 前記第2の発明における態様の一つは、前記架橋型フル
オロシリコーンが、上記(化1)で示されるビニル基含
有フルオロシリコーンと、上記(化2)で示されるH−
Si基含有シリコーンと、触媒量の遷移金属化合物とを
反応させてなる前記請求項2に記載の溶存揮発性物質の
分離方法である。
【0016】以下、この発明について詳細に説明する。
【0017】この発明の溶存揮発性物質の分離方法にお
いては、この発明の溶存揮発性物質の分離膜を用いる。
【0018】−溶存揮発性物質の分離膜− 前記溶存揮発性物質の分離膜は、多孔質補強体層と架橋
型フルオロシリコーンを用いて形成された非多孔質層と
を有してなる。
【0019】−−多孔質補強体層−− 前記多孔質補強体層としては、容器内に配置した際、溶
存揮発性物質の分離膜が隔膜として機能するのに充分な
機械的強度を有し、溶存揮発性物質を透過させる良好な
透過性能を有する限り、特に制限がない。多孔質補強体
層は、溶存揮発性物質を含有する液体に対する寸法安定
性、耐薬品性、耐かび性等を有すれば更に好ましい。こ
の多孔質補強体層は、目的に応じてその材質、形状、構
造、大きさ等を選択することができる。
【0020】前記多孔質補強体層を形成するための好ま
しい素材としては、たとえばポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン等のオレフィン系重合体;四フッ化エ
チレン樹脂(PTFE)、三フッ化塩化エチレン樹脂
(PCTFE)、四フッ化エチレン−エチレン共重合樹
脂(ETFE)、フッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、
一フッ化ビニル樹脂(PVF)、四フッ化エチレン−パ
ーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(PF
A)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合樹
脂(FEP)、エチレン−四フッ化エチレン共重合樹脂
(ETFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン
−パーフロロアルキルビニルエーテル共重合樹脂(EP
E)、三フッ化塩化エチレン−エチレン共重合体(EC
TFE)等のフッ素樹脂などを挙げることができる。こ
れらの中でも、フッ素樹脂が好ましく、特に四フッ化エ
チレン樹脂、ポリフッ化エチレンが好ましい。これら
は、1種単独で用いても良く、あるいは2種以上を併用
しても良い。
【0021】前記多孔質補強体層は、たとえば織布、不
織布、メッシュ、微孔性多孔質体等の多孔質体などの形
態で用いられることができる。これらの中でも、微孔性
多孔質体が好ましい。この発明においては、たとえば織
布だけを用いるようにこれらの内の一種を用いて多孔質
補強体層を形成することもできるし、あるいは、たとえ
ば織布と不織布とを組み合わせるようにこれらの内の二
種以上を組み合わせて多孔質補強体層を形成することも
できる。
【0022】前記多孔質補強体層は、この発明に係る分
離膜をどのような態様で使用するかに応じて、平膜状、
管体状等任意の形状を採用することができる。
【0023】前記多孔質補強体層の通気度、いわゆるガ
ーレー数は、通常1〜200秒であり、好ましくは1〜
50秒である。前記ガーレー数が、特に1〜50秒であ
ると、効率よく溶存揮発性物質を分離することができる
点で有利である。
【0024】また、多孔質補強体層が多孔質体である場
合には、前記多孔質補強体層の空隙率は、通常30〜9
5%であり、好ましくは50〜90%であり、特に80
〜90%であるのが好ましい。前記空隙率が前記範囲内
であると、効率的に溶存揮発性物質の分離を行うことが
できる点で好ましい。
【0025】前記多孔質補強体層は、1層で構成しても
良く、あるいは2層以上からなる積層体層として構成し
ても良い。
【0026】前記多孔質補強体層の厚みとしては、通常
10〜300μmであり、好ましくは50〜200μm
であり、特に80〜150μmが好ましい。前記厚みが
特に80〜150μmであると、効率よく溶存揮発性物
質の分離を行うことができる点で有利である。
【0027】−非多孔質層− 前記非多孔質層は、架橋型フルオロシリコーンを用いて
形成されている。
【0028】前記架橋型フルオロシリコーンとしては、
たとえば、シラノール基含有フルオロシリコーンを3官
能以上の加水分解性基を含有する架橋剤を用いて架橋し
てなるもの、(メタ)アクリレート基含有フルオロシリ
コーンを紫外線により架橋してなるもの、ビニル基含有
フルオロシリコーンを触媒量の遷移金属化合物の存在下
に、ケイ素結合水素原子含有シリコーンを用いて架橋し
てなるものなどを挙げることができる。
【0029】これらの中でも、ビニル基含有フルオロシ
リコーンを触媒量の遷移金属化合物の存在下に、ケイ素
結合水素原子含有シリコーンを用いて架橋してなる架橋
型フルオロシリコーン(以下「ビニル基含有フルオロシ
リコーン架橋体」と称する。)が好ましい。このビニル
基含有フルオロシリコーン架橋体は、架橋の際に架橋中
に副生物が生成せず、ピンホールが生じにくいなどの利
点を有する上、大面積の溶存揮発性物質の分離膜を得る
ことができる点で有利である。
【0030】前記ビニル基含有フルオロシリコーン架橋
体は、前記(化1)で示されるビニル基含有フルオロシ
リコーンと、前記(化2)で示されるH−Si基含有シ
リコーンと、触媒量の遷移金属化合物とを含有する架橋
体形成液を反応させることにより得ることができる。具
体的には、前記ビニル基含有フルオロシリコーンを前記
触媒量の遷移金属化合物の存在下に、前記H−Si基含
有シリコーンを用いて架橋することにより得ることがで
きる。
【0031】前記ビニル基含有フルオロシリコーンは、
1分子中に少なくとも1個のビニル基を含有する。前記
ビニル基含有フルオロシリコーンとしては、たとえば以
下の(化3)で示されるフルオロシリコーンを挙げるこ
とができる。
【0032】
【化3】
【0033】(ただし、式中、Rf は1価の含フッ素ア
ルキル基または含フッ素ポリエーテル基を示す。Vi
ビニル基を示す。k,m,nは0<k,0≦m,0≦n
を満足する整数である。) ここで、前記1価の含フッ素アルキル基としては、たと
えばCn2n+1CH2CH2 −、Cn2n+1CH2 CH2
CH2 −、Cn2n+1CH2 CH2 CH2 CH2 −、
n2n+124 OC36 −、(CF32 CFC
n2nCH2 CH2 −、HCn2nCH2 CH2 −(こ
れらの式中、nは1〜18の整数を示す。)などを挙げ
ることができる。
【0034】前記1価の含フッ素ポリエーテル基として
は、たとえば−CH2 CH2 CF(CF3 )[OCF2
CF(CF3 )]n F(この式中、nは1〜10の整数
を示す。)、−CH2 CH2 CH2 OCH2 CF(CF
3 )[OCF2 CF(CF3)]n F(この式中、nは
1〜10の整数を示す。)、−CH2 CH2 CH2 CF
2 CF2 (OCF2 CF2 CF2m F(この式中、m
は1〜11の整数を示す。)などを挙げることができ
る。
【0035】前記H−Si基含有シリコーンは、1分子
中に平均2個以上のH−Si基を含有する。前記H−S
i基含有シリコーンは、前記触媒量の遷移金属化合物の
存在下に、前記ビニル基含有フルオロシリコーンのビニ
ル基との間にハイドロシリレーションと呼ばれる反応を
起こす。その結果、前記ビニル基含有フルオロシリコー
ン架橋体が生成する。
【0036】前記H−Si基含有シリコーンの構造とし
ては、特に制限はないが、前記ビニル基含有フルオロシ
リコーンとの相溶性を確実にする観点から、フッ素を含
有する構造が望ましい。
【0037】前記H−Si基含有シリコーンとしては、
たとえば、以下の(化4)で示されるシリコーンを挙げ
ることができる。
【0038】
【化4】
【0039】(ただし、式中、Rf は1価の含フッ素ア
ルキル基または含フッ素ポリエーテル基を示す。k,
m,nは0<k,0≦m,0≦nを満足する整数を示
す。) 前記H−Si基含有シリコーンの使用量としては、全ビ
ニル基含有フルオロシリコーンを架橋させるのに充分な
量であれば良く、通常は、前記ビニル基含有フルオロシ
リコーンのビニル基に対してケイ素結合水素原子が0.
5〜2.0の割合となる量であり、好ましくは0.8〜
1.2となる量である。
【0040】前記遷移金属化合物は、前記ビニル基含有
フルオロシリコーンのビニル基と、前記H−Si基含有
シリコーンのケイ素結合水素原子との架橋反応を促進さ
せる機能を有する。前記繊維金属化合物としては、たと
えば、ヘキサクロロ白金酸等の白金化合物、前記白金化
合物と比較的低分子量のビニル基含有オルガノシロキサ
ンとの錯体などを挙げることができる。
【0041】前記繊維金属化合物の使用量としては、前
記ハイドロシリレーションを促進するのに充分な量であ
れば良く、前記架橋体形成液に対して通常1〜100p
pmであり、好ましくは1〜10ppmである。
【0042】この発明においては、前記ビニル基含有フ
ルオロシリコーン架橋体を得る際、すなわち架橋反応を
行う際、前記ビニル基含有フルオロシリコーン、H−S
i基含有シリコーンおよび繊維金属化合物の外に、前記
非多孔質層の機械的強度を向上させる観点から、その他
の成分を前記架橋体形成液中に添加することができる。
【0043】前記その他の成分としては、たとえば、S
iO0.5 単位、SiO単位、SiO1.5 単位、SiO2
単位などを有してなる樹脂成分やシリカを挙げることが
できる。前記樹脂成分は、前記ビニル基含有フルオロシ
リコーンとの相溶性を確実にする観点から、フッ素を含
有するのが望ましい。また、この樹脂成分を前記ビニル
基含有フルオロシリコーンおよびH−Si基含有シリコ
ーンと共架橋させると、特に機械的強度の向上を図るこ
とができる。それゆえ、この樹脂成分は、CH2 =CH
−Si≡、HSi≡などを含有するのが望ましい。前記
その他の成分の使用量としては、特に制限はないが、前
記ビニル基含有フルオロシリコーンに対して5〜40部
が好ましい。
【0044】さらに、この発明においては、前記各成分
を混合して架橋形成液を調製してから高温での架橋反応
を行うまでの間、室温における硬化反応の進行を抑制す
る目的で、3−メチル−1−ブチン−3−オール等のア
セチレン基を有する化合物をポットライフ向上剤として
前記架橋体形成液中に添加することができる。
【0045】前記非多孔質層の厚みとしては、通常0.
1〜100μmであり、好ましくは0.5〜50μmで
あり、特に1〜20μmが好ましい。前記厚みが特に1
〜20μmであると、効率よく溶存揮発性物質の分離を
行うことができる点で有利である。
【0046】−溶存揮発性物質の分離膜の製造− 前記溶存揮発性物質の分離膜は、前記多孔質補強体層上
に前記架橋体形成液を塗布し、架橋反応させることによ
って、あるいは前記架橋体形成液とは反応を起こさない
素材で形成された層上に前記架橋体形成液を塗布し、架
橋反応させてビニル基含有フルオロシリコーン架橋体を
得た後、これを前記多孔質補強体層上に積層することに
よって製造することができる。
【0047】前記架橋体形成液は、前記各成分をボー
ル、ビーカー等の適当な容器内で混合することにより調
製することができる。前記架橋体形成液の塗布は、たと
えばスピンコータ、連続コーター、刷毛等を用いて行う
ことができる。
【0048】前記架橋体形成液の室温における粘度とし
ては、10,000cP以下とするのが好ましい。この
場合、前記架橋体形成液に溶媒等を添加して粘度の調整
を行うことなく、多孔質補強体層上に直接前記架橋体形
成液を塗布することができるので、効率が良く、コスト
や環境汚染等の観点からも好ましい。
【0049】前記架橋体形成液とは反応を起こさない素
材としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート等
の合成樹脂、金属、セラミックスなどを挙げることがで
きる。
【0050】前記架橋反応の温度としては、通常50〜
150℃であり、好ましくは70〜120℃である。
【0051】前記積層は、接着剤を用いても良く、半硬
化状態で押し付けて融着させても良い。
【0052】以上により得られた溶存揮発性物質の分離
膜は、緻密な構造を有し、非多孔質層を形成するシリコ
ーンポリマー中のフルオロアルキル基によって撥水性が
高く、水等の液体に対する遮蔽性が高く、ガス透過性が
高い。この溶存揮発性物質の分離膜は、簡単な構造で適
度な機械的強度を有し、機能性に優れ、取り扱い易い
上、低コストで製造することができる。この溶存揮発性
物質の分離膜は、後述の溶存揮発性物質の分離方法に好
適に用いることができる。
【0053】この発明の溶存揮発性物質の分離方法は、
まず前記溶存揮発性物質の分離膜を容器内に配置し、た
とえば以下のようにして行うことができる。すなわち、
たとえば、セル等の一端有底の筒状体を2つ用い、これ
らの開口部同士を前記溶存揮発性物質の分離膜を介して
結合することにより行うことができる。このとき、前記
溶存揮発性物質の分離膜を介して、2つの閉鎖された空
間が対向している。前記空間の内、一方を揮発性物質を
含有する液体の収容室として用い、他方を脱気により減
圧状態にする減圧室として用いる。なお、この発明にお
いては、前記空間の内、前記隔膜における非多孔質層側
を収容室として用いるのが好ましい。
【0054】前記隔膜を形成した後、前記収容室に揮発
性物質を含有する液体を充填する。また、前記減圧室
を、減圧ポンプ、減圧ポンプ、吸引ポンプ等を用いて脱
気し、減圧状態にする。このとき、前記収容室内に収容
された液体は前記隔膜側に吸引される。前記液体は前記
溶存揮発性物質の分離膜による隔膜を通過することはで
きないが、前記液体中に含まれる揮発性物質は前記隔膜
を通過することができる。したがって、前記減圧室を減
圧状態にすると、前記収容室に充填した液体中に溶存す
る揮発性物質のみが前記隔膜を通過して、前記減圧室に
移動し、溶存揮発性物質の分離を行うことができる。
【0055】この発明における前記揮発性物質とは、操
作温度において1mmHg以上の飽和蒸気圧を示す物質
の意である。これらの中でも、特に、水中に含まれる揮
発性物質の場合には、水よりも大きな飽和水蒸気圧を示
す物質が分離対象とされる。水は20℃で17mmHg
の飽和水蒸気圧を示すので、この温度条件の下で17m
mHg以上の飽和水蒸気圧を示す物質は前記隔膜を通過
して前記減圧室に移動し、容易に分離することができる
からである。たとえば、24℃での飽和水蒸気圧が40
0mmHgの塩化メチレン、26℃での飽和水蒸気圧が
200mmHgのクロロホルム、12℃での飽和水蒸気
圧が60mmHgの四塩化炭素、20℃での飽和水蒸気
圧が60mmHgのトリクロロエチレン、36℃での飽
和水蒸気圧が200mmHgの1,1,1−トリクロロ
エタン等はこの発明における揮発性物質として分離対象
とすることができる。
【0056】前記揮発性物質を含有する液体としては、
たとえば、水道水、井戸水、工場や家庭の雑廃水、金属
洗浄廃水などを挙げることができる。
【0057】この発明の溶存揮発性物質の分離方法によ
り分離した前記揮発性物質は、そのまま廃棄処理しても
良いし、再利用しても良い。
【0058】前記減圧室の圧力としては、通常1〜30
0Torrであり、好ましくは1〜100Torrであ
り、特に1〜20Torrが好ましい。前記圧力が前記
範囲内であると、溶存揮発性物質の分離膜に損傷を与え
ることなく、効率的に溶存揮発性物質の分離を行うこと
ができる点で有利である。
【0059】前記隔膜の表面積、すなわち、溶存揮発性
物質の分離膜の有効面積としては、目的に応じて適宜選
択することができる。
【0060】なお、この発明においては、前記収容室内
に揮発性物質を含有する液体を連続的に一定の供給速度
で供給し、かつ前記減圧室内を減圧状態にすることによ
り、溶存揮発性物質の分離を連続的に行うこともでき
る。このとき分離の済んだ液体は、前記収容室から前記
供給速度と同じ速度にて前記収容室から抜き取られる。
前記供給速度としては、前記隔膜の表面積、材質等に応
じて適宜選択することができるが、通常1〜1000c
m/秒であり、好ましくは5〜300cm/秒である。
【0061】以上により、水道水、井戸水、廃水等の液
体中に溶存する揮発性物質、たとえばドライクリーニン
グや機械の脱脂剤として用いられる揮発性有機ハロゲン
物質を容易にかつ簡便に、しかも効率良く分離すること
ができる。
【0062】
【実施例】以下、この発明の実施例および比較例につき
説明する。この発明は、これらの実施例に何ら限定され
ものではない。なお、この発明においては、この発明の
目的に反しない限り、適宜の設計変更を行なうことがで
きる。
【0063】−合成例1(ビニル基含有フルオロシリコ
ーンの合成)− 充分に窒素置換され、撹拌器および温度計を備えた1リ
ットルの4つ口フラスコに、[C4924 (CH
3 )SiO]3 を500g(0.544mol)、
[(CH22 SiO]4 を484g(1.63mo
l)、Vi(CH32 SiOSi(CH32 Vi
(ただし、この式中、Viはビニル基を示す。)を3.
8g(0.020mol)を入れた。4つ口フラスコ内
の温度を50℃に保持した後、CF3 SO3 Hを0.5
g添加した。4時間後にモノマーの消失を確認し、Na
HCO3 を5.6g添加して反応を停止した。濾過によ
りNaHCO3 を除去した後、180℃/3mmHgで
低沸物を除去した。得られた生成物は、NMRおよびI
Rによる分析の結果、以下の(化5)で示される構造で
あることが確認された。得られた生成物の粘度は、5,
000cPであった。
【0064】
【化5】
【0065】(ただし、式中、Viはビニル基を示
す。) −合成例2(H−Si基含有シリコーンの合成)− 充分に窒素置換され、撹拌器および温度計を備えた50
0mlの4つ口フラスコに、[C4924 (CH
3 )SiO]3 を130g(0.142mol)、
[(CH32 SiO]4 を126g(0.425mo
l)、[H(CH3)SiO]4 を76.6g(0.3
18mol)、(CH33 SiOSi(CH33
17.3g(0.107mol)を入れた。4つ口フラ
スコ内の温度を50℃に保持した後、CF3 SO3 Hを
0.18gを添加した。4時間後にモノマーの消失を確
認し、NaHCO3 を2.01g添加して反応を停止し
た。濾過によりNaHCO3 を除去した後、得られた生
成物をNMRおよびIRにより分析した結果、以下の
(化6)で示される構造を有することが確認された。得
られた生成物の粘度は、33cPであった。
【0066】
【化6】
【0067】−合成例3(樹脂成分の合成)− 撹拌器および温度計を備えた500mlの4つ口フラス
コに、(CH33 SiOSi(CH33 を13.1
g(0.080mol)、Vi(CH32 SiOSi
(CH32 Vi(ただし、この式中、Viはビニル基
を示す。)を60.0g(0.322mol)、C4
924 (CH3 )Si(OEt)3(ただし、この
式および次式中、Etはエチル基を示す。)を300g
(0.731mol)、Si(OEt)4 を167.5
g(0.804mol)、CF2SO3 Hを0.25g
入れた。4つ口フラスコ内の温度を50℃に保持した
後、H2 Oを60.4g滴下した。4時間後にモノマー
の消失を確認した後、KOHの10%メタノール溶液を
5.6g添加し、80℃で3時間反応させた。室温まで
冷却した後、KOHをH3 PO4 にて中和した。180
/3mmHgで低沸物を除去した後、濾過により精製を
行った。得られた生成物をNMRおよびIRにより分析
した。その結果、得られた生成物は、以下の組成式、
(CH33 SiO1/2 /Vi(CH32 SiO1/2
/C4224 SiO2/3 /SiO2=0.2/
0.8/1/1(ただし、式中、Viはビニル基を示
す。)を有することが確認された。この生成物の粘度
は、4,000cPであった。
【0068】(実施例1)前記合成例1で得られたビニ
ル基含有フルオロシリコーン100gに、前記合成例3
で得られた樹脂成分20g、塩化白金酸の10%イソプ
ロパノール溶液13mg、3−メチル−1−ブチン−3
−オール2.4mgを添加し、充分に撹拌した。これに
前記合成例2で得られたH−Si基含有シリコーンを1
5.7mg添加し、さらに充分撹拌した。こうして得ら
れたフルオロシリコーン組成物、すなわち架橋体形成液
の粘度は、2,300cPであった。
【0069】厚み100μmのポリエチレンテレフタレ
ート(PET)製フィルム上に、このフルオロシリコー
ン組成物を10μmの厚みに塗布し、110℃で10分
間、恒温槽内で加熱し、架橋反応させ、硬化させた。さ
らに、その硬化面上に前記フルオロシリコーン組成物を
10μmの厚みに塗布し、硬化前に孔径0.6μm、厚
み100μmのポリフッ化エチレン製多孔質体(空隙率
85%)を前記硬化面に押し当てた後、110℃で10
分間、恒温槽内にて反応させることにより、前記塗布面
を硬化し、これらを一体化した。
【0070】以上により製造した溶存揮発性物質の分離
膜を、有効面積2cm×20cmの小型セルに挟み込
み、100mg/リットルの濃度の塩化メチレン混入水
を7cm/秒の供給速度にて、前記小型セル内の空間に
おけるフルオロシリコーン層側に充填し、多孔質補強体
層側を10Torrまで減圧状態にした。このとき、塩
化メチレンの透過速度は50g/m2 ・Hrであり、水
の透過速度は210g/m2 ・Hrであった。その結
果、前記塩化メチレン混入水から塩化メチレンを効率よ
く、選択的に分離することができた。
【0071】(比較例1)実施例1において使用したP
ET製フィルム上に、架橋性ジメチルシリコーン(信越
化学工業(株)製、商品名OF−106)を5μmの厚
みに塗布し、これを110℃で10分間、恒温槽内にて
加熱し、硬化させた。さらに、前記硬化面上に架橋性ジ
メチルシリコーンを10μmの厚みに塗布し、これを硬
化させる前に、孔径0.6μm、厚み100μmのポリ
フッ化エチレン製多孔質体(空隙率85%)を前記塗布
面に押し当てた後、これを110℃で10分間、恒温槽
内にて硬化反応させて、一体化した。
【0072】こうして得られた分離膜を有効面積2cm
/20cmの小型セルに挟み込み、100mg/リット
ルの濃度の塩化メチレン混入水を7cm/秒の供給速度
にて、前記小型セル内の空間におけるシリコーン層側に
充填し、多孔質補強体層側を10Torrまで減圧状態
にした。このとき、塩化メチレンの透過速度は40g/
m・Hrであり、水の透過速度は450g/m・Hrで
あった。したがって、水の透過速度が大きいため、塩化
メチレン混入水から塩化メチレンを分離する際に、塩化
メチレンのみならず水までも分離されたきた。
【0073】
【発明の効果】この発明によると、水道水、井戸水、廃
水等の液体中に溶存する揮発性物質、たとえばドライク
リーニングや機械の脱脂剤として用いられる揮発性有機
ハロゲン物質を容易にかつ簡便に、しかも効率良く分離
することができる溶存揮発性物質の分離方法を提供する
ことができる。さらに、この発明によると、前記溶存揮
発性物質の分離方法に好適に用いることができる溶存揮
発性物質の分離膜を提供することができる。また、簡単
な構造で適度な機械的強度を有し、機能性に優れ、取り
扱い易く、低コストで製造し得る溶存揮発性物質の分離
膜を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸田 洋 千葉県市原市五井海岸10番地 旭硝子株式 会社千葉工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質補強体層と架橋型フルオロシリコ
    ーンを用いて形成された非多孔質層とを有してなること
    を特徴とする溶存揮発性物質の分離膜。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の溶存揮発性物質の分離
    膜を容器内に配置して隔膜を形成した後、揮発性物質を
    含有する液体を前記隔膜の片面に接触させ、前記隔膜の
    他方の側を減圧にすることを特徴とする溶存揮発性物質
    の分離方法。
  3. 【請求項3】 前記架橋型フルオロシリコーンが、(化
    1)で示されるビニル基含有フルオロシリコーンと、
    (化2)で示されるH−Si基含有シリコーンと、触媒
    量の遷移金属化合物とを反応させてなる前記請求項2に
    記載の溶存揮発性物質の分離方法。 【化1】 (ただし、式中、Rf は1価の含フッ素アルキル基また
    は含フッ素ポリエーテル基を示す。R1 は炭素数1〜8
    の1価有機基を示す。aおよびbは、0<a≦3、0≦
    b≦3および0<a+b<4の関係を満足する。) 【化2】 (ただし、式中、R2 は炭素数1〜8の1価有機基を示
    す。cおよびdは、0<c≦3、0≦d≦3および0<
    c+d<4の関係を満足する。)
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007014854A (ja) * 2005-07-06 2007-01-25 Kawamura Inst Of Chem Res 濾過フィルター、濾過フィルターの製造方法および血液濾過方法
EP3148944A4 (en) * 2014-05-27 2017-12-27 B.G. Negev Technologies & Applications Ltd., at Ben-Gurion University Selective phenol removal membranes and valorization of olive oil waste streams
WO2024070355A1 (ja) * 2022-09-26 2024-04-04 日東電工株式会社 浸透気化膜

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EP3148944A4 (en) * 2014-05-27 2017-12-27 B.G. Negev Technologies & Applications Ltd., at Ben-Gurion University Selective phenol removal membranes and valorization of olive oil waste streams
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