JPH08245436A - p−キシレンの製造方法 - Google Patents
p−キシレンの製造方法Info
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- JPH08245436A JPH08245436A JP7050112A JP5011295A JPH08245436A JP H08245436 A JPH08245436 A JP H08245436A JP 7050112 A JP7050112 A JP 7050112A JP 5011295 A JP5011295 A JP 5011295A JP H08245436 A JPH08245436 A JP H08245436A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】エチルベンゼンを含むC8芳香族炭化水素混合
物からp−キシレンを製造する際に、原料C8芳香族炭
化水素混合物を、水素化脱アルキル触媒を含むキシレン
異性化工程に供給し、ついで異性体分離工程に供給する
p−キシレンの製造方法。 【効果】この方法により、p−キシレン製造プロセスの
p−キシレン分離工程への供給液中のエチルベンゼン濃
度を大幅に減少させることが可能となった。p−キシレ
ン分離工程に供給する液中のエチルベンゼン濃度が大幅
に減少することの効果はp−キシレン分離工程でのp−
キシレン回収量が一定の場合は用役使用量の低減が可能
となる。p−キシレン分離工程への供給量を一定すれ
ば、エチルベンゼンが減少したことにより、相対的にp
−キシレン濃度が上昇するため、p−キシレン分離工程
でのp−キシレンの回収量が増加する。
物からp−キシレンを製造する際に、原料C8芳香族炭
化水素混合物を、水素化脱アルキル触媒を含むキシレン
異性化工程に供給し、ついで異性体分離工程に供給する
p−キシレンの製造方法。 【効果】この方法により、p−キシレン製造プロセスの
p−キシレン分離工程への供給液中のエチルベンゼン濃
度を大幅に減少させることが可能となった。p−キシレ
ン分離工程に供給する液中のエチルベンゼン濃度が大幅
に減少することの効果はp−キシレン分離工程でのp−
キシレン回収量が一定の場合は用役使用量の低減が可能
となる。p−キシレン分離工程への供給量を一定すれ
ば、エチルベンゼンが減少したことにより、相対的にp
−キシレン濃度が上昇するため、p−キシレン分離工程
でのp−キシレンの回収量が増加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチルベンゼンおよび
キシレンからなるC8芳香族炭化水素混合物から、p−
キシレンを製造するプロセスの改善に関するものであ
る。
キシレンからなるC8芳香族炭化水素混合物から、p−
キシレンを製造するプロセスの改善に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】キシレン異性体のうち、現在のところ工
業的に最も重要なのはp−キシレンである。
業的に最も重要なのはp−キシレンである。
【0003】p−キシレン製造の原料としては、通常ナ
フサを改質処理した後、抽出および分留で得られたC8
芳香族炭化水素混合物、或いはナフサの熱分解により副
生する分解ガソリンを抽出および分留により得られたC
8芳香族炭化水素混合物が使用される。これらのC8芳
香族炭化水素混合物原料の組成は広範囲に変わるが、通
常エチルベンゼン10〜40重量%、p−キシレン10
〜20重量%、m−キシレン30〜50重量%、o−キ
シレン15〜25重量%である。
フサを改質処理した後、抽出および分留で得られたC8
芳香族炭化水素混合物、或いはナフサの熱分解により副
生する分解ガソリンを抽出および分留により得られたC
8芳香族炭化水素混合物が使用される。これらのC8芳
香族炭化水素混合物原料の組成は広範囲に変わるが、通
常エチルベンゼン10〜40重量%、p−キシレン10
〜20重量%、m−キシレン30〜50重量%、o−キ
シレン15〜25重量%である。
【0004】工業的p−キシレン製造プロセスにおいて
は、通常C8芳香族炭化水素混合物原料は、先ずキシレ
ンの異性化工程から出てきたC8炭化水素混合物と合流
し、蒸留工程に供給される。ここでキシレン異性化工程
で副生した僅かのC9芳香族炭化水素混合物を主成分と
した高沸物が除去され、p−キシレン分離工程に供給さ
れる。工業的なp−キシレン分離工程としては、融点の
差を利用した深冷分離法、或いはp−キシレンを多孔性
固体吸着剤に選択的に吸着させる吸着分離法がある。
は、通常C8芳香族炭化水素混合物原料は、先ずキシレ
ンの異性化工程から出てきたC8炭化水素混合物と合流
し、蒸留工程に供給される。ここでキシレン異性化工程
で副生した僅かのC9芳香族炭化水素混合物を主成分と
した高沸物が除去され、p−キシレン分離工程に供給さ
れる。工業的なp−キシレン分離工程としては、融点の
差を利用した深冷分離法、或いはp−キシレンを多孔性
固体吸着剤に選択的に吸着させる吸着分離法がある。
【0005】p−キシレン分離工程で、p−キシレンが
回収された残りのp−キシレンが乏しいC8芳香族炭化
水素混合物は異性化工程で熱力学的平衡組成に近いp−
キシレン濃度まで異性化され、その後原料C8芳香族炭
化水素混合物と合流して蒸留工程にリサイクルされる。
この蒸留工程、p−キシレン分離工程およびキシレン異
性化工程からなる循環系を以後「分離−異性化サイク
ル」と呼ぶことにする。さて、上述したように、原料の
C8芳香族炭化水素混合物中にはエチルベンゼンがかな
りの量存在しているので「分離−異性化サイクル」にエ
チルベンゼンが蓄積するのを防ぐためエチルベンゼンを
何らかの手段で除去し、その除去率に応じた量のエチル
ベンゼンが「分離−異性化サイクル」を循環するのが通
常である。ところでp−キシレン分離工程に供給される
C8芳香族炭化水素混合物中のエチルベンゼン濃度は少
なければ少ないほど同じp−キシレンの回収量に対し供
給量が減少でき、蒸留工程を含めて用役使用量の低減効
果がある。またp−キシレン分離工程への供給量を同じ
にした場合はエチルベンゼン濃度が低減したことにより
相対的にp−キシレン濃度が上がり、p−キシレンの回
収量が増える。さらにまたp−キシレン分離工程が吸着
分離法の場合はエチルベンゼン濃度の低下がp−キシレ
ンの分離負荷を低減できるため、p−キシレンの回収量
をより多くすることが可能となる。しかしながら従来技
術ではp−キシレン分離工程への供給液中のエチルベン
ゼン濃度を減少させることは困難であった。すなわちエ
チルベンゼンを除去する手段として通常用いられるのは
異性化工程において使用される異性化触媒にエチルベン
ゼン転化能を付与して、異性化反応時にエチルベンゼン
をキシレン、またはキシレンと容易に分離できる物質に
変換する方法で、例えば、(1)特公昭49−4660
6号公報、特公昭51−15044号公報等に記載され
ている白金および固体酸からなる、いわゆる二次機能触
媒によりエチルベンゼンをキシレンに変換する方法、
(2)特開昭57−200319号公報、特開昭60−
105636号公報に記載されているエチルベンゼン
を、脱エチル化してベンゼンに変換する方法等である
が、これ等の方法の中で、(1)の方法は原理的にエチ
ルベンゼン転化率を高くすることが難しく、また(2)
の方法は、原理的にはエチルベンゼン転化率を高くする
ことはできるが、かりにエチルベンゼン転化率を高くし
ても従来のサイクルをする限りにおいては原料C8芳香
族炭化水素混合物中に比較的多量のエチルベンゼンが存
在するため、p−キシレン分離工程に供給する液中のエ
チルベンゼン濃度を大幅に低減させることは困難であ
る。
回収された残りのp−キシレンが乏しいC8芳香族炭化
水素混合物は異性化工程で熱力学的平衡組成に近いp−
キシレン濃度まで異性化され、その後原料C8芳香族炭
化水素混合物と合流して蒸留工程にリサイクルされる。
この蒸留工程、p−キシレン分離工程およびキシレン異
性化工程からなる循環系を以後「分離−異性化サイク
ル」と呼ぶことにする。さて、上述したように、原料の
C8芳香族炭化水素混合物中にはエチルベンゼンがかな
りの量存在しているので「分離−異性化サイクル」にエ
チルベンゼンが蓄積するのを防ぐためエチルベンゼンを
何らかの手段で除去し、その除去率に応じた量のエチル
ベンゼンが「分離−異性化サイクル」を循環するのが通
常である。ところでp−キシレン分離工程に供給される
C8芳香族炭化水素混合物中のエチルベンゼン濃度は少
なければ少ないほど同じp−キシレンの回収量に対し供
給量が減少でき、蒸留工程を含めて用役使用量の低減効
果がある。またp−キシレン分離工程への供給量を同じ
にした場合はエチルベンゼン濃度が低減したことにより
相対的にp−キシレン濃度が上がり、p−キシレンの回
収量が増える。さらにまたp−キシレン分離工程が吸着
分離法の場合はエチルベンゼン濃度の低下がp−キシレ
ンの分離負荷を低減できるため、p−キシレンの回収量
をより多くすることが可能となる。しかしながら従来技
術ではp−キシレン分離工程への供給液中のエチルベン
ゼン濃度を減少させることは困難であった。すなわちエ
チルベンゼンを除去する手段として通常用いられるのは
異性化工程において使用される異性化触媒にエチルベン
ゼン転化能を付与して、異性化反応時にエチルベンゼン
をキシレン、またはキシレンと容易に分離できる物質に
変換する方法で、例えば、(1)特公昭49−4660
6号公報、特公昭51−15044号公報等に記載され
ている白金および固体酸からなる、いわゆる二次機能触
媒によりエチルベンゼンをキシレンに変換する方法、
(2)特開昭57−200319号公報、特開昭60−
105636号公報に記載されているエチルベンゼン
を、脱エチル化してベンゼンに変換する方法等である
が、これ等の方法の中で、(1)の方法は原理的にエチ
ルベンゼン転化率を高くすることが難しく、また(2)
の方法は、原理的にはエチルベンゼン転化率を高くする
ことはできるが、かりにエチルベンゼン転化率を高くし
ても従来のサイクルをする限りにおいては原料C8芳香
族炭化水素混合物中に比較的多量のエチルベンゼンが存
在するため、p−キシレン分離工程に供給する液中のエ
チルベンゼン濃度を大幅に低減させることは困難であ
る。
【0006】一方、原料C8芳香族炭化水素混合物をサ
イクルに供給する前に、エチルベンゼンを蒸留で除去す
る方法が一部工業的に採用されているが、高価な装置が
必要なうえ、運転コストも高く経済的でない。また、特
公平5−87054号公報に記載されているような原料
C8芳香族炭化水素混合物のエチルベンゼンをサイクル
に供給する前に水素存在下オレフィンの水素化活性を有
する金属および酸型ゼオライトを含む水素化脱エチル触
媒と接触させて、C8芳香族炭化水素中のエチルベンゼ
ンを主としてベンゼンに転化させる方法があるが、これ
も新設備が必要となり安価な方法とはいえない。
イクルに供給する前に、エチルベンゼンを蒸留で除去す
る方法が一部工業的に採用されているが、高価な装置が
必要なうえ、運転コストも高く経済的でない。また、特
公平5−87054号公報に記載されているような原料
C8芳香族炭化水素混合物のエチルベンゼンをサイクル
に供給する前に水素存在下オレフィンの水素化活性を有
する金属および酸型ゼオライトを含む水素化脱エチル触
媒と接触させて、C8芳香族炭化水素中のエチルベンゼ
ンを主としてベンゼンに転化させる方法があるが、これ
も新設備が必要となり安価な方法とはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】本発明の目的は、エ
チルベンゼンおよびキシレンからなる、C8芳香族炭化
水素混合物原料からp−キシレン分離工程およびキシレ
ン異性化工程を組み合わせてp−キシレンを製造するに
あたり、従来効果的手段が全くなかったp−キシレン分
離工程供給液中のエチルベンゼン濃度を、大幅に減少さ
せるための方法を提供しようとするものである。
チルベンゼンおよびキシレンからなる、C8芳香族炭化
水素混合物原料からp−キシレン分離工程およびキシレ
ン異性化工程を組み合わせてp−キシレンを製造するに
あたり、従来効果的手段が全くなかったp−キシレン分
離工程供給液中のエチルベンゼン濃度を、大幅に減少さ
せるための方法を提供しようとするものである。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明は、エチルベン
ゼンを含むC8芳香族炭化水素混合物からp−キシレン
を製造する際に、原料C8芳香族炭化水素混合物を、水
素化脱アルキル触媒を含むキシレン異性化工程に供給
し、ついで異性体分離工程に供給することを特徴とする
p−キシレンの製造方法である。
ゼンを含むC8芳香族炭化水素混合物からp−キシレン
を製造する際に、原料C8芳香族炭化水素混合物を、水
素化脱アルキル触媒を含むキシレン異性化工程に供給
し、ついで異性体分離工程に供給することを特徴とする
p−キシレンの製造方法である。
【0009】すなわち、本発明の方法は原料C8芳香族
炭化水素混合物を脱エチル化触媒と接触させて、エチル
ベンゼンを主としてベンゼンに転化し、p−キシレン分
離工程の供給液中のエチルベンゼン濃度を好ましくは、
2重量%以下にするものである。
炭化水素混合物を脱エチル化触媒と接触させて、エチル
ベンゼンを主としてベンゼンに転化し、p−キシレン分
離工程の供給液中のエチルベンゼン濃度を好ましくは、
2重量%以下にするものである。
【0010】本発明に於いて、原料であるC8芳香族炭
化水素混合物としては、ナフサを改質処理し、その後芳
香族抽出および分留によって得られたC8芳香族炭化水
素混合物、ナフサの熱分解により副生する分解ガソリン
を芳香族抽出および分留によって得られたC8芳香族炭
化水素など、通常のp−キシレンを製造する原料が使用
できる。これらC8芳香族炭化水素混合物の中でも、エ
チルベンゼンの含有量が多いもの程本発明を適用する効
果は大きい。通常はエチルベンゼンの含有量が5重量%
以上のものに対して適用するのが有効である。
化水素混合物としては、ナフサを改質処理し、その後芳
香族抽出および分留によって得られたC8芳香族炭化水
素混合物、ナフサの熱分解により副生する分解ガソリン
を芳香族抽出および分留によって得られたC8芳香族炭
化水素など、通常のp−キシレンを製造する原料が使用
できる。これらC8芳香族炭化水素混合物の中でも、エ
チルベンゼンの含有量が多いもの程本発明を適用する効
果は大きい。通常はエチルベンゼンの含有量が5重量%
以上のものに対して適用するのが有効である。
【0011】本発明に使用される原料には、C8芳香族
炭化水素の他に、少量のC7、C9芳香族炭化水素、C
7〜C9非芳香族炭化水素などを含んでいてもよい。こ
れらC8芳香族炭化水素以外の化合物の含有量は、通常
C8芳香族炭化水素に対し10重量%以下が好ましい。
炭化水素の他に、少量のC7、C9芳香族炭化水素、C
7〜C9非芳香族炭化水素などを含んでいてもよい。こ
れらC8芳香族炭化水素以外の化合物の含有量は、通常
C8芳香族炭化水素に対し10重量%以下が好ましい。
【0012】本発明に於いてキシレン異性化工程で使用
されるエチルベンゼンの水素化脱エチル触媒は、オレフ
ィンの水素化活性を有する金属および酸型ゼオライトを
含む触媒である。オレフィンの水素化活性を有する金属
としては、銅などのIB族金属、クロム、モリブデンな
どのVIB族金属、レニウムなどのVII B族金属およびニ
ッケル、バナジウム、白金などのVIII族金属が好まし
く、とくにレニウムが好ましい。
されるエチルベンゼンの水素化脱エチル触媒は、オレフ
ィンの水素化活性を有する金属および酸型ゼオライトを
含む触媒である。オレフィンの水素化活性を有する金属
としては、銅などのIB族金属、クロム、モリブデンな
どのVIB族金属、レニウムなどのVII B族金属およびニ
ッケル、バナジウム、白金などのVIII族金属が好まし
く、とくにレニウムが好ましい。
【0013】オレフィンの水素化活性を有する金属は、
酸型ゼオライトに対して0.01〜1.0重量%含むこ
とが好ましい。
酸型ゼオライトに対して0.01〜1.0重量%含むこ
とが好ましい。
【0014】本発明におけるキシレン異性化工程に使用
される触媒はキシレンの異性化およびエチルベンゼンの
脱エチル化活性を有しているが、その反応条件はC8芳
香族炭化水素の気相変換反応に類似している。すなわ
ち、反応温度は350〜530℃、反応圧力は0.3〜
2.5MPa、水素とC8芳香族炭化水素の比(H2 /
F)は1〜10mol/mol、重量空間速度(WHS
V)は2〜20Hr-1で行なうのが好ましい。
される触媒はキシレンの異性化およびエチルベンゼンの
脱エチル化活性を有しているが、その反応条件はC8芳
香族炭化水素の気相変換反応に類似している。すなわ
ち、反応温度は350〜530℃、反応圧力は0.3〜
2.5MPa、水素とC8芳香族炭化水素の比(H2 /
F)は1〜10mol/mol、重量空間速度(WHS
V)は2〜20Hr-1で行なうのが好ましい。
【0015】次に本発明の方法を用いたp−キシレン製
造プロセスの一例を図に従って説明する。C8芳香族炭
化水素混合物原料がライン1によりキシレン異性体分離
工程2から出てきたp−キシレンが乏しくなったC8芳
香族炭化水素と合流して、水素化脱アルキル触媒を含む
キシレン異性化工程3におくられ、ここで熱力学的平衡
組成に近いp−キシレン濃度にまで異性化されると同時
に原料C8芳香族炭化水素混合物中のエチルベンゼンお
よびキシレン異性体分離工程2から出てきた液中のエチ
ルベンゼンが脱エチル化されて主としてベンゼンに転化
される。反応生成物は蒸留塔4でベンゼンなどのC7以
下の炭化水素を分離した後、蒸留工程の蒸留塔6に供給
され、C9以上の主として芳香族炭化水素を分離後、ラ
イン8でキシレン異性体分離工程2に送られ、ここで製
品p−キシレンがライン9で分離される。
造プロセスの一例を図に従って説明する。C8芳香族炭
化水素混合物原料がライン1によりキシレン異性体分離
工程2から出てきたp−キシレンが乏しくなったC8芳
香族炭化水素と合流して、水素化脱アルキル触媒を含む
キシレン異性化工程3におくられ、ここで熱力学的平衡
組成に近いp−キシレン濃度にまで異性化されると同時
に原料C8芳香族炭化水素混合物中のエチルベンゼンお
よびキシレン異性体分離工程2から出てきた液中のエチ
ルベンゼンが脱エチル化されて主としてベンゼンに転化
される。反応生成物は蒸留塔4でベンゼンなどのC7以
下の炭化水素を分離した後、蒸留工程の蒸留塔6に供給
され、C9以上の主として芳香族炭化水素を分離後、ラ
イン8でキシレン異性体分離工程2に送られ、ここで製
品p−キシレンがライン9で分離される。
【0016】このとき、キシレン異性体分離工程に供給
するC8芳香族炭化水素混合物中のエチルベンゼン濃度
は、C8芳香族炭化水素混合物に対して2重量%以下と
するのが好ましい。
するC8芳香族炭化水素混合物中のエチルベンゼン濃度
は、C8芳香族炭化水素混合物に対して2重量%以下と
するのが好ましい。
【0017】本発明を採用することによりキシレン異性
体分離工程2に供給する液中のエチルベンゼン濃度は従
来法に比べ大幅に減少する。
体分離工程2に供給する液中のエチルベンゼン濃度は従
来法に比べ大幅に減少する。
【0018】本発明に於いて、異性体分離工程は深冷分
離法、或いは吸着分離法など、通常の工業的p−キシレ
ン製造プロセスにおいて使用される方法はいずれも使用
可能であるが、エチルベンゼンとp−キシレンの分離が
難しい吸着分離法に対しては、特に効果が大きい。
離法、或いは吸着分離法など、通常の工業的p−キシレ
ン製造プロセスにおいて使用される方法はいずれも使用
可能であるが、エチルベンゼンとp−キシレンの分離が
難しい吸着分離法に対しては、特に効果が大きい。
【0019】上記例に示すように、本発明の方法は通常
のp−キシレン製造プロセスに容易に実施できるもので
ある。
のp−キシレン製造プロセスに容易に実施できるもので
ある。
【0020】
【実施例】p−キシレンの異性体分離工程およびゼオラ
イト系触媒を使用したキシレン異性化工程を組み合わ
せ、図1と同様なp−キシレン製造プロセスを構成し
た。
イト系触媒を使用したキシレン異性化工程を組み合わ
せ、図1と同様なp−キシレン製造プロセスを構成し
た。
【0021】キシレン異性体分離、キシレン異性化各工
程の操作 (1)キシレン異性体分離工程 方式:液相疑似移動床方式 吸着剤:カリウム交換Y型ゼオライト 製品p−キシレン純度:99.8重量% (2)キシレン異性化工程 方式:固定床気相流通反応方式 触媒:レニウム−ゼオライト型ゼオライト−ペンタシル
型ゼオライト(レニウム含量、0.1重量%) 反応温度:385℃ 反応圧力:1.2MPa H2 /F:2.2mol/mol WHSV:5.8Hr-1 異性化反応後のp−キシレン/Xy:23.5重量% エチルベンゼン転化率:85重量% ここで、p−キシレン/Xyとは、{p−キシレン/
(p−キシレン+m−キシレン+o−キシレン)}×1
00を表し、エチルベンゼンの転化率は{(異性化原料
中のエチルベンゼン重量−異性化反応液中のエチルベン
ゼン重量)/異性化原料液中のエチルベンゼン重量}×
100である。
程の操作 (1)キシレン異性体分離工程 方式:液相疑似移動床方式 吸着剤:カリウム交換Y型ゼオライト 製品p−キシレン純度:99.8重量% (2)キシレン異性化工程 方式:固定床気相流通反応方式 触媒:レニウム−ゼオライト型ゼオライト−ペンタシル
型ゼオライト(レニウム含量、0.1重量%) 反応温度:385℃ 反応圧力:1.2MPa H2 /F:2.2mol/mol WHSV:5.8Hr-1 異性化反応後のp−キシレン/Xy:23.5重量% エチルベンゼン転化率:85重量% ここで、p−キシレン/Xyとは、{p−キシレン/
(p−キシレン+m−キシレン+o−キシレン)}×1
00を表し、エチルベンゼンの転化率は{(異性化原料
中のエチルベンゼン重量−異性化反応液中のエチルベン
ゼン重量)/異性化原料液中のエチルベンゼン重量}×
100である。
【0022】C8芳香族炭化水素混合物中のエチルベン
ゼン濃度は16.9重量%であった。これを上記条件で
反応させたところ、キシレン異性体分離工程入液中のエ
チルベンゼン濃度は0.9重量%、p−キシレン濃度は
23.1重量%であった。
ゼン濃度は16.9重量%であった。これを上記条件で
反応させたところ、キシレン異性体分離工程入液中のエ
チルベンゼン濃度は0.9重量%、p−キシレン濃度は
23.1重量%であった。
【0023】また、原料C8芳香族炭化水素混合物を従
来の蒸留工程を経由してキシレン異性体分離工程に供給
した場合のキシレン異性体分離工程入液中のエチルベン
ゼン濃度は5.5重量%、p−キシレン濃度は21.8
重量%であった。
来の蒸留工程を経由してキシレン異性体分離工程に供給
した場合のキシレン異性体分離工程入液中のエチルベン
ゼン濃度は5.5重量%、p−キシレン濃度は21.8
重量%であった。
【0024】
【実施例2】キシレン異性体分離工程およびキシレン異
性化工程を組み合わせ、図2と同様のp−キシレン製造
プロセスを構成し、原料C8芳香族炭化水素混合物の5
0重量%をキシレン異性化工程に、残りを蒸留工程を経
由してキシレン異性体分離工程に供給した。
性化工程を組み合わせ、図2と同様のp−キシレン製造
プロセスを構成し、原料C8芳香族炭化水素混合物の5
0重量%をキシレン異性化工程に、残りを蒸留工程を経
由してキシレン異性体分離工程に供給した。
【0025】キシレン異性体分離工程およびキシレン異
性化工程の各工程の操作条件は実施例1と同じで、この
場合、p−キシレン分離器入液中のエチルベンゼン濃度
は3.3重量%、p−キシレン濃度は22.4重量%で
あった。
性化工程の各工程の操作条件は実施例1と同じで、この
場合、p−キシレン分離器入液中のエチルベンゼン濃度
は3.3重量%、p−キシレン濃度は22.4重量%で
あった。
【0026】
【発明の効果】本発明の方法により、p−キシレン製造
プロセスのp−キシレン分離工程への供給液中のエチル
ベンゼン濃度を大幅に減少させることが可能となった。
本発明の方法は新規のプロセスも必要なく、従来の「分
離−異性化サイクル」の中で実施できる。p−キシレン
分離工程に供給する液中のエチルベンゼン濃度が大幅に
減少することの効果はp−キシレン分離工程でのp−キ
シレン回収量が一定の場合は用役使用量の低減が可能と
なる。p−キシレン分離工程への供給量を一定すれば、
エチルベンゼンが減少したことにより、相対的にp−キ
シレン濃度が上昇するため、p−キシレン分離工程での
p−キシレンの回収量が増加することになる。さらにp
−キシレン分離工程が吸着分離法の場合はエチルベンゼ
ンとの分離が難しいため、エチルベンゼン濃度の低減は
分離を容易にする。
プロセスのp−キシレン分離工程への供給液中のエチル
ベンゼン濃度を大幅に減少させることが可能となった。
本発明の方法は新規のプロセスも必要なく、従来の「分
離−異性化サイクル」の中で実施できる。p−キシレン
分離工程に供給する液中のエチルベンゼン濃度が大幅に
減少することの効果はp−キシレン分離工程でのp−キ
シレン回収量が一定の場合は用役使用量の低減が可能と
なる。p−キシレン分離工程への供給量を一定すれば、
エチルベンゼンが減少したことにより、相対的にp−キ
シレン濃度が上昇するため、p−キシレン分離工程での
p−キシレンの回収量が増加することになる。さらにp
−キシレン分離工程が吸着分離法の場合はエチルベンゼ
ンとの分離が難しいため、エチルベンゼン濃度の低減は
分離を容易にする。
【図1】本発明の方法を用いたp−キシレン製造プロセ
スの一例である。
スの一例である。
【図2】本発明の方法を用いたp−キシレン製造プロセ
スの一例である。
スの一例である。
2…p−キシレン異性体分離工程 3…キシレン異性化工程 4,6…蒸留塔 1,5,7,8,9,10…ライン
Claims (5)
- 【請求項1】エチルベンゼンを含むC8芳香族炭化水素
混合物からp−キシレンを製造する際に、原料C8芳香
族炭化水素混合物を、水素化脱アルキル触媒を含むキシ
レン異性化工程に供給し、ついで異性体分離工程に供給
することを特徴とするp−キシレンの製造方法。 - 【請求項2】キシレン異性化工程がオレフィンの水素化
活性を有する金属および酸型ゼオライトを含む水素化脱
エチル触媒を含むことを特徴とする請求項1記載のp−
キシレンの製造方法。 - 【請求項3】キシレン異性化工程がIB族金属、VIB族
金属、VII B族金属およびVIII族金属から選ばれる少な
くとも1種の金属を含むことを特徴とする請求項1また
は2記載のp−キシレンの製造方法。 - 【請求項4】キシレン異性化工程の水素化脱アルキル触
媒が酸型ゼオライトに対してレニウムを0.01〜1.
0重量%含むことを特徴とする請求項3に記載のp−キ
シレンの製造方法。 - 【請求項5】異性体分離工程に供給するC8芳香族炭化
水素混合物中のエチルベンゼン濃度がC8芳香族炭化水
素混合物に対して2重量%以下とすることを特徴とする
請求項1〜4のいずれか1項記載のp−キシレンの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7050112A JPH08245436A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | p−キシレンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7050112A JPH08245436A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | p−キシレンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08245436A true JPH08245436A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12850024
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7050112A Pending JPH08245436A (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | p−キシレンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08245436A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002523385A (ja) * | 1998-08-25 | 2002-07-30 | モービル・オイル・コーポレイション | パラ−キシレン製造方法 |
-
1995
- 1995-03-09 JP JP7050112A patent/JPH08245436A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002523385A (ja) * | 1998-08-25 | 2002-07-30 | モービル・オイル・コーポレイション | パラ−キシレン製造方法 |
JP4808313B2 (ja) * | 1998-08-25 | 2011-11-02 | エクソンモービル オイル コーポレイション | パラ−キシレン製造方法 |
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