JPH08143483A - p−キシレンの製造方法及び装置 - Google Patents

p−キシレンの製造方法及び装置

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JPH08143483A
JPH08143483A JP6058128A JP5812894A JPH08143483A JP H08143483 A JPH08143483 A JP H08143483A JP 6058128 A JP6058128 A JP 6058128A JP 5812894 A JP5812894 A JP 5812894A JP H08143483 A JPH08143483 A JP H08143483A
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JP
Japan
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xylene
raffinate
isomerization
distillation
component
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JP6058128A
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Inventor
Fumio Kumada
文雄 熊田
Shigeto Hatanaka
重人 畑中
Kazutomo Shimizu
和友 清水
Yoichi Sasaki
洋一 佐々木
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Eneos Corp
Original Assignee
Mitsubishi Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、キシレン異性体中で高分子原料とし
て最も需要が多いp−キシレンを製造するプロセスにお
いて、p−キシレンを分離する工程の供給量一定の条件
下でプロセス全体としてp−キシレンをより多く製造す
る方法を提供することを目的とする。 【構成】各種蒸留工程、p−キシレン分離工程及びラフ
ィネート異性化工程よりなるp−キシレン製造プロセス
において、新たな原料油が最初にラフィネート異性化工
程に供給され、異性化反応後キシレンを蒸留分離し次い
でp−キシレン分離工程に供給されることを特徴とする
p−キシレンの製造方法及びこの方法の実施に用いる装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステル原料等と
して用いられるp−キシレンの効率的な製造方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のp−キシレン製造プロセスは、1
950年米国のスタンダードオイル社が、石油系のキシ
レン成分からp−キシレンを製造するプロセスを世界で
初めて工業化して以来、さまざまな改良が行われてき
た。改良は主にp−キシレン分離工程とラフィネート異
性化工程の2つに分けられる。p−キシレン分離工程
は、初期はp−キシレンの凝固温度が高いことを利用し
た結晶化分離方法が実施されていた。その後、1970
年頃に吸着剤への吸着力の差を利用した吸着分離法が開
発され、効率が高いことから現在主流となっている。ラ
フィネート異性化工程は使用する異性化触媒の改良が進
められ、シリカ・アルミナ触媒から始まり、転化率、選
択率とも著しく向上してきた。現在、エチルベンゼンの
転化反応によりエチルベンゼンをキシレンに異性化する
改質型と脱エチルする脱エチル型の2つのタイプが主に
用いられており、需要や経済性により使い分けられてい
る。
【0003】p−キシレン分離工程及びラフィネート異
性化工程においてどのような方法を採用するにしろ、従
来の方法は、キシレン成分を含む新たな原料油は、ラフ
ィネート異性化工程生成油と混合され、蒸留工程でキシ
レン成分を分離後、p−キシレン分離工程、ラフィネー
ト異性化工程と進み、次の新たな原料油と混合されて全
工程を一巡する。原料油はこの循環工程を数回繰り返す
間に、すべてp−キシレンと副生成物に転換される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、新た
な原料油中のキシレン成分は、最初にp−キシレン分離
工程を経る。キシレン成分中のエチルベンゼンは、p−
キシレン分離工程では何の変化も起きないため、単なる
増量成分として存在し、p−キシレン分離工程装置の全
処理量のうち、ある割合を無駄に占めることになる。
【0005】p−キシレンを分離したエチルベンゼン、
m−キシレン、o−キシレンからなるラフィネートは、
次のラフィネート異性化工程でp−キシレンやその他の
成分に転換され、それぞれの量は減少する。ラフィネー
ト異性化触媒が脱エチル型の場合、エチルベンゼンはベ
ンゼンに転換され、p−キシレンを生成しないのでp−
キシレン製造量を増やすことにはならない。従って、こ
の場合原料油中のエチルベンゼン濃度は極力低い方が望
ましく、何らかの手段でその濃度を下げ、他のキシレン
濃度を高めることが求められている。
【0006】また別に、原料油として用いられる接触改
質油や分解油のキシレン中のp−キシレン濃度は、通常
熱力学的平衡組成よりも低く、この濃度を高めることが
できれば、p−キシレン分離装置容量一定でのp−キシ
レン製造量が増えるので、p−キシレ濃度を平衡組成ま
で高めることも求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素数7以下
及び炭素数9以上の成分を蒸留分離する工程、p−キシ
レン分離工程、及びラフィネート異性化工程よりなるp
−キシレンの製造方法において、エチルベンゼン、p−
キシレン、m−キシレン、o−キシレンからなるキシレ
ン成分を含む新たな原料油がラフィネートと混合後、最
初にラフィネート異性化工程に供給され、異性化反応
後、蒸留工程でキシレン成分を蒸留分離し、次いでキシ
レン成分をp−キシレン分離工程に供給することによ
り、p−キシレン分離工程供給油中のエチルベンゼン濃
度を低下し、p−キシレン濃度を高め、p−キシレン製
造量を増大する方法を提供するものであり、更に本発明
は、炭素数7以下及び炭素数9以上の成分を蒸留分離す
る蒸留分離装置と、p−キシレンの分離を行うp−キシ
レン分離装置と、ラフィネート異性化を行うラフィネー
ト異性化装置とを有するp−キシレンの製造装置におい
て、前記ラフィネート異性化装置は、エチルベンゼン、
p−キシレン、m−キシレン、o−キシレンからなるキ
シレン成分を含む新たな原料油と、ラフィネートを混合
した混合物を供給され、ラフィネート異性化反応を行う
構成であり、前記蒸留分離装置は、該ラフィネート異性
化装置から供給されたキシレン成分を蒸留分離する構成
であり、且つ前記p−キシレン分離装置は、該蒸留分離
装置から供給されたキシレン成分をp−キシレンに分離
する構成であることを特徴とするp−キシレンの製造装
置を提供するものである。
【0008】p−キシレン製造プロセスにおける原料油
は、キシレン成分を含むものであれば何でもよい。通常
は接触改質油、エチレン分解油、コークス乾留油等が代
表的である。なおキシレン成分とはJIS K−242
0における定義に従い、エチルベンゼン、p−キシレ
ン、m−キシレン、o−キシレンの混合物を意味する。
【0009】接触改質油は、原油中の重質ナフサを石油
精製プロセスにおける高オクタン価ガソリン製造プロセ
スである接触改質装置で反応させることにより製造でき
る。接触改質油はベンゼンから炭素数10の芳香族に至
る多種類の芳香族を主成分としており、p−キシレン製
造プロセスではキシレン成分のみが必要なのでキシレン
成分を蒸留または溶剤抽出等で分離したものが原料油と
して望ましい。
【0010】エチレン分解油は、エチレンを製造するた
めのエチレン分解装置における副生品として製造される
もので、接触改質油と同じく多種類の芳香族を含む。エ
チレン分解油からもキシレン成分を分離することにより
原料油となる。但し、エチレン分解油は、オレフィン、
ジオレフィン、アセチレン化合物等の不飽和化合物を含
むので、これらを水素化処理する工程も必要となる。ま
たエチレン分解油のキシレン成分は、接触改質油におけ
るよりもエチルベンゼンを多く含むという特徴がある。
【0011】コークス乾留油は石炭を乾留し製鉄用コー
クスを製造する際の副生油であり、ベンゼンからナフタ
レンまで多種類の芳香族を含み、芳香族材料として用い
られる。ただしコークス乾留油はベンゼンが多く、キシ
レン成分含有量は少ない。コークス乾留油は硫黄分、窒
素分等の不純物を含むので前処理として水素化精製が必
要である。
【0012】新たな原料油はp−キシレン分離装置から
くるラフィネートと混合される。ラフィネートはキシレ
ン成分からp−キシレンのみ分離した残渣油で、エチル
ベンゼン、m−キシレン、o−キシレンからなる。従来
の方法ではラフィネートは直ちにラフィネート異性化工
程に供給された。本発明の方法ではラフィネートは新た
な原料油と混合後、異性化工程で処理される。
【0013】異性化工程は異性化触媒によりラフィネー
トをp−キシレンに異性化する反応を主反応とする。異
性化触媒は接触分解型、水素化分解型、不均化型、改質
型、脱エチル型等多くのタイプが開発されてきたが、本
発明が対象とする特に好ましい触媒は脱エチル型であ
る。脱エチル型はm−キシレン、o−キシレンをp−キ
シレンに転換するとともに、エチルベンゼンを脱エチル
してベンゼンに転換する触媒である。本反応の目的のた
めには極力脱エチル率が高く、分解、不均化等の副反応
の少ない触媒が望ましい。
【0014】通常脱エチル型触媒としては、モルデナイ
トやZSM−5等のゼオライトにPt、Rh、Reなど
の貴金属を0.05〜0.3%程度担持したものが一般
的で、市販品としては東レ(株)のIsolene触媒
やEngelhard社の0−750触媒及びモービル
社の触媒等があげられる。本発明ではこれらを特別の制
限なく用い得る。
【0015】エチルベンゼンがベンゼンに転換されるの
で、後の工程でベンゼンは蒸留分離され、p−キシレン
分離工程へは低濃度のエチルベンゼンを含む、即ち高濃
度のp−キシレンを含むキシレン成分が供給されること
になる。
【0016】また、理由は不明であるが、通常の接触改
質油、分解油、コークス乾留油等中のp−キシレン濃度
は熱力学的平衡組成より低く、p−キシレン分離工程に
おけるp−キシレン濃度を下げる一因となっていた。従
来の方法では、新たな原料油は異性化工程を経ないでp
−キシレン分離工程処理を受けるため、新たな原料油中
のキシレン成分の組成は変化しなかった。ところが本発
明では、異性化工程でp−キシレン濃度はp−キシレ
ン、m−キシレン、o−キシレン間の熱力学的平衡組成
値に近くまで高められるので、新たな原料油中で低かっ
たp−キシレン濃度もほぼ熱力学的平衡組成に達する。
【0017】なお、本発明で新たな原料油がキシレン成
分以外にベンゼン、トルエン等の軽質芳香族や炭素数9
以上の重質芳香族を含む場合、異性化工程において軽質
芳香族は全く反応せず通過するだけであるが、重質芳香
族はエチル基やプロピル基が一部脱アルキルされ軽質化
されることになる。これらの軽質及び重質芳香族は後の
蒸留分離工程で分離除去される。また、原料油がキシレ
ン成分以外にベンゼン、トルエン等の軽質芳香族や炭素
数9以上の重質芳香族を多量に含む場合は、異性化工程
の前に蒸留塔を設置して事前に蒸留分離し、精製したキ
シレンを異性化処理してもさしつかえない。
【0018】異性化工程の次の蒸留工程では、異性化工
程で生成した乃至新たな原料油にもともと含まれていた
炭素数7以下及び炭素数9以上の芳香族を含む炭化水素
油が蒸留分離され、キシレン成分のみがp−キシレン分
離工程に供給される。
【0019】p−キシレン分離工程はキシレン成分中か
らp−キシレンのみ分離する工程である。p−キシレン
分離のための代表的な方法は2種類あり、p−キシレン
の凝固温度が他のキシレン成分より高いことを利用した
結晶化分離法と、ゼオライトのような固体への吸着力の
差を利用した吸着分離法とが工業的に実施されている。
【0020】結晶化分離法は最も初期から実施されてき
た方法で、結晶化の条件、結晶の分離方法等に違いのあ
る多くのプロセスが実用に供されている。ただし吸着分
離法に比べると一回通過処理でのp−キシレン回収率や
p−キシレン純度が低い等の問題があり、新規に建設さ
れることは少なくなっている。
【0021】本発明は、p−キシレン分離方法として吸
着分離法を用いるプロセスに適用されることが望まし
い。吸着分離法は、1970年頃UOP社で開発された
プロセスで、疑似移動床と呼ばれるプロセス原理に基づ
いている。
【0022】吸着分離装置におけるp−キシレン製造能
力は、吸着剤、脱着液、温度、圧力、接触時間等の様々
な要因で定まるが、ある一定の吸着分離装置が決まった
場合、装置のp−キシレン製造能力を高めるためには、
供給液の総量が装置能力で定まるので、供給液中のp−
キシレンの濃度を高める以外の方法はない。供給液中の
p−キシレン濃度を高めるには、p−キシレン濃度の高
い原料液を用いる、p−キシレン以外のエチルベンゼ
ン、m−キシレン、o−キシレンの濃度を下げる等の幾
つかの方法が考えられる。
【0023】p−キシレン濃度の高い原料液としては、
トルエンのp−キシレン選択的不均化反応生成油、メタ
ノールによるトルエンのp−キシレン選択的アルキル化
反応生成油等が挙げられる。しかし、これらの実用プラ
ントの数は少なくp−キシレン高濃度原料油は容易には
入手できない。
【0024】本発明は、p−キシレン以外のキシレン成
分の濃度を下げる方法のうちエチルベンゼン濃度を下げ
る方法を提供するものである。エチルベンゼン濃度を下
げる方法としては他にエチルベンゼンを蒸留分離する方
法もあるが、そのためには蒸留段数200段あまりの超
精密蒸留が必要とされエネルギーコーストが高く経済的
な方法ではない。
【0025】通常の原料油のキシレン成分中のエチルベ
ンゼン濃度は10〜40%程度で、これを数%まで低下
させることにより、その分p−キシレンを含む他のキシ
レン成分の濃度が高まる。このことは、実際の装置にお
いてはp−キシレン分離工程における供給油量が一定と
すると、エチルベンゼンがベンゼンに転化して分離除去
された分だけ新たな原料油供給量が増加し、原料油供給
量の増加分中のエチルベンゼンを除いた他のキシレン分
がp−キシレン製造量の増加量となることを意味する。
【0026】本発明は、エチルベンゼンの脱エチル反応
を脱エチル工程を独立して設けることなく、ラフィネー
ト異性化工程で同時に行うことを特徴とする。従って本
発明は従来からある既存装置の能力向上に対してとくに
有効である。本発明の実施に当たっては、従来からある
設備の若干の改造と配管の手直しで可能である。ラフィ
ネート異性化工程において処理量の増加に見合う分だけ
触媒を増量する必要のある点が最も大きな改造で、場合
によっては反応器の追加が必要となる。ただしこれは当
業者によく知られているとおり、吸着分離装置の新設等
に比べて非常に軽微な改造である。
【0027】次に、図2に基づいて本発明に係るp−キ
シレン製造装置を説明するが、その前に、図1に基づい
て従来の装置について説明する。
【0028】図1において、101はキシレン蒸留塔
(Xylene Tower)、102はキシレン吸着
分離装置、103はキシレン異性化装置、104は軽質
物蒸留除去装置(Deheptanizer)を各々示
している。原料混合キシレン(Fresh XY)1
は、軽質物蒸留除去装置104の生成物(C8+成分)
12を加えられたキシレン蒸留塔原料(XY Tw F
eed)2として、キシレン蒸留塔101に供給され、
キシレン蒸留塔ボトム(C9+)3とキシレン吸着分離
装置原料(Px Feed)4とに分離される。キシレ
ン吸着分離装置102に供給された原料4は、製品p−
キシレン(PROD PX)5と、p−キシレン分離残
分(RAFF)6及び異性化装置供給原料(Is Fe
ed)7とに分離される。このp−キシレン分離残分6
及び異性化装置供給原料7は、供給水素(Makeup
2 )8を受け入れるキシレン異性化装置103に供
給され、異性化装置生成物(全成分)(Is PRO
D)11とされる。異性化装置生成物(全成分)11
は、軽質物蒸留除去装置104に供給され、C8+成分
の軽質物蒸留除去装置生成物(Deh Btm)12と
され、前記キシレン蒸留等原料2とされる。なお、この
軽質物蒸留除去装置104によって蒸留分離される軽質
物(主にベンゼン)(D.O.H)9及びオフガス(燃
料ガス)(P.G)10は別途用いられる。
【0029】図2は本発明に係るp−キシレン製造装置
の一実施例を示すフローダイヤグラムであり、図中の符
号中、図1に示す符号と同一のものは該図1で説明した
とおりのものである。原料混合キシレン1は、キシレン
吸着分離装置102からのp−キシレン分離残分6と共
に、原料7として、供給水素8を受け入れているキシレ
ン異性化装置103に供給され、異性化装置生成物11
とされ、軽質物蒸留除去装置104に供給される。装置
104では軽質物9及びオフガス10と、C8+成分の
生成物12に分離され、生成物12は原料2としてキシ
レン蒸留塔101に供給され、C9+のキシレン蒸留塔
ボトム3と、キシレン吸着分離装置原料4とに分離さ
れ、この原料4はキシレン吸着分離装置102に供給さ
れる。供給された原料4は製品p−キシレン5と、前記
した異性化装置供給原料7とされるp−キシレン分離残
分とに分離される。
【0030】
【実施例】以下に本発明を具体的に説明するために実施
例を示すが、本発明の要旨を逸脱しない限り実施例に限
定されるものでない。p−キシレンの吸着分離工程とラ
フィネート異性化工程を有する従来の構成のp−キシレ
ン製造装置(生産量:年間15万t)と、本発明の、新
たな原料油とラフィネートとが混合されて最初にラフィ
ネート異性化工程に供給され、次いでp−キシレン分離
工程で処理されるp−キシレン製造装置との生産量比較
を行った。
【0031】比較は吸着分離装置の通油能力を毎時90
tとして、本発明のp−キシレン製造装置の物質収支を
計算し、p−キシレン製造能力を算出した。本発明のラ
フィネート異性化装置の能力は触媒交換や反応温度の上
昇等によって補うか、必要に応じて増設するものとし、
タワーや配管等の周辺機器は生産能力に見合ったものが
適宜選択でき、生産能力の制約条件とはならない設定と
した。
【0032】即ち、吸着分離装置はUOP社のPARE
X法に基づき、24層からなる疑似移動床を使用し、通
油能力は毎時90t(p−キシレン生産量年間15万
t;330日稼働)である。吸着剤としては特殊なゼオ
ライトが使用されており、脱着溶剤にはジエチルベンゼ
ンが使用されている。吸脱着温度は270℃、圧力は1
0Kg/cm2 である。
【0033】異性化装置はUOP社のISOMAR装置
に東レ(株)のIsolene触媒を充填しており、反
応温度は375℃、接触時間(W/F)は30g・ca
t・h/g・mol、圧力は8Kg/cm2 である。触
媒量は通油量によって増減するものとした。ラフィネー
ト異性化反応のエチルベンゼン転化率は66.6%、ジ
メチルベンゼン収率は100%、p−キシレン選択率は
23.6%であり、p−キシレン吸着分離のp−キシレ
ン回収率は100%である。
【0034】比較例1 従来の構成のラフィネート異性化工程とp−キシレンの
吸着分離工程(生産量:年間15万t)を有するp−キ
シレン製造方法(前記図1に示すフローダイヤグラムに
基づく説明に係る装置による。)の物質収支を表1に、
これから計算される生産能力を表3に示す。
【0035】実施例1 本発明である、各種蒸留工程、p−キシレン分離工程及
びラフィネート異性化工程よりなるp−キシレン製造プ
ロセスにおいて、新たな原料油とラフィネートとが混合
されて最初にラフィネート異性化工程に供給され、次い
でp−キシレン分離工程で処理されるp−キシレン製造
方法(前記図2に示すフローダイヤグラムに基づく説明
に係る装置による。)の物質収支を表2に、これから計
算される生産能力を表3に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】各種蒸留工程、p−キシレン分離工程及
びラフィネート異性化工程によりなるp−キシレン製造
プロセスにおいて、新たな原料油が最初にラフィネート
異性化工程に供給され、異性化反応後キシレンを蒸留分
離し、次いでp−キシレン分離工程に供給されることに
よって、p−キシレン分離工程の供給油量一定の条件下
でp−キシレン分離工程への供給液中のp−キシレン濃
度が上昇し、ひいてはp−キシレン分離工程即ち製造プ
ロセス全体のp−キシレン製造量を増加させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のp−キシレン製造装置を示すフローダ
イヤグラム
【図2】 本発明に係るp−キシレン製造装置を示すフ
ローダイヤグラム
【符号の説明】
1:Fresh XY 原料混合キシレン、 2:XY Tw Feed キシレン蒸留塔原料、 3:C9+ キシレン蒸留塔ボトム、 4:Px Feed キシレン吸着分離装置原
料、 5:PROD PX 製品p−キシレン、 6:RAFF p−キシレン分離残分、 7:Is Feed 異性化装置供給原料、 8:Makeup H2 供給水素、 9:D.O.H 軽質物(主にベンゼン)、 10:P.G オフガス(燃料ガス)、 11:Is PROD 異性化装置生成物(全成
分)、 12:Deh Btm 軽質物蒸留除去装置生成物
(C8+成分)、 101:キシレン蒸留塔(Xylene Towe
r)、 102:キシレン吸着分離装置、 103:キシレン異性化装置、 104:軽質物蒸留除去装置(Deheptanize
r)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 7/12 // C07B 61/00 300 (72)発明者 佐々木 洋一 東京都大田区南千束三丁目18番4号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数7以下及び炭素数9以上の成分を蒸
    留分離する工程、p−キシレン分離工程、及びラフィネ
    ート異性化工程よりなるp−キシレンの製造方法におい
    て、エチルベンゼン、p−キシレン、m−キシレン、o
    −キシレンからなるキシレン成分を含む新たな原料油
    が、ラフィネートと混合後、ラフィネート異性化工程に
    供給され、異性化反応後、蒸留工程でキシレン成分を蒸
    留分離し、次いでキシレン成分をp−キシレン分離工程
    に供給することを特徴とするp−キシレンの製造方法。
  2. 【請求項2】ラフィネート異性化反応工程の触媒が脱エ
    チル型異性化触媒である請求項1記載のp−キシレンの
    製造方法。
  3. 【請求項3】キシレン分離工程が吸着分離工程である請
    求項1又は2記載のp−キシレンの製造方法。
  4. 【請求項4】原料油がキシレン成分以外に、ベンゼン、
    トルエン等の軽質芳香族や炭素数9以上の重質芳香族を
    含む場合、異性化工程の前に蒸留塔を設置して事前に蒸
    留分離し、精製したキシレンを異性化工程に供給する請
    求項1〜3のいずれかに記載のp−キシレンの製造方
    法。
  5. 【請求項5】エチルベンゼンの脱エチル反応を脱エチル
    工程を独立して設けることなく、ラフィネート異性化工
    程で行う請求項1〜4のいずれかに記載のp−キシレン
    の製造方法。
  6. 【請求項6】炭素数7以下及び炭素数9以上の成分を蒸
    留分離する蒸留分離装置と、p−キシレンの分離を行う
    p−キシレン分離装置と、ラフィネート異性化を行うラ
    フィネート異性化装置とを有するp−キシレンの製造装
    置において、前記ラフィネート異性化装置は、エチルベ
    ンゼン、p−キシレン、m−キシレン、o−キシレンか
    らなるキシレン成分を含む新たな原料油と、ラフィネー
    トを混合した混合物を供給され、ラフィネート異性化反
    応を行う構成であり、前記蒸留分離装置は、該ラフィネ
    ート異性化装置から供給されたキシレン成分を蒸留分離
    する構成であり、且つ前記p−キシレン分離装置は、該
    蒸留分離装置から供給されたキシレン成分をp−キシレ
    ン分離する構成であることを特徴とするp−キシレンの
    製造装置。
  7. 【請求項7】p−キシレン分離装置が吸着分離装置であ
    る請求項6記載のp−キシレンの製造装置。
JP6058128A 1994-03-03 1994-03-03 p−キシレンの製造方法及び装置 Pending JPH08143483A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006525325A (ja) * 2003-05-01 2006-11-09 ビーピー・コーポレーション・ノース・アメリカ・インコーポレーテッド パラキシレンを得る方法
WO2007114127A1 (ja) 2006-03-29 2007-10-11 Toray Industries, Inc. エチルベンゼンの転化方法およびパラキシレンの製造方法
JP2008106031A (ja) * 2006-03-29 2008-05-08 Toray Ind Inc エチルベンゼンの転化方法およびパラキシレンの製造方法
JP2008543834A (ja) * 2005-06-15 2008-12-04 ユーオーピー エルエルシー サイドドローリサイクルを有するデヘプタナイザーを用いてキシレン異性体を製造する方法

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