JPH0824455A - ミシン - Google Patents

ミシン

Info

Publication number
JPH0824455A
JPH0824455A JP16793794A JP16793794A JPH0824455A JP H0824455 A JPH0824455 A JP H0824455A JP 16793794 A JP16793794 A JP 16793794A JP 16793794 A JP16793794 A JP 16793794A JP H0824455 A JPH0824455 A JP H0824455A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle bar
sewing
cloth
sewing machine
needle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP16793794A
Other languages
English (en)
Inventor
Ikuo Tajima
郁夫 田島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Original Assignee
Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd filed Critical Tokai Kogyo Sewing Machine Co Ltd
Priority to JP16793794A priority Critical patent/JPH0824455A/ja
Publication of JPH0824455A publication Critical patent/JPH0824455A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 通常の縫い時における布押え体の駆動、針棒
のジャンプ制御及び上糸処理などのための布押え体の退
避制御を単一の駆動源によって行うことにより、ミシン
の製造コストの低減を図る。 【構成】 針棒14の上下駆動に同期して布押え体50
を上下に往復駆動させる布押え駆動機構40は、その駆
動源として専用のアクチュエータ(モーター)を備えて
いるとともに、このアクチュエータの駆動に連動して前
記布押え体50を縫い時における駆動ストロークの上死
点を超えたジャンプ位置と、このジャンプ位置よりもさ
らに前記縫い針16の背面側へ離れた退避位置とのそれ
ぞれへ移動させるように構成されている。しかも前記布
押え駆動機構40と前記針棒駆動機構20との間には、
前記布押え体50をジャンプ位置へ移動させたときの布
押え駆動機構40に連動して針棒駆動機構20の前記ク
ラッチ30を動力伝達遮断の状態に切換える連係部材6
0が配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、針棒と布押え体とを互
いに同期させて上下に往復駆動させることで縫いが行わ
れ、かつこの針棒のジャンプ制御及び布押え体の退避制
御が可能な形式のミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のミシンはミシン主軸の回
転駆動によって針棒及び布押え体をそれぞれ上下に駆動
させる形式、あるいは針棒及び布押え体の一方をミシン
主軸の回転駆動によって上下に駆動させ、他方は別個に
設けられた専用モーターによって上下に駆動させる形式
が一般的である。そして前記針棒とその駆動源との動力
伝達系には、針棒をジャンプさせるためのクラッチが設
けられている。このクラッチが、ジャンプ信号に基づい
て作動するソレノイドなどの駆動源によって前記針棒へ
の動力伝達を遮断した状態に切換えられると、針棒は上
下駆動が停止したジャンプ状態となる。またミシンによ
っては、上糸処理などに際してミシンテーブルとミシン
ヘッドとの間の空間を大きく確保する目的で前記布押え
体を退避させる構成のものがある。この形式のミシン
は、布押え体に退避動作を与えるための駆動源をさらに
備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように針棒のジャ
ンプ制御及び布押え体の退避制御が可能な形式のミシン
においては、通常の縫い時における布押え体の駆動、針
棒のジャンプ制御及び布押え体の退避制御のそれぞれに
ついて個々に駆動源が必要であり、ミシンの製造コスト
が高くなるといった問題点があった。本発明が解決しよ
うとする課題は、通常の縫い時における布押え体の駆
動、針棒のジャンプ制御及び上糸処理などのための布押
え体の退避制御を単一の駆動源によって行うことによ
り、ミシンの製造コストの低減を図ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明におけるミシンはつぎのように構成されてい
る。請求項1記載の技術は、下端に縫い針を備えた針棒
が針棒駆動機構によって上下に往復駆動され、かつこの
針棒駆動機構は針棒への動力伝達を遮断可能なクラッチ
を備えている一方、布押え体は布押え駆動機構により前
記針棒の上下駆動に同期して縫いのための一定ストロー
クで上下に往復駆動されるミシンであって、前記布押え
駆動機構は、その駆動源として専用のアクチュエータを
備えているとともに、このアクチュエータの駆動に連動
して前記布押え体を前記縫い時における駆動ストローク
の上死点を超えたジャンプ位置と、このジャンプ位置よ
りもさらに前記縫い針の背面側へ離れた退避位置とのそ
れぞれへ移動させるように構成されている。しかも前記
布押え駆動機構と前記針棒駆動機構との間には、前記布
押え体をジャンプ位置へ移動させたときの布押え駆動機
構に連動して針棒駆動機構の前記クラッチを動力伝達遮
断の状態に切換える連係部材が配置されている。請求項
2記載の技術は、前記布押え体は前記縫い針がその縫い
糸と共に挿通する布押え部を備えているとともに、この
布押え体が前記ジャンプ位置から退避位置へ移動すると
きの布押え部の移動軌跡上には、この布押え部に挿通さ
れている前記縫い糸を保持可能な糸保持部材が配置され
ている。
【0005】
【作用】請求項1記載の技術によれば、前記布押え駆動
機構のアクチュエータが例えばミシン制御装置からのジ
ャンプ信号に基づいて前記布押え体を前記ジャンプ位置
へ移動させるように作動する。このときの布押え駆動機
構に連動する前記連係部材によって前記針棒駆動機構の
クラッチが動力伝達を遮断した状態に切換えられ、針棒
はその上下駆動が停止したジャンプ状態となる。また前
記アクチュエータによって前記布押え体を前記の退避位
置へ移動させれば、ミシンテーブルとミシンヘッドとの
間の空間が大きく確保されて上糸処理などの作業に適し
た状態となる。このように前記布押え駆動機構のアクチ
ュエータが、通常の縫い時における布押え体の上下駆
動、針棒のジャンプ制御及び布押え体の退避制御のため
のそれぞれの駆動源として機能する。請求項2記載の技
術においては、布押え体を前記ジャンプ位置から退避位
置へ移動させたときに、前記布押え部に挿通されている
縫い糸(上糸)が前記糸保持部材によって保持される。
このため従来の上糸を引っ掛けて糸保持部材まで運ぶた
めの機構及びその駆動源も不要となる。
【0006】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。図1はミシンヘッドの側断面図である。この図
面で示すように、ミシンアーム10の前面側には針棒ケ
ース12がミシンヘッドの幅方向へスライド可能に組付
けられている。この針棒ケース12には、下端に縫い針
16を備えた針棒14が上下動作可能に支持されてい
る。この針棒14は前記針棒ケース12の幅方向に一定
の間隔をもって複数本(例えば六本)配置されているの
であるが、図面ではそのうちの一本だけが示されてい
る。
【0007】図2に前記針棒ケース12を取外した状態
のミシンヘッドが正面図で示されている。図1及び図2
によって前記針棒14を上下に駆動するための針棒駆動
機構20について説明すると、まず前記ミシンアーム1
0の内部には、モーター(図示外)の駆動によって一方
向へ連続回転するミシン主軸22が貫通している。なお
複数個のミシンヘッドを備えた多頭式ミシンにおいて
は、前記ミシン主軸22が各ミシンヘッドのミシンアー
ム10にわたって貫通し、それぞれのミシンヘッドに回
転力を伝達するようになっている。前記ミシン主軸22
の回転駆動力は、その軸上に固定されたカム23及び連
結ロッド24を通じて針棒駆動レバー26に伝達され
る。これによって針棒駆動レバー26は、前記ミシンア
ーム10に支持されたレバーシャフト28の軸線回りに
往復回動することとなる。
【0008】図3に前記針棒駆動機構20を含むミシン
ヘッド内の主要機構が斜視図で示されている。この図3
からも明らかなように前記針棒駆動レバー26の先端部
にはクラッチアーム32がアームシャフト34によって
回動自在に結合されている。このクラッチアーム32の
先端はミシンヘッドの前面方向と背面方向との二方向に
分岐しており、前面方向に分岐した部分にはローラ状の
係合子36が設けられているとともに、背面方向に分岐
した部分にはガイドローラ37が設けられている。前記
係合子36は、図1で示すように前記針棒14のほぼ中
間部に固定されている針棒抱き18の係合凹部18aに
係合可能であるとともに、前記ガイドローラ37は後で
説明する連係部材60のガイド溝61に係合している。
そして前記クラッチアーム32はアームシャフト34の
軸上に設けられたトーションばね35の弾性により、前
記係合子36を前記針棒抱き18の係合凹部18aに係
合させる回動方向へ付勢されている。またこの付勢力に
よって前記ガイドローラ37が連係部材60のガイド溝
61内でがたつくことも防止される。
【0009】さて通常の縫い時においては、縫い糸の色
替え信号に基づく前記針棒ケース12のスライド制御に
よって一本の針棒14が選択され、その針棒抱き18の
係合凹部18aに前記クラッチアーム32の係合子36
が係合する。この状態で前記針棒駆動機構20の針棒駆
動レバー26が前記のようにレバーシャフト28の軸線
回りに往復回動することにより、これに連動して前記針
棒14が一定のストロークで上下に往復駆動される。そ
して前記クラッチアーム32が前記トーションばね35
の弾力に抗して回動操作され、前記針棒抱き18の係合
凹部18aに対する係合子36の係合が解除されると、
針棒駆動レバー26から針棒14への動力伝達が遮断さ
れたジャンプ状態となる。つまり前記針棒抱き18の係
合凹部18a、クラッチアーム32及びその係合子36
などが主体となって針棒駆動機構20から針棒14への
動力伝達を遮断可能なクラッチ30が構成されている。
【0010】つぎに布押え体50とこれを上下に駆動す
るための布押え駆動機構40とについて説明すると、図
2から明らかなように前記ミシンアーム10の片側の外
壁部には、布押え駆動機構40の専用アクチュエータと
して用いたモーター42が装着されている。またモータ
ー軸43はミシンアーム10の内部に位置しており、そ
の軸上には布押え駆動レバー44のボス部44Aが固定
されている。図3でよく表されているように前記布押え
駆動レバー44の先端部には、下端部に布押え部51を
有する布押え体50の上端部が連結シャフト53によっ
て回動自在に結合されている。この布押え体50のほぼ
中間部にはリンクレバー54の先端部が連結シャフト5
6によって回動自在に結合されているとともに、このリ
ンクレバー54の基端部は前記ミシンアーム10の側壁
部に対してレバーシャフト55により回動自在に支持さ
れている。なお前記布押え部51は、その中心部に前記
縫い針16が縫い糸と共に挿通する孔を備えている。
【0011】前記布押え駆動レバー44、布押え体50
及びリンクレバー54は四節リンクを構成しており、こ
の布押え駆動レバー44を前記モーター42の駆動によ
って回動させることで、布押え体50が上下に作動する
こととなる。そして図1から明らかなように前記の両連
結シャフト53,56の軸間距離は、前記モーター軸4
3と前記レバーシャフト55との軸間距離よりも短く設
定されている。このため前記布押え駆動レバー44の回
動に連動して前記布押え体50の布押え部51は図4で
示す軌跡を描いて移動することとなる。なお図4におい
て布押え部51の実線位置A1及び仮想線位置A2は通
常の縫い時の下死点位置及び上死点位置を示し、仮想線
位置A3,A4は後述するジャンプ位置と退避位置とを
それぞれ示している。また仮想線位置A2は図1〜図3
で示す布押え体50の位置(縫い時の上死点位置)と対
応している。
【0012】図5に前記布押え駆動レバー44のみが拡
大斜視で示され、図6に同じく布押え駆動レバー44が
そのボス部44Aを断面にした状態で示されている。こ
れらの図面で明らかなように布押え駆動レバー44は、
前記モーター軸43の軸上部分においてボス部44Aと
レバー部44Bとに分離されている。このボス部44A
はモーター軸43に固定され、レバー部44Bはボス部
44Aに対して図6の回転角θの範囲で相対的に回転で
きるようになっている。前記ボス部44Aとレバー部4
4Bとは、トーションばね45の弾力によって常時は図
示の状態で一体的に回動する。しかし被縫製布の厚みが
極端に大きいときや布押え体50の布押え部51が縫い
糸を踏んだ場合のように布押え部51の下死点が通常の
位置より上昇したときには、前記ボス部44Aとレバー
部44Bとが前記回転角θの範囲で相対的に回転する。
これによって布押え体50から前記モーター42へ過大
な負荷が加わることを回避している。
【0013】図1〜図3で示すように前記針棒駆動機構
20と布押え駆動機構40との間には、ミシンアーム1
0に対してシャフト65で回動自在に支持された連係部
材60が配置されている。この連係部材60における一
方の側面には上下に延びるガイド溝61が形成され、他
方の側面にはカム面62が形成されている。このガイド
溝61には針棒駆動機構20における前記クラッチアー
ム32のガイドローラ37が係合しており、前記カム面
62に対しては布押え駆動機構40における布押え駆動
レバー44の先端部に設けられたローラ状のピン46が
接触可能に位置している。
【0014】前記連係部材60の上縁部63はミシンア
ーム10の内部に固定された案内部材66の溝67に係
合していて、この連係部材60の回動を案内するように
なっている。また連係部材60の背面側においてミシン
アーム10に固定された軸土台68には、この連係部材
60に向かって延び、かつ外周にコイルばね69を備え
た軸68aが設けられている。この軸68aは連係部材
60の背面部に形成された孔64に入り込むようになっ
ているとともに、コイルばね69は連係部材60の背面
と前記軸土台68との間で弾性力を発揮するようになっ
ている。このコイルばね69の弾性力により、連係部材
60はその上縁部63が図1で示すように前記案内部材
66における溝67のストッパー面67aに当接した状
態に付勢されている。
【0015】図1,2で示すように前記針棒ケース12
の下部フレームには糸保持部材70が設けられている。
この糸保持部材70は前記針棒14の縫い針16に通さ
れている縫い糸(上糸)の糸端を保持するためのもの
で、針棒ケース12に固定された糸保持ベース72に対
して前記針棒14と対応する個数(本実施例では六個)
の板ばね74が固定された構造となっている。この糸保
持部材70において、前述したように針棒ケース12の
スライド制御によって選択された針棒14と対応する板
ばね74は、図4で示すように前記布押え体50の布押
え部51が仮想線位置A3(ジャンプ位置)から仮想線
位置A4(退避位置)へ移動するときの軌跡上に位置し
ている。なお各板ばね74は図2で明らかなように、そ
れぞれの背面側の幅が前面側の幅より狭くなった形状を
しており、前記布押え部51が図4の仮想線位置A4に
移動するときの相互の干渉を避けるようになっている。
【0016】前記構成のミシンにおいて、まず通常の縫
い時の作動について説明する。前記針棒駆動機構20に
ついては、すでに説明したように前記針棒駆動レバー2
6がミシン主軸22の回転駆動によって往復回動し、こ
れに連動して一本の針棒14が上下に往復駆動される。
また前記布押え駆動機構40についても前述したよう
に、前記モーター42の駆動による前記布押え駆動レバ
ー44の往復回動により、前記布押え体50が針棒14
と同期して上下に往復駆動される。すなわち針棒14及
び布押え体50は、図1で示す上死点と図7で示す下死
点との間を上下に作動するのであり、これによって通常
の縫いが行われる。なお前記布押え体50の布押え部5
1は縫い時の上死点において、図1及び図4の仮想線位
置A2で示すように水平状態から僅かに傾くが、その機
能に何ら障害はない。
【0017】前記の縫い時において針棒駆動機構20の
前記クラッチ30は、そのクラッチアーム32の前記ガ
イドローラ37が前記連係部材60のガイド溝61に沿
って上下動作を繰り返している。一方、布押え駆動機構
40における布押え駆動レバー44のピン46は同じく
連係部材60の前記カム面62に対して接触することな
く上下動作を繰り返している。
【0018】つぎに針棒14のジャンプ制御について説
明する。このジャンプ制御のタイミングは、前記針棒1
4及び布押え体50が図1で示す縫い時の上死点に達し
た時点あるいはその直前であって、そのときのジャンプ
信号に基づく前記布押え駆動機構40のモーター42の
駆動により、前記布押え駆動レバー44を図8で示すよ
うに図1の位置(縫い時の上死点位置)よりも上方位置
へ回動させる。これによって布押え体50の布押え部5
1は、図4の仮想線位置A2で示す縫い時の上死点位置
から仮想線位置A3で示すジャンプ位置へ移動する。
【0019】またこのときの布押え駆動レバー44の回
動により、そのピン46が前記連係部材60におけるカ
ム面62の直線部分に当接してこの連係部材60を前記
シャフト65の軸線回りに図1の状態から図8の状態に
回動させる。この連係部材60の回動は、そのガイド溝
61に係合している前記ガイドローラ37を通じて前記
クラッチアーム32に作用し、このクラッチアーム32
がアームシャフト34の軸線回りに図8で示すように回
動する。この結果、クラッチアーム32の前記係合子3
6と前記針棒抱き18の係合凹部18aとの係合が外
れ、前記クラッチ30は針棒駆動機構20から針棒14
への動力伝達を遮断した状態となる。したがってこの後
は前記針棒駆動レバー26の往復回動は続けられるもの
の、針棒14はその上死点位置に保持されたジャンプ状
態となる。
【0020】つづいて前記ジャンプの解除について説明
する。このジャンプ解除のタイミングは、前記針棒駆動
レバー26の往復回動による前記クラッチアーム32の
係合子36が図1で示す縫い時の上死点に達した時点あ
るいはその直前であって、そのときの信号に基づく前記
モーター42の駆動により、前記布押え駆動レバー44
が図8の位置から図1の位置へ回動する。これによって
布押え体50の布押え部51は、図4の仮想線位置A3
で示すジャンプ位置から仮想線位置A2で示す縫い時の
上死点位置へ戻る。
【0021】またこのときの布押え駆動レバー44の回
動により、前記連係部材60のカム面62に対する前記
ピン46の当接作用が解除され、この連係部材60は前
記コイルばね69の弾力によって図8の状態から図1の
状態に回動する。この結果、前記クラッチアーム32も
図8の状態から図1の状態に戻され、その係合子36が
前記針棒抱き18の係合凹部18aに再び係合し、前記
クラッチ30は針棒駆動機構20から針棒14へ動力を
伝達する状態となる。
【0022】つぎに前記布押え体50の退避制御につい
て説明する。この退避制御のタイミングも、前記ジャン
プ制御の場合と同じく前記針棒14及び布押え体50が
図1で示す縫い時の上死点に達した時点あるいはその直
前であって、そのときの信号に基づく前記モーター42
の駆動により、前記布押え駆動レバー44が図9で示す
ように図8の位置よりもさらに上方位置へ回動する。こ
れによって布押え体50の布押え部51は、図4の仮想
線位置A2で示す縫い時の上死点位置から仮想線位置A
4で示す退避位置へ移動する。
【0023】この退避制御時の布押え駆動レバー44の
回動によっても前記連係部材60がジャンプ制御時と同
様に図9の状態に回動し、前記クラッチアーム32の前
記係合子36と前記針棒抱き18の係合凹部18aとの
係合が外れ、前記クラッチ30は針棒駆動機構20から
針棒14への動力伝達を遮断した状態となる。ただし布
押え駆動レバー44のピン46はジャンプ制御時よりも
さらに上方へ移動するが、前記連係部材60におけるカ
ム面62の円弧部分はこのときのピン46の移動軌跡と
対応させているので、連係部材60は図8のジャンプ制
御時と同じ回動位置に保持される。
【0024】さて前記連係部材60の布押え部51が図
4の仮想線位置A3で示すジャンプ位置から仮想線位置
A4で示す退避位置へ移動するとき、この布押え部51
は前記糸保持部材70における糸保持ベース72と板ば
ね74との間を通過し、図4の仮想線位置A4に至る。
なお図10に布押え部51が糸保持ベース72と板ばね
74との間に入り込む直前の状態が示されている。この
図10で示すように前記布押え部51には糸切りされた
縫い糸(上糸)が挿通しているので、この布押え部51
が前記のように糸保持ベース72と板ばね74との間を
通過することにより、図9で示すように糸保持ベース7
2と板ばね74との間に縫い糸が挟まれて保持される。
このように布押え体50を退避させることにより、前記
縫い針16の下の空間が大きく確保されて上糸処理など
の作業が容易になる。また本実施例では、この退避制御
状態において前記針棒ケース12のスライド制御による
縫い糸の色替えが行われる。
【0025】なお前記連係部材60をミシンアーム10
に対して回動可能な構成から前後方向へスライド可能な
構成に変更してもよい。そしてこの連係部材60の前記
カム面62と前記布押え駆動レバー44のピン46との
関係を、溝形状のカムとそこに係合させたピンとの組合
せとすることも可能である。この場合、布押え駆動レバ
ー44の往復回動に連動して連係部材60が僅かに前後
方向へスライドしても縫い作業には何ら支障はない。
【0026】
【発明の効果】本発明は、通常の縫い時における布押え
体の駆動、針棒のジャンプ制御及び上糸処理などのため
の布押え体の退避制御を単一の駆動源によって行うこと
ができるので、ミシンの製造コストを低減できる。また
本発明において、布押え体をそのジャンプ位置から退避
位置へ移動させたときに、この布押え体の布押え部に挿
通されている縫い糸を糸保持部材によって保持可能とし
た場合には、この上糸を引っ掛けて糸保持部材まで運ぶ
ための専用機構及びその駆動源が不要となり、ミシンの
製造コストがさらに低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミシンヘッドを表した断面図である。
【図2】針棒ケースを取外した状態のミシンヘッドを表
した正面図である。
【図3】ミシンヘッド内の主要機構を表した斜視図であ
る。
【図4】布押え体の移動軌跡を表した説明図である。
【図5】布押え駆動レバーのみを表した斜視図である。
【図6】同じく布押え駆動レバーのみを表した断面図で
ある。
【図7】針棒及び布押え体が縫い時の下死点にあるとき
のミシンヘッドを表した断面図である。
【図8】針棒をジャンプ制御したときのミシンヘッドを
表した断面図である。
【図9】布押え体を退避させたときのミシンヘッドを表
した断面図である。
【図10】布押え体が退避位置に至る直前のミシンヘッ
ドの一部を表した断面図である。
【符号の説明】
14 針棒 16 縫い針 20 針棒駆動機構 30 クラッチ 40 布押え駆動機構 42 モーター(アクチュエータ) 50 布押え体 51 布押え部 60 連係部材 70 糸保持部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端に縫い針を備えた針棒が針棒駆動機
    構によって上下に往復駆動され、かつこの針棒駆動機構
    は針棒への動力伝達を遮断可能なクラッチを備えている
    一方、布押え体は布押え駆動機構により前記針棒の上下
    駆動に同期して縫いのための一定ストロークで上下に往
    復駆動されるミシンであって、 前記布押え駆動機構は、その駆動源として専用のアクチ
    ュエータを備えているとともに、このアクチュエータの
    駆動に連動して前記布押え体を前記縫い時における駆動
    ストロークの上死点を超えたジャンプ位置と、このジャ
    ンプ位置よりもさらに前記縫い針の背面側へ離れた退避
    位置とのそれぞれへ移動させるように構成され、 しかもこの布押え駆動機構と前記針棒駆動機構との間に
    は、前記布押え体をジャンプ位置へ移動させたときの布
    押え駆動機構に連動して針棒駆動機構の前記クラッチを
    動力伝達遮断の状態に切換える連係部材が配置されてい
    ることを特徴としたミシン。
  2. 【請求項2】 前記布押え体は前記縫い針がその縫い糸
    と共に挿通する布押え部を備えているとともに、この布
    押え体が前記ジャンプ位置から退避位置へ移動するとき
    の布押え部の移動軌跡上には、この布押え部に挿通され
    ている前記縫い糸を保持可能な糸保持部材が配置されて
    いることを特徴とした請求項1記載のミシン。
JP16793794A 1994-07-20 1994-07-20 ミシン Withdrawn JPH0824455A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16793794A JPH0824455A (ja) 1994-07-20 1994-07-20 ミシン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16793794A JPH0824455A (ja) 1994-07-20 1994-07-20 ミシン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0824455A true JPH0824455A (ja) 1996-01-30

Family

ID=15858826

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16793794A Withdrawn JPH0824455A (ja) 1994-07-20 1994-07-20 ミシン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0824455A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100831059B1 (ko) * 2005-11-07 2008-05-22 도카이 고교 미싱 가부시키가이샤 미싱
JP2019162282A (ja) * 2018-03-20 2019-09-26 Juki株式会社 ミシン

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100831059B1 (ko) * 2005-11-07 2008-05-22 도카이 고교 미싱 가부시키가이샤 미싱
JP2019162282A (ja) * 2018-03-20 2019-09-26 Juki株式会社 ミシン

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7290493B2 (en) Sewing machine
JPH05192464A (ja) ミシンの布押え駆動装置
JP3744892B2 (ja) ミシン用ジャンプ縫い機構部
JPH08243282A (ja) 多頭式ミシンの駆動装置
US5655470A (en) Sewing machine with movable presser foot
JP4530526B2 (ja) 糸切り装置
US7322303B2 (en) Needle bar drive apparatus for sewing machine
JPH0824455A (ja) ミシン
US5769014A (en) Ruffling device for mounting on a sewing machine
AU2022202464B2 (en) Upper decoration mechanism and sewing machine
JP3897641B2 (ja) ミシン
JP2848968B2 (ja) ミシン
JP3920980B2 (ja) 目とび機構を備えたミシン
JPH0613781U (ja) ミシンの自動糸切り装置
JP2922321B2 (ja) ミシンにおける針棒の上死点規制装置
US5168821A (en) Sewing machine having a threading device
EP4089220B1 (en) Sewing machine with thread take-up lever switching mechanism
KR20030018236A (ko) 미싱의 실 절단 장치
JPH07328267A (ja) ミシンの糸切断装置
JP2005334329A (ja) ミシン
US11255033B2 (en) Presser foot vertical drive device and sewing machine including the same
JP3667420B2 (ja) ミシン
JPS59235B2 (ja) サイクルヌイミシンノヌノオサエソウチ
JP2800591B2 (ja) ミシン
JPH11207067A (ja) ミシンの布押え装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011002