JPH08244034A - 塗膜付き樹脂製品からの塗膜除去方法及びその装置 - Google Patents

塗膜付き樹脂製品からの塗膜除去方法及びその装置

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JPH08244034A
JPH08244034A JP4880195A JP4880195A JPH08244034A JP H08244034 A JPH08244034 A JP H08244034A JP 4880195 A JP4880195 A JP 4880195A JP 4880195 A JP4880195 A JP 4880195A JP H08244034 A JPH08244034 A JP H08244034A
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JP
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coating film
resin
base material
resin base
roller
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JP4880195A
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English (en)
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Toshiaki Okada
俊朗 岡田
Nagahide Takeda
長秀 竹田
Shigehito Katou
重日人 加藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】樹脂製品から機械的に塗膜を除去するものであ
って、簡単な設備で、しかも確実に塗膜を除去すること
のできる塗膜除去方法及び装置を提供する。 【構成】回転駆動された一対の剥離ローラ3a、3b間
に、搬送ロータ5、5により樹脂製品1を連続的に供給
する。熱風発生機8により熱変形温度以上で融点以下の
温度に加熱された樹脂基材10は、両剥離ローラ3a、
3b間で圧縮変形される。塗膜11と配向する剥離ロー
ラ3a表面には、ローラ回転軸と平行に延びる溝(凹
部)31aが設けられており、この溝31a内において
は、圧力が開放されて樹脂基材10及び塗膜11が膨出
する。このとき、硬い塗膜11に亀裂が生じて樹脂基材
10から剥がれ易くなっている。そして、剥離ローラ3
aが樹脂製品1の表面上を滑るように設定しておけば、
溝31aの端部で塗膜11を引っ掻き取って樹脂基材1
0から剥離させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は塗膜付き樹脂製品からの
塗膜除去方法及びその装置に関する。本発明の方法及び
装置は、例えば車両用のバンパーやサイドモールに付着
した塗膜を除去する際に好適に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車用バンパー等の樹脂製品
は、外観上の見栄えや製品品質の向上等のためにその表
面に塗装が施されている。この種の自動車用バンパー等
の樹脂製品を製造する際に発生する工程内不良品や、廃
車から分離されたバンパー等の回収品は、塗膜を剥離す
るのに手間がかかることから、塗膜を剥離しないまま再
生材料とすることがある。しかし、塗膜が付いたままの
樹脂製品を粉砕して再生材料を製造した場合、機械的物
性が低下するとか、外観品質が悪化するといった問題点
がある。このため、従来は合成樹脂製品の再生利用の割
合が高いものではなかった。
【0003】一方、塗膜付き樹脂製品からの塗膜除去方
法としては、従来より化学分解法や機械的除去方法が利
用されている。化学分解法には、塗膜をゲル状に変えて
樹脂基材に溶融して練り込む加水分解処理法(特開平5
−801232号、特開平6−55539号等)や、有
機溶剤や高温アルカリ溶液により塗膜を除去する方法
(特開平4−293974号、特開平6−107982
号、特開平6−107983号等)などがある。また、
機械的除去方法には、塗膜付き樹脂製品を粉砕後、粉砕
物から比重差により樹脂と塗膜とを分離する比重差分離
法(特開平6−8245号)や、樹脂製品表面や上記粉
砕物同士を摩擦、研磨する表面研磨法(特開平5−26
1734号、特開平5−337941号等)などがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の化
学分解法は、メラミン系塗膜を分解することができるが
ウレタン系塗膜を分解することが困難であるとか、有機
溶剤等により樹脂基材が劣化して物性が低下するとか、
塗膜除去後に廃液処理の工程が必要になるといった問題
点がある。また、上記従来の機械的除去方法は、研磨時
に樹脂基材部分も切削されるため、切削屑が多量に発生
し、また設備投資額が多大であるという問題点がある。
【0005】そこで、これらの化学分解法及び機械的除
去方法の問題点を解消し得る新しい方式の塗膜除去方法
として、ローラ圧延方式が、1994年4月27日付の
日経産業新聞の「くるまニューテクノロジー」欄に開示
された。これは、一対のローラ間に塗膜付きバンパーを
はさみ込み、ローラの回転数の差を利用した摩擦熱の発
生により塗膜を剥離するもので、詳細は不明だが、回転
速度が遅い方のローラでバンパーを搬送しながら、速い
方のローラを塗膜面上を滑らせて摩擦熱を発生させるも
のと考えられる。すなわち、摩擦熱の発生により樹脂基
材と塗膜との間に介在するプライマーを高温にして剥が
れ易くし、ローラとの摩擦で塗膜をはぎ取るものであ
る。
【0006】しかし、上記ローラ圧延方式は、ローラ回
転により、バンパーを搬送するとともに塗膜及びローラ
間の滑りを起こさせるものであるため、2つのローラの
回転数に差を設けることが必要で、この回転数差を適切
な値に保つための制御が複雑になる。また、ローラとの
摩擦で塗膜をはぎ取るものであるから、シボ等の微小な
凹凸が表面にあると、微小な凹内に存する塗膜にはロー
ラ表面が接触しないのでこれを除去することは困難であ
る。さらに、樹脂基材から摩擦で塗膜をはぎ取ることか
ら、いくらプライマが高温になって結合力が弱まってい
るとはいえ、塗膜だけではなく、樹脂基材の一部も塗膜
と一緒にはぎ取られることも考えられる。
【0007】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、樹脂製品から機械的に塗膜を除去するものであっ
て、簡単な設備で、しかもシボ等の微小凹内に存する塗
膜も除去することのできる塗膜付き樹脂製品からの塗膜
除去方法及びその装置を提供することを解決すべき技術
課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の塗膜付き樹脂製品からの塗膜除去方法は、樹脂基材
と該樹脂基材の表面に付着された塗膜とからなる塗膜付
き樹脂製品からの塗膜除去方法であって、押圧面に凹部
が形成された治具で上記樹脂製品の表面を押圧して、熱
変形温度以上で融点以下の温度に加熱された上記樹脂基
材を圧縮変形させることにより、該治具の凹部内に上記
樹脂基材及び塗膜を膨出させ、この状態で該治具を上記
樹脂製品の表面上を相対的に滑らせることにより、該治
具の凹部端部で樹脂基材から塗膜を剥離することを特徴
とするものである。
【0009】また、上記課題を解決する本発明の塗膜付
き樹脂製品からの塗膜除去装置は、樹脂基材と該樹脂基
材の表面に付着された塗膜とからなる塗膜付き樹脂製品
からの塗膜除去装置であって、上記樹脂製品を所定温度
に加熱する加熱手段と、ローラ間隔が上記樹脂製品の厚
みよりも小さく、少なくとも一方のローラ表面に凹部が
形成された一対の剥離ローラと、該剥離ローラを回転駆
動させる駆動装置と、該両剥離ローラ間に上記樹脂製品
を連続的に供給する搬送手段とを備えていることを特徴
とするものである。
【0010】好適な態様において、上記剥離ローラの表
面に形成された凹部は、ローラ回転軸と平行に延びる溝
により形成される。
【0011】
【作用】本発明の塗膜除去方法では、押圧面に凹部が形
成された治具で樹脂製品の表面を押圧して、熱変形温度
以上で融点以下の温度に加熱された樹脂基材を圧縮変形
させる。これにより、治具の凹部内においては、圧力が
開放されて樹脂基材及び塗膜が膨出する。このとき、塗
膜は樹脂基材と比べて硬いため樹脂基材の変形に追随で
きず、塗膜に亀裂が生じて樹脂基材から剥がれ易くなっ
ている。この状態で、治具を樹脂製品の表面上を相対的
に滑らせれば、治具の凹部端部で塗膜を引っ掻き取って
樹脂基材から剥離させることができる。
【0012】また、本発明の塗膜除去装置では、駆動装
置により回転駆動された一対の剥離ローラ間に、搬送手
段により樹脂製品を連続的に供給する。なお、樹脂製品
の塗膜面側を凹部が形成された剥離ローラと対向させ
る。ローラ間隔は樹脂製品の厚みよりも小さく設定され
ており、加熱手段により熱変形温度以上で融点以下の温
度に加熱された樹脂基材は、両剥離ローラ間で圧縮変形
される。これにより、剥離ローラの凹部内においては、
圧力が開放されて樹脂基材及び塗膜が膨出する。このと
き、塗膜は樹脂基材と比べて硬いため樹脂基材の変形に
追随できず、塗膜に亀裂が生じて樹脂基材から剥がれ易
くなっている。そして、搬送手段及び剥離ローラの駆動
装置の制御により、搬送装置による樹脂製品の搬送速度
よりも剥離ローラの回転速度の方が所定量以上速くなる
ように剥離ローラを回転駆動させておけば、剥離ローラ
は樹脂製品の表面上を滑るので、このときに凹部端部で
塗膜を引っ掻き取って樹脂基材から剥離させることがで
きる。
【0013】上記剥離ローラの表面に形成された凹部が
ローラ回転軸と平行に、すなわち上記滑り方向と垂直方
向に延びる溝により形成されている場合は、溝により形
成される凹部端部で効率的に、また確実に塗膜を引っ掻
き取って樹脂基材から剥離させることができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (第1実施例)図1及び図2に示す本実施例に係る塗膜
除去装置は、自動車用バンパーを帯状に切断した塗膜付
きバンパー1から塗膜11を除去するものである。バン
パー1は、ポリプロピレン樹脂(熱軟化温度:110
℃、融点:160℃)よりなる板厚3mmの樹脂基材1
0と、樹脂基材10の一方の表面に付着したウレタン系
の塗膜(膜厚:0.1mm程度)11とからなる。
【0015】上記塗膜除去装置は、基台20上に一対の
支持板21、21が固定され、支持板21、21の下方
側には一対の剥離ローラ3a、3bの回転軸としての温
調配管4a、4bが回転可能に支承され、支持板2、2
の上方側には一対の搬送ローラ5、5の回転軸51、5
1が回転可能に支承されている。剥離ローラ3a、3b
はクロムモリブデン鋼よりなり、直径:200mm、長
さ300mm、表面粗度0.6S、硬度HS70°の円
筒体である。一方の剥離ローラ3aの表面には、軸方向
全長に軸と平行に延びる4本の溝(凹部)31aが周方
向に等間隔(90度間隔)に配設されている。なお、溝
31aは、幅:L=1mm、深さ:0.5mmの横断面
長方形状である。各剥離ローラ3a、3bの中心孔内に
は回転軸としての温調配管4a、4bが挿嵌固定されて
いる。各温調配管4a、4bは、それぞれ両端側に貫設
された通孔41及び、この通孔41部分に配設されたロ
ータリージョイント42、42を介して温調機4に接続
されて、温調機4から冷却水が供給されるようになって
おり、これにより剥離ローラ3a、3bは所定温度に温
調可能とさている。また、各温調配管4a、4bは、プ
ーリ61、62を介して剥離ローラ駆動モータ6に接続
されており、剥離ローラ駆動モータ6の回転駆動によ
り、各温調配管4a、4b及び剥離ローラ3a、3bは
それぞれ所定速度で反対方向に回転駆動可能とされてい
る。なお、両剥離ローラ3a、3b間は、0.8mmに
設定されている。
【0016】搬送ローラ(直径:500mm)5、5
は、バンパー1を挟持し、その回転によってバンパー1
を所定速度で搬送して両剥離ローラ3a、3b間に連続
的に供給するもので、各搬送ローラ5、5の回転軸5
1、51がプーリ71、72を介して搬送ローラ駆動モ
ータ7に接続されており、搬送ローラ駆動モータ7の回
転駆動により各回転軸51、51及び搬送ローラ5、5
がそれぞれ所定速度で反対方向に回転駆動可能とされて
いる。
【0017】また、搬送ローラ5、5と剥離ローラ3
a、3bとの間にはバンパー1を所定温度に加熱する熱
風発生機8が配設されている。上記構成を有する塗膜除
去装置を用いて、以下のようにバンパー1から塗膜11
を除去することができる。剥離ローラ駆動モータ6及び
搬送ローラ駆動モータ7を駆動させ、各剥離ローラ3
a、3b及び各搬送ローラ5、5をそれぞれ一定速度で
回転駆動させる。なお、本実施例では、搬送ローラ5、
5の回転速度を10rpm、剥離ローラ3a、3bの回
転速度を60rpmとしており、搬送ローラ5、5によ
り搬送されるバンパー1の表面上を各剥離ローラ3a、
3bが所定量滑るように設定した。そして、熱風発生機
8を作動させた状態で、各搬送ローラ5、5間にバンパ
ー1を、塗膜11面側が溝31aが形成された剥離ロー
ラ3a側と対向するように供給すれば、バンパー1は連
続的に各剥離ローラ3a、3b間に供給される。なお、
バンパー1は各剥離ローラ3a、3b間に供給される前
までに、熱風発生機8により樹脂基材10の熱軟化温度
である110℃まで加熱される。
【0018】剥離ローラ3a、3bの間隔は0.8mm
で、バンパー1の厚さ(約3mm)の1/3以下に設定
されており、熱風発生機8により熱変形温度以上で融点
以下の温度に加熱された樹脂基材10は、両ローラ3
a、3b間で圧縮変形される。なお、樹脂基材10は片
面1mm程度の圧縮代で圧縮変形される。これにより、
一方の剥離ローラ3aの溝31a内においては、図3に
模式的に示すように、圧力が開放されて樹脂基材10及
び塗膜11が膨出する。このとき、塗膜11は樹脂基材
10と比べて硬いため樹脂基材10の圧縮変形に追随で
きず、塗膜11に亀裂が生じて樹脂基材10から剥がれ
易くなっている。そして、剥離ローラ駆動モータ6及び
搬送ローラ駆動モータ7の制御により、各剥離ローラ3
a、3bは搬送ローラ5、5により搬送されるバンパー
1の表面上を所定量滑るように設定されているので、一
方の剥離ローラ3aに形成された溝31aの端部(エッ
ジ)で塗膜11を引っ掻き取って樹脂基材10から剥離
させることができる。樹脂基材10から剥離された塗膜
片11aは溝31a内にいったん保持されるが、剥離ロ
ーラ3aの回転が進むと重力により落下する。
【0019】なお、各剥離ローラ3a、3bは、バンパ
ー1との摩擦熱により加熱されるが、温調機4から各温
調配管4a、4bに冷却水が供給されることにより、各
剥離ローラ3a、3bの温度は樹脂基材10の熱変形温
度である110℃に維持されている。このように、本実
施例によれば、剥離ローラ3aの表面に形成された溝3
1a内に樹脂基材10及び塗膜11を膨出させ、塗膜1
1に亀裂を生じさせて樹脂基材10から塗膜を剥がし易
くした状態で、剥離ローラ3aの溝31aの端部で塗膜
11を引っ掻き取って樹脂基材10から剥離させるもの
であるから、バンパー1の表面にシボ等の微小凹凸やう
ねりなどがある場合でも、これらの凹凸やうねりが溝3
1aの幅Lより小さければ溝31aの幅で吸収できるの
で、塗膜を確実に除去することができる。
【0020】上記実施例において、剥離ローラ3aの表
面に形成する溝31aの数は、搬送ローラ5、5により
搬送されるバンパー1の表面上を剥離ローラ3aが滑る
際の滑り速度との関係に応じて設定することができる。
バンパー1の塗膜11を確実に除去するためには、剥離
ローラ3a、3b間をバンパー1が通過する際に、バン
パー1の塗膜11全体にわたって溝31aが通過するよ
うに設定する必要がある。このため、搬送ローラ5、5
によるバンパー1の搬送速度に対して剥離ローラ3a、
3bの回転速度をより速くして上記滑り速度を速くする
ほど、溝31の数は少なくすることができる。
【0021】なお、上記実施例では、一方の剥離ローラ
3aのみに溝31aを設ける例について説明したが、樹
脂製品の両面に塗膜が付着している場合は、他方の剥離
ローラ3bにも同様の溝を設けることにより両面に付着
した塗膜を除去することができる。 (第2実施例)図4、図5に示す本実施例は、ハンディ
タイプの塗膜剥離用治具9を用いるものである。この治
具9は、円弧状先端面91aをもち、厚さt=30m
m、幅d=100mmの厚板状の治具本体91と、治具
本体91の背面に固定された板状の一対の姿勢安定部9
2、92と、両姿勢安定部92、92に回転可能に支承
された軸部93と、軸部93に固定された一対の車輪9
4、94とから構成されている。そして、治具本体91
の円弧状先端面91aの先端部には、幅:L=1mm、
深さ:5mmの溝91bが、治具本体91の幅d方向全
長にわたって延設されている。
【0022】本実施例の塗膜剥離用治具9を用いてバン
パー1の塗膜11を除去するには、予め樹脂基材10の
熱軟化温度以上で融点以下の温度(110〜130℃)
に加熱しておいたバンパー1の塗膜11側の表面に、治
具本体91を強く押圧して樹脂基材10を圧縮変形させ
ながら、治具9を塗膜11の表面上を滑らせることによ
り、塗膜11を剥離することができる。
【0023】なお、治具9は、姿勢安定部92、92に
より治具本体91の姿勢が安定に保たれており、治具本
体91の溝91bがバンパー1と接する角度が一定に
(垂直に)保たれている。上記実施例1、2において、
剥離ローラ3aの回転軸と平行な方向(剥離ローラ3a
がバンパー1に対して滑る方向と垂直な方向)に延びる
溝31aや、治具本体の幅d方向(治具9がバンパー1
に対して滑る方向と垂直な方向)に延びる溝91bによ
り本発明に係る凹部を構成する例について説明したが、
本発明に係る凹部の態様としては特に限定されるもので
はない。例えば、治具(剥離ローラ)が樹脂製品と滑る
方向に対して斜めに延びる格子状の溝や点在する穴によ
って凹部を形成することも可能である。
【0024】また、本発明に係る凹部の形状としては、
治具(剥離ローラ)で樹脂製品を押圧した時に、凹部端
部(エッジ)に塗膜が食い込み易く、かつ樹脂基材が食
い込み難い形状とすることが好ましい。この観点から、
凹部の端部(エッジ)のRはできるだけ小さい方が好ま
しく、また凹部の端面は樹脂製品の表面に対して垂直で
あることことが好ましい。なお、凹部の端面が、凹部深
さが深くなるにつれて凹部幅が小さくなるような斜面と
されている場合は、凹部端部(エッジ)が塗膜に食い込
み難くなるとともに、樹脂基材から剥離された塗膜を保
持できる量が小さくなるため、好ましくない。また本発
明に係る凹部の幅寸法Lは、樹脂基材の変形のし易さ等
に応じて決定することができ、凹部の幅寸法Lが大きす
ぎると樹脂基材までも凹部端部に食い込み、一方小さす
ぎると塗膜が凹部端部に食い込まなくなるという不都合
が生じる。樹脂基材としてポリプロピレンを用いる場合
は凹部の幅寸法Lを1mm程度とすることが好ましい。
【0025】さらに、上記実施例1、2では、樹脂製品
として、熱可塑性樹脂としてのポリプロピレンよりなる
樹脂基材10とウレタン系の塗膜11とからなるバンパ
ー1を用いたが、本発明を他の塗膜付き樹脂製品にも適
用しうることは勿論である。本発明が適用可能な樹脂基
材の種類としては、例えばポリエチレンや塩化ビニル等
の他の熱可塑性樹脂や、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂
を挙げることができる。また、本発明が適用可能な塗膜
は特に種類が限定されない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る塗膜
除去方法及び塗膜除去装置は、治具(ローラ)表面に形
成された凹部内に樹脂基材及び塗膜を膨出させ、塗膜に
亀裂を生じさせて樹脂基材から塗膜を剥がし易くした状
態で、治具(ローラ)の凹部端部で塗膜を引っ掻き取っ
て樹脂基材から剥離させるものであるから、樹脂製品の
表面にシボ等の微小凹凸がある場合でも、単に平滑状の
ローラ表面を滑らせて摩擦で塗膜をはぎ取る従来のロー
ラ圧延方式と比較して、シボ等の微小凹内に存する塗膜
も確実に除去することができる。
【0027】また、従来のローラ圧延方式では、ローラ
回転により、バンパーを搬送するとともに塗膜及びロー
ラ間の滑りを起こさせるものであるため、2つのローラ
の回転数に差を設けることが必要で、この回転数差を適
切な値に保つための制御が複雑であったが、本発明方法
及び装置は、このような複雑な制御を必要とせず、簡単
な設備で塗膜除去が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る塗膜除去装置の正
面からみた流れを示す説明図である。
【図2】 上記塗膜除去装置の一部断面側面図である。
【図3】 上記塗膜除去装置で、塗膜を除去する様子を
模式的に示す拡大断面図である。
【図4】 本発明の第2実施例に係る塗膜剥離用治具を
用いて樹脂製品から塗膜を除去する様子を側面から示す
説明図である。
【図5】 上記塗膜剥離用治具の背面図である。
【符号の説明】
1は樹脂製品としてのバンパー、10は樹脂基材、11
は塗膜、3a,3bは剥離ローラ、31aは溝、5は搬
送ローラ、6は剥離ローラ駆動モータ、7は搬送ローラ
駆動モータ、8は熱風発生機、9は塗膜剥離用治具、9
1bは溝である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂基材と該樹脂基材の表面に付着された
    塗膜とからなる塗膜付き樹脂製品からの塗膜除去方法で
    あって、 押圧面に凹部が形成された治具で上記樹脂製品の表面を
    押圧して、熱変形温度以上で融点以下の温度に加熱され
    た上記樹脂基材を圧縮変形させることにより、該治具の
    凹部内に上記樹脂基材及び塗膜を膨出させ、この状態で
    該治具を上記樹脂製品の表面上を相対的に滑らせること
    により、該治具の凹部端部で樹脂基材から塗膜を剥離す
    ることを特徴とする塗膜付き樹脂製品からの塗膜除去方
    法。
  2. 【請求項2】樹脂基材と該樹脂基材の表面に付着された
    塗膜とからなる塗膜付き樹脂製品からの塗膜除去装置で
    あって、 上記樹脂製品を所定温度に加熱する加熱手段と、 ローラ間隔が上記樹脂製品の厚みよりも小さく、少なく
    とも一方のローラ表面に凹部が形成された一対の剥離ロ
    ーラと、 該剥離ローラを回転駆動させる駆動装置と、 該両剥離ローラ間に上記樹脂製品を連続的に供給する搬
    送手段とを備えていることを特徴とする塗膜付き樹脂製
    品からの塗膜除去装置。
  3. 【請求項3】 上記剥離ローラの表面に形成された凹部
    は、ローラ回転軸と平行に延びる溝により形成されてい
    ることを特徴とする請求項2記載の塗膜付き樹脂製品か
    らの塗膜除去装置。
JP4880195A 1995-03-08 1995-03-08 塗膜付き樹脂製品からの塗膜除去方法及びその装置 Pending JPH08244034A (ja)

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Cited By (2)

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