JPH08243104A - 体腔内超音波診断装置 - Google Patents

体腔内超音波診断装置

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JPH08243104A
JPH08243104A JP7049552A JP4955295A JPH08243104A JP H08243104 A JPH08243104 A JP H08243104A JP 7049552 A JP7049552 A JP 7049552A JP 4955295 A JP4955295 A JP 4955295A JP H08243104 A JPH08243104 A JP H08243104A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 体腔内管腔の診断目的部位に超音波をほぼ垂
直に当てることにより容易に良好な超音波画像を得るよ
うにした体腔内超音波診断装置を提供する。 【構成】 挿入部2の先端側に湾曲部3を設け、さらに
湾曲部3の先に硬質部11を設ける。硬質部11は、先
端構成部8、超音波送受信部4およびほぼ砲弾型の挿入
補助部材9を湾曲部3側より先端側に向かって順次配置
することにより構成される。この構成において、超音波
送受信部4は、硬質部11の軸方向のほぼ中央部に配置
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湾曲機構を備えた体腔
内挿入部の先端近傍に超音波送受信部を有する体腔内超
音波診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、湾曲機構を備えた体腔内超音波
診断装置は、挿入部の先端に超音波送受信部を備えてお
り、湾曲機構よりも先の部分は湾曲させることができな
い硬質部となっている。この硬質部の先端側には超音波
送受信部が設けられており、この超音波送受信部から発
せられる超音波を診断目的部位へ垂直に当てることによ
り、良好な超音波画像を得ることができる。
【0003】このような診断装置の従来例としては、例
えば、PCT WO92/03095に記載されている
ように、超音波送受信部よりも先端側に、狭窄を越え易
くするためにほぼ砲弾型にした挿入補助部材や、ガイド
ワイヤを挿通させるための挿通孔を有する挿入補助部材
を固定したものが知られている。このような超音波送受
信部の先端側に設けられた挿入補助部材は、取り付けた
ままの状態で固定されており、着脱自在にはなっていな
い。また、診断装置の他の従来例として、超音波内視鏡
のように、湾曲機構よりも先に観察光学系を設け、この
観察光学系を含む硬質部の先端に超音波送受信部を設け
たものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記P
CT WO92/03095の従来例では、湾曲機構を
設けていないので、体腔内管腔に挿入したときに挿入部
の中心軸と体腔内管腔の中心軸が平行にならないことか
ら、挿入しただけでは超音波像を描出したい部分の壁に
対して超音波をほぼ垂直に当てることは困難であった。
また、上記超音波内視鏡の従来例では、超音波送受信部
の前方(先端側)には何も取り付けていないので、体腔
内管腔に挿入したときに、ただ挿入しただけでは超音波
送受信部付近の挿入部の中心軸と体腔内管腔の中心軸と
は必ずしも平行にはならないことから、超音波送受信部
が体腔内管腔の壁に対して垂直になるまで湾曲操作を行
って調節する必要があった。したがって、いずれの従来
例の場合でも、診断目的部位において良好な超音波像を
得るためには何回も繰り返し湾曲等の操作を行う必要が
あり、診断にかなりの時間を要するという問題があっ
た。
【0005】また、PCT WO92/03095の従
来例では、超音波送受信部の先端側に設けたられた挿入
補助部材が固定されているので、患部の状態によっては
その挿入補助部材の部分を挿入できなかったり、その挿
入補助部材の形状に応じて適応し得る場合が限定される
という問題があった。さらに、PCT WO92/03
095の従来例においてガイドワイヤを使用しない構成
の場合には、超音波画像上での体腔内の方向を知るため
には周囲の臓器等との相対的な位置関係から確認しなけ
ればならず、熟練を要するという問題があった。
【0006】本発明は、このような従来の問題に鑑みて
なされたものであり、体腔内管腔において、容易に良好
な超音波画像を得ることのできる体腔内超音波診断装置
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の請求項1の構成は、挿入部の先端近傍に超音波送受信
部を有する体腔内超音波診断装置において、前記超音波
送受信部の手元側に湾曲機構を、先端側に挿入補助部材
を夫々設けるとともに、該超音波送受信部を、前記湾曲
機構よりも先の前記挿入補助部材を含む硬質部分の軸方
向のほぼ中央に配置したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の請求項1によれば、上記構成とするこ
とにより、体腔内に超音波送受信部を挿入する際には、
体腔内管腔が湾曲していても、硬質部の両端が体腔内管
腔を支持してガイドとして作用する。したがって、超音
波送受信部の近傍においては、硬質部の中心軸と体腔内
管腔の中心軸とはほぼ平行となり、極めて簡単な操作を
行うだけで、体腔内管腔の壁に対して超音波がほぼ垂直
に当たることになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の第1実施例の体腔内超音波診
断装置の構成を示す図である。この第1実施例の体腔内
超音波診断装置は、湾曲機構を備えた挿入部の先端近傍
に超音波送受信部を有しており、この体腔内超音波診断
装置は、挿入補助部材を有する超音波プローブとして構
成されている。この第1実施例は、体腔内管腔へ挿入す
るだけで、良好な超音波画像を得ることができ、かつ挿
入目的に合わせて先端形状を変更することのできる体腔
内超音波診断装置を提供することを目的としている。
【0010】本実施例の超音波プローブは、図1に示す
ように操作部1を有しており、この操作部1の先端側に
は挿入部2が設けられている。この挿入部2の先端側に
は湾曲部3が設けられており、湾曲部3の先には超音波
送受信部4が設けられている。また、操作部1には湾曲
操作具5が設けられており、この湾曲操作具5と湾曲部
3とは、挿入部2の中を貫通するここでは図示しないワ
イヤによって連通している。一方、操作部1からは超音
波信号ケーブル6が伸長しており、その末端にはコネク
タ7が設けられている。
【0011】超音波プローブの挿入部2の先端に設けら
れた湾曲部3の先には、図2の詳細図に示すように先端
構成部8が設けられており、この先端構成部8の先には
超音波送受信部4が設けられている。さらに、この超音
波送受信部4の先には、ほぼ砲弾型の挿入補助部材9が
ネジ10によって締結結合されている。上記先端構成部
8からほぼ砲弾型の挿入補助部材9までの間は硬質部1
1を構成しており、この硬質部11の軸方向のほぼ中央
に、超音波送受信部4が配置されている。
【0012】次に、本実施例の作用を図1〜図4を用い
て説明する。ここでは図示しない超音波観測装置から送
信された電気信号は、図1においてコネクタ7および超
音波信号ケーブル6を介して操作部1へ送信され、操作
部1のここでは図示しない信号変換器を経て超音波送受
信部4へ送信される。また、湾曲操作具5を回転させる
操作を行うことにより、図示しないワイヤが引っ張られ
て湾曲部3が湾曲する。
【0013】一方、図3に示すように、挿入部2を体腔
内管腔12へ挿入する際には、ほぼ砲弾型の挿入補助部
材9によって体腔内管腔12内にある狭窄13が押し広
げられるとともに、体腔内管腔12の狭窄13よりも先
の部分が図示点線の状態から実線の状態へ押し広げられ
る。その際、体腔内管腔12が図3のように湾曲してい
る場合であっても、挿入部2の硬質部11の両端(図示
例では点P1,P2)が体腔内管腔12の壁を支持する
ことにより硬質部11がガイドとして作用するため、硬
質部11の軸方向のほぼ中央に配置された超音波送受信
部4の近傍では、硬質部11の中心軸と体腔内管腔12
の中心軸とがほぼ平行となる。したがって、診断目的部
位の壁14に超音波がほぼ垂直に当たることになる。
【0014】また、図4に示すように、超音波送受信部
4の先にあるほぼ砲弾型の挿入補助部材9は、ネジ10
を取り外すことにより超音波送受信部4より取り外すこ
とができる。したがって、テーパの度合を変更する等に
より異なる形状にしたほぼ砲弾型の挿入補助部材15を
挿入補助部材9の代わりに装着することができる。
【0015】この第1実施例によれば、挿入部2を体腔
内管腔12に挿入すると、体腔内管腔12が湾曲してい
る場合であっても、超音波送受信部4を軸方向のほぼ中
央に配置された硬質部11がガイドとなるため、診断目
的部位では容易に超音波送受信部4からの超音波を体腔
内管腔12の壁14に対してほぼ垂直に当てることが可
能となる。したがって、容易に良好な超音波画像を描出
することができるため、診断に要する時間を短縮するこ
とができる。よって、患者へ与える苦痛も減らすことが
できる。
【0016】また、ほぼ砲弾型の挿入補助部材9を着脱
自在とすることにより、体腔内管腔12の狭窄13の状
態に合わせて挿入補助部材を取り替えることができるの
で、より多くの症例に対して対応することが可能にな
る。
【0017】図5(a)、(b)は夫々、本発明の第2
実施例の体腔内超音波診断装置の要部の構成を示す図で
ある。この第2実施例の体腔内超音波診断装置は、上記
第1実施例の体腔内超音波診断装置とはガイドワイヤを
用いる点が相違しており、この体腔内超音波診断装置
は、挿入補助部材を有する超音波プローブとして構成さ
れている。この第2実施例は、上記第1実施例の目的に
加えて、ガイドワイヤを使用することにより体腔内に容
易に挿入することができ、体腔内でオリエンテーション
が付けやすい体腔内超音波診断装置を提供することを目
的としている。
【0018】本実施例の超音波プローブは、図5(a)
に示すように、先端にガイドワイヤ用の挿通孔16を有
する挿入補助部材17が取り付けられている。なお、上
記第1実施例で用いたほぼ砲弾型の挿入補助部材9にガ
イドワイヤを挿通することのできる挿通孔16を設ける
ことにより挿通孔付の挿入補助部材17とすることもで
きる。
【0019】また、挿通孔付の挿入補助部材17は、1
本以上のネジ10により固定されている。その際、周方
向の断面上で2本以上のネジ10を配列して固定する場
合は、ネジ同士の間隔を周方向において不均等となるよ
うに配置し、挿通孔16の挿入部周上での位置を常に一
定となるようにしておく。
【0020】次に、本実施例の作用を図5(a)、
(b)を用いて説明する。図5(b)に示すように、体
腔内管腔12へ予めガイドワイヤ18を留置しておき、
その一端を体腔外へ出しておく。このガイドワイヤ18
の体腔外の一端を挿入補助部材17の挿通孔16に通
し、ガイドワイヤ18をガイドにしてそのガイドワイヤ
を伝わせるようにして挿入部2を体腔内管腔12へ挿入
していく。なお、挿通孔付の挿入補助部材17は、取り
付け用のネジ10によって超音波送受信部4に対する挿
入部周上での位置が一意的に決定されるので、挿通孔1
6は挿入部周上での位置が常に同一になる。したがっ
て、超音波画像上でガイドワイヤ18が見える位置は常
に一定の位置となる。
【0021】この第2実施例によれば、上記第1実施例
と同様に、挿入部2を体腔内に挿入するだけで、容易に
良好な超音波画像を描出することができるので、診断に
要する時間を短縮することができる。よって、患者へ与
える苦痛を減らすことができる。
【0022】これに加えて、挿通孔付の挿入補助部材1
7を取り付けることができるので、ガイドワイヤ18が
必要になるような体腔内管腔12に対し、ガイドワイヤ
18を使用することができる。よって、超音波診断装置
をさらに容易に挿入することができるので、診断に要す
る時間をさらに短縮することができる。
【0023】さらに、挿通孔付の挿入補助部材17のネ
ジ10による固定を1箇所としたり、あるいは、ネジ1
0の周方向での配置が不均等となるように複数箇所とす
ることにより、挿通孔16の向き(挿入部周上での位
置)が常に一定となる。よって、ガイドワイヤ18の超
音波画像上での位置は常に一定となるので、体腔内での
超音波像のオリエンテーションがつけやすくなる。
【0024】図6(a)、(b)は夫々、本発明の第3
実施例の体腔内超音波診断装置の要部の構成を示す図で
ある。この第3実施例の体腔内超音波診断装置は、上記
第1実施例の体腔内超音波診断装置とは挿入補助部材の
形状が相違しており、この体腔内超音波診断装置は、挿
入補助部材を有する超音波プローブとして構成されてい
る。この第3実施例は、上記第1実施例の目的に加え
て、特に、狭窄のない体腔内管腔12を診断目的部位と
する場合等、挿入補助部材の狭窄を押し広げる作用が不
要の場合に、より安全かつ容易に体腔内に挿入すること
のできる体腔内超音波診断装置を提供することを目的と
している。
【0025】本実施例の超音波プローブは、図6(a)
に示すように、先端がほぼ球形の挿入補助部材19を硬
質部11の先端に取り付けられている。なお、上記第1
実施例で用いたほぼ砲弾型の挿入補助部材9の先端の形
状をほぼ球形とすることによりほぼ球形の挿入補助部材
19とすることもできる。
【0026】本実施例の作用は、上記第1実施例とほぼ
同様であるが、ほぼ球形の挿入補助部材19の付いた本
実施例の超音波プローブを体腔内管腔に挿入した場合、
狭窄が存在しないため挿入時の状態が図6(b)に示す
ようになることと、超音波プローブの先端の硬質部11
の軸方向の長さが第1実施例よりも短くなることが第1
実施例とは相違する。
【0027】この第3実施例によれば、上記第1実施例
と同様に、挿入部2を体腔内に挿入するだけで、容易に
良好な超音波画像を描出することができるので、診断に
要する時間を短縮することができる。よって、患者へ与
える苦痛を減らすことができる。
【0028】これに加えて、先端をほぼ球形にした挿入
補助部材19を取り付けることができるので、硬質部1
1の長さが第1実施例よりも短くなり、狭窄のない体腔
内管腔12を診断目的部位とする場合、より安全かつ容
易に挿入することができる。
【0029】図7は本発明の第4実施例の体腔内超音波
診断装置の要部の構成を示す図である。この第4実施例
の体腔内超音波診断装置は、上記第1実施例の体腔内超
音波診断装置とは挿入補助部材の固定機構の構成が相違
しており、この体腔内超音波診断装置は、挿入補助部材
を有する超音波プローブとして構成されている。この第
4実施例は、上記第1〜3実施例の目的に加えて、先端
の挿入補助部材の固定強度を増加させた体腔内超音波診
断装置を提供することを目的としている。
【0030】本実施例の超音波プローブは、挿入補助部
材の固定用のネジ10がある部分の周方向の断面図であ
る図7に示すように、挿入補助部材20の固定用のネジ
10を2本使用し、図示のように角度aおよび角度bが
等しくならないように各ネジを配置したものである。な
お、挿入補助部材20としては、第1〜3実施例に示し
た挿入補助部材の何れかを用いても、他の挿入補助部材
を用いてもよい。
【0031】本実施例の作用は、上記第1〜3実施例と
ほぼ同様であるが、2本のネジ10により挿入補助部材
20が超音波送受信部4に固定されている点が各実施例
とは相違する。
【0032】この第4実施例によれば、上記第1〜3実
施例と同様に、挿入部2を体腔内に挿入するだけで、容
易に良好な超音波画像を描出することができるので、診
断に要する時間を短縮することができる。よって、患者
へ与える苦痛を減らすことができる。
【0033】これに加えて、挿入補助部材20を2本の
ネジ10で超音波送受信部4に固定することにより、1
本の場合よりも固定強度を増加させることができる。な
お、ネジの本数は何本にしてもよい。
【0034】図8(a)〜(c)は夫々、本発明の第5
実施例の体腔内超音波診断装置の要部の構成を示す図で
ある。この第5実施例の体腔内超音波診断装置は、挿入
補助部材として、上述した第1〜3実施例の着脱式の挿
入補助部材9,17,19を診断目的部位等に応じて選
択的に使用し得るようにしたものであり、この体腔内超
音波診断装置は、挿入補助部材を有する超音波プローブ
として構成されている。この第5実施例は、上記第1〜
3実施例の目的に加えて、特に、着脱式の挿入補助部材
を装着しやすくした体腔内超音波診断装置を提供するこ
とを目的としている。
【0035】本実施例の超音波プローブは、図8(a)
に示すように、第1実施例と同様のほぼ砲弾型の挿入補
助部材9を使用しているが、挿入補助部材9と超音波送
受信部4とをネジにより締結結合する代わりに、両者に
設けたネジ部を螺合するように変更しており、これによ
り挿入補助部材9は着脱自在となる。また、図8
(b)、(c)に示すように、挿入補助部材17、19
にも同様の変更が加えられており、これら挿入補助部材
も着脱自在となる。
【0036】本実施例の作用は、上記第1〜3実施例と
ほぼ同様であるが、着脱式の挿入補助部材9,17,1
9を直接ねじることにより、超音波送受信部4から取り
外すことができ、図8(a)〜c)に示すような各種の
挿入補助部材を容易に交換して使用し得るようになって
いる。
【0037】この第5実施例によれば、上記第1〜3実
施例と同様の効果が得られ、これに加えて、図8(a)
〜c)に示すような各種の挿入補助部材を用意しておく
ことにより、より迅速に挿入補助部材を交換して使用す
ることができる。
【0038】図9(a)〜(c)は夫々、本発明の第6
実施例の体腔内超音波診断装置の要部の構成を示す図で
ある。この第6実施例の体腔内超音波診断装置は、挿入
補助部材として、上述した第1〜3実施例の着脱式の挿
入補助部材9,17,19を診断目的部位等に応じて選
択的に使用し得るようにしたものであり、この体腔内超
音波診断装置は、挿入補助部材を有する超音波プローブ
として構成されている。この第6実施例は、上記第1〜
3実施例の目的に加えて、特に、着脱式の挿入補助部材
の固定強度を増加させた体腔内超音波診断装置を提供す
ることを目的としている。
【0039】本実施例の超音波プローブは、図9(a)
に示すように、第1実施例と同様のほぼ砲弾型の挿入補
助部材9を使用しているが、挿入補助部材9と超音波送
受信部4との結合構造を第1実施例から変更している。
すなわち、本実施例のほぼ砲弾型の挿入補助部材9は金
属製とし、この挿入補助部材9にはネジ10を取り付け
るためのタップが設けられている。一方、本実施例の超
音波送受信部4は樹脂製とし、この超音波送受信部4に
はネジ10を挿入し得る穴21が設けられている。な
お、ネジ10による固定を1箇所としても、複数箇所と
してもよい。これにより挿入補助部材9は、ネジ10に
よって超音波送受信部4に対し着脱自在となる。また、
図9(a)、(c)に示すように、挿入補助部材17、
19にも同様の変更が加えられており、これら挿入補助
部材も着脱自在となる。
【0040】本実施例の作用は、上記第1〜3実施例と
ほぼ同様であるが、挿入補助部材9,17,19と超音
波送受信部4とを組み付けた後にネジ10を締結し、ネ
ジ10の先端部を穴21に螺合させることにより、挿入
補助部材9,17,19を超音波送受信部4を固定する
ことができ、図9(a)〜c)に示すような各種の挿入
補助部材を容易に交換して使用し得るようになってい
る。
【0041】この第6実施例によれば、上記第1〜3実
施例と同様の効果が得られ、これに加えて、図9(a)
〜c)に示すように、金属製の挿入補助部材9,17,
19にタップを立ててネジ10を螺合させることによ
り、繰り返し挿入補助部材の取り付け、取り外しを行っ
ても固定部側のネジ山が潰れることはなく、体腔内超音
波診断装置の寿命を長くすることができる。
【0042】図10は本発明の第7実施例の体腔内超音
波診断装置の要部の構成を示す図である。この第7実施
例の体腔内超音波診断装置は、挿入補助部材を有する超
音波プローブとして構成されている。この第7実施例
は、外径の小さな挿入部に挿入することができるシール
ドを有する体腔内超音波診断装置を提供することを目的
としている。
【0043】本実施例の超音波プローブは、湾曲機構
(湾曲部3)を有する挿入部2の先端近傍に超音波送受
信部4を有し、その先に挿入補助部材9を有する超音波
プローブ(図2参照)において、挿入部2内の湾曲部3
および先端構成部8の結合部を以下のように構成してい
る。すなわち、図10に示すように、超音波信号を伝達
するケーブル22を湾曲部3を貫通させて配し、このケ
ーブル22の外周に金属線で編んだブレード23を被覆
し、このブレード23の端部24を半田のみによって先
端構成部8に固定し、ほつれ止めとしている(従来は、
半田とともにほつれ止め用のパイプを用いていたため、
挿入部外形が大きくなっていた)。
【0044】本実施例の作用は、上述のようにブレード
23を設けたことにより、ケーブル22を流れる電気信
号に外部からノイズ等が乗らないようになることであ
る。
【0045】この第7実施例によれば、ブレード23の
端部24のほつれ止めを半田のみとすることにより、ブ
レード23の最大外径を小さくすることができるので、
挿入部外径を小さくすることができ、外径の小さな挿入
部に挿入することが可能になる。
【0046】図11は本発明の第8実施例の体腔内超音
波診断装置の要部の構成を示す図である。この第8実施
例の体腔内超音波診断装置は、挿入補助部材を有するラ
ジアル走査型超音波プローブとして構成されている。こ
の第8実施例は、先端硬質部長の短い体腔内超音波診断
装置を提供することを目的としている。
【0047】本実施例の超音波プローブは、湾曲機構
(湾曲部3)を有する挿入部2の先端近傍に超音波送受
信部4を有し、その先に挿入補助部材9を有するラジア
ル走査型超音波プローブ(図2参照)において、先端構
成部8を以下のように構成している。すなわち、図11
に示すように、超音波送受信部4の外表面は、超音波を
透過する樹脂製のキャップ31の薄肉部32となってい
る。上記キャップ31は、先端構成部8に対し、シール
部材33を挟んで固定されている。キャップ31の内部
には超音波探触子34が設けられており、さらに、この
超音波探触子34が挿入軸に対して回転自在になるよう
に保持するホルダ35と、先端構成部8に対してホルダ
35を回転自在に保持する軸受36と、軸受36を先端
構成部8に固定するフランジ型の押さえ部材37とが設
けられている。また、押さえ部材37にはフランジ部3
8が設けてあり、このフランジ部38と先端構成部8と
の間にはシール部材39が設けられ、押さえ部材37と
ホルダ35との間にはシール部材40が設けられてい
る。
【0048】本実施例の作用は以下の通りである。キャ
ップ31の内部には超音波伝達媒体が封入されている。
このとき、キャップ31の内部においては、ホルダ35
よりも挿入部手元側のここでは図示しない回転伝達体が
納められているチューブの内部に対しては、押さえ部材
37と先端構成部8との間はシール部材39でシールさ
れ、押さえ部材37とホルダ35との間はシール部材4
0でシールされている。また、キャップ31の外部に対
してはシール部材33でシールされており、キャップ3
1内は液密が保たれている。
【0049】この第8実施例によれば、フランジ型の押
さえ部材37のフランジ部38によってシール部材39
を先端構成部8に押圧してシールすることにより、押さ
え部材37の長さを短くすることができる。したがっ
て、挿入部先端の硬質部長を短くすることができる。
【0050】図12は本発明の第9実施例の体腔内超音
波診断装置の要部の構成を示す図である。この第9実施
例の体腔内超音波診断装置は、挿入補助部材を有するラ
ジアル走査型超音波プローブとして構成されている。こ
の第9実施例は、使用中に異常が発生した場合に先端の
挿入補助部材の安全性を確保し得るようにした体腔内超
音波診断装置を提供することを目的としている。
【0051】本実施例の超音波プローブは、湾曲機構
(湾曲部3)を有する挿入部2の先端近傍に超音波送受
信部4を有し、その先にほぼ砲弾型の挿入補助部材9を
有するラジアル走査型超音波プローブ(図2参照)にお
いて、先端構成部8を以下のように構成している。すな
わち、図12に示すように、超音波を透過する薄肉部3
2を有するキャップ31は、シール部材33を挟み、キ
ャップ31のシール部材33よりも上(操作部側)の部
分を糸41でしばり、接着材42を塗布することによ
り、先端構成部8に対して固定されている。また、キャ
ップ31には抜け止め43が設けられている。
【0052】一方、キャップ31と先端構成部8との嵌
合部のシール部材33よりも操作部側の部分にはキャッ
プ31と先端構成部8とを固定するピン44が設けられ
ている。また、上記抜け止め43の上(操作部側)には
リング45が被せられている。また、キャップ31の先
端側にはほぼ砲弾型の挿入補助部材9がネジ10によっ
て固定されている。さらに、先端構成部8と湾曲部3と
はここでは図示しないネジによって固定されている。
【0053】本実施例の作用は以下の通りである。キャ
ップ31およびほぼ砲弾型の挿入補助部材9は、先端構
成部8に対して、しばった糸41および接着材42と抜
け止め43とが係合することにより、脱落しないように
なっている。また、キャップ31は、ピン44による固
定によって、先端構成部8に対して相対回転しないよう
になっている。さらに、上記抜け止め43は、リング4
5を被せることにより、ピン44を乗り越えるほど広が
らないようになっている。
【0054】この第9実施例によれば、図3に示すよう
な狭窄13を有する部位を診断する場合、狭窄13を通
過させるために挿入部2をねじることに伴いキャップ3
1を先端構成部8に対して相対回転させるような力が加
わるが、このような場合には、本実施例の超音波プロー
ブにはピン44が設けてあるのでキャップ31は先端構
成部8に対して相対回転せず、キャップ31内の液密が
保たれる。また、抜け止め43がピン44を乗り越えよ
うとする力が加わった場合には、リング45によって抜
け止め43は図12に示す状態以上には広がらないの
で、キャップ31が相対回転することはない。また、ほ
ぼ砲弾型の挿入補助部材9の先端を挿入軸に対して垂直
方向に曲げる力が加わった場合には、糸41が抜け止め
43に係合するためキャップ31が先端構成部8から抜
け落ちることはなく、キャップ31内の液密が保たれ
る。
【0055】さらに、これらの効果により、キャップ3
1にねじりや曲げの力が加わった場合には、薄肉部32
がまず変形するため、ここでは図示しない超音波モニタ
の画像上でキャップ31が変形していることを判別する
ことができる。したがって、上述したような構成を取る
ことにより、体腔内で挿入部2の先端に異常な力がかか
った場合、体腔内に先端部を脱落させることなく、その
ことを操作者に知らせることができ、安全性が確保され
る。
【0056】図13は本発明の第10実施例の体腔内超
音波診断装置の要部の構成を示す図である。この第10
実施例の体腔内超音波診断装置は、挿入補助部材を有す
る超音波プローブとして構成されており、この超音波プ
ローブは、観察光学系を有する超音波内視鏡とすること
ができる。この第10実施例は、上記第1〜9実施例の
目的に加えて、特に、挿入時に肉眼で体腔内を観察し得
るようにした体腔内超音波診断装置を提供することを目
的としている。
【0057】すなわち、本実施例の超音波プローブは、
図13に示すように、観察光学系を有する超音波内視鏡
であり、この超音波内視鏡は、湾曲部3の先に観察光学
系51を保持する先端構成部8を有している。先端構成
部8の先には超音波送受信部4を有しており、さらに超
音波送受信部4の先にはほぼ砲弾型の挿入補助部材9を
有している。
【0058】本実施例の作用は、観察光学系51によっ
て体腔内を観察しながら挿入し得ることである。
【0059】この第10実施例によれば、観察光学系5
1を有しているため、体腔内を目視で観察しながら、よ
り安全に超音波プローブを挿入することができ、管腔内
に狭窄が存在する場合でもそれを拡張しながら挿入する
ことができる。さらに、挿入するだけで、容易に良好な
超音波像を得ることができる。
【0060】なお、本発明は上述した例のみに限定され
るものではなく、種々の変形または変更を加えることが
できる。例えば、上記請求項1の構成において、前記超
音波送受信部の先端の挿入補助部材が着脱自在になるよ
うにしてもよい。その場合、超音波送受信部の先の挿入
補助部材を着脱自在としたことにより、体腔内に超音波
診断装置を挿入する際に、挿入目的に合わせて先端形状
を変えることができるため、より多くの症例に対して使
用し得る体腔内超音波診断装置を提供することができ
る。
【0061】また、上記請求項1の構成または上記挿入
補助部材を着脱自在にした構成において、前記挿入補助
部材を、狭窄を拡張し得るほぼ砲弾型の挿入補助部材と
してもよい。その場合、ほぼ砲弾型の挿入補助部材を先
端に取り付けることにより、体腔内管腔に狭窄がある場
合に、挿入時に体腔内管腔の狭窄を容易に乗り越え得る
腔内超音波診断装置を提供することができる。
【0062】また、上記請求項1の構成または上記挿入
補助部材を着脱自在にした構成において、前記挿入補助
部材にガイドワイヤを挿通し得る穴を設けてもよい。そ
の場合、挿通孔付挿入補助部材を先端に取り付けること
により、ガイドワイヤに沿って滑らせるだけで体腔内へ
超音波診断装置を挿入することができ、体腔内への挿入
をより容易にした体腔内超音波診断装置を提供すること
ができる。
【0063】また、上記挿入補助部材にガイドワイヤを
挿通し得る穴を設けた構成において、前記挿入補助部材
に設けたガイドワイヤ用の挿通孔の位置が挿入部の周上
において常に一定になるようにしてもよい。その場合、
挿通孔の挿入部周上での位置が常に一定になることによ
り、ガイドワイヤの超音波画像上での位置が常に一定と
なり、体腔内に挿入した際に、体腔内で超音波像のオリ
エンテーションがつけやすい体腔内超音波診断装置を提
供することができる。
【0064】また、上記請求項1の構成または上記挿入
補助部材を着脱自在にした構成において、前記挿入補助
部材の先端形状をほぼ球形としてもよい。その場合、ほ
ぼ球形の挿入補助部材を先端に取り付けることにより、
先端の硬質部長が短くなるため、狭窄のない体腔内に挿
入する際に、より安全かつ容易に挿入することができる
体腔内超音波診断装置を提供することができる。
【0065】また、上記請求項1の構成または上記挿入
補助部材を着脱自在にした構成において、前記体腔内超
音波診断装置の先端に観察光学系を設けてもよい。その
場合、その観察光学系によって体腔内管腔の内部を目視
で観察しながらより安全に挿入することができるため、
管腔に狭窄を有する場合でもそれを拡張しながら挿入す
ることができ、体腔内への挿入の際に肉眼で体腔内を観
察できる体腔内超音波診断装置を提供することができ
る。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項の構
成によれば、湾曲機構よりも先の前記挿入補助部材を含
む硬質部の、軸方向のほぼ中央に超音波送受信部を配置
したことにより、体腔内に超音波送受信部を挿入する際
には、体腔内管腔が湾曲していても、硬質部の両端が体
腔内管腔を支持してガイドとして作用するため、超音波
送受信部の近傍においては、硬質部の中心軸と体腔内管
腔の中心軸とはほぼ平行となる。したがって、極めて簡
単な操作を行うだけで、体腔内管腔の壁に対して超音波
をほぼ垂直に当てることができ、挿入するだけで良好な
超音波像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の体腔内超音波診断装置で
ある超音波プローブの構成を示す図である。
【図2】第1実施例の超音波プローブの挿入部の先端の
詳細図である。
【図3】第1実施例の超音波プローブを体腔内の管腔に
挿入した状態を示す図である。
【図4】第1実施例の超音波プローブの先端の挿入部材
を超音波送受信部から取り外した状態を示す図である。
【図5】(a)、(b)は夫々、本発明の第2実施例の
体腔内超音波診断装置の要部の構成を示す図である。
【図6】(a)、(b)は夫々、本発明の第3実施例の
体腔内超音波診断装置の要部の構成を示す図である。
【図7】本発明の第4実施例の体腔内超音波診断装置の
要部の構成を示す図である。
【図8】(a)〜(c)は夫々、本発明の第5実施例の
体腔内超音波診断装置の要部の構成を示す図である。
【図9】(a)〜(c)は夫々、本発明の第6実施例の
体腔内超音波診断装置の要部の構成を示す図である。
【図10】本発明の第7実施例の体腔内超音波診断装置
の要部の構成を示す図である。
【図11】本発明の第8実施例の体腔内超音波診断装置
の要部の構成を示す図である。
【図12】本発明の第9実施例の体腔内超音波診断装置
の要部の構成を示す図である。
【図13】本発明の第10実施例の体腔内超音波診断装
置の要部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1 操作部 2 挿入部 3 湾曲部 4 超音波送受信部 5 湾曲操作具 6 超音波信号ケーブル 7 コネクタ 8 先端構成部 9,15,17,19,20 挿入補助部材 10 ネジ 11 硬質部 12 体腔内管壁 13 狭窄 14 壁(診断目的部位) 16 挿通孔 18 ガイドワイヤ 21 穴 22 ケーブル 23 ブレード 24 端部 31 キャップ 32 薄肉部 33,39,40 シール部材 34 超音波探触子 35 ホルダ 36 軸受 37 押さえ部材 38 フランジ部 41 糸 42 接着剤 43 抜け止め 44 ピン 45 リング 51 観察光学系

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 挿入部の先端近傍に超音波送受信部を有
    する体腔内超音波診断装置において、 前記超音波送受信部の手元側に湾曲機構を、先端側に挿
    入補助部材を夫々設けるとともに、該超音波送受信部
    を、前記湾曲機構よりも先の前記挿入補助部材を含む硬
    質部の、軸方向のほぼ中央に配置したことを特徴とする
    体腔内超音波診断装置。
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