JPH08242129A - プッシュプル出力回路 - Google Patents

プッシュプル出力回路

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JPH08242129A
JPH08242129A JP4520295A JP4520295A JPH08242129A JP H08242129 A JPH08242129 A JP H08242129A JP 4520295 A JP4520295 A JP 4520295A JP 4520295 A JP4520295 A JP 4520295A JP H08242129 A JPH08242129 A JP H08242129A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アイドル電流の低減、出力電流の増大や高集
積度の確保といった互いに相反する要望を同時に達成す
る。 【構成】 電流源12から供給される電流を第1レベル
シフト用トランジスタQ3およびレベルシフト用ダイオ
ードQ4を通過させ、これによって上流側端子14およ
び下流側端子15間に電位差を生じさせる。第1レベル
シフト用トランジスタQ3と協働してカレントミラー回
路を構成する第2レベルシフト用トランジスタQ5によ
って電流IQの一部を取り出す。取り出された電流は電
位差発生に関与しないため、出力用トランジスタQ1、
Q2に対するベース電流が小さくなり、電流IQを大き
くとってプッシュプル出力回路の出力電流を大きくしつ
つアイドル電流Iidleを小さく抑えて消費電流を低
減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つのトランジスタの
エミッタ同士あるいはソース同士を接続したプッシュプ
ル出力回路に関し、特に、プッシュプル出力回路の消費
電流低減に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プッシュプル出力回路は、入力
電圧Vin=0V領域付近のクロスオーバー歪みを改善
するために、図10に示すように、出力用のNPNトラ
ンジスタQ1およびPNPトランジスタQ2のベース・
エミッタ接合に対して並列に接続される電位差発生回路
101を備える。この電位差発生回路101では、電流
源102から供給された電流IQが、互いに直列に接続
された一対のレベルシフトダイオードD1、D2を通過
して一定の電位差を発生させる。この電位差は、NPN
トランジスタQ1およびPNPトランジスタQ2のベー
ス・エミッタ間電圧となり、入力電圧Vin=0Vのと
きに、NPNトランジスタQ1およびPNPトランジス
タQ2のコレクタ・エミッタ間にアイドル電流Iidl
eを流すことになる。このアイドル電流Iidleがク
ロスオーバー歪みの改善に寄与するわけである。
【0003】このようなプッシュプル出力回路では、い
わゆるプッシュ動作時には、入力電圧Vinが正側に上
昇すると、電位差が正側にシフトし、電位差発生回路1
01の上流側端子103電圧が上昇する。この電圧の上
昇によって、それまで電位差発生回路101に流れてい
た電流源102からの電流IQがNPNトランジスタQ
1のベースへ導かれる。その結果、NPNトランジスタ
Q1のベース電流が増加し、コレクタ・エミッタ間に増
幅された電流が通過する。このエミッタに現れる電流が
出力Voutとして取り出される。いわゆるプル動作時
には、入力電圧Vinが負側に下降すると、電位差が負
側にシフトし、電位差発生回路101の上流側端子10
3電圧が下降する。この電圧の下降によって、PNPト
ランジスタQ2のベース電流が入力端子104側に引き
込まれる。その結果、PNPトランジスタQ2のベース
電流が増加し、コレクタ・エミッタ間に増幅された電流
が通過する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなプッシュ
プル出力回路では、プッシュプル出力回路の消費電力を
小さくするために、無負荷時に両トランジスタQ1、Q
2のコレクタおよびエミッタ間を流れるアイドル電流I
idleをできる限り小さくすることが望まれる。この
ため、電位差発生回路101で発生する電位差を小さく
し、入力電圧Vin=0V時に両トランジスタQ1、Q
2に流れるベース電流を小さくしたい。ところが、電位
差発生回路101での電位差を小さくするために電流源
102から供給される電流IQを小さくすると、この電
流IQによってNPNトランジスタQ1の作動時にNP
NトランジスタQ1に流れ込むベース電流の上限値が規
定されてしまうことから、NPNトランジスタQ1のエ
ミッタから取り出される最大出力電流もが小さくなって
しまい、好ましくない。
【0005】また、このような回路をICチップ上に形
成する場合には、素子のばらつきや温度特性によってア
イドル電流が変動しないように、図11に示すように、
出力用の2つのトランジスタQ1、Q2と、レベルシフ
トダイオード用の2つのトランジスタD1、D2との間
でペアをとることが考えられる。アイドル電流Iidl
eを小さく設定した上でこのアイドル電流Iidleが
変動すると、出力用トランジスタQ1、Q2の動作点に
アイドル電流が不足する恐れがあるからである。トラン
ジスタのペアをとるには、出力用のNPNトランジスタ
Q1およびPNPトランジスタQ2に対して、レベルシ
フトダイオード用としてNPNトランジスタD1および
PNPトランジスタD2を用いる。同一ICチップ内で
は同一種類の素子は極めてペア性がよく、例えば、NP
NトランジスタQ1、D1同士やPNPトランジスタQ
2、D2同士ではベース・エミッタ間電圧の特性にばら
つきがなくなり、アイドル電流Iidleが安定化す
る。
【0006】ここで、前述のように、最大出力電流を大
きくとりながら、しかも、出力用トランジスタQ1、Q
2のアイドル電流Iidleを小さくするには、レベル
シフトダイオード用のトランジスタD1、D2の素子サ
イズを大きくすることが考えられる。こうすれば、電流
源102からの電流IQは電位差発生回路101へ流れ
やすくなって出力用トランジスタQ1、Q2のベース電
流が小さくなり、アイドル電流Iidleを小さくする
ことができる。しかし、新たに集積度の低下という問題
を生起してしまう。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、アイドル電流の低減、出力電流の増大や高集積度の
確保といった互いに相反する要望を同時に達成すること
のできるプッシュプル出力回路を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1発明によれば、第1導電型出力トランジスタと
第2導電型出力トランジスタのエミッタまたはソースを
共通接続した出力手段と、少なくとも一方の前記出力ト
ランジスタに所定のベース・エミッタ間電圧またはゲー
ト・ソース間電圧を発生させるための電流源と、前記2
つの出力トランジスタのベース間またはゲート間に接続
された電位差発生手段とを含み、前記電位差発生手段
は、そのエミッタまたはソースを前記一方の出力トラン
ジスタのベースまたはゲートに接続した少なくとも2つ
のトランジスタを含むカレントミラー回路と、カレント
ミラー回路の一のトランジスタのコレクタ又はドレイン
に接続されたダイオードとを含むことを特徴とするプッ
シュプル出力回路が提供される。
【0009】また第2発明によれば、NPN型出力トラ
ンジスタとPNP型出力トランジスタのエミッタを共通
接続した出力手段と、少なくとも一方の前記出力トラン
ジスタへベース電流を供給する電流源と、前記2つの出
力トランジスタのベース間に接続された電位差発生手段
とを含み、前記電位差発生手段は、一のコレクタおよび
ベースをダイオードに接続し、他のコレクタを前記ダイ
オード以外のノードに接続したマルチコレクタ型トラン
ジスタを備えることを特徴とするプッシュプル回路が提
供される。
【0010】さらに、第3発明によれば、前記ダイオー
ドがダイオード接続したトランジスタであることを特徴
とする。
【0011】
【作用】第1発明の構成によれば、カレントミラー回路
の他のトランジスタによって取り出された電流はダイオ
ードを通過しないので、ダイオードを通過する電流の量
が小さくなり、その結果、トランジスタおよびダイオー
ドの電流・電圧特性に基づいて発生する電位差が小さく
なる。この電位差の縮小に応じて出力トランジスタに生
じるベース・エミッタ間電圧またはゲート・ソース間電
圧が縮小し、出力トランジスタを流れるアイドル電流が
減少する。
【0012】また、第2発明の構成によれば、マルチコ
レクタ型トランジスタの他のコレクタによって取り出さ
れた電流はダイオードを通過しないので、ダイオードを
通過する電流の量が小さくなり、その結果、ダイオード
の電流・電圧特性に基づいて発生する電位差が小さくな
る。この電位差の縮小に応じてPNP出力トランジスタ
およびNPN出力トランジスタに生じるベース・エミッ
タ間電圧が縮小し、アイドル電流が減少する。
【0013】さらに、第3発明の構成によれば、ダイオ
ードをトランジスタによって構成するので、プッシュプ
ル出力回路の設計上、同一ICチップ内で極めてよいペ
ア性が得られると共に、整合性がとれる。
【0014】
【実施例】以下、添付図面を参照しつつ本発明の好適な
実施例を説明する。
【0015】図1は、本発明の第1実施例に係るプッシ
ュプル出力回路の全体構成を示す。このプッシュプル出
力回路は、NPNトランジスタQ1およびPNPトラン
ジスタQ2のエミッタ同士を接続した出力手段を備え
る。両トランジスタQ1、Q2のエミッタには共通して
出力端子10が接続される。入力電圧Vinの大きさに
応じてトランジスタQ1、Q2のベースに供給される電
流に基づき増幅されたトランジスタQ1、Q2のエミッ
タ電流が出力Voutとして出力端子10から取り出さ
れる。
【0016】NPNトランジスタQ1およびPNPトラ
ンジスタQ2のベース間には、ベース・エミッタ接合に
並列に電位差発生回路11が接続される。この電位差発
生回路11は、ベースおよびコレクタ間が短絡されて、
電流源12から供給された電流IQに基づいてベースお
よびエミッタ間に電位差を発生させる第1レベルシフト
用PNPトランジスタQ3と、この第1レベルシフト用
トランジスタQ3のコレクタに接続されて第1レベルシ
フト用トランジスタQ3を通過した電流に基づいて電位
差を発生させるレベルシフト用ダイオードQ4とを含
む。この電位差発生回路11によれば、電流源12から
上流側端子14を通じて電流IQが供給されると、第1
レベルシフト用トランジスタQ3およびレベルシフト用
ダイオードQ4の働きによって上流側端子14および下
流側端子15間に電位差が発生する。この電位差によっ
て、入力電圧Vin=0Vのときでも、NPNトランジ
スタQ1およびPNPトランジスタQ2のコレクタおよ
びエミッタ間をアイドル電流Iidleが通過する。
【0017】本発明において特徴的なことは、図2
(a)に示すように、電位差発生回路11が、上流側端
子14および下流側端子15に並列に接続されて前記第
1レベルシフト用トランジスタQ3と協働してカレント
ミラー回路を構成する第2レベルシフト用PNPトラン
ジスタQ5を含んでいることにある。この第2レベルシ
フト用トランジスタQ5のベースは、第1レベルシフト
用トランジスタQ3のベースに共通に接続される。この
第2レベルシフト用トランジスタQ5によれば、電流源
12からの電流IQの一部を取り出して第1レベルシフ
ト用トランジスタQ3およびレベルシフト用ダイオード
Q4を迂回させることができる。
【0018】次に上記構成を備えたプッシュプル出力回
路の動作を説明する。入力電圧Vin=0Vのとき、電
位差発生回路11の上流側端子14には電流源12から
一定の電流IQが供給される。供給された電流IQは、
第1および第2レベルシフト用トランジスタQ3、Q5
のエミッタ面積の比に応じて分割され、第2レベルシフ
ト用トランジスタQ5を通過した電流は電位差発生回路
11の下流側端子15にそのまま流れる。一方、第1レ
ベルシフト用トランジスタQ3を通過した電流はレベル
シフト用ダイオードQ4を通過して下流側端子15へと
流れる。第1レベルシフト用トランジスタQ3およびレ
ベルシフト用ダイオードQ4で発生した電位差によって
NPNトランジスタQ1およびPNPトランジスタQ2
にはベース・エミッタ間電圧が発生し、これらの電圧に
基づいてNPNトランジスタQ1およびPNPトランジ
スタQ2のコレクタおよびエミッタ間にはアイドル電流
Iidleが通過する。
【0019】第2レベルシフト用トランジスタQ5によ
って取り出された電流は第1レベルシフト用トランジス
タQ3およびレベルシフト用ダイオードQ4を通過しな
いので、第1レベルシフト用トランジスタQ3およびレ
ベルシフト用ダイオードQ4を通過する電流の量が小さ
くなり、その結果、トランジスタおよびダイオードの電
流・電圧特性に基づいて発生する電位差が小さくなる。
この電位差の縮小に応じて出力用のトランジスタQ1、
Q2に生じるベース・エミッタ間電圧が縮小し、アイド
ル電流Iidleが減少する。したがって、電流源12
から大きな電流IQを供給しても、無駄に大きなアイド
ル電流Iidleを流すことなく、大きな出力電流を規
定することが可能となる。
【0020】いわゆるプッシュ動作時には、入力電圧V
inが正側に上昇すると、電位差発生回路11の電位差
が正側にシフトし、電位差発生回路11の上流側端子1
4電圧が上昇する。この電圧の上昇によって、それまで
電位差発生回路11に流れていた電流源12からの電流
IQがNPNトランジスタQ1のベースへ導かれる。そ
の結果、NPNトランジスタQ1のベース電流が増加
し、コレクタ・エミッタ間に増幅された電流が通過す
る。このエミッタに現れる電流が出力Voutとして取
り出される。いわゆるプル動作時には、入力電圧Vin
が負側に下降すると、電位差が負側にシフトし、電位差
発生回路11の上流側端子14電圧が下降する。この電
圧の下降によって、PNPトランジスタQ2のベース電
流が出力端子16側に引き込まれる。その結果、PNP
トランジスタQ2のベース電流が増加し、コレクタ・エ
ミッタ間に増幅された電流が通過する。
【0021】いま、第1レベルシフト用トランジスQ3
をプロセスルールに基づき設計することのできる最小サ
イズ(最大出力電流2mA程度)で形成する。10mA
程度の出力電圧を確保するために、出力用のNPNトラ
ンジスタQ1を第1レベルシフト用トランジスタQ3の
5倍のサイズに形成し、PNPトランジスタQ2での駆
動能力を確保するためにPNPトランジスタQ2を第1
レベルシフト用トランジスタQ3の20倍のサイズに形
成する。また、出力用のトランジスタQ1、Q2とペア
をとるために、レベルシフト用ダイオードQ4を最小サ
イズのNPNトランジスタで構成する。第2レベルシフ
ト用トランジスタQ5の大きさを第1レベルシフト用ト
ランジスタQ3の(k−1)倍に設定すると、レベルシ
フト用ダイオードQ4には、電流源12から供給された
電流IQの1/kの電流が流れることとなる。このた
め、レベルシフト用ダイオードQ4の大きさがk倍にな
ったように動作し、NPNトランジスタQ2とのペアを
確保すべくそれまでと同一の電流・電圧特性を得ようと
すれば、レベルシフト用ダイオードQ4の大きさを1/
kに縮小することができる。
【0022】図2(b)および(c)は電位差発生回路
の他の実施例を示す。図2(b)に示す電位差発生回路
11aは、複数のコレクタを有し、電流源から供給され
た電流に基づいて共通するエミッタおよびベース間に電
位差を発生させるマルチコレクタ型PNPレベルシフト
用トランジスタQ3と、このレベルシフト用トランジス
タQ3の1つのコレクタに接続されてそのコレクタから
の電流に基づいて電位差を発生させるレベルシフト用ダ
イオードQ4としてのNPNトランジスタとを含む。か
かる構成によれば、レベルシフト用ダイオードQ4に
は、レベルシフト用トランジスタQ3のコレクタ周囲長
の比1:(k−1)によって分割された1/kの電流が
通過するので、前述の実施例と同様に、レベルシフト用
ダイオードQ4の大きさがk倍になったように動作す
る。
【0023】図2(c)に示す電位差発生回路11bで
は、上流側端子14からの電流をカレントミラー回路を
構成する第1レベルシフト用PNPトランジスタQ3お
よびマルチコレクタ型第2レベルシフト用PNPトラン
ジスタQ5で1:(m−1)に分割し、続いて1/(m
−1)の電流を第2レベルシフト用トランジスタQ5の
2つのコレクタで1:(k−1)に分割する。こうして
分割された電流をエミッタ面積がn倍の第3レベルシフ
ト用NPNダイオードQ4に流し込み、さらにn個のエ
ミッタで分割する。この構成によれば、3つのレベルシ
フト用トランジスタQ3、Q4、Q5の働きによって、
エミッタサイズがkm2 n倍になったように動作する。
【0024】図3は電位差発生回路のさらに他の実施例
を示す。図3(a)に概念的に示すように、この実施例
において特徴的なことは、第2レベルシフト用トランジ
スタQ5で取り出した電流を下流側端子15以外に逃し
た点にある。かかる構成によれば、取り出した電流を下
流側端子15以外へ逃したことによって入力端子へ流れ
込もうとする電流が減少し、入力電圧Vinからみたイ
ンピーダンスが上がる。図3(b)および(c)はそれ
ぞれ図2(a)および(b)に示される回路に対応す
る。この場合、取り出された電流は接地へと逃される。
図3(d)に示す電位差発生回路では、図3(c)にお
けるマルチコレクタ型PNPトランジスタQ3の一部の
電流を第3レベルシフト用ダイオードQ4を迂回させて
いるが、その電流を接地へは逃さない例である。
【0025】なお、図2および図3においてレベルシフ
ト用トランジスタQ3、Q5はベース共通であるため、
同一島内に形成してもよい。
【0026】図4は、図3(c)に示す電位差発生回路
11cが適用されたプッシュプル出力回路をOPアンプ
に適用したものである。このOPアンプは、作動増幅器
からなる入力段20と、この入力段20から出力された
出力電圧を増幅する電圧増幅段21と、電圧増幅段21
からの出力を電力増幅する出力段としての本発明に係る
プッシュプル出力回路22とを備える。かかるOPアン
プでは、トランジスタQ6、Q7のエミッタへ供給され
るバイアス電流Iaの大きさと、電圧増幅段21で接地
へ流れる電流Ibの大きさとを等しくした場合に作動増
幅器のバランスがとれ、入力オフセットを最も小さくす
ることができる。すなわち、電位差発生回路11cの電
流源12からの電流IQを大きくとっても、その電流I
Qの一部が接地へ逃がされるため、電圧増幅段21で接
地へ流れる電流Ibが小さくなり、作動増幅器のバラン
スをとりつつそのバイアス電流Iaを小さくすることが
可能となる。言い換えると、プッシュプル出力回路22
に対する前段の出力からみた負荷が軽くなり、前段の回
路の簡素化、特性向上および消費電流の低減を図ること
ができる。
【0027】図5は電位差発生回路のさらに他の実施例
を示す。この電位差発生回路では、カレントミラー回路
が第1および第2NPNトランジスタQ3、Q5で構成
され、レベルシフト用ダイオードQ4がPNPトランジ
スタで構成される。かかる構成によっても前述の実施例
と同様の効果を得ることができる。また、図6および図
7に示すように、カレントミラー回路を複数段(第1回
路Q3、Q5;第2回路Q8、Q9)重ね合わせて電流
圧縮の効果を増強すれば、一層の効果が得られる。
【0028】以上の実施例では、電位差発生回路のレベ
ルシフト用トランジスタとしてバイポーラトランジスタ
を用いたが、他のトランジスタを適用することもでき
る。例えば、図8および図9に示すように、MOSFE
T(電界効果型トランジスタ)を利用して電位差発生回
路を構成することもできる。図8はn型MOSFETQ
3、Q5によってカレントミラー回路を構成したもの、
図9はp型MOSFETQ3、Q5によってカレントミ
ラー回路を構成したものである。
【0029】
【発明の効果】以上のように第1発明によれば、電位差
発生回路で発生する電位差の縮小に応じて出力トランジ
スタに生じるベース・エミッタ間電圧またはゲート・ソ
ース間電圧が縮小し、アイドル電流が減少する。したが
って、電流源から大きな電流を供給しても、無駄に大き
なアイドル電流を流すことなく、大きな出力電流を駆動
する能力を持たせることが可能となる。
【0030】また、第2発明によれば、電位差発生回路
で発生する電位差の縮小に応じてPNP出力トランジス
タおよびNPN出力トランジスタに生じるベース・エミ
ッタ間電圧が縮小し、アイドル電流が減少する。したが
って、電流源から大きな電流を供給しても、無駄に大き
なアイドル電流を流すことなく、大きな出力電流を規定
することが可能となる。
【0031】さらに、第3発明によれば、ダイオードを
トランジスタによって構成するので、プッシュプル出力
回路の設計上、同一ICチップ内で極めてよいペア性が
得られると共に、整合性がとれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るプッシュプル出力回路の回路構
成図である。
【図2】 電位差発生回路の実施例を示す回路構成図で
ある。
【図3】 電位差発生回路のさらに他の実施例を示す回
路構成図である。
【図4】 本発明に係るプッシュプル出力回路が適用さ
れたOPアンプの回路構成図である。
【図5】 電位差発生回路のさらに他の実施例を示す回
路構成図である。
【図6】 電位差発生回路のさらに他の実施例を示す回
路構成図である。
【図7】 電位差発生回路のさらに他の実施例を示す回
路構成図である。
【図8】 電位差発生回路のさらに他の実施例を示す回
路構成図である。
【図9】 電位差発生回路のさらに他の実施例を示す回
路構成図である。
【図10】 従来のプッシュプル出力回路の回路構成図
である。
【図11】 従来のプッシュプル出力回路の回路構成図
である。
【符号の説明】
Q1 NPN出力トランジスタ、Q2 PNP出力トラ
ンジスタ、Q3 第1レベルシフト用トランジスタまた
はマルチコレクタ型トランジスタ、Q4 レベルシフト
用ダイオード、Q5 第2レベルシフト用トランジス
タ、Iidleアイドル電流、10 入力端子、11,
11a,11b,11c 電位差発生回路、12 電流
源、14 上流側端子、15 下流側端子、16 出力
端子。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型出力トランジスタと第2導電
    型出力トランジスタのエミッタまたはソースを共通接続
    した出力手段と、少なくとも一方の前記出力トランジス
    タに所定のベース・エミッタ間電圧またはゲート・ソー
    ス間電圧を発生させるための電流源と、前記2つの出力
    トランジスタのベース間またはゲート間に接続された電
    位差発生手段とを含み、前記電位差発生手段は、そのエ
    ミッタまたはソースを前記一方の出力トランジスタのベ
    ースまたはゲートに接続した少なくとも2つのトランジ
    スタを含むカレントミラー回路と、カレントミラー回路
    の一のトランジスタのコレクタ又はドレインに接続され
    たダイオードとを含むことを特徴とするプッシュプル出
    力回路。
  2. 【請求項2】 NPN型出力トランジスタとPNP型出
    力トランジスタのエミッタを共通接続した出力手段と、
    少なくとも一方の前記出力トランジスタへベース電流を
    供給する電流源と、前記2つの出力トランジスタのベー
    ス間に接続された電位差発生手段とを含み、前記電位差
    発生手段は、一のコレクタおよびベースをダイオードに
    接続し、他のコレクタを前記ダイオード以外のノードに
    接続したマルチコレクタ型トランジスタを備えることを
    特徴とするプッシュプル回路。
  3. 【請求項3】 前記ダイオードがダイオード接続したト
    ランジスタであることを特徴とする請求項1または2記
    載のプッシュプル出力回路。
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JP2010004026A (ja) * 2008-05-22 2010-01-07 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 光電変換装置、及び当該光電変換装置を具備する電子機器

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