JPH08239815A - 水路構造 - Google Patents

水路構造

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JPH08239815A
JPH08239815A JP6889795A JP6889795A JPH08239815A JP H08239815 A JPH08239815 A JP H08239815A JP 6889795 A JP6889795 A JP 6889795A JP 6889795 A JP6889795 A JP 6889795A JP H08239815 A JPH08239815 A JP H08239815A
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JP
Japan
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water
water channel
movable floor
floor
water level
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Withdrawn
Application number
JP6889795A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ikemi
拓 池見
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 通常の低水位時には水路内に水生動物等が棲
息しやすい環境を創出すると共に、増水時には十分な流
下能力を発揮し得る水路構造を提供する。 【構成】 水路床1に平面形状及び断面形状が矩形の複
数の凹部2が形成され、各凹部2には、可動床体3が上
下突没移動自在に配置され、その下面が複数のコイルス
プリング4によって弾性的に支持された構造を有し、通
常の低水位時においては、コイルスプリング4の付勢力
によって、可動床体3の上端部が水路床1よりも高さH
だけ高レベルであると共に下端部が凹部2内に没入した
状態となる位置に支持されることによって水流抵抗を大
きくする段差を形成し、増水時は可動床体3が下方へ没
入移動して前記段差を小さくし、水路の流下能力を増大
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川や用水路、排水路
等の水中に、多様な空間を創出するための水路構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】河川や水路(以下、単に水路という)に
魚類、貝類、水生昆虫等、水中生物が棲息するために
は、前記水路中に多様な空間の形成と多様な流れを創出
することが不可欠である。このような「多自然河川づく
り」と呼ばれる自然環境保全型の水路では、河川床や水
路床(以下、単に水路床という)に所要数の岩石等を配
置したり、水路における流れの方向(川筋)を人為的に
蛇行させることによって、水生動物が棲息しやすい空間
を創出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし水路は、例えば
梅雨期等のように、降雨等によって流量が一時的に増大
した場合には、増水による氾濫を防止するための十分な
流下能力が必要とされるが、上記従来の水路構造によれ
ば、岩石等の配置が固定的なものであるため、これが円
滑な流れを妨げ、十分な流下能力を確保できないといっ
た問題がある。
【0004】したがって、本発明によって解決しようと
する主な技術的課題は、通常は水路の水中空間に水生動
物等が棲息しやすい環境を創出すると共に、増水時には
十分な流下能力を発揮し得る水路構造を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
本発明によって有効に解決することができる。すなわち
本発明に係る水路構造は、水路床に形成した所要数の凹
部と、この凹部に上下突没移動自在に配置された可動床
体と、この可動床体をその下部が前記凹部内にあってそ
の上部が前記水路床よりも高く突出した状態となる位置
に向けて付勢支持する弾性体とを備える。この場合、前
記可動床体がヒンジを介して凹部の上端開口部の一部に
揺動自在に片持ち支持された構成としても良い。
【0006】
【作用】上記構成の水路構造において、可動床体は、水
路床と共に水底の一部を形成するもので、通常の低水位
時には弾性体の付勢力によって上部が前記水路床よりも
高く突出した状態となる位置に支持されており、これに
よって前記水底に段差を形成して可動床体の下流側に水
生動物の棲息しやすい淀み空間を創出する。また、水位
が上昇して流量及び流速が増大すると、可動床体の上面
に作用する流圧の上昇によって可動床体が弾性体の付勢
力に抗して凹部内へ没入移動し、この可動床体による水
底の凹凸が緩和もしくはほぼ解消されるので、水流に対
する抵抗が小さくなり、水流を円滑化させる。
【0007】
【実施例】図1は本発明に係る水路構造の第一実施例を
示す断面図で、参照符号1は河川等の水路における水路
床、Wはこの水路床1上を流れる水、Fはその流れの方
向を示す。水路床1には平面形状及び断面形状が矩形を
呈する複数の凹部2(図においては1個のみ示す)が形
成されている。この凹部2は、プレキャストコンクリー
ト成形体に予め形成してこの成形体を水路床1に埋設状
態に設置するか、あるいは渇水期に水路の一部を締め切
って水路床にコンクリートを打設し、このコンクリート
床に凹部を形成するといった方法によって施工される。
【0008】各凹部2には、可動床体3が上下突没移動
自在に配置されている。この可動床体3はプレキャスト
コンクリート、鋼材、FRP又は木材等からなるもので
あって、平面形状が凹部2の開口形状よりも僅かに小さ
い矩形を呈し、その下面が、下端を凹部2の底面2aに
固定された複数の弾性体例えば鋼製コイルスプリング4
によって弾性的に支持されている。また、凹部2の深さ
Dは、可動床体3の上下方向厚さTとコイルスプリング
4の圧縮長Lとの和にほぼ相当するように設定されてお
り、通常の低水位時においては、前記コイルスプリング
4の付勢力によって、可動床体3の上端部が水路床1よ
りも高さHだけ高レベルであると共に下端部が凹部2内
に没入した状態となる位置に支持されている。
【0009】したがってこの第一実施例によれば、通常
の低水位時には図1に示すように、可動床体3が凹部2
から突出して水路床1よりも高さHだけ高い段差を形成
するので、水流が乱れて流速や水位が空間的に一様にな
らず、水生動物Aの棲息に適した淀み空間等、多様な水
中環境が創出される。
【0010】降水等によって水位が一時的に上昇して流
量が増大すると、図2に増水時の断面図を示すように、
水Wの流動に伴い可動床体3の上面に作用する荷重の上
昇によって、この可動床体3がコイルスプリング4の付
勢力に抗して凹部2内へ没入移動して水路床1との段差
が小さくなり、所定の流速及び水位に達すると、可動床
体3の上面は水路床1とほぼ同一レベルになる。このた
め、水流に対する抵抗が小さくなって、増水による氾濫
を有効に防止し得る流下能力が確保される。また、やが
て水位及び流速が減少すれば、コイルスプリング4の弾
性復元力によって可動床体3が浮上され、図1に示す位
置へ復帰する。
【0011】図3は本発明に係る水路構造の第二実施例
を示す断面図で、上記第一実施例と異なるところは、可
動床体3の一端部が凹部2の上端開口部のうち水流方向
Fに対して下流側となる縁部にヒンジ5を介して片持ち
支持されている点にある。また、上流側を向いた可動床
体3の自由端部3aは、上記第一実施例における高さH
だけ突出可能な肉厚を有すると共に、ヒンジ5を中心と
する円弧面状に形成され、前記自由端部3a近傍の下面
がコイルスプリング4によって弾性的に支持されてい
る。したがってこの第二実施例においては、通常の水位
では可動床体3の上流側にその自由端部3aによる段差
が形成され、水位が上昇し流量が増大すると、図4に示
すように、可動床体3の自由端部3aがヒンジ5を中心
として凹部2への没入方向へ揺動変位し、段差を減少さ
せる。また、自由端部3aがヒンジ5を中心とする円筒
面状をなすため、前記揺動変位においても凹部2との間
の隙間が一定に保持される。
【0012】また、図5は本発明に係る水路構造の第三
実施例を示す断面図で、可動床体3の一端部が、上記第
二実施例とは逆に、凹部2の上端開口部のうち水流方向
Fに対して上流側となる縁部にヒンジ5を介して片持ち
支持されており、下流側を向いた可動床体3の自由端部
3bが、高さHだけ突出可能な肉厚を有すると共に、ヒ
ンジ5を中心とする円弧面状に形成され、前記自由端部
3b近傍の下面がコイルスプリング4によって弾性的に
支持されている。したがってこの第三実施例において
は、通常の水位では可動床体3の下流側にその自由端部
3bによる段差が形成され、水位が上昇し流量が増大す
ると、図6に示すように、可動床体3の自由端部3bが
ヒンジ5を中心として下方へ揺動変位し、段差を減少さ
せる。
【0013】図7は、上記各実施例における凹部2の配
置パターンの一例を示すもので、すなわち、水路床1
に、多数の凹部2がチェッカーフラグの模様のように形
成されており、その各々に、上記各実施例のような可動
床体3が配置される。したがって、水路全体として考え
ると、通常は水路中の主たる流れ(川筋)が可動床体3
群を避けるように蛇行するので、各可動床体3間に水生
動物の棲みやすい環境が創出され、増水時は各可動床体
3が各凹部2に没入することによって水底が平坦になる
ので、川筋の蛇行が解消され、川下へ向けてまっすぐに
流れる。
【0014】なお、凹部2の平面形状、断面形状、深
さ、配置数及び配置パターン、あるいは可動床体3の設
定変位量等は、水路の幅、流量、水位あるいは流速を考
慮して適宜に決定される。また、上記実施例では、可動
床体3を支持する弾性体としてコイルスプリング4を用
いたが、可動床体3を原点位置に弾性的に復帰動作可能
な弾性を有するものであれば、材質は問わないものであ
り、例えば空気等の圧縮性流体を封入した蛇腹状あるい
は伸縮袋状のものを弾性体として用いれば、水位の増減
に伴う水圧変化によって、可動床体3を凹部2に対して
確実に突没動作させることができる。また、好ましくは
凹部2内への土砂の堆積による可動床体3の作動阻害を
防止するため、この可動床体3の周囲には適当なシール
手段を設けても良い。
【0015】
【発明の効果】本発明に係る水路構造によると、水路床
に形成された凹部内の可動床体が、通常の低水位時には
水路床から突出した状態に支持されて大きな水底に段差
を形成することによって、魚類、貝類、水生昆虫等、水
生動物の棲息に適した多様な空間及び多様な流れを創出
すると共に、水位が上昇して流量及び流速が増大した時
には前記可動床体が凹部内へ没入動作して水底の段差を
減少させ、増水による氾濫を有効に防止し得る流下能力
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水路構造の第一実施例を示す低水
位時の断面図である。
【図2】上記第一実施例における増水時の作動状態を示
す断面図である。
【図3】本発明に係る水路構造の第二実施例を示す低水
位時の断面図である。
【図4】上記第二実施例における増水時の作動状態を示
す断面図である。
【図5】本発明に係る水路構造の第三実施例を示す低水
位時の断面図である。
【図6】上記第三実施例における増水時の作動状態を示
す断面図である。
【図7】上記各実施例における凹部の配置パターンの一
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 水路床 2 凹部 3 可動床体 4 コイルスプリング(弾性体) 5 ヒンジ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水路床に形成した所要数の凹部と、 この凹部に上下突没移動自在に配置された可動床体と、 この可動床体をその下部が前記凹部内にあってその上部
    が前記水路床よりも高く突出した状態となる位置に向け
    て付勢支持する弾性体と、からなることを特徴とする水
    路構造。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、 可動床体がヒンジを介して凹部の上端開口部の一部に揺
    動自在に片持ち支持されていることを特徴とする水路構
    造。
JP6889795A 1995-03-03 1995-03-03 水路構造 Withdrawn JPH08239815A (ja)

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JP6889795A JPH08239815A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 水路構造

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JP6889795A JPH08239815A (ja) 1995-03-03 1995-03-03 水路構造

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JPH08239815A true JPH08239815A (ja) 1996-09-17

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101336155B1 (ko) * 2011-10-21 2013-12-03 삼성중공업 주식회사 상대운동이 저감되는 해상구조물
KR101469952B1 (ko) * 2013-11-14 2014-12-08 (주)대도엔텍 전도 및 퇴적을 방지하는 변형방지장치
CN106567361A (zh) * 2016-11-01 2017-04-19 上海勘测设计研究院有限公司 控制河道淤泥沉积的系统及方法

Cited By (4)

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KR101469952B1 (ko) * 2013-11-14 2014-12-08 (주)대도엔텍 전도 및 퇴적을 방지하는 변형방지장치
CN106567361A (zh) * 2016-11-01 2017-04-19 上海勘测设计研究院有限公司 控制河道淤泥沉积的系统及方法
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