JPH08238319A - 潤滑性の向上したガイドワイヤ - Google Patents

潤滑性の向上したガイドワイヤ

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JPH08238319A
JPH08238319A JP7311376A JP31137695A JPH08238319A JP H08238319 A JPH08238319 A JP H08238319A JP 7311376 A JP7311376 A JP 7311376A JP 31137695 A JP31137695 A JP 31137695A JP H08238319 A JPH08238319 A JP H08238319A
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guidewire
tie layer
guidewire section
section
polyurethane
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JP7311376A
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Thomas J Palermo
ジェイ. パラーモ トーマス
Gene Samson
サムソン ジーン
Gregory E Mirigian
イー. ミリギアン グレゴリー
U Hiram Chee
ヒラム チー ユー.
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、操作性に問題のあった従来のガイ
ドワイヤを改良して、上記のような問題点を取り除き、
潤滑性の向上したガイドワイヤを提供することを目的と
する。 【解決手段】 本発明は、カテーテルを体内管腔内で誘
導するのに適したガイドワイヤセクションであって、
a)超弾性合金からなる細長い可撓性金属ワイヤコアで
あって、75ksi±10ksiのUP、3%ひずみで測定された
25ksi±7.5ksiのLP、および6%ひずみまで応力―ひ
ずみ試験において測定された場合0.25%未満のPSを有
する、ワイヤコア、ならびにb)該ワイヤ領域の回りに
同軸に位置するポリマー結合層、を有する、ガイドワイ
ヤセクションに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】関連出願 本出願は、1993年5月11日に出願された米国出願番号08/
062,456の一部継続出願である。
【0002】発明の分野 本発明は、外科用器具に関する。これは、カテーテル内
で使用されるガイドワイヤであり、そして被験体の体内
の管腔系の標的部位に到達させるために使用される。こ
のガイドワイヤまたはガイドワイヤセクションは、ステ
ンレス鋼、または特定の物理的パラメータを有する高弾
性金属合金、好ましくはNi―Ti合金から成る。この
ガイドワイヤは、末梢または軟組織の標的部に到達させ
るのに特に有用である。本発明のガイドワイヤの特定の
変形例は、カテーテル内および血管管腔内部での使用へ
の適性を高めるために、ワイヤを結合層でコーティング
し、次いで1種またはそれ以上の潤滑性ポリマーでコー
ティングすることを含む。
【0003】
【従来の技術】体内の種々の管腔系、特に血管系を通っ
て到達し得るヒト体内の内的部位へ診断用および治療用
の薬剤を送達する手段として、カテーテルはますます使
用される。カテーテルガイドワイヤは、体内で血管を形
成する、屈曲部、ループ部および分枝部を通してカテー
テルを誘導するために用いられる。これらの管腔系の曲
がりくねった経路を通ってカテーテルを導くためにガイ
ドワイヤを用いるある方法は、大腿動脈などの人体のア
クセス点から標的部位を含む組織領域まで1つのユニッ
トとして導かれるトルク伝達可能なガイドワイヤを使用
することを含む。ガイドワイヤは、典型的には、その遠
位端で曲げられ、そして小さな血管経路に沿ってガイド
ワイヤを交互に回転させ前進させることにより、所望の
標的まで誘導され得る。典型的には、ガイドワイヤとカ
テーテルは、以下のことを交互に行うことによって、前
進させられる。すなわち、血管経路内のある距離に沿っ
てガイドワイヤを動かし、ガイドワイヤを適所に保持
し、次いで、既に体内のさらに奥に進んでいるガイドワ
イヤの一部分にカテーテルが到達するまで、ガイドワイ
ヤの軸に沿ってカテーテルを前進させる。
【0004】体内の遠隔領域、すなわち末梢部または脳
や肝臓などの体内の軟組織に到達させるのが困難である
ことは明白である。カテーテルおよびそれに付随するガ
イドワイヤは、この組合せが組織内を通る複雑な経路に
ついて行き得るように共に可撓性を有していなければな
らず、しかも医師がカテーテル遠位端を外部アクセス部
位から操作し得るのに十分に堅くなければならない。カ
テーテルは、通常、1メートルまたはそれ以上の長さで
ある。
【0005】ヒトの血管系を通ってカテーテルを誘導す
るのに用いられるカテーテルガイドワイヤは、多数の様
々な可撓性構造を有する。例えば、米国特許第3,789,84
1号、第4,545,390号および第4,619,274号は、ガイドワ
イヤの遠隔領域において高い可撓性を可能にするため
に、ワイヤの遠位端セクションを長さ方向に沿ってテー
パー形状にした(tapered)ガイドワイヤを示している。
遠位領域は最も鋭い曲がりに出会うところであるので、
このワイヤはそのように構成されている。ワイヤのテー
パー状セクション(tapered section)は、ワイヤコイ
ル、典型的にはプラチナ製コイル内にしばしば封入さ
れ、その結果、その領域内の可撓性を有意に損なうこと
なくテーパー形状のワイヤセクションの円筒部(column)
の強度を増大させ、そしてさらに、血管系を通ってガイ
ドワイヤを微妙に操作し得るようにガイドワイヤの半径
方向の能力を増大させる。
【0006】別の有効なガイドワイヤの設計は、少なく
とも2つのセクションを有するガイドワイヤを示してい
る米国特許第5,095,915号に見られる。その遠位部分
は、伸長されるポリマースリーブに包まれており、その
スリーブには、スリーブの曲げ可撓性を増大させるため
に、軸方向に間隔をおいた溝が設けられている。
【0007】その他にも、上記の機能面での要求のいく
らかを成し遂げるために、種々の超弾性合金から作られ
たガイドワイヤの使用が示唆されている。
【0008】Sakamotoらの米国特許第4,925,445号は、
比較的堅い本体部分と比較的可撓性のある遠位端部分と
を有する、2つの部分から成るガイドワイヤの使用を示
唆している。本体部分と遠位端部分のうち少なくとも一
方の部分は、超弾性金属材料から形成される。49〜58%
(atm)のニッケルを含むNi―Ti合金などの多数の
材料が示唆されているが、この特許では、オーステナイ
トとマルテンサイトのあいだの相転移が10℃以下で完
結するNi―Ti合金が非常に好ましいとされている。
その理由について、「ガイドワイヤの温度は、ガイドワ
イヤが体内で使用可能であるためには、低体温時におけ
る感覚喪失のため10℃から20℃でなくてはならな
い」と述べているが、人体の体温は通常約37℃であ
る。
【0009】Ni―Ti超弾性合金と同一組成を有する
金属合金を用いたガイドワイヤを開示する別の文献とし
ては、WO91/15152号(Sahatjianら、Boston Scientific
Corp.所有)がある。その開示は、Ni―Ti弾性合金
に対する前駆体から作られたガイドワイヤを示唆してい
る。このタイプの超弾性合金は、典型的には、前駆体合
金のインゴットを加熱しながら同時にそれを引き延ばす
ことによって製造される。室温での無応力状態では、そ
のような超弾性材料はオーステナイト結晶相において生
じ、そしてこの材料は、応力が与えられると、非線形の
弾性作用を生じる応力誘発オーステナイト―マルテンサ
イト(SIM)結晶変態を呈する。他方では、この公開さ
れた出願に記載されたガイドワイヤは、引き延ばし工程
の間に加熱を受けないとされている。ワイヤは低温で引
き延ばされ、多大な労力をかけて、その製造の各段階に
おいて合金を300゜Fよりも十分低温に維持すること
を確実にする。この温度制御は、ガイドワイヤを研いで
種々のテーパー状セクションを形成する工程の間、維持
される。
【0010】米国特許第4,665,906号は、種々の異なる
医療用具における構成要素として、応力誘発マルテンサ
イト(SIM)合金の使用を示唆している。そのような用
具は、カテーテルおよびカニューレを包含するとされて
いる。
【0011】Sugitaらの米国特許第4,969,890号は、形
状記憶合金部材を取り付けた本体を有し、そして加温し
た液体を供給して、流体により加温されることにより、
形状記憶合金部材を元の形状に回復させ液体注入手段を
有するカテーテルの製造を示唆している。
【0012】Sticeの米国特許第4,984,581号は、形状記
憶合金のコアを有するガイドワイヤを示唆している。こ
のガイドワイヤは、合金の二方向記憶特性を用いて、制
御された熱刺激に反応してガイドワイヤが先端部偏向運
動と回転運動の両方を起こすようにしている。この場合
の制御された熱刺激は、高周波(RF)交流電流の適用を通
じて行われる。選択された合金は、36℃と45℃の間の転
移温度を有する合金である。36℃という温度は、人間の
体温であることから選定された。45℃は、それより高温
での操作では、体内組織、特にある種の体内タンパク質
を破壊し得たので選定された。
【0013】Amplatzらの米国特許第4,991,602号は、ニ
チノールとして知られるニッケル−チタン合金などの形
状記憶合金から作られた可撓性のあるガイドワイヤを示
唆している。このガイドワイヤは、その中間経路を通じ
て直径が単一であり、両端に向かってテーパー形状にな
っており、そしてそれら端部の各々にビーズまたはボー
ルを有する。ビーズまたはボールは、カテーテルを通っ
て血管系内へ容易に動かし得るように選ばれる。医師が
ガイドワイヤのどちらの端をカテーテル内に挿入するか
決める際に間違った選択をし得ないように、ガイドワイ
ヤは対称形である。この特許は、ガイドワイヤ先端部に
巻かれたワイヤコイルは望ましくないことを示唆してい
る。さらに、この特許は、ポリマーコーティング(PTF
E)および抗凝固剤の使用を示唆している。この特許
は、特定のタイプの形状記憶合金、またはこれら合金の
特定の化学的、もしくは物理的な変形例がある方法では
有利であることを全く示唆していない。
【0014】Ni―Ti合金を用いた、別のカテーテル
ガイドワイヤが、Yamauchiらの米国特許第5,069,226号
に記載されている。Yamauchiらは、ある量の鉄をさらに
含有するNi―Ti合金を用いたカテーテルガイドワイ
ヤを記載している。しかし、この合金は、典型的には、
約37℃の温度での疑似弾性と、約80℃未満での可塑性を
示す端部セクションを与えるように、約400℃から500℃
の温度で熱処理される。変形例では、端部分のみが80℃
未満の温度で可塑性を有する点である。
【0015】Sagaeらの米国特許第5,171,383号は、超弾
性合金から製造され、次いで、近位部分から遠位端部分
へ連続的に可撓性が増大するように熱処理されるガイド
ワイヤを示す。熱可塑性コーティングまたはコイルスプ
リングが、ワイヤ材料の遠位部分上に配置され得る。一
般的に言えば、ガイドワイヤの近位端部分は、比較的高
い剛性を維持し、そして最遠位端部分は非常に可撓性に
富む。請求の範囲では、近位端セクションは約5〜7kg/m
m2の降伏応力(yield stress)を有し、ガイドワイヤの中
間部分は約11〜12kg/mm2の降伏応力を有する。
【0016】欧州特許公開公報第0,515,201-A1号もま
た、少なくとも一部分が超弾性合金から製造されたガイ
ドワイヤを開示している。この公報には、外科的手技に
使用する直前に、医師が最遠位部分を所望の形状に屈曲
またはカーブさせ得るガイドワイヤが記載される。ガイ
ドワイヤのガイド先端部の近位部は、超弾性合金からな
っている。その開示で示されたクラスでは、ニッケル―
チタン合金が最も望ましいとされるが、それらの合金の
物理的な記載が、別の合金より特に望ましいことは開示
されていない。
【0017】欧州特許公開公報第0,519,604-A2号も同様
に、ニチノールのような超弾性合金から製造されたガイ
ドワイヤを開示している。ガイドワイヤコアはプラスチ
ックの皮膜物(jacket)でコーティングされ、その一部分
は親水性であり得、そして他の一部分は親水性ではな
い。
【0018】Ni―Ti合金の例は、米国特許第3,174,
851号、第3,351,463号、および第3,753,700号に開示さ
れている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記のこれらの開示
は、いずれも、下記のような本発明のガイドワイヤの構
成または形状を示唆していない。
【0020】従来のガイドワイヤは、その大きさおよび
操作性に問題があった。さらに、ガイドワイヤがカテー
テル管腔内を通過する際の摩擦も問題になっており、カ
テーテル管腔を通り抜ける能力を高めるために、潤滑性
の向上したガイドワイヤが求められていた。
【0021】本発明は、操作性に問題のあった従来のガ
イドワイヤを改良して、上記のような問題点を取り除
き、潤滑性の向上したガイドワイヤを提供することを目
的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、カテーテルを
体内管腔内で誘導するのに適したガイドワイヤセクショ
ンであって、a)超弾性合金からなる細長い可撓性金属
ワイヤコアであって、75ksi±10ksiのUP、3%ひずみ
で測定された25ksi±7.5ksiのLP、および6%ひずみ
まで応力―ひずみ試験において測定された場合0.25%未
満のPSを有する、ワイヤコア、ならびにb)上記ワイ
ヤ領域の回りに同軸に位置するポリマー結合層、を有す
る、ガイドワイヤセクションに関する。
【0023】好適な実施態様においては、上記超弾性合
金はNi−Tiである。
【0024】好適な実施態様においては、上記超弾性合
金はニチノールである。
【0025】好適な実施態様においては、上記結合層
は、ナイロン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレ
タン、およびポリエチレンテレフタレートのうち少なく
とも1つを含む。
【0026】好適な実施態様においては、上記結合層
は、ポリウレタンまたはポリエチレンテレフタレートを
含む。
【0027】好適な実施態様においては、上記結合層は
ポリウレタンである。
【0028】好適な実施態様においては、上記結合層は
上記コアに融着されたポリウレタンである。
【0029】好適な実施態様においては、上記結合層
は、ポリウレタンであり、そして遠位方向に向かって変
化する硬度を有する。
【0030】好適な実施態様においては、上記ポリマー
結合層の少なくとも一部分は、潤滑性ポリマー材料でコ
ーティングされる。
【0031】好適な実施態様においては、上記潤滑性ポ
リマー材料は、エチレンオキサイド;2-ビニルピリジ
ン;N-ビニルピロリドン;モノメトキシトリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、モノメトキシテト
ラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを包含す
るモノアルコキシポリエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレートなどのポリエチレングリコールアクリレー
ト;2-ヒドロキシエチルメタクリレート、グリセリルメ
タクリレートなどの他の親水性アクリレート;アクリル
酸およびその塩;アクリルアミドおよびアクリロニトリ
ル;アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸およびそ
の塩から選択されるモノマーから生成されるポリマー、
セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、シアノエチルセルロース、
セルロースアセテートなどのセルロース誘導体、アミロ
ース、ペクチン、アミロペクチン、アルギン酸、および
架橋ヘパリンなどのポリサッカライドを包含する。
【0032】好適な実施態様においては、上記潤滑性ポ
リマー材料は、ポリビニルピロリドンとポリアクリルア
ミドとの混合物を含む。
【0033】好適な実施態様においては、上記結合層
は、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、炭酸ビスマス、タ
ングステン、およびタンタルから選択される放射線不透
過性材料をさらに含む。
【0034】好適な実施態様においては、上記ガイドワ
イヤセクションは、カテーテル外装をさらに含む。
【0035】さらに、本発明は、カテーテルを血管内で
誘導するのに適したガイドワイヤセクションであって、
a)細長い可撓性金属ワイヤコア、b)上記コアの少な
くとも一部分の回りに配置されたポリマー結合層、およ
びc)上記ポリマー結合層の回りに配置された潤滑性ポ
リマー層、を含む、ガイドワイヤセクションに関する。
【0036】好適な実施態様においては、上記金属コア
は、Ni−Ti合金である上記超弾性合金である。
【0037】好適な実施態様においては、上記金属コア
はニチノールである。
【0038】好適な実施態様においては、上記金属コア
はステンレス鋼である。
【0039】好適な実施態様においては、上記結合層
は、ナイロン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレ
タン、およびポリエチレンテレフタレートのうち少なく
とも1つを含む。
【0040】好適な実施態様においては、上記結合層
は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリウレタンを
含む。
【0041】好適な実施態様においては、上記結合層は
ポリウレタンである。
【0042】好適な実施態様においては、上記結合層は
融着されたポリウレタンを含む。
【0043】好適な実施態様においては、上記結合層
は、ポリウレタンであり、そして遠位方向に向かって変
化する硬度を有する。
【0044】好適な実施態様においては、上記結合層
は、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、炭酸ビスマス、タ
ングステン、およびタンタルから選択される1つまたは
それ以上の放射線不透過性材料をさらに含む。
【0045】好適な実施態様においては、上記ガイドワ
イヤセクションは、上記結合層の回りに配置された層を
さらに含み、上記層が、エチレンオキサイド;2-ビニル
ピリジン;N-ビニルピロリドン;モノメトキシトリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノメトキ
シテトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート
を包含するモノアルコキシポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコールア
クリレート;2-ヒドロキシエチルメタクリレート、グリ
セリルメタクリレートなどの他の親水性アクリレート;
アクリル酸およびその塩;アクリルアミドおよびアクリ
ロニトリル;アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸
およびその塩から選択されるモノマーから生成されるポ
リマー、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、シアノエチルセル
ロース、セルロースアセテートなどのセルロース誘導
体、アミロース、ペクチン、アミロペクチン、アルギン
酸、および架橋ヘパリンなどのポリサッカライドを包含
する。
【0046】本発明は、ガイドワイヤに関し、好ましく
は、脳の血管系内に導入するのに適したガイドワイヤお
よびその使用方法に関する。ガイドワイヤの少なくとも
1つの遠位部分は、好ましくは特定の物理的特性を有す
るNi−Ti合金である超弾性合金から作られ得る。す
なわち、その特性の物理的特性とは、例えば、応力―ひ
ずみの関係が6%のひずみまで測定されたとき、一方の
応力―ひずみのプラトーが約75±10 ksi、もう一方の応
力−ひずみのプラトーが25±7.5 ksi(各々3%のひずみ
で測定)である。
【0047】本発明のガイドワイヤの高度に望ましい変
形例は、近位セクション、中間セクションおよび遠位セ
クションを有する長いワイヤを備えている。このガイド
ワイヤはさらに、1±10-4の偏心率を有し得る。遠位端
セクションは、典型的には、最も可撓性のあるセクショ
ンであり、その長さは少なくとも約3cmである。望まし
くは、可撓性のある遠位端セクションは、部分的にテー
パー形状になり、そしてコイルアセンブリによって覆わ
れている。コイルアセンブリは、ガイドワイヤの遠位端
にその遠位先端部にて連結されている。コイルアセンブ
リは、おそらく、金などの展性またはハンダ付け可能な
金属により遠位端セクションをめっきまたはコーティン
グした後、ハンダ付けによって遠位先端に取り付けられ
得る。
【0048】カテーテル管腔を通り抜ける能力を高める
ために、ガイドワイヤは、超弾性金属のものもそうでな
いものも、ポリマーまたは他の材料でコーティングされ
得る。潤滑性ポリマーは、コアワイヤまたは「結合(ti
e)」層の上に直接配置され得る。結合層は、収縮被覆さ
れたチューブまたはプラズマ堆積物であり得るか、もし
くは、適切な材料の浸漬コーティング、スプレーコーテ
ィングまたは融着スプレーコーティングであり得る。結
合層もまた、放射線不透過性であり得る。
【0049】本発明のガイドワイヤは、コアの遠位部分
が下記のようなタイプの超弾性合金であり、そのより近
位方向の1つまたは複数のセクションが、例えば、ステ
ンレス鋼のワイヤまたはロッド、ステンレス鋼のハイポ
チューブ、超弾性合金のチューブ、炭素繊維のチューブ
などの別の材料または形状から成るような、複合体から
成り得る。
【0050】理想的には、ガイドワイヤ上に、例えば、
その遠位先端部に、および潜在的には中間セクションの
長さ方向に沿って、1つまたはそれ以上の放射線不透過
性マーカーが配置される。これらのマーカーは、ガイド
ワイヤの放射線不透過性を高めること、および、所望の
可撓性を維持したままで、近位端から遠位端へのトルク
伝達能力を高めることの両方の目的で使用され得る。
【0051】本発明はまた、ガイドワイヤコアと、所望
の部位への配置のためにガイドワイヤに沿って血管系を
通って前進するように設計された、壁の薄いカテーテル
とから形成される、カテーテル装置を包含する。
【0052】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のガイドワイヤ
(100)の、非常に望ましい変形例により作られたガ
イドワイヤの拡大側面図である。ガイドワイヤ(10
0)は、下記の合金の、可撓性のあるトルク可能なワイ
ヤフィラメント材料から形成されるワイヤコアから作ら
れ、そしてその全長は、代表的には約50cmと300cmとの
間である。近位セクション(102)は、好ましくは、
均一な直径(その長さ方向に沿って)を有し、その直径
は、約0.010インチから0.025インチであり、好ましくは
0.010インチから0.018インチである。比較的より可撓性
のある遠位セクション(104)が、ガイドワイヤ(1
00)の遠位端の約3cmから30cm以上にわたって伸び
る。中間セクション(106)が存在し得る。この中間
セクションの直径は、この中間セクションに隣接するワ
イヤの2つの部分の直径の間の中間である。中間セクシ
ョン(106)は、連続的にテーパー形状になり得る
か、多数のテーパー状セクションもしくは直径の異なる
セクションを有するか、あるいは、その長さ方向に沿っ
て均一な直径から構成され得る。中間セクション(10
6)が一般に均一な直径からなる場合、ガイドワイヤコ
アは、(108)に見られるように直径が狭められる。
ガイドワイヤ(100)の遠位セクション(104)
は、代表的には、端部キャップ(110)、細いワイヤ
コイル(112)、およびハンダ付け接合部(114)
を有する。細いワイヤコイル(112)は、放射線不透
過性であり得、そしてそれに限定されるわけではない
が、プラチナおよびその合金を含む材料から作られる。
遠位セクション(104)の本発明の特定の変形例を以
下に示す。端部キャップ(110)は、放射線不透過性
であり得、その結果、血管系を通じてカテーテルを挿入
し、ガイドワイヤを通らせる工程の間にコイル(11
2)の位置を知り得る。ガイドワイヤの可撓性または形
状性に不利に影響することなくその潤滑性を改善するた
めに、ガイドワイヤの近位セクション(102)、中間
セクション(106)および遠位セクション(104)
の全部または一部は、ポリマー材料の薄い層(116)
でコーティングされ得る。本発明は、上記ガイドワイヤ
の部分(portion)またはセクション(section)を有し、こ
のガイドワイヤは、その上に下記の注目のポリマー結合
層、および滑りやすい、例えば、親水性のポリマーコー
ティングを有する。
【0053】図2は、本発明による複合式であるガイド
ワイヤの一変形例を示す。例えば、ガイドワイヤコアの
遠位部分が特定の合金から作られ、そして複合体は別の
材料または形状から成る。特に、複合式ガイドワイヤ
(140)は、例えば、本明細書中の別の箇所で説明さ
れるような適切なステンレス鋼または高弾性合金から成
る小直径のチューブのセクションである近位セクション
(142)から形成される。管状の近位セクション(1
42)は、ハンダ付けまたはニカワ付けもしくは接合部
(144)にて含まれる材料に適した他の接合方法によ
って、複合式ガイドワイヤアセンブリ(140)の遠位
端へ伸びて行く遠位セクション(146)に取り付けら
れる。カテーテルアセンブリ(140)の遠位先端部
(148)は、本明細書中で他に記載された形状と同じ
形状から成り得る。カテーテルアセンブリは、所望なら
ば、ポリマー材料でコーティングされ得る(150)。
【0054】図3は、遠位セクション(104)および
中間セクション(106)の遠位端の一実施態様を示す
部分切取図である。金属性ガイドワイヤコアは、ポリマ
ー(116)で部分的にコーティングされ、そして遠位
先端部のテーパー部分上には展性金属コーティング(1
18)がなされることが示される。可鍛性金属は、金な
どの適切な放射線不透過性材料、または銀、プラチナ、
パラジウム、ロジウム、およびそれらの合金などその他
のハンダ付けし易い材料から選ばれ得る。先端部もま
た、放射線不透過性コイル(112)を有する。このコ
イルは、ハンダ付け接合部(114)でその近位端を限
られ、そして(110)において、ガイドワイヤの端部
に接合される。放射線不透過性コイル(112)は、プ
ラチナ、パラジウム、ロジウム、銀、金、および、それ
らの合金のような公知の適切な材料から作られ得る。好
適には、プラチナと少量のタングステンを含有する合金
である。コイル(112)の近位端および遠位端は、ハ
ンダ付けによってコアワイヤに固定され得る。
【0055】図4は、本発明のガイドワイヤの遠位セク
ション(104)の別の実施態様を示す部分切取図であ
る。この実施態様においては、金属ガイドワイヤコア
は、ハンダ接合部(114)によって2つのセクション
に分かれている近位テーパー部分(120)と遠位テー
パー部分(122)、および均一直径先端部(124)
を有する。この遠位先端部(124)の均一直径は、代
表的には約0.002インチと0.005インチとの間であり、好
ましくは約0.003インチであり得る。この遠位先端部
(124)の長さは、好ましくは約1cmと5cmとの間であ
り、より好ましくは約2cmである。しかし、均一直径部
分は、ハンダ接合部(128)とハンダ接合部(11
4)との間の距離の少なくとも約25%にわたって伸び
る。この均一直径部分は、制御性を高めるために、遠位
先端部アセンブリの端を堅くしている。遠位セクション
(104)全体の長さは、望ましくは約20cmと50cmとの
間であり、好ましくは約25cmである。ガイドワイヤコア
の近位テーパー部分(120)の最大径は、代表的に
は、約0.005インチと0.020インチとの間であり、好まし
くは、約0.010インチである。遠位テーパー部分(12
2)および遠位先端部(124)はまた、展性金属コー
ティング(118)と共に図示される。この展性金属コ
ーティング(118)は、医師の形成による曲がり具合
を遠位テーパー部分(122)および遠位先端部(12
4)が維持するように設けられている。この実施態様に
おいては、細いワイヤコイル(112)は、ハンダ接合
部(114)でその近位端を限られ、そして端部キャッ
プ(110)でその遠位端を限られる。端部キャップ
(110)は、金属性リボン(126)によって、ガイ
ドワイヤに連結される。リボン(126)は、ステンレ
ス鋼、プラチナ、パラジウム、ロジウム、銀、金、タン
グステン、およびそれらの合金、あるいは可塑性であり
容易にハンダ付けされる他の材料から作られ得る。リボ
ン(126)は、端部キャップ(110)が細いワイヤ
コイル(112)に対して固定されるようにして、細い
ワイヤコイル(112)およびガイドワイヤの遠位セク
ション(104)の遠位先端部(124)にハンダ接合
部(128)においてハンダ付けされる。
【0056】図5Aおよび5Bは、ガイドワイヤ(10
0)の遠位セクション(104)の、さらに別の本発明
の実施態様を示す。図5Aは、本発明のガイドワイヤの
部分切取側面図である。細いワイヤコイル(112)
は、コイル(112)をコアワイヤおよび端部キャップ
(110)に接合するポリマー接着体(136)で限ら
れ得、そしてさらに、ハンダ接合部(128)によって
ガイドワイヤコアに固定される。この実施態様において
は、ガイドワイヤの遠位セクション(104)は、さら
に、ポリマー接着体(136)に対して近位方向にある
テーパー部分(120)と、ポリマー接着体(136)
に対して遠位方向にあるテーパー部分(122)とを有
する。遠位セクション(104)はまた、必要に応じ
て、内部コイル(132)によって囲まれ得る小径部分
(130)または「ネック部」を有する。内部コイル
(132)は、好ましくはハンダ付けしやすく、好まし
くは放射線不透過性である適切な金属性材料から作られ
得る。これは、好ましくは、プラチナまたはステンレス
鋼である。ネック部(130)を作るための1つの方法
は、ネック部に対して遠位方向にあるガイドワイヤ(1
34)の遠位部分を平坦化し、その結果得られるスペー
ド(134)がもはや円形断面ではなく、むしろ長方形
の形状になるようにすることである。これは、図5Bに
おいて、より見やすくされている。なぜなら、この図
は、図5Aに示されるガイドワイヤの切取頂面図だから
である。上記の実施態様にあるように、端部キャップ
(110)は、金属性リボン(126)によってガイド
ワイヤに固定される。ハンダ接合部(128)は、ガイ
ドワイヤコアを内部らせん状コイル(132)に固定す
る。そのコイル(132)は、リボン(126)を介し
て端部キャップ(110)を固定し、そしてさらに、外
部の細いワイヤコイル(112)を固定する。この形状
は、容易にはハンダ付けできないガイドワイヤ材料によ
り使用した場合、特に有益である。ハンダ接合部は、ガ
イドワイヤに密着する必要はない。しかし、内部コイル
(132)、リボン(126)および外部の細いワイヤ
コイル(112)はすべて、単一の一体化ユニットとし
て維持され、そしてガイドワイヤアセンブリ上で近位方
向または遠位方向に滑る可能性は全くない。
【0057】図5Aおよび5Bに関して記載される実施
態様は、高弾性合金から作られるガイドワイヤについて
一般的に述べたものであるが、ステンレス鋼、プラチ
ナ、パラジウム、ロジウムなどの、ガイドワイヤおよび
リボンの材料は、その実施態様に適している。
【0058】図6Aおよび6Bは、本発明のカテーテル
アセンブリの変形例の遠位セクション(170)および
中間セクション(172)の部分の部分断面図を示す。
図6Aおよび6Bで示される変形例において、コアは、
より小さい直径に研摩されてこれら領域でより高い程度
の可撓性を達成する。さらなる円筒部強度およびトルク
可能性を提供するために、平坦化された巻きリボン(1
76)(図6A)またはコイル(178)(図6B)が
図示される。さらに、コア(174)を構成する超弾性
合金の多くは、特に放射線不透過性ではないので、医師
がガイドワイヤアセンブリの位置をより多くの場合観察
できるように、リボン(176)またはコイル(17
8)に対して放射線不透過性材料を使用することがしば
しば望ましい。実際、リボン(176)またはコイル
(178)が、カテーテルアセンブリの遠位先端部から
25〜35cm伸びるように(コイル(112)と一緒に)伸
びることは希なことではない。また、遠位コイル(11
2)それ自身が、10cmかそこらまでの長さであること
も希ではない。最後に、より近位のコイル(178)に
おいて、遠位コイル(112)によりも小さな直径を使
用して、放射線不透過性画像、およびより少ない全体重
量でガイドワイヤベルトに対して増大した円筒部強度を
提供することが望ましい。
【0059】さらに、本発明者らは、ガイドワイヤコア
の全部または一部を、ポリフルオロカーボンのような潤
滑性コーティング材料を用い、または親水性ポリマーを
用いてコーティングすることが(以下により詳細に考察
されるように)望ましいことを見い出した。以下に考察
されるように、コーティング材料として親水性ポリマー
を使用する場合、ガイドワイヤコア上に結合層を使用す
ることがしばしば望ましい。このような結合層の組成も
また、以下で考察される。しかし、図6Aおよび6Bで
示される変形例においては、結合層と親水性ポリマー
(180)との組み合わせは、中間セクション補強材
(176)および(178)を覆って配置されるとして
示される。
【0060】図7は、本発明のガイドワイヤにおける中
間セクション接合部の部分側面図である。本発明のガイ
ドワイヤの多くの変形例に関して、コアの種々のセクシ
ョンが(190)で見られるようなテーパー状セクショ
ンにより接合されている。これは、ガイドワイヤコア
が、テーパー接合部(190)の近位端において有意に
より堅くなっていることを意味する。その連結部におけ
るガイドワイヤの全体的な堅さを低減し、しかも円筒部
の強度を保持するために、その近位端に溝(192)を
設けることが望ましい場合があることが分かった。
【0061】ガイドワイヤコア このガイドワイヤは、代表的には、近位端および遠位端
を有する細長い管状部材から作られるカテーテルにおい
て使用される。カテーテルの長さは、(さらに)約50cm
から300cmであり、代表的には、約100cmと200cmとの間
である。しばしば、カテーテルの管状部材は、カテーテ
ルの長さ方向の主要部分に沿って伸びる比較的堅い近位
セクションと、1つまたはそれ以上の比較的可撓性のあ
る遠位セクションとを有する。この遠位セクションを設
けることにより、カテーテルが血管系内に見られる曲が
りくねった経路を通って進められるときに出会う鋭い屈
曲部や曲がり目を通ってガイドワイヤを追跡するカテー
テルの能力が非常に高められる。長さ方向に沿って異な
る可撓性を有する適切なカテーテルアセンブリの構造
が、米国特許第4,739,768号に記載されている。
【0062】ある種の合金、特にNi―Ti合金は、血
管系内を通り抜ける間、それらの超弾性特性が保持さ
れ、しかも十分に曲げ易いことが見い出された。そのた
め、ガイドワイヤを使用する医師は、「感触(feel)」ま
たはフィードバックが高められ、しかも使用中に「はね
る(whip)」ことがない。すなわち、ガイドワイヤは、
回されると、1ひねりの間エネルギーを蓄えて、そして
「はねる」ことで急激にエネルギーを放出して蓄えた応
力を素早く回復する。好適な合金は、その使用中に回復
しないひずみをあまり受けない。もしワイヤの偏心、す
なわち、ガイドワイヤ断面の「丸み(roundness)」
(特に中間セクション)からの逸脱が非常に低い値に維
持される場合は、ガイドワイヤは血管系を前進させ、ま
たは方向付けさせるのが極めて容易なこともまた見い出
された。
【0063】本発明のガイドワイヤに使用される材料
は、超弾性/疑似弾性の形状回復特性を示す形状記憶合
金から成る。これらの合金は公知である。例えば、米国
特許第3,174,851号、第3,351,463号および第3,753,700
号を参照のこと。しかし、米国特許第3,753,700号は、
鉄の含有量の増量に起因する材料の高モジュラスのゆえ
に、あまり望ましくない材料を記載している。これらの
金属は、オーステナイト結晶構造から応力誘発マルテン
サイト(SIM)構造へ一定の温度で転移され、そして、
応力が除かれたときに弾性的にオーステナイト構造に戻
るという能力により特徴付けられる。これらの交互の結
晶構造は、合金に超弾性特性を与える。そのような周知
の合金の一つであるニチノールは、ニッケル−チタン合
金である。それは、すでに市販されており、そして−20
℃と30℃との間の様々な温度範囲において、オーステナ
イト―SIM―オーステナイトの変態を受ける。
【0064】これらの合金は、一旦応力が取り除かれる
と、ほとんど完全に初期の形状に弾性的に回復する能力
を有するため、特に適している。代表的には、たとえ比
較的高度のひずみにおいてさえも、ほとんど塑性変形が
ない。このため、ガイドワイヤは、人体の血管系を通る
際に実質的に曲げられるようになり、しかも、一旦屈曲
部を通り抜けると、ねじれ(kink)またはたわみの暗示を
全く受けずに、元の形状に戻り得る。しかし、図示され
ている先端部はしばしば十分に可塑性を有するので、初
期の先端部の形成は保持される。それにも関わらず、類
似のステンレス鋼ガイドワイヤに比べると、血管内の所
望の経路に沿って本発明のガイドワイヤを変形させるた
めに、血管内壁に対して働かす力はあまり必要としな
い。そのため、血管の内部に対する外傷を減らし、そし
て同軸上のカテーテルに対する摩擦を軽減する。
【0065】ガイドワイヤは、標的部位に向かって血管
系を通過する間に、数多くたわんだり、湾曲したりし得
る。たわんだ遠位先端部を血管系の所望の分岐部に入れ
得るために、ガイドワイヤのねじり易さを促進すること
は、誇張ではなく、望ましい。そのような使いやすさ、
すなわちガイドワイヤの制御性を高める主要な要因は、
ガイドワイヤの中間部分の断面の偏心を制御することに
あることが見い出された。ガイドワイヤの中間部分(図
1の106)を偏心率1±10-4に維持することで、ガイ
ドワイヤは、この範囲外の率のものに比べて非常に制御
しやすくなることが見い出された。「偏心」とは、ガイ
ドワイヤに沿った任意の点において、その断面でのワイ
ヤの最大直径と最小直径の比率を意味する。
【0066】担当医が使用中のフィードバックを可能に
する面でさえ、高い強度と向上した制御性のこれらの結
果を達成するためには、合金の以下の物理的パラメータ
が重要であることがわかった。図8の応力―ひずみ図に
示されるような応力―ひずみ試験において、上方プラト
ー(upper plateau)(UP)(例えば、試験の終点が約6%
ひずみである場合、約3%ひずみのところで測定され
る)の中間点において見られる応力は、75ksi(1平方イ
ンチ当り1000ポンド)±10ksiの範囲、より好ましく
は、75ksi±5ksiの範囲にあるべきである。さらに、こ
の材料は、下方プラトー(lower plateau)(LP)の中間点
において測定された、25±7.5ksi、より好ましくは、20
±2.5ksiの下方プラトーを示すべきである。この材料
は、好ましくは約0.25%以下の残留ひずみ(RS)を有
し、(6%ひずみまで応力をかけ、戻した場合)、より
好ましくは約0.15%以下の残留ひずみを有する。
【0067】この好適な材料は、基準としては、50.6%
±0.2%のNiと、残りはTiである。合金は、O、C、
またはNのいずれかの100万個当り約500部以下を含有す
るべきである。代表的には、そのような市販の材料は、
連続して混合、鋳造、成形され、そして別々に30-40%ま
で鍛えられ、焼きなまされ(annealed)、引き伸ばされ
る。
【0068】さらに説明すると、図8は、上記の種々の
パラメータを示す定式化された応力―ひずみ図と、その
図におけるそれらの測定値を示している。応力が初期に
材料のサンプルに加えられる場合、オーステナイトから
マルテンサイトへの相変化が(b)のところで始まるま
で、ひずみは最初は、(a)において比例している。上
方プラトー(UP)では、応力が加わると共に導入された
エネルギーは、準安定マルテンサイト相または応力誘発
―マルテンサイト(SIM)の形成の間に蓄えられる。相
変化が実質的に完了すると、応力―ひずみの関係は
(c)において再び比例関係に近づく。ひずみが6%に
達すると、応力はもはや加えられない。測定値(UP)
は、0%ひずみと6%ひずみの間の中間点、すなわち3
%ひずみのところで見られる。ひずみの別の最終状態が
選ばれる場合、例えば、7%とした場合、(UP)および
(LP)の測定値は、3.5%になることがわかる。
【0069】UP値の高い材料は、非常に強度があり、そ
して例外的に優れたトルク伝達を可能にするガイドワイ
ヤを作り出すが、得られたガイドワイヤの「真直性(st
raightness)」については、妥協的なものになる。高い
LP値と共に高いUP値を有するガイドワイヤは真直とはな
らないことが分かる。これらのガイドワイヤは、回され
ると、「はねる」傾向があるために使いにくい。さら
に、すなわち、ガイドワイヤは、回されると、1ひねり
の間エネルギーを蓄えて、そしてそれを素早く放出す
る。そのようなはねるガイドワイヤを使用する難しさは
明白である。上記のようなUP値を有する材料がガイドワ
イヤとして適している。
【0070】さらに、その上高いLP値を有する材料は真
直とはならない。LP値を下げることにより、ガイドワイ
ヤのトルク伝達能力は低下するが、真直なガイドワイヤ
は改善されて製造されやすくなる。しかし、LP値を下げ
過ぎると、丸みはあるが触覚反応(tactile response)に
乏しいガイドワイヤになってしまう。それは、使用中
に、やや「漠然(vague)」とした「スープのような(soup
y)」感触を与える。上記で与えられるLP値では、優れた
トルク伝達性、真直性、および有用な触覚反応が得られ
る。
【0071】上記の残留ひずみの値は、ガイドワイヤと
して使用される際に、応力が加わった後に、ねじれない
ような、さもなければ「配置(set)」または形状を保持
するような材料を定義している。
【0072】(実施例)どの場合も、以下の表に示され
たデータを得る際に、以下の手法を用いた。基準の組成
が、Ni50.6%と残りがTi、そして直径が0.13イン
チ、0.16インチまたは0.18インチである市販のNi―T
i合金ワイヤに、室温で応力をかけた。どの場合も、転
移温度、PS、UPおよびLPの値を測定した。さらに、上記
ワイヤの数本をU字形状のTygonチューブ内に導入し、
そしてワイヤの丸みおよび触覚反応の質的な評価を可能
にするためにそれをスピンさせた。その反応に対するコ
メントもまた以下の表に見られる。
【0073】
【表1】
【0074】これらのデータは、本発明により作られた
ガイドワイヤと、比較のガイドワイヤの両方を記載して
いる。さらに、それらは、典型的なステンレス鋼合金か
ら作られたガイドワイヤが上記の質的試験を用いて回転
させるのが非常に難しいことを示す。
【0075】ガイドワイヤコアコーティング 上記のように、ガイドワイヤコアのすべてまたは一部
は、ポリマー性材料の1つまたはそれ以上の層で被覆ま
たはコーティングされ得る。コーティングは、典型的に
は、ガイドワイヤコアがカテーテル管腔または血管壁を
通る際の潤滑性を向上させるために付与される。
【0076】コーティング材料 上記のように、ガイドワイヤの少なくとも一部分は、ポ
リスルホン;ポリフルオロカーボン(TEFLONなど);ポ
リエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポ
リエステル(NYLON類などのポリアミドを含む)、およ
びポリウレタン;それらのブレンドならびにポリエーテ
ルブロックアミド(例えば、PEBAX)などのそれらのコ
ポリマー、などの材料で、浸漬法またはスプレー法によ
り、あるいは同様の方法により簡単にコーティングされ
得る。
【0077】ガイドワイヤの近位部分で上記のようなコ
ーティングを用い、そしてさらに遠位セクションで下記
のようなコーティングを用いることが、しばしば望まし
い。ガイドワイヤ上に様々に置かれたコーティングのあ
らゆる混合物が、手作業に対して選択する上で受容可能
である。
【0078】ガイドワイヤコアはまた、エチレンオキサ
イドおよびそのより高級な同族体;2-ビニルピリジン;
N-ビニルピロリドン;モノメトキシトリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、モノメトキシテトラエ
チレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレートを包含するモ
ノアルコキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレートなどのポリエチレングリコールアクリレート;
2-ヒドロキシエチルメタクリレート、グリセリルメタク
リレートなどの他の親水性アクリレート;アクリル酸お
よびその塩;アクリルアミドおよびアクリロニトリル;
アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸およびその塩
などのモノマーから生成されるポリマー、セルロース、
メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、シアノエチルセルロース、セルロースア
セテートなどのセルロース誘導体、アミロース、ペクチ
ン、アミロペクチン、アルギン酸、および架橋ヘパリン
などのポリサッカライド;無水マレイン酸などのモノマ
ーから生成されるポリマー;アルデヒドなどのモノマー
から生成されるポリマー、を包含する他の親水性ポリマ
ーで少なくとも部分的に被覆され得る。これらのモノマ
ーは、ホモポリマーまたはブロックコポリマーもしくは
ランダムコポリマーに形成され得る。あるいは、これら
のモノマーのオリゴマーをガイドワイヤのコーティング
に用いてさらに重合させてもよい。好ましい前駆体とし
ては、エチレンオキサイド;2-ビニルピリジン;N-ビニ
ルピロリドンならびにアクリル酸およびその塩;アクリ
ルアミドおよびアクリロニトリルが挙げられ、それら
は、ホモポリマーに、またはランダムコポリマーもしく
はブロックコポリマーに(実質的な架橋で、または架橋
なしで)重合される。
【0079】さらに、得られたコポリマーの親水性が、
実質的に相殺されない場合には、疎水性モノマーは、得
られるコポリマーの約30重量%までの量でコーティング
ポリマー材料に含まれ得る。適切なモノマーとしては、
エチレン、プロピレン、スチレン、スチレン誘導体、ア
ルキルメタクリレート、ビニルクロライド、ビニリデン
クロライド、メタクリロニトリル、およびビニルアセテ
ートが挙げられる。エチレン、プロピレン、スチレン、
およびスチレン誘導体が好ましい。
【0080】ポリマーコーティングは、種々の技術を用
いて、例えば、紫外線などの光、熱、もしくは電離放射
線により、または過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸
化プロピオニル、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物また
はアゾ化合物により架橋され得る。ジビニルベンゼン、
エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロール
プロパン、ペンタエリトリトールジ−(またはトリ−も
しくはテトラ−)メタクリレート、ジエチレングリコー
ル、またはポリエチレングリコールジメタクリレートな
どの多官能性モノマー、およびモノマーと上記のポリマ
ーとを結合し得る同様の多重官能性モノマー。
【0081】下記の手順を用いて適用されるポリマーま
たはオリゴマーは、光学活性基または放射活性基によっ
て活性化または官能化されて、ポリマーまたはオリゴマ
ーと、基礎となるポリマー性表面とを反応させる。適切
な活性化基としては、ベンゾフェノン、チオキサントン
など;アセトフェノンおよび以下のように特定されるそ
の誘導体が挙げられる:
【0082】
【化1】
【0083】ここで、R1はH、R2はOH、R3はPh;またはR
1はH、R2は-OCH3、-OC2H3を含むアルコキシ基、R3はP
h;またはR1=R2=アルコキシ基、R3はPh;またはR1=R2=
アルコキシ基、R3はH;またはR1=R2=Cl、R3はHまたはCl
である。◇他の公知の活性化剤も適切である。
【0084】次に、ポリマーコーティングは、選択され
た活性化剤に基づいて選択される公知かつ適切な技術を
用いて、例えば、紫外線、熱または電離放射線により基
材に結合され得る。ここで挙げたポリマーまたはオリゴ
マーとの架橋は、過酸化アセチル、過酸化クミル、過酸
化プロピオニル、過酸化ベンゾイルなどの過酸化物また
はアゾ化合物を用いることによって成し遂げられ得る。
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトールジ
−(またはトリ−もしくはテトラ−)メタクリレート、
ジエチレングリコール、またはポリエチレングリコール
ジメタクリレートなどの多官能性モノマー、および上記
のポリマーおよびオリゴマーを結合し得る同様の多重官
能性モノマーもまた本発明に適切である。
【0085】ポリマーコーティングは、任意の種々の方
法、例えば、ポリマーまたは、モノマーのオリゴマーの
溶液もしくは懸濁液をガイドワイヤコア上にスプレーす
ることにより、またはガイドワイヤコアをこのような溶
液または懸濁液に浸漬させることにより、ガイドワイヤ
に付与され得る。開始剤は、溶液中に含有させるか、個
別の工程において添加され得る。ポリマーまたはオリゴ
マーをガイドワイヤに付与し、架橋させた後、ガイドワ
イヤは、連続してまたは同時に乾燥され、溶媒が除去さ
れ得る。
【0086】ポリマーの非常に薄い層のみが付与される
べきなので、溶液または懸濁液は、非常に希釈であるべ
きである。溶媒に対して0.25%と5.0%(wt)との間、好
ましくは0.5から2.0%(wt)の量のオリゴマーまたはポ
リマーが、薄くて完全な被覆を有するポリマーを得るの
に優れていることが見い出された。好ましいポリマーお
よび手法を用いる場合に、この手法に対して好ましい溶
媒は、水、低分子量アルコール、およびエーテルであ
り、特に、メタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、エタノール、およびそれらの混合物である。他の水
混和性溶媒、例えば、テトラヒドロフラン、メチレンジ
クロライド、メチルエチルケトン、ジメチルアセテー
ト、エチルアセテートなどが、ここに挙げたポリマーに
適切であり、そしてポリマーの特徴に応じて選択されな
ければならない。また、ポリマーおよびオリゴマーが親
水性を有するのでこれらの溶媒は極性であるべきである
が、これらの材料の末端基が反応性を有するために、酸
素、水酸基などにより引き起こされる公知のクエンチン
グ効果は、ポリマーおよび溶媒系を選ぶ際に、このプロ
セスを実施する使用者によって認識されなければならな
い。
【0087】本明細書中に記載のガイドワイヤコアのコ
ーティングとして特に好ましいのは、ポリエチレンオキ
サイド;ポリ2-ビニルピリジン;ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、およびポリ
アクリロニトリルのうち少なくとも1つのホモオリゴマ
ーの物理的混合物である。カテーテル本体または基材
は、好ましくは、スプレーまたは浸漬され、乾燥され、
そして照射されて、重合および架橋された上記のオリゴ
マーのポリマー性皮膜が形成される。
【0088】潤滑性親水性コーティングは、好ましく
は、溶媒除去と架橋操作とをほぼ同時に用いることによ
って形成される。コーティングは、溶液が「シート状に
なり」得るような速度で、例えば、「たるみ(runs)」
がなく、肉眼で見て滑らかな層が形成されるような速度
で適用される。下記のものを含む大抵のポリマー性基材
に用いられる浸漬操作において、最適なコーティング速
度は、0.25インチ/秒と2.0インチ/秒との間、好まし
くは0.5インチ/秒と1.0インチ/秒との間の線形性除去
速度であることがわかる。
【0089】溶媒の蒸発操作は、25℃と、基礎となる基
材のガラス転移温度(Tg)との間の温度で表面を維持す
るのに適切な加熱チャンバを用いて行われ得る。好まし
い温度は、50℃から125℃である。上記の好ましい溶媒
系に対して最も好ましいのは、75℃から110℃の範囲で
ある。
【0090】ポリマー前駆体を基材上に架橋させるため
に、紫外線源が用いられ得る。50〜300mW/cm2(好まし
くは、150〜250mW/cm2)の照射密度を有する、90〜375n
m(好ましくは、300〜350nm)の紫外線源を有する照射
チャンバ中を3から7秒間移動させることが、望まし
い。3から9インチの長さを有するチャンバにおいて、
ガイドワイヤコアを0.25から2.0インチ/秒(0.5から1.
0インチ/秒)の速度でチャンバー中を通過させるのが
適切である。電離放射線を用いる場合は、1から100 kR
ads/cm2(好ましくは、20から50 kRads/cm2)の放射密
度が、ポリマー性基材上の溶液または懸濁液に適用され
得る。
【0091】得られたコーティングの優れた耐久性は、
浸漬/溶媒除去/照射の工程を5回まで繰り返すことに
よって生じる。2から4回繰り返すのが好ましい。
【0092】結合層 外部ポリマー表面とガイドワイヤコアとの間にコーティ
ングとして「結合(tie)」層を設けて、外部ポリマー
表面とコアとの全体的な接着性を高めることがしばしば
望ましいことがわかった。もちろん、これらの材料は、
他の製造工程の間、ガイドワイヤおよびその構成要素に
用いられる種々の他の溶媒、洗浄剤、滅菌手法などに耐
えられなければならない。
【0093】図9は、金属コア(202)、ポリマー結合
層(204)、および潤滑性コーティング(206)を備え
た、代表的なガイドワイヤコアセクション(200)を示
す。このような結合層の材料の選択は、それらの機能性
によって決定される。特に、材料は、外部ポリマーの潤
滑性または親水性のコーティングに対する親和性または
テナシティに対して選択される。明らかに、結合層材料
が可撓性と強度を有していなければならない。結合層
は、種々の方法でガイドワイヤコア上に装着され得る。
ポリマー性材料は、押し出し成形可能であり得、加熱に
よってガイドワイヤ上に取り付ける収縮可能なチューブ
に成形され得る。結合層は、浸漬、スプレー、ポリマー
性チューブの収縮被覆、または他の手法によって、ガイ
ドワイヤコア上に装着され得る。非常に望ましい1つの
手法は、融着可能なポリマー(例えば、ポリウレタン)
のポリマー性チューブをガイドワイヤコア上に装着し、
そして次に、ポリエチレンのような熱収縮チューブで被
覆する工程を包含する。外側のチューブは収縮し、そし
て内側のチューブがガイドワイヤコア上に融着して、結
合層を形成する。結合層は好ましくは、0.0004インチか
ら0.003インチの厚みである。結合層ポリマーの溶融温
度は、望ましくは、外側のチューブの熱収縮温度で融着
するように適切に選択される。次いで、外側の収縮チュ
ーブは容易に剥離され、潤滑性コーティングによる処理
のために露出された結合層が残される。 種々のNYLON
類、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリウレタン、およ
びポリエチレンテレフタレート(PET)が、優れた結合
層を形成することがわかった。好ましくは、ポリウレタ
ン(Shore 80A-55D)およびPETである。最も好ましくは、
ポリウレタンである。異なる硬度を有する多数のポリウ
レタンのセクションを用いることもまた望ましい。例え
ば、遠位セクションは、Shore 80Aポリウレタンの結合
層を有し得、近位シャフトはShore D55ポリウレタンで
あり得る。これらの材料は、硫酸バリウム、三酸化ビス
マス、炭酸ビスマス、タングステン、タンタルなどの放
射線不透過性材料を含有するように配合またはブレンド
され得る。
【0094】上記のように、結合層を付与する別の方法
は、ガイドワイヤ上にチューブを熱収縮させることであ
る。ガイドワイヤコアは、適切なサイズのチューブ内に
容易に挿入される。このチューブは、いずれか一方の端
部に少量の「コーキング(caulking)」をしばしば有
し、流体または非滅菌の材料がチューブの下より浸入す
ることからチューブを密閉する。チューブは、切断さ
れ、そしてサイズが十分な小ささになるまで加熱され
る。得られたチューブ結合層は、望ましくは、厚さが約
0.0005インチと0.015インチとの間である。より薄い層
は、典型的には、ポリウレタンまたはPETから製造され
る。次に、潤滑性ポリマーの層は、収縮したチューブの
外表面上に付与される。
【0095】ポリマー、好ましくは潤滑性、生体適合
性、および親水性のポリマーをその後コーティングする
前にガイドワイヤを調製または前処理するための別の手
法は、プラズマ流を用いて炭化水素またはフルオロカー
ボン残基を堆積(deposit)させることである。この手法
は、以下のように行われる。すなわち、ガイドワイヤコ
アは、プラズマチャンバ内に配置し、そして酸素プラズ
マエッチングで洗浄する。次に、ガイドワイヤコアを、
炭化水素プラズマに曝し、プラズマ重合された結合層を
ガイドワイヤコア上に堆積させて前処理を完了する。炭
化水素プラズマは、メタン、エタン、プロパン、イソブ
タン、ブタンなどの低分子量(または気体の)アルカ
ン;エテン、プロペン、イソブテン、ブテンなどの低分
子量アルケン;テトラフルオロメタン、トリクロロフル
オロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリフルオロ
クロロメタン、テトラフルオロエチレン、トリクロロフ
ルオロエチレン、ジクロロジフルオロエチレン、トリフ
ルオロクロロエチレンなどの気体状フルオロカーボンお
よび他の同様な材料を包含し得る。これらの材料の混合
物もまた受容可能である。結合層は、明らかに、外部親
水性ポリマーコーティングに対するその後の共有結合の
ためのC-C結合を提供する。炭化水素のプラズマチャン
バへの好ましい流速は、500c.c/分から2000c.c./分の
範囲であり、そしてチャンバ内にガイドワイヤを保持す
る時間は、選択された炭化水素およびプラズマチャンバ
動作パラメータに応じて、1〜20分の範囲である。プラ
ズマチャンバの電力は、200Wから1500Wの範囲に設定さ
れるのが好ましい。
【0096】10オングストロームオーダーの厚みを有す
るプラズマ生成炭化水素残基の結合層は、コアとコーテ
ィングとの間に堆積される。この工程では、典型的に
は、厚さが約1000オングストローム未満、より典型的に
は約100オングストローム未満の炭化水素残基の層が形
成される。結合層は、ガイドワイヤの大きさをほんの少
ししか増加させずに、外部層をガイドワイヤコアへ効果
的に結合させる。従って、本発明によって形成されるガ
イドワイヤでは、従来技術のガイドワイヤの有していた
大きさおよび操作性の問題が解消される。
【0097】前処理されたガイドワイヤは、上記のよう
な手法を用いてポリマーによりコーティングされ得る。
例えば、前処理されたガイドワイヤは、光学活性親水性
ポリマーシステム、すなわち、親水性ポリマーに共有結
合した潜在性光反応性結合基の溶液中に浸漬され得る。
乾燥後、コーティングされたガイドワイヤは、UV光に露
光させることによって硬化される。UV光は、光学活性ポ
リマーシステム内の潜在性反応性基を活性化して、炭化
水素残基の結合層内の架橋C-C結合と共有結合を形成す
る。浸漬および硬化の工程は、好ましくは何度も十分に
繰り返し、典型的には2回繰り返して、適切な厚みの親
水性コーティング層が達成される。
【0098】本発明の特に好ましい変形例の1つは、好
ましくは直径0.010インチから0.025インチのステンレス
鋼またはニチノールで形成された金属コアを有するガイ
ドワイヤを伴う。ガイドワイヤの外表面は、光学活性結
合剤に結合したポリアクリアミド/ポリビニルピロリド
ン混合物の生体適合性コーティングである。好ましいコ
ーティングは、以下の実施例に記載のBio-Metric Syste
ms PA03およびPV05(またはPV01)結合系の混合物から
形成される。
【0099】この好ましい実施態様の光学活性親水性ポ
リマーシステムは、Bio-Metric Systems PA03ポリアク
リルアミド/結合剤システムと、Bio-Metric Systems P
V05ポリビニルピロリドンシステムとの混合物である。
ポリアクリルアミドシステムは潤滑性を与え、そしてポ
リビニルピロリドンシステムは、潤滑性および耐久性の
ための結合を与える。2つのシステムの正確な割合はそ
の適用に適するように変化し得る。しかし、これに代わ
るものとして、親水性生体適合性コーティングは、ポリ
アクリルアミド単独、ポリビニルピロリドン単独、ポリ
エチレンオキサイド、または当該分野において公知の任
意の適切なコーティングであり得る。さらに、ヘパリ
ン、アルブミン、または他のタンパク質のコーティング
が、当該分野において公知の方法で、親水性コーティン
グを覆って堆積され、さらに生体適合性の特徴を与え得
る。
【0100】ガイドワイヤまたは他の用具は、酸素プラ
ズマエッチングの代わりにアルゴンプラズマエッチング
を用いて洗浄され得る。プラズマ重合された結合層の厚
さはまた、本発明の範囲を逸脱しない程度に様々であり
得る。
【0101】以下の実施例は、本発明の物品および方法
をさらに例示するものである。本発明はこれらの実施例
に限定されない。
【0102】
【実施例】
(実施例)直径0.016インチのニチノールガイドワイヤ
をPlasma Etch MK IIプラズマチャンバ内に配置し、そ
して酸素プラズマで10分間洗浄した。2000c.c./分の速
度で流れるメタンをチャンバ内に入れ、そして400Wの電
力設定で2分間チャンバを作動して、炭化水素残基をワ
イヤの表面上に堆積させた。ワイヤの約6インチを除く
すべてを、67%のBSI PV01および33%のBSI PA03の混合物
のポリビニルピロリドン/ポリアクリルアミド(PVP/P
A)光架橋性溶液中に浸漬した。次に、コーティングし
たガイドワイヤを乾燥し、そして、紫外線(325nm.)に
8秒間露光させた。浸漬、乾燥、および露光の工程を2
回繰り返した。得られたワイヤは、湿ると潤滑性を帯
び、0.018インチのIDカテーテルを通して引っ張るの
に、コーティングされていないワイヤよりも少量の力し
か必要としなかった。
【0103】(実施例)直径0.016インチのニチノール
ガイドワイヤをPlasma Etch MK IIプラズマチャンバ内
に配置し、そして酸素プラズマで10分間洗浄した。1500
c.c./分の速度で流れるメタンをチャンバ内に入れ、そ
して600Wの電力設定で5分間チャンバを作動して、ワイ
ヤの表面上の炭化水素残基内にメタンをプラズマ処理し
た。ワイヤの約6インチを除くすべてを、50%のBSI PV0
1および50%のBSI PA03の混合物から本質的になるポリビ
ニルピロリドン/ポリアクリルアミド(PVP/PA)光架橋
性溶液中に浸漬した。次に、コーティングしたガイドワ
イヤを乾燥し、そして紫外線(325nm.)に8秒間露光さ
せた。浸漬、乾燥、および露光の工程を繰り返した。得
られたワイヤは、湿ると潤滑性を帯び、0.018インチのI
Dカテーテルを通して引っ張るにコーティングされてい
ないワイヤよりも少量の力しか必要としなかった。
【0104】(実施例)直径0.016インチのニチノール
ガイドワイヤをPlasma Etch MK IIプラズマチャンバ内
に配置し、そして酸素プラズマで10分間洗浄した。900
c.c./分の速度で流れるエタンをチャンバ内に入れ、そ
して600Wの電力設定で10分間チャンバを作動して、炭化
水素残基をワイヤの表面上に堆積させた。ワイヤの約6
インチを除くすべてを、33%のBSI PV01および67%のBSI
PA03の混合物のポリビニルピロリドン/ポリアクリルア
ミド(PVP/PA)光架橋性溶液中に浸漬した。次に、コー
ティングしたガイドワイヤを乾燥し、そして紫外線(32
5nm.)に8秒間露光した。浸漬、乾燥、および露光の工
程を2回繰り返した。得られたワイヤは、湿ると潤滑性
を帯び、0.018インチのIDカテーテルを通して引っ張る
のにコーティングされていないワイヤよりも少量の力し
か必要としなかった。
【0105】(実施例)直径0.013インチのニチノール
ガイドワイヤコアを洗浄し、そして壁厚0.0015インチの
ポリウレタンチューブ(Shore 80Aデュロメータ硬度)内
に導入した。次いで、この組合せを熱収縮性ポリエチレ
ンチューブ内に導入した。次いで、この2層チューブを
350°Fから400°Fまで加熱し、そのためにポリエチレン
チューブが収縮し、そしてポリウレタンチューブがワイ
ヤコアに融着した。次いで、ポリエチレンチューブを剥
離した。
【0106】次に、このポリウレタン−金属コアを上記
のBio-Metric Systems PAO3/PAO5材料の8層でコーティ
ングした。次いで、コーティングされたガイドワイヤ
に、潤滑性の喪失について反復試験を行った。試験は、
水浴内に設置した0.028インチのIDカテーテル(長さ150c
m)内にガイドワイヤを導入することを伴った。このカ
テーテルの遠位端は、血管網に似せたガラスの迷路に連
結した。
【0107】次に、ガイドワイヤを距離1インチで特定
の回数(この場合30ストローク)往復させ、そして摩擦
を測定した。このカテーテルの測定された摩擦を図10
に示す。摩擦の絶対値は示さない。摩擦が増大しないと
いう事実が図10からわかる。このことは、外部潤滑性
層が試験の間に劣化されなかったことを示す。
【0108】本発明の好ましい実施態様を説明したが、
様々な変更、適応、および改変が、本発明の精神および
以下の請求の範囲から逸脱せずに行われ得ることが理解
されるべきである。
【0109】
【発明の効果】本発明のガイドワイヤは、好ましくは、
脳の血管系内に導入するのに適している。さらに、ガイ
ドワイヤコアの回りがポリマーまたは他の材料でコーテ
ィングされているため、ガイドワイヤの潤滑性が向上
し、ガイドワイヤがカテーテル管腔内を通り抜ける能力
が高い。さらに、本発明のガイドワイヤは、外部ポリマ
ー表面とガイドワイヤコアとの間にコーティングとして
結合層を設けることによって、外部ポリマー層をガイド
ワイヤコアへ効果的に結合させ得る。従って、本発明の
ガイドワイヤを用いることにより、従来のガイドワイヤ
の有していた大きさおよび操作性の問題が解消され得
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガイドワイヤの主要な構成要素を示す
略側面図(縮尺は一定せず)である。
【図2】本発明による、高弾性合金の遠位部分を有する
複合式ガイドワイヤの部分切取側面図である。
【図3】図1の器具の遠位先端部の一実施態様を示す、
部分切取側面図である。
【図4】図1の器具の遠位先端部の第二の実施態様を示
す、部分切取側面図である。
【図5】Aは、図1の器具の遠位先端部の第三の実施態
様を示す、部分切取側面図である。Bは、Aに示す実施
態様の部分切取頂面図である。
【図6】AおよびBは、本発明のガイドワイヤの中間セ
クションの変形例を示す部分断面図である。
【図7】本発明のガイドワイヤの中間セクションの接合
部を示す部分側面図である。
【図8】本発明のガイドワイヤに使用する合金の客観的
選定基準を示す、Ni―Ti合金の典型的な応力―ひず
み図である。
【図9】ガイドワイヤセクションの部分断面図である。
【図10】本発明によって作製されたガイドワイヤの試
験における摩擦を示すグラフである。
【符号の説明】
100 ガイドワイヤ 102、142 近位セクション 104、146、170 遠位セクション 106、172 中間セクション 108、174 コア 110 端部キャップ 112 ワイヤコイル 114、128 ハンダ接合部 116、150、180 ポリマー 140 複合式ガイドワイヤ 144 接合部 148 遠位先端部 118 展性金属コーティング 120 近位テーパー部分 122 遠位テーパー部分 124 遠位先端部 126 金属性リボン 136 ポリマー接着体 132 内部コイル 176、178 中間セクション補強材 190 テーパー接合部 192 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス ジェイ. パラーモ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94040, マウンテン ビュー,カストロ ストリー ト 1140 (72)発明者 ジーン サムソン アメリカ合衆国 カリフォルニア 95035, ミルピタス,ヴァソナ ストリート 645 (72)発明者 グレゴリー イー. ミリギアン アメリカ合衆国 カリフォルニア 94538, フレモント,シャニコ カモン 178 (72)発明者 ユー. ヒラム チー アメリカ合衆国 カリフォルニア 94030, サン カルロス,ドルトン アベニュー 127

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カテーテルを体内管腔内で誘導するのに
    適したガイドワイヤセクションであって、 a)超弾性合金からなる細長い可撓性金属ワイヤコアで
    あって、75ksi±10ksiのUP、3%ひずみで測定された
    25ksi±7.5ksiのLP、および6%ひずみまで応力―ひ
    ずみ試験において測定された場合0.25%未満のPSを有
    する、ワイヤコア、ならびに b)該ワイヤ領域の回りに同軸に位置するポリマー結合
    層、を有する、ガイドワイヤセクション。
  2. 【請求項2】 前記超弾性合金がNi−Tiである、請
    求項1に記載のガイドワイヤセクション。
  3. 【請求項3】 前記超弾性合金がニチノールである、請
    求項1に記載のガイドワイヤセクション。
  4. 【請求項4】 前記結合層が、ナイロン、ポリエチレ
    ン、ポリスチレン、ポリウレタン、およびポリエチレン
    テレフタレートのうち少なくとも1つを含む、請求項1
    に記載のガイドワイヤセクション。
  5. 【請求項5】 前記結合層が、ポリウレタンまたはポリ
    エチレンテレフタレートを含む、請求項1に記載のガイ
    ドワイヤセクション。
  6. 【請求項6】 前記結合層がポリウレタンである、請求
    項1に記載のガイドワイヤセクション。
  7. 【請求項7】 前記結合層が前記コアに融着されたポリ
    ウレタンである、請求項1に記載のガイドワイヤセクシ
    ョン。
  8. 【請求項8】 前記結合層が、ポリウレタンであり、そ
    して遠位方向に向かって変化する硬度を有する、請求項
    1に記載のガイドワイヤセクション。
  9. 【請求項9】 前記ポリマー結合層の少なくとも一部分
    が、潤滑性ポリマー材料でコーティングされる、請求項
    1に記載のガイドワイヤセクション。
  10. 【請求項10】 前記潤滑性ポリマー材料が、エチレン
    オキサイド;2-ビニルピリジン;N-ビニルピロリドン;
    モノメトキシトリエチレングリコールモノ(メタ)アク
    リレート、モノメトキシテトラエチレングリコールモノ
    (メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
    (メタ)アクリレートを包含するモノアルコキシポリエ
    チレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどのポリ
    エチレングリコールアクリレート;2-ヒドロキシエチル
    メタクリレート、グリセリルメタクリレートなどの他の
    親水性アクリレート;アクリル酸およびその塩;アクリ
    ルアミドおよびアクリロニトリル;アクリルアミドメチ
    ルプロパンスルホン酸およびその塩から選択されるモノ
    マーから生成されるポリマー、セルロース、メチルセル
    ロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
    ス、シアノエチルセルロース、セルロースアセテートな
    どのセルロース誘導体、アミロース、ペクチン、アミロ
    ペクチン、アルギン酸、および架橋ヘパリンなどのポリ
    サッカライドを包含する、請求項5に記載のガイドワイ
    ヤセクション。
  11. 【請求項11】 前記潤滑性ポリマー材料が、ポリビニ
    ルピロリドンとポリアクリルアミドとの混合物を含む、
    請求項10に記載のガイドワイヤセクション。
  12. 【請求項12】 前記結合層が、硫酸バリウム、三酸化
    ビスマス、炭酸ビスマス、タングステン、およびタンタ
    ルから選択される放射線不透過性材料をさらに含む、請
    求項1に記載のガイドワイヤセクション。
  13. 【請求項13】 カテーテル外装をさらに含む、請求項
    1に記載のガイドワイヤセクション。
  14. 【請求項14】 カテーテルを血管内で誘導するのに適
    したガイドワイヤセクションであって、 a)細長い可撓性金属ワイヤコア、 b)該コアの少なくとも一部分の回りに配置されたポリ
    マー結合層、および c)該ポリマー結合層の回りに配置された潤滑性ポリマ
    ー層、 を含む、ガイドワイヤセクション。
  15. 【請求項15】 前記金属コアが、Ni−Ti合金であ
    る前記超弾性合金である、請求項14に記載のガイドワ
    イヤセクション。
  16. 【請求項16】 前記金属コアがニチノールである、請
    求項14に記載のガイドワイヤセクション。
  17. 【請求項17】 前記金属コアがステンレス鋼である、
    請求項14に記載のガイドワイヤセクション。
  18. 【請求項18】 前記結合層が、ナイロン、ポリエチレ
    ン、ポリスチレン、ポリウレタン、およびポリエチレン
    テレフタレートのうち少なくとも1つを含む、請求項1
    4に記載のガイドワイヤセクション。
  19. 【請求項19】 前記結合層が、ポリエチレンテレフタ
    レートまたはポリウレタンを含む、請求項18に記載の
    ガイドワイヤセクション。
  20. 【請求項20】 前記結合層がポリウレタンである、請
    求項14に記載のガイドワイヤセクション。
  21. 【請求項21】 前記結合層が融着されたポリウレタン
    を含む、請求項14に記載のガイドワイヤセクション。
  22. 【請求項22】 前記結合層が、ポリウレタンであり、
    そして遠位方向に向かって変化する硬度を有する、請求
    項14に記載のガイドワイヤセクション。
  23. 【請求項23】 前記結合層が、硫酸バリウム、三酸化
    ビスマス、炭酸ビスマス、タングステン、およびタンタ
    ルから選択される1つまたはそれ以上の放射線不透過性
    材料をさらに含む、請求項14に記載のガイドワイヤセ
    クション。
  24. 【請求項24】 前記結合層の回りに配置された層をさ
    らに含み、該層が、エチレンオキサイド;2-ビニルピリ
    ジン;N-ビニルピロリドン;モノメトキシトリエチレン
    グリコールモノ(メタ)アクリレート、モノメトキシテ
    トラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
    リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートを包含
    するモノアルコキシポリエチレングリコールモノ(メ
    タ)アクリレートなどのポリエチレングリコールアクリ
    レート;2-ヒドロキシエチルメタクリレート、グリセリ
    ルメタクリレートなどの他の親水性アクリレート;アク
    リル酸およびその塩;アクリルアミドおよびアクリロニ
    トリル;アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸およ
    びその塩から選択されるモノマーから生成されるポリマ
    ー、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
    ス、カルボキシメチルセルロース、シアノエチルセルロ
    ース、セルロースアセテートなどのセルロース誘導体、
    アミロース、ペクチン、アミロペクチン、アルギン酸、
    および架橋ヘパリンなどのポリサッカライドを包含す
    る、請求項14に記載のガイドワイヤセクション。
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