JPH05168695A - ガイドワイヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】オートクレーブ等の加熱滅菌処理を行なうこと
ができ、生体との摩擦抵抗を常時低く保つことができる
潤滑性の優れたガイドワイヤの提供を目的としている。 【構成】ガイドワイヤ１の外表面の少なくとも一部をフ
ッ素樹脂４で形成するとともに、フッ素樹脂４で形成し
た部位の外表面の少なくとも一部にそれ単独では水溶性
の重合体をグラフト結合させて親水性潤滑層６を形成し
たものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、体腔内にカテーテルや
内視鏡等を挿入するに先だって、これらカテーテルや内
視鏡等の挿入を案内するために体腔内に挿入される医療
用のガイドワイヤに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、血管等の体腔内管路を経由して長
尺な合成樹脂製のカテーテルや内視鏡等を体腔内患部に
挿入する場合には、まず、これらのカテーテルや内視鏡
等に先駆けて金属製のガイドワイヤを前記管路に挿入
し、このガイドワイヤを案内として前記カテーテルや内
視鏡等を前記患部に導くようにしている。

【０００３】具体的には、体腔内の管路を経由して患部
まで挿入された前記ガイドワイヤを案内芯軸として、カ
テーテルや内視鏡等を前記ガイドワイヤと同軸上に体腔
内管路内に通して患部まで挿入し、次に前記ガイドワイ
ヤを抜き取ってカテーテルや内視鏡等を体腔内に留置
し、これらカテーテルや内視鏡等の基端部に注射器や検
査器具を接続して体内患部の治療や検査を行なってい
る。

【０００４】ところで、前記ガイドワイヤを複雑に屈曲
したり狭窄したりした体腔内管路へ容易に挿通するため
には、前記ガイドワイヤの表面を滑らかにして、ガイド
ワイヤ表面と生体との摩擦抵抗を小さくすることが必要
である。

【０００５】そのため、最近では、例えばシリコンオイ
ルやオリーブオイル、あるいはグリセリンやキシロカイ
ンゼリーといった潤滑剤をガイドワイヤの表面に塗布し
たり、低摩擦性材料であるフッ素樹脂を含有する合成樹
脂層をガイドワイヤの表面に設けたり（特開平３ー４１
９６６号公報）、あるいは、水溶性高分子またはその誘
導体をガイドワイヤの表面に共有結合させ、湿潤下にお
いて高い潤滑性を呈するようにする（特開昭６０ー２５
９２６９号公報）など、ガイドワイヤ表面と生体との摩
擦抵抗を小さくする試みがなされている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オイル
やグリセリン、ゼリーといった潤滑剤をガイドワイヤの
表面に塗布する方法では、前記潤滑剤が喪失してしまえ
ば、結局、生体との摩擦抵抗が増大してしまうこととな
り、潤滑効果の持続性がないという点で問題が残る。

【０００７】また、低摩擦性材料であるフッ素樹脂を表
面に設けたガイドワイヤや、それ自体がフッ素樹脂で形
成されたガイドワイヤは、確かに金属製のガイドワイヤ
に比べその表面が滑らかではあるものの、複雑に屈曲し
たり狭窄したりした体腔内管路への挿通が容易になる程
その摩擦係数が充分に低くならない。

【０００８】一方、ガイドワイヤの表面に水溶性高分子
を共有結合させたものは、湿潤下において充分に低い摩
擦係数を示すが、例えばポリウレタン等の前記水溶性高
分子の耐熱性が低いため、オートクレーブのような加熱
滅菌処理を行なうことができなかった。

【０００９】本発明は、上記事情に着目してなされたも
のであり、その目的とするところは、オートクレーブ等
の加熱滅菌処理を行なうことができ、生体との摩擦抵抗
を常時低く保つことができる潤滑性の優れたガイドワイ
ヤを提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ガイドワイヤの外表面の少なくとも一部
をフッ素樹脂で形成するとともに、前記フッ素樹脂で形
成した部位の外表面の少なくとも一部にそれ単独では水
溶性の重合体をグラフト結合させて親水性潤滑層を形成
したものである。

【００１１】

【作用】フッ素樹脂の表面にグラフト結合された水溶性
の重合体は、水分と接触することによって水分を大量に
吸収して低摩擦な潤滑状態となる。これによって、ガイ
ドワイヤは、生体組織との摩擦抵抗が少なくなり、挿入
性が極めて良好となる。また、ガイドワイヤの表面上に
形成されるフッ素樹脂は、耐熱性に優れているため、簡
便かつ確実性の高いオートクレーブ等の滅菌処理に耐え
ることができる。

【００１２】

【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説
明する。図１は本発明の第１の実施例を示すものであ
る。図１の（ａ）に示すように、本実施例のガイドワイ
ヤ１は、長尺なガイドワイヤ本体２と、このガイドワイ
ヤ本体２の全表面に被覆されたフッ素樹脂層４と、この
フッ素樹脂層４の全表面にそれ単独では水溶性の重合体
をグラフト結合して形成された親水性潤滑層６とから構
成されている。

【００１３】親水性潤滑層６を形成する前記水溶性の重
合体は、常温または加温下で水溶性のものであり、この
ような重合体としては、ポリアクリルアミド、ポリジメ
チルアクリルアミドなどのメタクリルアミド系重合体、
ポリビニルピロリドン、部分ケン化または完全ケン化ポ
リビニルアルコール、およびポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸などがある。なお、これらの重合体はホモ重合
体であっても共重合体であってもよい。

【００１４】また、前記水溶性の重合体が結合されるフ
ッ素樹脂層４を形成するフッ素樹脂としては、ポリテト
ラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）、ポリクロロトリフル
オロエチレン（ＰＣＴＦＥ）、テトラフルオロエチレン
ーヘキサフルオロプロピレン共重合体（ＦＥＰ）、テト
ラフルオロエチレンーエチレン共重合体（ＥＴＦＥ）、
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキシルビニ
ルエーテル共重合体（ＰＦＡ）、ポリビニリデンフルオ
ライド（ＰＶＤＦ）、ポリビニルフルオライド（ＰＶ
Ｆ）等が好適であり、目的や用途に応じて任意のものを
使用すればよい。フッ素樹脂層４の外表面に親水性潤滑
層６を形成するには、すなわち、フッ素樹脂層４の表面
に前記重合体をグラフト結合させるには、フッ素樹脂層
４の表面上にラジカルまたはペルオキシド（過酸化物）
の反応性基を生成し、これに単量体を接触させてグラフ
ト重合させる。

【００１５】前記ラジカルまたは前記ペルオキシドは、
（ａ）低温プラズマ放電処理、（ｂ）コロナ放電処理、
（ｃ）γ線や電子線等の放射線処理、（ｄ）紫外線処
理、（ｅ）マイクロウェーブ処理などの方法によって生
成することができる。

【００１６】前記方法によってフッ素樹脂層４の表面上
にラジカルまたはペルオキシドを生成したら、これにそ
れ自身で水溶性の重合体を形成する単量体を接触させ
る。これによって、単量体の重合が行われ、重合体がグ
ラフト結合されて図１の（ｂ）に示すような髭状のグラ
フト鎖７が形成される。

【００１７】なお、前記単量体としては、前述した重合
体に伴って、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ビニルピロリドン、酢酸ビニル
等をあげることができる。酢酸ビニルは重合後に部分ケ
ン化または完全ケン化を行いポリビニルアルコールに変
換される水溶性の重合体となる。

【００１８】次に、フッ素樹脂層４の外表面に親水性潤
滑層６を形成する具体的な例を述べる。まず、ガイドワ
イヤ１の表面をメタノールを用いて洗浄した後、低温プ
ラズマ処理を行なう。この場合、処理条件は出力２０〜
５００Ｗ、アルゴンガス流量２〜３０ミリリットル／
分、アルゴンガス圧０．０１〜０．１Ｔｏｒｒ、反応時
間は１０秒〜２分間である。

【００１９】その後、低温プラズマ処理したガイドワイ
ヤ１をジメチルアクリルアミド１０重量％水溶液中に浸
漬し、光増感剤としてリボフラビンを加えた後、室温〜
５０℃の温度下で高圧水銀灯を用いて紫外線を１時間照
射してジメチルアクリルアミドのグラフト重合を行な
う。この場合、フッ素樹脂層４には水溶性のポリジメチ
ルアクリルアミドがグラフト結合しており、フッ素樹脂
層４すなわちガイドワイヤ１の表面は、水と接触する
と、その親水性潤滑層６が吸水して散漫層を形成し、潤
滑性の良好な滑り易い状態となる。

【００２０】また、ガイドワイヤ１の表面には耐熱性の
高いフッ素樹脂が被覆されているため、１３５℃、５分
間のオートクレーブ滅菌や沸騰消毒を行なっても、外
観、潤滑性に変化が見られない。このように構成、処理
されたガイドワイヤ１は、滅菌された生理食塩水または
精製水で充分湿らされ、潤滑性の良好な状態にされた
後、体内に挿入される。

【００２１】以上説明したように、本実施例のガイドワ
イヤ１は、生理食塩水または精製水等で充分に湿らせた
後、体内に挿入すれば、親水性潤滑層６が水分を大量に
吸収して低摩擦な潤滑状態となっているため、生体組織
との摩擦抵抗が少なく、挿入性が極めて良好となる。ま
た、親水性潤滑層６の潤滑効果は、単に、フッ素樹脂層
４をコーティングしただけのものに比べて非常に大き
く、また、単に潤滑剤を塗布しただけの場合に比べてそ
の持続性が極めて良好である。さらに、ガイドワイヤ１
は、その表面が耐熱性の高いフッ素樹脂で形成されてい
るため、簡便かつ確実性の高いオートクレーブ等の滅菌
処理を行なうことができる。

【００２２】図２は本発明の第２の実施例を示すもので
ある。本実施例のガイドワイヤ１０は、親水性潤滑層６
が先端から２０cmの外表面部位のみに設けられている
他、親水性潤滑層６を形成する方法が第１の実施例と異
なるのみで、その他の構成は第１の実施例と同一であ
る。

【００２３】以下、親水性潤滑層６を形成する方法につ
いて説明する。まず、ガイドワイヤ１０をメタノールで
洗浄した後、ガイドワイヤ１０の表面の内、ガイドワイ
ヤ１０の先端から２０cmの部分以外を粘着テープ等で被
覆し、低温プラズマ処理を行なう。低温プラズマ処理の
条件は、第１の実施例と同様である。そして、低温プラ
ズマ処理の後、ガイドワイヤ１０上の粘着テープを取り
除き、ジメチルアクリルアミド１０重量％水溶液中に浸
漬して、ジメチルアクリルアミド水溶液中の酸素ガス
を、窒素ガスバブリングで窒素ガス置換した後、封管
し、７５℃にて重合反応を行なう。この場合、フッ素樹
脂層４の先端側２０cmの部分には水溶性のポリジメチル
アクリルアミドがグラフト結合しており、フッ素樹脂層
４すなわちガイドワイヤ１０の先端側２０cmの外表面部
位は、水と接触すると、その親水性潤滑層６が吸水して
散漫層を形成し、潤滑性の良好な滑り易い状態となる。

【００２４】また、第１の実施例と同様、ガイドワイヤ
１０の表面には耐熱性の高いフッ素樹脂が被覆されてい
るため、１３５℃、５分間のオートクレーブ滅菌や沸騰
消毒を行なっても、外観、潤滑性に変化が見られない。

【００２５】このように構成、処理されたガイドワイヤ
１０は、滅菌された生理食塩水または精製水で充分湿ら
され、潤滑性の良好な状態にされた後、体内に挿入され
る。以上説明したように、本実施例のガイドワイヤ１０
は、生理食塩水または精製水等で充分に湿らせた後、親
水性潤滑層６が形成された先端側より体内に挿入すれ
ば、親水性潤滑層６が水分を大量に吸収して低摩擦な潤
滑状態となっているため、生体組織との摩擦抵抗が少な
く、挿入性が極めて良好となる。また、ガイドワイヤ１
０の手元側部位は親水性潤滑層６が形成されていないた
め、ガイドワイヤの操作時、親水性潤滑層６が有する潤
滑状態によってガイドワイヤを持つ手が滑るようなこと
がなく、操作性が高い。

【００２６】なお、本実施例のガイドワイヤ１０も第１
の実施例と同様、親水性潤滑層６における潤滑効果の持
続性が極めて良好であるとともに、オートクレーブ等の
滅菌処理を行なうことができることは言うまでもない。
また、本実施例においては、親水性潤滑層６の形成をガ
イドワイヤ１０の先端から２０cmの外表面部位に限った
が、先端から２０cm以上であっても、また、２０cm以下
であってもよい。また、親水性潤滑層６の形成の仕方も
種々考えられる。例えば、図３に示すガイドワイヤ２０
のように、先端側では親水性潤滑層６を外表面全体に施
し、手元側では親水性潤滑層６を帯状に施したり、ある
いは、図４に示すように、先端側では親水性潤滑層６を
外表面全体に施し、手元側では親水性潤滑層６を螺旋状
に施したものでもよい。また、ガイドワイヤの全長にわ
たって親水性潤滑層６を帯状もしくは螺旋状に施しても
よい。

【００２７】図５は本発明の第３の実施例を示すもので
ある。本実施例のガイドワイヤ３０は、金属製極細線を
密巻きにして形成されたコイル管３４からなり、コイル
管３４は２つのコイル管３４ａ，３４ｂを接合部材４２
によって接合して構成されている。コイル管３４の両端
部にはロウ付け部分としての固定補助部材３２，３２が
設けられている。また、コイル管３４内には、固定補助
部材３２，３２と一定のクリアランスを保って、ガイド
ワイヤ３０の硬度を制御する金属製細棒状芯金４０が配
設されるとともに、コイル管３４と略同じ長さを有する
フープ材４６が配設されている。

【００２８】フープ材４６は、ガイドワイヤ３０の両端
部において、固定補助部材３２，３２とともにコイル管
３４に例えばレーザー、プラズマ等の溶接によって固定
されている。また、フープ材４６は、コイル管３４が軸
方向に伸びるのを防止しており、その形状は板状をなし
ている。

【００２９】一方、金属製細棒状芯金４０は、文字通り
細棒状をなしており、その長さはコイル管３４およびフ
ープ材４６よりも短く、その両端はテーパ状に形成され
ている。また、金属製細棒状芯金４０の先端（図５の左
側）はガイドワイヤ３０の先端側まで至っておらず、こ
れによってガイドワイヤ３０の先端側は柔らかくなって
いる。金属製細棒状芯金４０は中間の連結部４４で、例
えばろう付けなどの手段によりフープ材４６に固定され
ている。

【００３０】また、コイル管３４の外周部には、接合部
材４２による連結部位を除いて、フッ素樹脂層４が被覆
されている。そして、ガイドワイヤ３０の先端側のコイ
ル管３４ａのフッ素樹脂層４上には親水性潤滑層６が設
けられている。

【００３１】以下、親水性潤滑層６の形成方法およびガ
イドワイヤ３０の作製方法について説明する。まず、コ
イル管３４の先端側となるコイル管３４ａをメタノール
によって洗浄した後、第１の実施例と同様の条件で低温
プラズマ処理を行なう。低温プラズマ処理の後、コイル
管３４ａをジメチルアクリルアミド１０重量％水溶液中
に浸漬し、ジメチルアクリルアミド水溶液中の酸素ガス
を、窒素ガスバブリングで窒素ガス置換した後、レドッ
クス剤、例えば硫酸第一鉄アンモニウムを加え、封管
し、室温にて重合反応を行なう。

【００３２】次に、フッ素樹脂層４上に前記親水性潤滑
層６を積層したコイル管３４ａとコイル管３４ｂとを接
合部材１４を介してロウ付けにより接合する。そして、
金属製細棒状芯金４０とフープ材４６とを連結部４４で
ロウ付けにより固定し、接合されたコイル管３４ａとコ
イル管３４ｂの内部に、フープ材４６に固定された金属
製細棒状芯金４０を挿通した後、ガイドワイヤ３０の先
端部分から１０〜３０mmに芯金を内蔵させないようにフ
ープ材４６をガイドワイヤ３０の両端でロウ付けする。
ただし、金属製細棒状芯金４０を配置しない部分は、ガ
イドワイヤ３０の先端から１０〜３０mmの部位に限られ
るものではなく、これより短くても長くても良い。

【００３３】上記構成のガイドワイヤ３０は、生理食塩
水または精製水等で充分に湿らせた後、親水性潤滑層６
が形成された先端側（コイル管３４ａ側）より体内に挿
入すれば、親水性潤滑層６が水分を大量に吸収して低摩
擦な潤滑状態となっているため、生体組織との摩擦抵抗
が少なく、挿入性が極めて良好となる。また、ガイドワ
イヤ３０の手元側部位は親水性潤滑層６が形成されてい
ないため、ガイドワイヤの操作時、親水性潤滑層６が有
する潤滑状態によってガイドワイヤを持つ手が滑るよう
なことがなく、操作性が高い。

【００３４】また、第１の実施例と同様、親水性潤滑層
６における潤滑効果の持続性が極めて良好であるととも
に、オートクレーブ等の滅菌処理を行なうことができ
る。さらに、短尺なコイル管３４ａに親水性潤滑層６を
形成した後、残りのコイル管３４ｂを接続してガイドワ
イヤ３０を作製するため、親水性潤滑層６の形成に必要
な設備が小規模で済み、ガイドワイヤ３０の作製が容易
となる。また、ガイドワイヤ３０の先端部分に金属製細
棒状芯金４０を配置しないことにより、ガイドワイヤ３
０の先端が柔軟となり、ガイドワイヤ３０による管腔の
穿孔が防ぐことができる。

【００３５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のガイドワ
イヤは、フッ素樹脂の表面に水溶性の重合体をグラフト
結合したため、前記水溶性の重合体が呈する低摩擦な潤
滑状態によって、生体組織との摩擦抵抗が少なくなり、
挿入性が極めて良好となる。また、前記水溶性の重合体
による潤滑効果は、単に、フッ素樹脂をコーティングし
ただけのものに比べて非常に大きく、また、単に潤滑剤
を塗布しただけの場合に比べてその持続性が極めて良好
である。さらに、本発明のガイドワイヤは、その表面が
耐熱性の高いフッ素樹脂で形成されているため、簡便か
つ確実性の高いオートクレーブ等の滅菌処理を行なうこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の第１の実施例を示すガイドワ
イヤーの断面図、（ｂ）は（ａ）のガイドワイヤーの外
表面の詳細図である。

【図２】本発明の第２の実施例を示すガイドワイヤーの
断面図である。

【図３】本発明の第２の実施例の変形例を示すガイドワ
イヤーの断面図である。

【図４】本発明の第２の実施例の他の変形例を示すガイ
ドワイヤーの断面図である。

【図５】本発明の第３の実施例を示すガイドワイヤーの
断面図である。

【符号の説明】

１，１０，２０，２５，３０…ガイドワイヤ、４…フッ
素樹脂層、６…親水性潤滑層。

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【手続補正書】

【提出日】平成４年８月１０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００８

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００８】一方、ガイドワイヤの表面に水溶性高分子
を共有結合させたものは、湿潤下において充分に低い摩
擦係数を示すが、ガイドワイヤを被覆しかつ水溶性高分
子を表面に固定する例えばポリウレタン等の高分子材料
の耐熱性が低いため、オートクレーブのような加熱滅菌
処理を行なうことができなかった。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００３４

【補正方法】変更

【補正内容】

【００３４】また、第１の実施例と同様、親水性潤滑層
６における潤滑効果の持続性が極めて良好であるととも
に、オートクレーブ等の滅菌処理を行なうことができ
る。さらに、矩尺なコイル管３４ａに親水性潤滑層６を
形成した後、残りのコイル管３４ｂを接続してガイドワ
イヤ３０を作製するため、親水性潤滑層６の形成に必要
な設備が小規模で済み、ガイドワイヤ３０の作製が容易
となる。また、ガイドワイヤ３０の先端部分に金属製細
棒状芯金４０を配置しないことにより、ガイドワイヤ３
０の先端が柔軟となり、ガイドワイヤ３０による管腔の
穿孔を防ぐことができる。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外表面の少なくとも一部をフッ素樹脂で
   形成するとともに、前記フッ素樹脂で形成した部位の外
   表面の少なくとも一部にそれ単独では水溶性の重合体を
   グラフト結合させて親水性潤滑層を形成したことを特徴
   とするガイドワイヤ。