JPH08237831A - ケーブル導体接続部の絶縁被覆形成方法 - Google Patents

ケーブル導体接続部の絶縁被覆形成方法

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JPH08237831A
JPH08237831A JP7059855A JP5985595A JPH08237831A JP H08237831 A JPH08237831 A JP H08237831A JP 7059855 A JP7059855 A JP 7059855A JP 5985595 A JP5985595 A JP 5985595A JP H08237831 A JPH08237831 A JP H08237831A
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JP
Japan
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connecting portion
insulating
cable
cable conductor
gel polymer
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JP7059855A
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Hideo Obara
秀雄 小原
Masaru Koyasu
勝 子安
Masayuki Matsuo
政幸 松尾
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ケーブル接続部に対応させて絶縁部材を配置
する際に、絶縁部材としてゲル状ポリマーにより構成さ
れる部材を用いて、導体周囲等に巻き付ける作業を容易
に行い得て、絶縁精を良好に発揮させ得るようにする。 【構成】 ケーブル2、2aの導体3、3aを導体接続
部材5を用いて接続したケーブル接続部1に対して、そ
の接続部に対応する絶縁部材としてチューブ状部材16
を配置したチューブ巻き絶縁処理部15を構成する。前
記チューブ状部材16はゲル状ポリマー、好ましくはス
チレン−エチレン系ゲル状ポリマーを用いることが可能
であり、そのゲル状ポリマーの性質より、ケーブル接続
部に巻き付ける状態で配置することによって、絶縁性と
防水性を良好な状態で発揮させるえるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーブル導体接続部の
外周部を覆うように巻き付ける絶縁部材の形成方法に関
し、特に、ゲル状ポリマーを用いて形成した絶縁性を有
する部材を用いて、絶縁体を一体に形成する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、ケーブル導体の端部を接続する
際に、比較的通電容量の少ない細いケーブルでは、絶縁
体を除去して導体の端部を露出させ、2本のケーブルの
導体を導電性を有する接続パイプ状部材に挿入し、前記
パイプ状部材を外側から圧縮して固定する手段を用いて
いる。そして、前述したような導体の接続を行った後
で、導体の露出した部分と、その両側の所定の範囲に亘
って、絶縁テープ等を一定の厚さに巻き付けて絶縁部材
を構成している。また、比較的通電容量の多い太いケー
ブル等では、ケーブルの絶縁被覆を除去して導体を露出
させ、その導体の端部に接続用の板部材等を固定し、2
つの板部材を重ねるようにして、ボルト等を用いて固定
する手段を用いる事が行われている。
【0003】例えば、特開平6−86443号公報等に
示されるケーブル導体接続部では、接続する2本のケー
ブルの端部に、接続用端子をそれぞれ固定して取り付
け、前記接続用端子の端部に一体に設けた板状の接続部
材をボルト等を用いて相互に固定する手段を用いてい
る。そして、前述したような接続用端子部材を用いて、
ケーブル導体を接続した後で、その導体露出部の周囲に
絶縁テープを巻き付ける等の絶縁処理を行うようにして
いる。また、前述したように、絶縁テープを巻き付けて
絶縁部を形成することの他に、絶縁性を有する材料で作
った熱収縮チューブを用いて、絶縁部を形成することも
行われており、前記熱収縮チューブを用いて絶縁体を構
成することは、絶縁テープを用いる場合に比較して、比
較的容易に絶縁部の形成作業を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うに、ケーブル導体接続部の周囲に、絶縁テープを巻き
付けて絶縁体を構成することは、非常に薄いテープを多
層に巻き付ける作業であるために、作業効率が良くない
という問題があり、ケーブル布設現場の作業環境の良く
ない場所では、作業員の負担が大きいという問題もあ
る。また、ケーブル導体接続部の周囲に、多くの凹凸等
がある場合には、テープを巻き付ける際に、表面にシワ
等が発生しやすく見映えが良くないことに加えて、絶縁
特性を良好に発揮できないという問題も発生する。
【0005】前述したような問題を解消するためには、
熱収縮チューブを使用することも1つの解決策である
が、前記熱収縮チューブのような部材を使用する場合に
は、例えば、ケーブル導体を導電性のパイプ状の部材に
挿入して圧縮した接続部のように、ケーブル接続部が直
線状で、その接続部の周囲に凹凸等が少ない場合には非
常に有効である。しかしながら、板状の接続端子等をボ
ルトで固定して接続するような接続部では、接続部の周
囲に多くの凹凸があるために、導体接続部の周囲に絶縁
体を密着させて配置することが困難である。さらに、接
続部の周囲にボルト等が突出している状態では、そのボ
ルト等の先端部に当接する部分に切れ目が生じたりする
という問題もあり、そのような問題を解消するために
は、金属の突出部分や角の部分を加工する必要があり、
それ等の予備処理にも多くの手間を必要とするという問
題がある。
【0006】
【発明の目的】本発明は、前述したような従来のケーブ
ル導体接続部における絶縁処理の問題を解消するもの
で、ゲル状ポリマーを用いて構成したテープ状、または
チューブ状の絶縁部材を用いて、ケーブル導体接続部の
周囲を被覆する手段を用いて、絶縁部の形成作業の作業
性を向上させ得るとともに、絶縁特性と防水性を良好に
発揮可能なケーブル導体接続部の絶縁被覆形成方法を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケーブル導体
の端部に接続部材を固定配置し、2つの接続するケーブ
ルの接続部材を固定部材を用いて電気的に接続し、前記
接続部の外周部を絶縁性を有する部材で覆うことにより
構成するケーブル導体接続部の絶縁被覆形成方法に関す
る。本発明においては、前記ケーブル導体接続部の導体
露出部の外周を、下記の特性を持つゲル状ポリマーを用
いて形成した絶縁性を有する部材を用いて一体に覆うよ
うにしている。また、本発明において使用するゲル状ポ
リマーとしては、伸び率が1000〜2000%、反発
弾性率が10〜30%で、圧縮永久歪が5〜20%(J
ISK6301による)、硬度が0.1〜30(アスカ
ーC硬度)であり、さらに、熱変形温度が−40℃以下
で、比重が0.8〜0.9の材料を用いており、前記ゲ
ル状ポリマーは、好ましくは、スチレン−エチレン系ゲ
ル状ポリマーである。
【0008】さらに、本発明において、前記ゲル状ポリ
マーにより構成される絶縁性を有する部材をシート状の
ものとして構成し、前記シート状の絶縁部材を、前記ケ
ーブル導体接続部の導体露出部の外周に巻き付けて被覆
すること、または、前記ゲル状ポリマーにより構成され
る絶縁性を有する部材をチューブ状のものとして構成
し、前記チューブ状の絶縁部材を、前記ケーブル導体接
続部の導体露出部の外周に被覆することができる。
【0009】
【作用】前述したような絶縁材料は、非常に大きな弾性
を有するものであるために、変形させた後で応力を解放
した際の収縮率が大きく、歪みが残ったりしないという
特性を有するものである。さらに、安定した防水性が得
られ、従来の絶縁材料と同様な絶縁性を発揮させること
ができる。そして、前記ゲル状ポリマーを用いて、テー
プ状、シート状、または、チューブ状の絶縁部材として
構成し、ケーブル接続部の周囲に巻き付けたりする場合
には、前記絶縁部材の性質により、ケーブル導体の接続
部外周部の凹凸に応じて変形して密着する。さらに、前
記絶縁材料は、弾性とともに大きな強度を有するもので
あるから、突起部の角に当たっても破れたりすることが
なく、ケーブル接続部の周囲を被覆する状態を維持する
ことができる。したがって、本発明のゲル状ポリマーを
絶縁材料として使用することにより、ケーブル導体接続
部の絶縁被覆を容易に構成することができ、施工の作業
能率を向上させることが可能になるとともに、絶縁特性
を良好に発揮させることが可能である。
【0010】
【実施例】図示される例にしたがって、本発明のケーブ
ル導体接続部の絶縁被覆形成方法を説明する。図1に示
される例は、ケーブル導体を接続パイプ等に挿入して構
成する接続部において、導体接続部と露出部の周囲に絶
縁体を巻き付ける状態で配置する例を示している。前記
ケーブル接続部1においては、その接続部の外周部にテ
ープ巻き絶縁処理部10を配置する場合を示しているも
ので、前記ケーブル接続部1は、2本のケーブル2、2
aを接続する端部の絶縁体4、4aを除去して、導体
3、3aを所定の長さに露出させ、前記導体3、3aの
先端部をパイプ状の導体接続部材5に両端部から挿入
し、導体接続部材5を圧縮して導体を導体接続部材を介
して電気的に接続する。そして、前記ケーブル接続部1
の外周部とケーブル2、2aの周囲に亘って、ゲル状ポ
リマーにより構成したテープ部材11を、端部を重ねる
状態で重ね部12を介して巻き付けてテープ巻き絶縁処
理部10を形成している。
【0011】前記ゲル状ポリマーにより構成するテープ
部材11は、任意の厚さと幅を有するものとして構成す
ることができるもので、例えば、1層の被覆を構成する
場合には、比較的厚いテープ部材を1回だけ巻き付ける
ことにより、テープ巻き絶縁処理部10を構成すること
ができる。また、2層に巻き付ける場合には、薄いテー
プ部材を構成することができるもので、テープ部材11
を引っ張りながらケーブル接続部の周囲に巻き付ける作
業を行うようにする。そして、ケーブル接続部の巻き付
けたテープ部材が、ゲル状ポリマーの弾力性によりケー
ブル接続部の導電体の周囲を締め付ける状態で被覆層を
形成する。さらに、前記図1のようにして、テープ部材
11を巻き付けてテープ巻き絶縁処理部10を形成する
場合には、巻き付けたテープ部材11の終端部を粘着テ
ープ等を用いて固定することにより、テープ巻き絶縁処
理部に緩みが生じたりすることを防止できる。
【0012】図2に示す例は、チューブ巻き絶縁処理部
15をケーブル接続部1の周囲に配置した場合を示して
いるもので、前記図1の場合と同様に、ケーブルの絶縁
体4、4aを剥離しない部分から、導体露出部全部を覆
う状態で配置している。前記チューブ巻き絶縁処理部1
5を構成するチューブ状部材16は、図3に示すように
巻き込んだ状態にしたものを、ケーブルの一方の端部に
装着しておき、ケーブル接続部1を形成した後で、チュ
ーブ状部材16を巻き戻す状態で、両側のケーブルの周
囲までを覆うように配置する。また、前記図2に示すよ
うなチューブ巻き絶縁処理部15を形成する際には、図
3のように巻いたチューブ状部材16に対して、長さ方
向に引っ張り力を加えながらチューブ巻き絶縁処理部1
5を形成することにより、ゲル状ポリマーの弾性を利用
してケーブルとケーブル接続部の導体露出部の周囲に密
着させる状態に配置することができる。なお、前記図2
のように、チューブ巻き絶縁処理部15を形成する際に
は、ケーブル絶縁体の外周部にグリース等を塗ることに
より、チューブ状部材の内面と絶縁体の外周部の間に、
空気や水分が侵入するような隙間が生じないようにする
ことが可能であり、ケーブル接続部に対する防水性を良
好に維持させることができる。
【0013】前述したように、テープ巻き絶縁処理部や
チューブ巻き絶縁処理部をゲル状ポリマーを用いて構成
することの他に、本発明においては、図4に示すよう
に、シート部材21をケーブル接続部の周囲に巻き付け
ることにより、シート巻き絶縁処理部20を形成するこ
とも可能である。前記シート巻き絶縁処理部20を形成
するために、導体接続部とケーブルの絶縁体の所定の範
囲を覆う幅のシート部材21を、ケーブル接続部1の周
囲に1層または複数層に巻き付けるようにする。そし
て、前述したようにして、シート巻き絶縁処理部20を
形成した後では、図5に示すように、粘着テープ等のよ
うなテープ部材を巻き付けて、固定部22、22aを構
成し、巻き付けたシート部材21の形状を維持できるよ
うにする。また、前記シート部材21を巻き付ける際に
は、シート部材に対して張力を加えながら巻き付ける動
作を行うことにより、シート部材の内面が導体の外周面
とケーブルの外周部に強く巻き付けられる状態となり、
ゲル状ポリマーの弾性により導体等の周囲にシート巻き
絶縁処理部の内面を密着させる状態を維持させることが
できる。なお、前記シート巻き絶縁処理部20を構成す
る場合には、そのシート部材を巻き付けて形成した絶縁
体の周囲に、粘着テープ等を全面に巻き付けると、シー
ト巻き絶縁処理部の形状を良好に維持できるとともに、
シート部材の隙間から水が侵入したりすることを防止で
きる。
【0014】前述したようなケーブル接続部に対して絶
縁被覆を設ける他に、本発明においては、図6に示すよ
うなケーブル接続部1aに対しても、ゲル状ポリマーを
用いた絶縁体の被覆を構成することも可能である。前記
ケーブル接続部1aにおいては、ケーブル2、2aの導
体3、3aを露出させ、前記導体3、3aの端部に端子
部材30、30aをそれぞれ配置し、端子部材の圧縮部
31を導体に対して締め付けて固定する。前記端子部材
の圧縮部には、板状接続部32を突出させて一体に設け
ており、ケーブル導体の接続を行うためには、対向する
端子部材の板状接続部32、32aを重ねて、ボルト3
3とナット34を用いて締め付け固定する。前記ケーブ
ル接続部1aの外周部には、複雑な凹凸が形成されてい
るものであるが、本発明のゲル状ポリマー製のチューブ
状部材16を用いて、チューブ巻き絶縁処理部15を配
置することにより、導体の露出部とケーブルの外周部と
に亘って、絶縁部材を密着させる状態でチューブ巻き絶
縁処理部15を形成することができる。
【0015】さらに、図7に示すような板状導体35、
35aを用いたケーブル接続部1bにおいても、チュー
ブ状部材16を用いたチューブ巻き絶縁処理部15を設
けることにより、絶縁体を形成することが可能である。
前記図7のように、接続部に複数のボルト等の固定部材
36……を配置して、その接続部の表面形状が、非常に
凹凸の多い状態でも、ゲル状ポリマーの弾性により、接
続部の表面にチューブ巻き絶縁処理部を密着させること
ができる。また、ケーブル接続部1bに配置するチュー
ブ状部材の端部にも隙間等が生じることを防止すること
が可能であるが、前記図2の場合のように、チューブ巻
き絶縁処理部の両端部に対応させた一定の区間には、導
体やケーブルの表面にグリース等を塗布しておくことに
より、チューブ巻き絶縁処理部の端部に隙間等が生じな
いようにすることができる。
【0016】なお、前記絶縁部を形成するために、本発
明に使用するゲル状ポリマーは、例えば、株式会社コス
モ計器が販売している「コスモゲル」(商品名)のよう
なものを用いることができるが、前記ゲル状ポリマー
は、ポリエチレン系のゲル状ポリマーである。これに対
して、本発明においては、前記ポリエチレン系のゲル状
ポリマーの他に、任意のゲル状ポリマーを用いることが
可能であり、好ましくは、スチレン−エチレン系ゲル状
ポリマーを用いるとよい。さらに、本発明のゲル状ポリ
マーとしては、次のような条件を備えたゲル状ポリマー
を用いることができる。 伸び率 1000〜2000% 反発弾性率 10〜30% 圧縮永久歪 5〜20%(JISK6301による) 硬度 0.1〜30(アスカーC硬度) 熱変形温度 −40℃以下 比重 0.8〜0.9 上記数値範囲において、伸び率が1000%以下、もし
くは、硬度が30以上となると、前記ゲル状ポリマーの
柔軟性が低下してしまい、前記ゲル状ポリマーによりケ
ーブル導体接続部を覆った場合に、両者の密着性が悪化
するいう問題がある。また、反発弾性率が10%以下に
なると、ゲル状ポリマーからなる部材が、ケーブル導体
接続部に与える面圧が低下し、導体接続部と被覆部材と
の接合面に空隙が生じやすくなるため好ましくない。さ
らに、圧縮永久歪が20%を越えると、同様に面圧低下
の原因となるとともに、前記導体接続部がヒートサイク
ルの影響を受けた場合に、形状追従性が悪化してしま
い、前記接合面に、より空隙が生じやすくなってしまう
という欠点が発生する。
【0017】なお、ゲル状ポリマーの伸び率が2000
%以上、反発弾性率が30%以上、圧縮永久歪が5%以
下、または、硬度が0.1以下であると、ケーブル導体
接続部と被覆部材との接合面には特に問題が生じない。
しかしながら、ゲル状ポリマーの柔軟性が大きすぎて、
取り扱い性が悪化したり、形状の保形性が不良になる等
の不都合が生じるために、上記した数値の範囲内である
必要がある。また、前記ゲル状ポリマーの熱変形温度が
−40℃以上であると、寒冷地で本発明を適用する場合
に、前記ポリマーが硬化し、形状追従性や密着性等の、
本発明のゲル状ポリマーが有する基本特性が損なわれて
しまうため好ましくない。
【0018】本発明のゲル状ポリマーとして、比重が
0.8〜0.9のものを選択することが好ましい。前記
範囲にあるゲル状ポリマーは、上述の伸び率、反発弾性
率、圧縮永久歪や硬度を同時に満足させることが多く、
この中でも、特に、スチレン−エチレン系ゲル状ポリマ
ーが、前記特性を十分に満足していることから、特に好
ましいものである。
【0019】前記ゲル状ポリマーは、着色しない状態で
は、無色透明に近い性質を有するものであるが、任意の
顔料を添加することにより、薄く着色した半透明なテー
プまたはシート等を容易に作成することができる。前記
ゲル状ポリマーを透明性を有するものとして構成する場
合には、ケーブル接続部の内部構造を直接見ることがで
きるので、例えば、接続部で事故が発生した場合等に
は、その障害の程度を外側から見ることが可能になる。
また、前述したような絶縁材料を用いたケーブル接続部
では、接続部における防水性を確保することができるの
で、接続部の内部に水分等が侵入することを阻止でき、
接続部の耐久性を確保することが可能である。
【0020】そして、前記条件を備えたゲル状ポリマー
を、テープ状やシート状のものとして構成し、前記テー
プ状やシート状の絶縁部材を、ケーブル導体接続部の導
体露出部の外周に巻き付けて被覆することができる。ま
た、本発明においては、前記実施例に示したように、ゲ
ル状ポリマーにより構成される絶縁性を有する部材をチ
ューブ状のものとして構成し、前記チューブ状の絶縁部
材を、ケーブル導体接続部の導体露出部の外周に被覆す
ることもできるものである。したがって、前記ゲル状ポ
リマーの柔軟性と弾性を利用して、絶縁処理を行う導体
露出部やその周囲の巻き付けるようにして配置し、導体
の周囲等に強く押圧する状態で隙間なく配置し、防水性
を発揮させるとともに、従来の絶縁体と同様に、絶縁性
を発揮させることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明のゲル状ポリマーを用いた絶縁材
料は、非常に大きな弾性を有するものであるために、変
形させてた後で応力を解放した際の収縮率が大きく、歪
みが残ったりしないという特性を発揮させることができ
るとともに、安定した防水性が得られ、従来の絶縁材料
と同様な絶縁性を発揮させることができる。そして、前
記ゲル状ポリマーを用いて、テープ状、シート状、また
は、チューブ状の絶縁部材として構成し、ケーブル接続
部の周囲に巻き付けたりすることによって、前記ゲル状
ポリマーで構成した絶縁部材の性質により、ケーブル導
体の接続部外周部の凹凸に応じて変形して密着させるこ
とができる。さらに、前記絶縁材料は、弾性とともに大
きな強度を有するものであるから、突起部の角に当たっ
ても破れたりすることがなく、ケーブル接続部の周囲を
被覆する状態を維持することができる。したがって、本
発明のゲル状ポリマーを絶縁材料として使用するケーブ
ル導体接続部の絶縁被覆形成方法では、ケーブル導体接
続部の絶縁被覆を容易に構成することができ、施工の作
業能率を向上させることが可能になるとともに、絶縁特
性を良好に発揮させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ゲル状ポリマーにより構成したテープ状の部
材をケーブル接続部に巻き付けてテープ巻き絶縁処理部
を形成する状態の説明図である。
【図2】 ケーブル接続部にチューブ巻き絶縁処理部を
配置する例の説明図である。
【図3】 チューブ巻き絶縁処理部の施工前の状態の説
明図である。
【図4】 ケーブル接続部に対してシート巻き絶縁処理
部を形成する状態の説明図である。
【図5】 シート巻き絶縁処理部の外観図である。
【図6】 本発明の別の実施例の説明図である。
【図7】 板状導電体の接続部に配置する絶縁部材の説
明図である。
【符号の説明】
1 ケーブル接続部、 2 ケーブル、 3 導
体、5 導体接続部材、 10 テープ巻き絶縁処
理部、15 チューブ巻き絶縁処理部、 20 シ
ート巻き絶縁処理部、30 端子部材、 35 板
状導体。
フロントページの続き (72)発明者 松尾 政幸 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブル導体の端部に接続部材を固定配
    置し、2つの接続するケーブルの接続部材を固定部材を
    用いて電気的に接続し、前記接続部の外周部を絶縁性を
    有する部材で覆うことにより構成するケーブル導体接続
    部において、 前記ケーブル導体接続部の導体露出部の外周を、下記の
    特性を持つゲル状ポリマーを用いて形成した絶縁性を有
    する部材を用いて一体に覆うことを特徴とするケーブル
    導体接続部の絶縁被覆形成方法。 記 伸び率 1000〜2000% 反発弾性率 10〜30% 圧縮永久歪 5〜20%(JISK6301による) 硬度 0.1〜30(アスカーC硬度) 熱変形温度 −40℃以下
  2. 【請求項2】 前記ゲル状ポリマーにより構成される絶
    縁性を有する部材をシート状のものとして構成し、前記
    シート状の絶縁部材を、前記ケーブル導体接続部の導体
    露出部の外周に巻き付けて被覆することを特徴とする請
    求項1に記載のケーブル導体接続部の絶縁被覆形成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ゲル状ポリマーにより構成される絶
    縁性を有する部材をチューブ状のものとして構成し、前
    記チューブ状の絶縁部材を、前記ケーブル導体接続部の
    導体露出部の外周に被覆することを特徴とする請求項1
    に記載のケーブル導体接続部の絶縁被覆形成方法。
  4. 【請求項4】 前記絶縁性を有する部材は、比重が0.
    8〜0.9のゲル状ポリマーであることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載のケーブル導体接続部
    の絶縁被覆形成方法。
  5. 【請求項5】 前記ゲル状ポリマーにより構成される絶
    縁性を有する部材は、スチレン−エチレン系ゲル状ポリ
    マーであることを特徴とする請求項4に記載のケーブル
    導体接続部の絶縁被覆形成方法。
JP7059855A 1995-02-23 1995-02-23 ケーブル導体接続部の絶縁被覆形成方法 Pending JPH08237831A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010273437A (ja) * 2009-05-20 2010-12-02 Nippon Steel Corp 平型ケーブルの断線補修方法
CN106384977A (zh) * 2016-09-19 2017-02-08 国网天津市电力公司 一种交联聚乙烯电缆单相故障的修复方法
JP2020108310A (ja) * 2018-12-28 2020-07-09 古河電工産業電線株式会社 ケーブル接続構造体、その製造方法およびその交換方法

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