JPH08236822A - 超伝導ヒューズ - Google Patents

超伝導ヒューズ

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JPH08236822A
JPH08236822A JP7038873A JP3887395A JPH08236822A JP H08236822 A JPH08236822 A JP H08236822A JP 7038873 A JP7038873 A JP 7038873A JP 3887395 A JP3887395 A JP 3887395A JP H08236822 A JPH08236822 A JP H08236822A
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JP
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superconductor
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JP7038873A
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Inventor
Akira Yoshida
晃 吉田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Fuses (AREA)
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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 臨界値以上の超伝導電流を流すと超伝導状態
から高抵抗状態或いは絶縁状態に変化する超伝導ヒュー
ズに関し、超伝導配線を形成した後で所望の配線接続に
する。 【構成】 半導体層又は常伝導体層5上に間隙4を挟ん
で形成された超伝導体層2,3からなり、間隙4を挟む
両側の超伝導体層2,3はそれぞれ半導体層又は常伝導
体層5と接触し、超伝導電流が半導体層又は常伝導体層
5を介して流れる間隔を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超伝導ヒューズに関
し、より詳しくは、臨界値以上の超伝導電流を流すと超
伝導状態から高抵抗状態或いは絶縁状態に変化する超伝
導ヒューズに関する。
【0002】
【従来の技術】超伝導配線は、Nb,Pbなどの金属超伝導
体やNbTi,NbSnなどの合金系超伝導体を帯状にパターニ
ングしてSiなどの基板上に形成される。Nb膜で形成した
超伝導配線は、液体Heなどで9K以下に冷却することに
よって電気抵抗がゼロになり、極めて高速で低損失の信
号伝送線路を実現できる。
【0003】このような超伝導配線を、ジョセフソン論
理素子の配線として使用したり、マルチチップモジュー
ル(MMC)のチップ間配線に応用した場合、論理回路
間の相互信号伝送線路を高速化でき消費電力を低くする
ことができるので、コンピュータシステムの性能を大幅
に高めることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
所定の大きさの電流が流れることによって超伝導状態か
ら高抵抗状態に変化する超伝導ヒューズは実現されてい
なかった。そのため、従来の超伝導回路では、超伝導配
線をパターニングする時点で配線接続関係を決定してお
かなければならず、一旦基板に回路パターンを作成した
後で配線接続を変更することができない。このため、少
量多品種の場合、工程の管理が複雑になるという問題が
あった。
【0005】本発明は、係る従来の問題点に鑑みて創作
されたもので、超伝導配線を形成した後で所望の配線接
続にすることができる超伝導ヒューズを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、半導体層又
は常伝導体層上に少なくとも2つ以上の超伝導体層が、
前記半導体層又は常伝導体層を介して該超伝導体層間に
超伝導電流が流れる間隔をおいて形成されていることを
特徴とする超伝導ヒューズによって達成され、第2に、
前記半導体層又は常伝導体層は段差を有し、前記超伝導
体層は上及び下の段の前記半導体層又は常伝導体層上に
前記段差を介してそれぞれ形成されていることを特徴と
する第1の発明に記載の超伝導ヒューズによって達成さ
れ、第3に、絶縁膜,半導体膜又は常伝導体膜を挟んで
超伝導体層が形成され、前記絶縁膜,半導体膜又は常伝
導体膜は前記超伝導体層間に超伝導電流が流れる膜厚と
なっていることを特徴とする超伝導ヒューズによって達
成され、第4に、基板上に形成された超伝導体層の幅が
一部で他の部分より狭くなっていることを特徴とする超
伝導ヒューズによって達成される。
【0007】
【作用】本発明の超伝導ヒューズによれば、半導体層又
は常伝導体層上に超伝導体層が間隔をおいて形成され、
その間隔は半導体層又は常伝導体層を介して超伝導体層
間に超伝導電流が流れるような間隔となっている。従っ
て、この超伝導ヒューズを臨界温度以下に冷却し、間隔
をおいた超伝導体層間に電圧をかけると超伝導電流が流
れる。
【0008】超伝導体層間に臨界値よりも十分に小さい
電流を流すときは、近接効果による超伝導電流が流れ、
超伝導体層は通常の超伝導配線として機能する。一方、
超伝導体層間に十分に大きな電流を流すと、超伝導状態
の弱い半導体層等に電気抵抗が生じて電力が集中し、半
導体層等が発熱して半導体層等と接している部分の超伝
導体層が溶融・消失する。これにより、超伝導体層間の
間隔が広がって配線層は高抵抗状態になる。
【0009】また、半導体層等に段差を設け、この段差
を介して途切れた超伝導体層を上下段の半導体層等上に
形成しても、上記と同じようにヒューズ機能を持たせる
ことができる。さらに、超伝導体層の一部を他の部分よ
りも幅を狭くした場合、幅の狭い部分で電流密度が高く
なって他の部分よりも先に臨界電流値に達し、常伝導状
態に移行する。これにより、幅の狭い部分は電気抵抗が
生じ、発熱して溶融・消失し、超伝導体層の両端間が絶
縁状態になる。
【0010】また、超伝導電流が流れるような膜厚の絶
縁膜,半導体膜又は常伝導体膜を超伝導体層で挟んでい
るので、十分小さい電流を流したときは、トンネル効果
或いは近接効果による超伝導電流が流れ、超伝導配線と
して機能するが、一方、超伝導体層間に十分に大きな超
伝導電流を流すと、超伝導状態の弱い絶縁膜等に電力が
集中して絶縁膜等が発熱し、絶縁膜等と接している部分
の超伝導体層が溶融・消失する。これにより、超伝導体
層の端子間は高抵抗状態或いは絶縁状態になる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。具体的な実施例を説明する前に本発明の原
理を説明する。 (超伝導ヒューズの原理の説明)図1(a),(b)
は、トンネル効果又は近接効果により超伝導電流が流れ
る、本発明の超伝導ヒューズの原理を模式的に表した斜
視図であり、(a)が超伝導状態を示し、(b)が高抵
抗状態或いは絶縁状態を示す。
【0012】図1(a)に示した超伝導ヒューズは、第
1の超伝導体層25と第2の超伝導体層26が、厚さ
(t)100nm以下の絶縁膜27を間に挟んで構成さ
れている。この絶縁膜27は、例えばシリコン酸化膜か
らなる。また、第1及び第2の超伝導体層25、26間
に挟まれる材料として、半導体又は常伝導体を用いても
よい。
【0013】この超伝導ヒューズを、液体Heなどで第1
及び第2の超伝導体層25,26の臨界温度以下に冷却
した状態で、第1及び第2の超伝導体層25,26の間
に電圧をかけるとトンネル効果により超伝導電流が流れ
る。その臨界電流の値は素子固有の値であり、絶縁膜2
7の膜厚や第1と第2の超伝導体層25,26の幅など
で決まる。
【0014】第1と第2の超伝導体層25,26の間に
流れる電流が、超伝導を示す臨界電流よりも小さく、か
つ十分に小さいときは、第1と第2の超伝導体層25,
26は一つの超伝導配線として機能する。一方、第1と
第2の超伝導体層25,26の間に十分に大きい、或い
は臨界電流よりも大きい電流を流すと、超伝導材料でな
い絶縁膜27に電力が集中して発熱し、絶縁膜27と接
している第1と第2の超伝導体層25,26の部分が溶
融・消失し、図1(b)に示したように、第1と第2の
超伝導体層25,26間は、高抵抗状態或いは絶縁状態
になる。
【0015】このように、トンネル効果による超伝導電
流が流れるような膜厚の絶縁膜27を第1と第2の超伝
導体層25,26の間に挟んだ構成とすることにより、
閾値以上の超伝導電流で回路が遮断する超伝導ヒューズ
として機能させることができる。なお、上記の絶縁膜2
7の代わりに半導体層や導電体層が挟まれるような構成
とすることも可能である。この場合には、第1と第2の
超伝導体層間に近接効果による超伝導電流が流れる。
【0016】また、図2(a)(b)は、近接効果によ
り超伝導電流が流れる、本発明の超伝導ヒューズの原理
を模式的に表した断面図であり、(a)が超伝導状態を
示し、(b)が高抵抗状態或いは絶縁状態を示す。図2
(a)(b)において、半導体層1に形成されたp型或
いはn型の導電型領域層5上で第1の超伝導体層2と第
2の超伝導体層3が間隔をあけて形成されている。この
間隔は、近接効果による超伝導電流が導電型領域層5を
介して流れるような間隔、100nm以下となってい
る。
【0017】この超伝導ヒューズを、液体Heなどで第1
及び第2の超伝導体層2,3の臨界温度以下に冷却した
状態で、第1及び第2の超伝導体層2,3の間に電圧を
かけると近接効果により超伝導電流が流れる。その臨界
電流の値は素子固有の値であり、導電型領域層5のキャ
リア濃度、第1及び第2の超電導体層2,3と導電型領
域層5とのコンタクト抵抗、第1と第2の超伝導体層2
5,26の幅や間隔などのパラメータで決まる。
【0018】第1と第2の超伝導体電極2,3の間に流
れる超伝導電流が、臨界電流よりも小さく、かつ十分に
小さいときは、第1と第2の超伝導体層2,3は一つの
超伝導配線として機能する。このときの超伝導電流と電
圧との関係を、図3のグラフの実線Cで示す。このグラ
フでは、横軸が線形目盛りで表した電圧値を示し、縦軸
が対数目盛りで表した電流値を示す。グラフに示された
超伝導電流の大きさは、前記パラメータを調整すること
により、数μAから数十mAまで制御できる。したがっ
て、超伝導配線を設計する際、この第1と第2の電極
2,3を含む配線部分に流す電流に応じて、これらのパ
ラメータを設定することができる。
【0019】一方、第1と第2の超伝導体層2,3の間
に十分に大きい、或いは臨界電流よりも大きい超伝導電
流を流すと、超伝導材料でない半導体層5に電力が集中
して発熱し、図2(b)に示すように、半導体層5と接
している第1又は第2の超伝導体層2,3の部分が溶融
・消失し、第1及び第2の超伝導体層2,3間の間隔が
広がる。間隔が広がると、第1と第2の超伝導体層2,
3間で近接効果が生じなくなって高抵抗状態或いは絶縁
状態になる。この高抵抗状態における電流−電圧特性
を、図3のグラフの点線Dで示す。
【0020】このように、近接効果による超伝導電流が
流れるような間隔で半導体層5上に第1と第2の超伝導
体層2,3を配置することにより、閾値以上の超伝導電
流で回路が遮断する超伝導ヒューズとして機能させるこ
とができる。このように、半導体層1に形成されたp型
或いはn型の導電型領域層5上に間隔をおいて2つの超
伝導体層2,3を配置することによって、閾値電流以下
では超伝導電流を流し、閾値電流を越えると電流を遮断
する超伝導ヒューズの機能を実現することができる。 (第1の実施例の説明)次に、図4は、本発明の第1の
実施例に係る超伝導ヒューズを超伝導配線層の途中に設
けた例を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)
のI−I線に沿って切断した断面図である。
【0021】図4(a)(b)に示すように、NbやP
b等の金属超電導体材料或いはNbTi,NbSn等の
合金系超伝導体材料からなる超伝導体層がパターニング
され、幅5μmの帯状の配線層がSrTiO3からなる半導体
層1上に形成されている。この配線層は半導体層1に形
成されたp型或いはn型の導電型領域層5上で途切れて
いる。途切れた箇所を挟む両側の第1の超電導体層2と
第2の超電導体層3はともに導電型領域層5と接触し、
間隔約50nmをおいて対向してる。
【0022】なお、半導体層1は、不図示の絶縁性基板
上に形成されている。基板として、この絶縁性基板のほ
か、Siなどの半導体材料や絶縁性基板上に半導体材料を
積層したものを使用できる。次に、上記の超伝導ヒュー
ズを有する配線層の作成方法について説明する。まず、
絶縁性基板上にシリコンからなる半導体層1を形成す
る。次いで、半導体層1にn型イオンを選択的にドープ
して導電型領域層5を形成する。なお、n型イオンを高
濃度にドープすることにより、伝導帯と不純物レベルと
が重なった、縮退した導電型領域5を形成することがで
きる。シリコンの場合、不純物濃度1019cm-3のオーダ
で縮退する。導電型領域5を縮退させることにより、後
にこの領域と接触させる超伝導配線層とのコンタクト抵
抗が低減する。
【0023】続いて、超伝導体材料として厚さ100nm
のNb膜を堆積し、パターニングして帯状の超伝導配線層
を形成する。次いで、Gaなどを用いた収束イオンビーム
(FIB)により超伝導配線層をエッチングし、導電型
領域5上にスリット4を形成する。上記のスリット4の
幅は、半導体層1の材料などにより、0.1μm程度ま
で広げることもできる。
【0024】なお、スリット4を形成するための別の方
法として、次のような方法もある。即ち、厚さ100nm
のNb膜を堆積した後にレジスト膜を形成し、電子ビーム
露光及び現像によりスリットを有する帯状のレジストマ
スクを形成する。次いで、レジストマスクに基づいてCF
4ガスを用いた反応性イオンエッチングによりNb膜をエ
ッチングし、配線層の形成と同時にスリット4を形成す
る。
【0025】このようにして形成された、超伝導ヒュー
ズを有する超伝導配線層は、導電型領域層5上で途切
れ、途切れた箇所を挟む両側の第1及び第2の超伝導体
層2,3は導電型領域層5と接触している。また、途切
れた箇所のスリット4幅は近接効果により第1及び第2
の超伝導体層2,3間に超伝導電流が流れるような幅と
なっている。
【0026】これにより、十分小さな電流を配線層に流
すとき、超伝導電流が流れて抵抗零の配線層として機能
する。また、大きな電流を配線層に流すとき、配線層は
超伝導ヒューズの箇所で切断される。従って、その配線
層と関係する配線接続が不要な場合には、閾値以上の電
流をその配線層に流して、配線層を切断することができ
る。これにより、配線接続パターン形成後でも、配線接
続の変更が可能である。 (第2の実施例の説明)次に、図5(a)〜(d)を参
照しながら本発明の第2の実施例について説明する。
【0027】図5(a)〜(d)は、それぞれ積層型の
超伝導ヒューズを有する超伝導配線層の製造工程を断面
図で示したものであり、5(d)が配線層としてほぼ完
成した断面図である。まず、図5(a)に示すように、
サファイヤなどの絶縁体基板8上に、超伝導体材料のNb
からなる第1の超伝導体層9、n型のSiからなる半導体
層10、Nbからなる第2の超伝導体層11を、それぞれ
100nm、10nm、100nmの厚さに順に堆積し、その
上に一辺5μmの正方形状のレジストマスク12を形成
する。
【0028】次に、図5(b)に示すように、上記の工
程で形成したレジストマスク12を使って、第2の超伝
導体層11と半導体層10とを連続してエッチングし、
一辺5μmの正方形状のコンタクト領域を形成する。そ
の後、幅5μmの帯状のレジストマスク13を新たに形
成する。次に、図5(c)に示すように、レジストマス
ク13により、第1の超伝導体層9をエッチングした
後、SiO2からなる層間絶縁膜14を200nmの厚さに堆
積する。続いて、層間絶縁膜14上にレジスト膜を形成
した後、露光・現像して第2の超伝導体層11の上方に
開口部があるレジストマスク15を形成する。
【0029】次いで、図5(d)に示すように、レジス
トマスク15により、第2の超伝導体層11上の層間絶
縁膜14にコンタクト用の窓を開ける。続いて、膜厚3
00nmのNb膜を堆積した後、パターニングし、第2の超
伝導体層11と接続するように幅5μmの帯状の超伝導
配線層16を形成する。こうして、半導体層10を挟ん
で第1の超伝導体層9と第2の超伝導体層11が積層さ
れた超伝導ヒューズを有する超伝導配線層が完成する。
【0030】このように作製された超伝導配線層を液体
Heなどで4.2Kの温度に冷却し、第1と第2の超伝導
体層9,11に電圧を印加すると、第1の超伝導体層9
と第2の超伝導体層11の間に、半導体層10を介して
近接効果により超伝導電流が流れる。そして、この超伝
導電流の値が臨界電流値を越えると、半導体層10が常
伝導状態になって発熱し、第1と第2の超伝導体層9,
11が溶融・消失して第1の超伝導体層9と超伝導配線
層16間は絶縁状態或いは高抵抗状態になり、回路は遮
断される。 (第3の実施例の説明)図6は、本発明の第3の実施例
に係る超伝導ヒューズを示す断面図である。半導体基板
17には高さhの段差が形成され、各段の表面に第1の
超伝導体層18と第2の超伝導体層19が形成されてい
る。
【0031】半導体基板17は、n型不純物がドープさ
れたSrTiO3からなり、その段差は、レジストを塗布して
パターニングした後で、Arイオンビームエッチングで深
さ200nm程度にエッチングすることにより形成され
る。第1と第2の超伝導体層18,19は、100nm
の膜厚のNb膜がEB蒸着法で堆積される。蒸着による成
膜は、膜の回り込みが少ないので、半導体基板17の段
差の側面で第1と第2の超伝導体層18と19が短絡す
ることはない。
【0032】このような構成の超伝導ヒューズにおい
て、第1の超伝導体層18と第2の超伝導体層19は半
導体基板17の段差によって所定の間隔で配置されるこ
とになり、その間隔は段差の高さhと第1の超伝導体層
18膜厚によって決まる。この段差hを小さくすると、
第1と第2の超伝導体層18と19に近接効果が生じ、
半導体基板17の段差の側面部分を介して超伝導電流が
流れる。この近接効果による超伝導電流が臨界電流を越
えると、半導体基板17の段差の側面部分は常伝導状態
に移行して発熱し、第1と第2の超伝導体層18と19
の近接部分が溶融・消失して間隔が広がり、第1と第2
の超伝導体層18と19間が高抵抗状態或いは絶縁状態
になる。 (第4の実施例の説明)図7は、本発明の第4の実施例
に係る超伝導ヒューズを示す平面図である。
【0033】絶縁体基板20上に、第1の超伝導体層2
1と第2の超伝導体層22とがそれよりも幅の狭い接続
部分23で接続されている。第1と第2の超伝導体層2
1,22と接続部分23は、超伝導材料である厚さ50
nmのNb膜などを堆積し、第1と第2の超伝導体層2
1,22の幅w1が5μm、接続部分23の幅w2が1
μmになるようにパターニングして形成される。
【0034】このような超伝導ヒューズを液体Heなどで
冷却して電圧を印加したとき、幅の狭い接続部分23を
流れる超伝導電流密度は、第1の超伝導体層21から第
2の超伝導体層22に流れる超伝導電流密度よりも大き
くなる。この場合、接続部分23の幅は第1と第2の超
伝導体層21,22の幅の5分の1なので、接続部分2
3では超伝導電流密度は5倍になる。このため、第1と
第2の超伝導体層21,22間を流れる超伝導電流は接
続部分23で先に臨界電流値に達し、接続部分23は常
伝導状態になって溶融・消失し、第1と第2の超伝導体
層21,22は絶縁状態或いは高抵抗状態になる。
【0035】このように、超伝導配線の一部に幅の狭い
部分を設けることにより、所定の大きさ以上の超伝導電
流が流れると配線が遮断される超伝導ヒューズとして機
能させることができる。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の超伝導ヒュ
ーズにおいては、半導体層又は常伝導体層上に間隙を挟
んで形成された超伝導体層からなり、それらの超伝導体
層は半導体層等を介して超伝導電流が流れる間隔で配置
されている。従って、超伝導体層間を流れる電流を十分
小さくして、近接効果等による超伝導電流を流す一方、
超伝導体層間に臨界値以上の十分に大きな電流を流すこ
とにより、半導体層等と接している部分の超伝導体層を
溶融・消失させて絶縁状態或いは高抵抗状態とすること
ができる。
【0037】また、半導体層等に段差を設け、この段差
を介して途切れた超伝導体層を上下段の半導体層上に形
成しても、上記と同じようにヒューズ機能を持たせるこ
とができる。さらに、超伝導電流が流れるような膜厚の
絶縁膜,半導体膜又は常伝導体膜を超伝導体層で挟んで
いるので、超伝導体層間を流れる電流を十分小さくし
て、トンネル効果或いは近接効果等による超伝導電流を
流す一方、超伝導体層間に臨界値以上の十分に大きな電
流を流すことにより、絶縁膜等と接している部分の超伝
導体層を溶融・消失させて絶縁状態或いは高抵抗状態と
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超伝導ヒューズを模式的に示す斜視図
であり、同図(a)は超伝導状態、同図(b)は高抵抗
状態を示す。
【図2】本発明の超伝導ヒューズの動作を示す断面図で
あり、同図(a)は超伝導状態、同図(b)は高抵抗状
態を示す。
【図3】本発明の超伝導ヒューズの電圧と電流の関係を
示すグラフである。
【図4】本発明の第1の実施例の超伝導ヒューズに係る
構造を示し、同図(a)は平面図、同図(b)は同図
(a)のI−I線断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る超伝導ヒューズの
構造およびその製造方法を示す断面図であり、同図
(a)〜(d)は各工程を示す。
【図6】本発明の第3の実施例に係る超伝導ヒューズの
概略的な構造を示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例に係る超伝導ヒューズの
概略的な構造を示す平面図である。
【符号の説明】
1、17 半導体基板(半導体層)、 2、9、18、21 第1の超電導体層、 3、11、19、22 第2の超電導体層、 4 スリット(間隙)、 5 導電型領域層、 6、7 端子、 8、20、34 絶縁体基板、 10 半導体層、 12、13、15 レジストマスク、 14、36 層間絶縁膜、 16 超伝導配線層、 23 接続部分。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体層又は常伝導体層上に少なくとも
    2つ以上の超伝導体層が、前記半導体層又は常伝導体層
    を介して該超伝導体層間に超伝導電流が流れる間隔をお
    いて形成されていることを特徴とする超伝導ヒューズ。
  2. 【請求項2】 前記半導体層又は常伝導体層は段差を有
    し、前記超伝導体層は上及び下の段の前記半導体層又は
    常伝導体層上に前記段差を介してそれぞれ形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の超伝導ヒューズ。
  3. 【請求項3】 絶縁膜,半導体膜又は常伝導体膜を挟ん
    で超伝導体層が形成され、前記絶縁膜,半導体膜又は常
    伝導体膜は前記超伝導体層間に超伝導電流が流れる膜厚
    となっていることを特徴とする超伝導ヒューズ。
  4. 【請求項4】 基板上に形成された超伝導体層の幅が一
    部で他の部分より狭くなっていることを特徴とする超伝
    導ヒューズ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030076770A (ko) * 2002-03-21 2003-09-29 한국전력공사 초전도체를 이용한 한류퓨즈의 제조방법

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