JPH08235684A - 記録再生装置の回動力伝達機構 - Google Patents

記録再生装置の回動力伝達機構

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JPH08235684A
JPH08235684A JP7039620A JP3962095A JPH08235684A JP H08235684 A JPH08235684 A JP H08235684A JP 7039620 A JP7039620 A JP 7039620A JP 3962095 A JP3962095 A JP 3962095A JP H08235684 A JPH08235684 A JP H08235684A
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lever
gear
shaft
reproduction
operation lever
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JP7039620A
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English (en)
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Jun Ishikawa
純 石川
Masao Matsumoto
正夫 松本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成部品及び組立工数を削減して装置全体の
小型薄型化を図る。 【構成】 シャーシ11にFR切換えレバー51を揺動
自在に支持する。この切り換えレバー51の先端側に軸
52を起立する。この軸52に首振りギヤ56を回転自
在に支持すると共に、軸52の係止部52aにフリクシ
ョンレバー57のスリットを有した孔部を係脱自在に取
付ける。これら首振りギヤ56とフリクションレバー5
7との間の軸52に圧縮コイルばね58を介在する。首
振りギヤ56の回転力はコイルばね58の弾性付勢力や
接触摩擦力によりカムギヤ53に連係したフリクション
レバー57に伝達される。このフリクションレバー57
はポリエチレンテレフタレートにより薄肉板状に形成さ
れ、またそのスリットを有した孔部が軸52の係止部5
2aに係止される止めワッシャとして機能するので、構
成部品及び組立工数が削減され、装置全体の小型,薄型
化が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オーディオ用のオー
トリバース式テープレコーダ等の記録再生装置の回動力
伝達機構に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、オーディオ用のオートリバース
式テープレコーダでは、マイクロコンピュータやプラン
ジャ等の電気部品を使用しないでテープエンド(再生状
態でテープがリール台に終わりまで巻き取られた状態)
の検出や再生・早送り・巻戻しのギヤ比切換え等を全て
機械的に行っているものがある。これを、図39,40
によって簡単に説明すると、図中符号200は切換えレ
バーであり、テープの再生・早送り・巻戻し時に図示し
ない左右一対のリール台のいずれか一方のリール台側に
移動するものである。この切換えレバー200には軸2
01を取付けてある。この軸201には、上下動作によ
り再生・早送り・巻戻しのギヤ比切換えを行う2段の大
径,小径の各ギヤ202,203を回転自在に支持して
ある。これら切換えレバー200と大径のギヤ202の
間には上下動作復帰用のコイルばね204を介在してあ
る。また、大径のギヤ202の円筒部202aには中間
レバー205と上記小径のギヤ203がそれぞれ圧入さ
れている。これら小径のギヤ203と中間レバー205
との間には、テープエンドの検出時に中間レバー205
を大径のギヤ202に接触させて摩擦(フリクション)
を発生させることにより2段ギヤの回転力の有無を中間
レバー205に伝達するためのフリクション発生コイル
ばね206を介在してある。さらに、大径のギヤ202
の円筒部202aと小径のギヤ203は、軸201の先
端201aに固定された止めワッシャ207により抜け
止めされている。
【0003】そして、図39,40に示すように、上記
大径のギヤ202と小径のギヤ203は2段ギヤとして
機能し、再生・早送り・巻戻しのギヤ比切換え時に、軸
201に沿って上下動作する。中間レバー205はフリ
クション発生コイルばね206と大径のギヤ202との
接触摩擦によって2段ギヤからの回転力を得て、この回
転力をテープエンド検出レバー等から成る外部機構へ伝
達する。この外部機構により切換えレバー200は左右
一対のリール台のいずれか一方のリール台側に移動す
る。これにより、切換えレコーダ200の軸201に回
転自在に支持された2段ギヤ202,203のいずれか
一方のギヤ等を介して上記いずれか一方のリール台が所
定方向に回転する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のテープレコーダの回動力伝達機構では、上下動作復
帰用とフリクション発生用の2つのコイルばね204,
206及び2段ギヤ202,203を抜け止めするため
の止めワッシャ207が必要不可欠であるため、その分
構成部品及び組立工数が増えて組立作業が煩雑になっ
た。また、切換えレバー200と大径のギヤ202との
間及び小径のギヤ203と中間レバー205との間にコ
イルばね204,206をそれぞれ介在する構造となっ
ているため、機構が厚肉になってその分装置全体が大型
化していた。
【0005】そこで、この発明は、構成部品及び組立工
数を削減して装置全体の小型,薄型化を図ることができ
る記録再生装置の回動力伝達機構を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】軸に回動部材を回動自在
に支持すると共に、該軸の回りに弾性部材を介装し、こ
の弾性部材の弾性付勢力と上記回動部材の接触摩擦力と
により該回動部材の回動力を上記軸に支持された伝達部
材に伝達するようにした記録再生装置の回動力伝達機構
において、上記回動部材と上記伝達部材との間に上記弾
性部材を介在し、この伝達部材の係合部を上記軸の係止
部に係脱自在に取付けてある。
【0007】
【作用】伝達部材の係合部が軸の係止部に係脱自在に取
付けられるので、止め部品等の別部品が不要となる。こ
れにより、構成部品及び組立工数が削減され、組立作業
性が良くなる。また、装置全体の小型,薄型化が図られ
る。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面と共に詳述す
る。
【0009】図1,2及び図35において、1はオーデ
ィオ用のオートリバース式テープレコーダ(リバース式
記録再生装置)である。このテープレコーダ1は、合成
樹脂製(以下、樹脂製という)の筐型のキャビネット2
の右側面に図示しないステレオヘッドフォン接続端子を
備えた携帯用で小型,軽量のものであり、該キャビネッ
ト2の上面側においてテープカセット100より一回り
大きく開口した開口部2aにカセットホルダーを兼ねた
樹脂製の蓋体3を手動により開閉自在に設けてある。
【0010】また、キャビネット2には、テープカセッ
ト100の一対のリール101,102に両端側が巻き
付けられた磁気テープ103を再生(FWD)走行,逆
転再生(RVS)走行,停止(STOP)等させる機構
部(メカデッキ部)10を内蔵してある。さらに、キャ
ビネット2の正面には、テープ103を再生,逆転再生
する時に押す再生ボタン4と、テープ103を早送り
(FF)する時に押す早送りボタン5と、テープ103
を巻戻す(REW)時に押す巻戻しボタン6と、テープ
103の再生,逆転再生を停止する時に押す停止ボタン
7と、テープ103の走行方向をFWD方向かRVS方
向かに切り換えるディレクション切換え操作レバー(第
2の切換え手段)80、及び、テープ103の往路(A
面)と復路(B面)の両面連続再生モードかテープ10
3のA面とB面のいずれか一方の片面単独再生モードか
に切り換えるモード切換え操作レバー(第4の切換え手
段)90等を設けてある。上記各ボタン4〜7及び各操
作レバー80,90はそれぞれ樹脂により成形されてい
る。
【0011】図3,6に示すように、機構部10は、略
矩形板状で金属製のシャーシ11を有している。このシ
ャーシ11の後方の両コーナ部側には、図7に示すよう
に、下面側に円筒状に窪んだ左右一対の凹部11a,1
1bをプレス成形してある。この各凹部11a,11b
の周壁は4つに切り欠かれており、その各底部には所謂
アウトサート成形(金属部品の中にプラスチックを埋め
込んで成形する方法)により樹脂製の各支軸12L,1
2Rをそれぞれ一体突出成形してある。この一方の支軸
12Lには樹脂製の供給リール台13を、他方の支軸1
2Rには樹脂製の巻取りリール台14を、それぞれ回動
自在に支持してある。この各リール台13,14の下部
には大径のギヤ13a,14aを円板鍔状に一体突出成
形してある。
【0012】図3に示すように、シャーシ11の前側の
各リール台13,14に対向する位置には、アウトサー
ト成形された樹脂製で円筒状の一対の軸受部15L,1
5R等を介して左右一対のキャプスタン16,17を回
転自在に支持してある。この一対のキャプスタン16,
17の下部はシャーシ11の下面より下方に突出してい
て、図6に示すように、従動プーリ18L,18Rをそ
れぞれ固定してある。この一対の従動プーリ18L,1
8Rと、シャーシ11の下面側に突出するように取付け
られている駆動源としてのモータ19の駆動軸19aに
固定された駆動プーリ20との間には、図6に示すよう
に、駆動ベルト21を張設してある。また、図22,3
2に示すように、一対の従動プーリ18L,18Rの上
面側の中央には、小径の歯部18a,18aをそれぞれ
一体突出成形してある。
【0013】図3,5に示すように、シャーシ11の中
央の前後には軸部を成す絞り部11c,11dをそれぞ
れ一体突出成形してある。この一対の絞り部11c,1
1dを介してシャーシ11上にはスライドレバーとして
の金属製で略十字板状の再生操作レバー(再生操作手
段)22を前後方向にスライド自在に支持してある。こ
の再生操作レバー22の前片部22aには前記再生ボタ
ン4を嵌合してある。また、再生操作レバー22の中央
と後部に形成された一対の長孔部22c,22dは上記
一対の絞り部11c,11dに挿入されて該各長孔部2
2c,22dの長さ分前後方向にスライド自在に支持さ
れていると共に、各絞り部11c,11dの先端を外側
にバーリング(孔広げ)かしめすることにより上記再生
操作レバー22をシャーシ11上にスライド自在に係止
してある。
【0014】また、図3,5及び図7に示すように、再
生操作レバー22の前片部22aと中央と後端には、折
曲げ片22e,22f,22gを下方にそれぞれ折り曲
げ形成してあり、これら各折曲げ片22e,22f,2
2gはシャーシ11に対向するように形成された孔部1
1e,11f,11gよりシャーシ11の下面側に突出
するようになっている。図7に示すように、上記中央の
折曲げ片22fにはシャーシ11の下面に突出の突起部
11hに設けられた弾性部材としての捩りばね23の一
端側が係止してあり、該捩りばね23の弾性付勢力によ
り再生操作レバー22の前片部22aは常に前方に突出
するようになっている。さらに、再生操作レバー22の
中央右側には略矩形の角孔部22hを形成してあると共
に、該レバー22の前側の上記一対の長孔部22c,2
2dと直交する方向には軸部を成す一対の絞り部22
i,22i及び一対の突出部22j,22jをそれぞれ
一体突出成形してある。
【0015】図3,5に示すように、再生操レバー22
上には、一対の絞り部22i,22i及び一対の突出部
22j,22jを介して通常の再生(NORMAL P
LAY)か逆転再生(RVS PLAY)かに切り換え
る金属製で略矩形板状のピンチローラ切換えレバー(第
3の切換え手段)24を左右方向にスライド自在に支持
してあると共に、上記一対の突出部22j,22jには
再生ヘッド25を取付けたヘッド基板26を一対のねじ
27,27により締結固定してある。ピンチローラ切換
えレバー24の前縁の中央右側には、絞り部24bを有
して再生操作レバー22の前片部22a上をスライドす
る舌片状の前片部24aを一体突出成形してあると共
に、該レバー24の後縁の中央右側には、再生操作レバ
ー22の角孔部22h内に挿入されてシャーシ11上を
スライドするコ字状の後片部24cを一体突出成形して
ある。これら操作再生レバー22の前片部22aの絞り
部22bとピンチローラ切換えレバー24の前片部24
aの絞り部24bとの間には弾性部材としての捩りばね
29を介装してあり、該捩りばね28の弾性付勢力によ
りピンチローラ切換えレバー24の左右方向のスライド
後の位置が左右のいずれか一方の位置で保持されるよう
になっている。尚、図2,3に示すように、シャーシ1
1上の一対のキャプスタン16,17間には、筐型のキ
ャビネット2内に装着されたテープカセット100の位
置決めをする樹脂製の一対のカセット位置決めピン2
9,29をアウトサート成形により一体突出成形してあ
る。
【0016】また、図5に示すように、ピンチローラ切
換えレバー24の両側と中央には、各一対の長孔部24
d,24d及び24e,24eをそれぞれ形成してある
と共に、その両端側には外側に向かって細くなる略台形
の一対の係合孔24f,24gをそれぞれ形成してあ
る。さらに、ピンチローラ切換えレバー24の左端縁に
は折曲げ片24hを下方に折り曲げ形成してある。この
ピンチローラ切換えレバー24の一対の長孔部24d,
24dは上記再生操作レバー22の一対の絞り部22
i,22iに挿入されて各長孔部24dの長さ分左右方
向にスライド自在に支持されていると共に、該各絞り部
22iの先端を外側にバーリング(孔広げ)かしめする
ことにより上記ピンチローラ切換えレバー24を再生操
作レバー22上にスライド自在に係止してある。
【0017】図3,5に示すように、ピンチローラ切換
えレバー24の一対の係合孔24f,24gの上方に
は、左右一対のキャプスタン16,17に交互に当接,
離反する左右一対のピンチローラ30,31を配設して
ある。この一対のピンチローラ30,31は、左右一対
のローラ支持アーム32L,32Rの半円筒状の各先端
部32a側に各軸33を介して回動自在に支持してあ
る。また、一対のローラ支持アーム32L,32Rの各
基端部32bは、シャーシ11上の前側の両コーナ部に
アウトサート成形により一体突出形成された左右一対の
支軸34L,34Rに揺動自在に支持してあると共に、
各支軸34L,34Rと一体突出成形された左右一対の
爪部35L,35Rにより抜け止めされている。さら
に、一対のローラ支持アーム32L,32Rの各基端部
32bには各捩りばね36L,36Rを巻装してある。
この各捩りばね36L,36Rの各一端部36a,36
aは各先端部32a,32aに係止してあると共に、各
捩りばね36L,36Rの各他端部36b,36bはピ
ンチローラ切換えレバー24の一対の係合孔24f,2
4g内に挿入,係合してある。
【0018】また、図5に示すように、ピンチローラ切
換えレバー24の左端縁の折曲げ片24hは、後述する
ディレクション切換え操作レバー80の上面に一体突出
形成された一対のピン部85,85間に挿入されてい
る。これにより、上記ディレクション切換え操作レバー
80を右側に揺動操作させると、図5,図23に示すよ
うに、ピンチローラ切換えレバー24は左側にスライド
して再生時(FWD時)に右側のキャプスタン17に右
側のピンチローラ31が当接し、ディレクション切換え
操作レバー80を左側に揺動操作させると、図17に示
すように、ピンチローラ切換えレバー24は右側にスラ
イドして逆転再生時(RVS時)に左側のキャプスタン
16に左側のピンチローラ30が当接して切り換わるよ
うになっている。
【0019】図7,図8に示すように、シャーシ11の
下面の前側には、軸部を成す大,小径の2段絞り部37
をプレス加工等により左右に一対それぞれ一体突出成形
してあると共に、該シャーシ11の下面の中央には、軸
部を成す1段の小径絞り部38を左右に一対それぞれ一
体突出成形してある。図9,10に示すように、一対の
絞り部37,37の各大径絞り部37a,37aには、
スライドレバーとしての金属製のロックレバー(ロック
手段)40とスライドレバーとしての金属製のスイッチ
レバー(スイッチ手段)41とを、それぞれ左右方向に
スライド自在に積層してあると共に、該一対の絞り部3
7,37の右側の小径絞り部37b及び右側の小径絞り
部38には、スライドレバーとしての金属製の早送り操
作レバー(早送り操作手段)42を、左側の小径絞り部
37b及び左側の小径絞り部38には、スライドレバー
としての金属製の巻戻し操作レバー(巻戻し操作手段)
43を、それぞれ前後方向にスライド自在に積層してあ
る。
【0020】また、図7,図8に示すように、シャーシ
11の下面の右前側コーナ部には、軸部を成す1段の小
径絞り部39を前後に一対それぞれ一体突出成形してあ
る。この一対の小径絞り部39,39には、スライドレ
バーとしての金属製の停止操作レバー(停止操作手段)
44を前後方向にスライド自在に支持してある。そし
て、これら各絞り部37,38,39の各先端は外側に
それぞれバーリングかしめ成形してあり、この各かしめ
部37c,38c,39cにより各スライドレバー4
0,41,42,43,44はそれぞれスライド自在に
係止してある。
【0021】図7,8及び図18に示すように、ロック
レバー40は、前縁側が凹凸状になっている略矩形板状
に形成してあり、その右側と中央に一対の長孔部40
a,40aを形成してある。この各長孔部40aが上記
シャーシ11の各大径絞り部37aに挿入されているこ
とによりロックレバー40は左右方向にスライドするよ
うになっている。また、図18に示すように、ロックレ
バー40の右端には停止操作用のテーパ部40bを形成
してあると共に、その前縁側には右側から左側にかけて
早送り操作用のテーパ部40c及び鉤部40dと、再生
操作用のテーパ部40e及び鉤部40fと、巻戻し操作
用のテーパ部40g及び鉤部40hと、録音操作用のテ
ーパ部40i及び鉤部40jとを、それぞれ形成してあ
る。また、ロックレバー40の上記鉤部40cと鉤部4
0eとの間にはリンク爪40kを下方に折り曲げ形成し
てある。さらに、図7に示すように、ロックレバー40
の右端には逆L字状の折曲げ片40mを、左端には矩形
の折曲げ片(一端部)40nを、それぞれ下方に折り曲
げ形成してあり、右端の折曲げ片40mには捩りばね4
5の一端部45aを係止してある。この捩りばね45は
シャーシ11の下面にアウトサート成形により一体突出
形成した樹脂製の軸部46に巻装されており、ロックレ
バー40を停止操作レバー44側に常に引っ張り付勢す
るようになっている。
【0022】図7,8及び図18に示すように、スイッ
チレバー41はロックレバー40より短い略矩形板状に
形成してあり、その両側に一対の長孔部41a,41a
を形成してある。この各長孔部41aが上記シャーシ1
0の各大径絞り部37aに挿入されていることによりス
イッチレバー41は左右方向にスライドするようになっ
ている。また、図18に示すように、スイッチレバー4
1の前縁側の中央部には、早送り操作用のテーパ部41
c及び凹部41dと、再生操作用のテーパ部41e及び
凹部41fと、巻戻し操作用のテーパ部41g及び凹部
41hを、それぞれ形成してある。また、スイッチレバ
ー41の上記リンク爪40kに対向する位置には矩形の
孔部41kを形成してあると共に、巻戻し用の凹部41
hには電源スイッチ47の操作部47aに当接,離反し
て該電源スイッチ47をオン/オフする折曲げ片41m
を下方に一体突出形成してある。電源スイッチ47は、
図示しない復帰ばねを内蔵した操作部47aがスイッチ
レバー41の折曲げ片41mで押圧されて後退している
間は電源オン状態となり、折曲け片41mが操作部47
aから離れて該操作部47aが上記復帰ばねにより元の
状態に戻ると電源オフ状態となる。この操作部47の復
帰ばねの弾性付勢力によりスイッチレバー41も元の状
態に戻るようになっている。
【0023】そして、再生操作レバー22を捩りばね2
3の付勢力に抗して押圧操作してロックレバー40の再
生操作用のテーパ部40e及び鉤部40fと、スイッチ
レバー41の再生操作用のテーパ部41e及び凹部41
fとに該再生操作レバー22の折曲げ片22eを係止す
る時に、ロックレバー40のリンク爪40kによりスイ
ッチレバー41が左側(巻戻し操作レバー43側)にス
ライドして折曲げ片41mで電源スイッチ47がオンさ
れるようになっている。この電源オン状態は、ロックレ
バー40の鉤部40fに再生操作レバー22の折曲げ片
22eがロックされることにより保持され、後述する停
止操作レバー44により再生操作レバー22のロック状
態が解除されるまで保持されるようになっている。後述
する早送り操作レバー42及び巻戻し操作レバー43の
押圧操作でも、再生操作レバー22の場合と同様に、ロ
ックレバー40及びスイッチレバー41が左側にスライ
ドして電源スイッチ47がオンされると共に、停止操作
レバー44により電源スイッチ47がオフされるように
なっている。
【0024】図7,8に示すように、早送り操作レバー
42は、前部42aに早送りボタン5を嵌合してあると
共に、中央を境にして段差になった前後に一対の長孔部
42b,42cを形成してある。この前側の長孔部42
bをシャーシ11の右側の小径絞り部37bに、後側の
長孔部42cをシャーシ11の左側の小径絞り部38
に、それぞれ挿入することにより、早送り操作レバー4
2は前後方向にスライド自在になっている。また、早送
り操作レバー42の左縁側の前側には上方に矩形の折曲
げ片42dを、中央には下方にコ字状の折曲げ片42e
を、後側には下方にく字状の折曲げ片42fを、それぞ
れ折り曲げ形成してある。この早送り操作レバー42の
前側の折曲げ片42dには、ロックレバー40の鉤部4
0dが係脱自在になっていると共に、中央の折曲げ片4
2eには捩りばね48の一端部48aが係止されてい
る。この捩りばね48はシャーシ11の下面にアウトサ
ート成形により一体突出形成された樹脂製の軸部49に
巻装してあり、早送り操作レバー42を常に前方に付勢
するようになっている。
【0025】図7,8に示すように、巻戻し操作レバー
43は、前部43aに巻戻しボタン6を嵌合してあると
共に、中央を境にして段差になった前後に一対の長孔部
43b,43cを形成してある。この前側の長孔部43
bをシャーシ11の中央の小径絞り部37bに、後側の
長孔部43cをシャーシ11の中央の小径絞り部38
に、それぞれ挿入することにより、巻戻し操作レバー4
3は前後方向にスライド自在になっている。また、巻戻
し操作レバー43の右縁側の前側には上方に矩形の折曲
げ片43dを、中央には下方にコ字状の折曲げ片43e
を、後側には下方にく字状の折曲げ片43fを、それぞ
れ折り曲げ形成してある。この巻戻し操作レバー43の
前側の折曲げ片43dには、ロックレバー40の鉤部4
0hが係脱自在になっていると共に、中央の折曲げ片4
3eには捩りばね48の他端部48bが係止されてい
る。この捩りばね48の付勢力により巻戻し操作レバー
43は常に前方に付勢されるようになっている。
【0026】図7,8に示すように、停止操作レバー4
4は、前部44aに停止ボタン7を嵌合してあると共
に、前後に一対の長孔部44b,44cを形成してあ
る。この一対の長孔部44b,44cをシャーシ11の
一対の小径絞り部39,39にそれぞれ挿入することに
より、停止操作レバー44は前後方向にスライド自在に
なっている。また、停止操作レバー44の左縁側の前側
には上方に矩形の折曲げ片44dを、右縁側の後側には
下方にコ字状の折曲げ片44eを、それぞれ折り曲げ形
成してある。この停止操作レバー44の前側の折曲げ片
44dには、ロックレバー40の右端のテーパ部40b
が当接,離反自在になっていると共に、後側の折曲げ片
44eには前記捩りばね45の他端部45bが係止され
ている。この捩りばね45の付勢力により停止操作レバ
ー44は常に前方に付勢されるようになっている。
【0027】図4,7及び図8に示すように、シャーシ
11の下面の早送り操作レバー42と巻戻し操作レバー
43の間の後側には、金属棒状の支軸50を介して再生
(FWD)か逆転再生(RVS)及び早送り(FF)か
巻戻し(REW)に切り換えるト字状で金属板製のFR
切換えレバー(第1の切換え手段)51を左右方向に揺
動自在に支持してある。このFR切換えレバー51の上
面の前縁中央には、シャーシ11の孔部11i内に突出
する絞り部51aを上方に一体突出形成してあると共
に、下面の前側両端には円弧状の一対の折曲げ片51
b,51cを下方に一体突出形成してある。また、FR
切換えレバー51の下面の後側には金属棒状の支軸
(軸)52を下方に突設してある。
【0028】図6及び図21,図31に示すように、シ
ャーシ11の下方に突設され、FR切換えレバー51を
揺動自在に支持した支軸50には、樹脂製で大径のカム
ギヤ(第2のギヤ)53の円筒部53aを回転自在に支
持してある。このカムギヤ53の外周には歯部53bを
一体形成してあると共に、下面には偏心した凹状の楕円
弧カム部53cを一体形成してある。また、カムギヤ5
3の下面のカム部53cの薄肉側には略三角柱状の凸カ
ム部53dを一体突出形成してある。さらに、カムギヤ
53の円筒部53aのレバー51側には、樹脂製で小径
の従動ギヤ54をばね等から成るクラッチ機構55を介
して回転自在に支持してある。
【0029】図3,5に示すように、FR切換えレバー
51の絞り部51aは、停止状態時(再生操作レバー2
2により押圧されていない状態の時)のピンチローラ切
換えレバー24のコ字状の後片部24cに対向する位置
に位置しており、該ピンチローラ切換えレバー24が再
生操作レバー22により押圧されて一対のキャプスタン
16,17側へ移動した再生状態の時には、上記絞り部
51aは後片部24cに係合するようになっている。こ
の係合時に、図24に示すように、ディレクション切り
換え操作レバー80を右側に操作してピンチローラ切り
換えレバー24を左側に移動させると、FR切の換えレ
バー51の支軸52側が巻取りリール台14のギヤ14
a側に移動し、図25に示すように、ディレクション切
り換え操作レバー80を左側に操作してピンチローラ切
り換えレバー24を右側に移動させると、FR切の換え
レバー51の支軸52側が供給リール台13のギヤ13
a側に移動するようになっている。
【0030】また、図33に示すように、FR切換えレ
バー51の右側の折曲げ片51bには、早送り操作レバ
ー42の折曲げ片42fが当接,離反自在になってお
り、該当接時にFR切の換えレバー51の支軸52側が
巻取りリール台14のギヤ14a側に移動するようにな
っている。さらに、図34に示すように、FR切換えレ
バー51の左側の折曲げ片51cには、巻戻し操作レバ
ー43の折曲げ片43fが当接,離反自在になってお
り、該当接時にFR切の換えレバー51の支軸52側が
供給リール台13のギヤ13a側に移動するようになっ
ている。
【0031】図6,図12に示すように、FR切換えレ
バー51の支軸52には、回動部材としての樹脂製の首
振りギヤ(第1のギヤ)56を回転及び上下動自在に支
持してある。この首振りギヤ56は、上側に大径歯部5
6aを、下側に該歯部56aと一体成形された小径歯部
56bを、それぞれ有している。また、支軸52の係止
部52aには、ポリエチレンテレフタレート(PET
P)により薄肉板状に形成されたく字状のフリクション
レバー(伝達部材)57の一端側のスリット57bを有
した孔部(係合部)57aを係脱自在に取付けてある。
さらに、首振りギヤ56の小径歯部56bとフリクショ
ンレバー57の孔部57aの回りとの間には、金属製の
コイルばね(弾性部材)58を介在してある。
【0032】このコイルばね58の弾性付勢力に抗して
停止時と早送り時及び巻戻し時に、図31に示すよう
に、首振りギヤ56の上面の突出部56cが再生操作レ
バー22の後端(先端)のシャーシ11の下面側に突出
した再生操作レバー22の折曲げ片22gに当接して該
首振りギヤ56は下方(図31中上方)に位置してい
る。この時、首振りギヤ56の小径歯部56bがカムギ
ヤ53の歯部53bに噛合するようになっている。ま
た、図21に示すように、再生及び逆転再生時には、首
振りギヤ56の突出部56cが再生操作レバー22の折
曲げ片22gから離反して該首振りギヤ56は上方(図
21中下方)に位置している。この時、首振りギヤ56
の大径歯部56aがカムギヤ53と共に回転する従動ギ
ヤ54に噛合するようになっている。さらに、上記コイ
ルばね58の弾性付勢力と上記首振りギヤ56の接触摩
擦力とにより該首振りギヤ56の回転力を上記支軸52
に支持されたフリクションレバー57に伝達するように
なっている。図13,14に示すように、このフリクシ
ョンレバー57の他端側には幅広の長孔部57cを形成
してあり、後述する第1の検出レバー66の鉤部66e
に係止されるようになっている。
【0033】図7,図8に示すように、シャーシ11の
下面の右側及び中央から斜め左側において各々樹脂製の
支軸60及び支軸61と、爪部62Aを有した支軸62
と、爪部63Aを有した支軸63とを、アウトサート成
形により下方にそれぞれ一体突出成形してある。図4,
6,22に示すように、支軸60には上側の大径歯部6
4aと下側の小径歯部64bを一体形成した樹脂製の第
1の中間ギヤ64を、支軸61には供給リール台13の
ギヤ13aに噛合する樹脂製の第2の中間ギヤ65を、
それぞれ回転自在に支持してある。また、支軸62には
樹脂製の第1の検出レバー(第1の検出手段)66を、
支軸63には樹脂製の第2の検出レバー(第2の検出手
段)67を、それぞれ揺動自在に支持してある。
【0034】図4,22に示すように、第1の中間ギヤ
64の大径歯部64aは右側の従動プーリ18Rの歯部
18aに噛合していると共に、該中間ギヤ64の小径歯
部64bはカムギヤ53の歯部53bに噛合している。
また、図4,6,17に示すように、第1の検出レバー
66は、中央部66aを支軸62に揺動自在に支持して
先端部66bと略三角柱状の基端部66cとで略く字状
に成っている。図6,図14に示すように、この検出レ
バー66の先端部66bの上部には、カムギヤ53の凹
状の楕円弧カム部53cと凸カム部53dに摺動する略
三角柱状のカムフォロア66dを、その下部には、両側
に突出してフリクションレバー57の長孔部57cが係
脱自在に取付けられる鉤部66eを、それぞれ一体突出
成形してある。
【0035】さらに、図4,17に示すように、第2の
検出レバー67は、中央に長孔部67aを有して右側の
略三角柱状の先端部67bと基端部67cとで略L字状
に成っている。また、第2の検出レバー67の基端部6
7cの上部には円柱状の第1起立部67dを一体突出形
成してある。また、検出レバー67の基端部67c側の
下部にはハ字状の捩りばね68を係止した円柱状の第2
起立部67eを、その左端側には逆L字状の第3起立部
(係止部)67fを、それぞれ一体突出形成してある。
【0036】そして、図23,27に示すように、磁気
テープ103の両面再生のFWD時には、第1の検出レ
バー66の基端部66cは第2の検出レバー37の先端
部67bの下方に離れて位置しており、図28に示すよ
うに、磁気テープ103の走行方向を再生走行方向から
逆転再生走行方向へ切換える時には、第1の検出レバー
66の基端部66cを第2の検出レバーの先端部67b
の下側より上方に押圧して該第2の検出レバー67の基
端部67cを右方向に移動させるようになっている。ま
た、図25,29に示すように、磁気テープ103の両
面再生のRVS時には、第1の検出レバー66の基端部
66cは第2の検出レバー67の先端部67bの上方に
離れて位置しており、図30に示すように、磁気テープ
103の走行方向を逆転再生走行方向から再生走行方向
へ切り換える時には、第1の検出レバー66の基端部6
6cを第2の検出レバー67の先端部67bの上側より
下方に押圧して該第2の検出レバー67の基端部67c
を左方向に移動させるようになっている。
【0037】図7,11に示すように、シャーシ11の
下面の左前側コーナ部には、プレス加工等により下方に
凹状に突出する突出部11jをその深さが塑性加工の限
界に近いところまで絞り形成してある。この突出部11
jの中央にはねじ孔部11kをタップ加工等により形成
してあると共に、その回りにはアウトサート成形により
樹脂製の円筒部71を下方に一体突出成形してある。こ
の円筒部71の下端外周縁71aには印刷配線基板72
の孔部72aを嵌め込んであると共に、該印刷配線基板
72をねじ孔部11kに螺合するアースねじ(導通部
材)73を介して締結固定してある。このアースねじ7
3の頭部73aが印刷配線基板72のアースパターン7
2bに接触することにより、該印刷配線基板72のアー
スパターン72bがアースねじ73を介してシャーシ1
1と導通するようになっている。
【0038】また、図5〜8及び図15に示すように、
シャーシ11の左前縁側には、下方にL字状に折り曲げ
られた平面円弧状の一対の曲げ部11m,11nを有し
ている。また、シャーシ11の各曲げ部11m,11n
に対向する位置には、各々樹脂製の爪部89Aを有した
支軸89と、爪部99Aを有した支軸(軸)99を、ア
ウトサート成形により下方にそれぞれ一体突出成形して
ある。この一方の支軸89にはディレクション切換え操
作レバー(第2の切換え手段)80を、他方の支軸99
にはモード切換え操作レバー(第4の切換え手段)90
を、それぞれ揺動自在に支持してある。ディレクション
切換え操作レバー80の前側には操作部81を一体突出
形成してあると共に、操作部81の後方には第2の検出
レバー67に係止された捩りばね68の両端部のいずれ
か一方が交互に掛止される起立部82を一体突出形成し
てある。また、ディレクション切換え操作レバー80の
起立部82の中央には支軸89を挿通させた円筒部83
を形成してあると共に、その後部右側には第2の検出レ
バー67の第1起立部67dが係止される台形の孔部8
4を形成してある。さらに、図5に示すように、ディレ
クション切換え操作レバー80の上面の後左側には、シ
ャーシ11の孔部11pよりシャーシ11の上面側に露
出する一対のピン部85,85を一体突出形成してあ
る。この一対のピン部85,85間で、ピンチローラ切
換えレバー24の左端縁の折曲げ片24hを係止してい
る。
【0039】図15,16に示すように、モード切換え
操作レバー90の前側には操作部91を、中央には支軸
99を挿通させた円筒部93を、この円筒部93の後方
にはロック部94を、該円筒部93の右側には略逆S字
状の可動部95を、それぞれ一体突出形成してある。こ
のモード切換え操作レバー90の操作部91と円筒部9
3との間のシャーシ11の曲げ部11nに対向する位置
には、該曲げ部11nが入り込む凹部92を形成してあ
る。また、ロック部94の上面には支軸99と爪部99
Aと一体形成された三角状の突出部99Bの両側のいず
れか一方に係止される円錐状の起立部94aを一体突出
形成してある。さらに、可動部95の先端突起95a
は、図18,26に示すように、片面再生のテープ10
3の走行方向を逆転再生走行方向から自動停止へ切換え
る時に、ロックレバー40の折曲片40nと第2の検出
レバー67の第3起立部67fとの間に挿入されるよう
になっている。図20に示すように、このテープ103
の走行方向を逆転再生走行方向から自動停止へ切換える
時におけるロックレバー40のロック解除のためのスト
ローク量Hは、各操作レバー22,41,42のロック
状態を解除するために必要なロックレバー40の最小ス
トローク量xよりも長く設定してある(先端突起95a
の幅hに応じて各操作レバー22,41,42のロック
解除後もロックレバー40はH−xの量だけ左側にスラ
イドする)。
【0040】そして、図17に示すように、一対のピン
チローラ30,31の位置を切り換えるピンチローラ切
換えレバー24と、モータ19等により回転するカムギ
ヤ53と、第1,第2の検出レバー66,67と、ディ
レクション切換え操作レバー80等により、テープエン
ドから磁気テープ103の往復路(A面←→B面)を自
動反転(オートディレクション)させるオートディレク
ション機構69が構成されている。また、図24,26
に示すように、ロックレバー40、スイッチレバー41
と、カムギヤ53と、第1,第2の検出レバー66,6
7と、モード切換え操作レバー90等により、磁気テー
プ103の走行方向を逆転再生走行方向から自動停止へ
切り換える時(シャットオフ時)に電源スイッチ47の
オフ動作を遅らせる電源保持機構70が構成されてい
る。
【0041】以上実施例のオートリバース式テープレコ
ーダ1によれば、図3,図21及び図31に示すよう
に、メカデッキ部10のシャーシ10上の中央に配置さ
れた再生操作レバー22の先端の折曲げ片22gの位置
によって首振りギヤ56が上,下動し、再生(FWD)
及び逆転再生(RVS)と、早送り(FF)及び巻戻し
(REW)の切り換えが行われる。即ち、再生ボタン4
を押して再生操作レバー22を捩りばね23の付勢力に
抗して押圧操作すると、再生操作レバー22の折曲げ片
22eがロックレバー40の再生操作用の鉤部40fと
スイッチレバー41の再生操作用の凹部41fにロック
される。この時、図18に示すように、ロックレバー4
0のリンク爪40kによりスイッチレバー41が左側
(巻戻し操作レバー43側)にスライドして折曲げ片4
1mにより電源スイッチ47の操作部47aが押されて
電源オンとなる。この電源オン状態は、ロックレバー4
0の鉤部40fに再生操作レバー22の折曲げ片22e
がロックされることにより保持され、停止操作レバー4
4により再生操作レバー22のロック状態が解除される
まで保持される。この再生操作レバー22のスライドに
より、図21に示すように、再生操作レバー22の先端
の折曲げ片22gが首振りギヤ56の突出部56cから
離反し、コイルばね58の弾性付勢力により首振りギヤ
56が上方(図中下方)に位置する。その結果、首振り
ギヤ56の大径歯部56aがカムギヤ53と共に回転す
る従動ギヤ54に噛合するようになっている。
【0042】また、図33,図34に示すように、早送
り操作レバー42或は巻戻し操作レバー43を各ボタン
5,6を介して押圧操作すると、再生操作レバー22の
ロックレバー40によるロック状態が解除されると共
に、上記再生操作レバー22の場合と同様に、ロックレ
バー40及びスイッチレバー41が左側にスライドして
電源スイッチ47の操作部47aが押されて電源オンと
なる。この電源オン状態は、停止操作レバー44により
電源スイッチ47がオフされるまで保持される。この
時、上記再生操作レバー22の折曲げ片22gが首振り
ギヤ56の上面の突出部56c側に移動してコイルばね
58の弾性付勢力に抗して首振りギヤ56を下方(図3
1中上方)に移動させる。その結果、首振りギヤ56の
小径歯部56bがカムギヤ53の歯部53bに噛合す
る。
【0043】上記再生状態、即ち、再生操作レバー22
を押してピンチローラ切換えレバー24が該再生操作レ
バー22により押圧されて一対のキャプスタン16,1
7側へ移動した状態において、ディレクション切換え操
作レバー80を手動で操作することで磁気テープ103
の往路(A面)と復路(B面)の走行方向を切り換える
ことができる。このマニュアルリバースを詳述すると、
再生状態において、ピンチローラ切換えレバー24のコ
字状の後片部24c内にFR切換えレバー51の絞り部
51aが位置しており、図24に示すように、ディレク
ション切換え操作レバー80を右側に操作すると、該デ
ィレクション切換え操作レバー80によりピンチローラ
切り換えレバー24が左側に移動する。その結果、FR
切換えレバー51が絞り部51aを介して時計方向に揺
動し、該FR切換えレバー51の支軸52に支持されて
いる首振りギヤ56が巻取りリール台14のギヤ14a
に噛合する。また、図25に示すように、ディレクショ
ン切り換え操作レバー80を左側に操作すると、ピンチ
ローラ切り換えレバー24が右側に移動する。その結
果、FR切換えレバー51が絞り部51aを介して反時
計方向に揺動し、該FR切の換えレバー51の支軸52
に支持されている首振りギヤ56が供給リール台13の
ギヤ13aに噛合している中間ギヤ65に噛合する。
【0044】この中間ギヤ65或は巻取りリール台14
のギヤ14aに噛合した首振りギヤ56はカムギヤ53
と共に回転する従動ギヤ54により時計方向に回転す
る。この際に、首振りギヤ56の接触摩擦力とコイルば
ね58の弾性付勢力とにより該首振りギヤ56の回転力
は支軸52の下部の係止部52aに支持されたフリクシ
ョンレバー57に伝達される。これにより、フリクショ
ンレバー57を介して第1の検出レバー66のカムフォ
ロア66dがカムギヤ53の楕円弧カム部53cに摺動
する。
【0045】次に、図23,図25に示すように、モー
ド切換え操作レバー90を両面再生モードに切り換え操
作した場合におけるテープエンドから磁気テープ103
の往復路(A面←→B面)を自動反転(オートディレク
ション)させる作用について説明する。
【0046】図23,図27は、磁気テープ103の再
生(FWD)走行中の状態を示す。この時、ディレクシ
ョン切換え操作レバー80は右側に位置しており、図2
3に示すように、ピンチローラ切換えレバー24は左側
に位置して右側のキャプスタン17に右側のピンチロー
ラ31が磁気テープ103を挾んで当接している。ま
た、ピンチローラ切換えレバー24とディレクション切
換え操作レバー80との間には動作ストローク上の微小
の遊び(所謂ガタ)が設置されている。ここで、ピンチ
ローラ切換えレバー24は捩りばね28の付勢力により
左側に固定されているので、ディレクション切換え操作
レバー80の起立部82の右端側に当接している捩りば
ね68の弾性付勢力によりディレクション切換え操作レ
バー80の操作部81は左方向へ、第1の検出レバー6
7の先端部67bは図27中矢印G方向へ上記遊び分だ
け各支軸89,63を中心に回転する。この時、第1の
検出レバー66の基端部66cが第2の検出レバー67
の先端部67bの下方に少し離れて位置してディレクシ
ョン動作(FWD→RVS反転動作)に必要な位置決め
がなされる。
【0047】そして、図28に示すように、磁気テープ
103が巻取りリール台14に終わりまで巻き取られる
と、該リール台14のギヤ14a及び首振りギヤ56が
停止する。この停止状態においてもクラッチ機構55に
よりカムギヤ53は回転を続け、フリクションレバー5
7の反力により第1の検出レバー66のカムフォロア6
6dがカムギヤ53の略三角柱状の凸カム部53d側に
移動して該凸カム部53dに摺動する。これにより、第
1の検出レバー66が時計方向に、第2の検出レバー6
7が反時計方向に、ディレクション切り換え操作レバー
80が時計方向に、それぞれ回転する。
【0048】上記のように、磁気テープ103の走行方
向を再生走行方向から逆転再生走行方向へ切換える時
(FWD→RVS反転動作時)に、図28に示すよう
に、第1の検出レバー66の基端部66cが第2の検出
レバーの先端部67bを下側より上方に押圧して該第2
の検出レバー67の基端部67cを反時計方向に移動さ
せる。これにより、ディレクション切換え操作レバー8
0が時計方向側に移動し、図28に示すように、ピンチ
ローラ切換えレバー24は右側にスライドして左側のキ
ャプスタン16に左側のピンチローラ30が当接してデ
ィレクション動作が完了する。この時、図28に示すよ
うに、捩りばね68には弾性付勢力が発生しており、第
1の検出レバー66のカムフォロア66dがカムギヤ5
3のカム部53dを通過した後で、上記捩りばね68及
びピンチローラ切換えレバー24は捩りばね28により
位置が固定されているため、第2の検出レバー67のみ
が捩りばね68の弾性付勢力により復帰する。
【0049】図29は、磁気テープ103の逆転再生
(RVS)状態を示す。この図29に示すように、第2
の検出レバー67が捩りばね68の弾性付勢力により戻
された後、フリクションレバー57を介して第1の検出
レバー66のカムフォロア66dがカムギヤ53の楕円
弧カム部53cに摺動する。この時、ディレクション切
換え操作レバー80の起立部82の左端側に当接してい
る捩りばね68の弾性付勢力により、ピンチローラ切換
えレバー24とディレクション切換え操作レバー80と
の間の動作ストローク上の微小の遊び分ディレクション
切換え操作レバー80の操作部81は図29中右方向
へ、第1の検出レバー67の先端部67bは図29中矢
印G方向へ上記遊び分だけ各支軸89,63を中心に回
転する。これにより、第1の検出レバー66の基端部6
6cが第2の検出レバー67の先端部67bの上方に少
し離れて位置して次のディレクション動作(RVS→F
WD反転動作)に必要な位置決めがなされる。
【0050】そして、図29に示す磁気テープ103の
逆転再生(RVS)中において、磁気テープ103が供
給リール台13に終わりまで巻き取られると、該供給リ
ール台13のギヤ13aと中間ギヤ65及び首振りギヤ
56が停止する。この停止状態においてもクラッチ機構
55によりカムギヤ53は回転を続け、フリクションレ
バー57の反力により図30に示すように第1の検出レ
バー66のカムフォロア66dがカムギヤ53の略三角
柱状態の凸カム部53d側に移動して該カム部53dに
摺動する。これにより、第1の検出レバー66が時計方
向に、第2の検出レバー67も時計方向に、ディレクシ
ョン切り換え操作レバー80が反時計方向に、それぞれ
回転する。
【0051】図30に示すように、磁気テープ103の
走行方向を逆転再生走行方向から再生走行方向へ切り換
える時(RVS→FWD反転動作時)に、第1の検出レ
バー66の基端部66cが第2の検出レバーの先端部6
7bを上側より下方に押圧して該第2の検出レバー67
の基端部67cを時計方向に移動させる。これにより、
ディレクション切換え操作レバー80が反時計方向側に
移動し、図30に示すように、ピンチローラ切換えレバ
ー24は左側にスライドして左側のキャプスタン16か
ら左側のピンチローラ30が離れ、かつ、右側のキャプ
スタン17に右側のピンチローラ31が当接してディレ
クション動作が完了する。この時、図30に示すよう
に、ディレクション切換え操作レバー80の起立部82
の右端側に当接している捩りばね68には弾性付勢力が
発生しており、第1の検出レバー66のカムフォロア6
6dがカムギヤ53のカム部53dを通過した後で、上
記捩りばね68及びピンチローラ切換えレバー24は捩
りばね28により位置が固定されているため、第2の検
出レバー67のみが捩りばね68の弾性付勢力により図
27に示す状態に復帰する。
【0052】このように、ピンチローラ切換えレバー2
4とディレクション切換え操作レバー80との間には動
作ストローク上の微小の遊び(所謂ガタ)を設置し、デ
ィレクション切換え操作レバー80の起立部82の両端
側のいずれか一方の端側に交互に当接する捩りばね68
の弾性付勢力によりディレクション切換え操作レバー8
0の操作部81を左、右方向へ移動させ、磁気テープ1
03の走行方向を再生走行方向から逆転再生走行方向へ
切換える時には、第1の検出レバー66の基端部66c
を第2の検出レバー67の先端部67bの下側より上方
に、磁気テープ103の走行方向を逆転再生走行方向か
ら再生走行方向へ切換える時には、上記第1の検出レバ
ー66の基端部66cを上記第2の検出レバー67の先
端部67bの上側より下方に、それぞれ押圧して該第2
の検出レバー67を時計,反時計方向にそれぞれ揺動さ
せるようにしたことにより、図17に示すように、中間
レバーを可及的に削減して部品点数及び組立工数を削減
した簡単な構造の新規なオートディレクション機構69
を低コストで提供することができる。また、動作ロスの
低減を図ることができると共に、機構の省スペース化を
図ってテープレコーダ1全体の小型薄型及び軽量化をよ
り一段と図ることができる。
【0053】次に、図18,図26に示すように、モー
ド切換え操作レバー90を片面再生モードに切り換え操
作した場合における逆転再生(RVS)から自動停止
(STOP)へ自動的に切り換わるシャットオフ機能に
ついて説明する。
【0054】片面再生の磁気テープ103の走行方向が
RVS方向から自動停止へ切り換わる時(シャットオフ
時)には、図18,26に示すように、上記モード切換
え操作レバー90の操作部91を右側に移動して、その
可動部95の先端突起95aを予めロックレバー40の
折曲片40nと第2の検出レバー67の第3起立部67
fとの間に挿入しておく。
【0055】そして、RVSのテープエンドにおいて、
図30に示すディレクション動作時と同様に、磁気テー
プ103が供給リール台13に終わりまで巻き取られる
と、該リール台13のギヤ13aと中間ギヤ65及び首
振りギヤ56が停止する。この停止状態においてもクラ
ッチ機構55によりカムギヤ53は回転を続け、フリク
ションレバー57の反力により図30に示すように第1
の検出レバー66のカムフォロア66dがカムギヤ53
の略三角柱状の凸カム部53d側に移動して該カム部5
3dに摺動する。これにより、第1の検出レバー66が
時計方向に、第2の検出レバー67も時計方向に、ディ
レクション切り換え操作レバー80が反時計方向に、そ
れぞれ回転する。
【0056】この第1の検出レバー66の時計方向の回
転時に、第1の検出レバー66の基端部66cが第2の
検出レバー67の基端部67bを上側より下方に押圧し
て、図30に示すように、該第2の検出レバー67の起
立部67fを時計方向に移動させると、図20に示すよ
うに、第2の検出レバー67の起立部67fがモード切
換操作レバー90の可動部95の先端突起95aを挾ん
でロックレバー40の折曲片40nを左側に押圧する。
各操作レバー22,42,43のロック解除に必要なロ
ックレバー40のスライド量は図20のxであるので該
ロックレバー40がxの量だけスライドした時に再生操
作レバー22のロックレバー40によるロック状態は解
除される。しかし、ロックレバー40は再生操作レバー
22のロック解除後も図20中の(H−x)量だけ左側
にスライドする。この時、ロックレバー40のリンク爪
40kが電源スイッチ47をオン,オフするスイッチレ
バー41の矩形の孔部41kに係合されていて該スイッ
チレバー41を共に左側にスライドさせる。これによ
り、図18に示すように、スイッチレバー41はシャッ
トオフ時にのみ第1の検出レバー66のカムフォロア6
6dがカムギヤ53の略三角柱状の凸カム部53dを乗
り越えてロックレバー40が解放されるまで電源スイッ
チ47の操作部47aを押しつづけることになり、第1
の検出レバー66のカムフォロア66dがカムギヤ53
の略三角柱状の凸カム部53dに乗り上げたまま電源が
遮断されることがない。
【0057】このように、第1の検出レバー66のカム
フォロア66dがカムギヤ53の凸カム部53dから完
全に離れるまで電源遮断のタイミングを遅らせることが
できるので、シャットオフ後で再び再生操作レバー22
を押圧操作して電源スイッチ47をオン動作する時に、
モータ19等の駆動機構への負荷が大きくなることはな
く、また、第1の検出レバー66及び第2検出レバー6
7等の変形や、再生操作レバー22等がロックレバー4
0にロックされたまま操作できなくなる等の弊害が発生
することはない。
【0058】また、図7,図8に示すように、シャーシ
11の下面の前側に軸部を成す大,小径絞り部37a,
37bを有する左右一対の2段絞り部37,37を、下
面中央に軸部を成す前後一対の小径絞り部38,38を
プレス加工等によりそれぞれ一体突出成形し、これら一
対の絞り部37,37の各大径絞り部37a,37aに
ロックレバー40とスイッチレバー41とをそれぞれ左
右方向にスライド自在に積層すると共に、該一対の絞り
部37,37の右側の小径絞り部37b及び右側の小径
絞り部38に早送り操作レバー42を、左側の小径絞り
部37b及び左側の小径絞り部38に巻戻し操作レバー
43を、それぞれ前後方向にスライド自在に積層したの
で、一対の絞り部37,37の各大径絞り部37a,3
7aをスライドの基準ガイドとしてロックレバー40と
スイッチレバー41とを左右方向に確実にスライドさせ
ることができる。
【0059】また、図9,図10に示すように、一対の
絞り部37,37の各小径絞り部37b,37bにスラ
イド自在に支持された早送り操作レバー42と巻戻し操
作レバー43とを各かしめ部37c,37c及び一対の
絞り部38,38の各かしめ部38c,38cにより抜
け止めして前後方向に確実にスライドさせることができ
る。このように、わずか4ケ所の各かしめ部37c,3
7c,38c,38cにより4つの各操作レバー40,
41,42,43をそれぞれスライド自在に係止し、他
の軸やEリング等の別の止め部品を必要としないので、
部品点数及び組立工数を大幅に削減して全体の低コスト
化を一層図ることができる。さらに、各絞り部37の大
径絞り部37aと小径絞り部37bとで深絞りとなって
いると共に、かしめ部37c,38cを含めた各絞り部
37,38はシャーシ11と一体に構成されているた
め、各操作レバー40,41,42,43をシャーシ1
1に取付ける際の位置精度が出し易くて組立て作業性が
良く、また機械的強度も強くなり、高精度のテープレコ
ーダ1を安価に提供できる利点がある。
【0060】さらに、図12〜図14に示すように、F
R切換えレバー51の支軸52の係止部52aに、ポリ
エチレンテレフタレート(PETP)製で薄肉板状のフ
リクションレバー57の一端側の孔部57aをスリット
57bを介して係脱自在に取付けるようにしたので、支
軸52にカムギヤ56等を組立てる際に、上記フリクシ
ョンレバー57の一端側はコイルばね58の固定用止め
ワッシャとして機能すると共に、カムギヤ56との摩擦
によって発生する回転力を第1の検出レバー66側に伝
達するためのレバーとしての機能を兼ねるものとなる。
【0061】また、フリクションレバー57にPETP
を使用するため、大幅な薄肉化(例えば、0.125〜
0.188mm)が可能である。更に厚さが0.125
〜0.188mm程度のPETPは柔軟性が高いため、
フリクションレバー57の他端側の長孔部57cと連結
される第1の検出レバー66の鉤部66eが図14に示
すように同一平面上になくてもフリクションレバー57
の他端側を弾性変形させることにより容易に組み込んで
連結させることができる。この組立て後には、図13に
示すように、フリクションレバー57の他端側は元の形
状に戻るので、該フリクションレバー57の長孔部57
cが第1の検出レバー66の鉤部66eからはずれるこ
とはない。このように、フリクションレバー57の孔部
57aとスリット57bが止めワッシャとしての機能を
有するため、別部品である止めワッシャを必要とせず、
この点からも構成部品点数及び組立工数の削減を図るこ
とができると共に、組立て易さによる作業性改善の効果
を期待することができる。また、テープレコーダ1全体
の薄肉化をより一層図ることができる。
【0062】また、図11に示すように、シャーシ11
の下面と印刷配線基板72の上面との距離Hは例えば
7.1mmに設定してあり、該シャーシ11の下面の左
前側コーナ部に高さ(深さ)が例えば3mmで直径が例
えば6mmの凹状の突出部11jを塑性加工の限界に近
いところまで深絞り形成し、その部分にアウトサート成
形によりポリアセタール等の合成樹脂製の円筒部71を
一体的に設けて高さ7.1mmとした。そして、図7,
11に示すように、印刷配線基板72をアースねじ73
で螺合すると、このアースねじ73を介して印刷配線基
板72のアースパターン72bと金属板製のシャーシ1
1とが導通し、テープ走行駆動系による静電気を除去す
ることができると共に、帯電を防止することができる。
【0063】このように、シャーシ11をプレス加工し
た後に突出部11jの中央にねじ孔部11kをタップ加
工し、その回りにアウトサート成形を行うだけで軸部が
構成されるため、例えば従来行っていた金属製の基板取
付軸等の別部品をシャーシ11にかしめ等により別途取
付ける必要がなくなり、その分部品点数及び組立工数の
削減を図って全体の低コスト化を図ることができる。さ
らに、凹状の突出部11j及び円筒部71はプレス成形
とアウトサート成形によりシャーシ11に一体突出成形
されるので、上記従来の基板取付軸等をシャーシ11に
かしめにより固定する場合よりも強度のアップが図ら
れ、テープレコーダ1を誤って落としても落下時の衝撃
力に十分耐えることができる強度を有して故障の少ない
テープレコーダ1を安価で提供することができる。
【0064】さらに、図15,16に示すように、シャ
ーシ11の左前縁側において下方にL字状に折り曲げら
れた平面円弧状の曲げ部11nに対向する位置に、ポリ
アセタール等の合成樹脂製の爪部99Aを有した支軸
(軸)99をアウトサート成形により下方に一体突出成
形すると共に、上記支軸99に合成樹脂製のモード切換
え操作レバー90の円筒部93を回動自在に支持し、該
モード切換え操作レバー90の操作部91と円筒部93
との間のシャーシ11の曲げ部11nに対向する位置に
該曲げ部11nが入り込む凹部92を形成したので、テ
ープレコーダ1を誤って落下させてモード切換え操作レ
バー90の操作部91に図16に示すような衝撃力Pが
加わっても、この衝撃力Pを上記凹部92の壁面がシャ
ーシ11の曲げ部11nに当たることにより該曲げ部1
1nで受け止めることができる。その結果、落下時等に
モード切換え操作レバー90にかかる衝撃力Pがシャー
シ11の曲げ部11nで受け止められて直接支軸99に
伝わることがなく、該支軸99への影響を最小限に抑え
ることができる。
【0065】このように、上記シャーシ11の前縁部に
曲げ部11nを折り曲げ形成すると共に、該曲げ部11
nに対向する位置のモード切換え操作レバー90の操作
部91の円筒部93との間に凹部92を形成したので、
部品構成を変えることなく、モード切換え操作レバー9
0への落下時等の衝撃による支軸99の折れ等の欠損を
確実に防止することができる。また、支軸99の直径を
小さくしても落下時の衝撃力Pにより支軸99が折れた
りすることもなく、部品コストをアップさせることなく
軸折れ防止の強度の向上をより一段と図ることができ
る。尚、上記シャーシ11のもう一方の曲げ部11mと
ディレクション切換え操作レバー80の操作部81の円
弧状の後壁81a(図5に示す)とで上記モード切換え
操作レバー90の場合と同様に支軸89の折れ等の欠損
を確実に防止することができる。
【0066】図36は他の実施例のオーディオ用のオー
トリバース式テープレコーダ(リバース式記録再生装
置)1′を示す。このテープレコーダ1′では、キャビ
ネット2′の正面の巻戻しボタン6とディレクション切
換え操作レバー80との間に録音ボタン8を設けると共
に、モード切換え操作レバー90の左隣側にマイクロフ
ォン9を内蔵して録音,再生できるようにしたものであ
る。
【0067】図37はオーディオ用のオートリバース式
テープレコーダ(リバース式記録再生装置)1に適用さ
れる別の実施例の回動力伝達機構の首振りギヤ56を示
す。この首振りギヤ56は前記実施例と同様にFR切換
えレバー51に起立した支軸(軸)52に回動及び上下
動自在に支持してある。この首振りギヤ56上の支軸5
2の回りにコイルばね58′の巻き部58aを介装して
ある。このコイルばね58′の弾性付勢力と上記首振り
ギヤ56の接触摩擦力とにより該首振りギヤ56の回転
力は第1の検出レバー66(図6の第1の検出レバー6
6を援用する)に伝達されるようになっている。また、
このコイルばね58′の巻き部58aの上端部側はワッ
シャ59で係止されていると共に、該上端部の一端側
は、上記第1の検出レバー66の鉤部66eに係止され
るフック形状の腕部58bとなって該鉤部66e側に延
びている。
【0068】図37,図38に示すように、コイルばね
58′の上端のフック形状になった腕部58bは、伝達
部材としての機能を兼用し、また、首振りギヤ56との
接触による摩擦が発生して回転力がコイルばね58′に
与えられる。さらに、ギヤ比切換えのために大径歯部5
6aと小径歯部56bとから成る上記首振りギヤ56が
上下動作を行う際に、復帰用コイルばねとして作用す
る。このように、上記3つの機能をコイルばね58′の
1つの構成部材のみにより達成することができるので、
前記実施例と同様に、部品点数を削減することができる
と共に、組立工数を低減することができる。また、図3
7に示すように、コイルばね58′の上端の腕部58b
は首振りギヤ56の上下動作による位置変化は生じない
ため、連結される第1の検出レバー66等の接続に要す
るスペースは最小スペースだけ確保されれば良く、装置
全体の小型化を図ると共に、ギヤ圧入等の寸法の微細な
管理が不要となる。
【0069】尚、前記各実施例によれば、記録再生装置
としてオーディオテープレコーダについて説明したが、
ビデオテープレコーダ(VTR)等の他の記録再生装置
に適用できることは勿論である。また、各操作レバーを
元の位置に復帰させる弾性付勢部材として捩りばねを用
いたが、弾性付勢部材は捩りばねに限らず、引張りばね
等の他の弾性付勢部材でもよい。
【0070】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、軸に
回動部材を回動自在に支持すると共に、該軸の回りに弾
性部材を介装し、この弾性部材の弾性付勢力と上記回動
部材の接触摩擦力とにより該回動部材の回動力を上記軸
に支持された伝達部材に伝達するようにした記録再生装
置の回動力伝達機構において、上記回動部材と上記伝達
部材との間に上記弾性部材を介在し、この伝達部材の係
合部を上記軸の係止部に係脱自在に取付けたことによ
り、伝達部材の係合部が止め部品としての機能を果たす
ため、その分止め部品等の別部品が不要となって構成部
品及び組立工数を削減することができると共に、組立作
業性を向上させることができる。また、装置全体の小
型,薄型化をより一段と図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すオートリバース式テー
プレコーダの斜視図。
【図2】上記テープレコーダとテープカセットの斜視
図。
【図3】上記テープカセットのマイクロコンピュータや
プランジャ等の電気的制御を受けないメカデッキ部の平
面図。
【図4】上記メカデッキ部の要部の透視図。
【図5】上記メカデッキ部の要部の斜視図。
【図6】上記メカデッキ部を裏側から見た平面図。
【図7】上記メカデッキ部のシャーシを裏側から見た斜
視図。
【図8】上記シャーシを裏側から見た平面図。
【図9】図8のX−X線に沿う断面図。
【図10】図9のY部分の拡大断面図。
【図11】上記シャーシのアース部分の断面図。
【図12】上記メカデッキ部の首振りギヤ部分の断面
図。
【図13】上記首振りギヤの回転力を伝達するフリクシ
ョンレバーの平面図。
【図14】上記フリクションレバーの取付手順を示す斜
視図。
【図15】上記メカデッキ部のモード切換え操作レバー
部分の平面図。
【図16】図15のZ−Z線に沿う断面図。
【図17】上記メカデッキ部のオートディレクション機
構の概略構成図。
【図18】上記メカデッキ部の電源保持機構の概略構成
図。
【図19】上記メカデッキ部のロックレバーとスイッチ
レバーの連係関係を示す拡大断面図。
【図20】上記ロックレバーとモード切換え操作レバー
の連係関係を示す拡大説明図。
【図21】上記メカデッキ部の再生,逆転再生時の首振
りギヤとカムギヤ(回動力伝達機構)の関係を示す断面
図。
【図22】上記再生,逆転再生時の駆動系の説明図。
【図23】上記メカデッキ部の両面再生時の動作を示す
説明図。
【図24】上記メカデッキ部の片面再生時の動作を示す
説明図。
【図25】上記メカデッキ部の両面逆転再生時の動作を
示す説明図。
【図26】上記片面逆転再生時から自動停止へ切り換わ
る時の動作を示す説明図。
【図27】上記メカデッキ部の再生走行中の動作を示す
要部の説明図。
【図28】上記メカデッキ部の再生から逆転再生へ切り
換わる時の要部の説明図。
【図29】上記逆転再生走行中の動作を示す要部の説明
図。
【図30】上記逆転再生から再生へ切り換わる時の動作
を示す要部の説明図。
【図31】上記メカデッキ部の停止及び早送り,巻戻し
時の首振りギヤとカムギヤ(回動力伝達機構)の関係を
示す断面図。
【図32】上記早送り,巻戻し時の駆動系の説明図。
【図33】上記メカデッキ部の早送り時の動作を示す説
明図。
【図34】上記メカデッキ部の巻戻し時の動作を示す説
明図。
【図35】上記テープレコーダの正面図。
【図36】他の実施例のテープレコーダの正面図。
【図37】別の実施例の首振りギヤとフリクションレバ
ーの断面図。
【図38】上記フリクションレバーの平面図。
【図39】従来のテープレコーダの回動力伝達機構の断
面図。
【図40】従来のテープレコーダの回動力伝達機構の断
面図。
【符号の説明】
1…テープレコーダ(記録再生装置) 52…支軸(軸) 52a…係止部 56…ギヤ(回動部材) 57…フリクションレバー(伝達部材) 57a…孔部(係合部) 57b…スリット 58…コイルばね(弾性部材)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年6月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】そして、図39,40に示すように、上記
大径のギヤ202と小径のギヤ203は2段ギヤとして
機能し、再生・早送り・巻戻しのギヤ比切換え時に、軸
201に沿って上下動作する。中間レバー205はフリ
クション発生コイルばね206と大径のギヤ202との
接触摩擦によって2段ギヤからの回転力を得て、この回
転力をテープエンド検出レバー等から成る外部機構へ伝
達する。この外部機構により切換えレバー200は左右
一対のリール台のいずれか一方のリール台側に移動す
る。これにより、切換えレバー200の軸201に回転
自在に支持された2段ギヤ202,203のいずれか一
方のギヤ等を介して上記いずれか一方のリール台が所定
方向に回転する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】図3,5に示すように、再生操レバー22
上には、一対の絞り部22i,22i及び一対の突出部
22j,22jを介して通常の再生(NORMAL P
LAY)か逆転再生(RVS PLAY)かに切り換え
る金属製で略矩形板状のピンチローラ切換えレバー(第
3の切換え手段)24を左右方向にスライド自在に支持
してあると共に、上記一対の突出部22j,22jには
再生ヘッド25を取付けたヘッド基板26を一対のねじ
27,27により締結固定してある。ピンチローラ切換
えレバー24の前縁の中央右側には、絞り部24bを有
して再生操作レバー22の前片部22a上をスライドす
る舌片状の前片部24aを一体突出成形してあると共
に、該レバー24の後縁の中央右側には、再生操作レバ
ー22の角孔部22h内に挿入されてシャーシ11上を
スライドするコ字状の後片部24cを一体突出成形して
ある。これら操作再生レバー22の前片部22aの絞り
部22bとピンチローラ切換えレバー24の前片部24
aの絞り部24bとの間には弾性部材としての捩りばね
を介装してあり、該捩りばね28の弾性付勢力によ
りピンチローラ切換えレバー24の左右方向のスライド
後の位置が左右のいずれか一方の位置で保持されるよう
になっている。尚、図2,3に示すように、シャーシ1
1上の一対のキャプスタン16,17間には、筐型のキ
ャビネット2内に装着されたテープカセット100の位
置決めをする樹脂製の一対のカセット位置決めピン2
9,29をアウトサート成形により一体突出成形してあ
る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】そして、図23,27に示すように、磁気
テープ103の両面再生のFWD時には、第1の検出レ
バー66の基端部66cは第2の検出レバー7の先端
部67bの下方に離れて位置しており、図28に示すよ
うに、磁気テープ103の走行方向を再生走行方向から
逆転再生走行方向へ切換える時には、第1の検出レバー
66の基端部66cを第2の検出レバーの先端部67b
の下側より上方に押圧して該第2の検出レバー67の基
端部67cを右方向に移動させるようになっている。ま
た、図25,29に示すように、磁気テープ103の両
面再生のRVS時には、第1の検出レバー66の基端部
66cは第2の検出レバー67の先端部67bの上方に
離れて位置しており、図30に示すように、磁気テープ
103の走行方向を逆転再生走行方向から再生走行方向
へ切り換える時には、第1の検出レバー66の基端部6
6cを第2の検出レバー67の先端部67bの上側より
下方に押圧して該第2の検出レバー67の基端部67c
を左方向に移動させるようになっている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】図23,図27は、磁気テープ103の再
生(FWD)走行中の状態を示す。この時、ディレクシ
ョン切換え操作レバー80は右側に位置しており、図2
3に示すように、ピンチローラ切換えレバー24は左側
に位置して右側のキャプスタン17に右側のピンチロー
ラ31が磁気テープ103を挾んで当接している。ま
た、ピンチローラ切換えレバー24とディレクション切
換え操作レバー80との間には動作ストローク上の微小
の遊び(所謂ガタ)が設置されている。ここで、ピンチ
ローラ切換えレバー24は捩りばね28の付勢力により
左側に固定されているので、ディレクション切換え操作
レバー80の起立部82の右端側に当接している捩りば
ね68の弾性付勢力によりディレクション切換え操作レ
バー80の操作部81は左方向へ、第の検出レバー6
7の先端部67bは図27中矢印G方向へ上記遊び分だ
け各支軸89,63を中心に回転する。この時、第1の
検出レバー66の基端部66cが第2の検出レバー67
の先端部67bの下方に少し離れて位置してディレクシ
ョン動作(FWD→RVS反転動作)に必要な位置決め
がなされる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図27
【補正方法】変更
【補正内容】
【図27】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図28
【補正方法】変更
【補正内容】
【図28】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図29
【補正方法】変更
【補正内容】
【図29】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図30
【補正方法】変更
【補正内容】
【図30】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸に回動部材を回動自在に支持すると共
    に、該軸の回りに弾性部材を介装し、この弾性部材の弾
    性付勢力と上記回動部材の接触摩擦力とにより該回動部
    材の回動力を上記軸に支持された伝達部材に伝達するよ
    うにした記録再生装置の回動力伝達機構において、 上記回動部材と上記伝達部材との間に上記弾性部材を介
    在し、この伝達部材の係合部を上記軸の係止部に係脱自
    在に取付けたことを特徴とする記録再生装置の回動力伝
    達機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の記録再生装置の回動力伝
    達機構において、 上記伝達部材をポリエチレンテレフタレートにより薄肉
    板状に形成すると共に、該伝達部材の係合部をスリット
    を有した孔部により形成したことを特徴とする記録再生
    装置の回動力伝達機構。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の記録再生装置の回動力伝
    達機構において、 上記回動部材として樹脂製のギヤを用いると共に、上記
    弾性部材として金属製のコイルばねを用いたことを特徴
    とする記録再生装置の回動力伝達機構。
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