JPH08234806A - 電子制御ユニットの調整装置および調整方法 - Google Patents

電子制御ユニットの調整装置および調整方法

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JPH08234806A
JPH08234806A JP7193025A JP19302595A JPH08234806A JP H08234806 A JPH08234806 A JP H08234806A JP 7193025 A JP7193025 A JP 7193025A JP 19302595 A JP19302595 A JP 19302595A JP H08234806 A JPH08234806 A JP H08234806A
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JP
Japan
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control
data
control unit
rom
cpu
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Application number
JP7193025A
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English (en)
Inventor
Toshiki Matsue
利樹 松江
Nagahisa Fujita
永久 藤田
Tsunehisa Okuda
恒久 奥田
Teruaki Tanioka
輝明 谷岡
Toshihiro Ishihara
敏広 石原
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子制御式のエンジンや変速機等、所定の制
御対象を制御する電子制御ユニット1のROMデータを
エミュレーションRAMによりエミュレーションして変
更調整するようにした調整装置に対し、電子制御ユニッ
ト1の制御用CPU3が高速化されてもそれに十分に対
処できるようにして、ツールの長期使用化を図る。 【解決手段】 ROM4のデータをエミュレーションす
るエミュレーションRAM5を電子制御ユニット1内に
設け、該ユニット1の制御用CPU3がROMエミュレ
ーションを行う場合、制御用CPU3は制御対象に対す
る制御等、本来の制御を行う合間をぬって、エミュレー
ションRAMにアクセスしてROMエミュレーションを
行い、アクセス時間を短縮する。また、制御用CPU3
と調整装置のコントローラ22とを、2つの方向からア
クセス可能なDPRAM7を介して接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子制御式
の燃料噴射エンジンやトランスミッション等の制御対象
を制御するための電子制御ユニットにおいてその制御デ
ータを試作段階等で変更調整するようにした調整装置及
び調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば車両に搭載される電子制
御式の燃料噴射エンジンにおいては、その制御のために
ROM及び制御用CPUを有する電子制御ユニットを設
けて、このROMに対し制御プログラム及び各種の定数
や係数等の基本となる所定の制御データを記憶させ、こ
の制御ユニットからの制御信号によりエンジンの燃料噴
射量等を制御するようにしている。
【0003】そして、上記ROMに記憶される各種の定
数や係数等のROMデータは、製品段階では所定値に固
定されるが、エンジンの設計や試作の段階では、チュー
ニングのために或いはエンジンを搭載する車種に応じて
変更され、これらの調整によって車両の加速性や燃費、
騒音等に応じた最適値が決定されるようになっている。
このため、上記設計段階等では、エンジンの運転状態
で、電子制御ユニットにおけるROMデータを書き換え
るいわゆるROMエミュレーションを行う要求がある。
【0004】そこで、本出願人は前に、電子制御ユニッ
トにおけるROMデータをパソコンにより書き換えるた
めの調整装置として、その電子制御ユニットの端末とパ
ソコンとを接続するツールを設け、このツールに、電子
制御ユニットのROMデータをエミュレーション可能な
エミュレーションRAMを内蔵させ、このRAMにRO
Mデータを転送して書き込んだ後はRAMに対し電子制
御ユニットの制御用CPUをアクセスさせながらそのR
AMのデータを書き換えることにより、上記ROMエミ
ュレーションを容易にかつ専用的に行い得るようにする
ことを提案している(特開平6―259284号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案のも
のでも問題が全くないわけではない。すなわち、ツール
側にエミュレーションRAMが設けられているので、R
OMエミュレーション時の制御用CPUのアクセス時間
がエミュレーションRAMによって決まる。そのため、
制御用CPUを高速化するときには、それに対応してツ
ール側のRAMをも変更する必要があり、改良の余地が
あった。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その第1の目的は、上述したROMエミュレーショ
ン用のツールとしての調整装置の構成を変更することに
より、電子制御ユニットの制御用CPUを高速化すると
きでも、それに応じて調整装置を変更することなくRO
Mエミュレーションができるようにして、調整装置の長
期使用化を図るものである。
【0007】また、第2の目的は、上記制御用CPUの
高速化に対応して、制御データの書換えを迅速に行い得
る調整方法を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、請求項1に係る発明は、少なくとも制御データ
を記憶するROMと制御用CPUとを有し所定の制御対
象を制御する電子制御ユニットの調整装置として、上記
電子制御ユニットに、上記ROMの制御データをエミュ
レーション可能なエミュレーションRAMを設けるとと
もに、該エミュレーションRAMに書き込まれた制御デ
ータを変更調整するコントローラを備える構成とする。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1記載の電
子制御ユニットの調整装置において、上記エミュレーシ
ョンRAMを制御用CPUによりアクセス可能とすると
ともに、該制御用CPUと上記コントローラとを、2つ
の方向からアクセス可能なDPRAM(Dual Po
rt RAM)を介して接続する構成とする。
【0010】請求項3に係る発明は、請求項2記載の電
子制御ユニットの調整装置において、上記DPRAMを
電子制御ユニットに設ける構成とする。
【0011】請求項4に係る発明は、請求項1記載の電
子制御ユニットの調整装置において、上記電子制御ユニ
ットに、ROMとして制御用CPUに接続可能な外部R
OMと、該外部ROM及びエミュレーションRAMを選
択的に切り換えて制御用CPUに接続させる切換手段と
を設ける一方、上記制御用CPUを、上記エミュレーシ
ョンRAMの制御データの変更時に外部ROMの制御デ
ータに基づいて制御対象を制御する構成とする。
【0012】請求項5に係る発明は、請求項4記載の電
子制御ユニットの調整装置において、上記外部ROM
を、制御データと共に制御プログラムを記憶する構成と
する。また、上記制御用CPUを、該外部ROMの制御
データ及び制御プログラムをエミュレーションRAMに
書き込んだ後は該エミュレーションRAMに対しアクセ
スして制御対象を制御する構成とする。
【0013】また、上記第2の目的を達成するため、請
求項6に係る発明は、少なくとも制御データを記憶する
ROMと該ROMの制御データをエミュレーション可能
なエミュレーションRAMと制御用CPUとを有し、所
定の制御対象を制御する電子制御ユニットの上記エミュ
レーションRAMに書き込まれた制御データをコントロ
ーラにより変更調整する電子制御ユニットの調整方法と
して、上記エミュレーションRAMに書き込まれた制御
データを変更する変更コマンドに先立って、2つの方向
からアクセス可能なDPRAMのオプションエリアに所
定のコードを書き込む。次いで、制御用CPUに上記D
PRAMのオプションエリアのコードを読み込ませて該
コードに基づいて制御データを書き換えさせる構成とす
る。
【0014】(作用)上記の構成により、請求項1に係
る発明では、電子制御ユニットにROMの制御データを
エミュレーションできるエミュレーションRAMが設け
られているので、その電子制御ユニットの制御用CPU
がROMエミュレーションを行う場合、制御用CPUは
制御対象に対する制御等、本来の制御を行う合間をぬっ
て、エミュレーションRAMにアクセスしてROMエミ
ュレーションを行えばよく、そのアクセス時間を短くで
き、制御CPUを高速化しても、エミュレーションRA
Mに対するアクセス時間の問題がなくなって適確にアク
セスできることとなる。このため、コントローラ側で
は、制御用CPUの高速化が行われても、元のままでR
OMエミュレーションが行え、制御データ的にみてコン
トローラひいては調整装置を長く使用することができ
る。
【0015】また、エミュレーションRAMが制御用C
PUと一体的に電子制御ユニットに設けられているの
で、そのエミュレーションRAMを制御用CPUの制御
速度に対応したものとすることで、制御用CPU本来の
制御が妨げられず、制御用CPUの高速化を容易に達成
することができる。
【0016】請求項2に係る発明では、制御用CPUと
コントローラとが、2つの方向からアクセス可能なDP
RAMを介して接続されているので、コントローラから
のROMエミュレーションのコマンドに対し、そのコマ
ンドを一旦DPRAMで受けておき、制御用CPUは本
来の制御が暇なときにDPRAMのコマンドを読み込ん
でROMエミュレーションを行えばよく、制御用CPU
がそれ自身の制御を高速で実行しつつROMエミュレー
ションを行うことができる。
【0017】請求項3に係る発明では、DPRAMが電
子制御ユニットに設けられているので、ROMエミュレ
ーション時に外部ノイズの影響を受け難くなり、耐ノイ
ズ性を向上させることができる。
【0018】請求項4に係る発明では、エミュレーショ
ンRAMの制御データの変更時には、切換手段により制
御用CPUがエミュレーションRAMから外部ROMに
接続され、この外部ROMの制御データに基づいて制御
対象が制御される。従って、制御対象がエミュレーショ
ンRAMの変更途中の不確定な制御データに基づいて制
御されることはなく、ROMエミュレーション状態でも
適正な制御を行うことができる。
【0019】請求項5に係る発明では、外部ROMの制
御データ及び制御プログラムをエミュレーションRAM
に書き込んだ後、制御用CPUは、アクセス時間が外部
ROMよりも短いエミュレーションRAMにアクセスし
て、そのRAMに書き込まれた制御プログラムに基づい
て制御対象を制御するので、制御の高速化をより図るこ
とができる。
【0020】請求項6に係る発明では、電子制御ユニッ
ト側のエミュレーションRAMに書き込まれたROMの
制御データをコントローラにより変更するときには、ま
ず、コントローラから、制御データを変更する変更コマ
ンドに先立ってDPRAMのオプションエリアに所定の
コードが書き込まれる。次いで、制御用CPUが上記D
PRAMのオプションエリアのコードを読み込んで該コ
ードに基づき制御データを書き換える。このようにコン
トローラからのDPRAMへのデータの書込み、及び制
御用CPUのDPRAMのデータの読取りをそれぞれオ
プションエリアで集中して行うことにより、その書込み
及び読取りが容易となり、制御用CPUの高速化に対応
して制御データの書換えを迅速に行うことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0022】図1は本発明の実施例に係る電子制御ユニ
ットの調整装置又はモニタ装置としてのツールを示し、
このツールは制御対象の開発等の段階で使用されるもの
で、電子制御ユニット(ECU)1と、中継手段として
の中継ボックス13と、コントローラ22とで構成され
ており、そのうち、電子制御ユニット1は制御対象に付
随して設けられるが、中継ボックス13及びコントロー
ラ22は電子制御ユニット1とは切り離して装備され
る。
【0023】すなわち、図1において、電子制御ユニッ
ト1は制御対象としてエンジンの電子制御式燃料噴射装
置を制御するもので、この電子制御ユニット1にはエバ
ボード2が搭載され、このエバボード2には制御用CP
U3、プログラムROM4、エミュレーションRAM
5、これらプログラムROM4及びエミュレーションR
AM5の切換用のメモリ切換部6、ユニット側DPRA
M(デュアルポートRAM)7、及びエバボード2端部
に位置するコネクタとしての例えば16ビットの中継端
子8が取り付けられている。また、電子制御ユニット1
には、図2に示すように、エバボード2とは別にI/O
(インプット/アウトプット)ボード41が搭載され、
このI/Oボート41には各種信号の入出力端子(図示
せず)、電流制限装置42及び電圧変換器43が取り付
けられている。
【0024】上記制御用CPU3は、本来のエンジン制
御(詳しくは燃料噴射制御)を行うとともに、その合間
に該本来のエンジン制御や他の制御よりも優先度の低い
最後の優先順位でツールのための信号処理を行うもので
ある。この制御用CPU3には、図外のセンサ類により
検出されて刻々変化する制御に必要な変数を記憶するR
AM及びROM(共に図示せず)が内蔵されている。
【0025】プログラムROM4は本発明でいうROM
ないし外部ROMを構成するもので、上記制御用CPU
3がエンジン制御を行うときに必要な制御プログラム、
及び各種の定数や係数等の基本となる所定の制御データ
を記憶する。一方、エミュレーションRAM5は、上記
プログラムROM4の制御データを書き換えるために該
制御データを一時的に記憶し、また、制御の高速化を図
るために制御プログラムをも一時的に記憶するようにな
っている。これらプログラムROM4及びエミュレーシ
ョンRAM5は制御用CPU3に対しデータバス9及び
アドレスバス10を介して接続されている。そして、メ
モリ切換部6は、切換手段として制御用CPU3からの
コマンドにより上記プログラムROM4及びエミュレー
ションRAM5を選択切換えするもので、このメモリ切
換部6からROM選択信号をプログラムROM4に出力
することで該プログラムROM4を、またRAM選択信
号をエミュレーションRAM5に出力することで該エミ
ュレーションRAM5をそれぞれ選択するようになって
いる。
【0026】さらに、上記ユニット側DPRAM7は通
常のRAMとは異なり、2つのポートを有していて各ポ
ートの双方向からアクセス可能なRAMで、所定の容量
(例えば32kバイト)を有する。その一方のポートは
上記データバス9及びアドレスバス10を介して制御用
CPU3に接続されている。ユニット側DPRAM7の
他方のポートは、例えば16ビットのバス11を介して
上記中継端子8に接続されている。
【0027】尚、上記エバボード2上のプログラムRO
M4、エミュレーションRAM5、メモリ切換部6、D
PRAM7及び中継端子8は、制御対象の開発段階でプ
ログラムROM4の制御データ(場合によっては制御プ
ログラムを含む)が確定するまで同エバボード2に設け
られるもので、このプログラムROM4のデータが決定
された制御対象の量産品に対しては、これらプログラム
ROM4等が搭載されていなくて制御用CPU3のみが
搭載されたエバボードが電子制御ユニット1に装備さ
れ、確定した制御データ及び制御プログラムは、制御C
PU3の内部ROMに記憶される。
【0028】上記中継ボックス13には、そのボード端
部に配置されたパラレル通信用及びシリアル通信用の各
中継端子14,18と、通信用CPU16と、シリアル
レシーバ/ドライバ17とが搭載されている。上記パラ
レル通信用の中継端子14は例えば16ビットのもの
で、上記電子制御ユニット1のエバボード2上の中継端
子8に例えば16ビット(16本)の比較的短い長さ
(例えば10〜20cm)のパラレル通信ケーブル1
2,12,…を介して接続可能とされている。
【0029】上記通信用CPU16は、パラレル通信デ
ータとシリアル通信データとを変換するもので、その一
方のポートは例えば16ビットのバス15を介して上記
パラレル通信用の中継端子14に接続され、他方のポー
トは上記シリアルレシーバ/ドライバ17を介してシリ
アル通信用の中継端子18に接続されている。このシリ
アルレシーバ/ドライバ17は通信用CPU16に付設
されるもので、通信用CPU16の入/出力データを後
述するシリアル通信ケーブル20の規格に合致させるた
めのものである。また、上記シリアル通信用の中継端子
18には1本のシリアル通信ケーブル20の一端部が接
続可能とされ、このシリアル通信ケーブル20の他端は
コントローラ22に接続可能とされている。そして、中
継ボックス13においては、コントローラ22から例え
ば電流駆動型のシリアル通信データが電子制御ユニット
1に送信されたとき、通信用CPU16により、そのシ
リアル通信データをパラレル通信データに変換して電子
制御ユニット1のエバボード2上のユニット側DPRA
M7における所定のアドレスに書き込む一方、通信用C
PU16により、電子制御ユニット1のDPRAM7の
所定のアドレス上のパラレル通信データを読み込んでそ
れをシリアル通信データに変換した後、コントローラ2
2に送信するようになされている。
【0030】上記コントローラ22はI/Fボックス
(インタフェースボックス)23とそれに接続されたパ
ソコン30とを含んでなる。パソコン30は、データ解
析用(モニタ用)のCPU(図示せず)を内蔵したパソ
コン本体31と、このパソコン本体31に接続されたデ
ィスプレイ33と、キーボード等の外部入力装置32と
からなる。I/Fボックス23には、上記中継ボックス
13とシリアル通信を行うためのもので、そのボード端
部に配置されたシリアル通信用の中継端子24と、通信
用CPU26と、シリアルレシーバ/ドライバ25と、
I/Fボード側DPRAM27と、システムバス28と
が搭載されている。上記シリアル通信用の中継端子24
は、上記の如く、上記中継ボックス13のシリアル通信
用中継端子18にシリアル通信ケーブル20を介して接
続可能とされている。このシリアル通信ケーブル20
は、例えばデータを電流の大小に変換して送信する電流
駆動型のもので、そのケーブル長さは、例えば5〜6m
とされて上記各パラレル通信ケーブル12のケーブル長
よりも長く設定されている。
【0031】上記通信用CPU26は、上記中継ボック
ス13における通信用CPU16と同じもので、パラレ
ル通信データとシリアル通信データとを変換する。この
通信用CPU26の一方のポートは、該通信用CPU2
6に付設される上記シリアルレシーバ/ドライバ25を
介してシリアル通信用の中継端子24に接続されてい
る。
【0032】上記I/Fボード側DPRAM27は、上
記電子制御ユニット1におけるDPRAM7と同様に2
つのポートを有していて各ポートの双方向からアクセス
可能な所定の容量を持つRAMからなり、その一方のポ
ートに上記通信用CPU26の他方のポートが接続さ
れ、DPRAM27の他方のポートはシステムバス28
に接続されている。
【0033】また、上記I/Fボックス23のシステム
バス28は上記パソコン30に接続されており、このこ
とで、パソコン30により電子制御ユニット1のプログ
ラムROM4に記憶した制御データ(詳しくはエミュレ
ーションRAM5に書き込まれた制御データ)の書換え
のためのROMエミュレーションや電子制御ユニット1
の制御用CPU3におけるRAMの各種データのモニタ
(RAMモニタ)をコマンドしたとき、そのコマンドに
応じてROMエミュレーションやRAMモニタを行うよ
うにしている。
【0034】上記電子制御ユニット1におけるエバボー
ド2上の制御用CPU3とパソコン30とは、エバボー
ド2上のDPRAM7及び中継端子8と、中継ボックス
13上のパラレル通信用中継端子14、通信用CPU1
6及びシリアル通信用中継端子18と、I/Fボックス
23のシリアル通信用中継端子24、通信用CPU2
6、DPRAM27及びシステムバス28とを経由する
1チャンネルのインタラプト用ケーブル35によって接
続されており、このインタラプト用ケーブル35でイン
タラプトコマンドを送受信するようにしている。
【0035】ここで、上記電子制御ユニット1、中継ボ
ックス13及びコントローラ22の電源系統を、図2を
参照して説明する。電子制御ユニット1のI/Oボード
41上の入力端子等の電子部品に対しては、イグニッシ
ョンスイッチ44のON時に電源45から電流がI/O
ボード41上に設けた電流制限装置42及び電圧変換器
43を介して供給され(この供給部分の電気回線は図中
仮想線で示す)、その電圧は5Vである。また、コント
ローラ22及び中継ボックス13に対しては、パソコン
30の電源スイッチ46のON時に電源45から電流が
パソコン30内に設けた電流制限装置47及び電圧変換
器48を介して供給され(この供給部分の電気回路は図
中実線で示す)、その電圧は5Vである。さらに、電子
制御ユニット1のエバボード2上の制御用CPU3等の
電子部品に対しては、イグニッションスイッチ44のO
N時にI/Oボード41側から、パソコン30の電源ス
イッチ46のON時にコントローラ22側からそれぞれ
電流が供給されるように設けられており、それらの電圧
はいずれも5Vである。尚、図2中、49は電子制御ユ
ニット1のI/Oボード41とエバボード2との間の配
線中に設けられたダイオードであって、コントローラ2
2側から電流がI/Oボード41に流れるのを阻止する
ものである。また、50は中継ボックス13と電子制御
ユニット1との間の配線中に設けられたダイオードであ
って、電子制御ユニット1側から電流が中継ボックス1
3及びコントローラ22に流れるのを阻止するものであ
る。
【0036】また、上記各DPRAM7,27の構成に
ついて具体的に説明する。DPRAM7,27は、図3
に示すように、電子制御ユニット1に対するコマンド処
理に使用するコマンドブロックと、電子制御ユニット1
のRAMモニタに使用するモニタブロックと、パソコン
30からの割込み処理に使用するステータスブロックと
に割り当てられている。
【0037】上記コマンドブロックにはコマンドエリ
ア、オプションエリア、データエリア及びステータスエ
リアが割り当てられている。コマンドエリアは、パソコ
ン30側から電子制御ユニット1に対してコマンドコー
ドを書き込むためのエリアで、電子制御ユニット1側の
読込みエラーを防ぐために、パソコン30側は同一のコ
ードを上位コード(H)及び下位コード(L)に書き込
む一方、電子制御ユニット1側はそれらを2度読みす
る。
【0038】オプションエリアは、コマンドに対する補
助情報としてのオプション(アドレスやデータ数等)を
格納するエリアである。また、データエリアは、コマン
ドに対するデータ(ROMデータやモニタアドレス等)
を格納するエリアである。ステータスエリアは、電子制
御ユニット1側のコマンドを処理した後、その終了結果
やエラー等のステータスのコードを格納するものであ
る。
【0039】モニタブロックにはモニタ設定エリア、モ
ニタアドレスエリア及びモニタデータエリアが割り当て
られている。モニタ設定エリアは、モニタをON/OF
Fするためのスイッチ及びチャンネル数を設定するモニ
タスイッチ/チャンネル数エリアと、電子制御ユニット
1側で予め設定された設定値をパソコン30側から設定
する(電子制御ユニット1側でこのデータを読み込み、
モニタ周期及びトリガモードを変更する)モニタ周期/
トリガモードエリアと、モニタアドレス設定モードを指
定するアドレス設定モードスイッチエリアと、モニタの
アドレス設定モードスイッチが標準モードにあるときに
ページ数(上位アドレス)を格納するページエリアとか
らなる。
【0040】モニタアドレスエリアは、チャンネル毎に
予備を含めて4バイトでモニタアドレスを指定する拡張
モードエリアと、モニタアドレスを3バイトで指定する
標準モードとからなる。モニタデータエリアは、モニタ
データを格納するエリアである。
【0041】ステータスブロックは、ステータスエリア
及びインタラプトエリアが割り当てられている。ステー
タスエリアはステータスコードエリア、モニタステータ
スコードエリア、モニタステータスエリア、コマンドチ
ェック用カウンタ及びモニタチェック用カウンタからな
る。上記ステータスコードエリアは、コマンドで処理さ
れるステータスコード(リターンコード)を格納するも
ので、パソコン30側はDPRAM7,27からの割込
みを受けると、このコードで処理系を判別する。
【0042】モニタステータスコードエリアは、モニタ
処理におけるモニタステータスコードを格納するエリア
で、パソコン30側はDPRAM7,27からの割込み
を受けると、このコードでモニタの処理系を判別する。
また、モニタステータスエリアは、モニタサービスルー
チン処理後のステータスを書き込むエリアである。
【0043】コマンドチェック用カウンタは、パソコン
30側でのインタラプト処理時に読み込まれるもので、
コマンドの通信エラー回数等のチェックを行うためと、
電子制御ユニット1からのモニタ系及びコマンド系のイ
ンタラプトとの時間差が僅かなときにパソコン30側の
インタラプト処理の優先度を決定するための情報を表
す。そして、電子制御ユニット1側では後述するコマン
ドサービスルーチンが起動され、ステータスを返す毎に
カウンタがインクリメントされる。
【0044】モニタチェック用カウンタも、パソコン3
0側でのインタラプト処理時に読み込まれるもので、モ
ニタのエラー等のチェックを行うためと、パソコン30
側のインタラプト処理の優先度を決定するための情報を
表す。そして、電子制御ユニット1側の後述のモニタサ
ービスルーチンが起動される毎にカウンタがインクリメ
ントされる。
【0045】一方、上記インタラプトエリアは、電子制
御ユニット1側のインタラプト信号を発生させるための
データが書き込まれるもので、電子制御ユニット1側の
コマンド、モニタの処理終了タイミングをパソコン30
側に伝えるために使用される。つまり、このインタラプ
トエリアにデータが書き込まれると、DPRAM7,2
7内でインタラプトフラグがセットされ、DPRAM
7,27からインタラプト信号が出力され、このインタ
ラプト信号は上記インタラプト用ケーブル35によりパ
ソコン30側に伝達される。このインタラプト信号を受
けたパソコン30は、コマンド系かモニタ系の何れかの
処理を実行した後、インタラプトエリアを読み込む。こ
のとき、DPRAM7,27のインタラプト信号がリセ
ットされる。このインタラプトエリアは、コマンドイン
タラプト識別コードエリア、モニタインタラプト識別コ
ードエリア及びインタラプトコードエリアからなる。
【0046】(制御データ及び制御プログラムの転送)
次に、上記電子制御ユニット1のエバボード2におい
て、制御用CPU3の制御に基づいてプログラムROM
4に記憶されている制御データ及び制御プログラムをエ
ミュレーションRAM5に転送する動作手順を、図4に
示すフローチャートに従って説明する。
【0047】まず、ステップR1 でイグニッションスイ
ッチ44がONであるか否かを、ステップR2 でパソコ
ンの電源スイッチ46がONであるか否かをそれぞれ判
定する。つまり、電子制御ユニット1のエバボード2に
対して、電源45から電流がI/Oボード41又はコン
トローラ2を介して供給されているか否かを判定する。
そして、電流が供給されたときには直ちにステップR3
でプログラムROM4に記憶されている制御データ及び
制御プログラムをエミュレーションRAM5に転送し該
RAM5に書き込む。この転送の後イグニッションスイ
ッチ44及びパソコンの電源スイッチ46が共にONさ
れたときには、制御用CPU3は、後述するROMエミ
ュレーションの時を除いて上記エミュレーションRAM
5に対しアクセスし、それに書き込まれた制御データ及
び制御プログラムに基づいてエンジン制御をする。
【0048】(ROMエミュレーション及びRAMモニ
タの方法)続いて、上記電子制御ユニット1におけるプ
ログラムROM4に記憶されている制御データをパソコ
ン30側から書き換えるROMエミュレーションの方法
と、制御用CPU3のRAMに記憶されたデータをパソ
コン30側でモニタするRAMモニタの方法とについて
具体的に説明する。尚、パソコン30の解析用CPUと
電子制御ユニット1の制御用CPU3との間に2つのD
PRAM7,27及び通信用CPU16,26が接続さ
ているが、基本的には解析用CPU及び制御用CPU3
が各DPRAM7,27に対してアクセスやデータの書
込み、読込み等を行うようになっており、以下の説明で
は通信用CPU16,26の動作を省略して説明してい
る。
【0049】(ROMエミュレーション)このROMエ
ミュレーションを行うために、電子制御ユニット1の制
御用CPU3内に具備されている通信用プログラムとし
てのコマンドサービスルーチンを使用し、このルーチン
は、制御用CPU3で他の制御が全く行われないときに
一気に行われる。また、このエミュレーションRAM5
に対しROMデータを書き換えるときには、メモリ切換
部6により制御用CPU3がプログラムROM4に接続
されるよう切り換えられ、制御用CPU3はプログラム
ROM4の制御データ及び制御プログラムを基に本来の
エンジン制御を行うようになっている。
【0050】上記コマンドサービスルーチンでは、図5
に示す如く以下の処理動作を行う。すなわち、最初のス
テップS1でDPRAM7,27のコマンドブロックに
おけるコマンドエリアの上位のコマンドコード(H)
を、また次のステップS2で下位のコマンドコード
(L)をそれぞれ読み込み、ステップS3で両コマンド
コード(H),(L)同士が異なっているかどうかを判
定する(二重チェック)。この判定がYESのときに
は、ステップS5に進み、コマンドブロックのステータ
スエリアに所定のコードを書き込んだ後、ステップS1
0に進む。
【0051】一方、ステップS3の判定がNOのときに
は、ステップS4においてコマンド判別処理を行い、ス
テップS6で判別結果に応じた各コマンドの処理を行っ
た後、ステップS7でエラーが発生したか否かを判定す
る。この判定がYESのときには、ステップS8で上記
ステップS5と同様に、コマンドブロックのステータス
エリアにエラーコードを書き込んだ後、また判定がNO
のときには、ステップS9で、同ステータスエリアに所
定のコードを書き込んだ後、それぞれステップS10に
進む。このステップS10では、ステータスブロックの
ステータスエリアにおけるステータスコードエリアにコ
マンドコードの書込処理コマンドを書き込む。次のステ
ップS11では、ステータスブロックのステータスエリ
アにおけるコマンドチェック用カウンタをインクリメン
トし、ステップS12で、ステータスブロックのインタ
ラプトエリアにおけるコマンドインタラプト識別コード
エリアに所定コードを書き込み、最後のステップS13
で、インタラプトエリアのインタラプトコードエリアに
所定コードを書き込んだ後、終了する。
【0052】ROMエミュレーションは以下に説明する
処理順序で行われ、そのDPRAM7,27に対する処
理順序を図6に番号で示す。また、ROMエミュレーシ
ョンのフローチャートを図7に示す。
【0053】(1) まず、ツールのパソコン30側から、
ROMデータ変更のコマンドに先立ち、変更しようとす
る変更アドレスやデータ数(何バイトのデータか)等、
データ書換えのためのオプションをDPRAM7,27
のコマンドブロックにおけるオプションエリアに書き込
む(図7のステップX1)。
【0054】(2) 次いで、パソコン30側で、変更しよ
うとするROMデータをDPRAM7,27のコマンド
ブロックにおけるデータエリアに書き込む(ステップX
2)。
【0055】(3) パソコン30側がROMデータの転送
変更コマンドをDPRAM7,27のコマンドブロック
におけるコマンドエリアに書き込む(ステップX3)。
【0056】(4) パソコン30側からインタラプト用ケ
ーブル35によりDPRAM7,27のインタラプトコ
ードエリアに所定のコードを書き込んで、DPRAM
7,27から電子制御ユニット1の制御用CPU3に割
込み指令を送った後、この割込み指令を受けた制御用C
PU3が上記DPRAM7,27のコマンドエリアのコ
マンドコードを読み込み、データ書換えのためのコマン
ドを認識する(ステップX4)。
【0057】(5) 次いで、電子制御ユニット1の制御用
CPU3が、上記DPRAM7,27のオプションを読
み込み、変更アドレスやデータ数等のオプションを得る
(ステップX5)。
【0058】(6) 制御用CPU3は、上記読み込んだオ
プションを基に上記DPRAM7,27のコマンドブロ
ックにおけるデータエリアのデータを読み込んで、それ
らをエミュレーションRAM5上の指定されたアドレス
のデータエリアに書き込み、ROMデータの書換えを行
う(ステップX6,X7)。このとき、制御用CPU3
の現在の負荷(例えば電子制御ユニット1の制御対象が
エンジンである場合にはそのRAMに格納されているエ
ンジン回転数等)を読み取り、制御用CPU3の負荷か
ら変更可能なデータ数を読み込む。この制御用CPU3
の負荷(エンジン回転数等)と変更可能なデータ数との
関係は図8に示すように制御用CPU3の負荷が増大す
るほどデータ変更数が減少するように設定される。こう
することで、変更データ数が増大してもその電子制御ユ
ニット1での処理が遅れることはなくなる。
【0059】(7) 制御用CPU3は、上記(4) 〜(6) の
処理の終了後、ステータス(処理結果)をDPRAM
7,27のコマンドブロックにおけるステータスエリア
に書き込む。このとき、例えば、正常な状態で終了した
ときと異常な状態で終了したとき(エラーコード)とで
各コードを変える(ステップX8)。
【0060】(8) 制御用CPU3がDPRAM7,27
のステータスブロックにおけるステータスエリアのステ
ータスコードエリアにコマンドコードの書込処理コード
を書き込む。
【0061】(9) 制御用CPU3がDPRAM7,27
のステータスブロックにおけるステータスエリアのコマ
ンドチェック用カウンタをインクリメントする。
【0062】(10)制御用CPU3は、パソコン30側に
コマンドの終了を伝えるために、DPRAM7,27の
ステータスブロックにおけるインタラプトコードエリア
に所定のデータ値を書き込む。このことで、DPRAM
7,27からインタラプト信号がパソコン30側に出力
される(ステップX9)。
【0063】(11)パソコン30側は、上記DPRAM
7,27からのインタラプト信号をインタラプト用ケー
ブル35により受けた後、DPRAM7,27の上記コ
マンドチェック用カウンタ及びモニタチェック用カウン
タを読み込み、コマンド系又はモニタ系の何れの処理を
行うか判別する。
【0064】(12)以下の処理(12)〜(15)は上記判別がコ
マンド系処理の場合であり、パソコン30側がDPRA
M7,27のステータスブロックにおけるステータスエ
リアのステータスコードを読み込んでコマンド処理コー
ドを判別する。また、パソコン30側の変更データ数N
tと電子制御ユニット1側の変更データNeとを比較
し、Nt>Neになるまで電子制御ユニット1での変更
データ数から残りのデータ数及び先頭アドレスを求めた
後、今までの処理(1) 〜(9) を繰り返す(ステップX1
0〜X13)。
【0065】(13)パソコン30側がコマンドブロックに
おけるステータスエリアのステータスを読み込んで正常
終了か異常終了かを判別する。
【0066】(14)パソコン30側がコマンドブロックに
おけるコマンドコードエリアに無処理コードを書き込
む。
【0067】(15)最後に、パソコン30側がステータス
ブロックにおけるインタラプトエリアのインタラプトコ
ードを読み込み、インタラプト信号をクリアする。
【0068】このようなROMエミュレーションに対し
て、予めパソコン30内の所定の記憶部(図示せず)に
ROMデータのアドレスに対応した、ラベル名、ラベル
タイプ、データ長、物理量変換式、有効格子数等のエミ
ュレーション情報が備えられている。
【0069】このエミュレーション情報の詳細は表1に
例示するとおりである。
【表1】
【0070】つまり、エミュレーション情報の種類はラ
ベルタイプで表され、このラベルタイプにより定数、テ
ーブル、マップ等を区別する。また、エミュレーション
情報にはラベル名が付けられ、また、定数のときにはア
ドレス番地が、またテーブルやマップのときには先頭ア
ドレスがそれぞれ示される。対象データの長さは、バイ
ト長やワード長等で表される。
【0071】ROMエミュレーションの対象とする数値
は計算機上では16進数が基本であるので、その数値を
意味のある物理量に変換するための物理量変換式が明示
される。この変換式におけるLSBとは1ビット当たり
の基本物理量であり、ofsetとは16進数上で0に
相当する物理量を表している。従って、16進数で例え
ば「4a00」というワード長の数値があり、「LSB
=0.1,ofset=10」という物理量変換式で
は、対応する物理量は次のように計算される。
【0072】 16進から10進への変換:4a00→18944 物理量の変換:18944×0.1+10=1904.4 また、テーブル、マップの1次元又は2次元の軸データ
範囲は有効格子数として表されている。
【0073】そして、ROMエミュレーション時、作業
者からコントローラ22のパソコン30における入力装
置32によりラベル名が入力されたとき、複数のエミュ
レーション情報の中から入力ラベル名に対応した情報を
検索して、その情報の定数、テーブル、マップの何れか
に応じて、パソコン30のディスプレイ33上でエミュ
レーション画面やカーソル位置を最適に設定するように
している。
【0074】具体的には、図9はパソコン30のディス
プレイ33において表す、定数(表1に示す例ではラベ
ル名「KEENG」)に関するエミュレーション設定可
能領域画面を示し、エミュレーション画面の左端上端部
に対象とするアドレスを表示するようにし、カーソルC
を移動するとアドレスの自動移動を行わせるようになっ
ている。
【0075】また、図10はテーブル(表1に示す例で
はラベル名「TDENG」)の場合を例示し、その有効
格子数(図示例では10)に応じてエミュレーション設
定可能領域を変更し、カーソルCをテーブル先頭アドレ
スに移動させるようにしている。
【0076】さらに、図11はマップ(表1に示す例で
はラベル名「MDENG」)の場合を例示し、その有効
格子数(図示例では8×5)に応じてエミュレーション
設定可能領域を変更し、カーソルCをマップ先頭アドレ
スに移動させる。このようにして、指定ラベルによるア
ドレスの自動検索、エミュレーションアドレスへの自動
移動やエミュレーション設定可能領域の自動調整を行う
ようにしている。
【0077】尚、後述するRAMモニタを行う場合で
も、以上の如きエミュレーション情報を利用して、ディ
スプレイ33の画面上で表示させることができる。
【0078】(RAMモニタ)このRAMモニタを行う
ために、電子制御ユニット1の制御用CPU3内に通信
用プログラムとしてのモニタサービスルーチンと、その
起動用ルーチンとが設けられている。モニタサービスル
ーチンでは、図12に示す如く以下の処理動作を行う。
【0079】すなわち、最初のステップT1でDPRA
M7,27のモニタブロックのモニタ設定エリアにおい
てモニタを開始又は停止するか否か(情報を送るかどう
か)を決定するためのモニタスイッチを読み込み、次の
ステップT2でモニタスイッチがONかどうかを判定す
る。この判定がNOつまりモニタ停止状態のときにはそ
のまま終了するが、YESのときには、ステップT3に
進んでモニタチャンネル数Nを設定し、次いで、ステッ
プT4において、チャンネル数Nのカウンタnをn=N
として設定し、ステップT5で、nチャンネル分の上
位、中位及び下位のモニタアドレスをDPRAM7,2
7のモニタアドレスエリアから読み込む。ステップT6
ではDPRAM7,27のモニタデータエリアにnチャ
ンネルの上位データを、またその後のステップT7では
nチャンネルの下位データをそれぞれ書き込み、ステッ
プT8でチャンネル数のカウンタnをn−1に減算す
る。
【0080】その後、ステップT9において、nチャン
ネルの全てが終了してn≦0となったかどうかを判定す
る。この判定がNOのときには、ステップT5に戻り、
ステップT5〜T8を繰り返す。従って、ステップT5
〜T9はチャンネル数nだけ繰り返される。
【0081】そして、nチャンネル全部が終了してn≦
0となると、基本的なモニタ処理が終り、後処理に進
む。まず、ステップT10において、DPRAM7,2
7のステータスブロックにおけるステータスエリアのモ
ニタステータスエリアにモニタステータス(例えば正常
時はモニタチャンネル数で、異常時は所定のコード)を
書き込む。次いで、ステップT11で、同ステータスエ
リアのモニタステータスコードエリアにモニタステータ
スコードを書き込み、ステップT12では、同ステータ
スエリアのモニタチェック用カウンタをインクリメント
する。このことで、モニタ処理の実行を確認する。その
後、ステップT13で、インタラプトエリアのモニタイ
ンタラプト識別コードエリアに所定コードを書き込み、
ステップT14でインタラプトコードエリアに所定コー
ドを書き込んだ後、終了する。
【0082】一方、モニタサービスルーチンの起動ルー
チンでは、図13及び図14に示すように以下の処理動
作を行う。図13は時間同期処理を行う場合であり、ス
テップU1で通常制御処理を行う。次のステップU2で
モニタ処理のタイミングが来たかどうかを判定し、この
判定がNOのときにはそのまま、YESのときにはステ
ップU3で上記モニタサービスルーチン(図12参照)
を実行した後、それぞれステップU4に移行する。この
ステップU4では、コマンド処理タイミングが来たかど
うかを判定し、この判定がNOのときにはそのまま、ま
たYESのときにはステップU5で上記コマンドサービ
スルーチン(図5参照)を処理した後、それぞれ終了す
る。
【0083】また、図14は割込み処理開始を行う場合
を示し、ステップV1で通常制御処理を行う。次のステ
ップV2でモニタ処理のタイミングが来たかどうかを判
定し、この判定がNOのときにはそのまま、YESのと
きにはステップV3で上記モニタサービスルーチン(図
12参照)を実行した後、それぞれ終了する。
【0084】RAMモニタは以下に説明する順序で行わ
れ、基本的に、パソコン30の解析用CPUと電子制御
ユニット1の制御用CPU3との間でデータの送受を確
認しながら進めるいわゆるソフトハンドシェイク方式で
ある。尚、そのDPRAM7,27に対する処理順序を
図15に番号で示す。
【0085】(1) まず、パソコン30側がモニタ周期デ
ータ/トリガ、アドレス設定モードスイッチ、ぺージ、
モニタアドレス、チャンネル数、モニタスイッチ等のモ
ニタコマンドを出力し、かつ、DPRAM7,27のコ
マンドブロックにおけるデータエリアに書き込む(モニ
タ条件設定ライト)。
【0086】(2) 電子制御ユニット1の制御用CPU3
は上記モニタコマンドを受けて、上記DPRAM7,2
7のコマンドブロックにおけるデータエリアの値を読み
出す。
【0087】(3) 制御用CPU3は、DPRAM7,2
7のモニタブロックにおいてコマンドに対応したモニタ
設定エリアに設定値を書き込む。
【0088】(4) 制御用CPU3がモニタサービスルー
チン起動プログラム(図13又は図14参照)にてDP
RAM7,27からモニタ設定値を読み出し、モニタサ
ービスルーチン(図12参照)を起動する。
【0089】(5) 制御用CPU3は上記モニタサービス
ルーチンにより、DPRAM7,27のモニタアドレス
エリア上でのモニタアドレスを読み込む。
【0090】(6) 次いで、制御用CPU3は、上記モニ
タアドレスに基づき、モニタデータをDPRAM7,2
7のモニタデータエリアにチャンネル数分だけ繰り返し
て書き込む。
【0091】(7) 制御用CPU3は、DPRAM7,2
7のステータスブロックにおけるステータスエリアに所
定のステータス(例えば正常終了時にはモニタデータ送
出コード、異常終了時にはモニタデータエラーコード)
を書き込む。
【0092】(8) 制御用CPU3はDPRAM7,27
のステータスブロックにおけるステータスエリアに次の
モニタステータスコードを書き込む。
【0093】(9) 制御用CPU3がDPRAM7,27
のステータスブロックにおけるステータスエリアのモニ
タチェック用カウンタをインクリメントする。
【0094】(10)制御用CPU3は、パソコン30側に
モニタ処理の終了を伝えるために、DPRAM7,27
のステータスブロックにおけるインタラプトコードエリ
アに所定のデータ値を書き込む。このことで、DPRA
M7,27からインタラプト信号がパソコン30側に出
力される。
【0095】(11)パソコン30側は、上記DPRAM
7,27からのインタラプト信号をインタラプト用ケー
ブル35により受けた後、DPRAM7,27の上記コ
マンドチェック用カウンタ及びモニタチェック用カウン
タを読み込み、コマンド系又はモニタ系の何れの処理を
行うかを判別する。
【0096】(12)パソコン30側がDPRAM7,27
のステータスブロックにおけるステータスエリアのステ
ータスコードを読み込んでモニタ処理コードを得る。
【0097】(13)パソコン30側がDPRAM7,27
のステータスブロックにおけるステータスエリアのモニ
タステータスを読み込む。
【0098】(14)パソコン30側がコマンドブロックに
おけるステータスエリアの処理コードに基づいた処理
(モニタデータの獲得等)を行う。
【0099】(15)最後に、パソコン30側がステータス
ブロックにおけるインタラプトエリアのインタラプトコ
ードを読み込み、インタラプト信号をクリアする。以上
で1つのサンプリングを終了し、モニタスイッチがOF
Fされるまで上記(4) 〜(15)の処理を繰り返す。
【0100】以上のROMエミュレーション及びRAM
モニタの方法についてまとめると表2に示すようにな
る。
【0101】
【表2】
【0102】(割込み処理の優先度の決定)電子制御ユ
ニット1の制御用CPU3において、割込み処理を行う
場合(図14参照)、上記コマンドサービスルーチン
(図5参照)とモニタサービスルーチン(図12参照)
とは非同期で動作しているので、各々のインタラプト信
号がパソコン30側のインタラプト処理時間内に発生す
ると、パソコン30側のインタラプト処理が間に合わな
くなり、エラーが発生して、特にモニタデータの取りこ
ぼしが懸念される。このため、電子制御ユニット1の制
御用CPU3からインタラプト信号(この実施例ではL
oレベル)が発生したときのパソコン30側での処理動
作を図16により説明する(ROMエミュレーションの
処理順序(11)及びRAMモニタの処理順序(11)参照)。
【0103】(1) まず、DPRAM7,27からインタ
ラプト用ケーブル35によりインタラプト信号を受け取
ると、DPRAM7,27のステータスブロックにおけ
るステータスエリアのコマンドチェック用カウンタの値
を読み込み、前回の同カウンタ値と比較する。
【0104】(2) また、同ステータスエリアのモニタチ
ェック用カウンタの値を読み込み、前回の同カウンタ値
と比較する。
【0105】(3) 上記コマンド系又はモニタ系の何れの
カウンタ値が更新されているかをチェックし、更新され
ている側の割込み処理を開始する。
【0106】(4) コマンド又はモニタ双方のカウンタ値
が更新されている場合には、モニタ系の割込み処理を優
先して行い、コマンド系のインタラプト処理は行わな
い。
【0107】具体的には、図16(a)の状態ではコマ
ンドチェックカウンタのみが更新されているので、コマ
ンド系の割込み処理を、また図16(b)の状態ではモ
ニタチェックカウンタのみが更新されているので、モニ
タ系の割込み処理をそれぞれ行う。図16(c)の状態
ではコマンドチェックカウンタ及びモニタチェックカウ
ンタの双方が更新されているので、モニタ系の割込み処
理のみを行い、コマンド系の処理は行わない。尚、この
未処理のコマンド系の処理は、モニタ系の割込み処理の
終了後に行う。
【0108】(ツールの故障診断)この実施例におい
て、パソコン30側からのツールの故障を診断するとき
(必要に応じて適宜行われる)の処理動作について図1
7により説明する。
【0109】図17に示すフローチャートにおいて、ま
ず、ステップW1で装置全体の診断を行い、ステップW
2で故障があるか否かを判定する。具体的には、コント
ローラ22のパソコン30を起点に中継ボックス13を
介して電子制御ユニット1へDPRAM7,27の容量
分の全アドレスに対応するデータを送信する。このデー
タを受けた電子制御ユニット1は同じ受信データをパソ
コン30に送信し、パソコン30は中継ボックス13を
介してデータを受信する。そして、パソコン30におい
て送信データと受信データとを比較し、両データの内容
が異なっているときには故障と判定する。
【0110】ステップW2の判定がNOのときには、ス
テップW13で正常と判定して後に終了するが、YES
のときには以下のステップW3〜W12で故障箇所を特
定する。すなわち、ステップW3でパソコン30とI/
Fボックス23のDPRAM27との間の故障診断を行
い、ステップW4で故障があるかどうかを判定する。具
体的には、パソコン30がDPRAM27の全アドレス
に対して診断データ(全ビットを確認できる値)を書き
込んだ後、そのDPRAM27の値を読み込み、書込み
値と比較する。そして、両値が異なるときに、パソコン
30とI/Fボックス23のDPRAM27との間が故
障している状態(DPRAM27への書込み不良や接触
不良)と判定する。
【0111】ステップW4の判定がYESのときには、
ステップW14で故障判定として、そのコードをパソコ
ン30に送った後に終了するが、NOのときには、ステ
ップW5で上記I/Fボックス23のDPRAM27と
同ボックス23の通信用CPU26との間の故障診断を
ハンドシェーク方式により行い、ステップW6で故障が
あるかどうかを判定する。その具体的動作は図18に示
すとおりであり、パソコン30側を図18(a)に、通
信用CPU26を図18(b)にそれぞれ示している。
まず、パソコン30では、図18(a)に示す如く、ス
テップW51で通信用CPU26に対し診断コマンドを
送出して、I/Fボックス23に対して診断命令を行
う。次いで、ステップW52においてI/Fボックス2
3の通信用CPU26からの送信信号(ステップW56
参照)の有無を一定時間だけ待ち、信号がないときには
ステップW55に進んで通信用CPU26の故障と判定
する。通信用CPU26からの送信信号があるときに
は、ステップW53に進み、I/Fボックス23の通信
用CPU26からの終了コマンド(ステップW58参
照)の有無を一定時間だけ待ち、信号がないときにはス
テップW55に進んで故障と判定する。一方、通信用C
PU26からの終了コマンドがあると、ステップW54
に進み、I/Fボックス23から送られた判定データを
基に通信用CPU26の故障を判定し、この判定がNO
のときには、ステップW55に進んで故障と判定して、
そのコードをパソコン30に送る一方、YESのときに
は終了する。
【0112】これに対し、図18(b)に示すように、
I/Fボックス23の通信用CPU26では、最初のス
テップW56でパソコン30から送信された信号(ステ
ップW51参照)の受信確認信号をパソコン30に送信
する診断コマンドの返答を行った後、ステップW57に
おいて、図17のステップW3の方法により故障診断を
開始し、次のステップW58で、終了コマンド、判定デ
ータをパソコン30に送信し、しかる後に終了する。
【0113】このようにしてI/Fボックス23のDP
RAM27と通信用CPU26との間の故障診断を行っ
た後は図17のステップW7に進み、I/Fボックス2
3の通信用CPU26と中継ボックス13の通信用CP
U16との間のシリアル通信ケーブル20を含む範囲の
故障診断を行い、ステップW8で故障があるかどうかを
判定する。具体的には、上記ステップW5,W6(図1
8参照)と同様に、双方の通信用CPU16,26で通
信を毎回確認しながら行うハンドシェーク方式で行う。
中継ボックス13の通信用CPU16内のRAM(図示
せず)については、図17に示すステップW3と同様に
して全アドレス領域を検査する一方、ROM(図示せ
ず)については、通信エラーとして検査する。
【0114】上記ステップW8の判定がYESのときに
は、ステップW14に進んで故障判定を行う一方、判定
がNOのときにはステップW9に進み、今度は中継ボッ
クス13の通信用CPU16と電子制御ユニット1のエ
バボード2におけるDPRAM7との間のパラレル通信
ケーブル12,12,…を含む範囲の故障診断を行い、
ステップW10で故障があるか否かを判定する。具体的
には、上記ステップW7と同様に行い、また、DPRA
M7の診断はステップW3と同様に行う。このときの診
断は中継ボックス13の通信用CPU16であり、DP
RAM7の診断用データは同通信用CPU16が持って
いる。
【0115】ステップW10の判定がYESのときには
上記ステップW14に進むが、NOのときにはステップ
W11に進み、電子制御ユニット1におけるDPRAM
7と制御用CPU3との間の故障診断を行い、ステップ
W12で故障があるか否かを判定する。この判定は、上
記ステップW7と同様に行い、また、DPRAM7の診
断はステップW3と同様に行う。このときの診断はエバ
ボード2上の制御用CPU3であり、DPRAM7の診
断用データは同制御用CPU3が持つ。
【0116】また、ステップW11,W12の診断によ
り、制御用CPU3とDPRAM7との間のみならず、
制御用CPU3とエミュレーションRAM5との間の故
障診断を行う。また、制御用CPU3によるメモリ切換
部6の切換えにより、該メモリ切換部6の故障チェック
も可能である。
【0117】上記ステップW12の判定がYESのとき
には上記ステップW14に、またNOのときにはステッ
プW13にそれぞれ進み、しかる後に終了する。
【0118】(実施例の処理動作)次に、上記実施例の
処理動作について説明すると、コントローラ22のパソ
コン30により電子制御ユニット1のプログラムROM
4の制御データを書き換えるROMエミュレーション、
又は制御用CPU3に内蔵されたRAMのデータをパソ
コン30でモニタするRAMモニタを行う際の基本的な
動作は次のようになる。
【0119】まず、パソコン30のディスプレイ33の
画面上で各種コマンドを表示しておき、これらのデータ
を書き換えた後、パソコン30の解析用(モニタ用)C
PUによりインタラプト信号を発生させて、その解析用
CPUから電子制御ユニット1に所定のコマンドを送信
する。つまり、解析用CPUがI/Fボックス23のD
PRAM27に一方のポートからアクセスしてその所定
のコマンド領域にコマンドコードが書き込まれ、最後に
DPRAM27のインタラプトコードに所定のデータが
入ると、そのDPRAM27からインタラプト信号が発
生し、そのインタラプト信号はインタラプト用ケーブル
35を介してI/Fボックス23及び中継ボックス13
の通信用CPU26,16に伝達される。このインタラ
プト信号を受けた通信用CPU26,16は上記I/F
ボックス23のDPRAM27に他方のポートからアク
セスしてそのコマンドコードのエリアを読み出し、その
データをそのまま電子制御ユニット1のエバボード2に
おけるDPRAM7のコマンドエリアに書き込む。上記
と同様にして、最後にこのDPRAM7のインタラプト
コードに所定のデータが入り、このことでDPRAM7
からインタラプト信号が発生して制御用CPU3に割込
み指令をかける。このインタラプト信号を受けた制御用
CPU3は、所定の時期に上記DPRAM7にアクセス
して上記書き込まれたコマンドコードを読み込んでコマ
ンドの種類を認識しておき、その本来のエンジン制御が
行われない時期に、認識したコマンドを実行する。
【0120】一方、上記のコマンドの実行後、制御用C
PU3はDPRAM7に再度アクセスしてそのコマンド
コードに書き込み、そのインタラプトコードへのデータ
の書込みによってDPRAM7からインタラプト信号を
発生させる。このインタラプト信号はインタラプト用ケ
ーブル35を経て通信用CPU16,26に送信され、
この通信用CPU16,26によりI/Fボックス23
のDPRAM27のエリアに書き込む。以後、パソコン
30の解析用CPUのDPRAM27へのアクセスによ
り、上記とは逆のルートでコマンドの実行結果がパソコ
ン30に伝達され、このことで電子制御ユニット1がコ
マンドを受け付けたことがパソコン30側で識別され
る。
【0121】(実施例の作用効果)そして、この実施例
では、以下の作用効果を奏することができる。
【0122】上記電子制御ユニット1及びI/Fボック
ス23のDPRAM7,27間でデータをやり取りする
場合、DPRAM7,27のデータは通信用CPU1
6,26によりパラレル信号からシリアル信号に、また
その逆にシリアル信号からパラレル信号に変換される。
つまり、例えば電子制御ユニット1のROMエミュレー
ション等のために、パソコン30から電子制御ユニット
1にアクセスするときには、パソコン30からの信号は
I/Fボックス23の通信用CPU26によりシリアル
信号に変換された後、シリアル通信ケーブル20を経て
中継ボックス13の通信用CPU16にアクセスされ、
この通信用CPU16で元のパラレル信号に戻された後
にパラレル通信ケーブル12,12,…を経て電子制御
ユニット1のDPRAM7にアクセスされる。一方、逆
に、電子制御ユニット1のDPRAM7からの信号はパ
ラレル通信ケーブル12,12,…を経て中継ボックス
13の通信用CPU16にアクセスされ、その通信用C
PU16でシリアル信号に変換された後、この中継ボッ
クス13からシリアル通信ケーブル20を経てI/Fボ
ックス23の通信用CPU26に伝達され、そこで元の
パラレル信号に戻された後、パソコン30にアクセスさ
れる。
【0123】このとき、上記中継ボックス13とコント
ローラ22のI/Fボックス23との間はシリアル通信
ケーブル20を含むシリアル通信部により、また中継ボ
ックス13と電子制御ユニット1のエバボード2との間
はパラレル通信ケーブル12,12,…を含むパラレル
通信部によりそれぞれ接続されているので、このシリア
ル通信部で接続した部分では、パラレル通信部による接
続部分に比べ線間同士の影響によるノイズや外部からの
ノイズが乗り難くなり、その分、全体として装置の耐ノ
イズ性を向上させることができる。
【0124】しかも、上記シリアル通信部のシリアル通
信ケーブル20の長さがパラレル通信部の各パラレル通
信ケーブル12の長さよりも長いので、外部ノイズの乗
り難い部分は長くなる一方、ノイズの乗り易い部分は短
くなり、ツールの耐ノイズ性をさらに向上させることが
できる。
【0125】また、電子制御ユニット1の制御用CPU
3では、それを高速化するために、ROMエミュレーシ
ョンのためのプログラムを設ける必要がなく、それとは
別に中継ボックス13及びコントローラ22のプログラ
ムを変えるだけで済み、よって、電子制御ユニット1を
その制御用CPU3の負荷を下げつつ高速化することが
できる。
【0126】しかも、電子制御ユニット1内にDPRA
M7が設けられていて、このDPRAM7を介して電子
制御ユニット1の制御用CPU3と中継ボックス13の
通信用CPU16との間の通信が行われるので、この中
継ボックス13の通信用CPU16から電子制御ユニッ
ト1の制御用CPU3には直接にアクセスされず、この
通信用CPU16はDPRAM7にアクセスされるよう
になり、制御用CPU3は本来のエンジン制御を行わな
いとき等に必要に応じてDPRAM7にアクセスしてR
OMエミュレーションやRAMモニタを行えばよく、そ
の分、制御用CPU3の制御負荷を軽減して電子制御ユ
ニット1の制御性を高めることができ、その高速化を良
好に図ることができる。
【0127】尚、上記とは逆に、中継ボックス13とコ
ントローラ22との間はパラレル通信部により、また中
継ボックス13と電子制御ユニット1との間はシリアル
通信部によりそれぞれ接続するようにしても同様の作用
効果を奏することが可能である。しかし、通信用CPU
16が電子制御ユニット1に必要となり、電子制御ユニ
ット1自体のコストが増加する。そして、この実施例で
は、上記のように中継ボックス13とI/Fボックス2
3との間はシリアル通信部により、また中継ボックス1
3と電子制御ユニット1との間はパラレル通信部により
それぞれ接続することで、コストアップを招くことな
く、上記の効果が得られる。
【0128】さらに、パソコン30のデータ解析用CP
Uと電子制御ユニット1の制御用CPU3との間には1
対のDPRAM7,27及び通信用CPU16,26が
接続されているので、上記ツールの故障診断の処理動作
で説明したように、これら接続されたDPRAM7,2
7、通信用CPU16,26、制御用CPU3及びデー
タ解析用CPU間のデータのやり取りを監視すればよ
く、データの授受が不良の部分を見ることで故障箇所を
明確に特定することができる。つまり、ツールの耐ノイ
ズ性及び電子制御ユニット1の高速化を図りながら、装
置の故障箇所を明確にして、メンテナンス性や作業効率
の向上を図ることができる。
【0129】また、上記電子制御ユニット1に、制御用
CPU3とアクセス可能なエミュレーションRAM5が
設けられているので、制御用CPU3は、上記の如く、
本来のエンジン制御の不要なときにエミュレーションR
AM5にアクセスしてその制御データを書き換えるRO
Mエミュレーションを行えばよく、そのアクセス時間を
短くでき、制御用CPU3を高速化しても、エミュレー
ションRAM5に対するアクセス時間の問題がなくなっ
て適確にアクセスすることができる。このため、ツール
側では、制御用CPU3の高速化が行われても、元のま
までROMエミュレーションが行え、制御データ的にみ
てツールを長く使用することができる。また、制御用C
PU3の制御負荷をさらに軽減してその一層の高速化を
図ることができる。
【0130】また、エミュレーションRAM5が制御用
CPU3と一体的に電子制御ユニット1に設けられてい
るので、そのエミュレーションRAM5を制御用CPU
3の制御速度に対応したものとすることで、制御用CP
U3本来のエンジン制御が妨げられず、制御用CPU3
の高速化を容易に達成することができる。
【0131】さらに、ユニット側DPRAM7が電子制
御ユニット1内に設けられているので、ROMエミュレ
ーション時に外部ノイズの影響を受け難くなり、耐ノイ
ズ性を向上させることができる。
【0132】また、上記ROMエミュレーション時にエ
ミュレーションRAM5の制御データを変更するときに
は、その間、一旦メモリ切換部6により制御用CPU3
がエミュレーションRAM5からプログラムROM4に
接続され、このプログラムROM4の制御データ及び制
御プログラムに基づいて制御用CPU3の制御対象に対
する本来のエンジン制御が行われる。従って、エンジン
がエミュレーションRAM5の変更途中の不確定な制御
データに基づいて制御されることはなく、ROMエミュ
レーション状態でも適正な制御を行うことができる。
【0133】また、同ROMエミュレーション時、エミ
ュレーションRAM5の制御データを変更する変更コマ
ンドに先立ってDPRAM7,27のオプションエリア
に所定のコードが書き込まれ、次いで、制御用CPU3
が上記DPRAM7,27のオプションエリアのコード
を読み込んで該コードに基づき制御データを書き換える
ので、パソコン30からのDPRAM7,27へのデー
タの書込み、及び制御用CPU3のDPRAM7,27
のデータの読取りを集中して行うことができ、その書込
み及び読取りが容易となって、制御データの書換えを迅
速に行うことができる。
【0134】さらに、電子制御ユニット1のエバボード
2上の制御用CPU3及びその他の電子部品に対しては
コントローラ22側からも電流が供給される電気回路構
成になっていて、イグニッションスイッチ44及びパソ
コン30の電源スイッチ46の少なくとも一方がON位
置に操作されて電子制御ユニット1のエバボード2上の
制御用CPU3等に電流が供給されたときには、直ちに
制御用CPU3の制御に基づいてプログラムROM4に
記憶されている制御データ及び制御プログラムが共にエ
ミュレーションRAM5に転送されて書き込まれ、その
書込みの後は、ROMエミュレーション時を除いて制御
用CPU3が該エミュレーションRAM5にアクセスし
てその制御プログラム及び制御データに基づいて本来の
エンジン制御をする。ここで、制御用CPU3のエミュ
レーションRAM5に対するアクセス時間は、制御用C
PU3の外部ROMであるプログラムROM4に対する
アクセス時間よりも短くて済むため、実施例の如く制御
データのみならず制御プログラムをもプログラムROM
4からエミュレーションRAM5に転送し該RAM5に
アクセスすると、アクセス時間を短縮して制御の高速化
をより図ることができる。
【0135】一方、ROMエミュレーション時やRAM
モニタ時、制御用CPU3によりそのデータがDPRA
M7,27のデータエリアに書き込まれた後、DPRA
M7,27のチェック用データが更新され、次いで、D
PRAM7,27にインタラプトコードが書き込まれ、
DPRAM7,27からパソコン30側の解析用CPU
にインタラプト信号が送られたとき、このインタラプト
信号を受けた解析用CPUによりDPRAM7,27の
コマンドチェック用データ及びモニタチェック用データ
の各更新データが読み込まれてコマンド系又はモニタ系
の何れの処理を行うかが判定される。しかる後に、解析
用CPUによりDPRAM7,27の処理データが読み
込まれる。具体的には、上記制御用CPU3により、D
PRAM7,27の各チェック用データとしてコマンド
用カウンタ又はモニタチェック用カウンタがインクリメ
ントされ、一方、インタラプト信号を受けた解析用CP
Uにより、上記DPRAM7,27の各チェック用カウ
ンタに基づいてコマンド系又はモニタ系の何れの処理を
行うかが判定される。
【0136】このような制御用CPU3によるDPRA
M7,27の各チェック用データの更新、及び解析用C
PUによる同チェック用データの更新データの読込みに
よりインタラプトに伴う処理をソフト的に判断すること
で、DPRAM7,27と各CPUとの間のインタラプ
ト用の回路が1チャンネルで済み、その分、回路構成を
簡単にしてコストダウン化を図ることができる。しか
も、この両チェックカウンタの値の増加を基に何れの処
理を行うべきかを判定することで、両処理の識別をプロ
グラム上で容易に行うことができる。
【0137】尚、インタラプト信号に基づくDPRAM
7,27のチェック用データがコマンド系及びモニタ系
の双方の処理を行うことと判定されたとき、モニタ系の
処理が優先して行われる。このことで、コマンド系の処
理を優先した場合のようにモニタデータの時系列的な抜
けが生じることはなく、刻々変化するRAMデータを洩
れなくモニタして解析上のずれのないデータを得ること
ができる。
【0138】また、上記DPRAM7,27についてみ
ると、DPRAM7,27が、少なくともコマンドブロ
ック、モニタブロック及びステータスブロックに分けら
れているので、予めコードの書込み及び読出しのブロッ
クが決定されているので、それらの処理を容易に行うこ
とができる。
【0139】また、コマンドブロックがコマンドエリ
ア、オプションエリア、データエリア及びステータスエ
リアに分けられ、モニタブロックがモニタ設定エリア、
モニタアドレスエリア及びモニタデータエリアに分けら
れ、さらにステータスブロックがステータスエリア及び
インタラプトエリアに分けられているので、上記と同様
に、コードの書込み及び読出し処理を容易に行うことが
できる。
【0140】さらに、パソコン30内の記憶部に、予
め、電子制御ユニット1のROM又はRAMの各データ
のアドレスに対応したエミュレーション情報が記憶され
ているので、上記したROMエミュレーション時又はR
AMモニタ時に、パソコン30に外部入力装置32から
ラベル名が入力されたとき、上記記憶部のエミュレーシ
ョン情報に基づいて、上記入力ラベル名に対応するアド
レスのデータがパソコン30のディスプレイ33に表示
される。すなわち、パソコン30にラベル名が入力され
たとき、パソコン30により、その入力ラベル名に対応
するアドレスのデータが16進から10進に変換され、
かつ物理量変換ファイルの変換式から物理量に変換され
る。しかる後、図9〜図11に示すように、ディスプレ
イ33に表示される縦横の有効格子数が該入力ラベル名
に対応して調整される。そして、ROMエミュレーショ
ン時には、このディスプレイ33に表示されたデータに
基づいてエミュレーションRAM5のデータを書換変更
すればよい。従って、こうしたエミュレーション情報を
パソコン30側に持たせることで、データのアドレス検
索やアドレス移動等を容易に行うことができる。
【0141】また、ディスプレイ33に表示される縦横
の有効格子数が該入力ラベル名に対応して調整されるの
で、例えば仕様書の様式に対応した表示形態がディスプ
レイ33上で得られ、仕様書レベルとマッチングした画
面表示により見易くなり、作業効率をさらに向上させる
ことができる。
【0142】さらに、パソコン30に入力された入力ラ
ベル名に対応するアドレスのデータが16進から10進
に変換され、かつ物理量変換ファイルの変換式から物理
量に変換された後にディスプレイ33に表示されるの
で、意味のある実際の物理量がディスプレイ33に表示
されることとなり、作業効率の向上により有利となる。
【0143】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明における電子制御ユニットの調整装置によれば、電子
制御式の燃料噴射エンジンやトランスミッション等の制
御対象を制御する電子制御ユニットのROMデータを外
部からコントローラによりアクセスして変更調整する場
合において、ROMデータをエミュレーションするエミ
ュレーションRAMを電子制御ユニットに設けたことに
より、制御用CPUによるROMエミュレーション時、
制御用CPUのエミュレーションRAMに対するアクセ
ス時間を短くして適確にアクセスでき、制御CPUを高
速化しながら、制御データ的にみた調整装置の長期使用
化を図ることができるとともに、エミュレーションRA
Mを制御用CPUの制御速度に対応したものとして、制
御用CPUの高速化を容易に達成することができる。
【0144】請求項2に係る発明によれば、エミュレー
ションRAMを制御用CPUによりアクセス可能とし、
この制御用CPUとコントローラとをDPRAMを介し
て接続し、コントローラからのROMエミュレーション
のコマンドをDPRAMで受けて、制御用CPUは本来
の制御が暇なときにDPRAMのコマンドを読み込んで
ROMエミュレーションを行えばよく、制御用CPUの
制御のさらに高速化を図ることができる。
【0145】請求項3に係る発明によれば、上記DPR
AMを電子制御ユニットに設けたことにより、ROMエ
ミュレーション時に外部ノイズの影響を受け難くして、
耐ノイズ性の向上を図ることができる。
【0146】請求項4に係る発明によれば、電子制御ユ
ニットに、ROMとして制御用CPUに接続可能な外部
ROMと、該外部ROM及びエミュレーションRAMを
選択的に切り換えて制御用CPUに接続させる切換手段
とを設けて、制御CPUは、エミュレーションRAMの
制御データの変更時に外部ROMの制御データに基づい
て制御対象を制御するように構成したことにより、制御
用CPUがエミュレーションRAMの変更途中の不確定
な制御データに基づいて制御対象を制御するのを防い
で、ROMエミュレーション時の適正な制御を行うこと
ができる。
【0147】請求項5に係る発明によれば、外部ROM
の制御データ及び制御プログラムをエミュレーションR
AMに書き込んだ後、制御用CPUが該RAMにアクセ
スして制御対象を制御するので、制御の高速化をより一
層図ることができる。
【0148】請求項6に係る発明によれば、電子制御ユ
ニットのROMデータをコントローラから変更調整する
方法において、エミュレーションRAMの制御データを
変更する変更コマンドに先立ってDPRAMのオプショ
ンエリアに所定のコードを書き込んだ後、制御用CPU
に上記DPRAMのオプションエリアのコードを読み込
ませて該コードに基づいて制御データを書き換えさせる
ことにより、コントローラからのDPRAMへのデータ
の書込み、及び制御用CPUのDPRAMのデータの読
取りを集中して行うことができ、制御用CPUの高速化
に対応して制御データの書換えを迅速に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る電子制御ユニットとその
ROMエミュレーション及びRAMモニタを行うツール
との構成を示すブロック図である。
【図2】上記電子制御ユニット及びツールの電源系統図
である。
【図3】DPRAMにおける各ブロック及びそのエリア
を示す説明図である。
【図4】制御データ及び制御プログラムの転送動作を示
すフローチャート図である。
【図5】コマンドサービスルーチンを示すフローチャー
ト図である。
【図6】ROMエミュレーション時のDPRAMに対す
る処理動作の順序を示す説明図である。
【図7】ROMエミュレーションの処理動作を示すフロ
ーチャート図である。
【図8】ROMエミュレーション時の制御用CPUの負
荷とエミュレーションRAMに対し変更可能なデータ数
との関係を示す特性図である。
【図9】定数に関するエミュレーション設定可能領域画
面を例示する図である。
【図10】テーブルに関するエミュレーション設定可能
領域画面を例示する図である。
【図11】マップに関するエミュレーション設定可能領
域画面を例示する図である。
【図12】モニタサービスルーチンを示すフローチャー
ト図である。
【図13】モニタサービスルーチンの起動ルーチンを示
すフローチャート図である。
【図14】モニタサービスルーチンの起動ルーチンの他
の例を示すフローチャート図である。
【図15】RAMモニタ時のDPRAMに対する処理動
作の順序を示す説明図である。
【図16】パソコン側のインタラプト処理動作のタイム
チャート図である。
【図17】故障判定のための全体の処理動作を示すフロ
ーチャート図である。
【図18】コントロールボックスのDPRAM及び通信
用CPU間の故障判定動作を示すフローチャート図であ
る。
【符号の説明】
1 電子制御ユニット(ECU) 2 エバボード 3 制御用CPU 4 プログラムROM(ROM) 5 エミュレーションRAM 6 メモリ切換部(切換手段) 7 ユニット側DPRAM 12 パラレル通信ケーブル 13 中継ボックス 16 通信用CPU 20 シリアル通信ケーブル 22 コントローラ 23 I/Fボックス 26 通信用CPU 27 DPRAM 30 パソコン 31 パソコン本体 32 外部入力装置 33 ディスプレイ 35 インタラプト用ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷岡 輝明 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 石原 敏広 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも制御データを記憶するROM
    と制御用CPUとを有し所定の制御対象を制御する電子
    制御ユニットの調整装置であって、 上記電子制御ユニットには、上記ROMの制御データを
    エミュレーション可能なエミュレーションRAMが設け
    られており、 該エミュレーションRAMに書き込まれた制御データを
    変更調整するコントローラを備えたことを特徴とする電
    子制御ユニットの調整装置。
  2. 【請求項2】 上記エミュレーションRAMは制御用C
    PUによりアクセス可能とされ、 該制御用CPUと上記コントローラとは、2つの方向か
    らアクセス可能なDPRAMを介して接続されている請
    求項1記載の電子制御ユニットの調整装置。
  3. 【請求項3】 上記DPRAMが電子制御ユニットに設
    けられている請求項2記載の電子制御ユニットの調整装
    置。
  4. 【請求項4】 上記電子制御ユニットに、ROMとして
    制御用CPUに接続可能な外部ROMと、該外部ROM
    及びエミュレーションRAMを選択的に切り換えて制御
    用CPUに接続させる切換手段とが設けられており上記
    制御用CPUは、上記エミュレーションRAMの制御デ
    ータの変更時に外部ROMの制御データに基づいて制御
    対象を制御するように構成されている請求項1記載の電
    子制御ユニットの調整装置。
  5. 【請求項5】 上記外部ROMは、制御データと共に制
    御プログラムを記憶するものであり、 上記制御用CPUは、該外部ROMの制御データ及び制
    御プログラムをエミュレーションRAMに書き込んだ後
    は該エミュレーションRAMに対しアクセスして制御対
    象を制御するように構成されている請求項4記載の電子
    制御ユニットの調整装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも制御データを記憶するROM
    と該ROMの制御データをエミュレーション可能なエミ
    ュレーションRAMと制御用CPUとを有し、所定の制
    御対象を制御する電子制御ユニットの上記エミュレーシ
    ョンRAMに書き込まれた制御データをコントローラに
    より変更調整する電子制御ユニットの調整方法におい
    て、 上記エミュレーションRAMに書き込まれた制御データ
    を変更する変更コマンドに先立って、2つの方向からア
    クセス可能なDPRAMのオプションエリアに所定のコ
    ードを書き込み、 次いで、制御用CPUに上記DPRAMのオプションエ
    リアのコードを読み込ませて該コードに基づいて制御デ
    ータを書き換えさせることを特徴とする電子制御ユニッ
    トの調整方法。
JP7193025A 1994-12-27 1995-07-28 電子制御ユニットの調整装置および調整方法 Pending JPH08234806A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102016219747A1 (de) 2015-10-13 2017-04-13 Denso Corporation Elektronische Steuereinheit

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016219747A1 (de) 2015-10-13 2017-04-13 Denso Corporation Elektronische Steuereinheit
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