JPH08233841A - 回転センサ - Google Patents

回転センサ

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JPH08233841A
JPH08233841A JP3691095A JP3691095A JPH08233841A JP H08233841 A JPH08233841 A JP H08233841A JP 3691095 A JP3691095 A JP 3691095A JP 3691095 A JP3691095 A JP 3691095A JP H08233841 A JPH08233841 A JP H08233841A
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JP
Japan
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magnetoresistive element
slit
rotation sensor
magnetoresistive
elements
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JP3691095A
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English (en)
Inventor
Kazuki Mizoguchi
和貴 溝口
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、スリット数に対しn倍の分解能を
簡単な構成の検出回路で得ることを目的とする。 【構成】 複数個のスリット24の形成ピッチλに対し
λ/nづつ位相をずらして配置されたn個の磁気抵抗素
子25と27,26と28を電気的に接続して磁気抵抗
素子グループ29,30を形成し、磁気抵抗素子グルー
プ29,30の全抵抗値の変化から回転体の回転状態を
検出することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗素子(MR素
子)式の回転センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のMR素子式の回転センサとして
は、例えば図17に示すようなものがある。これは、例
えば自動車のエンジン制御の目的で、エンジンの回転数
や回転角度を検出するために、エンジンのクランク軸に
取り付けられる回転センサ1である。回転センサ1は、
回転体としての上記クランク軸等に取り付けられるシグ
ナルロータ2とMR素子式磁気ピックアップ3から構成
されている。シグナルロータ2にはスリット4が形成さ
れている。ピックアップ3は、第1〜第4のMR素子5
〜8、そのMR素子5〜8の背面に設けられたバイアス
磁石9、MR素子5〜8からの出力電圧を波形整形する
検知回路10より構成されている。MR素子5〜8とス
リット4は図18に示される位置関係となるように配置
されている。スリット4が所定のピッチλで形成されて
おり、スリット4の幅wはw=λ/2となっている。M
R素子5と7がλ/2の位相をずらして配置され、第1
のMR素子ペアを形成している。またMR素子6と8で
同様に第2のMR素子ペアを形成している。第1のMR
素子ペアと第2のMR素子ペアはλ/4だけ位相をずら
して配置されている。
【0003】シグナルロータ2が回転することにより、
2つのMR素子ペアの中点電位Va,Vb はそれぞれ図
20(a)に示されるように変化する。これらの信号を
図19に示す検出回路で波形整形し、回転信号を得る。
まず、Va ,Vb を比較器11,12で基準電圧Vr と
比較することにより矩形波Vc ,Vd に変換する(図2
0(b))。こうして得られたVc ,Vd を演算器13
で演算することにより、λ/2の周期を持つ信号Ve を
得る(図20(c))。このように2つのMR素子ペア
をλ/4の位相だけずらして配置させることにより、ス
リット4のピッチλに対し倍の分解能を得ることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の回転センサにあっては、分解能をn倍に向上
させるためには、n個のMR素子ペアを使用して、それ
ぞれのMR素子ペアに対し独立して波形整形用の比較器
を設ける必要があった。さらに、こうして得られた矩形
波信号を演算器で演算処理して、目的とする分解能を得
る構成としていたため、MR素子ペアの数(必要な分解
能)に応じて回路構成が複雑になるという問題点があっ
た。
【0005】本発明は、このような従来の問題点に着目
されてなされたもので、スリット数に対しn倍の分解能
を簡単な回路構成の検出回路で得ることができる回転セ
ンサを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、複数個のスリットが円周方
向に等間隔で形成され回転体に取り付けられる高透磁率
材質製のシグナルロータと、前記スリット部分に対向し
て配置された複数の磁気抵抗素子と、該複数の磁気抵抗
素子の背面に配置されたバイアス磁石とを有し、前記ス
リットが前記磁気抵抗素子の前面を通過することによる
該磁気抵抗素子に印加される磁束密度の変化に対応した
該磁気抵抗素子の抵抗値の変化から前記回転体の回転状
態を検出する回転センサにおいて、前記複数個のスリッ
トの形成ピッチλに対しλ/n(nは2以上の整数)づ
つ位相をずらして配置されたn個の前記磁気抵抗素子を
電気的に接続して磁気抵抗素子グループを形成するとと
もに該磁気抵抗素子グループは少なくとも1グループを
形成し、該磁気抵抗素子グループの全抵抗値の変化から
前記回転体の回転状態を検出するように構成してなるこ
とを要旨とする。
【0007】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の回転センサにおいて、前記磁気抵抗素子グループを形
成するn個の磁気抵抗素子の電気的接続は並列接続であ
ることを要旨とする。
【0008】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
の回転センサにおいて、前記磁気抵抗素子グループを形
成するn個の磁気抵抗素子の電気的接続は直列接続であ
り、前記スリットの幅wはw≠0.5λであることを要
旨とする。
【0009】請求項4記載の発明は、上記請求項1記載
の回転センサにおいて、前記磁気抵抗素子グループは2
個形成し、該2個の磁気抵抗素子グループはλ/2nの
位相をずらして配置し、前記2個の磁気抵抗素子グルー
プを直列に接続してその中点電位を計測することを要旨
とする。
【0010】請求項5記載の発明は、上記請求項3記載
の回転センサにおいて、前記スリットの幅wはw>0.
5λであることを要旨とする。
【0011】請求項6記載の発明は、上記請求項3記載
の回転センサにおいて、前記スリットの幅wはw≧0.
65λであることを要旨とする。
【0012】
【作用】請求項1記載の発明において、スリットの形成
ピッチλに対しλ/nづつ位相をずらして配置されたn
個の磁気抵抗素子を電気的に接続して磁気抵抗素子グル
ープを形成したとき、シグナルロータが回転することに
より得られるその磁気抵抗素子グループの全抵抗値はλ
/nの周期で変化する。したがって、この全抵抗値の変
化から回転体の回転状態を検出することにより、スリッ
ト数に対しn倍の分解能を簡単な回路構成の検出回路で
得ることが可能となる。
【0013】請求項2記載の発明において、磁気抵抗素
子グループを形成するn個の磁気抵抗素子の電気的接続
は、具体的には並列接続とすることにより、シグナルロ
ータが回転することにより得られるその磁気抵抗素子グ
ループの全抵抗値はλ/nの周期で変化する。
【0014】請求項3記載の発明において、磁気抵抗素
子グループを形成するn個の磁気抵抗素子の電気的接続
を直列接続とし、かつスリットの幅wはw≠0.5λと
することにより、シグナルロータが回転したとき、各磁
気抵抗素子に印加される磁束密度は正弦波状ではなく、
ひずんだ波形で変化する。この結果、各磁気抵抗素子の
抵抗値変化も同様にひずんだ波形となる。各磁気抵抗素
子はλ/nづつ位相がずれて配置されているためにその
各抵抗値変化を合成した全抵抗値は前記と同様にλ/n
の周期で変化する。
【0015】請求項4記載の発明において、磁気抵抗素
子グループは2個形成し、この2個の磁気抵抗素子グル
ープはλ/2nの位相をずらして配置するとともに直列
に接続してその中点電位を計測することにより、磁気抵
抗素子グループの全抵抗値の変化を電圧変化として出力
させることが可能となる。
【0016】請求項5記載の発明において、磁気抵抗素
子グループを形成するn個の磁気抵抗素子の電気的接続
を直列接続とし、スリットの幅wをw≠0.5λとする
場合に、w>0.5λとすることにより、w<0.5λ
とする場合よりもシグナルロータが回転したときの磁束
密度の変化幅が大になって磁気抵抗素子グループの全抵
抗値の変化量を大にすることが可能となる。
【0017】請求項6記載の発明において、上記のスリ
ット幅wは、w>0.5λでできるだけ1.0λに近い
方が磁束密度の変化幅ΔBは大きくなるが、w≧0.6
5λであればΔBの大きさに大きな変化はみられない。
したがってスリット幅wはw≧0.65λとすることで
磁気抵抗素子グループの全抵抗値の変化量を一層大にな
し得る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず、MR素子による回転検出原理について、図
9〜図12を用いて説明する。MR素子とは、磁束密度
に応じてその抵抗値が変化する薄膜の素子で、主に半導
体によるものと強磁性体によるものに分けられる。その
うち最も感度の高い素子として、In−Sb半導体薄膜
によるMR素子が挙げられ、MR素子の膜厚方向に印加
される磁束密度Bに応じて抵抗値Rが図9に示されるよ
うに変化する。MR素子を回転センサ用検出素子として
使用する場合には、図10のような構成とすることが考
えられる。2個のMR素子41,42の前面にはスリッ
ト44が形成されたシグナルロータ43が配置されてい
る。スリット44は等ピッチλで形成され、スリット4
4の幅wはw=λ/2となっている。MR素子41,4
2はシグナルロータ43の回転方向に沿って配置されて
おり、2個のMR素子41と42はλ/2だけ位相をず
らして配置されている。MR素子41,42の背面には
バイアス磁界を与えるためバイアス磁石45が配置され
ている。シグナルロータ43の材質には、透磁率μが高
く、かつ、低コストの電磁軟鉄(μ=6000程度)等
が多く用いられる。バイアス磁石45の材質にはエネル
ギー積BHmax.の大きいNd−Fe−B磁石(BHmax.
=40MGOe程度)が望ましいが、使用温度範囲が広
いときは、不可逆減磁及び可逆温度係数が小さく、か
つ、エネルギー積も大きいSm−Co磁石(BHmax.=
30MGOe程度)が望ましい。
【0019】シグナルロータ43が回転すると、MR素
子41,42の前面をスリット44が通過する。スリッ
ト44がMR素子の正面に来ているときに、MR素子に
印加される磁束密度Bは最も小さくなり、スリット44
とスリット44の中間にMR素子が来ているときに、磁
束密度Bは最も大きくなる。このように、スリット44
がMR素子の前面を通過することにより、MR素子に垂
直な方向の磁束密度Bが変化する。特にスリット44の
ピッチλに対し、スリット44の幅wがw=λ/2のと
きには磁束密度Bは正弦波状に変化する。磁束密度の最
大値と最小値との差をΔB、このときのMR素子の抵抗
値変化をΔRとすると、ΔRは次式で表される。
【0020】 ΔR=Ro ・μ・f・ΔB …(1) ここで、Ro はB=0の時のMR素子の抵抗値、μは電
子移動度、fはMR素子の形状ファクタである。MR素
子は温度に対する抵抗値の変化が非常に大きい(In−
Sb半導体薄膜のMR素子では、25℃を1とすると、
−40℃で約7、150℃で約0.2)。そのため、図
11の回路に示されるように、2個のMR素子41,4
2を直列に接続し、その中点電位を計測することによ
り、温度の影響を相殺させる手法がとられる。スリット
44の形成ピッチλに対し、2個のMR素子がλ/2だ
け位相をずらして配置される場合、MR素子41,42
の抵抗値R41,R42はそれぞれ図12(a)のよう
に変化する。電源電圧をVccとすると、MR素子41と
42の中点電位Vout の変化量Vp-p は、次式で表され
る。
【0021】
【数1】 Vp-p =Vcc・ΔR/(2Ro ′+ΔR) …(2) となり、図12(b)のようなシグナルロータ43の回
転に応じた信号が得られる。
【0022】次いで、本発明の第1実施例を図1〜図8
を用いて説明する。図1に示すように、本実施例の回転
センサ21は、シグナルロータ22とピックアップ23
から構成されている。シグナルロータ22は、回転体と
してのエンジンのクランク軸(図示せず)等に取り付け
られ、シグナルロータ22には図2に示すように回転角
度を検出するためのスリット24が周方向に等角度ピッ
チλで設けられている。本実施例においては、36個の
スリット24が等角度ピッチで形成されている(即ち、
λ=10°)。スリット24の幅wは、スリット24の
形成ピッチλに対しw=λ/2=5°ではなく、w=8
°となっている。図3に示されるように、スリット24
が通過する周方向に沿ってMR素子25〜28が配置さ
れている。図4の検知回路に示されるように、λ/2
(=5°)だけ位相のずれたMR素子25と27は直列
に接続されて第1のMR素子グループ29を形成し、同
様にλ/2だけ位相のずれたMR素子26と28とで第
2のMR素子グループ30を形成している。第1と第2
のMR素子グループ29,30は、λ/4(=2.5
°)だけ位相をずらして配置されている。MR素子25
〜28の背面にはバイアス磁石31が配置されている。
検知回路32には、第1と第2のMR素子グループ29
と30の中点電位Vs を基準電圧Vr と比較し、矩形波
を出力する比較器35が設けられている。33は、MR
素子25〜28、バイアス磁石31、検知回路32を保
持するピックアップケース、34はピックアップカバー
である。
【0023】次に、上述のように構成された回転センサ
の作用を説明する。シグナルロータ22が回転すること
により、スリット24がMR素子25〜28の前面を通
過する。スリット24の幅wがw>λ/2となっている
ために、スリット24が打ち抜かれた残りの2°の領域
に磁束が集中することとなり、MR素子に印加される磁
束密度の変化は正弦波状ではなく、図5に示されるよう
なひずんだ波形で変化する。したがって、MR素子の抵
抗値も同様の波形で変化することになる。MR素子グル
ープのこの抵抗値変化の様子についてMR素子グループ
29を例に説明する。第1のMR素子グループ29を構
成する2個のMR素子25,27の抵抗値R25,R2
7はλ/2だけ位相がずれているために、それぞれ図6
(a)のようにひずんだ波形で変化する。R25とR2
7は直列に接続されているので合成抵抗値R29は、R
29=R25+R27である。即ちR29は図6(b)
のように変化し、スリット24の形成ピッチλに対し半
分のλ/2の周期で変化する。第2のMR素子グループ
30の合成抵抗値R30も同様にλ/2の周期で変化す
る。第1のMR素子グループ29と第2のMR素子グル
ープ30はλ/4だけ位相がずれて配置されているた
め、それぞれの合成抵抗値R29,R30は図7(a)
のように変化する。直列に接続されたR29とR30と
の中点電位Vsは、その結果図7(b)のように変化す
る。Vs を比較器35で基準電圧Vr と比較し、矩形波
出力Vout を得る。Vout は図7(c)に示されるよう
にスリット24のピッチλに対し、λ/2の周期の出力
となり、スリット24の数に対し2倍の分解能の出力が
得られる。
【0024】本実施例では、スリットピッチλに対しス
リットの幅wをw=0.8λとしたが、w≠0.5λで
あれば、上記と同様の作用、効果が得られる。ここでw
>0.5λとw<0.5λの場合を比較すると、w<
0.5λの場合は、(1)式におけるΔBが小さくな
り、また、(2)式におけるRo ′が大きくなるため、
中点電位の変化量Vp-p は小さくなる。図8はw=αλ
としたときの、αとΔBの関係を示すデータの一例であ
る。したがって、w>0.5λの方がより望ましい。ま
た、wが0.5λに近づく程、個々のMR素子の抵抗値
変化の波形は正弦波に近づき、磁束密度の変化量ΔBも
小さくなり、その結果Vs が小さくなる。したがって、
wはできるだけ1.0λに近いほうがよい。図8のデー
タよりw≧0.65λであれば、ΔBの大きさには大き
な変化が見られないことが分かる。したがって、スリッ
トの幅wはw≧0.65λとすることが望ましい。
【0025】図13〜図16には、本発明の第2の実施
例を示す。本実施例においては、図13、図14に示さ
れるように、シグナルロータ51に形成されるスリット
52の幅wはスリット52の形成ピッチλに対しw=
0.5λとなっている。図15の検知回路に示されるよ
うに、MR素子53と55が並列に接続されて第1のM
R素子グループ57が形成され、MR素子54と56で
同様に第2のMR素子グループ58が形成されている。
【0026】上記のMR素子グループの抵抗値変化を図
16を使ってMR素子グループ57を例に説明する。ス
リット52の幅wがw=0.5λであるため、シグナル
ロータ51の回転によりMR素子53,55の各抵抗値
R53,R55は図16(a)のように、正弦波形状に
変化する。この時のR53の抵抗値変化を式で表すと次
式のようになる。
【0027】
【数2】 R53=Ra +(ΔR/2)sin (2πθ/λ) …(3) ここでθはシグナルロータ51の回転角度である。同様
にR55は次のように表される。
【0028】
【数3】 R55=Ra −(ΔR/2)sin (2πθ/λ) …(4) したがって、R53とR55を並列に接続したMR素子
グループ57の合成抵抗値R57は次式のようになる。
【0029】
【数4】 R57=R53・R55/(R53+R55) =Ra /2−((ΔR)2 /8Ra) sin2 (2πθ/λ) …(5) これを図に表すと、図16(b)のようになり、スリッ
ト52の形成ピッチλに対し、λ/2の周期で変化す
る。よって、第1実施例と同様に2倍の分解能を得るこ
とができる。
【0030】なお、上述の各実施例では、λ/2づつ位
相をずらして配置した2個のMR素子を電気的に接続し
てMR素子グループを形成し、さらに2個のMR素子グ
ループをλ/4の位相をずらして配置するとともにその
2個のMR素子グループを直列に接続してその中点電位
を取り出すことにより、スリット数に対し2倍の分解能
を得るようにしたが、λ/nづつ位相をずらして配置し
たn個のMR素子を電気的に接続してMR素子グループ
を形成し、さらに2個のMR素子グループをλ/2nの
位相をずらして配置するとともにその2個のMR素子グ
ループを直列に接続してその中点電位を取り出すことに
より、スリット数に対しn倍の分解能を得ることができ
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、複数個のスリットの形成ピッチλに対しλ
/n(nは2以上の整数)づつ位相をずらして配置され
たn個の磁気抵抗素子を電気的に接続して磁気抵抗素子
グループを形成するとともに該磁気抵抗素子グループは
少なくとも1グループを形成し、該磁気抵抗素子グルー
プの全抵抗値の変化から回転体の回転状態を検出するよ
うにしたため、上記全抵抗値はλ/nの周期で変化する
ことからスリット数に対しn倍の分解能を簡単な回路構
成の検出回路で得ることができる。
【0032】請求項2〜6記載の発明によれば、それぞ
れ上記請求項1記載の発明の効果に加えて、さらに以下
のような効果がある。
【0033】請求項2記載の発明によれば、前記磁気抵
抗素子グループを形成するn個の磁気抵抗素子の電気的
接続は具体的に並列接続とすることにより、シグナルロ
ータの回転により得られる磁気抵抗素子グループの全抵
抗値をλ/nの周期で変化させることができる。
【0034】請求項3記載の発明によれば、前記磁気抵
抗素子グループを形成するn個の磁気抵抗素子の電気的
接続を直列接続とし、前記スリットの幅wをw≠0.5
λとすることによっても、上記と同様にシグナルロータ
の回転により得られる磁気抵抗素子グループの全抵抗値
をλ/nの周期で変化させることができる。
【0035】請求項4記載の発明によれば、前記磁気抵
抗素子グループは2個形成し、該2個の磁気抵抗素子グ
ループはλ/2nの位相をずらして配置し、前記2個の
磁気抵抗素子グループを直列に接続してその中点電位を
計測するようにしたため、磁気抵抗素子グループの全抵
抗値の変化を電圧変化として計測することができる。
【0036】請求項5記載の発明によれば、前記スリッ
トの幅wがw≠0.5λの場合において、w>0.5λ
としたため、w<0.5λとする場合よりもシグナルロ
ータが回転したときの磁束密度の変化幅が大になって磁
気抵抗素子グループの全抵抗値の変化量を大にすること
ができる。
【0037】請求項6記載の発明によれば、上記スリッ
トの幅wは、w>0.5λでできるだけ1.0λに近い
方が磁束密度の変化幅ΔBは大きくなるが、w≧0.6
5λであればΔBの大きさに大きな変化は見られないこ
とから前記スリットの幅wはw≧0.65λとすること
で磁気抵抗素子グループの全抵抗値の変化量を一層大に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転センサの第1実施例の構成を
側断面で示す構成図である。
【図2】上記第1実施例におけるシグナルロータの正面
図である。
【図3】上記第1実施例におけるシグナルロータとMR
素子の位置関係を示す図である。
【図4】上記第1実施例における検出回路の回路図であ
る。
【図5】上記第1実施例においてシグナルロータの回転
によりMR素子に印加される磁束密度変化を示す図であ
る。
【図6】上記第1実施例においてMR素子グループの抵
抗値変化を示す図である。
【図7】上記第1実施例においてMR素子グループの抵
抗値変化と検出出力を示す図である。
【図8】上記第1実施例におけるスリット幅と磁束密度
の変化量の関係を示す図である。
【図9】MR素子を用いた回転センサの検出原理を説明
するための図であってMR素子の磁束密度−抵抗値特性
を示す図である。
【図10】上記と同様の検出原理を説明するための図で
あってシグナルロータとMR素子の位置関係を示す図で
ある。
【図11】上記と同様の検出原理を説明するための図で
あってMR素子による基本検出回路を示す図である。
【図12】上記と同様の検出原理を説明するための図で
あってMR素子の抵抗値変化と検出出力を示す図であ
る。
【図13】本発明の第2実施例におけるシグナルロータ
の正面図である。
【図14】上記第2実施例におけるシグナルロータとM
R素子の位置関係を示す図である。
【図15】上記第2実施例における検出回路の回路図で
ある。
【図16】上記第2実施例におけるMR素子グループの
抵抗値変化を示す図である。
【図17】従来の回転センサの構成を側断面で示す構成
図である。
【図18】上記従来例におけるシグナルロータとMR素
子の位置関係を示す図である。
【図19】上記従来例における検出回路の回路図であ
る。
【図20】上記従来例における検出出力等を示す図であ
る。
【符号の説明】
22,51 シグナルロータ 24,52 スリット 25,26,27,28,53,54,55,56 M
R素子(磁気抵抗素子) 29,57 第1のMR素子グループ 30,58 第2のMR素子グループ 31 バイアス磁石 32 検出回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のスリットが円周方向に等間隔で
    形成され回転体に取り付けられる高透磁率材質製のシグ
    ナルロータと、前記スリット部分に対向して配置された
    複数の磁気抵抗素子と、該複数の磁気抵抗素子の背面に
    配置されたバイアス磁石とを有し、前記スリットが前記
    磁気抵抗素子の前面を通過することによる該磁気抵抗素
    子に印加される磁束密度の変化に対応した該磁気抵抗素
    子の抵抗値の変化から前記回転体の回転状態を検出する
    回転センサにおいて、前記複数個のスリットの形成ピッ
    チλに対しλ/n(nは2以上の整数)づつ位相をずら
    して配置されたn個の前記磁気抵抗素子を電気的に接続
    して磁気抵抗素子グループを形成するとともに該磁気抵
    抗素子グループは少なくとも1グループを形成し、該磁
    気抵抗素子グループの全抵抗値の変化から前記回転体の
    回転状態を検出するように構成してなることを特徴とす
    る回転センサ。
  2. 【請求項2】 前記磁気抵抗素子グループを形成するn
    個の磁気抵抗素子の電気的接続は並列接続であることを
    特徴とする請求項1記載の回転センサ。
  3. 【請求項3】 前記磁気抵抗素子グループを形成するn
    個の磁気抵抗素子の電気的接続は直列接続であり、前記
    スリットの幅wはw≠0.5λであることを特徴とする
    請求項1記載の回転センサ。
  4. 【請求項4】 前記磁気抵抗素子グループは2個形成
    し、該2個の磁気抵抗素子グループはλ/2nの位相を
    ずらして配置し、前記2個の磁気抵抗素子グループを直
    列に接続してその中点電位を計測することを特徴とする
    請求項1記載の回転センサ。
  5. 【請求項5】 前記スリットの幅wはw>0.5λであ
    ることを特徴とする請求項3記載の回転センサ。
  6. 【請求項6】 前記スリットの幅wはw≧0.65λで
    あることを特徴とする請求項3記載の回転センサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11326355A (ja) * 1998-05-11 1999-11-26 Nippon Seiko Kk 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

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JPH11326355A (ja) * 1998-05-11 1999-11-26 Nippon Seiko Kk 回転速度検出装置付転がり軸受ユニット

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