JPH08233793A - 液体クロマトグラフィーの安定化方法及び液体クロマトグラフィー - Google Patents

液体クロマトグラフィーの安定化方法及び液体クロマトグラフィー

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JPH08233793A
JPH08233793A JP33776595A JP33776595A JPH08233793A JP H08233793 A JPH08233793 A JP H08233793A JP 33776595 A JP33776595 A JP 33776595A JP 33776595 A JP33776595 A JP 33776595A JP H08233793 A JPH08233793 A JP H08233793A
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アンドレー ヘルベルト
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デーマー ベルンハード
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Glatz Bernd
グラッツ ベルント
Koch Friedhelm
コッホ フリートヘルム
Karl-Heinz Kramer
クラエマー カール−ハインツ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体クロマトグラフィー、及び液体クロマト
グラフィーのプレカラムと分離カラムの熱安定化方法を
提供する。 【解決手段】 液体クロマトグラフィー用プレカラム1
02と分離カラム104の熱的安定化方法で:プレカラ
ム中の試料の濃縮段階中、分離カラムの動作温度より低
い温度でプレカラムを動作させ;濃縮段階終了後、プレ
カラム中の試料を分離カラムの動作温度より高い温度に
加熱し;プレカラム中の試料を分離カラムへ伝達し;試
料を分離カラムの動作温度に冷却する;ことを特徴とす
る。液体クロマトグラフィー100であって:試料濃縮
用プレカラム;プレカラムまでの流体伝達リンクを有す
る分離カラム;プレカラム上に配置され且つプレカラム
温度の独立制御を行う熱交換器106;分離カラム上に
配置され且つ分離カラム温度の独立制御を行う熱交換器
108;を含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体クロマトグラ
フィーシステム及び液体クロマトグラフィーシステムの
プレカラムと分離カラムとを熱安定化するための方法に
関する。
【0002】
【技術背景】液体クロマトグラフのカラムにおける分離
作用は時間依存型であり、即ち、被分析試料物質につい
てのクロマトグラフの保持時間は時間の関数である。ク
ロマトグラフの分解能、即ち、種々の物質に関連した種
々のピークの分離もまた時間の関数であり、従って、特
定の分離問題に対して最適条件を設定するのに系統的温
度選択を用いることができる。繰返し可能なクロマトグ
ラフの結果を確保するためには、分離過程中その温度を
一定に維持することが望まれる。
【0003】つまり、液体クロマトグラフィーでは、分
離カラムの床温度を一定に保つために熱的に安定化した
ハウジングが用いられる。種々の温度を使うことによ
り、複合分離に対して分離カラムの床温度を最適化する
ことが可能である。ハウジング内部の温度が実質的に一
定である引用された様式についての種々の熱安定化ハウ
ジングの方式、例えば、水浴、循環空気加熱/冷却、加
熱ジャケット、等が知られている。
【0004】従来技術には、液体クロマトグラフィーに
おいて熱安定化に使用するための種々の器械が包含され
ている。
【0005】US−A−4,404,845には、液体
クロマトグラフ用熱調整器が開示されている。この調整
器は、液体クロマトグラフの移動相及び分離カラムに対
するサーモスタット構造を包含し、よってそのサーモス
タットは移動相がそこを通過するところの熱交換器を有
する。熱交換器は、加熱及び/又は冷却素子を含んでお
り、試料注入装置と分離カラムの入口との間に配置され
る。熱交換器は、分離カラムを取り囲んでいる周囲の空
気を選択的に加熱又は冷却する働きがある。移動相と分
離カラムの熱調整によって不都合な温度勾配が防御され
ることになる。
【0006】登録意匠DE−GM−8536810に
は、高圧液体クロマトグラフィー用の分離カラムの温度
を設定するためのオーブン(炉)が開示されている。温
度偏差に起因する保持時間の変動を防ぐため、分離カラ
ムの温度調整が提案されている。この場合における分離
カラムの温度は、熱的に加熱及び冷却可能な高い熱容量
を有し且つ1つ以上の分離カラムを受けるウエル(we
ll)を有する金属ブロックから成るオーブンで設定さ
れる。ペルチェ素子が加熱及び冷却可能なブロック上に
取付けられており、動作温度を室温より下に設定するこ
とが可能となる。
【0007】EP−A−0438618には、液体クロ
マトグラフの移動相を熱的に安定化させる装置が開示さ
れている。この装置は、入(ingoing)毛細管と
出(outgoing)毛細管が付設されたクロマトグ
ラフカラムから成り、このクロマトグラフカラムは、温
度制御ユニットを用いて所望の温度に調節できる受け素
子に置かれている。この場合、出毛細管を通って検出器
に導かれる液体の過剰温度(これによって測定が不正確
になることがある)を防ぐため、入と出の毛細管を予め
決めた距離を開けて互いに平行に配置して検出器へ導く
より高温の毛細管と分離カラムへ導くより低温の入毛細
管との間で熱交換を実施できるようにすることが提案さ
れている。
【0008】1つの分離カラムを有する前述の装置に加
えて、2つの分離カラム、即ち、プレカラムと分離カラ
ムとで作動する公知の液体クロマトグラフィーがある。
しかし、被分析物質をプレカラムから分離カラムへ伝達
する際、同一の充填剤が両方のカラムに用いられている
場合でさえ、分離カラムに対してよりプレカラムに対す
る方がより溶離性(elutropic)の強い溶離剤
が必要である。これは“溶離性注入容積”(elutr
opic injection volume)として
作用するプレカラムにおける分散の原因となり、これに
よって、適切に充填されたプレカラムでさえ液体クロマ
トグラフィーシステムの全体効率をかなり低下させるこ
とになる。この場合、低効率と高容量を有するプレカラ
ムが付帯的欠点となる。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、従来技術と比べ、液体
クロマトグラフィー用のプレカラムと分離カラムとを熱
的に安定化させる方法を提供すること並びに液体クロマ
トグラフィーシステムを提供することにあり、その両方
とも液体クロマトグラフィーシステムの分離効率はプレ
カラムで損なわれないものである。
【0010】
【発明の概要】本発明は、次の操作で液体クロマトグラ
フィーシステムを熱的に安定化させる方法を提供するも
のである:分離カラムの動作温度より低い第一の温度
で、プレカラムにおいて試料を濃縮する濃縮段階中、プ
レカラムを動作させること;濃縮段階終了後、プレカラ
ムに含まれている試料を分離カラムの動作温度より高い
第二の温度まで加熱すること;プレカラムに含まれてい
る試料を分離カラムへ伝達すること;及びその試料を分
離カラムの動作温度まで冷却すること。
【0011】プレカラムを用いる本発明の濃縮過程で
は、プレカラムは分析(分離)カラムより低い温度で動
作する。結果として、分析カラムはより高い容量を有す
ることになり、早く溶離する物質のブレークスルー(b
reak−through)を減ずるか又は防ぐことが
できる。
【0012】さらに、本発明は、試料濃縮用プレカラ
ム;プレカラムまでの流体伝達リンクを有する分離カラ
ム;プレカラム上に配置され且つプレカラムの温度の独
立制御を可能にする第一熱交換器;及び分離カラム上に
配置され且つ分離カラムの温度の独立制御を可能にする
第二熱交換器;を有する液体クロマトグラフィーシステ
ムを提供するものである。
【0013】本発明は、便利なやり方で、液体クロマト
グラフィーシステムのプレカラム及び分離カラムの両熱
交換器の物理的及び電気的デカップリング(de−co
upling)を実現し、そのため2つの分離カラム、
即ち、プレカラムと分離カラムを異なった温度で動作で
き、結果として選択性及び/又は分離効率を最適化する
ことが可能となる。
【0014】さらにそれは、高容量・低分散での濃縮処
理を可能にする。
【0015】溶離剤温度を外部測定温度に適応させるこ
とができ、従って、溶離剤温度を検出器の温度に適応さ
せて検出器(例えば、UV検出器又は質量分析計)のノ
イズを軽減することができる。加えて、溶離剤温度を適
応させることにより、(受動的熱交換器とは対照的に)
能動的熱安定化をも実行でき、その結果、デッド容積
(dead volume)を低レベルに維持すること
ができる。また、後カラム反応(post−colum
n reactions)も熱的に安定化できる。カラ
ム中継弁(relay valve)を使用することに
より、種々の温度で密接した連続分析を実施することが
可能である。
【0016】
【実施例】添付の図を参照して本発明の好ましい具体例
をより詳細に説明する:
【0017】図1は、試料濃縮用プレカラム102と分
離カラム104がハウジング(図示省略)に配置された
液体クロマトグラフィーシステムを示す。プレカラム1
02と分離カラム104とをハウジング内で2つの異な
った一定温度で動作できるよう、熱交換器106と10
8がハウジング内で互いに空間的に離して配置される。
第一熱交換器106はプレカラム102と関連し、且つ
第二熱交換器108は分離カラム104と関連する。
【0018】プレカラム102と分離カラム104は、
好ましい具体例では毛細管の形で実行される。プレカラ
ム102と分離カラム104とを受けるため、及びそれ
らに輻射で熱を伝達するため、熱交換器106と108
はリブ(rib)形状をしている。図1の具体例では、
分離カラム104はプレカラムまでの流体伝達リンクを
有する。
【0019】プレカラムは、入口110から試料がチャ
ージされる。分離カラム104の出口111は検出器
(図示省略)に接続されている。
【0020】図1の構成は、ハウジング内部で2つの異
なった温度環境を実現させ得るものである。
【0021】これらの温度環境を作り出すため、熱交換
器106と108は、プレカラム温度及び/又は分離カ
ラム温度の独立制御を可能にする調節器114に接続さ
れる。
【0022】説明した具体例では、プレカラムは、5μ
Hypersil(ShandonSouthern
Products社の商標)オクタデシルシラン(OD
S)プレカラムである。
【0023】図1に示された液体クロマトグラフィーシ
ステムの設計によって、濃縮段階中、分離カラム104
の動作温度より低い温度でのプレカラム102の動作が
可能となる。
【0024】濃縮段階後、プレカラム102及びそれに
よってそこに含有された試料は分離カラム104の動作
温度より高い第二の温度まで加熱される。結果として、
試料内の分析中の物質は、プレカラムを有する従来の液
体クロマトグラフィーシステムに要する溶媒組成と比べ
て低い溶離性の溶媒組成の勾配で溶出する。結果とし
て、分析される試料は、プレカラムから分離カラムへ伝
達される。
【0025】試料は第二熱交換器108を通過し、分離
カラムの動作温度まで冷却され、そして再度、分離カラ
ムの入口で濃縮される。好ましい具体例では、分離カラ
ムの動作温度は40℃であり、一方、プレカラムの第二
の温度は70℃である。
【0026】本発明の液体クロマトグラフィーシステム
及び方法を用いることにより、プレカラムを有する従来
の液体クロマトグラフィーシステムで起こっている、プ
レカラムと接続毛細管に起因したバンドの広がりは、ほ
とんどの部分で防がれ、その結果、液体クロマトグラフ
ィーシステムの分離効率が高められることになる。
【0027】以下は、図2と表1を参照して本発明の原
理の実施例を説明するものである。
【0028】比較的低効率を有する、乾燥充填した20
×2.1mmの5μHypersil(Shandon
Southern Products社の商標)オク
タデシルシラン(ODS)プレカラム102を、図1を
参照して先に説明したように、100×2.1mmの5
μHypersil(Shandon Souther
n Products社の商標)オクタデシルシラン
(ODS)分離カラム104と直列に接続する。次い
で、次の実験を実行した:
【0029】1)プレカラム無しで分離カラムの分離効
率を測定した。この場合における分離効率の測定は、分
離した4つの物質について数分の差異がある。温度は4
0℃であり、5〜75%のアセトニトリル(ACN)
(HO)の勾配は30分で形成された。
【0030】2)1)と同条件だが、40℃で動作され
るプレカラムを使用した。
【0031】3)2)と同条件だが、70℃でプレカラ
ムを動作した。
【0032】図2と表1は実験の結果を示す。
【0033】図2において、X軸は時間、Y軸はいわゆ
るUV吸光度単位で表したシステムの測定振幅である。
図2は、異なった4つの被検出物質に関する実験結果を
示す。ピーク202はプレカラムを用いない実験値を表
し、ピーク204はプレカラムを用いた実験値であり、
ここではプレカラム及び分離カラムの両方とも40℃ま
で加熱し、またピーク206は、プレカラムの温度が7
0℃であり且つ分離カラムのそれが40℃である場合の
実験値を表す。
【0034】図2に示された他の物質に関しては、対応
したピーク順が適合する。
【0035】分離効率を決めるための特性変数は、表1
にピークの幅として与えられる。プレカラムは、液体ク
ロマトグラフィーシステムの分離効率を、プレカラム無
しで動作する液体クロマトグラフィーシステムのそれと
比べ、相当に減ずることが明らかである。
【0036】
【表1】
【0037】実験3)が示すように、プレカラムを70
℃で動作させることにより、プレカラムで引き起こされ
る分散を防ぐ集束効果が生まれる。
【0038】以下に、本発明による熱交換器についてさ
らに詳細に説明する。発明の好ましい具体例では、第一
及び第二の熱交換器装置は熱的にデカップルされている
が、それでも、熱交換器装置間に隔壁を設けないで同一
のカラムハウジング内に配置される。第一及び第二の熱
交換器装置は、等しいか又は別々の温度に相互に独立し
て加熱もしくは冷却してよい。第一及び第二の熱交換器
装置の熱的デカップリングに資する性質は、カラムハウ
ジング中に空気の循環が無いということであり、そのた
め、第一及び第二の熱交換器装置は、たとえそれらが同
一のカラムハウジングに配置されていても、それらの間
隔と方位によって、ほとんど熱を交換できないのであ
る。
【0039】従来技術と比べ、この構成は付加的利点を
もたらすものである。別のやり方では2つのカラム・サ
ーモスタット又は特別の補助装置を要したであろう場合
に、単一器具を使用して温度を加えることができるので
ある。さらに、カラムハウジングは、単一温度の操作か
ら2−温度操作へ移行する際に隔壁の挿入で変化させる
必要もない。次のクロマトグラフィーの応用に関して、
特に有利な方法で本発明の原理が用いられてよい:
【0040】−試料濃縮用カラムを分離カラムとは異な
った温度で動作しなければならない試料濃縮法。
【0041】−検出器へ入れる以前に、分離カラムをサ
ーモスタットで調温することを要しない熱交換器装置へ
流体を供給することによる検出器ノイズの軽減。これと
関連して、制御される加熱又は冷却のための温度設定を
前もって選択してよいという利点が生ずる。
【0042】本発明の好ましい具体例における熱交換器
装置は、適切な熱伝導性を有する材料と、溶媒/試料混
合体のプレ調温するための熱的に十分一体化された流体
毛細管と、さらにカラムを受け且つそれへの熱伝達のた
めのリブとによって特徴づけられるものである。熱交換
器装置は、制御手段によって加熱及び冷却してよい。分
離カラムを調温するための熱伝達は、プレ調温した溶媒
を介して、分離カラムと熱交換器との間の接触を介し
て、及び分離カラムを支えているリブ間の熱の輻射と対
流を介して、達成される。
【0043】空気を循環させるのと比較して、説明した
解決法は次のような利点を持っている:たとえそれらが
同一のカラムハウジングに配置されていても、これらの
装置間でネガティブな熱的影響を及ぼさないで、第一及
び第二の熱交換器装置について別々の温度を設定するこ
とは可能である。それは、溶媒の半径方向と縦方向の温
度差が可及的小さく維持されるという制御された試料プ
レ調温の1つの利点である。何故なら、分離カラムの及
びその中へ流れる溶媒の温度は、実質上等しく、従って
クロマトグラフィーの測定にネガティブな影響を及ぼす
であろう分離カラムでの溶媒の熱交換が回避されるから
である。制御された溶媒のプレ調温によって、精密・正
確で且つ再現性のある溶媒温度が実現される。従来技術
では、これは、カラム間隔に関して及び溶媒とカラムの
床温度に関して正しく調整された熱交換毛細管ループを
使用する時のみ得られる場合に限られる。
【0044】本発明の実施態様に従い、第一及び第二の
熱交換器装置の熱交換器毛管は、それぞれ、熱がその全
域で交換される長さが異なり、その結果、広範囲の流体
の流速を変えることができる。熱交換器の入口と出口の
接続は、分離カラムまでの可能な最短接続が達成される
よう、従って最小のデッド容積を保証できるよう、配置
される。
【0045】本発明の根元的概念は、プレカラムと分離
カラムに関して用いられるのみならず、図1に関して上
述されたような通常のハウジングに配置される2つの
(多分、異なった)分離カラムに関しても用いてよい。
前述の具体例において、分離カラムは、好ましくは、カ
ラム切換え弁を介して接続される。2つのカラムは別々
の充填剤を有してよく、且つ別々の温度で動作される。
異なった動作パラメータ(例えば、温度)を持つ2つの
カラムを備える目的は、特定成分に対してどのカラムが
最良の分離特性を示すかに依存して、その中のあるいく
つかの物質は第一カラムで分離され且つあるいくつかの
物質は第二カラムで分離される試料物質の混合体の分離
を最適化することである。特定カラムへ及びそれに続く
検出器への物質の伝達は、2つのカラム間に配置された
切換え弁を適当に制御することにより達成される。
【0046】以上のように、本発明は、〔1〕液体クロ
マトグラフィー用プレカラム(102)と分離カラム
(104)とを熱的に安定化させる方法であって:プレ
カラム中の試料を濃縮する濃縮段階中、分離カラム(1
04)の動作温度より低い第一の温度でプレカラム(1
02)を動作させること;濃縮段階終了後、プレカラム
(102)に含まれている試料を分離カラム(104)
の動作温度より高い第二の温度まで加熱すること;プレ
カラム(102)に含まれている試料を分離カラム(1
04)へ伝達すること;及びその試料を分離カラム(1
04)の動作温度まで冷却すること;を特徴とし、次の
ような好ましい実施態様を有する。
【0047】〔2〕動作温度が40℃であり且つ第二の
温度が70℃である〔1〕記載の方法。
【0048】〔3〕プレカラム(102)と分離カラム
(104)が5μHypersil(Shandon
Southern Products社の商標)オクタ
デシルシラン(ODS)カラムである〔1〕〜〔2〕記
載の方法。
【0049】また、本発明は、〔4〕液体クロマトグラ
フィー(100)であって:試料濃縮用プレカラム(1
02);プレカラム(102)までの流体伝達リンクを
有する分離カラム(104);プレカラム(102)上
に配置され且つプレカラムの温度の独立制御を可能にす
る第一熱交換器装置(106);及び分離カラム(10
4)上に配置され且つ分離カラムの温度の独立制御を可
能にする第二熱交換器装置(108);を含んでなるこ
とを特徴とし、次のような好ましい実施態様を有する。
【0050】〔5〕第一及び第二の熱交換器装置(10
6、108)に接続された制御装置(114)を含み、
前記制御装置は、濃縮段階においては、分離カラム(1
04)の動作温度より低い第一の温度を維持し、濃縮段
階終了後においては、前記制御装置によってプレカラム
の温度を分離カラム(104)の動作温度より高い第二
の温度に調節して試料を前記第二の温度まで加熱し、よ
って分離カラム(104)へ伝達後、前記試料を分離カ
ラム(104)の動作温度にまでもたらすことを特徴と
する〔4〕記載の液体クロマトグラフィー(100)。
【0051】〔6〕分離カラム(104)の動作温度が
40℃であり且つプレカラム(102)の第二の温度が
70℃である〔5〕記載の液体クロマトグラフィー(1
00)。
【0052】〔7〕プレカラム(102)と分離カラム
(104)が5μHypersil−ODSカラムであ
る〔4〕〜〔6〕記載の液体クロマトグラフィー(10
0)。
【0053】〔8〕第一及び第二の熱交換器装置(10
6、108)が、それぞれ、プレカラム(102)と分
離カラム(104)を受けられるようリブ形状である
〔4〕〜〔7〕記載の液体クロマトグラフィー(10
0)。
【0054】
〔9〕プレカラム(102)と分離カラム
(104)が各々毛細管の形で与えられる〔4〕〜
〔8〕記載の液体クロマトグラフィー(100)。
【0055】さらに、本発明は、〔10〕液体クロマト
グラフィーであって:共通のハウジングに配置された第
一分離カラム及び第二分離カラム;両カラム間の流体伝
達リンク;第一カラムから第二カラム又は検出器へ試料
を選択的に伝達する前記リンク間に配置された切換え手
段;第一カラム上に配置された第一熱交換器装置及び第
二カラム上に配置された第二熱交換器装置;及び第一カ
ラム及び第二カラムの温度の独立制御を可能にする手
段;を含んでなることを特徴とする。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
別々の温度で動作される2つのカラムに必要とするカラ
ムハウジングは僅かに1つで十分であり、器械中での接
続経路を短縮することができ、従ってクロマトグイラフ
ィーにおいてデッド容積を小さくできるという利点を有
する。また、本発明によれば、2つのカラムに対して異
なった温度を使用することができ、試料成分の分離を改
善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体クロマトグラフィーシステム
の一具体例を示す。
【図2】本発明による液体クロマトグラフィーシステム
で得られたクロマトグラムを示す。
【符号の説明】
100 液体クロマトグラフィーシステム 102 試料濃縮用プレカラム 104 分離カラム104 106 第一熱交換器装置 108 第二熱交換器装置 110 入口 111 出口 114 温度調節器
フロントページの続き (72)発明者 ラオウル ディンター ドイツ連邦共和国グロエツィンゲン イム オバーフィアテール 19 (72)発明者 ベルント グラッツ ドイツ連邦共和国レオンベルク ハンス− レインク−シュトラーセ 24/1 (72)発明者 フリートヘルム コッホ ドイツ連邦共和国バルトブロン イム ベ ックナー 11 (72)発明者 カール−ハインツ クラエマー ドイツ連邦共和国バルトブロン ヤーンシ ュトラーセ 31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体クロマトグラフィー用プレカラム
    (102)と分離カラム(104)とを熱的に安定化さ
    せる方法であって:プレカラム中の試料を濃縮する濃縮
    段階中、分離カラム(104)の動作温度より低い第一
    の温度でプレカラム(102)を動作させること;濃縮
    段階終了後、プレカラム(102)に含まれている試料
    を分離カラム(104)の動作温度より高い第二の温度
    まで加熱すること;プレカラム(102)に含まれてい
    る試料を分離カラム(104)へ伝達すること;及びそ
    の試料を分離カラム(104)の動作温度まで冷却する
    こと;を特徴とする液体クロマトグラフィーの安定化方
    法。
  2. 【請求項2】 試料濃縮用プレカラム(102);プレ
    カラム(102)までの流体伝達リンクを有する分離カ
    ラム(104);プレカラム(102)上に配置され且
    つプレカラムの温度の独立制御を可能にする第一熱交換
    器装置(106);及び分離カラム(104)上に配置
    され且つ分離カラムの温度の独立制御を可能にする第二
    熱交換器装置(108);を含んでなる液体クロマトグ
    ラフィー(100)。
  3. 【請求項3】 共通のハウジングに配置された第一分離
    カラム及び第二分離カラム;両カラム間の流体伝達リン
    ク;第一カラムから第二カラム又は検出器へ試料を選択
    的に伝達する前記リンク間に配置された切換え手段;第
    一カラム上に配置された第一熱交換器装置及び第二カラ
    ム上に配置された第二熱交換器装置;及び第一カラム及
    び第二カラムの温度の独立制御を可能にする手段;を含
    んでなる液体クロマトグラフィー。
JP33776595A 1994-12-10 1995-12-01 液体クロマトグラフィーの安定化方法及び液体クロマトグラフィー Pending JPH08233793A (ja)

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