JPH08233140A - 地中型消火栓の排水弁装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排水量の微調整ができ、止水性がよく、しか
も開閉操作を行いやすい地中型消火栓の排水弁装置を提
供することを目的とする。 【構成】 ピット２内に排水弁部４を介して水道管１に
接続した消火栓３を配設し、排水弁部４は外縁にシール
部材７を突出させた弁体６を弁箱５内において水平方向
に移動自在に設けて構成され、消火栓の側方に水平回転
するハンドル１６を配置し、ハンドル１６の回転を弁体
６の水平移動に変換する運動方向変換機構を設けた地中
型消火栓の排水弁装置の構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は地中に配管された水道管
より分岐して設けた消火栓の排水弁装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に消火栓は地中に配管された水道管
より分岐して設けられ、かつ、地面に形成されたピット
内に装置されている。

【０００３】図４は従来の地中型消火栓とその排水弁装
置を示す。図示のように地中に配管された水道管１７よ
り分岐して通水関係をもつ消火栓１８は、ピット１９内
に配管される。この消火栓１８と前記水道管１７の間に
は排水弁部２０を設けてあり、排水弁部２０の側方に弁
開閉操作用のレバー２１が位置している。

【０００４】前記排水弁部２０は図５に示すように弁箱
２２と、この弁箱２２内に回動自在に設けられた板状の
弁体２３よりなり、弁体２３に結合した弁棒２４をレバ
ー２１を操作することにより弁体２３を回動させて開閉
するようになっている。なお、図５において弁体２３は
バタフライ弁であり、図示の状態は弁体２３が垂直にな
っていて開放状態である。

【０００５】前記弁体２３は金属製であり、図６に示す
ように回動によって水平の状態にすれば弁体２３の外縁
が弁箱２２の内面に密着して閉状態となる。なお、従来
の排水弁部としては図示のバタフライ弁体以外にボール
弁等を用いたものもあり、しかし、その弁体の操作用の
レバーは、排水弁部の側方に位置した構成となってい
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記従来の地中型消火
栓の排水弁装置は、弁体２３を操作するレバー２１が排
水弁部２０の側方に位置しているため、作業者がピット
１９の上方より手を入れてレバー２１の操作をする場
合、その操作が行いにくい。また、レバー２１による弁
体２３の開閉をする場合に、弁体２３を微動させて排水
量を微調整しにくい。一方、前記レバー２１をハンドル
に変更することも考えられるが、縦方向にあるハンドル
は上方より廻わしにくいという問題が生じる。また、弁
体２３は金属製であり、異物のかみ込みにより、弁体２
３に傷がつきやすく、完全な止水が不可能になることも
ある。

【０００７】本発明は上記従来の問題に留意し、弁体の
操作が行いやすく、排水量の微調整ができ、しかも止水
性のよい地中型消火栓の排水弁装置を提供することを目
的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、ピットの内部に消火栓を配設する装置にお
いて、消火栓と水道管の間に排水弁部を設ける。この排
水弁部は、弁箱と弁箱内において水平方向に移動自在
で、かつ外縁に突出するシール部材をもつ弁体より構成
する。さらに消火栓の側方に水平回転するハンドルを配
置し、ハンドルの回転を前記弁体の水平移動に変換する
運動方向変換機構を設けた地中型消火栓の排水弁装置の
構成とする。

【０００９】

【作用】上記構成において、ピット内の消火栓側方のハ
ンドルを水平を回転すると、その回転は運動方向変換機
構を介して排水弁部の弁体を水平方向に移動し、水道管
から消火栓への通水を開閉する。前記ハンドルはピット
内における比較的上方位置にあり、水平回転であるので
操作が行いやすく、弁体は外縁にシール部材を突設して
いるので、異物のかみ込みなどによる損傷がなく、弁箱
の内壁に密着して止水性を高めることとなる。

【００１０】

【実施例】以下に本発明の一実施例の地中型消火栓の排
水弁装置について図１〜図３を参照して説明する。

【００１１】図において１は地中に配管された水道管で
あり、２はピットである。ピット２内には消火栓３が配
置され、消火栓３は排水弁部４を介して水道管１に接続
されている。

【００１２】排水弁部４の弁箱５内には、水平方向の移
動によって排水を制御する板状の弁体６を設けている。
この弁体６は、先端部が弁箱５の内壁に適合する外形を
もち、その外縁に突出するゴム製のシール部材７を有し
ている（図３参照）。さらに詳しく述べると、シール部
材７は板状に形成され、上下２つの金属板で挟まれて弁
体６を構成している。

【００１３】前記弁体６には図２に示すように端部に雌
ねじ部材８を結合してあり、雌ねじ部材８は保持部材９
で水平に保持された駆動軸１０の雄ねじ部１１に螺合し
ている。駆動軸１０の端部には第１の傘歯車１２を結合
してあり、第１の傘歯車１２には第２傘歯車１３を噛み
合わせている。前記第２の傘歯車１３は、保持部材１４
によって垂直となるように保持されたハンドル軸１５の
下端に結合されており、ハンドル軸１５の上端には円形
をしたハンドル１６を結合してあり、ハンドル１６は水
平となっている。そして第１，第２の傘歯車１２，１
３、雄ねじ部１１をもつ駆動軸１０、雌ねじ部材８は運
動方向変換機構を構成する。

【００１４】上記構成において、作業者はピット２の蓋
（図示せず）を開き、上方より手を入れてピット２内に
おける上部に位置する水平のハンドル１６を回転操作す
ることにより、ハンドル軸１５が回転する。ハンドル軸
１５の回転は第１，第２の傘歯車１３，１２により運動
伝達方向を９０°変換させられ、駆動軸１０を回転させ
る。この駆動軸１０の回転により、駆動軸１０の雄ねじ
部１１に螺合した雌ねじ部材８は水平移動し、雌ねじ部
材８に結合した弁体６を同じく水平移動して弁の開閉動
作を行う。

【００１５】上記の操作および動作において、ハンドル
１６は消火栓３の側方において水平に、しかもピット２
内の上部に位置しており、したがって作業者は上方より
ハンドル１６の操作が行ないやすい。しかも、ハンドル
１６の回転操作であるので、その回転量を任意に選ぶこ
とにより、弁体６の移動量を容易に微調整することがで
き、したがって排水量を容易に微調整することができ
る。

【００１６】また、運動伝達系に傘歯車１２，１３を設
けているので、ハンドル１６の水平回転で弁体６を水平
移動することができる。さらに弁体６は外縁にシール部
材７を突出させているので、異物のかみ込み等によって
弁体６が損傷することがなく、良好な止水性が得られ
る。

【００１７】なお、図示していないが、板状の弁体６を
水平移動できるガイド溝を弁箱５または付属部材に設け
ている。また、実施例では運動方向の変換を傘歯車で行
なっているが、ウォーム歯車による運動方向の変換を行
なわせてもよい。

【００１８】

【発明の効果】前記実施例の説明より明らかなように、
本発明の地中型消火栓の排水弁装置は、外縁にシール部
材を突出させた弁体を弁箱内において水平方向に移動自
在に設けて排水弁部を構成し、前記消火栓の側方に水平
回転するハンドルを配置し、前記ハンドルの回転を前記
弁体の水平移動に変換する運動方向変換機構を設けたた
め、弁体の開閉のための操作が行いやすく、また、弁体
を微動させて排水量の微調整ができ、さらに、異物のか
み込み等による弁体の損傷がなく止水性が良い等の効果
を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の地中型消火栓の排水弁装置
の概略構成を示す断側面図

【図２】同地中型消火栓の排水弁装置における要部断面
図

【図３】同地中型消火栓の排水弁装置における弁体の斜
視図

【図４】従来の地中型消火栓の排水弁装置の構成を示す
断側面図

【図５】同地中型消火栓の排水弁装置の要部断面図

【図６】同地中型消火栓の排水弁装置の弁体部の断面図

【符号の説明】

１ 水道管 ２ ピット ３ 消火栓 ４ 排水弁部 ５ 弁箱 ６ 弁体 ７ シール部材 ８ 雌ねじ部材 ９ 保持部材 １０ 駆動軸 １１ 雄ねじ部 １２ 第１の傘歯車 １３ 第２の傘歯車 １４ 保持部材 １５ ハンドル軸 １６ ハンドル

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ピット内に排水弁部を介して水道管に接
   続された消火栓を配設し、排水弁部は弁箱と、弁箱内に
   おいて水平方向に移動自在で、かつ、外縁に突出するシ
   ール部材をもつ弁体よりなり、消火栓の側方に水平回転
   するハンドルを配置し、ハンドルの回転を前記弁体の水
   平移動に変換する運動方向変換機構を設けたことを特徴
   とする地中型消火栓の排水弁装置。