JPH08232005A - 銅粉末の製造方法 - Google Patents
銅粉末の製造方法Info
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- JPH08232005A JPH08232005A JP7037206A JP3720695A JPH08232005A JP H08232005 A JPH08232005 A JP H08232005A JP 7037206 A JP7037206 A JP 7037206A JP 3720695 A JP3720695 A JP 3720695A JP H08232005 A JPH08232005 A JP H08232005A
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- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F9/00—Making metallic powder or suspensions thereof
- B22F9/16—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes
- B22F9/18—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds
- B22F9/24—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds starting from liquid metal compounds, e.g. solutions
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22B—PRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
- C22B15/00—Obtaining copper
- C22B15/0063—Hydrometallurgy
- C22B15/0084—Treating solutions
- C22B15/0089—Treating solutions by chemical methods
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- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】酸化度の低い銅粉末の安定した製造方法を提供
する。 【構成】銅イオン含有水溶液にアルカリを加えて銅水酸
化物を生成させた後、該水溶液にヒドラジン又はヒドラ
ジン化合物を該水溶液のpHが7〜9の範囲内になるま
で添加して、前記銅水酸化物を還元して銅粉末を析出さ
せる。
する。 【構成】銅イオン含有水溶液にアルカリを加えて銅水酸
化物を生成させた後、該水溶液にヒドラジン又はヒドラ
ジン化合物を該水溶液のpHが7〜9の範囲内になるま
で添加して、前記銅水酸化物を還元して銅粉末を析出さ
せる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銅粉末の製造方法、特に
厚膜導電ペースト用材料として有用な酸化度の低い銅粉
末の製造方法に関する。
厚膜導電ペースト用材料として有用な酸化度の低い銅粉
末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、銅粉末は、比較的低価格であっ
て、良導電性、耐マイグレーション性などの優れた特性
を有するために、金、銀、パラジウムなどの貴金属に代
わって、厚膜導電ペースト用材料として多く用いられる
ようになってきた。
て、良導電性、耐マイグレーション性などの優れた特性
を有するために、金、銀、パラジウムなどの貴金属に代
わって、厚膜導電ペースト用材料として多く用いられる
ようになってきた。
【0003】そして、以前、この種の銅粉末は、炭酸銅
などの水に難溶性の塩を還元剤で還元して得られてい
た。しかし、この方法による銅粉末は1次粒子径が1μ
m以上と大きく、粒子が互いに凝集したものであった。
などの水に難溶性の塩を還元剤で還元して得られてい
た。しかし、この方法による銅粉末は1次粒子径が1μ
m以上と大きく、粒子が互いに凝集したものであった。
【0004】最近、硫酸銅などの水に可溶性の塩を使用
し、水酸化物を経て、これを還元して銅粉末が得られる
ようになった。この方法で得られる銅粉末の1次粒子径
は1μm以下となり、粒子の凝集も少なくなった。そし
て、この銅粉末を導電材料として使用した場合、緻密な
導電膜を形成することができ、以前の炭酸銅から得られ
た銅粉末と比較して、例えばコンデンサの電極としたと
きの静電容量、誘電体損失、絶縁抵抗など電気的諸特性
を向上させることができ、電極の機械的特性も向上し
た。
し、水酸化物を経て、これを還元して銅粉末が得られる
ようになった。この方法で得られる銅粉末の1次粒子径
は1μm以下となり、粒子の凝集も少なくなった。そし
て、この銅粉末を導電材料として使用した場合、緻密な
導電膜を形成することができ、以前の炭酸銅から得られ
た銅粉末と比較して、例えばコンデンサの電極としたと
きの静電容量、誘電体損失、絶縁抵抗など電気的諸特性
を向上させることができ、電極の機械的特性も向上し
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来
の、硫酸銅などを水に溶解させた後、銅水酸化物としこ
れを銅粉末に還元する方法は、銅水酸化物生成時には過
酸化銅(CuO2 )が、又銅粉末に還元時には亜酸化銅
(Cu2 O)といった銅酸化物を生成しやすく、酸化度
の高い銅粉末となる場合があった。このため、この酸化
度の高い銅粉末を導体として用いた場合、はんだ付け性
不良となり、又、コンデンサの電極として用いた場合、
静電容量が小さくなり、誘電体損失が大きくなるなどの
電気的特性が悪化するという問題点を有していた。
の、硫酸銅などを水に溶解させた後、銅水酸化物としこ
れを銅粉末に還元する方法は、銅水酸化物生成時には過
酸化銅(CuO2 )が、又銅粉末に還元時には亜酸化銅
(Cu2 O)といった銅酸化物を生成しやすく、酸化度
の高い銅粉末となる場合があった。このため、この酸化
度の高い銅粉末を導体として用いた場合、はんだ付け性
不良となり、又、コンデンサの電極として用いた場合、
静電容量が小さくなり、誘電体損失が大きくなるなどの
電気的特性が悪化するという問題点を有していた。
【0006】そこで、本発明の目的は、酸化度の低い銅
粉末の安定した製造方法を提供することにある。
粉末の安定した製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の銅粉末の製造方法は、銅イオン含有水溶液
にアルカリを加えて銅水酸化物を生成させた後、該水溶
液にヒドラジン又はヒドラジン化合物を該水溶液のpH
が7〜9の範囲内になるまで添加して、前記銅水酸化物
を還元して銅粉末を析出させることを特徴とする。
め、本発明の銅粉末の製造方法は、銅イオン含有水溶液
にアルカリを加えて銅水酸化物を生成させた後、該水溶
液にヒドラジン又はヒドラジン化合物を該水溶液のpH
が7〜9の範囲内になるまで添加して、前記銅水酸化物
を還元して銅粉末を析出させることを特徴とする。
【0008】そして、ヒドラジン又はヒドラジン化合物
の添加量は、銅水酸化物を銅粉末に還元するのに必要な
理論量の1〜3倍であることを特徴とする。
の添加量は、銅水酸化物を銅粉末に還元するのに必要な
理論量の1〜3倍であることを特徴とする。
【0009】ここで、還元時のpH範囲を7〜9に限定
した理由を以下に示す。一般に、銅水酸化物{Cu(O
H)2 }の銅(Cu)への還元反応は、中間生成物であ
る亜酸化銅(Cu2 O)を経て下式のように進む。 Cu(OH)2 → Cu2 O → Cu そして、この中間生成物である亜酸化銅の残存が銅粉末
の酸化度を高くする原因となっている。したがって、完
全に銅粉末まで還元して亜酸化銅をなくす必要がある。
した理由を以下に示す。一般に、銅水酸化物{Cu(O
H)2 }の銅(Cu)への還元反応は、中間生成物であ
る亜酸化銅(Cu2 O)を経て下式のように進む。 Cu(OH)2 → Cu2 O → Cu そして、この中間生成物である亜酸化銅の残存が銅粉末
の酸化度を高くする原因となっている。したがって、完
全に銅粉末まで還元して亜酸化銅をなくす必要がある。
【0010】ところで、還元剤であるヒドラジン(N2
H4 )またはヒドラジン化合物は、次式のように自己分
解して還元作用を示す。 2N2 H4 → 2NH3 + N2 + H2 そして、ヒドラジンまたはヒドラジン化合物はpHが低
い範囲では安定であり、pHが高くなるにしたがって激
しく分解反応を起こす。
H4 )またはヒドラジン化合物は、次式のように自己分
解して還元作用を示す。 2N2 H4 → 2NH3 + N2 + H2 そして、ヒドラジンまたはヒドラジン化合物はpHが低
い範囲では安定であり、pHが高くなるにしたがって激
しく分解反応を起こす。
【0011】したがって、銅水酸化物を銅粉末に還元さ
せるときの亜酸化銅の残留を防ぐためには、還元反応時
のpHをできるだけ高く設定する必要がある。このpH
範囲として最適なのが7〜9である。これは、pHを7
未満に低く設定した場合は、中間生成物の亜酸化銅が未
反応として残る量が増えるため好ましくないためであ
る。一方、pHを9を超えて高く設定した場合は、銅水
酸化物は過酸化銅(CuO2 )となりやすい。この過酸
化銅は非常に還元されにくいため、未還元の過酸化銅お
よび還元途中の亜酸化銅が多く残存することとなり好ま
しくないためである。
せるときの亜酸化銅の残留を防ぐためには、還元反応時
のpHをできるだけ高く設定する必要がある。このpH
範囲として最適なのが7〜9である。これは、pHを7
未満に低く設定した場合は、中間生成物の亜酸化銅が未
反応として残る量が増えるため好ましくないためであ
る。一方、pHを9を超えて高く設定した場合は、銅水
酸化物は過酸化銅(CuO2 )となりやすい。この過酸
化銅は非常に還元されにくいため、未還元の過酸化銅お
よび還元途中の亜酸化銅が多く残存することとなり好ま
しくないためである。
【0012】次に、ヒドラジン又はヒドラジン化合物の
添加量を、銅水酸化物を銅粉末に還元するのに必要な理
論量の1〜3倍としたのは、以下の理由による。即ち、
理論量未満では還元反応が完結せずに未反応の亜酸化銅
が残留し、3倍を超えると過剰のヒドラジン又はヒドラ
ジン化合物が消費されて経済的でないためである。
添加量を、銅水酸化物を銅粉末に還元するのに必要な理
論量の1〜3倍としたのは、以下の理由による。即ち、
理論量未満では還元反応が完結せずに未反応の亜酸化銅
が残留し、3倍を超えると過剰のヒドラジン又はヒドラ
ジン化合物が消費されて経済的でないためである。
【0013】
【作用】本発明の銅粉末の製造方法によれば、銅水酸化
物を含む水溶液にpHが7〜9の範囲内になるまでヒド
ラジン又はヒドラジン化合物を添加して還元反応を起こ
させることにより、亜酸化銅などの銅酸化物の残留を抑
えた、酸化度の低い銅粉末が得られる。
物を含む水溶液にpHが7〜9の範囲内になるまでヒド
ラジン又はヒドラジン化合物を添加して還元反応を起こ
させることにより、亜酸化銅などの銅酸化物の残留を抑
えた、酸化度の低い銅粉末が得られる。
【0014】そして、還元剤として添加するヒドラジン
又はヒドラジン化合物の添加量を、銅水酸化物を銅粉末
に還元するのに必要な理論量の1〜3倍とすることによ
り、経済的に効率よく、還元反応を完結させることがで
きる。
又はヒドラジン化合物の添加量を、銅水酸化物を銅粉末
に還元するのに必要な理論量の1〜3倍とすることによ
り、経済的に効率よく、還元反応を完結させることがで
きる。
【0015】
(実施例1)60℃の純水500ccに硫酸銅150g
を溶解し、これにCu2+量と等モルの水酸化ナトリウム
を純水1000ccに溶解させたアルカリ水溶液をpH
が4になるまで添加して銅水酸化物を生成させた。この
ときのアルカリ水溶液の添加量は200ccであった。
その後、水酸化銅含有溶液に抱水ヒドラジンをpHが9
になるまで加えて、水酸化銅を還元させて銅粉末とし
た。このときの抱水ヒドラジンの添加量は200ccで
あった。その後、銅粉末を濾別した後、メタノールで付
着水を置換し乾燥させた。
を溶解し、これにCu2+量と等モルの水酸化ナトリウム
を純水1000ccに溶解させたアルカリ水溶液をpH
が4になるまで添加して銅水酸化物を生成させた。この
ときのアルカリ水溶液の添加量は200ccであった。
その後、水酸化銅含有溶液に抱水ヒドラジンをpHが9
になるまで加えて、水酸化銅を還元させて銅粉末とし
た。このときの抱水ヒドラジンの添加量は200ccで
あった。その後、銅粉末を濾別した後、メタノールで付
着水を置換し乾燥させた。
【0016】以上得られた銅粉末のX線回折分析を行な
い、得られた回折線の強度比からCu2 O/Cu重量比
を算出した。その結果を表1に示す。
い、得られた回折線の強度比からCu2 O/Cu重量比
を算出した。その結果を表1に示す。
【0017】次に、この銅粉末を用いて導電ペーストを
作製し、それをセラミック基板に塗布焼き付けして、得
られた導体のはんだ付け性を評価した。
作製し、それをセラミック基板に塗布焼き付けして、得
られた導体のはんだ付け性を評価した。
【0018】即ち、まず、銅粉末80wt%、Pb−B
−Zn系のガラス粉末5wt%、およびアクリル樹脂を
α−テルピネオール溶剤に溶解させた有機ビヒクル15
wt%を混練して導電ペーストを作製した。その後、ア
ルミナ基板上にこの導電ペーストをスクリーン印刷し、
酸素濃度1000ppm以下の雰囲気中、600℃で焼
き付けて導体を形成した。
−Zn系のガラス粉末5wt%、およびアクリル樹脂を
α−テルピネオール溶剤に溶解させた有機ビヒクル15
wt%を混練して導電ペーストを作製した。その後、ア
ルミナ基板上にこの導電ペーストをスクリーン印刷し、
酸素濃度1000ppm以下の雰囲気中、600℃で焼
き付けて導体を形成した。
【0019】その後、この導体部分にロジンをメタノー
ルに溶解させたフラックスを塗布した後、230℃に溶
融したSn−Pb共晶はんだ中に5秒間浸漬した。そし
て、はんだに浸漬した導体のはんだに濡れた面積率では
んだ付け性を評価した。その結果を表1に示す。
ルに溶解させたフラックスを塗布した後、230℃に溶
融したSn−Pb共晶はんだ中に5秒間浸漬した。そし
て、はんだに浸漬した導体のはんだに濡れた面積率では
んだ付け性を評価した。その結果を表1に示す。
【0020】(実施例2)70℃純水3000ccに塩
化銅1000gを溶解し、これにCu2+量と等モルの水
酸化ナトリウムを純水1000ccに溶解させたアルカ
リ水溶液をpHが3.5になるまで添加して銅水酸化物
を生成させた。このときのアルカリ水溶液の添加量は9
00ccであった。その後、水酸化銅含有溶液に抱水ヒ
ドラジンをpHが7になるまで加えて、水酸化銅を還元
させて銅粉末とした。このときの抱水ヒドラジンの添加
量は900ccであった。その後、銅粉末を濾別した
後、メタノールで付着水を置換し乾燥させた。
化銅1000gを溶解し、これにCu2+量と等モルの水
酸化ナトリウムを純水1000ccに溶解させたアルカ
リ水溶液をpHが3.5になるまで添加して銅水酸化物
を生成させた。このときのアルカリ水溶液の添加量は9
00ccであった。その後、水酸化銅含有溶液に抱水ヒ
ドラジンをpHが7になるまで加えて、水酸化銅を還元
させて銅粉末とした。このときの抱水ヒドラジンの添加
量は900ccであった。その後、銅粉末を濾別した
後、メタノールで付着水を置換し乾燥させた。
【0021】以上得られた銅粉末のX線回折分析を行な
い、得られた回折線の強度比からCu2 O/Cu重量比
を算出した。その結果を表1に示す。
い、得られた回折線の強度比からCu2 O/Cu重量比
を算出した。その結果を表1に示す。
【0022】次に、実施例1と同様にして、この銅粉末
を用いて導電ペーストを作製し、それをセラミック基板
に塗布焼き付けして、得られた導体のはんだ付け性を評
価した。その結果を表1に示す。
を用いて導電ペーストを作製し、それをセラミック基板
に塗布焼き付けして、得られた導体のはんだ付け性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0023】(比較例1)60℃の純水1000ccに
硫酸銅400gを溶解し、これにCu2+量と等モルの水
酸化ナトリウムを純水1000ccに溶解させたアルカ
リ水溶液をpHが4になるまで添加して銅水酸化物を生
成させた。このときのアルカリ水溶液の添加量は500
ccであった。その後、水酸化銅含有溶液に抱水ヒドラ
ジンをpHが6になるまで加えて、水酸化銅を還元させ
て銅粉末とした。このときの抱水ヒドラジンの添加量は
300ccであった。その後、銅粉末を濾別した後、メ
タノールで付着水を置換し乾燥させた。
硫酸銅400gを溶解し、これにCu2+量と等モルの水
酸化ナトリウムを純水1000ccに溶解させたアルカ
リ水溶液をpHが4になるまで添加して銅水酸化物を生
成させた。このときのアルカリ水溶液の添加量は500
ccであった。その後、水酸化銅含有溶液に抱水ヒドラ
ジンをpHが6になるまで加えて、水酸化銅を還元させ
て銅粉末とした。このときの抱水ヒドラジンの添加量は
300ccであった。その後、銅粉末を濾別した後、メ
タノールで付着水を置換し乾燥させた。
【0024】以上得られた銅粉末のX線回折分析を行な
い、得られた回折線の強度比からCu2 O/Cu重量比
を算出した。その結果を表1に示す。
い、得られた回折線の強度比からCu2 O/Cu重量比
を算出した。その結果を表1に示す。
【0025】次に、実施例1と同様にして、この銅粉末
を用いて導電ペーストを作製し、それをセラミック基板
に塗布焼き付けして、得られた導体のはんだ付け性を評
価した。その結果を表1に示す。
を用いて導電ペーストを作製し、それをセラミック基板
に塗布焼き付けして、得られた導体のはんだ付け性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0026】(比較例2)65℃純水2000ccに硫
酸銅1000gを溶解し、これにCu2+量の2倍モルの
水酸化ナトリウムを純水2000ccに溶解させたアル
カリ水溶液をpHが4になるまで添加して銅水酸化物を
生成させた。このときのアルカリ水溶液の添加量は11
00ccであった。その後、水酸化銅含有溶液に抱水ヒ
ドラジンをpHが10になるまで加えて、水酸化銅を還
元させて銅粉末とした。このときの抱水ヒドラジンの添
加量は1000ccであった。その後、銅粉末を濾別し
た後、メタノールで付着水を置換し乾燥させた。
酸銅1000gを溶解し、これにCu2+量の2倍モルの
水酸化ナトリウムを純水2000ccに溶解させたアル
カリ水溶液をpHが4になるまで添加して銅水酸化物を
生成させた。このときのアルカリ水溶液の添加量は11
00ccであった。その後、水酸化銅含有溶液に抱水ヒ
ドラジンをpHが10になるまで加えて、水酸化銅を還
元させて銅粉末とした。このときの抱水ヒドラジンの添
加量は1000ccであった。その後、銅粉末を濾別し
た後、メタノールで付着水を置換し乾燥させた。
【0027】以上得られた銅粉末のX線回折分析を行な
い、得られた回折線の強度比からCu2 O/Cu重量比
を算出した。その結果を表1に示す。
い、得られた回折線の強度比からCu2 O/Cu重量比
を算出した。その結果を表1に示す。
【0028】次に、実施例1と同様にして、この銅粉末
を用いて導電ペーストを作製し、それをセラミック基板
に塗布焼き付けして、得られた導体のはんだ付け性を評
価した。その結果を表1に示す。
を用いて導電ペーストを作製し、それをセラミック基板
に塗布焼き付けして、得られた導体のはんだ付け性を評
価した。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果より明らかなように、本発明の
製造方法により得られた銅粉末は、Cu2 O/Cuwt
比が0.017〜0.019と低く酸化度の低いものが
得られている。そして、それを用いた導電ペーストを塗
布焼き付けた導体のはんだ付け性も、はんだ濡れ面積率
で80%以上と良好な結果を示している。
製造方法により得られた銅粉末は、Cu2 O/Cuwt
比が0.017〜0.019と低く酸化度の低いものが
得られている。そして、それを用いた導電ペーストを塗
布焼き付けた導体のはんだ付け性も、はんだ濡れ面積率
で80%以上と良好な結果を示している。
【0031】これに対して、還元反応時の反応終結pH
が7未満の場合は、比較例1に示すように、Cu2 O/
Cuwt比が0.049と大きく、ペーストとして塗布
焼き付けた導電体のはんだ付け性も、はんだ濡れ面積率
で50%以下と悪く好ましくない。一方、還元反応時の
pHが9を超えた場合は、比較例2に示すように、Cu
2 O/Cuwt比が0.033と大きく、ペーストとし
て塗布焼き付けた導電体のはんだ付け性も、はんだ濡れ
面積率で50%以下と悪く好ましくない。
が7未満の場合は、比較例1に示すように、Cu2 O/
Cuwt比が0.049と大きく、ペーストとして塗布
焼き付けた導電体のはんだ付け性も、はんだ濡れ面積率
で50%以下と悪く好ましくない。一方、還元反応時の
pHが9を超えた場合は、比較例2に示すように、Cu
2 O/Cuwt比が0.033と大きく、ペーストとし
て塗布焼き付けた導電体のはんだ付け性も、はんだ濡れ
面積率で50%以下と悪く好ましくない。
【0032】なお、上記実施例においては、硫酸銅また
は塩化銅を純水に溶解させて銅イオン含有水溶液を得て
いるが、本発明はこれらに限定されるものではない。硫
酸銅や塩化銅以外に、硝酸銅などの水溶性の銅化合物を
任意に用いることができる。また、銅水酸化物を生成さ
せるためのアルカリとしては、水酸化ナトリウム以外
に、アンモニア、水酸化カリウムなどを適宜用いること
ができる。
は塩化銅を純水に溶解させて銅イオン含有水溶液を得て
いるが、本発明はこれらに限定されるものではない。硫
酸銅や塩化銅以外に、硝酸銅などの水溶性の銅化合物を
任意に用いることができる。また、銅水酸化物を生成さ
せるためのアルカリとしては、水酸化ナトリウム以外
に、アンモニア、水酸化カリウムなどを適宜用いること
ができる。
【0033】また、還元剤として、抱水ヒドラジンを用
いているが、それ以外に塩化ヒドラジニウム、硫酸ヒド
ラジニウムなどの種々のヒドラジン化合物を用いること
ができる。
いているが、それ以外に塩化ヒドラジニウム、硫酸ヒド
ラジニウムなどの種々のヒドラジン化合物を用いること
ができる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
銅粉末の製造方法によれば、還元剤としてのヒドラジン
又はヒドラジン化合物の添加終了pHを7〜9の範囲内
とすることによって、銅酸化物の残留を抑えた、酸化度
の低い銅粉末を得ることができる。
銅粉末の製造方法によれば、還元剤としてのヒドラジン
又はヒドラジン化合物の添加終了pHを7〜9の範囲内
とすることによって、銅酸化物の残留を抑えた、酸化度
の低い銅粉末を得ることができる。
【0035】そして、この銅粉末を用いて導電ペースト
を作製し、塗布焼き付けて導体を形成することにより、
はんだ付け性に優れた厚膜銅導体を得ることができる。
を作製し、塗布焼き付けて導体を形成することにより、
はんだ付け性に優れた厚膜銅導体を得ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 銅イオン含有水溶液にアルカリを加えて
銅水酸化物を生成させた後、該水溶液にヒドラジン又は
ヒドラジン化合物を該水溶液のpHが7〜9の範囲内に
なるまで添加して、前記銅水酸化物を還元して銅粉末を
析出させることを特徴とする銅粉末の製造方法。 - 【請求項2】 ヒドラジン又はヒドラジン化合物の添加
量は、銅水酸化物を銅粉末に還元するのに必要な理論量
の1〜3倍であることを特徴とする請求項1記載の銅粉
末の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03720695A JP3161271B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 銅粉末の製造方法 |
US08/596,671 US5741347A (en) | 1995-02-24 | 1996-02-05 | Method for producing copper powder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03720695A JP3161271B2 (ja) | 1995-02-24 | 1995-02-24 | 銅粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08232005A true JPH08232005A (ja) | 1996-09-10 |
JP3161271B2 JP3161271B2 (ja) | 2001-04-25 |
Family
ID=12491122
Family Applications (1)
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