JPH08231894A - 粉体塗料組成物 - Google Patents

粉体塗料組成物

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JPH08231894A
JPH08231894A JP33869295A JP33869295A JPH08231894A JP H08231894 A JPH08231894 A JP H08231894A JP 33869295 A JP33869295 A JP 33869295A JP 33869295 A JP33869295 A JP 33869295A JP H08231894 A JPH08231894 A JP H08231894A
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JP
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powder coating
compound
coating composition
acid
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Application number
JP33869295A
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English (en)
Inventor
Shinji Seki
真志 関
Eiichi Kawasaki
栄一 川崎
Takayoshi Sekido
高良 関戸
Mitsusachi Mizoguchi
光幸 溝口
Takahisa Miyawaki
孝久 宮脇
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵安定性、塗膜特性(外観特性、物理特
性、及び化学特性等)について優れた性能を同時に発現
できる粉体塗料組成物を提供する。 【解決手段】 (a1)不飽和二重結合及び非ラジカル
重合性の反応性官能基(グリシジル基、水酸基等)を併
せ持った単量体、(a2)不飽和二重結合以外の反応性
官能基を有さない単量体、並びに、(a3)不飽和二重
結合以外の反応性官能基を実質的に有さないシリコーン
マクロマーを、特定比でラジカル共重合して得られた共
重合体(A)と、硬化剤(B)とを含んで成る熱硬化性
粉体塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性粉体塗料
組成物に関する。更に詳細には、本発明は、優れた外観
特性(平滑性、鮮映性等)、物理特性(耐衝撃性、密着
性、耐擦傷性、リコート性等)、耐候性、耐紫外線性、
及び化学特性(耐酸性雨性、耐溶剤性等)を有した焼付
け後塗膜を形成でき、かつ貯蔵安定性が優れた熱硬化性
粉体塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】粉体塗料は溶剤塗料に比べ、火災、毒性
の危険性が少なく、作業性が高い等多くの利点を有して
おり、近年その利用分野は拡大されている。その中で
も、光沢、耐候性、耐薬品性、機械的強度の面から、熱
硬化性アクリル系樹脂が最も有望視されており、粉体塗
料用の熱硬化性アクリル系樹脂の開発が種々試みられて
いる。
【0003】熱硬化性アクリル系樹脂を含む従来の粉体
塗料組成物としては、アクリル酸又はメタクリル酸のア
ルキルエステルと、アクリル酸又はメタクリル酸のグリ
シジルエステルとの共重合体で、その分子量が1,00
0〜30,000であるアクリル系樹脂に、熱硬化剤を
配合したものが一般的に使用されている(例えば、ドイ
ツ国特許出願公開第2,057,577号公報、同第
2,014,914号公報等)。しかしながら、この組
成物より得られる塗膜は、その平滑性、強度、耐薬品性
及び金属密着が必ずしも充分でなかった。
【0004】また、アクリル系樹脂と硬化剤よりなる組
成物に更にセルロース誘導体を配合し、塗膜の平滑性を
改良した組成物(例えば、特開昭48−7943号公
報)、あるいは多価エポキシ樹脂を配合し、塗膜の耐薬
品性及び密着性を改良した組成物(例えば、特開昭48
−17844号公報)も提案されている。しかしなが
ら、これら組成物よりなる粉体塗料により形成した塗膜
は、強度の面で必ずしも充分でなかった。
【0005】溶剤塗料に関しては、例えば、特開昭61
−151272号公報は、(A)(メタ)アクリレート
を主体とするラジカル重合性化合物と、(B)ラジカル
重合性シリコーンマクロモノマーと、(C)非ラジカル
重合性の反応性官能基を有する架橋性モノマーとをラジ
カル共重合してなるグラフトポリマーを樹脂分の主成分
とする高耐候性塗料を開示している。しかし、この塗料
のシリコーンマクロモノマーは、グラフトポリマー中に
高濃度(10〜30重量%)で使用されているので、こ
の塗料により形成した塗膜は、耐候性及び耐溶剤性に優
れるものの、鮮映性及びリコート性に劣っている。ま
た、この高耐候性塗料は、樹脂及び硬化剤等の組成から
明らかな様に、かつその実施例の記載からも明らかな様
に溶剤型の塗料である。以下に述べる通り、溶剤塗料
は、環境保護及び省資源化の観点において好ましくな
い。
【0006】すなわち、最近、大気汚染、オゾン層破
壊、地球温暖化、酸性雨等の環境問題が大きな問題とな
っている。特に、塗料の技術分野においては、生産者の
立場からみると、塗装工程又は焼付け工程において大量
に発生する有機溶剤が環境に放出される場合に、大気汚
染が問題となる。一方、消費者の立場からみると、近
年、顕著に酸性化してきた気象環境(雨、雪、霧、スモ
ッグ等)、土壌又は下水等に塗装された製品が曝露され
る場合に、塗膜の耐久性が問題となる。更に、溶剤塗料
を用いる場合には、有機溶剤を大気中へ漏洩するのを防
止する閉鎖系の設備が必要なので、このような大がかり
な設備を必要としない粉体塗料と比較して経済的に不利
である。したがって、環境保護及び省資源化の観点から
は、溶剤塗料よりも粉体塗料を用いることが非常に有効
であり、溶剤塗料から粉体塗料への移行が時代の趨勢で
ある。
【0007】しかしながら、このような背景から粉体塗
料の需要が高まってきたにもかかわらず、公知の粉体塗
料技術では、溶剤塗料技術による場合と比較して、熱硬
化により形成された塗膜の外観特性(平滑性、鮮映性
等)、物理特性(耐衝撃性、密着性、耐擦傷性、リコー
ト性等)、耐候性、耐紫外線性、及び化学特性(耐酸性
雨性、耐溶剤性等)が劣っている点で問題である。これ
ら問題点のうち、特に、耐酸性雨性、耐溶剤性及び耐擦
傷性が問題である。
【0008】粉体塗料技術に関しては、例えば、米国特
許第3,845,016号(Labanaら)、米国特
許第3,919,347号及び特開平5−112743
号等にも開示されているように、樹脂成分であるグリシ
ジル基を有するアクリル重合体と、硬化剤成分であるジ
カルボン酸又は多価カルボン酸無水物とを含む熱硬化性
粉体塗料を、基質(下地)に被覆した後、熱硬化させて
基質(下地)上に塗膜を形成する技術が知られている。
しかし、これらの技術により得られる硬化塗膜は、外観
特性(平滑性)は優れているが、特に、耐酸性雨性、耐
溶剤性及び耐擦傷性が劣っている。
【0009】特開平5−271616号公報は、(A)
4,4ージイソシアナトジシクロヘキシルメタンとポリ
オール成分との反応生成物を基本とするε−カプロラク
タムブロック化ポリイソシアネート、(B)OH価40
〜120のポリヒドロキシポリアクリレートを含有する
ポリオール成分、及び(C)有機錫触媒からなる粉末被
覆組成物を開示している。しかし、この組成物を用いて
得た塗膜は、耐溶剤性及び塗膜の密着性には優れるもの
の、耐酸性雨性及び耐擦傷性が劣っている。
【0010】上記公知技術の問題点の解決を目的とした
改良技術として、塗料組成物の樹脂成分中に、反応性官
能基を有しないシリコーン化合物を添加することによ
り、塗膜を表面改質する研究開発が推進されてきた。し
かし、この技術では、塗料組成物の調製に関してはシリ
コーン化合物の他の成分との相溶性が低く、塗膜形成に
関しては塗膜が基質(下地)上で撥ねられたり、はじか
れて、不完全な被覆になり易いという問題がある。ま
た、このシリコーン化合物は、塗膜形成の前後共に樹脂
及び硬化剤のいずれにもグラフトされていないので、そ
の塗膜特性は鮮映性及び耐溶剤性に劣っている。
【0011】上記公知技術の問題点の解決を目的とした
他の改良技術として、例えば、米国特許第4,877,
837号(Reisingら)に開示されているよう
に、粉体塗料組成物の樹脂成分中に、シラノール基やア
ルコキシシリル基などの反応性官能基を有するシリコー
ン化合物を導入することにより、塗膜を表面改質する研
究開発が推進されてきた。しかし、この粉体塗料組成物
は、シリコーン化合物中に反応性の高いシラノール基や
アルコキシシリル基が存在するため、塗料の貯蔵安定性
が著しく劣っている。
【0012】また、特公平3−43311号公報は、グ
リシジル基含有ビニル系モノマー、珪素含有ビニル系モ
ノマー及びその他のモノマーからなるビニル系共重合物
と、脂肪族二塩基酸とからなる粉体塗料組成物を開示し
ている。この組成物に用いられる珪素含有ビニル系モノ
マーは、ビニル重合性不飽和二重結合以外にアルコキシ
シリル基等の反応性の高い官能基を有し、かつ1分子中
に珪素原子を1個のみ有する化合物である。この粉体塗
料組成物から得られた塗膜は、塗膜の平滑性及び鮮映性
には優れるものの、珪素含有ビニル系モノマー中に不飽
和二重結合以外の反応性の高い官能基を有している点、
1分子中に占める珪素の含有量が少ない点から、塗料の
貯蔵安定性、塗膜の耐酸性雨性及び耐溶剤性が劣ってい
る。
【0013】上述した各種問題点をまとめると、シリコ
ーン化合物を含有する熱硬化性粉体塗料組成物に関する
従来技術においては、次の点(1)〜(4)の何れかが
特に問題であった。 (1) 塗料組成物又は樹脂成分の調製に関して、シリ
コーン化合物の他の成分との相溶性が低い。 (2) 塗膜形成に関して、塗膜が基質(下地)上で撥
ねられたり、はじかれて、不完全な被覆となり易い。 (3) 外観特性(平滑性、鮮映性等)、物理特性(耐
擦傷性、リコート性等)、耐候性、耐紫外線性、及び化
学特性(耐酸性雨性、耐溶剤性等)等の塗膜特性に関し
て、同時に優れた性能を発現させることが困難である。 (4) 塗料組成物の貯蔵安定性が劣っている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、公知の粉体
塗料技術における上記問題点(1)〜(4)を解決する
ことを目的とする。すなわち、(1)塗料組成物調製の
際の相溶性、(2)基質(下地)上における塗膜の完全
被覆性、(3)熱硬化により形成された塗膜の外観特性
(平滑性、鮮映性等)、物理特性(耐擦傷性、リコート
性等)、耐候性、耐紫外線性、及び化学特性(耐酸性雨
性、耐溶剤性等)−特に耐酸性雨性、リコート性、耐溶
剤性、及び耐擦傷性−を顕著に改善すること、並びに
(4)優れた貯蔵安定性の全ての点について優れた性能
を同時に発現させる熱硬化性粉体塗料組成物を提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、共
重合体(A)と硬化剤(B)とを含んで成る熱硬化性粉
体塗料組成物であって、該共重合体(A)は、(a1)
1分子中に少なくとも1個のラジカル重合性不飽和二重
結合及び少なくとも1個の非ラジカル重合性の反応性官
能基を併せ持った少なくとも1種の単量体、(a2)1
分子中に少なくとも1個のラジカル重合性不飽和二重結
合を有し、不飽和二重結合以外の反応性官能基を有さな
い少なくとも1種の単量体、並びに、(a3)1分子中
に少なくとも1個のラジカル重合性不飽和二重結合を有
し、不飽和二重結合以外の反応性官能基を実質的に有さ
ない少なくとも1種のシリコーンマクロマーを、単量体
(a1)と単量体(a2)の合計100重量部に対して
シリコーンマクロマー(a3)0.005〜2.0重量
部の比率で含む反応系でラジカル共重合して得られた共
重合体であり、該硬化剤(B)は、共重合体(A)の非
ラジカル重合性の反応性官能基と架橋反応可能な官能基
を1分子中に少なくとも2個有する化合物である熱硬化
性粉体塗料組成物により達成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
[単量体(a1)]本発明において、共重合体(A)を
構成する単量体(a1)としては、1分子中に少なくと
も1個のラジカル重合性不飽和二重結合及び少なくとも
1個の非ラジカル重合性の反応性官能基を併せ持った化
合物であれば、特に制限されず、1種又は2種以上を用
いることができる。単量体(a1)の非ラジカル重合性
の反応性官能基は、共重合体(A)形成後も残存し、硬
化剤(B)の官能基と架橋反応して塗膜の硬化に寄与す
る機能を奏する。この非ラジカル重合性の反応性官能基
としては、例えば、エポキシ基(特にグリシジル基)、
水酸基、カルボキシル基、酸無水物基等が挙げられる。
特に、グリシジル基、水酸基が好ましい。
【0017】単量体(a1)の具体例としては、グリシ
ジルアクリレート、グリシジルメタクレート、βーメチ
ルグリシジルアクリレート、βーメチルグリシジルメタ
クリレート、Nーグリシジルアクリル酸アミド、アリル
グリシジルエーテル、ビニルスルフォン酸グリシジル、
2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒドロキシエ
チルメタクリレート、4ーヒドロキシブチルアクリレー
ト、4ーヒドロキシブチルメタクリレート、2ーヒドロ
キシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシプロピルメ
タクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、イタコン酸、マレイン酸等が挙げられる。これら
の中では、グリシジルアクリレート、グリシジルメタク
リレート、2ーヒドロキシエチルアクリレート、2ーヒ
ドロキシエチルメタクリレート、4ーヒドロキシブチル
アクリレート、4ーヒドロキシブチルメタクリレート、
2ーヒドロキシプロピルアクリレート、2ーヒドロキシ
プロピルメタクリレートが好ましく、更に、グリシジル
メタクリレート、2ーヒドロキシエチルメタクリレート
がより好ましい。これらは、単独でまたは2種類以上を
併せて用いることができる。
【0018】単量体(a1)の使用量は、単量体(a
1)及び単量体(a2)の合計重量100重量部に対し
て、15〜60重量部が望ましく、20〜50重量部が
好ましく、30〜50重量部が更に好ましい。単量体
(a1)を上述の特定量(望ましくは15重量部、好ま
しくは20重量部、より好ましくは30重量部)以上の
量で使用することは、特に、得られた塗膜の架橋密度、
耐酸性雨性、耐擦傷性及び耐溶剤性等においてより優れ
た結果をもたらす。一方、単量体(a1)を上述の特定
量(望ましくは60重量部、好ましくは50重量部)以
下の量で使用することは、得られた塗膜の平滑性、鮮映
性、及び塗料組成物の貯蔵安定性等においてより優れた
結果をもたらす。
【0019】[単量体(a2)]本発明において共重合
体(A)を構成する単量体(a2)としては、1分子中
に少なくとも1個のラジカル重合性不飽和二重結合を有
し、不飽和二重結合以外の反応性官能基を有さない化合
物であれば、特に制限されず、1種又は2種以上を用い
ることができる。ここで、不飽和二重結合以外の反応性
官能基を有さないとは、硬化剤(B)の官能基と架橋反
応して塗膜の硬化に寄与する様な種類の反応性官能基を
有さないこと、すなわち、単量体(a1)の非ラジカル
重合性の反応性官能基の如き基を有さないことを意味す
る。
【0020】単量体(a2)としては、不飽和二重結合
を有するカルボン酸エステル類、不飽和炭化水素類、不
飽和二重結合を有するニトリル類、不飽和二重結合を有
するアミド類等が挙げられる。これらの中では、不飽和
二重結合を有するカルボン酸エステル類が好ましい。
【0021】単量体(a2)の具体例としては、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアク
リレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアク
リレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルア
クリレート、tert−ブチルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、2−
エチルオクチルアクリレート、ドデシルアクリレート、
ステアリルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェ
ニルアクリレート、ジメチルアミノアクリレート等のア
クリル酸誘導体;メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピル
メタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチ
ルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t
ert−ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチ
ルオクチルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、
フェニルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、
ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメタクリレー
ト等のメタクリル酸誘導体;マレイン酸やイタコン酸等
のジカルボン酸のエステル類;アクリルアミド、メタク
リルアミド等のアミド類;等が挙げられる。これらは、
単独でまたは2種類以上を併せて用いることができる。
【0022】単量体(a2)の他の具体例としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香
族ビニル単量体;塩化ビニル、塩化ビニリデン、ふっ化
ビニル、モノクロロトリフルオロエチレン等のハロゲン
化エチレン系不飽和単量体;アクリロニトリルやメタア
クリロニトリル等のニトリル類;酢酸ビニル等の脂肪族
ビニルエステル;エチレン、プロピレン、炭素数4〜2
0のαーオレフィン等のα−オレフィン;ラウリルビニ
ルエーテル等のアルキルビニルエーテル;等を包含する
エチレン系不飽和単量体が挙げられる。これらは、単独
でまたは2種類以上を併せて用いることができる。
【0023】単量体(a2)の使用量は、単量体(a
1)及び単量体(a2)の合計100重量部に対して、
40〜85重量部が望ましく、50〜80重量部が好ま
しく、50〜70重量部が更に好ましい。
【0024】単量体(a2)の一部としてスチレンを使
用する場合、その量は、単量体(a1)及び単量体(a
2)の合計100重量部に対して、1〜30重量部が好
ましく、10〜20重量部が更に好ましい。この場合、
単量体(a2)全体の量は40〜85重量部が好まし
く、50〜80重量部が更に好ましい。単量体(a2)
の一部としてスチレンを使用する利点は、塗料組成物の
貯蔵安定性を更に改善できると共に、塗膜へ更に優れた
光沢性や平滑性を付与できることにある。更に、スチレ
ンを上述の特定量(望ましくは30重量部、好ましくは
20重量部)以下の量で使用することは、得られる塗膜
の黄変の防止、耐候性等においてより優れた結果をもた
らす。
【0025】[シリコーンマクロマー(a3)]本発明
において共重合体(A)を構成するシリコーンマクロマ
ー(a3)としては、1分子中に少なくとも1個のラジ
カル重合性不飽和二重結合を有し、不飽和二重結合以外
の反応性官能基を実質的に有さないシリコーンマクロマ
ーであれば、特に制限されず、1種又は2種以上を用い
ることができる。
【0026】本出願の特許請求の範囲及び明細書におい
て用いる「マクロマー」なる語の概念には、例えば、新
版高分子辞典(高分子学会編・朝倉書店刊・1988
年)・441頁右欄の「マクロマー」の項や、MARU
ZEN高分子大辞典,丸善刊・1994年)・1136
頁の「マクロマー」の項に記載されている概念をも包含
する。その記載は全て、引用文献及び引用範囲を明示し
たことにより本出願明細書の開示の一部とし、明示した
引用範囲を参照することにより、本出願明細書に記載し
た事項又は開示からみて、当業者が直接的かつ一義的に
導き出せる事項又は開示とする。
【0027】「マクロマー」なる語は、もともと、PP
G Industriesの商標であったが、現在で
は、高分子量モノマー(macromolecular
monomer)やマクロモノマー(macromo
nomer)の略語として、当業者間で普通に使用され
て普通名称化し、高分子化学分野において一般的に用い
られる学術用語ともなっている。「マクロマー」なる語
の概念には、分子末端や分子内に、二重結合のような重
合性官能基を有するオリゴマーを包含する。一般に、マ
クロマーは、各種機能性コモノマーとの共重合により、
構造の明確なグラフト共重合体やブロック共重合体の合
成に利用されている。マクロマーの数平均分子量は一般
には数千〜数万であるが、必ずしもこれに限定されな
い。
【0028】本出願の特許請求の範囲及び明細書におい
て用いる「シリコーンマクロマー」なる語の概念には、
例えば、「マクロモノマーの化学と工業」(山下雄也編
著、アイピーシー刊、1989年)に記載されているシ
リコーン系のマクロマー(オリゴマー、マクロモノマ
ー、高分子量モノマー、マクロマー、グラフトポリマー
等の概念をも包含する。)に関する概念一般(例えば、
該書・357〜376頁、397〜419頁に記載され
ている概念一般)をも包含する。その記載は全て、引用
文献及び引用範囲を明示したことにより本出願明細書の
開示の一部とし、明示した引用範囲を参照することによ
り、本出願明細書に記載した事項又は開示からみて、当
業者が直接的かつ一義的に導き出せる事項又は開示とす
る。
【0029】本発明においてシリコーンマクロマー(a
3)は、不飽和二重結合以外の反応性官能基を実質的に
有さないことが必要である。本発明においては、この様
な特定のシリコーンマクロマー(a3)を使用すること
により、シリコーン化合物を用いた熱硬化性粉体塗料組
成物に関する従来技術の問題を解決している。
【0030】すなわち、シリコーンマクロマー(a3)
が、分子内に不飽和二重結合以外の、ある種の反応性の
高い官能基を分子中に有していると、他の単量体、共重
合体あるいは硬化剤等と好ましくない反応をする。例え
ば、その様なシリコーンマクロマーを使用して共重合体
(A)を生成すると、共重合体(A)を含む樹脂成分が
ゲル化する。また、例えば、この共重合体(A)を使用
して塗料組成物を調製すると、塗料組成物の貯蔵安定性
が低下する。一方、本発明においては、シリコーンマク
ロマー(a3)がその様な官能基を有していないので、
その様な問題は生じない。言換えると、シリコーンマク
ロマー(a3)が有さない不飽和二重結合以外の反応性
官能基とは、上述の様な好ましくない反応を引き起す官
能基をいう。特に、シラノール基やアルコキシシリル基
等がその代表例として挙げられる。そして、シリコーン
マクロマー(a3)がその様な基を実質的に有さないと
は、その様な基を僅かに有していても、その基は塗料組
成物として問題となる程には機能しない化合物も、本発
明におけるシリコーンマクロマー(a3)の範ちゅうに
含まれることを意味する。
【0031】シリコーンマクロマー(a3)の数平均分
子量(Mn)は、1,000〜70,000が望まし
く、3,000〜60,000が好ましく、10,00
0〜50,000が更に好ましい。上述の特定値(望ま
しくは1,000、好ましくは3,000、より好まし
くは10,000)以上のMnを有するシリコーンマク
ロマー(a3)を用いることは、塗膜形成に関しては、
塗膜が基質(下地)上で撥ねられたり、はじかれて、不
完全な被覆となることを防止する事等においてより優れ
た結果をもたらす。また、塗膜特性に関しては、鮮映
性、耐酸性雨性、耐溶剤性等においてより優れた結果を
もたらす。一方、上述の特定値(望ましくは70,00
0、好ましくは60,000、より好ましくは50,0
00)以下のMnを有するシリコーンマクロマー(a
3)を用いることは、共重合体(A)と硬化剤(B)と
の相溶性、共重合体(A)の加熱時流動性においてより
優れた結果をもたらす。またこれらに起因して、得られ
る塗膜については、平滑性や曇り等の外観特性等におい
てより優れた結果をもたらす。このシリコーンマクロマ
ー(a3)のMnは、ポリスチレンを標準として、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により
測定したものである。
【0032】シリコーンマクロマー(a3)の好適な例
としては、他のコモノマーと共重合可能であり、1分子
中に2個以上、更に好ましくは5個以上、のSi原子
(即ち、シロキサン結合)を有し、少なくとも分子鎖の
片末端または両末端に不飽和二重結合を有し、Mn1,
000〜70,000のシリコーンマクロマーが挙げら
れる。
【0033】この様なシリコーンマクロマー(a3)
は、従来より公知の方法に従い合成できる。例えば特開
昭59−78236号公報に記載の方法が好ましい。す
なわち、リチウムトリメチルシリルシラノレートを開始
剤として、ヘキサメチルシクロトリシロキサンをアニオ
ンリビング重合し、メタクリロイル基含有クロロシラン
で停止することにより、ポリジメチルシロキサンのマク
ロマーを合成できる。この合成法において、テトラヒド
ロフラン中、0℃で反応を行ない、停止剤として5−
(メタクリロイルオキシ)ペンチルジメチルクロルシラ
ン等を用いることにより、数平均分子量約4,000、
Mw/Mn=1.05〜1.10の分子量分布がよく制
御されたシリコーンマクロマーを得ることができる。
【0034】好ましいシリコーンマクロマー(a3)の
一般構造式(I)を以下に示す。
【0035】
【化1】 (Rは、H又はCH3 を示す。Xは、2価の有機基を示
す。特に、炭素数1〜30のアルキレン基が好ましく、
炭素数2〜20のアルキレン基が更に好ましい。このア
ルキレン基はSi、N、P、O、S等を有する置換基を
有してもよい。Yは、各々独立に、CH3 又はフェニル
基を示す。Zは、H、SiH、CH3 又はフェニル基を
示す。nは、2〜1000の数を示す。特に、2〜50
0が好ましい。) なお、式(I)のシリコーンマクロマーにおいて、Z
が、H、SiH、CH3又はフェニル基である場合で
も、それらの基は、樹脂成分のゲル化や塗料組成物の貯
蔵安定性の低下の原因となる程には機能しない。従っ
て、Zがその様な基であっても、式(I)のシリコーン
マクロマーは、本発明でいう不飽和二重結合以外の反応
性官能基を実質的に有さないシリコーンマクロマーの範
ちゅうに含まれる。
【0036】シリコーンマクロマー(a3)の市販品と
しては、シリコーンマクロモノマー・AK−5、シリコ
ーンマクロモノマー・AK−30、シリコーンマクロモ
ノマー・AK−32(いずれも商品名、東亜合成化学株
式会社製)等がある。
【0037】シリコーンマクロマー(a3)の使用量
は、単量体(a1)及び単量体(a2)の合計100重
量部に対して、0.005〜2.0重量部であり、好ま
しくは0.01〜1.0重量部であり、より好ましくは
0.01〜0.5重量部である。シリコーンマクロマー
(a3)の使用量を、0.005重量部よりも減少させ
ていくと、それに応じて、得られる塗膜について耐溶剤
性、耐酸性雨性、耐擦傷性等の塗膜物性が低下してい
く。一方、シリコーンマクロマー(a3)の使用量を、
2.0重量部よりも増加させていくと、それに応じて、
共重合体(A)と硬化剤(B)との相溶性が低下してい
くと共に、得られる塗膜については鮮映性等の外観特性
が低下していき、かつリコート性が低下していく。
【0038】[共重合体(A)]本発明で用いる共重合
体(A)としては、上述した単量体(a1)、単量体
(a2)、及びシリコーンマクロマー(a3)を、単量
体(a1)と単量体(a2)の合計100重量部に対し
てシリコーンマクロマー(a3)0.005〜2.0重
量部の比率で含む反応系でラジカル共重合して得たもの
であれば、特に制限されず、1種又は2種以上を用いる
ことができる。特に、式(I)のシリコーンマクロマー
の様に、その分子鎖の片末端に不飽和二重結合を有する
シリコーンマクロマーを用いた場合は、シロキサン結合
を含む側鎖を有するグラフト共重合体(A)が得られ
る。
【0039】共重合体(A)は、そのガラス転移点(T
g)が20〜100℃の範囲となるように調製すること
が好ましい。20℃以上のTgを有する共重合体(A)
を用いることは、塗料組成物の貯蔵安定性等においてよ
り優れた結果をもたらす。一方、100℃以下のTgを
有する共重合体(A)を用いることは、加熱流動性の低
下を防止し、それに起因して、得られる塗膜の平滑性等
の外観特性などにおいてより優れた結果をもたらす。こ
の共重合体(A)のTgは、Foxの式により算出する
ことができる。
【0040】共重合体(A)の数平均分子量(Mn)
は、2,000〜10,000が好ましく、2,500
〜6,000が更に好ましい。上述の特定値(好ましく
は2,000、更に好ましくは2,500)以上のMn
を有する共重合体(A)を用いることは、塗料組成物の
貯蔵安定性等においてより優れた結果をもたらす。一
方、上述の特定値(好ましくは10,000、更に好ま
しくは6,000)以下のMnを有する共重合体(A)
を用いることは、得られる塗膜の平滑性等の外観特性な
どにおいてより優れた結果をもたらす。この共重合体
(A)のMnは、ポリスチレンを標準として、GPCに
より測定したものである。
【0041】なお、シリコーンマクロマー(a3)の望
ましいMnは、先に述べた様に、比較的高い値(1,0
00〜70,000)である。しかし、このシリコーン
マクロマー(a3)の使用量は単量体(a1)及び(a
2)の合計100重量部に対して0.005〜2.0重
量部と少量なので、シリコーンマクロマー(a3)の高
いMnは、共重合体(A)のMnには、あまり寄与しな
い。
【0042】共重合体(A)は、溶液重合法、乳化重合
法、懸濁重合法、及び塊状重合法を包含するラジカル重
合法により調製することができる。特に、溶液重合法が
好適である。
【0043】共重合体(A)の分子量を調整する方法と
しては、ドデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、
ジベンゾイルスルフィドなどのジスルフィド類、チオグ
リコール酸2−エチルヘキシルなどのチオグリコール酸
の炭素数1〜18のアルキルエステル類、四臭化炭素な
どのハロゲン化炭化水素類の連鎖移動剤;イソプロピル
アルコール、イソプロピルベンゼン、トルエン等の連鎖
移動効果の大なる有機溶剤の存在下に重合する等の手段
を用いることができる。
【0044】[硬化剤(B)]本発明で用いる硬化剤
(B)としては、共重合体(A)の非ラジカル重合性の
反応性官能基と架橋反応可能な官能基を1分子中に少な
くとも2個有する化合物であれば、特に制限されず、1
種又は2種以上を用いることができる。この共重合体
(A)の非ラジカル重合性の反応性官能基と架橋反応可
能な硬化剤(B)の官能基としては、例えば、カルボキ
シル基、酸無水物基、イソシアネート基が好ましい。す
なわち、好ましい硬化剤(B)は、分子中にカルボキシ
ル基を有する化合物(b1)、分子中に酸無水物基を有
する化合物(b2)、及び、分子中にイソシアネート基
を有する化合物(b3)よりなる群から選択される。
【0045】そして、硬化剤(B)としては、単量体
(a1)の非ラジカル重合性の反応性官能基の種類に応
じて好適な化合物を選択すればよい。すなわち、単量体
(a1)の非ラジカル重合性の反応性官能基がグリシジ
ル基である場合は、硬化剤(B)の官能基は、カルボキ
シル基及び/又は酸無水物基が望ましい。また、単量体
(a1)の非ラジカル重合性の反応性官能基が水酸基で
ある場合は、硬化剤(B)の官能基は、イソシアネート
基及び/又は酸無水物基が望ましい。
【0046】カルボキシル基を有する化合物(b1)と
しては、1分子中に少なくとも2個のカルボキシル基を
有し、酸無水物基は有さない脂肪族化合物(脂肪族多価
カルボン酸)の1種以上を用いることが好ましい。脂肪
族多価カルボン酸は、芳香族多価カルボン酸と比較し
て、平滑性、耐衝撃性、耐候性等の塗膜特性においてよ
り優れた結果をもたらす。更に、炭素数8〜20の脂肪
族ジカルボン酸であることが好ましい。
【0047】本出願明細書において、「脂肪族」なる語
の概念には、芳香族度が低い脂環族をも包含する。芳香
族度が低い脂環族脂肪族多価カルボン酸も同様に、塗膜
特性において優れた結果をもたらす。
【0048】化合物(b1)の具体例として、コハク
酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、リンゴ酸、クエン酸、
マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン
酸、ウンデカン2酸、ドデカン2酸、ペンタデカン2
酸、トリデカン2酸、テトラデカン2酸、ヘキサデカン
2酸、オクタデカン2酸、エイコサン2酸、ドコサン2
酸、テトラコサン2酸、アスパラギン酸、グルタミン酸
等が挙げられる。これらのうち、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカン2酸、エイコサン2酸が好
ましい。
【0049】酸無水物基を有する化合物(b2)として
は、1分子中に2個以上の酸無水物基(アンヒドリド
基)を有する脂肪族化合物の1種以上を用いることが好
ましい。本出願の特許請求の範囲及び明細書で用いる
「アンヒドリド」、「アンヒドリド基」、「アンヒドリ
ド結合」及び「ポリアンヒドリド」なる語の概念には、
MARUZEN高分子大辞典(丸善刊・1994年)・
996〜998頁の「ポリアンヒドリド」の項に記載さ
れているそれぞれの語に関する概念をも包含する。本出
願の特許請求の範囲及び明細書で用いる「酸無水物」及
び「アンヒドリド」なる語の概念は、相互に等価の概念
であり、本出願の特許請求の範囲及び明細書で用いる
「酸無水物」または「アンヒドリド」なる語の概念に
は、化学大辞典・第3巻(共立出版刊・1963年)・
996頁左欄〜997頁右欄記載の「酸無水物」の項に
記載されている概念をも包含する。
【0050】なお、ポリアンヒドリドは、生分解性バイ
オ(メディカル)ポリマー材料及び該材料のドラッグデ
リバリーシステムへの応用に関する研究開発が旺盛であ
った1980年代初頭、MITの研究者たちにより精力
的に研究され、注目されるようになった。
【0051】酸無水物基を有する化合物(b2)として
は、特に、実質的に分子内にカルボキシル基を有するか
または有しない、線状の2量体以上のオリゴまたはポリ
の脂肪族の酸無水物であって、分子内に実質的に存在す
るカルボキシル基及び/又は酸無水物基を、少なくとも
2個有する化合物(以下、これを「脂肪族多価カルボン
酸線状酸無水物(b2)」という)が好ましい。
【0052】本出願明細書において、「線状」なる語の
概念には、線状のみならず、線状の2量体以上のオリゴ
またはポリの脂肪族の酸無水物が大環状を形成している
場合をも包含する。
【0053】脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b
2)の具体例としては、脂肪族多価カルボン酸を脱水縮
合して得られる線状重縮合物が挙げられる。2種類以上
の脂肪族多価カルボン酸の共重合線状縮合物を使用する
こともできる。
【0054】線状の2量体以上のオリゴまたはポリの脂
肪族の酸無水物は、例えば、溶融重縮合、溶液重縮合、
界面重縮合などの方法によって合成することができる。
【0055】脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b
2)として使用できる、1種類の脂肪族多価カルボン酸
を脱水縮合して得られる線状重縮合物のある種のもの
は、次の一般式で表すことができる。
【0056】 HO−[−OC(CH2m COO−]n −H ここで、mは1以上であり、nは2以上であり、好まし
くはmは30以下の数である。
【0057】脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b
2)は、化合物(b1)の脱水縮合により誘導された少
なくとも1種の線状の2量体以上のオリゴまたはポリの
酸無水物であることが好ましい。これらのうち、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ウンデカン2酸、ドデカン2酸、エイコサン2酸
及びオクタデカン2酸よりなる群から選択される1種以
上の脂肪族多価カルボン酸の脱水線状縮合物又はそれら
の組合せが好ましく、特に、アジピン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカン2酸及びエイコサン2酸より
なる群から選択される1種以上の脂肪族多価カルボン酸
の脱水線状縮合物又はそれらの組合せがより好ましい。
【0058】無水こはく酸や無水フタル酸のような、
(脂肪族)多価カルボン酸の環状無水物を、共重合体
(A)と反応させると、この無水物は、共重合体(A)
分子中の例えば特定のグリシジル基のエポキシ環とのみ
反応する確率が高いため、複数の共重合体(A)分子を
橋架けする効果が小さい。一方、脂肪族多価カルボン酸
の(共)重合線状縮合物を、共重合体(A)と反応させ
ると、この縮合物は、アンヒドリド基部分で開裂して複
数のフラグメントとなり、それぞれが、別々の共重合体
(A)分子中のグリシジル基と反応するため、複数の共
重合体(A)分子を橋架けする効果が発揮される。
【0059】硬化剤(B)として、脂肪族多価カルボン
酸(b1)及び脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b
2)を併用する場合は、脂肪族多価カルボン酸(b1)
又は脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b2)をそれ
ぞれ単独で使用する場合と比較して、更に好ましい結果
が得られる。
【0060】両者を併用する場合も、脂肪族多価カルボ
ン酸(b1)及び脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物
(b2)としては、先に例示した各種化合物化合物が好
ましい。更に、脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b
2)としては、併用する脂肪族多価カルボン酸(b1)
と同じ酸を脱水縮合させたものを用いると、平滑性や鮮
映性等の塗膜特性において、より好ましい結果が得られ
る。特に、脂肪族多価カルボン酸(b1)として、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン2酸又は
エイコサン2酸用い、脂肪族多価カルボン酸線状酸無水
物(b2)としてその脱水縮合物用いることが好まし
い。このうち、特に、ドデカン2酸とその脱水縮合物の
組合わせがより好ましい。
【0061】イソシアネート基を有する化合物(b3)
としては、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有
する脂肪族化合物(脂肪族多価イソシアネート)の1種
以上を用いることが好ましい。脂肪族多価イソシアネー
トは、芳香族多価イソシアネートと比較して、塗膜の黄
変の防止、耐候性等においてより優れた結果をもたら
す。また、イソシアネート基をブロック剤でブロックし
て保護したブロックイソシアネート化合物、若しくはイ
ソシアネート基をウレットジオン基の形で保護した化合
物が好ましい。
【0062】イソシアネート基を有する化合物(b3)
の具体例として、イソホロンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,
4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプロエー
ト、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチ
ルシクロヘキシルイソシアネート、ジシクロヘキシルメ
タン−4、4’−ジイソシアネート、メチルシクロヘキ
シル−2,4−ジイソシアネート、2,5及び/又は
2,6−ジイソシアネートメチルビシクロ[2,2,
1]ヘプタン、あるいはそれらの二量体、三量体である
ウレットジオン環、イソシアヌル環を有するもの、ある
いは上記の塩素化ジイソシアネート類、臭素化ジイソシ
アネート類、またはそれらのジイソシアネート類と水と
の付加物であるポリイソシアネート化合物を挙げること
ができる。
【0063】また、上記のイソシアネート化合物と、ポ
リオール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペン
チルグリコール、水添ビスフェノールA等)との反応で
得られるポリイソシアネート化合物、あるいはそれら化
合物をブロック化剤で保護したブロックポリイソシアネ
ート化合物を用いることがより好ましい。
【0064】ブロック化剤としては、例えばラクタム
類、フェノール類、アルコール類、オキシム類、マロン
酸エステル類、アセチルアセトン等を挙げることができ
る。
【0065】硬化剤(B)の融点は40〜150℃の範
囲にある事が好ましい。融点が40℃以上の硬化剤
(B)を用いることは、粉体塗料の貯蔵安定性等におい
てより優れた結果をもたらす。一方、この融点が150
℃以下のの硬化剤(B)を用いることは、塗料焼付け時
の加熱流動性、得られた塗膜の平滑性等においてより優
れた結果をもたらす。
【0066】硬化剤(B)の使用量は、共重合体(A)
の非ラジカル重合性の反応性官能基1当量に対して、硬
化剤(B)の、共重合体(A)の非ラジカル重合性の反
応性官能基と架橋反応可能な官能基が0.7〜1.5当
量になる量に相当する量が好ましい。硬化剤(B)をこ
の範囲内の量で使用することは、塗膜物性においてより
優れた結果をもたらす。
【0067】例えば、硬化剤(B)として化合物(b
1)のみを使用する場合、その使用量は、共重合体
(A)の反応性官能基(グリシジル基等)1当量に対し
て、硬化剤(B)のカルボキシル基が0.7〜1.5当
量になる量に相当する量が好ましい。また例えば、硬化
剤(B)として、酸無水物基を有する化合物(特に、脂
肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b2))のみを使用
する場合、その使用量は、共重合体(A)の反応性官能
基(グリシジル基、水酸基等)1当量に対して、硬化剤
(B)の酸無水物基及び/又はカルボキシル基が0.7
〜1.5当量となる量に相当する量が好ましい。特に、
脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b2)を1.5当
量以下の量で使用することは、同時に塗料組成物の貯蔵
安定性においてもより優れた結果をもたらす。また例え
ば、硬化剤(B)として、脂肪族多価カルボン酸(b
1)及び脂肪族多価カルボン酸線状酸無水物(b2)を
併用して使用する場合、その使用量は、共重合体(A)
の反応性官能基(グリシジル基、水酸基等)1当量に対
して、硬化剤(B)のカルボキシル基及び酸無水物基が
0.7〜1.5当量となる量に相当する量が好ましい。
また例えば、硬化剤として化合物(b3)のみを使用す
る場合、その使用量は、共重合体(A)の反応性官能基
(水酸基等)1当量に対して、硬化剤(B)のイソシア
ネート基が0.7〜1.5当量となる量に相当する量が
好ましい。
【0068】[硬化触媒]本発明の熱硬化性粉体塗料組
成物には、より低い温度で、より短い時間で、共重合体
(A)と硬化剤(B)の架橋反応又は硬化反応を促進す
るために、適当な硬化触媒を使用することもできる。硬
化触媒の種類は、実質的に、より低い温度で、より短い
時間で、共重合体(A)と硬化剤(B)の架橋反応又は
硬化反応を促進するものであれば、特に限定されない。
その具体例としては、アミン系、ホスフィン系、イミダ
ゾール系、有機カルボン酸の金属塩等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。硬化触媒の使用量
は、一般的には、共重合体(A)と硬化剤(B)の合計
100重量部に対し、0.001〜10重量部、好まし
くは0.01〜5重量部である。
【0069】[添加剤]本発明の熱硬化性粉体塗料組成
物には、目的に応じ、適宜、エポキシ樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリアミド等を包含する合成樹脂組成物、繊維
素又は繊維素誘導体等を包含する天然樹脂または半合成
樹脂組成物を配合することもできる。
【0070】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物には、目
的に応じ、適宜、顔料、流動調整剤、チクソ剤(チクソ
トロピー調整剤)、表面調整剤、光沢付与剤、ブロッキ
ング防止剤、可塑剤、帯電調整剤、紫外線吸収剤、ワキ
防止剤、酸化防止剤等の添加剤を配合することもでき
る。
【0071】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に添加す
るのに適したブロッキング防止剤の具体例としては、ア
セトアミド、プロピオン酸アミド、ステアリン酸アミ
ド、セロチン酸アミドなどの脂肪族アミド類;ジアセト
アミド、ビスオレイン酸アミド、ビスラウリル酸アミ
ド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステア
ロアミド等のビス脂肪酸アミド類;セロチン酸ミリシ
ル、ジモンタン酸ブチレングリコール、トリ−1,2−
ヒドロキシステアリン酸グリセリンエステル等の高級脂
肪酸エステル類;分子量1,000〜10,000のポ
リエチレン、アタクチックポリプロピレンあるいはこれ
らの部分酸化ポリオレフィン;等を挙げることができる
が、これらに限定されるものではない。ブロッキング防
止剤は、通常熱硬化性粉体塗料組成物100重量部に対
して10重量部以下の量を添加する。
【0072】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に添加す
るのに適した表面調整剤の具体例としては、アクリル酸
エステル系単量体又はスチレン系単量体の単独又は共重
合オリゴマー、パーフルオロカルボン酸又はパーフルオ
ロスルホン酸の金属塩、ポリエチレングリコール又はポ
リプロピレングリコールとパーフルオロカルボン酸との
エステル等を挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。表面調整剤は、通常、熱硬化性粉体塗
料組成物100重量部に対して5重量部以下の量を添加
する。
【0073】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に添加す
るのに適した、適当な色調を付与するための顔料の具体
例としては、酸化チタン、酸化鉄、酸化クローム、カー
ボンブラック等の無機顔料;あるいはフタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、シンカシアレッド等の
有機顔料を挙げることができるが、これらに限定される
ものではない。
【0074】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に添加す
るのに適した可塑剤の具体例としては、アジピン酸エス
テル、りん酸エステル、フタル酸エステル、セバシン酸
エステル、アジピン酸あるいはアゼライン酸から得られ
るポリエステル、エポキシ化可塑剤を挙げることができ
るが、これらに限定されるものではない。
【0075】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物をクリヤ
ーコートとして使用する場合には、実質的に、完全な隠
蔽性が発現せず、かつ、着色性が発現する範囲の量の顔
料を配合することもできる。
【0076】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物の製造方
法(組成物の配合方法)としては、共重合体(A)及び
硬化剤(B)を、所望の比率になるように配合可能な方
法であれば特に制限されず、公知又は公用の方法を採用
できる。その具体例としては、ロール機、ニーダー機、
ミキサー(バンバリー型、トランスファー型等)、カレ
ンダー設備、押出機等の混練機や捏和機を適宜組み合わ
せ、各工程の条件(温度、溶融若しくは非溶融、回転
数、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気等)を適宜設定し
て、充分に均一に混合する方法が挙げられる。この後、
粉砕装置等を用いて、均一な微細粉末状態の粉体塗料を
得ることができる。ただし、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0077】更に、本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に
添加剤等を加える配合混練工程の一態様においては、共
重合体(A)及び硬化剤(B)に、必要に応じ、ブロッ
キング防止剤、表面調整剤、可塑剤、帯電調整剤、顔
料、充填剤、増量剤等の添加剤を加え、好ましくは40
〜130℃、より好ましくは60〜130℃の範囲で、
充分に溶融混練し、冷却すれば、その添加剤が配合され
た本発明の熱硬化性粉体塗料組成物が得られる。この
後、適当な粒度(通常、150メッシュ以下)に均一に
粉砕すれば、微細粉末状態の粉体塗料が得られる。この
溶融混練装置としては、通常、加熱ロール機、加熱ニー
ダー機、押出機(エクストルーダー)等を使用できる。
【0078】本発明の組成物からなる熱硬化性粉体塗料
を塗装する方法の具体例としては、静電塗装法、流動浸
漬法等の塗装方法によって、その熱硬化性粉体塗料を対
象物に付着せしめ、加熱して熱硬化させ塗膜を形成させ
る方法が挙げられる。この熱硬化の為の焼付けは、通常
約100℃〜約200℃、好ましくは約120℃〜約1
80℃の温度において、通常約10〜約60分間行なわ
れる。この焼付けにより、共重合体(A)と硬化剤
(B)が架橋反応する。この焼付け後、室温まで冷却す
れば、優れた特性を有する硬化塗膜が得られる。
【0079】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、先に
述べた様な優れた特性を有するので、特に、自動車の車
体又は自動車部品を塗装する用途に非常に有用である。
とりわけ、自動車の車体又は自動車部品を本発明の組成
物からなる熱硬化性粉体塗料を用いて上塗り塗装する方
法、顔料入り又はメタリックの水性塗料の下塗り塗料の
上に本発明の組成物からなる熱硬化性粉体塗料を上塗り
塗料として静電塗装し、該下塗り塗料と該上塗り塗料を
同時に焼き付ける塗装方法、及び、自動車の車体又は自
動車部品を本発明の組成物からなる熱硬化性粉体塗料を
用いて中塗り用の塗装をする方法などにおいて非常に有
用である。
【0080】以下、本発明を更に具体的に説明するため
に、実施例及び比較例を挙げて説明するが、これらは、
本発明の内容の理解を助けるためのものであって、その
記載によって本発明が何ら限定されるものではない。ま
た、以下の記述の中で用いる「部」及び「%」は、特に
説明の無い限り、それぞれ「重量部」及び「重量%」を
意味する。
【0081】製造例1〔共重合体の製造;A−1〕 反応器として、攪拌機、温度計、還流コンデンサー及び
窒素導入管を備えた4つ口フラスコを用い、重合方法は
以下に述べる通り溶液重合法を採用した。
【0082】まず、反応器に有機溶媒としてキシレンを
装入し、攪拌しながら還流温度まで昇温した。キシレン
の装入量は、後ほど仕込む単量体の合計重量の66.7
%に相当する量とした。次いで、系を還流温度に保持、
攪拌しながら、単量体を表1・製造例1の欄に示す量で
仕込んだ。
【0083】次いで、単量体を仕込んだ直後から5時間
にわたり、系を還流温度に保持、攪拌しながら、重合開
始剤を表1・製造例1の欄に示す量だけ滴下した。この
重合開始剤としては、t−ブチル−パーオキシ−2−エ
チルヘキサノエート(商品名「パーブチルO」、日本油
脂株式会社製)を用いた。次いで、反応開始後(即ち、
単量体を仕込んだ直後)5時間から6時間にわたり、系
を還流温度に保持、攪拌した。反応開始後6時間から8
時間にわたり、系の温度を100℃に保持、攪拌しなが
ら、重合開始剤を仕込んだ単量体の合計重量の0.5%
に相当する量だけ更に滴下した。反応開始後8時間目
に、得られた重合溶液から溶剤を除去することにより、
共重合体A−1を回収した。
【0084】回収した共重合体A−1の物性を次の方法
により分析し、その結果を表1に示した。 (1)ガラス転移温度(Tg);モノマー組成に基づ
き、FOXの式により計算して求めた。 (2)数平均分子量(Mn);GPCにより、ポリスチ
レンを標準として測定した。
【0085】製造例2〜10〔共重合体の製造;A−2
〜7、A’−8〜10〕 製造例2〜10においては、単量体の仕込量と単量体仕
込み直後から5時間にわたる重合開始剤の滴下量以外
は、反応及び回収を製造例1と同様に行なって、共重合
体A−2〜7、A’−8〜10を得た。製造例2〜10
における単量体の仕込量は、表1・製造例2〜10・単
量体の欄に示した。製造例2〜10における単量体仕込
み直後から5時間にわたる重合開始剤の滴量は、表1・
製造例2〜10・重合開始剤の欄に示した。
【0086】回収した共重合体A−2〜7、A’−8〜
10の物性を、製造例1と同様に分析し、その結果を表
1に示した。
【0087】製造例11〔ドデカン2酸線状酸無水物
(b2)の製造〕 ドデカン2酸及び無水酢酸(モル比=1:1.1)を反
応器に装入し、150℃に加熱し、無水酢酸が系外に流
出しないように系を減圧又は真空にしながら、生成する
酢酸を除去して5時間反応させた。反応終了後直ちに冷
却すると、白色の固形物(ドデカン2酸線状酸無水物
(b2))が得られた。この化合物の融点は約76〜約
79℃であった。
【0088】実施例1〜10及び比較例1〜5 〔熱硬化性粉体塗料組成物の調製〕製造例1〜10にお
いて製造した共重合体及び硬化剤を、表2及び3に示す
重量比で配合し(硬化剤の官能基/共重合体の非ラジカ
ル重合性の反応性官能基=1/1)、共重合体及び硬化
剤の合計100部に対し、商品名チヌビン144(チバ
ガイギー社製、光安定剤)、ベンゾイン(ワキ防止剤)
を各1部、商品名チヌビン900(チバガイギー社製、
紫外線吸収剤)を2部、実施例8〜10のみオクタン酸
錫(硬化触媒)を0.3部添加した。この混合物を加熱
ロールを用い90℃の条件で溶融混練し、粉砕機にて微
粉砕し、150メッシュの篩を通過した区分を回収して
粉体塗料を得た。
【0089】〔熱硬化性粉体塗料の塗装〕ポリエステル
−メラミン架橋の黒色塗料を、りん酸亜鉛処理を施した
0.8mm厚の梨地鋼板に30μm厚で塗装し、その後
焼付けをして、下地処理鋼板を調製した。この下地処理
鋼板に、上記方法で調製した粉体塗料を、膜厚が30〜
60μmになるように静電塗装し、140℃で30分間
(実施例8〜10については180℃で30分間)、焼
付けをして、サンプル塗装板を得た。
【0090】このサンプル塗装板について、主として、
JIS K5400に記載されている方法に準じて以下
の評価を行なった。 (1)塗膜の平滑性;平滑性について、目視で塗膜の外
観を評価し、非常に優れているものを◎、優れているも
のを○、僅かに凸凹があるものを△、劣るものを×とし
た。 (2)塗膜の鮮鋭性;鮮鋭性について、目視で塗膜の外
観を評価し、非常に優れているものを◎、優れているも
のを○、僅かに曇りがあるものを△、劣るものを×とし
た。 (3)光沢;光沢計測定値(60°グロス)で評価し
た。 (4)耐衝撃性;デュポン衝撃試験機(1/2インチ×
1kg荷重)により評価した。 (5)耐溶剤性;キシロールを含浸させたガーゼで、塗
膜表面を50回往復摩擦した後、摩擦箇所の目視観察を
行った。痕跡が、全くないものを◎、僅かにあるものを
○、顕著にあるものを×とした。 (6)耐酸性雨性;下記2種の条件 (i)及び(ii)におい
て評価した。
【0091】(i)塗膜表面に40vol%の硫酸水溶液
を0.4mlスポットし、70℃の乾燥機中20分間放
置した後、スポット箇所を水洗・乾燥し、塗膜の表面状
態を目視観察した。痕跡が、全くないものを◎、僅かに
あるものを○、顕著にあるものを△、全面にエッチング
があるものを×とした。
【0092】(ii) 塗膜表面にpH3.5の硫酸水溶液
を0.2mlスポットし、90℃の乾燥機中1時間放置
した後、スポット箇所を水洗・乾燥し、塗膜の表面状態
を目視観察した。評価基準は(i) と同じである。 (7)耐擦傷性;塗膜表面を0.3%のクレンザー懸濁
液を用いてブラシで摩擦する擦傷試験を行ない、該摩擦
の前後で光沢性を評価し、光沢保持率を算出した。光沢
保持率が60%以上のものが、耐擦傷性のある塗膜と判
定できる。 (8)耐候性;QUV試験機で3,000時間照射し、
この照射の前後で光沢性を評価し、光沢保持率を算出し
た。この光沢保持率が、80%以上を◎、70〜80%
を○、70%以下を×とした。 (9)貯蔵安定性;粉体塗料組成物を、30℃の恒温槽
中で30日間貯蔵した。その後、この粉体塗料組成物
を、10mmφ、0.6gのペレットに成形した。この
ペレットを、りん酸亜鉛処理を施した0.8mm厚の梨
地鋼板に貼着し、垂直に保って、140℃で30分間
(実施例8〜10については180℃で30分間)保持
した。この際の加熱流動度(mm)を測定した。ペレッ
トの加熱流動度が、20mm以上のものを○、10〜2
0mmのものを△、10mm以下のものを×とした。 (10)リコート性;各実施例及び比較例の各サンプル
塗装板の塗膜上に、その塗膜形成に使用したのと同一の
粉体塗料を塗装し、140℃で30分間(実施例8〜1
0については180℃で30分間)焼付けを行った。こ
の試験塗膜に碁盤目密着試験を行い、試験後剥離せずに
残ったマス目の数を表示した。全く剥離していない物は
100であり、リコート性が良好な塗膜と判定できる。
【0093】〔熱硬化性粉体塗料により形成した塗膜の
評価〕上記の方法によって得られた塗膜の評価結果を、
表2及び3に示した。実施例1〜10は、本発明の範囲
内で構成要素の種類及び組合せを変えた組成物に関す
る。比較例1〜5は、本発明の組成物と比較する為のも
のであり、本発明の範囲から外れる構成要素の種類及び
組合せの組成物に関する。
【0094】実施例1〜10の評価結果から明らかなよ
うに、本発明の組成物は、評価項目(1)〜(10)の
全てについて優れた性能を同時に発現している。
【0095】比較例1は、シリコーンマクロマー(a
3)を含まない反応系から得た共重合体(A’−8)を
用いた組成物の例であり、耐溶剤性、耐酸性及び耐擦傷
性が著しく劣っている。
【0096】比較例2は、シリコーンマクロマー(a
3)を本発明の範囲から外れる過剰量含む反応系から得
た共重合体(A’−9)を用いた組成物の例であり、塗
膜の鮮映性、耐溶剤性及びリコート性が劣っている。
【0097】比較例3は、シリコーンマクロマー(a
3)を用いる代わりに、不飽和二重結合以外の高反応性
官能基をも有するシリコーン系単量体(γ−メタクリロ
キシプロピルメチルジメトキシシラン)を他の単量体と
共重合させて得た共重合体(A’−10)を用いた組成
物の例である。この場合、塗膜の平滑性、鮮映性、耐酸
性雨性、耐溶剤性、耐擦傷性、リコート性、及び塗料の
貯蔵安定性が著しく劣っている。
【0098】比較例4は、シリコーンマクロマー(a
3)を用いる代わりに、反応性の官能基を有さないシリ
コーン化合物(メチルフェニルポリシロキサン、商品名
TSF437、東芝シリコーン株式会社製)を組成物中
に添加した例である。この場合、塗膜の耐溶剤性、耐酸
性雨性、耐候性及びリコート性が、何れの実施例よりも
劣っている。
【0099】比較例5は、シリコーンマクロマー(a
3)を用いる代わりに、シラノール基(反応性官能基)
を分子内に有するシリコーンレジン(商品名SH 60
18、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)
を添加した組成物の例である。この場合、塗膜の外観や
物性、粉体塗料組成物の貯蔵安定性が著しく劣ってい
る。
【0100】
【表1】
【0101】
【表2】
【0102】
【表3】
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、シリコーン化合物を採
用した塗料組成物に関する従来技術では実現することが
困難であった、[発明が解決しようとする課題]の欄で
述べた点(1)〜(4)の全てについて優れた性能を同
時に発現させることが初めて可能となった。
【0104】本発明の粉体塗料組成物により形成した塗
膜は、きわめて優れた耐候性や耐酸性雨性を発現する。
本発明においては、コモノマーとして特定のシリコーン
マクロマー(a3)を用いて共重合体(A)を形成して
いるので、シリコーンマクロマー(a3)分子中のオリ
ゴまたはポリのジメチルシロキサンセグメント等のシリ
コーン成分が、単量体(a1)や単量体(a2)の単量
体成分と直接結ばれておらず、それ故に,優れた耐加水
分解性と耐候性を発現するものと考えられる。また、シ
リコーンの特徴的性質である、撥水性、防汚性、耐熱性
及び耐磨耗性等の性質も塗膜に付与される。
【0105】更に、本発明においては、シリコーンマク
ロマー(a3)の使用量を特定することにより、耐溶剤
性、耐酸性雨性、耐擦性、鮮映性だけでなく、特に、塗
膜の優れたリコート性も付与させる事も可能となった。
【0106】更に、本発明においては、共重合体(A)
の非ラジカル重合性の反応性官能基と架橋反応可能な官
能基を少なくとも2個有する硬化剤(B)を熱硬化性粉
体塗料組成物に配合しているので、塗膜を加熱により架
橋硬化すれば、耐薬品性、耐水性及び耐熱性等が向上
し、又、耐候性も格段に優れた塗膜が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 155/00 PGZ C09D 155/00 PGZ 163/00 PJK 163/00 PJK 183/04 PMS 183/04 PMS 201/06 PDM 201/06 PDM // C08F 290/06 MRY C08F 290/06 MRY (72)発明者 溝口 光幸 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内 (72)発明者 宮脇 孝久 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共重合体(A)と硬化剤(B)とを含ん
    で成る熱硬化性粉体塗料組成物であって、 該共重合体(A)は、 (a1)1分子中に少なくとも1個のラジカル重合性不
    飽和二重結合及び少なくとも1個の非ラジカル重合性の
    反応性官能基を併せ持った少なくとも1種の単量体、 (a2)1分子中に少なくとも1個のラジカル重合性不
    飽和二重結合を有し、不飽和二重結合以外の反応性官能
    基を有さない少なくとも1種の単量体、ならびに、 (a3)1分子中に少なくとも1個のラジカル重合性不
    飽和二重結合を有し、不飽和二重結合以外の反応性官能
    基を実質的に有さない少なくとも1種のシリコーンマク
    ロマーを、 単量体(a1)と単量体(a2)の合計100重量部に
    対してシリコーンマクロマー(a3)0.005〜2.
    0重量部の比率で含む反応系でラジカル共重合して得ら
    れた共重合体であり、 該硬化剤(B)は、共重合体(A)の非ラジカル重合性
    の反応性官能基と架橋反応可能な官能基を1分子中に少
    なくとも2個有する化合物である熱硬化性粉体塗料組成
    物。
  2. 【請求項2】 単量体(a1)の非ラジカル重合性の反
    応性官能基がグリシジル基及び水酸基よりなる群から選
    択された少なくとも1種の基であり、硬化剤(B)の、
    共重合体(A)の非ラジカル重合性の反応性官能基と架
    橋反応可能な官能基が、カルボキシル基、酸無水物基及
    びイソシアネート基よりなる群から選択された少なくと
    も1種の基である請求項1記載の熱硬化性粉体塗料組成
    物。
  3. 【請求項3】 単量体(a1)の非ラジカル重合性の反
    応性官能基が、グリシジル基であり、硬化剤(B)の、
    共重合体(A)の非ラジカル重合性の反応性官能基と架
    橋反応可能な官能基が、カルボキシル基及び酸無水物基
    よりなる群から選択された少なくとも1種の基である請
    求項1記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  4. 【請求項4】 単量体(a1)の非ラジカル重合性の反
    応性官能基が、水酸基であり、硬化剤(B)の、共重合
    体(A)の非ラジカル重合性の反応性官能基と架橋反応
    可能な官能基が、イソシアネート基及び酸無水物基より
    なる群から選択された少なくとも1種の基である請求項
    1記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  5. 【請求項5】 前記反応系は、単量体(a1)と単量体
    (a2)の合計100重量部に対して、シリコーンマク
    ロマー(a3)を0.01〜1.0重量部含む請求項1
    記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  6. 【請求項6】 シリコーンマクロマー(a3)の数平均
    分子量が1,000〜70,000である請求項1記載
    の熱硬化性粉体塗料組成物。
  7. 【請求項7】 シリコーンマクロマー(a3)の数平均
    分子量が3,000〜60,000である請求項1記載
    の熱硬化性粉体塗料組成物。
  8. 【請求項8】 前記反応系は、単量体(a1)と単量体
    (a2)の合計100重量部に対して、単量体(a1)
    を15〜60重量部含み、単量体(a2)を40〜85
    重量部含み、単量体(a2)のうち1〜30重量部がス
    チレンである請求項1記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  9. 【請求項9】 共重合体(A)のグリシジル基1当量に
    対して、硬化剤(B)のカルボキシル基及び/又は酸無
    水物基が0.7〜1.5当量である請求項3記載の熱硬
    化性粉体塗料組成物。
  10. 【請求項10】 共重合体(A)の水酸基1当量に対し
    て、硬化剤(B)のイソシアネート基及び/又は酸無水
    物基が0.7〜1.5当量である請求項4記載の熱硬化
    性粉体塗料組成物。
  11. 【請求項11】 硬化剤(B)は、分子中にカルボキシ
    ル基を有する化合物(b1)、分子中に酸無水物基を有
    する化合物(b2)、及び、分子中にイソシアネート基
    を有する化合物(b3)より成る群から選ばれ、融点が
    40〜150℃である1種以上の化合物であり、化合物
    (b1)は、1分子中に少なくとも2個のカルボキシル
    基を有し、酸無水物基を有さない脂肪族化合物であり、
    化合物(b2)は、分子中にカルボキシル基を有するか
    又は有しない、線状の2量体以上のオリゴまたはポリの
    脂肪族の酸無水物であって、分子内に実質的に存在する
    カルボキシル基及び/又は酸無水物基を少なくとも2個
    有する化合物であり、化合物(b3)は、ブロック化剤
    でイソシアネート基をブロックしたものである請求項1
    記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  12. 【請求項12】 化合物(b1)及び化合物(b2)の
    両方を硬化剤(B)として含み、化合物(b1)は炭素
    数8〜20の脂肪族ジカルボン酸であり、化合物(b
    2)は該化合物(b1)の脱水縮合により誘導された少
    なくとも1種の線状の2量体以上のオリゴまたはポリの
    酸無水物である請求項11記載の熱硬化性粉体塗料組成
    物。
  13. 【請求項13】 化合物(b1)が、アジピン酸、アゼ
    ライン酸、セバシン酸、ドデカン2酸及びエイコサン2
    酸よりなる群から選択された少なくとも1種の化合物で
    ある請求項11記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  14. 【請求項14】 化合物(b2)が、アジピン酸、アゼ
    ライン酸、セバシン酸、ドデカン2酸及びエイコサン2
    酸よりなる群から選択された少なくとも1種の化合物か
    ら脱水縮合により誘導された線状の2量体以上のオリゴ
    またはポリの酸無水物である請求項11記載の熱硬化性
    粉体塗料組成物。
  15. 【請求項15】 化合物(b1)が、アジピン酸、アゼ
    ライン酸、セバシン酸、ドデカン2酸及びエイコサン2
    酸よりなる群から選択された少なくとも1種の化合物で
    ある請求項12記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  16. 【請求項16】 自動車の車体又は自動車部品を、請求
    項1記載の組成物からなる粉体塗料を用いて塗装する方
    法。
  17. 【請求項17】 自動車の車体又は自動車部品を、請求
    項1記載の組成物からなる粉体塗料を用いて上塗り塗装
    する方法。
  18. 【請求項18】 顔料入り又はメタリックの水性塗料か
    らなる下塗り塗料の上に請求項1記載の組成物からなる
    粉体塗料を上塗り塗料として静電塗装し、該下塗り塗料
    と該上塗り塗料を同時に焼き付ける事を特徴とする塗装
    方法。
  19. 【請求項19】 自動車の車体又は自動車部品を、請求
    項1記載の組成物からなる粉体塗料を用いて中塗り塗装
    する方法。
  20. 【請求項20】 塗膜形成するために、請求項1記載の
    組成物からなる粉体塗料を使用する方法。
  21. 【請求項21】 請求項1記載の組成物からなる粉体塗
    料を用いて得た塗膜。
  22. 【請求項22】 請求項1記載の組成物からなる粉体塗
    料を用いて塗装した自動車。
  23. 【請求項23】 請求項1記載の組成物からなる粉体塗
    料を用いて塗装した自動車部品。
  24. 【請求項24】 請求項1記載の共重合体(A)及び硬
    化剤(B)を含む原料を40〜130℃の温度で溶融混
    練し、次いで冷却した後、粉砕する事を特徴とする熱硬
    化性粉体塗料の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項1記載の組成物からなる粉体塗
    料を対象物に付着させ、100〜200℃で焼き付ける
    事を特徴とする塗装方法。
  26. 【請求項26】 請求項1記載の組成物からなる粉体塗
    料を静電塗装法により対象物に付着させる請求項25記
    載の塗装方法。
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