JPH08230750A - 補助動力アシスト式自転車 - Google Patents

補助動力アシスト式自転車

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Publication number
JPH08230750A
JPH08230750A JP4088895A JP4088895A JPH08230750A JP H08230750 A JPH08230750 A JP H08230750A JP 4088895 A JP4088895 A JP 4088895A JP 4088895 A JP4088895 A JP 4088895A JP H08230750 A JPH08230750 A JP H08230750A
Authority
JP
Japan
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auxiliary power
sleeve member
crankshaft
gear
power input
Prior art date
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Pending
Application number
JP4088895A
Other languages
English (en)
Inventor
Kosaku Yamauchi
幸作 山内
Tadashi Matsuura
忠史 松浦
Hisao Nagai
久雄 永井
Shinobu Tsutsumigoshi
忍 堤腰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】回転方向へのガタつきを無くし、補助動力を円
滑に差動装置に伝達して乗車感を向上させるとともに、
結合操作を迅速に行えるようにする。 【構成】断続手段101 を、補助動力伝達系統99の末端部
に位置してクランク軸33に回転自在に軸支された補助動
力出力部102 と、差動装置88の補助動力入力ギヤ91に回
転一体である補助動力入力部104 と、内周が補助動力出
力部102 および補助動力入力部104 の外周にスプライン
係合し、クランク軸33の軸方向に移動可能なスリーブ部
材106 をクランク軸33の軸方向に移動させる移動機構と
を備えて構成し、スリーブ部材106 が補助動力伝達系統
99側に移動した時には補助動力出力部102 と補助動力入
力部104 の両方にスプライン係合し、差動装置88側に移
動した時にはスリーブ部材106 と補助動力出力部102 と
のスプライン係合が外れるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自転車の車体に電動モ
ータ等の補助動力発生手段を搭載し、その動力で人力を
アシストして登坂走行や向い風を受けながらの走行を容
易にした補助動力アシスト式自転車に関する。
【0002】
【従来の技術】このような補助動力アシスト式自転車に
おいて、人力と補助動力とを差動装置を用いて合成し、
その合力を駆動輪に伝達するようにした車種がある。図
8は、その主要部の構造例を示す横断面図である。
【0003】車幅方向に延びるクランク軸200 は人力
(ペダル踏力)によって矢印Aで示す方向に回転駆動さ
れる。このクランク軸200 には差動装置201 が同軸的に
設けられている。差動装置201 は、例えば傘歯ギヤ状の
人力入力ギヤ202 および補助動力入力ギヤ203 と、これ
ら両ギヤ202,203 に噛み合う一対〜二対の遊星ギヤ204,
205 と、この遊星ギヤ204,205 を回転自在に保持する差
動キャリア206 とから構成されており、差動キャリア20
6 にはドライブスプロケット207 が固定されている。
【0004】人力入力ギヤ202 はクランク軸200 に回転
一体である。また、補助動力入力ギヤ203 は、クランク
軸200 に回転自在かつ軸方向へ移動自在に挿入されたク
ラッチスリーブ208 の外周にスプライン係合しており、
このクラッチスリーブ208 と共にクランク軸200 の廻り
を自在に回転できる。さらに前記差動キャリア206 は、
その一側が補助動力入力ギヤ203 の周りに回転自在に軸
支され、他側がクランク軸200 に回転自在に軸支されて
いるため、前記ドライブスプロケット207 と共にクラン
ク軸200 の廻りを自由に回転することができる。
【0005】このような差動装置201 に隣接してドリブ
ンギヤ209 がクランク軸200 に回転自在に設けられてい
る。このドリブンギヤ209 には、補助動力発生手段であ
る電動モータ等211 の補助動力が2段減速ギヤ212 を介
して伝達される。なお、2段減速ギヤ212 はワンウェイ
クラッチ213 の逆転防止作用により、矢印Bで示す方向
にのみ回転することを許されている。
【0006】ドリブンギヤ209 は、前記クラッチスリー
ブ208 がドリブンギヤ209 側に移動した際に、クラッチ
状に構成された断続手段214 の接続によってクラッチス
リーブ208 に回転一体となり、電動モータ等211 の補助
動力を差動装置201 の補助動力入力ギヤ203 に伝達す
る。
【0007】また、クラッチスリーブ208 の差動装置20
1 側の端部と人力入力ギヤ202 との間にはクラッチ機構
215 が設けられている。このクラッチ機構215 は、図9
に示すようにクラッチスリーブ208 が差動装置201 側に
移動した際に結合し、人力入力ギヤ202 と補助動力入力
ギヤ203 とを回転一体にする。
【0008】図8の状態において、人力によりクランク
軸200 が回転駆動されると人力入力ギヤ202 がA方向に
回転し、補助動力によりドリブンギヤ209 が回転駆動さ
れると補助動力入力ギヤ203 も人力入力ギヤ202 と同じ
方向に回転する。このため、両ギヤ 202,203 の回転に
より遊星ギヤ204,205 がクランク軸200 の廻りを公転
し、この公転によって差動キャリア206 がドライブスプ
ロケット207 と共にクランク軸200 の廻りを回転する。
そして、ドライブスプロケット207 が図示しないチェー
ンを介して駆動輪(自転車の後輪)を駆動する。
【0009】人力と補助動力との間に差がある場合に
は、人力入力ギヤ202 と補助動力入力ギヤ203 の回転速
度に差が生じ、遊星ギヤ204,205 が自転する(差動装置
201 が差動する)。このため、差動キャリア206 とドラ
イブスプロケット207 の回転速度は、人力入力ギヤ202
と補助動力入力ギヤ203 の回転速度を平均した速度とな
る。このように、差動装置201 を用いれば人力と補助動
力とスムーズに合成し、その合力を駆動輪に伝達するこ
とができる。
【0010】ところで、電動モータ211 を作動させずに
人力のみで走行する場合、差動装置201 の人力入力ギヤ
202 は人力によりA方向に回転するが、差動キャリア20
6 には駆動輪からの負荷が加わっているため、その反作
用で補助動力入力ギヤ203 は反A方向に逆転しようとす
る。
【0011】ところが、前記ワンウェイクラッチ213 の
逆転防止作用により補助動力入力ギヤ203 の逆転が防止
されているため、差動キャリア206 が人力入力ギヤ202
の2分の1の速度でA方向に回転駆動される。このた
め、クランク軸200 の回転が2分の1に減速されてドラ
イブスプロケット207 に伝達される。
【0012】ここで、図9に示すようにクラッチスリー
ブ208 を差動装置201 側に移動させた場合、前記断続手
段214 の接続が断たれてドリブンギヤ209 と差動装置20
1 との間の繋がりが断たれるとともに、前記クラッチ機
構215 が結合して差動装置201 の差動がロックされる。
したがって、クランク軸200 の回転は減速されることな
くダイレクトにドライブスプロケット207 に伝達され
る。
【0013】このように、人力のみで走行する場合に
は、クラッチスリーブ208 をクランク軸200 の軸方向に
移動させることにより、クランク軸200 の回転速度を2
段階に変速することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】さて、前述の断続手段
214 としては一般にドッグクラッチが用いられるが、ド
ッグクラッチは結合状態における回転方向へのガタつき
が大きいため、補助動力の大きさが変動する度にクラン
ク軸200 を回すペダルにショックが伝わり、これによっ
て乗車感が著しく損なわれるという難点がある。また、
断続手段214 の部分から異音が発生したり、断続手段21
4 が摩滅しやすくなるといった問題点もある。
【0015】ドッグクラッチの歯と歯の噛み合い隙間を
小さくすれば結合状態でのガタつきを小さくすることが
できるが、その反面、結合操作時に歯と歯が噛み合うチ
ャンスが少なくなり、断続手段214 の迅速な結合操作が
行えなくなる。ドッグクラッチは歯数を多くすることが
できないので、一度噛み合いのタイミングを逃すと次の
噛み合いのタイミングまでに大きな位相角(クラッチス
リーブ208 またはドリブンギヤ209 の大きな回転角)が
必要となり、迅速な結合操作ができない。
【0016】また、図8に示す従来の構成ではクランク
軸200 にクラッチスリーブ208 が挿入され、このクラッ
チスリーブ208 の外周に補助動力入力ギヤ203 が軸支さ
れ、さらに補助動力入力ギヤ203 の外周に差動キャリア
206 が軸支されているので、上記各部材200,208,203,20
6 間の隙間が全て累積されてしまい、差動キャリア206
のガタつきが大きくなっていた。このため、人力入力ギ
ヤ202 および補助動力入力ギヤ203 と、遊星ギヤ204,20
5 との噛み合い精度が低下し、ギヤ類の偏摩耗や大きな
噛み合い音の発生を伴う懸念があった。
【0017】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたもので、補助動力伝達系統と差動装置との
間の繋がりを断続する断続手段の結合状態における回転
方向へのガタつきを無くし、補助動力を円滑に差動装置
に伝達して乗車感を向上させるとともに、上記断続手段
の結合操作を迅速に行うことのできる補助動力アシスト
式自転車を提供することを目的とする。
【0018】また、本発明のもう一つの目的は、差動装
置を構成するギヤ類の噛み合い精度を向上させ、差動装
置を円滑に作動させるとともに、差動装置を構成するギ
ヤ類の偏摩耗や噛み合い音の発生を防止することにあ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る補助動力アシスト式自転車は、請求項
1に記載したように、人力により回転駆動されるクラン
ク軸と、補助動力を発生させる補助動力発生手段と、上
記クランク軸に同軸的に設置されて上記人力と上記補助
動力とを合成し、その合力を駆動輪側に出力する差動装
置と、この差動装置に補助動力を伝達する補助動力伝達
系統と、この補助動力伝達系統と差動装置との繋がりを
断続する断続手段とを備えた補助動力アシスト式自転車
において、上記断続手段を、上記補助動力伝達系統の末
端部に位置してクランク軸に回転自在に軸支された補助
動力出力部と、この補助動力出力部に並んでクランク軸
に回転自在に軸支され、上記差動装置の補助動力入力ギ
ヤに回転一体である補助動力入力部と、内周が上記補助
動力出力部および補助動力入力部の外周にスプライン係
合し、クランク軸の軸方向に移動可能なスリーブ部材
と、このスリーブ部材をクランク軸の軸方向に移動させ
る移動機構とを備えて構成し、上記スリーブ部材が上記
補助動力伝達系統側に移動した時にはスリーブ部材が上
記補助動力出力部と補助動力入力部の両方にスプライン
係合し、スリーブ部材が上記差動装置側に移動した時に
はスリーブ部材と補助動力出力部とのスプライン係合が
外れるようにした。
【0020】また、請求項2に記載したように、上記ス
リーブ部材と上記差動装置の差動キャリアとの間にクラ
ッチ機構を設け、スリーブ部材が差動装置側に移動した
時に上記クラッチ機構が噛み合うようにした。
【0021】
【作用】請求項1のように構成した場合、上記移動機構
がスリーブ部材を補助動力伝達系統側に移動させると、
補助動力出力部と補助動力入力部とがスリーブ部材を介
して回転一体となるため、断続手段が結合して補助動力
が差動装置に入力される。また、移動機構がスリーブ部
材を差動装置側に移動させると、補助動力出力部と補助
動力入力部の結合が分離されて断続手段の接続が断た
れ、補助動力が差動装置側に伝達されなくなる。
【0022】このように、スリーブ部材の内周を補助動
力出力部と補助動力入力部の外周にスプライン係合さ
せ、このスリーブ部材を軸方向に移動させることによっ
て断続手段の接続を断続するようにしたので、従来のよ
うなドッグクラッチを用いた断続手段に比較して係合時
における回転方向へのガタつきが非常に小さくなる。
【0023】また、請求項2のように構成した場合、ス
リーブ部材が差動装置側に移動した時に上記クラッチ機
構が噛み合い、スリーブ部材が差動装置の差動キャリア
に回転一体となる。スリーブ部材は差動装置の補助動力
入力ギヤにもスプライン係合していて回転一体であるた
め、補助動力入力ギヤがスリーブ部材を介して差動キャ
リアに回転一体となり、差動装置の差動がロックされ
る。
【0024】このようにすれば、差動キャリアが補助動
力入力ギヤのみを介してクランク軸に軸支されるため、
差動キャリアがクランク軸に対してガタつきにくくな
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明に係る補助動力アシ
スト式自転車の左側面図である。
【0026】この補助動力アシスト式自転車1は、パラ
レルチューブ型の車体フレーム2を備えており、この車
体フレーム2の中央下部に補助動力アシスト装置3が搭
載されている。
【0027】車体フレーム2は、その前頭部にヘッドパ
イプ4が位置し、このヘッドパイプ4からアッパーチュ
ーブ5とロアーチューブ6が平行して後斜め下方に延び
ている。アッパーチューブ5の中間部とロアーチューブ
6の後端部付近はブリッジ部材7により連結され、アッ
パーチューブ5の後端部は急角度に設けられたシートチ
ューブ8の下端部にシートラグ9を介して接合される。
【0028】シートラグ9からは左右一対のジョイント
チューブ11が下方に向かって延びており、このジョイン
トチューブ11の下端部は左右に開かれ、車幅方向に延び
るパイプ状のチェーンラグ12が固着されている。そし
て、チェーンラグ12からは左右一対のチェーンステー13
が後方に向かって延びている。
【0029】一方、前記シートチューブ8の上端部付近
からは左右一対のシートステー14が後斜め下方に延びて
おり、これらのシートステー14の下端部がリヤエンド15
を介して前記チェーンステー13の後端部に接合されてい
る。
【0030】前記ロアーチューブ6の後端部とジョイン
トチューブ11の中間部とチェーンラグ12の下部には、そ
れぞれ取付ブラケット16,17,18が固着されており、これ
らの取付ブラケット16,17,18に前記補助動力アシスト装
置3がボルトで固定される。このため、ロアーチューブ
6の後端部は補助動力アシスト装置3を介してチェーン
ラグ12に連結され、補助動力アシスト装置3が車体フレ
ーム2の構造部材を兼ねている。
【0031】車体フレーム2のヘッドパイプ4にはフロ
ントフォーク19が回動自在に軸支され、このフロントフ
ォーク19の下端部に前輪20が支持される。フロントフォ
ーク19の上部にはハンドルポスト21を介してハンドルバ
ー22が固定され、さらにフロントフォーク19には前輪20
を覆うフロントフェンダ23と、前輪制動用のフロントブ
レーキ24、そして荷物積載用のバスケット25等が回動一
体に設けられる。
【0032】また、車体フレーム2の後端部に位置する
前記リヤエンド15には後輪26が軸支され、この後輪26を
覆うリヤフェンダ27がチェーンステー13とシートステー
14およびリヤエンド15に固定され、後輪制動用のリヤブ
レーキ28がシートステー14に設けられる。なお、リヤエ
ンド15には駐輪時に車体を立てるためのスタンド装置29
も設けられている。
【0033】前記シートチューブ8には上方からシート
ポスト31が差し込まれて固定され、このシートポスト31
の上端部にサドル32が取り付けられる。一方、補助動力
アシスト装置3には車幅方向に延びるクランク軸33が軸
支されており、このクランク軸33の両端部にクランク34
Lおよびクランク34Rが固定され、両クランク34L,34
Rの先端部にそれぞれペダル35が回転自在に設けられて
いる。
【0034】また、クランク軸33には補助動力アシスト
装置3の右側に位置するドライブスプロケット36が軸装
されており、このドライブスプロケット36と、後輪26に
設けられたドリブンスプロケット37との間にチェーン38
が巻装されている。
【0035】クランク軸33は、サドル32に着座した乗員
が足でペダル35を踏むことによって矢印Aで示す回転方
向に駆動され、その際にドライブスプロケット36がクラ
ンク軸33と同方向に回転し、この回転がチェーン38によ
りドリブンスプロケット37に伝達されて後輪26が駆動さ
れる。
【0036】車体フレーム2のアッパーチューブ5とロ
アーチューブ6との間には、補助動力アシスト装置3に
内蔵された電動モータを作動させるためのバッテリパッ
ケージ40が固定されている。このバッテリパッケージ40
は、例えば15個のバッテリ41と図示しない充電器とが合
成樹脂製のバッテリケース42内に密封された構成となっ
ている。なお、ロアーチューブ6の下部には上記電動モ
ータの出力を制御する制御装置43が取り付けられてい
る。
【0037】図2は、補助動力アシスト装置3の横断面
図であり、図3は図2のIII-III 矢視による補助動力ア
シスト装置3の左側面図である。補助動力アシスト装置
3の外殻をなすケーシング45は、例えばアルミ合金製で
あり、図2に示すように左側のケース半身46と、右側の
ケース半身47とが数本のボルト48で接合され、ケース半
身46の左側にアウターカバー49が数本のボルト50で固定
された構造である。なお、図3にはアウターカバー49が
取り外された状態が示されている。
【0038】左右のケース半身46,47 間の空間は、隔壁
51を境に前側が電動モータ室52、後側が差動装置室53と
なっており、ケース半身46とアウターカバー49との間の
空間が補助動力伝達系統室54となっている。
【0039】前記クランク軸33は上記差動装置室53の中
心部に軸受56,57,58を用いて回転自在に軸支されてお
り、ケーシング44から左右に突出するクランク軸33の両
端部に前記クランク34Lおよび34Rがボルト59で固定さ
れる。また、クランク軸33の右寄りにはスプロケットボ
ス60が回転自在に軸装されており、このスプロケットボ
ス60に前記ドライブスプロケット36が回転一体に固定さ
れる。
【0040】前記電動モータ室52内には前述の電動モー
タ61が設置されている。この電動モータ61は補助動力を
発生する補助動力発生手段となるもので、その外ケース
62がボルト63で前記ケース半身46側に固定され、この外
ケース62に設けられた2個の軸受64,65 に主軸66が回転
自在に軸支されている。この主軸66はクランク軸33に平
行しており、コイル67が回転一体に設けられている。ま
た、外ケース62の内周部にはコイル67の外周を取り巻く
マグネット68が固定されている。
【0041】電動モータ61の左側には遊星減速機構70が
設けられる。この遊星減速機構70の中心軸71は2個の軸
受72,73 によって回転自在に軸支され、この中心軸71の
右端が電動モータ61の主軸66の左端にスプライン係合等
によって回転一体に連結されている。また、ケース半身
46には環状のリングローラ74がボルト75で固定され、こ
のリングローラ74の左側には減速キャリア76が軸受77を
介して中心軸71廻りに回転自在に軸支されている。
【0042】減速キャリア76には、中心軸71に平行する
4本のローラ軸78が架設されており、これらのローラ軸
78にそれぞれ遊星ローラ79が回転自在に軸支されてい
る。これら4個の遊星ローラ79の外周面は、前記リング
ローラ74の内周面と、中心軸71の外周面とに接してい
る。また、減速キャリア76の左側面には一次ドライブギ
ヤ81が回転一体に設けられている。
【0043】電動モータ61の主軸66が回転すると、遊星
減速機構70の中心軸71も一体に回転し、固定されたリン
グローラ74と回転する中心軸71との間で各遊星ローラ79
が自転しながら中心軸71の廻りを公転し、これによって
減速キャリア76が減速回転駆動される。なお、電動モー
タ61の主軸66と遊星減速機構70の中心軸71は矢印Bで示
す回転方向に回転し、一次ドライブギヤ81も同方向に回
転する。
【0044】ところで、本実施例では上記遊星減速機構
70がローラ式に構成されているが、例えば中心軸71の外
周にピニオンギヤを設け、リングローラ74をリングギヤ
(内歯ギヤ)に変更し、各遊星ローラ79を上記ピニオン
ギヤおよびリングギヤに噛み合う遊星ギヤに変更して、
遊星減速機構70をギヤ式に構成してもよい。
【0045】一方、中心軸71とクランク軸33との間には
中間軸82が架設されている。この中間軸82は、軸受83と
ワンウェイクラッチ84に軸支されており、前記一次ドラ
イブギヤ81に噛み合う大径な一次ドリブンギヤ85と、小
径な二次ドライブギヤ86とが回転一体に設けられてい
る。上記ワンウェイクラッチ84は、中間軸82および一次
ドリブンギヤ85、二次ドライブギヤ86が矢印Cの方向に
回転することのみを許すクラッチ機構である。
【0046】そして、前記差動装置室53内には差動装置
88が設置される。この差動装置88はクランク軸33の回転
力(人力)と電動モータ61の補助動力とを合成し、その
合力を駆動輪である後輪26側に出力するものである。
【0047】図4は、本発明の一実施例を示す補助動力
アシスト装置3の機構概念図である。図2〜図4に示す
ように、差動装置88はクランク軸33に対して同軸的に配
置されており、次のように構成されている。
【0048】まず、クランク軸33には人力入力ギヤ89が
ワンウェイクラッチ90を介して軸装されている。このワ
ンウェイクラッチ90は、クランク軸33がA方向に回転し
ている時に人力入力ギヤ89をクランク軸33に一体回転さ
せ、クランク軸33が逆転した時には人力入力ギヤ89の回
転を停止させるクラッチ機構である。
【0049】また、この人力入力ギヤ89の左側には補助
動力入力ギヤ91がクランク軸33に対して回転自在に軸支
されている。この補助動力入力ギヤ91の歯数は人力入力
ギヤ89の歯数と同一に設定されている。なお、補助動力
入力ギヤ91には左方に延びるボス91aが一体に形成され
ている。
【0050】そして、差動キャリア92がクランク軸33廻
りに回転自在に設けられている。なお、図4中には差動
装置88全体の構造を解りやすくするために差動キャリア
92を棒材状に簡略化して記入してある。
【0051】この差動キャリア92は、左側のキャリア半
身92Lと右側のキャリア半身92Rとがボルト93で組み立
てられたもので、キャリア半身92Lは補助動力入力ギヤ
91のボス91aの周囲に回転自在に軸支され、キャリア半
身92Rは前記スプロケットボス60に一体に繋がってい
る。
【0052】差動キャリア92には、前記人力入力ギヤ89
に噛み合う一対の第一遊星ギヤ95と、補助動力入力ギヤ
91に噛み合う一対の第二遊星ギヤ96とが軸97によって回
転自在に保持されており、この第一遊星ギヤ95と第二遊
星ギヤ96は互いに噛み合っている。なお、両遊星ギヤ9
5,96 の歯数は同一である。
【0053】本実施例では、第一遊星ギヤ95と第二遊星
ギヤ96が一対ずつ差動キャリア92に支持されているが、
例えば二対以上設けてもよい。ところで、差動装置88に
組み込まれている上記各ギヤ89,91,95,96 は全て平歯ギ
ヤであるため、差動装置88の製造が非常に容易になって
いる。
【0054】このように構成された差動装置88の左方に
は二次ドリブンギヤ98がクランク軸33に対して回転自在
に設けられている。この二次ドリブンギヤ98は前記二次
ドライブギヤ86に噛み合う。
【0055】なお、前記遊星減速機構70および一次ドラ
イブギヤ81、一次ドリブンギヤ85、二次ドライブギヤ8
6、二次ドリブンギヤ98、ならびにワンウェイクラッチ8
4は、電動モータ61の補助動力を差動装置88に伝達する
補助動力伝達系統99を構成しており、全て前記補助動力
伝達系統室54内に設置されている。
【0056】さて、この補助動力伝達系統99と差動装置
88との間には、両者88,99 間の繋がりを断続する断続手
段101 が設けられている。この断続手段101 は、以下の
ように構成されている。
【0057】まず、補助動力伝達系統99の末端部である
前記二次ドリブンギヤ98には補助動力出力部102 が回転
一体に設けられている。この補助動力出力部102 は二次
ドリブンギヤ98の中心部のボス98aを差動装置88側に延
長し、その外周面にスプライン103 を形成したもので、
二次ドリブンギヤ98と共にクランク軸33の廻りを自由に
回転することができる。
【0058】また、差動装置88の補助動力入力ギヤ91の
ボス91aは補助動力出力部102 側に長く延びており、そ
の端の部分が補助動力入力部104 となっている。この補
助動力入力部104 の外径は前記補助動力出力部102 と同
一寸法であり、補助動力出力部102 のスプライン103 と
同一スペックのスプライン105 が形成されている。この
補助動力入力部104 は補助動力入力ギヤ91と共にクラン
ク軸33の廻りを自由に回転することができる。
【0059】さらに、補助動力出力部102 および補助動
力入力部104 の周囲に環装されるスリーブ部材106 が設
けられている。このスリーブ部材106 はクランク軸33の
軸方向に移動可能であり、その内周が補助動力出力部10
2 および補助動力入力部104の外周に形成されたスプラ
イン103,105 にスプライン係合するようになっていて、
その外周には円周方向に延びる把持溝107 が形成されて
いる。
【0060】スリーブ部材106 の軸方向の長さは、補助
動力入力部104 の長さ以下に設定されている。したがっ
て、図5に示すようにスリーブ部材106 が差動装置88側
に移動した場合、スリーブ部材106 は補助動力入力部10
4 のみにスプライン係合し、補助動力出力部102 にはス
プライン係合しない。また、図4のようにスリーブ部材
106 が二次ドリブンギヤ98、即ち補助動力伝達系統99側
に移動した場合、スリーブ部材106 は補助動力出力部10
2 と補助動力入力部104 の両方にスプライン係合し、補
助動力出力部102 と補助動力入力部104 とを回転一体に
する。
【0061】そして、図2、図3および図6に示すよう
に、移動機構110 がクランク軸33の後方に設置されてい
る。この移動機構110 は、このスリーブ部材106 をクラ
ンク軸33の軸方向に移動させる機構であり、スリーブ部
材106 の把持溝107 を回転自在に把持するアーム部材11
1 と、筒状カム112 と、カム軸113 と、操作ケーブル11
4 とを備えて構成されている。
【0062】カム軸113 はクランク軸33に平行してケー
ス半身46に固定されており、このカム軸113 に筒状カム
112 が回転自在に挿入され、サークリップ115 が筒状カ
ム112 の軸方向への移動を制限している。この筒状カム
112 にはプーリー112aが一体に設けられるとともに、螺
旋状に延びるカム溝112bが形成されている。
【0063】筒状カム112 の外周には前記アーム部材11
1 のボス111aが回転自在、かつ軸方向へ摺動自在に挿入
され、このボス111aに固着されたカムピン116 が筒状カ
ム112 のカム溝112bに嵌合されている。なお、ボス111a
とケース半身46との間にはリターンスプリング117 が弾
装されている。
【0064】また、前記操作ケーブル114 は、図3に示
すようにパイプ状のアウターケーブル119 と、ワイヤー
状のインナーケーブル120 とからなり、上記アウターケ
ーブル119 の端部はケーシング45の上部にねじ結合され
たケーブルストッパ121 に保持され、インナーケーブル
120 のみがケーシング45内に延びて筒状カム112 のプー
リー112aに巻回され、その末端部120aがプーリーに嵌合
されている。この操作ケーブル114 の他端は前記ハンド
ルバー22等に設けられた図示しない操作部に接続されて
おり、この操作部を乗員が操作することによって筒状カ
ム112 が回転するようになっている。
【0065】筒状カム112 が回転すると、カム溝112bの
ねじ作用によって前記カムピン116にスラスト力が加わ
り、図7に示すようにアーム部材111 がスリーブ部材10
6 と共にクランク軸33の軸方向に移動する。本実施例で
は、例えば筒状カム112 が前転した時にスリーブ部材10
6 が二次ドリブンギヤ98側に移動し、筒状カム112 が後
転した時にスリーブ部材106 が差動装置88側に移動する
ように構成されている。
【0066】さらに、スリーブ部材106 と差動装置88の
差動キャリア92との間にはクラッチ機構123 が設けられ
ている。このクラッチ機構123 は、例えばドッグクラッ
チ型に構成されており、スリーブ部材106 が差動装置88
側に移動した時に結合するようになっている(図5参
照)。クラッチ機構123 が結合すると、差動装置88の補
助動力入力ギヤ91と差動キャリア92とがスリーブ部材10
6 を介して回転一体となるため、人力入力ギヤ89と補助
動力入力ギヤ91の相対回転が不可能になり、差動装置88
の差動がロックされる。
【0067】以上のように構成された補助動力アシスト
式自転車1において、人力と電動モータ61の補助動力と
を併用しながら走行する場合には、図4のようにスリー
ブ部材106 を二次ドリブンギヤ98側に位置させ、断続手
段101 の補助動力出力部102と補助動力入力部104 とを
スリーブ部材106 を介して回転一体に保つ。
【0068】この状態では、ペダル踏力により差動装置
88の人力入力ギヤ89がA方向に回転駆動される一方、電
動モータ61の補助動力により回転駆動される二次ドリブ
ンギヤ98が断続手段101 を介して差動装置88の補助動力
入力ギヤ91をA方向に回転駆動するため、両ギヤ89,91
の回転により、第一および第二遊星ギヤ95,96 がクラン
ク軸33の廻りを公転し、差動キャリア92がドライブスプ
ロケット36と共に回転駆動され、チェーン38を介して後
輪26が駆動される。
【0069】人力入力ギヤ89と補助動力入力ギヤ91の回
転速度の差は、第一および第二遊星ギヤ95,96 の自転に
より吸収される。このため、人力と補助動力が常に円滑
に合成される。そして、人力と補助動力の合力が効率良
く後輪26に伝達されてペダル35の踏力が大幅に軽減さ
れ、登坂走行や向い風を受けながらの走行が非常に楽に
なる。なお、クランク軸33を逆転させた時には前記ワン
ウェイクラッチ90が作用して人力入力ギヤ89の逆転が防
止される。
【0070】ところで、電動モータ61を作動させずに人
力のみで走行する場合には、移動機構110 を操作してス
リーブ部材106 をクランク軸33の軸方向に移動させるこ
とにより、2段変速が可能となっている。
【0071】即ち、図4のようにスリーブ部材106 を二
次ドリブンギヤ98側に位置させた状態でペダル35を漕い
だ場合、差動装置88の人力入力ギヤ89がA方向に回転
し、差動キャリア92には後輪26からの負荷が加わってい
る関係で第一および第二遊星ギヤ95,96 が補助動力入力
ギヤ91を反A方向に逆転させようとする。
【0072】しかしながら、補助動力入力ギヤ91は前記
ワンウェイクラッチ90の作用により逆転不可能なため、
その反作用で差動キャリア92が人力入力ギヤ89の2分の
1の速度でA方向に回転駆動され、クランク軸33の回転
が2分の1に減速されてドライブスプロケット36に伝達
される。したがって、この状態ではペダル35の踏力が非
常に軽くなり、登坂走行等が容易になる。
【0073】また、図5のようにスリーブ部材106 を差
動装置88側に位置させた状態でペダル35を漕いだ場合、
前述の如く断続手段101 の結合が分離される同時に、前
記クラッチ機構123 が結合して差動装置88の差動がロッ
クされるので、差動装置88全体がクランク軸33と一体に
回転し、クランク軸33の回転は減速されることなくダイ
レクトにドライブスプロケット36に伝達される。したが
って、平坦路等において速く走行することができる。
【0074】この図5の状態では、電動モータ61および
補助動力伝達系統99からの回転抵抗や回転慣性力が差動
装置88以降に伝達されなくなるので、ペダル35の踏力が
軽く保たれる。なお、図4に示す2分の1減速の状態で
も、補助動力伝達系統99の構成部品は一切回転せず、補
助動力伝達系統99の回転抵抗および回転慣性力が差動装
置88以降に加わらないため、2分の1減速と相俟ってペ
ダル35の踏力が軽く保たれる。
【0075】本発明では、断続手段101 を構成するスリ
ーブ部材106 の内周を補助動力出力部102 と補助動力入
力部104 の外周にスプライン係合させ、このスリーブ部
材106 を軸方向に移動させることによって断続手段101
の結合を断続するようにしたので、図8に示す従来のド
ッグクラッチ式の断続手段214 に比べて断続手段101 の
結合状態における回転方向へのガタつきを非常に小さく
することができる。
【0076】このため、補助動力の大きさが変動する度
にペダル35にショックが伝わることがなくなり、補助動
力が円滑に差動装置88に伝達されて乗車感が大きく向上
する。しかも、スプライン係合はドッグクラッチに比べ
て歯数が多いため、断続手段101 の結合操作時、つまり
スリーブ部材106 が差動装置88側から二次ドリブンギヤ
98側に移動する際におけるスリーブ部材106 と補助動力
出力部102 との噛み合いのチャンスも多く、結合操作を
迅速に行うことができる。
【0077】また、本発明ではスリーブ部材106 と差動
装置88の差動キャリア92との間にクラッチ機構123 を設
け、スリーブ部材106 が差動装置88側に移動した時にク
ラッチ機構123 が噛み合うようにしたので、差動キャリ
ア92が補助動力入力ギヤ91のみを介してクランク軸33に
軸支される構成となっている。
【0078】このため、差動キャリア92がクランク軸33
に対してガタつきにくくなり、これによって差動装置88
を構成する各ギヤ89,91,95,96 の噛み合い精度が大きく
向上し、差動装置88を円滑に作動させることができると
ともに、各ギヤ89,91,95,96の偏摩耗や噛み合い音の発
生を防止することができる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る補助
動力アシスト式自転車は、補助動力伝達系統と差動装置
との繋がりを断続する断続手段を、補助動力伝達系統の
末端部に位置してクランク軸に回転自在に軸支された補
助動力出力部と、この補助動力出力部に並んでクランク
軸に回転自在に軸支され、上記差動装置の補助動力入力
ギヤに回転一体である補助動力入力部と、内周が上記補
助動力出力部および補助動力入力部の外周にスプライン
係合し、クランク軸の軸方向に移動可能なスリーブ部材
と、このスリーブ部材をクランク軸の軸方向に移動させ
る移動機構とを備えて構成し、上記スリーブ部材が上記
補助動力伝達系統側に移動した時にはスリーブ部材が上
記補助動力出力部と補助動力入力部の両方にスプライン
係合し、スリーブ部材が上記差動装置側に移動した時に
はスリーブ部材と補助動力出力部とのスプライン係合が
外れるようにしたことを特徴とするものである。
【0080】このように構成すれば、従来のようなドッ
グクラッチを用いた断続手段に比較して、断続手段の係
合時における回転方向へのガタつきが非常に小さくなる
ため、補助動力の大きさが変動する際にペダルにショッ
クが伝わることがなくなって乗車感が大きく向上する。
しかも、断続手段の結合操作を迅速に行えるようにな
る。
【0081】また、本発明に係る補助動力アシスト式自
転車は、上記スリーブ部材と上記差動装置の差動キャリ
アとの間にクラッチ機構を設け、スリーブ部材が差動装
置側に移動した時に上記クラッチ機構が噛み合うように
したので、差動キャリアが補助動力入力ギヤのみを介し
てクランク軸に軸支される。このため、差動キャリアが
クランク軸に対してガタつきにくくなり、これによって
差動装置を構成する各ギヤ類の噛み合い精度が大きく向
上し、差動装置を円滑に作動させることができるととも
に、上記各ギヤ類の偏摩耗や噛み合い音の発生を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る補助動力アシスト式自転車の左側
面図。
【図2】補助動力アシスト装置の横断面図。
【図3】図2のIII-III 矢視による補助動力アシスト装
置の左側面図。
【図4】本発明の一実施例を示すもので、断続手段が結
合した状態を示す補助動力アシスト装置の機構概念図。
【図5】断続手段の結合が解かれた状態を示す補助動力
アシスト装置の機構概念図。
【図6】(A) はスリーブ部材が二次ドリブンギヤ側に移
動した状態を示す移動機構の拡大平面図で、(B) は(A)
のVIB 矢視図。
【図7】(A) はスリーブ部材が差動装置側に移動した状
態を示す移動機構の拡大平面図で、(B) は(A) のVIIB矢
視図。
【図8】従来の技術を示す補助動力アシスト式自転車の
主要部構造例の横断面図。
【図9】図8に示すクラッチスリーブが差動装置側に移
動した状態を示す横断面図。
【符号の説明】
1 補助動力アシスト式自転車 26 駆動輪である後輪 33 クランク軸 61 補助動力発生手段としての電動モータ 88 差動装置 89 人力入力ギヤ 91 補助動力入力ギヤ 92 差動キャリア 95 第一遊星ギヤ 96 第二遊星ギヤ 99 補助動力伝達系統 101 断続手段 102 補助動力出力部 104 補助動力入力部 103,105 スプライン 106 スリーブ部材 110 移動機構 123 クラッチ機構
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】クランク軸33は差動装置室53の中心部に軸
受56,57,58を用いて回転自在に軸支されており、ケーシ
ング45から左右に突出するクランク軸33の両端部に前記
クランク34Lおよび34Rがボルト59で固定される。ま
た、クランク軸33の右寄りにはスプロケットボス60が回
転自在に軸装されており、このスプロケットボス60に前
記ドライブスプロケット36が回転一体に固定される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】まず、クランク軸33には人力入力ギヤ89が
ワンウェイクラッチ90を介して軸装されている。このワ
ンウェイクラッチ90は、クランク軸33がA方向に回転し
ている時には人力入力ギヤ89をクランク軸33に一体回転
させ、クランク軸33が逆転した時には人力入力ギヤ89へ
の回転入力を断って人力入力ギヤ89の逆転を防止するク
ラッチ機構である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堤腰 忍 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人力により回転駆動されるクランク軸
    と、補助動力を発生させる補助動力発生手段と、上記ク
    ランク軸に同軸的に設置されて上記人力と上記補助動力
    とを合成し、その合力を駆動輪側に出力する差動装置
    と、この差動装置に補助動力を伝達する補助動力伝達系
    統と、この補助動力伝達系統と差動装置との繋がりを断
    続する断続手段とを備えた補助動力アシスト式自転車に
    おいて、上記断続手段を、上記補助動力伝達系統の末端
    部に位置してクランク軸に回転自在に軸支された補助動
    力出力部と、この補助動力出力部に並んでクランク軸に
    回転自在に軸支され、上記差動装置の補助動力入力ギヤ
    に回転一体である補助動力入力部と、内周が上記補助動
    力出力部および補助動力入力部の外周にスプライン係合
    し、クランク軸の軸方向に移動可能なスリーブ部材と、
    このスリーブ部材をクランク軸の軸方向に移動させる移
    動機構とを備えて構成し、上記スリーブ部材が上記補助
    動力伝達系統側に移動した時にはスリーブ部材が上記補
    助動力出力部と補助動力入力部の両方にスプライン係合
    し、スリーブ部材が上記差動装置側に移動した時にはス
    リーブ部材と補助動力出力部とのスプライン係合が外れ
    るようにしたことを特徴とする補助動力アシスト式自転
    車。
  2. 【請求項2】 上記スリーブ部材と上記差動装置の差動
    キャリアとの間にクラッチ機構を設け、スリーブ部材が
    差動装置側に移動した時に上記クラッチ機構が噛み合う
    ようにした請求項1に記載の補助動力アシスト式自転
    車。
JP4088895A 1995-02-28 1995-02-28 補助動力アシスト式自転車 Pending JPH08230750A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014196074A (ja) * 2013-03-29 2014-10-16 ヤマハ発動機株式会社 駆動ユニット及び電動補助自転車
CN107428391A (zh) * 2015-07-14 2017-12-01 松下知识产权经营株式会社 电动辅助自行车
EP3323702A4 (en) * 2015-07-14 2018-08-08 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Drive unit and electric-assist bicycle

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