JPH08207878A - 補助動力アシスト式自転車 - Google Patents

補助動力アシスト式自転車

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Publication number
JPH08207878A
JPH08207878A JP16564395A JP16564395A JPH08207878A JP H08207878 A JPH08207878 A JP H08207878A JP 16564395 A JP16564395 A JP 16564395A JP 16564395 A JP16564395 A JP 16564395A JP H08207878 A JPH08207878 A JP H08207878A
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JP
Japan
Prior art keywords
auxiliary power
differential
gear
differential device
dog clutch
Prior art date
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Pending
Application number
JP16564395A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Matsuura
忠史 松浦
Kosaku Yamauchi
幸作 山内
Shinobu Tsutsumigoshi
忍 堤腰
Hisao Nagai
久雄 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
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Publication of JPH08207878A publication Critical patent/JPH08207878A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】人力走行時において差動装置に入力される人力
を、減速比1または減速比2で選択的に出力して駆動輪
へ伝達することによって2段変速を可能にするととも
に、ペダル踏力を軽減して普通の自転車と同様に軽快な
走行ができるようにする。 【構成】本発明に係る補助動力アシスト式自転車は、人
力と補助動力発生手段(電動モータ53)からの補助動力
とを合成し、その合力を駆動輪に伝達する差動装置54を
備えた補助動力アシスト式自転車において、上記補助動
力を差動装置54に伝達する補助動力伝達系統(66,79,9
0,91 )の逆転を防止する逆転防止手段(ワンウェイク
ラッチ85)と、上記補助動力伝達系統を差動装置54に対
して分離する補助動力分離手段(ドッグクラッチ80)
と、差動装置54の差動をロックする差動ロック手段(ド
ッグクラッチ73)とを備えて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自転車の車体に小型の
エンジンや電動モータ等の補助動力発生手段を搭載し、
その動力で人力をアシストすることによって登坂走行や
向い風を受けながらの走行を容易にした補助動力アシス
ト式自転車に関する。
【0002】に関する。
【0003】
【従来の技術】このような補助動力アシスト式自転車で
は、人力と補助動力とを合成し、その合力を駆動輪に効
率良く伝達する動力合成手段を設ける必要がある。図11
は、従来の補助動力アシスト式自転車における動力合成
手段の一例を示している。
【0004】この補助動力アシスト式自転車には、動力
合成手段として差動装置αが用いられている。この差動
装置αは、自転車の駆動輪である後輪βの車軸γに設置
されており、車軸γ上に対向して回転自在に軸支された
一対の大傘歯ギヤδ,εと、これらの大傘歯ギヤδ,ε
に噛み合うように設けられた複数の小傘歯ギヤζと、各
小傘歯ギヤζをその内周に軸支する内輪ηとを備えて構
成されている。内輪ηの外周にはスポークθを介して外
輪(リム)κが同軸的に固定され、この外輪κにタイヤ
λが嵌め込まれて後輪βが構成されている。
【0005】一側の大傘歯ギヤδにはスプロケットμが
回転一体に設けられており、このスプロケットμには図
示しないエンジンや電動モータ等の補助動力発生手段が
もたらす補助動力がチェーンνを経て入力される。ま
た、他側の大傘歯ギヤεにはワンウェイクラッチξを介
してスプロケットπが設けられており、このスプロケッ
トπに人力、即ちペダル踏力がチェーンρを経て入力さ
れる。
【0006】大傘歯ギヤδに補助動力を入力することな
く、人力のみによって走行する場合には、大傘歯ギヤδ
が停止して大傘歯ギヤεのみが回転するため、大傘歯ギ
ヤδと大傘歯ギヤεとの間に回転差(差動)が生じ、各
小傘歯ギヤζが自転しながら大傘歯ギヤδおよびεの周
りを公転する。この小傘歯ギヤζの公転速度が内輪η、
即ち後輪βの回転速度となる。この場合、後輪βの回転
速度は大傘歯ギヤεの回転速度に対して二分の一とな
る。
【0007】この状態で補助動力を大傘歯ギヤδに入力
すると、大傘歯ギヤδと大傘歯ギヤε間の回転差が小さ
くなり、各小傘歯ギヤζの自転速度は遅くなるが公転速
度は速くなる。このようにして人力と補助動力とが合成
されて後輪βに伝達され、ペダル踏力が軽減される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな差動装置αでは、前述の如く補助動力が入力されな
い場合には後輪βの回転速度が大傘歯ギヤεの回転速度
の二分の一に減速される(減速比が2となる)ので、ペ
ダルの回転速度が大幅に減速されてしまい、登坂走行に
は都合が良いが、平坦路を走行するにはペダルを非常に
せわしく漕がなくてはならず、一般の自転車のように速
く走行することができない。
【0009】本発明は、この問題点を解決するためにな
されたもので、人力走行時において差動装置に入力され
る人力を、減速比1または減速比2で選択的に出力して
駆動輪へ伝達することによって2段変速を可能にすると
ともに、ペダル踏力を軽減して普通の自転車と同様に軽
快に走行することのできる補助動力アシスト式自転車を
提供することを目的とする。
【0010】また、本発明のもう一つの目的は、差動装
置およびその周辺部をコンパクトに構成するとともに、
部品点数の削減と重量軽減を図ることにある。
【0011】また、本発明のさらなる目的は、1回の動
作で差動装置の差動ロックと補助動力伝達系統の分離を
確実に行えるようにすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る補助動力アシスト式自転車は、請求項
1に記載したように、人力と、補助動力発生手段からの
補助動力とを合成し、その合力を駆動輪に伝達する差動
装置を備えた補助動力アシスト式自転車において、上記
補助動力を上記差動装置に伝達する補助動力伝達系統の
逆転を防止する逆転防止手段と、上記補助動力伝達系統
を差動装置に対して分離する補助動力分離手段と、上記
差動装置の差動をロックする差動ロック手段とを備えて
構成した。
【0013】また、請求項2に記載したように、前記差
動装置の人力入力ギヤと補助動力入力ギヤを同軸上に配
置し、上記両ギヤの間に前記差動ロック手段を配置し
た。
【0014】さらに、請求項3に記載したように、前記
差動ロック手段と同軸上に前記補助動力分離手段を配置
し、この補助動力分離手段と差動ロック手段との間に、
これら両方の手段を同時に働かせる連動手段を設けた。
【0015】そして、請求項4に記載したように、固定
カムと移動カムとを備えて構成され、上記固定カムに対
する移動カムの移動量を前記連動手段に伝達して連動手
段を作動させる切換機構を設け、上記固定カムを前記差
動装置が内蔵されるケーシングに一体化した。
【0016】
【作用】請求項1のように構成された補助動力アシスト
式自転車は、人力のみで走行する場合に以下の如く作用
する。
【0017】まず、前記補助動力分離手段と差動ロック
手段を働かせなければ、前記逆転防止手段により補助動
力伝達系統の逆転が防止され、これにより差動装置の補
助動力入力ギヤが逆転不能となって人力入力ギヤのみが
正転するようになる。この状態で人力走行すると、差動
装置に入力される人力が減速比2で出力され、駆動輪に
伝達される。
【0018】また、補助動力分離手段と差動ロック手段
を働かせた場合、補助動力分離手段が補助動力伝達系統
を差動装置に対して分離するので、差動装置全体が単独
で自由に回転可能になり、同時に差動ロック手段が差動
装置をロックするので、差動装置の人力入力ギヤと補助
動力入力ギヤが一体に回転するようになる。この状態で
人力走行すると、差動装置に入力される人力が減速比1
(減速なし)で出力され、駆動輪に伝達される。
【0019】このように、差動装置に入力される人力
を、減速比1または減速比2で選択的に出力して駆動輪
に伝達することにより2段変速が可能になる。なお、補
助動力分離手段が働くと、補助動力伝達系統からの回転
抵抗および回転慣性力が差動装置以降に加わらなくなる
ため、ペダル踏力が大幅に軽減される。
【0020】また、請求項2のように構成すれば、差動
装置の幅を拡張させずに差動ロック手段を配置できるよ
うになり、差動装置およびその周辺部がコンパクトに構
成される。
【0021】さらに、請求項3に記載した連動手段を設
けたことにより、補助動力分離手段と差動ロック手段に
それぞれ専用の作動機構を設ける必要がなくなり、部品
点数の削減と重量の軽減に繋がる。しかも、連動手段を
1回動作させるだけで差動装置の差動ロックと補助動力
伝達系統の分離とを確実に行えるようになる。
【0022】そして、請求項4のように構成すれば、前
記切換機構の固定カムを別部品として調達する必要がな
くなるので、部品点数削減および重量軽減に繋がる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。図1は、本発明に係る補助動力アシ
スト式自転車の左側面図である。
【0024】この補助動力アシスト式自転車1は、パラ
レルチューブ型の車体フレーム2を備えており、この車
体フレーム2の中央下部に補助動力アシスト装置3が搭
載されている。
【0025】車体フレーム2は、その前頭部にヘッドパ
イプ4が位置し、このヘッドパイプ4からアッパーチュ
ーブ5とロアーチューブ6が平行して後斜め下方に延び
ている。アッパーチューブ5の中間部とロアーチューブ
6の後端部付近は補強材7により連結され、アッパーチ
ューブ5の後端部は急角度に設けられたシートチューブ
8の下端部にシートラグ9を介して接合される。
【0026】シートラグ9からは左右一対のジョイント
チューブ11が下方に向かって延びており、このジョイン
トチューブ11の下端部は左右に開かれ、車幅方向に延び
るパイプ状のチェーンラグ12が固着されている。そし
て、チェーンラグ12からは左右一対のチェーンステー13
が後方に向かって延びている。
【0027】一方、シートチューブ8の上端部付近から
は左右一対のシートステー14が後斜め下方に延びてお
り、これらのシートステー14の下端部がリヤエンド15を
介してチェーンステー13の後端部に接合されている。
【0028】ロアーチューブ6の後端部とチェーンラグ
12の下部には、それぞれ前部ブラケット16と後部ブラケ
ット17が固着されており、これら前後のブラケット16,1
7 に補助動力アシスト装置3がボルトで固定される。こ
のため、ロアーチューブ6の後端部は補助動力アシスト
装置3を介してチェーンラグ12に連結され、補助動力ア
シスト装置3が車体フレーム2の構造部材を兼ねる。
【0029】車体フレーム2のヘッドパイプ4にはフロ
ントフォーク19が回動自在に軸支され、このフロントフ
ォーク19の下端部に前輪20が支持される。フロントフォ
ーク19の上部にはハンドルポスト21を介してハンドルバ
ー22が固定され、さらにフロントフォーク19には前輪20
を覆うフロントフェンダ23と、前輪制動用のフロントブ
レーキ24、そして荷物積載用のバスケット25等が回動一
体に設けられる。
【0030】また、車体フレーム2の後端部に位置する
リヤエンド15には後輪26が軸支され、この後輪26を覆う
リヤフェンダ27がチェーンステー13とシートステー14お
よびリヤエンド15に固定され、後輪制動用のリヤブレー
キ28がシートステー14に設けられる。なお、リヤエンド
15には駐輪時に車体を立てるためのスタンド装置29も設
けられている。
【0031】シートチューブ8には上方からシートポス
ト31が差し込まれて固定され、このシートポスト31の上
端部にサドル32が取り付けられる。一方、補助動力アシ
スト装置3には車幅方向に延びるクランク軸33が軸支さ
れており、このクランク軸33の両端部にクランク34Lお
よびクランク34Rが固定され、両クランク34L,34Rの
先端部にそれぞれペダル35が設けられている。
【0032】また、クランク軸33には補助動力アシスト
装置3の右側に位置するドライブスプロケット36が軸装
されており、このドライブスプロケット36と、後輪26に
設けられたドリブンスプロケット37との間にチェーン38
が巻装されている。
【0033】クランク軸33は、サドル32に着座した乗員
が足でペダル35を踏むことにより矢印で示す正転方向に
回転駆動され、ドライブスプロケット36はクランク軸33
と同方向に回転し、この回転がチェーン38によってドリ
ブンスプロケット37に伝達されて後輪26が駆動される。
【0034】車体フレーム2のアッパーチューブ5とロ
アーチューブ6との間には、補助動力アシスト装置3に
内蔵された電動モータを作動させるためのバッテリパッ
ケージ40が固定されている。このバッテリパッケージ40
は、例えば15個のバッテリ41と図示しない充電器とが合
成樹脂製のバッテリケース42内に封入された構成となっ
ている。なお、補助動力アシスト装置3の上部には電動
モータの出力を制御する制御装置43が取り付けられてい
る(図3も参照)。
【0035】図2は、図1のII-II 線に沿って展開した
補助動力アシスト装置3の横断面図であり、図3は図2
のIII-III 線に沿う縦断面図である。補助動力アシスト
装置3の外殻をなすケーシング44は、例えばアルミ合金
製であり、図2に示すように左側のケース半身44Lと、
右側のケース半身44Rとがボルト等で接合される構造に
なっている。
【0036】ケーシング44の内部空間は、隔壁45を境に
前側が電動モータ室46、後側が差動装置室47に区画され
ており、差動装置室47の中心部にクランク軸33が軸受4
8,49によって回転自在に軸支されている。
【0037】ケーシング44から左右に突出するクランク
軸33の両端部にはクランク34Lおよび34Rがボルト51で
固定される。また、クランク軸33の右寄りにはスプロケ
ットボス52が回転自在に軸装されており、このスプロケ
ットボス52にドライブスプロケット36が回転一体に固定
されている。
【0038】電動モータ室46内には前述の電動モータ53
が設置され、差動装置室47内には差動装置54が設置され
る。電動モータ53は補助動力を発生する補助動力発生手
段となるものであり、差動装置54は電動モータ53の補助
動力とクランク軸33の動力(人力)を合成して駆動輪で
ある後輪26に伝達する動力合成手段となるものである。
【0039】電動モータ53のコイル55はケース半身44R
側にボルト56で固定されており、電動モータ53の主軸57
はクランク軸33に平行して軸受58,59 により回転自在に
軸支され、この主軸57にマグネットロータ60が回転一体
に設けられている。マグネットロータ60はコイル55を包
む椀状に形成されており、電動モータ53の作動時にはマ
グネットロータ60がコイル55の回りを周回して主軸57を
回転駆動する。
【0040】電動モータ53の左側にはローラ式の遊星減
速機構62が設けられている。この遊星減速機構62は、ケ
ース半身44Lに固定されたリングローラ63と、このリン
グローラ63の内周面に接する例えば4個の遊星ローラ64
と、これらの遊星ローラ64を回転自在に軸支する減速キ
ャリア65とを備えて構成されており、減速キャリア65の
左側には一次ドライブギヤ66が回転一体に設けられてい
る。
【0041】電動モータ53の主軸57の左端部には太陽ロ
ーラ67が同心的に形成されており、この太陽ローラ67が
4個の遊星ローラ64の間に圧入される。したがって、主
軸57が回転すると、固定されたリングローラ63と回転す
る太陽ローラ67との間で各遊星ローラ64が自転しながら
太陽ローラ67の回りを公転し、これによって減速キャリ
ア65が減速駆動され、この減速キャリア65と一体に一次
ドライブギヤ66が回転する。なお、電動モータ53の主軸
57(太陽ローラ67)はクランク軸33と同様に矢印で示す
正転方向に回転し、一次ドライブギヤ66も同じ方向に回
転する。
【0042】ところで、この遊星減速機構62はローラ式
に構成されているが、例えば太陽ローラ67の外周にピニ
オンギヤを設け、リングローラ63をリングギヤ(内歯ギ
ヤ)に変更し、各遊星ローラ64を上記ピニオンギヤおよ
びリングギヤに噛み合う遊星ギヤに変更することによ
り、遊星減速機構62をギヤ式に構成してもよい。
【0043】図4は、本発明の一実施例を示す補助動力
アシスト装置3の機構概念図である。図2〜図4に示す
ように、差動装置54はクランク軸33に対して同軸的に配
置されており、この差動装置54は次のように構成されて
いる。
【0044】まず、クランク軸33に回転自在に軸支され
たスプロケットボス52の内側には、人力入力ギヤ69がス
プライン結合等によってクランク軸33に対し回転一体に
設けられている。また、人力入力ギヤ69の左側には筒状
のクラッチスリーブ70がクランク軸33に対して回転自在
に、かつ軸方向へも摺動自在に挿入されている。このク
ラッチスリーブ70は、請求項3に記載した連動手段とな
るものである。
【0045】クラッチスリーブ70の外周部にはスプライ
ン71が形成されており、このスプライン71に補助動力入
力ギヤ72が嵌合されている。したがって、補助動力入力
ギヤ72は人力入力ギヤ69と同軸上に配置され、この補助
動力入力ギヤ72はクラッチスリーブ70に回転一体である
とともにクラッチスリーブ70の軸方向に摺動自在であ
り、しかもクラッチスリーブ70とともにクランク軸33の
回りを自由に回転することができる。
【0046】人力入力ギヤ69および補助動力入力ギヤ72
は、それぞれ差動装置54の入力部となるギヤであり、同
一の歯数を持っている。
【0047】人力入力ギヤ69と補助動力入力ギヤ72の間
には、請求項1に記載した差動ロック手段となるドッグ
クラッチ73が設けられる。このドッグクラッチ73の一方
の噛み合い部はクラッチスリーブ70の右側の端部に形成
され、他方の噛み合い部は人力入力ギヤ69の左側面に形
成されている。
【0048】クラッチスリーブ70が人力入力ギヤ69側に
摺動するとドッグクラッチ73が結合され、人力入力ギヤ
69とクラッチスリーブ70と補助動力入力ギヤ72とが回転
一体となって差動装置54の差動(両ギヤ69,72 間の相対
回転)がロックされる。
【0049】そして、差動キャリア74がクランク軸33回
りに回転自在に設けられている。この差動キャリア74
は、差動装置54の出力部となるもので、左側のキャリア
半身74Lと右側のキャリア半身74Rとからなり、キャリ
ア半身74Lは補助動力入力ギヤ72の左側部に一体形成さ
れたキャリアボス75の周囲に回転自在に軸支され、キャ
リア半身74Rはスプロケットボス52にスプライン結合等
により回転一体に固定されている。なお、図4には差動
装置54の構造を解りやすくするために差動キャリア74全
体を太線状に省略して記入してある。
【0050】差動キャリア74には、人力入力ギヤ69に噛
み合う一対の第一遊星ギヤ76と、補助動力入力ギヤ72に
噛み合う一対の第二遊星ギヤ77とが回転自在に保持され
ており、第一遊星ギヤ76と第二遊星ギヤ77は互いに噛み
合わされている。なお、第一遊星ギヤ76と第二遊星ギヤ
77の歯数は同一に設定されている。
【0051】図5は図4のV矢視図で、人力入力ギヤ69
と補助動力入力ギヤ72と第一および第二遊星ギヤ76,77
の位置関係を示している(差動キャリア74は非図示)。
本実施例では、第一遊星ギヤ76と第二遊星ギヤ77が一対
ずつ差動キャリア74に支持されているが、例えば二対以
上設けてもよい。
【0052】このように構成された差動装置54の左方に
は二次ドリブンギヤ79が設けられている。この二次ドリ
ブンギヤ79は、クラッチスリーブ70に隣接してクランク
軸33に対し回転自在に、かつ軸方向には不動に軸支され
ている。
【0053】そして、二次ドリブンギヤ79とクラッチス
リーブ70との間にドッグクラッチ80が設けられている。
このドッグクラッチ80は請求項1に記載した補助動力分
離手段となるものである。クラッチスリーブ70が二次ド
リブンギヤ79側に摺動すると、ドッグクラッチ80が結合
されて二次ドリブンギヤ79の回転がクラッチスリーブ70
を経て差動装置54の補助動力入力ギヤ72に入力される。
【0054】このように、差動ロック手段であるドッグ
クラッチ73と、補助動力分離手段であるドッグクラッチ
80は同軸上(クランク軸33上)に配置されており、その
間に連動手段であるクラッチスリーブ70が設けられ、こ
のクラッチスリーブ70がクランク軸33沿いに摺動するこ
とによってドッグクラッチ73とドッグクラッチ80が同時
に動くように構成されている。
【0055】ところで、二次ドリブンギヤ79の左方には
円盤状のセンサプレート81がクランク軸33に対し回転一
体に設けられており、このセンサプレート81の外周部に
は等間隔で切欠き82が形成されている。また、ケーシン
グ44(ケース半身44L)にはセンサプレート81の外周部
に対向するクランク軸回転センサ83が設置されている。
このため、クランク軸33が回転すると、センサプレート
81が一体回転し、クランク軸回転センサ83がセンサプレ
ート81の切欠き82の動きを読み取ることによってクラン
ク軸33の回転速度が検出される。
【0056】一方、電動モータ53の主軸57とクランク軸
33との間にはアイドル軸84が架設されており、その両端
部はスプライン結合等によってケーシング44に固定され
ている。アイドル軸84にはワンウェイクラッチ85が設け
られていて、このワンウェイクラッチ85のアウターボス
86は軸受87,88 によりアイドル軸84に軸支され、このア
ウターボス86には大径な一次ドリブンギヤ90と小径な二
次ドライブギヤ91が回転一体に設けられている。
【0057】一次ドリブンギヤ90は一次ドライブギヤ66
に噛み合い、二次ドライブギヤ91は二次ドリブンギヤ79
に噛み合っている。このため、電動モータ53からの補助
動力は、遊星減速機構62、一次ドライブギヤ66、一次ド
リブンギヤ90、二次ドライブギヤ91、二次ドリブンギヤ
79の順に伝達され、3段階に減速されてクラッチスリー
ブ70に伝達される。
【0058】ワンウェイクラッチ85は、請求項1に記載
した逆転防止手段となるものである。ワンウェイクラッ
チ85は一次ドリブンギヤ90と二次ドライブギヤ91が図3
および図4中に矢印で示す方向に回転することのみを許
容し、遊星減速機構62から二次ドリブンギヤ79までの補
助動力伝達系統の逆転を防止する。
【0059】さらに、クラッチスリーブ70の近傍には切
換機構92が設けられている。この切換機構92は、乗員の
任意の操作によりクラッチスリーブ70をクランク軸33の
軸方向に摺動させ、ドッグクラッチ73およびドッグクラ
ッチ80を結合あるいは開放させる機構であり、以下のよ
うに構成されている。
【0060】図2および図6,図7に示す通り、クラッ
チスリーブ70の左端部には切換リング93が軸受94を介し
てクラッチスリーブ70に対し回転自在に、かつ3個のサ
ークリップ95,96,97を用いて軸方向には不動に設けられ
ている。
【0061】この切換リング93の左側部とケース半身44
Lのインナーパネル44aとの間にはスラストカム99が形
成されている。このスラストカム99は、インナーパネル
44a側に一体成型された固定カム99aと、切換リング93
側に形成されて固定カム99aに係合する移動カム99bと
を備えて構成されており、スラストカム99の形状は、切
換リング93がクランク軸33の正転方向に回動した際に、
図8に示すように切換リング93をインナーパネル44aか
ら距離Wだけ離反させるような斜面カム形状となってい
る。
【0062】切換リング93には円周方向に突出するレバ
ー100 が一体に形成されており、このレバー100 には軸
101 によりケーブル受102 が首振り自在に設けられ、こ
のケーブル受102 に操作ケーブル103 のインナーケーブ
ル104 末端部が係止されている。
【0063】ケーシング44の上部には、操作ケーブル挿
通ボス105 が形成されており、この部分にケーブルスト
ッパ106 がサークリップ107 、固定プレート108 および
ビス109 を用いて固定されている。インナーケーブル10
4 はこのケーブルストッパ106 を貫通し、操作ケーブル
103 のアウターケーブル110 の端部がケーブルストッパ
106 の外部に保持される。なお、111 は防水キャップで
ある。
【0064】ケーブルストッパ106 とケーブル受102 と
の間にはリターンスプリング112 が弾装されており、こ
れによって切換リング93がクランク軸33の回転方向とは
逆の回転方向に付勢されている。
【0065】操作ケーブル103 の他端は補助動力アシス
ト式自転車1のハンドルバー22等に設けられた図示しな
い操作部に接続されており、この操作部を乗員が操作す
ることによってインナーケーブル104 がリターンスプリ
ング112 の付勢力に抗して切換リング93のレバー100 を
100aの位置まで引き、切換リング93をクランク軸33の回
転方向に回す。
【0066】このため、固定カム99aに対して移動カム
99b(切換リング93)が軸方向に移動し、その移動量W
がクラッチスリーブ70に伝達され、クラッチスリーブ70
が人力入力ギヤ69側に距離Wだけ移動する(図9および
図10参照)。
【0067】こうしてクラッチスリーブ70が人力入力ギ
ヤ69側に移動すると、前述したように補助動力分離手段
であるドッグクラッチ80の結合が解かれると同時に差動
ロック手段であるドッグクラッチ73が結合する。このた
め、遊星減速機構62から二次ドリブンギヤ79までの補助
動力伝達系統が差動装置54に対して分離されるととも
に、差動装置54の差動がロックされる。
【0068】以上のように構成された補助動力アシスト
式自転車1を、人力と電動モータ53の補助動力を併用し
て走行させる場合には、切換機構92を操作してクラッチ
スリーブ70を二次ドリブンギヤ79側に位置させる(図2
および図4の状態)。これにより、電動モータ53の補助
動力がクラッチスリーブ70を経て差動装置54の補助動力
入力ギヤ72に入力され、補助動力入力ギヤ72が正転方向
に駆動される。
【0069】また、乗員がペダル35を踏んでクランク軸
33を駆動する力は、差動装置54の人力入力ギヤ69に入力
され、人力入力ギヤ69も正転方向に駆動される。そし
て、補助動力入力ギヤ72と人力入力ギヤ69が共に正転す
ることにより、第一遊星ギヤ76と第二遊星ギヤ77がクラ
ンク軸33の回りを同方向に公転し、この公転が差動キャ
リア74とスプロケットボス52を経てドライブスプロケッ
ト36に伝達され、後輪26が駆動される。
【0070】人力入力ギヤ69と補助動力入力ギヤ72の回
転速度に差がある場合には、第一遊星ギヤ76と第二遊星
ギヤ77が自転し、両ギヤ69,72 の回転速度を平均した回
転速度で差動キャリア74が回転駆動される。このため、
両ギヤ69,72 の回転速度差が吸収されて人力と補助動力
が常に円滑に合成され、その合力がドライブスプロケッ
ト36から取り出されて効率良く後輪26に伝達される。
【0071】人力入力ギヤ69と補助動力入力ギヤ72が同
じ回転速度になった時、つまり差動装置54が差動しなく
なった時には、人力と補助動力の比率が1対1となり、
理想的な動力比率となる。このような補助動力のアシス
トがあると、ペダル35の踏力が大幅に低減され、登坂走
行や向い風を受けながらの走行が非常に楽になる。
【0072】さて、この補助動力アシスト式自転車1を
人力のみで走行することになった場合(例えばバッテリ
41の全放電時)には、切換機構92を操作することによっ
て2段変速することが可能である。
【0073】即ち、図2および図4に示すようにクラッ
チスリーブ70が二次ドリブンギヤ79側に位置するように
切換機構92を操作すれば、補助動力分離手段であるドッ
グクラッチ80と差動ロック手段であるドッグクラッチ73
が働かなくなる(ドッグクラッチ80は結合し、ドッグク
ラッチ73は開放される)ため、人力により人力入力ギヤ
69がクランク軸33とともに正転した場合、差動キャリア
74に後輪26からの負荷が加わっている関係で人力入力ギ
ヤ69の回転が第一遊星ギヤ76および第二遊星ギヤ77を介
して補助動力入力ギヤ72を逆転させようとする。
【0074】ところが、補助動力入力ギヤ72の逆転は逆
転防止手段であるワンウェイクラッチ85により阻止され
るので、相対的に第一遊星ギヤ76と第二遊星ギヤ77が人
力入力ギヤ69と補助動力入力ギヤ72の周囲を公転し、こ
れによって差動キャリア74がクランク軸33の正転方向に
駆動される。
【0075】この時の差動キャリア74の回転速度はクラ
ンク軸33の回転速度に対して二分の一となり、人力が減
速比2で差動装置54から出力されて後輪26に伝達される
ので、ペダル35の踏力が非常に軽くなり、登坂走行等が
容易になる。
【0076】また、図9および図10に示すように、クラ
ッチスリーブ70が人力入力ギヤ69側に位置するように切
換機構92を操作すれば、補助動力分離手段であるドッグ
クラッチ80と、差動ロック手段であるドッグクラッチ73
が同時に働く。即ち、ドッグクラッチ80が開放されて遊
星減速機構62から二次ドリブンギヤ79までの補助動力伝
達系統が差動装置54から分離されるとともに、ドッグク
ラッチ73が結合されて差動装置54の差動がロックされ
る。
【0077】したがって、人力入力ギヤ69と補助動力入
力ギヤ72が、第一遊星ギヤ76、第二遊星ギヤ77、差動キ
ャリア74とともに一体に回転し、この時の差動キャリア
74の回転速度はクランク軸33の回転速度に等しくなり、
人力が減速比1(減速なし)で差動装置54から出力され
て後輪26に伝達される。
【0078】このため、平坦路等においてはペダル35を
せわしく漕がなくても速く走行することができ、しかも
遊星減速機構62から二次ドリブンギヤ79までの動力伝達
系統の回転抵抗および回転慣性力がクランク軸33に一切
加わらないので、ペダル35の踏力が大幅に軽減され、普
通の自転車と同様に軽快な走行ができる。
【0079】なお、図2および図4に示す減速比2の状
態でも、補助動力伝達系統の構成部品は一切回転せず、
補助動力伝達系統の回転抵抗および回転慣性力が差動装
置54以降に加わらないため、二分の一減速と相俟ってペ
ダル35の踏力が軽く保たれる。
【0080】ところで、制御装置43は、クランク軸回転
センサ83から入力されるクランク軸33の回転速度と、図
示しないモータ回転センサから入力される電動モータ53
の回転速度の情報をもとにバッテリ41の電流を電動モー
タ53に印加し、常に人力と補助動力とが1対1の比率に
なるように、即ち差動装置54の人力入力ギヤ69と補助動
力入力ギヤ72との間に相対回転差を生じさせないように
電動モータ53の出力を制御する。また、制御装置43は、
例えばクランク軸33あるいは電動モータ53の回転速度が
一定以上になった時には走行速度が過大になったと見な
して電動モータ53の出力を低下させる。
【0081】以上のように、本発明に係る補助動力アシ
スト式自転車1は、逆転防止手段であるワンウェイクラ
ッチ85と、補助動力分離手段であるドッグクラッチ80
と、差動ロック手段であるドッグクラッチ73とを備えた
ことにより、差動装置54に入力される人力を減速比1ま
たは減速比2で選択的に出力して後輪26に伝達すること
ができ、2段変速が可能となっている。
【0082】また、後輪26の車軸部に他の変速装置(例
えば内装式変速機)を設置すれば、この変速装置の変速
段数を2倍にすることができ、多段変速によって走行性
能をより向上させることができる。
【0083】なお、本実施例では、逆転防止手段である
ワンウェイクラッチ85がアイドル軸84に設けられている
が、逆転防止手段はアイドル軸85に限らず、例えば電動
モータ53の主軸57やクランク軸33に設けてもよい。逆転
防止手段を電動モータ53の主軸57に設ける場合は、この
逆転防止手段が主軸57の正転のみを許容するようにす
る。また、逆転防止手段をクランク軸33に設ける場合に
は、二次ドリブンギヤ79が逆転しようとした場合にケー
シング44等の被回転部にロックされるように構成する必
要がある。
【0084】ところで、本発明では差動装置54の人力入
力ギヤ69と補助動力入力ギヤ72を同軸上に配置し、両ギ
ヤ69,72 の間に差動ロック手段であるドッグクラッチ73
を配置したため、差動装置54の幅を拡張させずに差動ロ
ック手段を配置できるようになっており、差動装置54お
よびその周辺部をコンパクトに構成することができる。
このように差動装置54が幅方向にコンパクト化される
と、クランク軸33の長さが短縮されるため左右のペダル
35の間隔が拡がることが防止され、これによってペダル
35を踏みやすくなり、ペダル踏力を有効にクランク軸33
に伝達することができる。
【0085】さらに、本発明では、差動ロック手段(ド
ッグクラッチ73)と同軸上に補助動力分離手段(ドッグ
クラッチ80)を配置し、これら両方の手段(73,80) の間
に連動手段であるクラッチスリーブ70を設けたので、両
手段(73,80) にそれぞれ専用の作動機構を設ける必要が
なくなり、部品点数の削減と重量の軽減に繋がってい
る。
【0086】しかも、連動手段(クラッチスリーブ70)
を1回動作させるだけで差動装置54の差動ロックと補助
動力伝達系統の分離とを確実に行えるため、操作が簡便
であり、作動も確実になる。
【0087】そして、本発明では、切換機構92に含まれ
るスラストカム99の固定カム99aをケーシング44(イン
ナーパネル44a)一体化したため、固定カム99aを別部
品として調達する必要がなく、部品点数削減および重量
軽減に繋がっている。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る補助
動力アシスト式自転車は、人力と、補助動力発生手段か
らの補助動力とを合成し、その合力を駆動輪に伝達する
差動装置を備えた補助動力アシスト式自転車において、
上記補助動力を上記差動装置に伝達する補助動力伝達系
統の逆転を防止する逆転防止手段と、上記補助動力伝達
系統を差動装置に対して分離する補助動力分離手段と、
上記差動装置の差動をロックする差動ロック手段とを備
えて構成したことを特徴とするものである。
【0089】このため、人力走行時に差動装置に入力さ
れる人力を減速比1または減速比2で選択的に出力して
駆動輪に伝達することができ、2段変速が可能となると
同時に、人力走行中に動力伝達系統の回転抵抗および回
転慣性力がクランク軸に加わることを防止できるので、
ペダル踏力を大幅に軽減させて普通の自転車と同様に軽
快に人力走行することができる。
【0090】また、本発明に係る補助動力アシスト式自
転車は、前記差動装置の人力入力ギヤと補助動力入力ギ
ヤを同軸上に配置し、上記両ギヤの間に前記差動ロック
手段を配置したので、差動装置の幅を拡張させずに差動
ロック手段を配置できるようになり、差動装置およびそ
の周辺部のコンパクト化を図ることができる。
【0091】さらに、本発明に係る補助動力アシスト式
自転車は、前記差動ロック手段と同軸上に前記補助動力
分離手段を配置し、この補助動力分離手段と差動ロック
手段との間に、これら両方の手段を同時に働かせる連動
手段を設けたため、差動ロック手段と補助動力分離手段
にそれぞれ専用の作動機構を設ける必要がなくなり、部
品点数の削減と重量の軽減に繋がる。しかも、上記連動
手段を1回動作させるだけで差動装置の差動ロックと補
助動力伝達系統の分離とを確実に行えるため、操作が簡
便であり、作動も確実になる。
【0092】そして、本発明に係る補助動力アシスト式
自転車は、固定カムと移動カムとを備えて構成され、上
記固定カムに対する移動カムの移動量を前記連動手段に
伝達して連動手段を作動させる切換機構を設け、上記固
定カムを前記差動装置が内蔵されるケーシングに一体化
したので、この固定カムを別部品として調達する必要が
なく、部品点数削減および重量軽減に繋がっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る補助動力アシスト式自転車の左側
面図。
【図2】図1のII-II 線に沿って展開した補助動力アシ
スト装置の横断面図。
【図3】図2のIII-III 線に沿う縦断面図。
【図4】本発明の一実施例を示す補助動力アシスト装置
の機構概念斜視図。
【図5】図4のV矢視図。
【図6】図2のVI-VI 矢視図。
【図7】図6のVII 矢視図。
【図8】切換リングがスラストカムの作用によって移動
した状態を示す図。
【図9】差動装置がロックされた状態を示す補助動力ア
シスト装置の横断面図。
【図10】差動装置がロックされた状態を示す補助動力
アシスト装置の機構概念斜視図。
【図11】従来の技術を示すもので、動力合成手段とし
て用いられている傘歯ギヤ式差動装置の平面図。
【符号の説明】
1 補助動力アシスト式自転車 2 車体フレーム 3 補助動力アシスト装置 26 駆動輪である後輪 33 クランク軸 35 ペダル 36 ドライブスプロケット 37 ドリブンスプロケット 38 チェーン 44 ケーシング 53 補助動力発生手段としての電動モータ 54 差動装置 66 補助動力伝達系統を構成する一次ドライブギヤ 69 人力入力ギヤ 70 連動手段としてのクラッチスリーブ 72 補助動力入力ギヤ 73 差動ロック手段としてのドッグクラッチ 74 差動キャリア 76 第一遊星ギヤ 77 第二遊星ギヤ 79 補助動力伝達系統を構成する二次ドリブンギヤ 80 補助動力分離手段としてのドッグクラッチ 85 逆転防止手段としてのワンウェイクラッチ 90 補助動力伝達系統を構成する一次ドリブンギヤ 91 補助動力伝達系統を構成する二次ドライブギヤ 92 切換機構 99 スラストカム 99a 固定カム 99b 移動カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 久雄 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人力と、補助動力発生手段(電動モータ
    53)からの補助動力とを合成し、その合力を駆動輪26に
    伝達する差動装置54を備えた補助動力アシスト式自転車
    において、上記補助動力を差動装置54に伝達する補助動
    力伝達系統(66,79,90,91 )の逆転を防止する逆転防止
    手段(ワンウェイクラッチ85)と、上記補助動力伝達系
    統を差動装置54に対して分離する補助動力分離手段(ド
    ッグクラッチ80)と、差動装置54の差動をロックする差
    動ロック手段(ドッグクラッチ73)とを備えて構成した
    ことを特徴とする補助動力アシスト式自転車。
  2. 【請求項2】 差動装置54の人力入力ギヤ69と補助動力
    入力ギヤ72を同軸上に配置し、両ギヤ69,72 の間に差動
    ロック手段(ドッグクラッチ73)を配置した請求項1に
    記載の補助動力アシスト式自転車。
  3. 【請求項3】 差動ロック手段(ドッグクラッチ73)と
    同軸上に補助動力分離手段(ドッグクラッチ80)を配置
    し、この補助動力分離手段と差動ロック手段との間に、
    これら両方の手段を同時に働かせる連動手段(クラッチ
    スリーブ70)を設けた請求項1および2に記載の補助動
    力アシスト式自転車。
  4. 【請求項4】 固定カム99aと移動カム99bとを備えて
    構成され、固定カム99aに対する移動カム99bの移動量
    を連動手段(クラッチスリーブ70)に伝達して連動手段
    を作動させる切換機構92を設け、固定カム99aを差動装
    置54が内蔵されるケーシング44に一体化した請求項3に
    記載の補助動力アシスト式自転車。
JP16564395A 1994-11-30 1995-06-30 補助動力アシスト式自転車 Pending JPH08207878A (ja)

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JP6-297239 1994-11-30
JP29723994 1994-11-30
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013147347A1 (ko) * 2012-03-30 2013-10-03 재단법인 차세대융합기술연구원 변속기
CN107054553A (zh) * 2015-11-30 2017-08-18 株式会社岛野 自行车用驱动单元

Cited By (4)

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WO2013147347A1 (ko) * 2012-03-30 2013-10-03 재단법인 차세대융합기술연구원 변속기
US9315232B2 (en) 2012-03-30 2016-04-19 Advanced Institutes Of Convergence Technology Transmission
CN107054553A (zh) * 2015-11-30 2017-08-18 株式会社岛野 自行车用驱动单元
US10137961B2 (en) 2015-11-30 2018-11-27 Shimano Inc. Bicycle drive unit

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