JPH08228482A - コンバータ制御装置 - Google Patents

コンバータ制御装置

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JPH08228482A
JPH08228482A JP3121595A JP3121595A JPH08228482A JP H08228482 A JPH08228482 A JP H08228482A JP 3121595 A JP3121595 A JP 3121595A JP 3121595 A JP3121595 A JP 3121595A JP H08228482 A JPH08228482 A JP H08228482A
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JP3121595A
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Inventor
Osamu Miyashita
收 宮下
Yoshinao Ootsuji
悦尚 大辻
Toshiya Onuki
俊哉 大貫
Akishi Maeda
明志 前田
Norihito Mochida
則仁 持田
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Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来必要とされた入力交流電圧および出力直
流電圧の電圧検出手段をまったく必要としない低コスト
でかつ高速動作が可能なコンバータ制御装置を提供する
ことを目的とする。 【構成】 交流電源10を直流に変換する交流直流変換
手段2に、前記交流電源10と閉回路を構成する少なく
ともリアクトル4およびスイッチデバイス8を設けた構
成からなる整流器13において、出力側5を短絡するス
イッチデバイス8で、入力交流電流の瞬時値と、この瞬
時値から演算された入力交流電圧と出力直流電圧の演算
値の少なくとも一つ以上を検出して、検出値から演算信
号処理により演算されたデバイス導通期間で導通制御し
た構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流−直流間の電力変
換用の高力率を実現するコンバータ制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、家電機器を中心に広く使用されて
きている単相コンデンサ入力形整流器は、力率が低く、
交流側電流に高調波も多く含まれるため、送電設備等の
利用率の低下や電源電圧波形歪等の原因となっていた。
【0003】そのため、近年、力率の改善と交流側高調
波電流の低減を図った整流器が注目されてきている。
【0004】整流器による力率および波形改善の原理
は、交流側電流を電源電圧と相似波形かつ同位相に制御
することである。
【0005】従来の高力率を実現する整流器では、ほと
んどが昇圧チョッパと呼ばれている方式が採用されてき
ている。この昇圧チョッパ回路の動作方法として図13
に示すような電流リセット形と電流連続形とがあり、電
流連続形にはさらに固定ヒステリシス方式と電流比例ヒ
ステリシス方式、一定周波数方式などがある。
【0006】以下、その構成について図13および図1
4を参照しながら説明する。まず、電流リセット形は、
図13(a)に示すように、インダクタンス電流を一サ
イクル毎にドライアウトさせる不連続な電流制御方式で
ある。逆に、電流連続形は、図13(b)〜(d)に示
すようなインダクタンス電流を連続的に流す制御方式で
ある。
【0007】一般的にヒステリシス制御は、ヒステリシ
スを持った比較器を用いて、正負2値の電圧を持ち、あ
る負荷に流れる実電流が設定された基準電流を上回る時
は電流を減少させるために負の電圧を印加し、下回る時
は逆に正の電圧をスイッチ素子により瞬時的に切り換え
て印加する。その結果、その実電流が設定された基準電
流を中心に上下に変動しながら流れるようにして入力リ
アクトルの電流を目標電流から一定のヒステリシス幅の
範囲におさめるように電流制御する方式である。この場
合、その実電流と基準電流との誤差は、制御器内に設け
られる比較器のヒステリシスの幅に依存する。このよう
なヒステリシス制御が整流器に応用され、交流側電流を
電源電圧と相似波形かつ同位相に制御するために、基準
電流を基準電圧の相似形から求め、それと実電流とを比
較した比較器出力よりスイッチ素子を瞬時的に切り換え
図13(b)に示すような電流制御を行うものであっ
た。
【0008】一方、一定周波数制御では、スイッチング
周波数を一定に保つ目的で、図14に示すような構成に
より、まず、出力直流電圧の検出値を設定値と比較・増
幅して出力直流電圧の誤差信号を得る。次に、交流入力
電圧と同相の基準正弦波にこの誤差信号を乗じて交流入
力電流の目標値を得る。さらに、交流入力電流の検出値
をこの目標値と比較し増幅して交流入力電流の誤差信号
を得る。最後に交流入力電流の誤差信号を基準搬送波で
変調してスイッチ素子を駆動するPWM信号を得る。こ
のようにして、図13(d)に示すように、出力直流電
圧を定電圧に保ちながら交流入力電流を交流入力電圧と
同相の正弦波に制御するようにしていた。そして、この
制御系には比例・積分制御(PI制御)が主に用いられ
てきていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の整流
器では、まず、電流リセット方式は原理上、ピーク電流
が高くなるのでスイッチング損失が大きくなる上、素子
も大きいものが必要になるので大容量化には不向きであ
った。
【0010】従来のヒステリシス制御による方式によれ
ば、実電流と基準電流との誤差を小さくするために、ヒ
ステリシス幅の設定を狭くしようとするとスイッチング
周波数が増大し、逆にヒステリシス幅の設定を広くしよ
うとするとスイッチング周波数は下がるが、誤差は大き
くなるため電流の追従性が悪化する。また、一定のヒス
テリシスの幅に対して、基準電流が変わるとそれに応じ
てスイッチング周波数は変わるので、電流が大になる時
には、スイッチング周波数も大となり、スイッチング周
波数が定まらず、これに起因する電磁ノイズの中にノイ
ズ対策上好ましくない未知の周波数が含まれる恐れがあ
ることが知られている。これを改善するために図13
(c)に示したように、入力リアクトルの電流を大小2
つの正弦波の間に制御するウインドコンパレータと呼ば
れる方式も発明されているが、これによれば発振周波数
変動、制御遅れ等について若干改善はされているが、根
本的な問題解決に至っていない。
【0011】一定周波数制御では、PI制御系に起因す
るところの電流制御の応答性、安定性が悪いことが指摘
されてきている。
【0012】また、従来これらの応答性を解決するため
に用いられてきた電流の瞬時値予測制御による方法で
は、主にデジタル制御を適用した方法が提案されてい
た。この方法によると、デジタルシグナルプロセッサや
アナログデジタルコンバータなどの装置が必要となるた
め、アナログ制御に比べて、非常に高価であり、単相整
流器などの小型なシステムには不向きであるという問題
があった。
【0013】また、高速動作にも限界があり、スイッチ
ング周波数を高めようとすると、それに伴い、より高価
なデジタルシグナルプロセッサやアナログデジタルコン
バータなどが必要であるという問題があった。
【0014】本発明は上記課題を解決するもので、従来
必要とされた入力交流電圧および出力直流電圧の電圧検
出部分をまったく必要としない低コストでかつ、高速動
作が可能な装置を提供することを第1の目的としてい
る。
【0015】第2の目的は、電圧演算手段に微分器を用
いることにより、一般的に広く用いられているオペアン
プより低コストでかつ、高速動作が可能な装置を実現す
ることにある。
【0016】第3の目的は、出力直流電圧演算手段に微
分器、減算器を用いることにより、一般的に広く用いら
れているオペアンプより低コストでかつ、高速動作が可
能な装置を実現することにある。
【0017】第4の目的は、出力直流電圧演算手段を設
けることにより制御回路をさらに簡単な構成にすること
により、より低コストでかつ、高速動作が可能な装置を
実現することにある。
【0018】第5の目的は、電流検出手段としてリアク
トルの2次巻線を微分器として用いることにより、より
簡易かつ低コストな構成が可能な装置を実現することに
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明のコンバータ制御
装置は上記第1の目的を達成するために第1の手段は、
交流電源を直流に変換する交流直流変換手段に、前記交
流電源と閉回路を構成する少なくともリアクトルおよび
スイッチデバイスを設けた構成からなる整流器におい
て、前記交流直流変換手段の入力側または出力側電流を
検出する電流検出手段と、前記電流検出手段で検出され
た電流から前記交流直流変換手段の入力側または出力側
の電圧を演算する入力電圧演算手段と、前記電流検出手
段で検出された電流から前記整流器の出力直流電圧を演
算する出力直流電圧演算手段と、前記入力電圧演算手段
と前記出力直流電圧演算手段のうち少なくとも1つ以上
から構成される第1の演算手段と、適宜な周波数の基準
信号を発生する信号発生手段と、前記電流検出手段と前
記第1の演算手段出力のうち少なくとも1つ以上の出力
を入力とし、前記スイッチデバイスの導通期間を演算す
る第2の演算手段と、或る一定時間を設定する設定手段
と、前記信号発生手段の出力の前記基準信号の適宜なタ
イミング時点からの経過時間を計測する計測手段と、前
記計測手段で計測された前記経過時間が前記設定手段に
より設定された前記一定時間に到達したことを判断する
判断手段と、前記第2の演算手段で演算された導通期間
で、前記判断手段で判断される一定時間後に前記スイッ
チデバイスを導通制御するゲート制御手段とを有した構
成とする。
【0020】また、第2の目的を達成するために第2の
手段は、第1の手段に加え、入力電圧演算手段は、電流
検出手段の出力を微分器の入力とし、判断手段で判断さ
れる一定時間後に、前記微分器の出力を記憶手段の入力
とし、前記記憶手段の出力を演算手段に入力した構成と
する。
【0021】また、第3の目的を達成するために第3の
手段は、第1の手段に加え、出力直流電圧演算手段は、
電流検出手段の出力を微分器の入力とし、スイッチデバ
イスのオンの或る一定時間を設定する第1の設定手段
と、前記第1の設定手段により設定された一定時間に到
達したことを判断する第1の判断手段と、スイッチデバ
イスのオフの或る一定時間を設定する第2の設定手段
と、前記第2の設定手段により設定された一定時間に到
達したことを判断する第2の判断手段と、前記第1の判
断手段で判断される一定時間後に、前記微分器の出力を
第1の記憶手段の入力とし、前記第2の判断手段で判断
される一定時間後に、前記微分器の出力を第2の記憶手
段の入力とし、前記第1の記憶手段出力と第2の記憶手
段出力を減算器の入力とした構成とする。
【0022】また、第4の目的を達成するために第4の
手段は、第1の手段に加え、第2の演算手段は、交流直
流変換手段の入力側または出力側電流を検出する電流検
出手段と、前記電流検出手段で検出された電流から前記
交流直流変換手段の入力側または出力側の電圧を演算す
る入力電圧演算手段で構成される第1の演算手段と、整
流器の出力直流電圧を検出する出力直流電圧検出手段と
のうち少なくとも1つ以上の出力を入力とした構成とす
る。
【0023】また、第5の目的を達成するために第5の
手段は、第1の手段に加え、電流検出手段は、リアクト
ルの2次巻線を配設した構成とする。
【0024】
【作用】本発明は上記した第1の手段の構成により、検
出手段により検出された電流値から入力電圧および出力
直流電圧を第1の演算手段にてアナログ演算を用いて演
算し、これら電流値、入力電圧および出力直流電圧値か
ら第2の演算手段にてアナログ演算を用いることによ
り、スイッチデバイスの導通期間を高速かつ簡単に実現
することができる。
【0025】また、第2の手段の構成により、電圧検出
手段に用いる微分演算器を演算増幅器によるアナログ回
路で、高速かつ簡単に実現することができる。
【0026】また、第3の手段の構成により、出力直流
電圧演算手段に用いる微分演算、減算を演算増幅器によ
るアナログ回路で、高速かつ簡単に実現することができ
る。
【0027】また、第4の手段の構成により、出力直流
電圧検出手段を用いて、電流検出手段で検出された電流
値から出力直流電圧を演算する手段を不要として、電圧
検出をさらに高速かつ簡単に実現することができる。
【0028】また、第5の手段の構成により、リアクト
ルに2次巻線を設けて、電流の微分値に比例する出力電
圧として検出することにより、別途電流検出手段を用い
ず、かつ微分器を不要とすることができる。
【0029】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1実施例について図1〜
図8を参照しながら説明する。
【0030】図2に示すように4組のダイオード1a〜
1dによる単相ブリッジ構成の交流直流変換手段2と、
出力側5a,5bにリアクトル4および出力側5cに逆
流阻止ダイオード6を介して静電容量7を配設し、出力
側5cと5b間を短絡するスイッチデバイス8と、この
入力端子9a,9bは交流電源10に、出力端子11
a,11bは負荷12に接続されている。
【0031】図3は、スイッチデバイス8の一実施例で
あり、ここではIGBT14を示しているが、他に、ト
ランジスタ、MOSFET等を用いても同様である。ダ
イオード14aはIGBT14の構成上存在する寄生ダ
イオードを示している。
【0032】そして、図1に示すように整流器13は、
交流電源10を直流に変換する4組のダイオード1a〜
1dによる単相ブリッジ構成の交流直流変換手段2の出
力側5aにリアクトル4および出力側5cを短絡するス
イッチデバイス8および出力側5cに逆流阻止ダイオー
ド6を介して静電容量7を配設した閉回路構成からな
る。交流直流変換手段2の出力側5a,5b電流を検出
する電流検出手段15、この電流検出手段15で検出さ
れた電流から交流直流変換手段2の出力側5a,5b電
圧(入力側3a,3b電圧の絶対値)を演算する入力電
圧演算手段16、電流検出手段15で検出された電流か
ら整流器13の出力直流電圧を演算する出力直流電圧演
算手段18とのうち少なくとも1つ以上から構成される
第1の演算手段17、適宜な周波数の基準信号を発生す
る信号発生手段19、電流検出手段15と第1の演算手
段17の出力を入力とし、スイッチデバイス8の導通期
間をアナログ演算する第2の演算手段20、或る一定時
間を設定する設定手段21、信号発生手段19出力の基
準信号の適宜なタイミング時点からの経過時間を計測す
る計測手段22、この計測手段22で計測された経過時
間が設定手段21により設定された一定時間に到達した
ことを判断する判断手段23、第2の演算手段20で演
算された導通期間で、判断手段23で判断される一定時
間後にスイッチデバイス8を導通制御するゲート制御手
段24である。
【0033】次に、本発明の整流器の第2の演算手段2
0で用いられる演算式について説明する。
【0034】図1において、入力交流電圧をvs、交流
直流変換手段2の出力側5aと5b間の電圧|vs|、
出力側5電流をis、スイッチデバイス間電圧をvBとす
れば、(数1)の関係が得られる。
【0035】
【数1】
【0036】ここで、Lは、リアクトルのインダクタン
スである。さらに、出力直流電圧をvoとすれば、スイ
ッチデバイスを制御することで、スイッチデバイス間電
圧vBは(数2)(数3)のように場合分けできる。
【0037】
【数2】
【0038】
【数3】
【0039】(数2)はスイッチデバイス1がオン、
(数3)はスイッチデバイス1をオフ状態とすることで
表現できる。ここで、スイッチデバイスを制御する周期
をTsとし、(数1)の両辺をある時点tkからtk+1ま
で定積分を行うと、(数4)が得られる。
【0040】
【数4】
【0041】ここで、is(tk)、is(tk+1)はそれ
ぞれ時点tk、時点tk+1の瞬時電流値である。さらに、
(数4)の左辺の定積分でTS期間においてvS一定とし
て近似すると、(数5)を得る。
【0042】
【数5】
【0043】本実施例では、(数4)の右辺の定積分を
満足させる一例として、スイッチデバイス制御周期Ts
内で(数3)を一度ある時間だけ発生させ、それ以外は
(数2)とする一周期の構成としている。この一周期の
構成において、(数4)の右辺の定積分は、(数2)
(数3)により近似的に(数6)で表せる。
【0044】
【数6】
【0045】(数6)を(数5)に代入してλについて
解くと、(数7)となる。
【0046】
【数7】
【0047】ここで、入力力率を100%、つまり交流
側電流波形を交流側電圧波形に対して、相似形かつ同位
相とするために、(数7)に交流側電流目標値として交
流電圧と比例したものを与えると、(数7)は(数8)
のように書き換えられる。
【0048】
【数8】
【0049】ここで、αは交流側電流の振幅調整用の係
数である。また、(数7)において、本来交流電流目標
値は、tk+1時点での交流側電圧vsを用いて表現しなけ
ればならないが、この値は、tk時点では未知であるた
めtk時点の交流側電圧vsを近似的に用いて表してい
る。
【0050】このように第2の演算手段20は、入力交
流電圧をvs、交流直流変換手段2の出力側5aと5b
間の電圧|vs|、出力側5電流をis、スイッチデバイ
ス間電圧をvBとすれば、スイッチデバイスに加えられ
る制御パルス幅λは(数8)より決定される。ここで、
Tsは、スイッチデバイスを制御する周期であり、信号
発生手段19で発生される基準信号により与えられる。
【0051】次に、入力交流電圧vsおよび出力直流電
圧voを電流検出値iSより演算する時に用いられる演算
式について説明する。但し、パルス幅λはスイッチング
周期のセンターに配置した時とする。
【0052】スイッチング周期TSの始まりtkではスイ
ッチデバイス1がオン状態である。この時リアクトルに
印加する電圧は(数9)となり、交流直流変換手段2の
出力電圧|vS|が演算により検出される。
【0053】
【数9】
【0054】また、直前のスイッチング周期のセンター
tk-1/2時点を考える。このときにリアクトルに印加す
る電圧は、(数10)となる。
【0055】
【数10】
【0056】そして、スイッチング周期が電源周期に比
べ十分に短いとすれば、tk時点で推定される電源電圧
|vS(tk)|が|vS(tk-1/2)|とほぼ等しいの
で、(数10)は(数11)と近似することができる。
【0057】
【数11】
【0058】したがって、vO(tk-1/2)は(数12)
となる。
【0059】
【数12】
【0060】以上のべてきたように、電流検出手段15
で検出された電流検出値iSと、演算により求めた交流
直流変換手段2の出力側電圧(数10)および出力直流
電圧(数12)を(数8)に代入して求めたパルス幅λ
でスイッチデバイス1を導通制御する。
【0061】つぎに、動作について説明する。図4に示
すように、スイッチデバイス8を周期TsでS1のタイ
ミングでスイッチング動作をさせた時、電流検出手段1
5で検出される交流電流はisに示すような鋸歯状の波
形となる。電源電圧|vs|の任意の時点tkにおける周
期Ts内の動作を図8に示す。その時点tkにおいて、
電流検出手段15で交流電流isの瞬時値が検出され
る。そして、その検出値に基づいて、入力電圧演算手段
16において、演算式の(数10)で示される微分によ
り、交流直流変換手段2の出力側5aと5b間の電圧|
vs|、すなわち入力交流電圧vSの絶対値が検出され
る。また、電流検出手段15で検出された瞬時電流値i
Sに基づいて、出力直流電圧演算手段18において、演
算式の(数12)で示される微分と減算と絶対値演算に
より、整流器13の出力直流電圧vOが検出される。
【0062】これら(数10)および(数12)で用い
る演算は、一般的に広く用いられているクワッドオペア
ンプによる微分器、減算器、絶対値演算器を用いた簡単
な構成となっている。
【0063】以上より得られたiS、|vS|、vOを次
に第2の演算手段20に入力とすると、第2の演算手段
20では演算式の(数8)で示される加減乗除の四則演
算よりスイッチデバイス8に加える制御パルス幅λが決
定される。この(数8)で示される加減乗除の四則演算
には、一般的に広く用いられているクワッドオペアンプ
によるアナログの加減乗除の演算器を用いて簡単な構成
となっている。そして、信号発生手段19の基準信号の
発生周期Ts毎に、設定手段21にあらかじめ設定して
おいた(Ts−λ)/2時間経過を判断手段23で判断
した後の時点tpに、第2の演算手段20にて演算され
た導通時間λでスイッチデバイス8をゲート制御手段2
4より導通制御する。
【0064】上記構成により、アナログ演算器による加
減乗除の四則演算のみの簡単な構成で、かつ高速動作の
整流器を実現することができる。
【0065】本発明の第1実施例のコンバータ制御装置
の実験結果として、入力交流電圧および入力電圧演算手
段16の出力波形を図5、出力直流電圧および出力直流
電圧演算手段18の出力波形を図6、入力交流電流波形
を図7に示す。この実験結果より、入力電圧演算手段1
6および出力直流電圧演算手段18で演算により、それ
ぞれ入力交流電圧および出力直流電圧が忠実に求められ
ていることが確認されるとともに、入力交流電流が入力
交流電圧と相似形に制御されていることがわかる。
【0066】なお、実施例では、第1の演算手段17と
して、入力電圧演算手段16、出力直流電圧演算手段1
8の2個での構成例であったが、これ以外の組み合わせ
でも上記演算式パラメータを与えるものであれば同じ結
果になることは当然である。
【0067】また、以下の実施例でも同様のことが言え
ることは言うまでもない。 (実施例2)以下、本発明の第2実施例について図8お
よび図9を参照しながら説明する。なお、第1実施例と
同一部分については、同一符号を付して詳細な説明は省
略する。
【0068】図に示すように、入力電圧演算手段16
は、電流検出手段15の出力を微分器25の入力とし、
判断手段23で判断される一定時間後に、微分器25の
出力を記憶手段26の入力とし、記憶手段26の出力を
第2の演算手段20の入力とする。
【0069】入力電圧演算手段16において、シャント
抵抗で構成される電流検出手段15から、検知電流値を
電圧信号として微分器25に入力される。続いて、アナ
ログ回路による演算増幅器を主構成とする微分器25に
て(数10)で与えられる演算を行い、判断手段23で
tkのタイミングを判断し、これに同期して、その結果
をサンプルアンドホールド回路による記憶手段26に保
持し、記憶手段26から第2の演算手段20に送られ
る。
【0070】上記構成により、演算増幅器とサンプルア
ンドホールド回路といった簡単な構成で、アナログ回路
による高速処理を実現することができる。
【0071】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について図8および図10を参照しながら説明する。
【0072】なお、第1実施例および第2実施例と同一
部分については、同一符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0073】図に示すように、出力直流電圧演算手段1
8は、電流検出手段15の出力を微分器25の入力と
し、スイッチデバイス8のオンの或る一定時間を設定す
る第1の判定手段27と、この第1の設定手段27によ
り設定された一定時間に到達したことを判断する第1の
判断手段28と、スイッチデバイス8のオフの或る一定
時間を設定する第2の設定手段29と、この第2の設定
手段29により設定された一定時間に到達したことを判
断する第2の判断手段30と、第1の判断手段28で判
断される一定時間後に、微分器25の出力を第1の記憶
手段31の入力とし、第2の判断手段30で判断される
一定時間後に、微分器25の出力を第2の記憶手段32
の入力とし、第1の記憶手段31の出力と第2の記憶手
段32の出力を減算器33の入力とする構成である。
【0074】出力直流電圧演算手段18において、シャ
ント抵抗で構成される電流検出手段15から、検知電流
値を電圧信号として微分器25に入力される。続いて、
アナログ回路による演算増幅器を主構成とする微分器2
5にて(数12)第1項で与えられる演算を行い、第1
の判断手段28でtkのタイミングを判断し、これに同
期して、その結果をサンプルアンドホールド回路で構成
する第1の記憶手段31に保持し、この第1の記憶手段
31から減算器33に送られる。また、(数12)第2
項で与えられる演算を行い、第2の判断手段30でtk-
1/2のタイミングを判断し、これに同期して、その結果
をサンプルアンドホールド回路で構成する第2の記憶手
段32に保持し、第1の記憶手段31から減算器33に
送られる。この減算器33では、(数12)で示す演算
を減算回路により行い、出力直流電圧を検出する。
【0075】上記構成により演算増幅器による微分回
路、減算回路とサンプルアンドホールド回路といった簡
単な構成で、アナログ回路による高速処理を実現するこ
とができる。
【0076】(実施例4)以下、本発明の第4実施例に
ついて図11を参照しながら説明する。
【0077】なお、第1実施例と同一部分については、
同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0078】図に示すように、第2の演算手段20は、
交流直流変換手段2の入力側3または出力側5電流を検
出する電流検出手段15と、この電流検出手段15で検
出された電流から交流直流変換手段2の入力側3a,3
bまたは出力側5a,5b電圧を演算する入力電圧演算
手段16で構成される第1の演算手段17と、整流器3
4の出力直流電圧を検出する出力直流電圧検出手段35
とのうち少なくとも1つ以上の出力を入力として構成す
る。
【0079】上記構成により、基本的な動作は第1実施
例と同様であるが、整流器の出力直流電圧を検出する手
段を設けることにより、演算手段を与える減算器とサン
プルアンドホールド回路を必要としないで構成でき、よ
り簡単なアナログ回路で、かつ高速処理を実現すること
ができる。
【0080】(実施例5)以下、本発明の第5実施例に
ついて図12を参照しながら説明する。
【0081】なお、第1実施例と同一部分については、
同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0082】図に示すように、電流検出手段15は、リ
アクトル4の2次巻線36を配設して構成する。
【0083】上記構成により、基本的な動作は第1の実
施例と同様であるが、リアクトルに2次巻線を設けるこ
とにより、電流検出手段を別途必要とせず、かつ微分器
も必要としないで構成でき、より簡単で、かつ低コスト
が実現できる。
【0084】本発明は、前記した実施例や実施態様に限
定されず、特許請求の範囲の思想を逸脱しない範囲での
単相および多相の整流器、例えば、純ブリッジ、混合ブ
リッジ等の種々の変形を含む。
【0085】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば、入力電流検出手段の瞬時値から入力電圧お
よび出力直流電圧を演算することと、演算手段における
加減乗除の四則演算のみの簡単な構成で、かつアナログ
回路による高速化をすることができるコンバータの制御
装置を提供できる。
【0086】また、電圧演算手段に微分器を用いること
により、一般的に広く用いられているオペアンプにより
低コストでかつ、高速動作が可能な装置を実現すること
ができる。
【0087】また、出力直流電圧演算手段に微分器、減
算器を用いることにより、一般的に広く用いられている
オペアンプにより低コストでかつ、高速動作が可能な装
置を実現することができる。
【0088】また、出力直流電圧検出手段を設けること
により制御回路を簡単な構成にでき、低コストを実現で
きる。
【0089】また、電流検出手段としてリアクトルに2
次巻線を設けることにより、より簡易かつ低コストな構
成を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のコンバータ制御装置の構
成を示すブロック図
【図2】同コンバータ制御装置の電力部の構成を示すブ
ロック図
【図3】同コンバータ制御装置のスイッチデバイス
【図4】同コンバータ制御装置を示すタイミングチャー
ト図
【図5】同コンバータ制御装置による入力交流電圧およ
び入力電圧演算手段の出力波形
【図6】同コンバータ制御装置による出力直流電圧およ
び出力直流電圧演算手段の出力波形
【図7】同コンバータ制御装置による入力交流電流波形
【図8】同第1、第2および第3実施例のコンバータ制
御装置のtk時点における動作図
【図9】同第2実施例のコンバータ制御装置の構成を示
すブロック図
【図10】同第3実施例のコンバータ制御装置の構成を
示すブロック図
【図11】同第4実施例のコンバータ制御装置の構成を
示すブロック図
【図12】同第5実施例のコンバータ制御装置の構成を
示すブロック図
【図13】(a)従来の整流器の昇圧チョッパ方式を説
明する原理図 (b)従来の整流器の昇圧チョッパ方式を説明する原理
図 (c)従来の整流器の昇圧チョッパ方式を説明する原理
図 (d)従来の整流器の昇圧チョッパ方式を説明する原理
【図14】同一定周波数制御方式の構成図
【符号の説明】
2 交流直流変換手段 3a 入力側 3b 入力側 4 リアクトル 5a 出力側 5b 出力側 5c 出力側 8 スイッチデバイス 13 整流器 15 電流検出手段 16 入力電圧演算手段 17 第1の演算手段 18 出力直流電圧演算手段 19 信号発生手段 20 第2の演算手段 21 設定手段 22 計測手段 23 判断手段 24 ゲート制御手段 25 微分器 26 記憶手段 27 第1の設定手段 28 第1の判断手段 29 第2の設定手段 30 第2の判断手段 31 第1の記憶手段 32 第2の記憶手段 33 減算器 34 整流器 35 出力直流電圧検出手段 36 2次巻線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 持田 則仁 大阪府大阪市城東区今福西6丁目2番61号 松下精工株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電源を直流に変換する交流直流変換手
    段に、前記交流電源と閉回路を構成する少なくともリア
    クトルおよびスイッチデバイスを設けた構成からなる整
    流器において、前記交流直流変換手段の入力側または出
    力側電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段
    で検出された電流から前記交流直流変換手段の入力側ま
    たは出力側の電圧を演算する入力電圧演算手段と、前記
    電流検出手段で検出された電流から前記整流器の出力直
    流電圧を演算する出力直流電圧演算手段と、前記入力電
    圧演算手段と前記出力直流電圧演算手段のうち少なくと
    も1つ以上から構成される第1の演算手段と、適宜な周
    波数の基準信号を発生する信号発生手段と、前記電流検
    出手段と前記第1の演算手段の出力のうち少なくとも1
    つ以上の出力を入力とし、前記スイッチデバイスの導通
    期間を演算する第2の演算手段と、或る一定時間を設定
    する設定手段と、前記信号発生手段の出力の前記基準信
    号の適宜なタイミング時点からの経過時間を計測する計
    測手段と、前記計測手段で計測された前記経過時間が前
    記設定手段により設定された前記一定時間に到達したこ
    とを判断する判断手段と、前記第2の演算手段で演算さ
    れた導通期間で、前記判断手段で判断される一定時間後
    に前記スイッチデバイスを導通制御するゲート制御手段
    とを有したコンバータ制御装置。
  2. 【請求項2】入力電圧演算手段は、電流検出手段の出力
    を微分器の入力とし、判断手段で判断される一定時間後
    に、前記微分器の出力を記憶手段の入力とし、前記記憶
    手段の出力を演算手段に入力する構成とした請求項1記
    載のコンバータ制御装置。
  3. 【請求項3】出力直流電圧演算手段は、電流検出手段の
    出力を微分器の入力とし、スイッチデバイスのオンの或
    る一定時間を設定する第1の設定手段と、前記第1の設
    定手段により設定された一定時間に到達したことを判断
    する第1の判断手段と、スイッチデバイスのオフの或る
    一定時間を設定する第2の設定手段と、前記第2の設定
    手段により設定された一定時間に到達したことを判断す
    る第2の判断手段と、前記第1の判断手段で判断される
    一定時間後に、前記微分器の出力を第1の記憶手段の入
    力とし、前記第2の判断手段で判断される一定時間後
    に、前記微分器の出力を第2の記憶手段の入力とし、前
    記第1の記憶手段の出力と第2の記憶手段の出力を減算
    器の入力とする構成とした請求項1記載のコンバータ制
    御装置。
  4. 【請求項4】第2の検出手段は、交流直流変換手段の入
    力側または出力側電流を検出する電流検出手段と、前記
    電流検出手段で検出された電流から前記交流直流変換手
    段の入力側または出力側の電圧を演算する入力電圧演算
    手段で構成される第1の演算手段と、整流器の出力直流
    電圧を検出する出力直流電圧検出手段とのうち少なくと
    も1つ以上の出力を入力として構成される請求項1記載
    のコンバータ制御装置。
  5. 【請求項5】電流検出手段は、リアクトルの2次巻線を
    配設して構成される請求項1記載のコンバータ制御装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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