JPH0822771A - 連続熱処理装置 - Google Patents
連続熱処理装置Info
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- JPH0822771A JPH0822771A JP15562094A JP15562094A JPH0822771A JP H0822771 A JPH0822771 A JP H0822771A JP 15562094 A JP15562094 A JP 15562094A JP 15562094 A JP15562094 A JP 15562094A JP H0822771 A JPH0822771 A JP H0822771A
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- Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 被処理物の汚染を防止する。温度制御系を簡
単にし、制御の安定性を向上させる。被処理物にサーマ
ルショックによる割れが発生するのを防止する。被処理
物の加熱温度が変更になった場合の加熱条件の設定作業
を簡単にする。 【構成】 炉1内に上下方向にのびる第1および第2の
熱処理室2、3を隔壁4を介して並列状に設ける。第1
熱処理室2の下端部に被処理物入口5を形成する。第2
熱処理室3の下端部に被処理物出口6を形成する。隔壁
4の上端部に両熱処理室2、3を相互に連通させる連通
口7を形成する。第1熱処理室2内に上送り搬送装置18
を設ける。第2熱処理室3内に下送り搬送装置19を設け
る。炉1内の上端部に横送り搬送装置21を設ける。内部
にヒータ15および送風機16が配置され、かつヒータ15で
加熱した高温雰囲気を送風機16により各熱処理室2、3
に循環させる循環路8、12を設ける。各熱処理室2、3
にHEPAフィルタ17を配置する。
単にし、制御の安定性を向上させる。被処理物にサーマ
ルショックによる割れが発生するのを防止する。被処理
物の加熱温度が変更になった場合の加熱条件の設定作業
を簡単にする。 【構成】 炉1内に上下方向にのびる第1および第2の
熱処理室2、3を隔壁4を介して並列状に設ける。第1
熱処理室2の下端部に被処理物入口5を形成する。第2
熱処理室3の下端部に被処理物出口6を形成する。隔壁
4の上端部に両熱処理室2、3を相互に連通させる連通
口7を形成する。第1熱処理室2内に上送り搬送装置18
を設ける。第2熱処理室3内に下送り搬送装置19を設け
る。炉1内の上端部に横送り搬送装置21を設ける。内部
にヒータ15および送風機16が配置され、かつヒータ15で
加熱した高温雰囲気を送風機16により各熱処理室2、3
に循環させる循環路8、12を設ける。各熱処理室2、3
にHEPAフィルタ17を配置する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば液晶デイプ
レイ、光デバイス等の板状の電子・光学部品からなる被
処理物に連続的に熱処理を施す装置に関する。
レイ、光デバイス等の板状の電子・光学部品からなる被
処理物に連続的に熱処理を施す装置に関する。
【0002】この明細書において、図1の左右を左右と
いうものとし、図2の下側を前、これと反対側を後とい
うものとする。
いうものとし、図2の下側を前、これと反対側を後とい
うものとする。
【0003】
【従来の技術】この種連続熱処理装置として、炉内に上
下方向にのびる第1および第2の熱処理室が隔壁を介し
て並列状に設けられており、第1の熱処理室の下端部に
被処理物入口が形成されるとともに第2の熱処理室の下
端部に被処理物出口が形成され、隔壁の上端部に両熱処
理室を相互に連通させる連通口が形成され、第1の熱処
理室内に、被処理物入口から送り込まれてきた被処理物
を1つずつ保持して間欠的に上方に送る上送り搬送装置
が設けられ、第2の熱処理室内に連通口を通って第1の
熱処理室から送り込まれてきた被処理物を1つずつ保持
して間欠的に下方に送る下送り搬送装置が設けられ、炉
内の上端部に、上送り搬送装置により第1の熱処理室の
上端部まで送られてきた被処理物を受け取るとともに連
通口を通して第2の熱処理室に送り込み、さらに下送り
搬送装置に受け渡す横送り搬送装置が設けられており、
上送り搬送装置および下送り搬送装置が、それぞれ昇降
自在および軸線周りに回転自在な垂直状昇降回転棒と軸
線周りに回転自在な垂直状回転棒とよりなる対を複数備
えており、これらの対が各熱処理室の前後、左右に設け
られ、各昇降回転棒および各回転棒の周囲に、それぞれ
同方向を向いた被処理物支持爪が固定され、各熱処理室
の壁面に赤外線放射ヒータが設けられているものが知ら
れている(特公昭63−52307号公報参照)。
下方向にのびる第1および第2の熱処理室が隔壁を介し
て並列状に設けられており、第1の熱処理室の下端部に
被処理物入口が形成されるとともに第2の熱処理室の下
端部に被処理物出口が形成され、隔壁の上端部に両熱処
理室を相互に連通させる連通口が形成され、第1の熱処
理室内に、被処理物入口から送り込まれてきた被処理物
を1つずつ保持して間欠的に上方に送る上送り搬送装置
が設けられ、第2の熱処理室内に連通口を通って第1の
熱処理室から送り込まれてきた被処理物を1つずつ保持
して間欠的に下方に送る下送り搬送装置が設けられ、炉
内の上端部に、上送り搬送装置により第1の熱処理室の
上端部まで送られてきた被処理物を受け取るとともに連
通口を通して第2の熱処理室に送り込み、さらに下送り
搬送装置に受け渡す横送り搬送装置が設けられており、
上送り搬送装置および下送り搬送装置が、それぞれ昇降
自在および軸線周りに回転自在な垂直状昇降回転棒と軸
線周りに回転自在な垂直状回転棒とよりなる対を複数備
えており、これらの対が各熱処理室の前後、左右に設け
られ、各昇降回転棒および各回転棒の周囲に、それぞれ
同方向を向いた被処理物支持爪が固定され、各熱処理室
の壁面に赤外線放射ヒータが設けられているものが知ら
れている(特公昭63−52307号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置には次のような問題がある。すなわち、炉外の環境
変化の影響を受け易く、被処理物が汚染されるおそれが
ある。また、赤外線放射ヒータによる加熱方式では、加
熱面からの距離により温度勾配が大きく、しかも各ヒー
タによる加熱にばらつきが存在するので、各ヒータ毎の
制御が必要になる。また、赤外線放射ヒータでは単位時
間当たりの被処理物への伝熱量がきわめて多くて被処理
物の昇温速度もきわめて大きくなり、被処理物入口から
送り込まれてきた低温の被処理物がサーマルショックに
より割れ易くなる。この割れの発生を防止するには、各
熱処理室内全体を単一のゾーンとして温度制御するので
はなく、各熱処理室を複数のゾーンに分け、各ゾーン毎
に温度制御する必要がある。したがって、各ヒータ毎の
制御が必要になるのと相俟って温度制御系が複雑にな
り、その結果制御の安定性が低下して再現性悪くなると
いう問題がある。しかも、被処理物の変更になった場
合、加熱条件の設定が困難になるという問題がある。
装置には次のような問題がある。すなわち、炉外の環境
変化の影響を受け易く、被処理物が汚染されるおそれが
ある。また、赤外線放射ヒータによる加熱方式では、加
熱面からの距離により温度勾配が大きく、しかも各ヒー
タによる加熱にばらつきが存在するので、各ヒータ毎の
制御が必要になる。また、赤外線放射ヒータでは単位時
間当たりの被処理物への伝熱量がきわめて多くて被処理
物の昇温速度もきわめて大きくなり、被処理物入口から
送り込まれてきた低温の被処理物がサーマルショックに
より割れ易くなる。この割れの発生を防止するには、各
熱処理室内全体を単一のゾーンとして温度制御するので
はなく、各熱処理室を複数のゾーンに分け、各ゾーン毎
に温度制御する必要がある。したがって、各ヒータ毎の
制御が必要になるのと相俟って温度制御系が複雑にな
り、その結果制御の安定性が低下して再現性悪くなると
いう問題がある。しかも、被処理物の変更になった場
合、加熱条件の設定が困難になるという問題がある。
【0005】この発明の目的は、上記問題を解決した連
続熱処理装置を提供することにある。
続熱処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による連続熱処
理装置は、炉内に上下方向にのびる第1および第2の熱
処理室が隔壁を介して並列状に設けられており、第1の
熱処理室の下端部に被処理物入口が形成されるとともに
第2の熱処理室の下端部に被処理物出口が形成され、隔
壁の上端部に両熱処理室を相互に連通させる連通口が形
成され、第1の熱処理室内に、被処理物入口から送り込
まれてきた被処理物を1つずつ保持して間欠的に上方に
送る上送り搬送装置が設けられ、第2の熱処理室内に連
通口を通って第1の熱処理室から送り込まれてきた被処
理物を1つずつ保持して間欠的に下方に送る下送り搬送
装置が設けられ、炉内の上端部に、上送り搬送装置によ
り第1の熱処理室の上端部まで送られてきた被処理物を
受け取るとともに連通口を通して第2の熱処理室に送り
込み、さらに下送り搬送装置に受け渡す横送り搬送装置
が設けられている連続熱処理装置において、内部にヒー
タおよび送風機が配置され、かつヒータで加熱した高温
雰囲気を送風機により各熱処理室に循環させる循環路が
具備せしめられ、各熱処理室または各循環路にフィルタ
が配置され、高温雰囲気が、被処理物に吹き付けられる
前に、フィルタにより清浄化されるようになされている
ものである。
理装置は、炉内に上下方向にのびる第1および第2の熱
処理室が隔壁を介して並列状に設けられており、第1の
熱処理室の下端部に被処理物入口が形成されるとともに
第2の熱処理室の下端部に被処理物出口が形成され、隔
壁の上端部に両熱処理室を相互に連通させる連通口が形
成され、第1の熱処理室内に、被処理物入口から送り込
まれてきた被処理物を1つずつ保持して間欠的に上方に
送る上送り搬送装置が設けられ、第2の熱処理室内に連
通口を通って第1の熱処理室から送り込まれてきた被処
理物を1つずつ保持して間欠的に下方に送る下送り搬送
装置が設けられ、炉内の上端部に、上送り搬送装置によ
り第1の熱処理室の上端部まで送られてきた被処理物を
受け取るとともに連通口を通して第2の熱処理室に送り
込み、さらに下送り搬送装置に受け渡す横送り搬送装置
が設けられている連続熱処理装置において、内部にヒー
タおよび送風機が配置され、かつヒータで加熱した高温
雰囲気を送風機により各熱処理室に循環させる循環路が
具備せしめられ、各熱処理室または各循環路にフィルタ
が配置され、高温雰囲気が、被処理物に吹き付けられる
前に、フィルタにより清浄化されるようになされている
ものである。
【0007】上記連続熱処理装置において、上送り搬送
装置および下送り搬送装置が、それぞれ昇降自在および
軸線周りに回転自在な垂直状昇降回転棒と軸線周りに回
転自在な垂直状回転棒とよりなる対を複数備えており、
これらの対が各熱処理室の前後に左右方向に間隔をおい
て設けられ、各昇降回転棒および各回転棒の周囲に、そ
れぞれ同方向を向いたセラミックス製被処理物支持爪と
セラミックス製スペーサとが交互にかつ着脱自在に嵌め
被せられ、支持爪の上面に被処理物の載る突起が形成さ
れていることがある。
装置および下送り搬送装置が、それぞれ昇降自在および
軸線周りに回転自在な垂直状昇降回転棒と軸線周りに回
転自在な垂直状回転棒とよりなる対を複数備えており、
これらの対が各熱処理室の前後に左右方向に間隔をおい
て設けられ、各昇降回転棒および各回転棒の周囲に、そ
れぞれ同方向を向いたセラミックス製被処理物支持爪と
セラミックス製スペーサとが交互にかつ着脱自在に嵌め
被せられ、支持爪の上面に被処理物の載る突起が形成さ
れていることがある。
【0008】この場合、上送り搬送装置および下送り搬
送装置における昇降回転棒と回転棒とよりなる対の前後
間の間隔が調節可能となされているのがよい。また、上
送り搬送装置および下送り搬送装置における昇降回転棒
と回転棒との駆動機構が炉外に設けられているのがよ
い。
送装置における昇降回転棒と回転棒とよりなる対の前後
間の間隔が調節可能となされているのがよい。また、上
送り搬送装置および下送り搬送装置における昇降回転棒
と回転棒との駆動機構が炉外に設けられているのがよ
い。
【0009】上記連続熱処理装置において、横送り搬送
装置が、前後に間隔をおきかつ連通口を通って両熱処理
室にまたがって設けられるとともに、軸線方向に移動自
在で軸線周りに回転自在である左右方向にのびる移動回
転棒を備えており、移動回転棒に、上送り搬送装置によ
り第1熱処理室の上端部まで送られてきた被処理物を受
け取って保持するとともに、第2熱処理室の上端部にお
いて下送り搬送装置に受け渡す保持爪が固定状に設けら
れていることがある。
装置が、前後に間隔をおきかつ連通口を通って両熱処理
室にまたがって設けられるとともに、軸線方向に移動自
在で軸線周りに回転自在である左右方向にのびる移動回
転棒を備えており、移動回転棒に、上送り搬送装置によ
り第1熱処理室の上端部まで送られてきた被処理物を受
け取って保持するとともに、第2熱処理室の上端部にお
いて下送り搬送装置に受け渡す保持爪が固定状に設けら
れていることがある。
【0010】この場合、横送り搬送装置における前後の
移動回転棒の間隔が調節可能となされているのがよい。
また、横送り搬送装置における移動回転棒の駆動機構が
炉外に設けられているのがよい。
移動回転棒の間隔が調節可能となされているのがよい。
また、横送り搬送装置における移動回転棒の駆動機構が
炉外に設けられているのがよい。
【0011】
【作用】内部にヒータおよび送風機が配置され、かつヒ
ータで加熱した高温雰囲気を送風機により各熱処理室に
循環させる循環路が具備せしめられ、各熱処理室または
各循環路にフィルタが配置され、高温雰囲気が、被処理
物に吹き付けられる前に、フィルタにより清浄化される
ようになされていると、各熱処理室内を搬送される被処
理物は、清浄化された高温雰囲気の熱風により加熱され
ることになるので、炉外の環境変化の影響をうけること
なく、被処理物の汚染が防止される。また、送風機の吹
出部における高温雰囲気の温度を制御するだけでよく、
温度制御系が簡単になる。しかも、被処理物は、赤外線
放射ヒータによる加熱に比べて緩やかに加熱されること
になるので、単位時間当たりの被処理物への伝熱量も少
なくなって被処理物の昇温速度も遅くなり、被処理物入
口から送り込まれてきた低温の被処理物にサーマルショ
ックによる割れが発生することを防止できる。さらに、
被処理物の加熱温度が変更になった場合にも、送風機の
吹出部における高温雰囲気の温度を変更するだけで加熱
条件を設定することができる。
ータで加熱した高温雰囲気を送風機により各熱処理室に
循環させる循環路が具備せしめられ、各熱処理室または
各循環路にフィルタが配置され、高温雰囲気が、被処理
物に吹き付けられる前に、フィルタにより清浄化される
ようになされていると、各熱処理室内を搬送される被処
理物は、清浄化された高温雰囲気の熱風により加熱され
ることになるので、炉外の環境変化の影響をうけること
なく、被処理物の汚染が防止される。また、送風機の吹
出部における高温雰囲気の温度を制御するだけでよく、
温度制御系が簡単になる。しかも、被処理物は、赤外線
放射ヒータによる加熱に比べて緩やかに加熱されること
になるので、単位時間当たりの被処理物への伝熱量も少
なくなって被処理物の昇温速度も遅くなり、被処理物入
口から送り込まれてきた低温の被処理物にサーマルショ
ックによる割れが発生することを防止できる。さらに、
被処理物の加熱温度が変更になった場合にも、送風機の
吹出部における高温雰囲気の温度を変更するだけで加熱
条件を設定することができる。
【0012】上送り搬送装置および下送り搬送装置が、
それぞれ昇降自在および軸線周りに回転自在な垂直状昇
降回転棒と軸線周りに回転自在な垂直状回転棒とよりな
る対を複数備えており、これらの対が各熱処理室の前後
に左右方向に間隔をおいて設けられ、各昇降回転棒およ
び各回転棒の周囲に、それぞれ同方向を向いたセラミッ
クス製被処理物支持爪とセラミックス製スペーサとが交
互にかつ着脱自在に嵌め被せられていると、これらの搬
送装置による被処理物の搬送時に発塵のおそれがなくな
る。しかも、支持爪が金属製である場合に発生する被処
理物の金属汚染が防止される。また、支持爪の上面に被
処理物の載る突起が形成されていると、被処理物と支持
爪との接触面積が小さくなり、支持爪から第1熱処理室
へ送り込まれてきて支持爪に載せられた被処理物への伝
熱量が少なくなる。したがって、被処理物における支持
爪への接触部と非接触部との温度差がきわめて小さくな
り、被処理物全体を均一に加熱できる。また、スペーサ
の軸線方向の長さを変更することにより、支持爪間の間
隔を、被処理物の温度が全体に均一になり、かつ生産性
を低下させることのないような間隔にすることができ
る。なお、被処理物の温度を全体に均一にするには、支
持爪間の間隔を大きくして被処理物間の間隔を大きくす
ればよいが、これでは一定時間当たりに処理される被処
理物の数が少なくなり、生産性が低下する。
それぞれ昇降自在および軸線周りに回転自在な垂直状昇
降回転棒と軸線周りに回転自在な垂直状回転棒とよりな
る対を複数備えており、これらの対が各熱処理室の前後
に左右方向に間隔をおいて設けられ、各昇降回転棒およ
び各回転棒の周囲に、それぞれ同方向を向いたセラミッ
クス製被処理物支持爪とセラミックス製スペーサとが交
互にかつ着脱自在に嵌め被せられていると、これらの搬
送装置による被処理物の搬送時に発塵のおそれがなくな
る。しかも、支持爪が金属製である場合に発生する被処
理物の金属汚染が防止される。また、支持爪の上面に被
処理物の載る突起が形成されていると、被処理物と支持
爪との接触面積が小さくなり、支持爪から第1熱処理室
へ送り込まれてきて支持爪に載せられた被処理物への伝
熱量が少なくなる。したがって、被処理物における支持
爪への接触部と非接触部との温度差がきわめて小さくな
り、被処理物全体を均一に加熱できる。また、スペーサ
の軸線方向の長さを変更することにより、支持爪間の間
隔を、被処理物の温度が全体に均一になり、かつ生産性
を低下させることのないような間隔にすることができ
る。なお、被処理物の温度を全体に均一にするには、支
持爪間の間隔を大きくして被処理物間の間隔を大きくす
ればよいが、これでは一定時間当たりに処理される被処
理物の数が少なくなり、生産性が低下する。
【0013】上送り搬送装置および下送り搬送装置にお
ける昇降回転棒と回転棒とよりなる対の前後間の間隔が
調節可能となされていると、被処理物の大きさが変化し
た場合にも、これに合わせて上記対の前後間の間隔を調
節すれば、被処理物を支持爪の突起上に載せることが可
能になる。上記対の前後間の間隔を調整することができ
なければ、先に引用した従来技術の開示された公報に記
載されているように、トレイを用意し、このトレイ上に
被処理物を載せて搬送する必要がある。すると、トレイ
も加熱されることになり、加熱効率が悪くなるととも
に、被処理物におけるトレイとの接触面と非接触面との
温度が不均一になる。
ける昇降回転棒と回転棒とよりなる対の前後間の間隔が
調節可能となされていると、被処理物の大きさが変化し
た場合にも、これに合わせて上記対の前後間の間隔を調
節すれば、被処理物を支持爪の突起上に載せることが可
能になる。上記対の前後間の間隔を調整することができ
なければ、先に引用した従来技術の開示された公報に記
載されているように、トレイを用意し、このトレイ上に
被処理物を載せて搬送する必要がある。すると、トレイ
も加熱されることになり、加熱効率が悪くなるととも
に、被処理物におけるトレイとの接触面と非接触面との
温度が不均一になる。
【0014】上送り搬送装置および下送り搬送装置にお
ける昇降回転棒と回転棒との駆動機構が炉外に設けられ
ていると、炉内での発塵のおそれがなくなる。
ける昇降回転棒と回転棒との駆動機構が炉外に設けられ
ていると、炉内での発塵のおそれがなくなる。
【0015】上記連続熱処理装置において、横送り搬送
装置が、前後に間隔をおきかつ連通口を通って両熱処理
室にまたがって設けられるとともに、軸線方向に移動自
在で軸線周りに回転自在である左右方向にのびる移動回
転棒を備えており、移動回転棒に、上送り搬送装置によ
り第1熱処理室の上端部まで送られてきた被処理物を受
け取って保持するとともに、第2熱処理室の上端部にお
いて下送り搬送装置に受け渡す保持爪が固定状に設けら
れていると、次のようにして、第1熱処理室から第2熱
処理室に被処理物を搬送することができる。すなわち、
上送り搬送装置で第1熱処理室の上端部まで搬送されて
きた被処理物を上昇位置にある昇降回転棒の最上位の支
持爪で支持しておき、この状態で移動回転棒を回転させ
て保持爪を下側に向けて被処理物の下方に位置させた
後、昇降回転棒を下降させて被処理物を保持爪上に載せ
る。ついで、昇降回転棒を回転させて支持爪を左方また
は右方に向けた後、移動回転棒を軸線方向に移動させて
被処理物を第2熱処理室内に搬送する。そして、下送り
搬送装置の昇降回転棒の支持爪を前後方向内側に向けた
状態で昇降回転棒を上昇させて被処理物を支持爪で支持
する。さらに、移動回転棒を回転させて保持爪を上方に
向ける。こうして、被処理物が第1熱処理室から第2熱
処理室に搬送される。したがって、被処理物の第1熱処
理室から第2熱処理室への搬送作業時に発塵のおそれが
ない。
装置が、前後に間隔をおきかつ連通口を通って両熱処理
室にまたがって設けられるとともに、軸線方向に移動自
在で軸線周りに回転自在である左右方向にのびる移動回
転棒を備えており、移動回転棒に、上送り搬送装置によ
り第1熱処理室の上端部まで送られてきた被処理物を受
け取って保持するとともに、第2熱処理室の上端部にお
いて下送り搬送装置に受け渡す保持爪が固定状に設けら
れていると、次のようにして、第1熱処理室から第2熱
処理室に被処理物を搬送することができる。すなわち、
上送り搬送装置で第1熱処理室の上端部まで搬送されて
きた被処理物を上昇位置にある昇降回転棒の最上位の支
持爪で支持しておき、この状態で移動回転棒を回転させ
て保持爪を下側に向けて被処理物の下方に位置させた
後、昇降回転棒を下降させて被処理物を保持爪上に載せ
る。ついで、昇降回転棒を回転させて支持爪を左方また
は右方に向けた後、移動回転棒を軸線方向に移動させて
被処理物を第2熱処理室内に搬送する。そして、下送り
搬送装置の昇降回転棒の支持爪を前後方向内側に向けた
状態で昇降回転棒を上昇させて被処理物を支持爪で支持
する。さらに、移動回転棒を回転させて保持爪を上方に
向ける。こうして、被処理物が第1熱処理室から第2熱
処理室に搬送される。したがって、被処理物の第1熱処
理室から第2熱処理室への搬送作業時に発塵のおそれが
ない。
【0016】横送り用搬送装置の前後の移動回転棒の間
隔が調節可能となされていると、被処理物の大きさが変
化した場合にも、これに合わせて上記移動回転棒の前後
間の間隔を調節すれば、被処理物を保持爪上に載せるこ
とが可能になる。上記移動回転棒の前後間の間隔を調節
することができなければ、先に引用した従来技術の開示
された公報に記載されているように、トレイを用意し、
このトレイ上に被処理物を載せて処理する必要がある。
すると、トレイも加熱されることになり、加熱効率が悪
くなるとともに、被処理物におけるトレイとの接触面
と、非接触面との温度が不均一になる。
隔が調節可能となされていると、被処理物の大きさが変
化した場合にも、これに合わせて上記移動回転棒の前後
間の間隔を調節すれば、被処理物を保持爪上に載せるこ
とが可能になる。上記移動回転棒の前後間の間隔を調節
することができなければ、先に引用した従来技術の開示
された公報に記載されているように、トレイを用意し、
このトレイ上に被処理物を載せて処理する必要がある。
すると、トレイも加熱されることになり、加熱効率が悪
くなるとともに、被処理物におけるトレイとの接触面
と、非接触面との温度が不均一になる。
【0017】また、横送り搬送装置における移動回転棒
の駆動機構が炉外に設けられていると、炉内での発塵が
防止される。
の駆動機構が炉外に設けられていると、炉内での発塵が
防止される。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面を参照して
説明する。
説明する。
【0019】図1〜図3はこの発明の連続熱処理装置の
全体構成を示し、図4〜図12はその要部の構成を示
す。また、図13は上送り搬送装置の動作を示し、図1
4および図15は横送り搬送装置の動作を示す。
全体構成を示し、図4〜図12はその要部の構成を示
す。また、図13は上送り搬送装置の動作を示し、図1
4および図15は横送り搬送装置の動作を示す。
【0020】図1〜図5において、連続熱処理装置は縦
型の炉(1) を備えている。炉(1) 内に、上下方向にのび
る第1および第2の熱処理室(2)(3)が隔壁(4) を介して
並列状に設けられている。右側の第1熱処理室(2) の下
端部に被処理物入口(5) が形成されるとともに、左側の
第2熱処理室(3) の下端部に被処理物出口(6) が形成さ
れ、隔壁(4) の上端部に両熱処理室(2)(3)を相互に連通
させる連通口(7) が形成されている。そして、図示しな
い適当な搬送装置によって、被処理物入口(5)を通って
板状の被処理物(S) が1枚ずつ第1熱処理室(2) 内に搬
入されるようになっている。また、図示しない適当な搬
送装置によって、被処理物出口(6) を通って被処理物
(S) が1枚ずつ第2熱処理室(3) から搬出されるように
なっている。
型の炉(1) を備えている。炉(1) 内に、上下方向にのび
る第1および第2の熱処理室(2)(3)が隔壁(4) を介して
並列状に設けられている。右側の第1熱処理室(2) の下
端部に被処理物入口(5) が形成されるとともに、左側の
第2熱処理室(3) の下端部に被処理物出口(6) が形成さ
れ、隔壁(4) の上端部に両熱処理室(2)(3)を相互に連通
させる連通口(7) が形成されている。そして、図示しな
い適当な搬送装置によって、被処理物入口(5)を通って
板状の被処理物(S) が1枚ずつ第1熱処理室(2) 内に搬
入されるようになっている。また、図示しない適当な搬
送装置によって、被処理物出口(6) を通って被処理物
(S) が1枚ずつ第2熱処理室(3) から搬出されるように
なっている。
【0021】炉(1) に、第1熱処理室(2) の前、右およ
び後を囲むように、雰囲気循環路(8) が形成されてい
る。第1熱処理室(2) の後壁に雰囲気入口(9) が形成さ
れ、同前壁に雰囲気出口(11)が形成されている。また、
第2熱処理室(3) の前、左および後を囲むように、雰囲
気循環路(12)が形成されている。第2熱処理室(3) の後
壁に雰囲気入口(13)が形成され、同前壁に雰囲気出口(1
4)が形成されている。そして、各循環路(8)(12) の内部
にヒータ(15)および送風機(16)が配置されており、ヒー
タ(15)で加熱した高温雰囲気を送風機(16)により、各循
環路(8)(12) を経て各熱処理室(2)(3)に循環させるよう
になされている。また、各熱処理室(2)(3)内において雰
囲気入口(9)(13) を覆うようにHEPAフィルタ(17)が
配置されている。そして、高温雰囲気が、各熱処理室
(2)(3)内の被処理物(S) に吹き付けられる前に、HEP
Aフィルタ(17)により清浄化されるようになされてい
る。
び後を囲むように、雰囲気循環路(8) が形成されてい
る。第1熱処理室(2) の後壁に雰囲気入口(9) が形成さ
れ、同前壁に雰囲気出口(11)が形成されている。また、
第2熱処理室(3) の前、左および後を囲むように、雰囲
気循環路(12)が形成されている。第2熱処理室(3) の後
壁に雰囲気入口(13)が形成され、同前壁に雰囲気出口(1
4)が形成されている。そして、各循環路(8)(12) の内部
にヒータ(15)および送風機(16)が配置されており、ヒー
タ(15)で加熱した高温雰囲気を送風機(16)により、各循
環路(8)(12) を経て各熱処理室(2)(3)に循環させるよう
になされている。また、各熱処理室(2)(3)内において雰
囲気入口(9)(13) を覆うようにHEPAフィルタ(17)が
配置されている。そして、高温雰囲気が、各熱処理室
(2)(3)内の被処理物(S) に吹き付けられる前に、HEP
Aフィルタ(17)により清浄化されるようになされてい
る。
【0022】第1熱処理室(2) 内に、被処理物入口(5)
から送り込まれてきた被処理物(S)を1つずつ保持して
間欠的に上方に送る上送り搬送装置(18)が設けられ、第
2熱処理室(3) 内に連通口(7) を通って第1熱処理室
(2) から送り込まれてきた被処理物(S) を1つずつ保持
して間欠的に下方に送る下送り搬送装置(19)が設けら
れ、炉(1) 内の上端部に、上送り搬送装置(18)により第
1熱処理室(2) の上端部まで送られてきた被処理物(S)
を受け取るとともに連通口(7) を通って第2熱処理室
(3) に送り込み、しかも下送り搬送装置(19)に受け渡す
横送り搬送装置(21)が設けられている。
から送り込まれてきた被処理物(S)を1つずつ保持して
間欠的に上方に送る上送り搬送装置(18)が設けられ、第
2熱処理室(3) 内に連通口(7) を通って第1熱処理室
(2) から送り込まれてきた被処理物(S) を1つずつ保持
して間欠的に下方に送る下送り搬送装置(19)が設けら
れ、炉(1) 内の上端部に、上送り搬送装置(18)により第
1熱処理室(2) の上端部まで送られてきた被処理物(S)
を受け取るとともに連通口(7) を通って第2熱処理室
(3) に送り込み、しかも下送り搬送装置(19)に受け渡す
横送り搬送装置(21)が設けられている。
【0023】上送り搬送装置(18)は、昇降自在および軸
線周りに回転自在な垂直状昇降回転棒(22)と、昇降回転
棒(22)の左右方向外側に位置しかつ軸線周りに回転自在
な垂直状回転棒(23)とよりなる対を複数備えており、こ
れらの対が第1熱処理室(2)におけるHEPAフィルタ
(17)よりも前方の部分の前後、左右に設けられている。
下送り搬送装置(19)も、昇降自在および軸線周りに回転
自在な垂直状昇降回転棒(24)と、昇降回転棒(24)の左右
方向外側に位置しかつ軸線周りに回転自在な垂直状回転
棒(25)とよりなる対を複数備えており、これらの対が第
2熱処理室(3)におけるHEPAフィルタ(17)よりも前
方の部分の前後、左右に設けられている。
線周りに回転自在な垂直状昇降回転棒(22)と、昇降回転
棒(22)の左右方向外側に位置しかつ軸線周りに回転自在
な垂直状回転棒(23)とよりなる対を複数備えており、こ
れらの対が第1熱処理室(2)におけるHEPAフィルタ
(17)よりも前方の部分の前後、左右に設けられている。
下送り搬送装置(19)も、昇降自在および軸線周りに回転
自在な垂直状昇降回転棒(24)と、昇降回転棒(24)の左右
方向外側に位置しかつ軸線周りに回転自在な垂直状回転
棒(25)とよりなる対を複数備えており、これらの対が第
2熱処理室(3)におけるHEPAフィルタ(17)よりも前
方の部分の前後、左右に設けられている。
【0024】図6および図7に示すように、両搬送装置
(18)(19)の各昇降回転棒(22)(24)および各回転棒(23)(2
5)の周囲に、それぞれ各昇降回転棒(22)(24)および各回
転棒(23)(25)の軸線と直角をなしかつ同方向を向いたセ
ラミックス製、たとえば純度99.5%程度のアルミナ
や石英ガラスなどからなる被処理物支持爪(26)と、セラ
ミックス製スペーサ(27)とが交互にかつ着脱自在に嵌め
被せられている。各昇降回転棒(22)(24)および各回転棒
(23)(25)において支持爪(26)間のピッチはそれぞれ等し
くなっている。図8に示すように、各支持爪(26)の上面
に被処理物(S)の載る線状突起(30)が形成されている。
線状突起(30)の代わりに点状突起が形成されていてもよ
い。昇降回転棒(22)(24)および回転棒(23)(25)よりなる
各対は、炉(1) の頂壁および底壁に形成された前後方向
に長い長孔(28)(29)に通されている。
(18)(19)の各昇降回転棒(22)(24)および各回転棒(23)(2
5)の周囲に、それぞれ各昇降回転棒(22)(24)および各回
転棒(23)(25)の軸線と直角をなしかつ同方向を向いたセ
ラミックス製、たとえば純度99.5%程度のアルミナ
や石英ガラスなどからなる被処理物支持爪(26)と、セラ
ミックス製スペーサ(27)とが交互にかつ着脱自在に嵌め
被せられている。各昇降回転棒(22)(24)および各回転棒
(23)(25)において支持爪(26)間のピッチはそれぞれ等し
くなっている。図8に示すように、各支持爪(26)の上面
に被処理物(S)の載る線状突起(30)が形成されている。
線状突起(30)の代わりに点状突起が形成されていてもよ
い。昇降回転棒(22)(24)および回転棒(23)(25)よりなる
各対は、炉(1) の頂壁および底壁に形成された前後方向
に長い長孔(28)(29)に通されている。
【0025】横送り搬送装置(21)は、前後に間隔をおき
かつ連通口(7) を通って両熱処理室(2)(3)にまたがって
設けられるとともに、軸線方向に移動自在で軸線周りに
回転自在である左右方向にのびる1対の中空状移動回転
棒(31)を備えている。各移動回転棒(31)の長さの略中央
部に、左右方向に間隔をおいて2つの略L字状保持爪(3
2)が固定されている。保持爪(32)は、上送り搬送装置(1
8)により第1熱処理室(2) の上端部まで送られてきた被
処理物(S) を受け取って保持するとともに、第2熱処理
室(3) の上端部において下送り搬送装置(19)に受け渡す
ためのものである。各移動回転棒(31)の両端部は、炉
(1) の左右両側壁に形成された前後方向に長い長孔(33)
に通されて炉(1) 外に突出している。
かつ連通口(7) を通って両熱処理室(2)(3)にまたがって
設けられるとともに、軸線方向に移動自在で軸線周りに
回転自在である左右方向にのびる1対の中空状移動回転
棒(31)を備えている。各移動回転棒(31)の長さの略中央
部に、左右方向に間隔をおいて2つの略L字状保持爪(3
2)が固定されている。保持爪(32)は、上送り搬送装置(1
8)により第1熱処理室(2) の上端部まで送られてきた被
処理物(S) を受け取って保持するとともに、第2熱処理
室(3) の上端部において下送り搬送装置(19)に受け渡す
ためのものである。各移動回転棒(31)の両端部は、炉
(1) の左右両側壁に形成された前後方向に長い長孔(33)
に通されて炉(1) 外に突出している。
【0026】上送り搬送装置(18)の昇降回転棒(22)と回
転棒(23)との駆動機構は、次のように炉(1) 外に設けら
れている。
転棒(23)との駆動機構は、次のように炉(1) 外に設けら
れている。
【0027】図9〜図12に示すように、炉(1) が設置
される室内の床面等に基板(34)が固定されている。基板
(34)の上方に、昇降回転棒(22)を支持する昇降回転棒用
水平支持板(35)が配置されている。水平支持板(35)の下
面に複数の垂直軸(36)が固定されている。垂直軸(36)
は、基板(34)に固定されたブラケット(37)に取付けられ
ている軸受装置(38)に摺動自在に通されており、これに
より水平支持板(35)が上下動自在となされている。そし
て、各昇降回転棒(22)の下端部に取付けられた走行体(3
9)が支持板(35)上に前後方向に移動自在に載せられるこ
とにより、各昇降回転棒(22)が走行体(39)を介して昇降
回転棒用水平支持板(35)に支持されている。
される室内の床面等に基板(34)が固定されている。基板
(34)の上方に、昇降回転棒(22)を支持する昇降回転棒用
水平支持板(35)が配置されている。水平支持板(35)の下
面に複数の垂直軸(36)が固定されている。垂直軸(36)
は、基板(34)に固定されたブラケット(37)に取付けられ
ている軸受装置(38)に摺動自在に通されており、これに
より水平支持板(35)が上下動自在となされている。そし
て、各昇降回転棒(22)の下端部に取付けられた走行体(3
9)が支持板(35)上に前後方向に移動自在に載せられるこ
とにより、各昇降回転棒(22)が走行体(39)を介して昇降
回転棒用水平支持板(35)に支持されている。
【0028】昇降回転棒用水平支持板(35)よりも上方の
高さ位置に、回転棒(23)を支持する回転棒用水平支持板
(41)が配置されている。水平支持板(41)は基板(34)上に
立設された4本の支柱(42)の上端に固定されている。水
平支持板(41)上面の左右両側縁部にそれぞれ前後方向に
伸びるガイドレール(43)が固定されている。水平支持板
(41)上に、前後方向に移動しうる2つの移動体(44)が、
前後方向に間隔をおいて配置されている。各移動体(44)
の左右両端部の下面に、ガイドレール(43)上を前後方向
に摺動するスライダ(45)が固定されている。また、各移
動体(44)の左右両端寄りの部分の上面に垂直円筒状の回
転棒支持部材(46)が固定されており、各回転棒(23)の下
端部が支持部材(46)内に回転自在に嵌め入れられてい
る。各支持部材(46)の上端面は各回転棒(23)に設けられ
た外向きフランジ(47)に当接しており、これにより回転
棒(23)の下降が防止されている。こうして、各回転棒(2
3)は、支持部材(46)および移動体(44)を介して回転棒用
水平支持板(41)に支持されている。
高さ位置に、回転棒(23)を支持する回転棒用水平支持板
(41)が配置されている。水平支持板(41)は基板(34)上に
立設された4本の支柱(42)の上端に固定されている。水
平支持板(41)上面の左右両側縁部にそれぞれ前後方向に
伸びるガイドレール(43)が固定されている。水平支持板
(41)上に、前後方向に移動しうる2つの移動体(44)が、
前後方向に間隔をおいて配置されている。各移動体(44)
の左右両端部の下面に、ガイドレール(43)上を前後方向
に摺動するスライダ(45)が固定されている。また、各移
動体(44)の左右両端寄りの部分の上面に垂直円筒状の回
転棒支持部材(46)が固定されており、各回転棒(23)の下
端部が支持部材(46)内に回転自在に嵌め入れられてい
る。各支持部材(46)の上端面は各回転棒(23)に設けられ
た外向きフランジ(47)に当接しており、これにより回転
棒(23)の下降が防止されている。こうして、各回転棒(2
3)は、支持部材(46)および移動体(44)を介して回転棒用
水平支持板(41)に支持されている。
【0029】昇降回転棒(22)の下端部は、移動体(44)に
形成された貫通孔(48)に通されるとともに、回転棒用水
平支持板(41)に形成された前後方向に長い長孔(49)に通
されている。昇降回転棒(22)の下端部には所定長さにわ
たってスプライン軸部(51)が形成されており、スプライ
ン軸部(51)の周囲に、内周面にスプラインの形成された
スリーブ(52)が、スプライン軸部(51)に対して軸線方向
に移動するが、回転はしないように嵌められている。ス
リーブ(52)は、各回転棒支持部材(46)の左右方向内側の
位置において、各移動体(44)の上面に固定された垂直円
筒状体(53)内に回転自在に嵌め入れられている。また、
スリーブ(52)の上端には左右方向内方に突出したアーム
部(54)が一体に形成されている。各移動体(44)に、昇降
回転棒(22)を回転させる回転駆動用流体圧シリンダ(55)
が、そのピストンロッド(56)を前後方向内側に向けた状
態でブラケット(57)を介して取付けられている。各移動
体(44)に取付けられた流体圧シリンダ(55)のピストンロ
ッド(56)の先端に取付けられたアタッチメント(58)に、
左右のスリーブ(52)のアーム部(54)が枢着されており、
ピストンロッド(56)の進出、退入によりスリーブ(52)が
回転させられ、これによって昇降回転棒(22)が回転させ
られるようになっている。
形成された貫通孔(48)に通されるとともに、回転棒用水
平支持板(41)に形成された前後方向に長い長孔(49)に通
されている。昇降回転棒(22)の下端部には所定長さにわ
たってスプライン軸部(51)が形成されており、スプライ
ン軸部(51)の周囲に、内周面にスプラインの形成された
スリーブ(52)が、スプライン軸部(51)に対して軸線方向
に移動するが、回転はしないように嵌められている。ス
リーブ(52)は、各回転棒支持部材(46)の左右方向内側の
位置において、各移動体(44)の上面に固定された垂直円
筒状体(53)内に回転自在に嵌め入れられている。また、
スリーブ(52)の上端には左右方向内方に突出したアーム
部(54)が一体に形成されている。各移動体(44)に、昇降
回転棒(22)を回転させる回転駆動用流体圧シリンダ(55)
が、そのピストンロッド(56)を前後方向内側に向けた状
態でブラケット(57)を介して取付けられている。各移動
体(44)に取付けられた流体圧シリンダ(55)のピストンロ
ッド(56)の先端に取付けられたアタッチメント(58)に、
左右のスリーブ(52)のアーム部(54)が枢着されており、
ピストンロッド(56)の進出、退入によりスリーブ(52)が
回転させられ、これによって昇降回転棒(22)が回転させ
られるようになっている。
【0030】各回転棒(23)の下端部は移動体(44)に形成
された貫通孔(66)に通されている。また、各回転棒(23)
の下端部は、連結ロッド(67)を介して、基板(34)に固定
されたブラケット(68)に回転自在に支持されている垂直
軸(69)に連結されている。回転棒(23)の下端と連結ロッ
ド(67)の上端および連結ロッド(67)の下端と垂直軸(69)
の上端はそれぞれ自在継手(71)により連結されている。
連結ロッド(67)は回転棒用水平支持板(41)の長孔(49)に
通されている。各垂直軸(69)にアーム(72)が固定状に設
けられている。前の左側の垂直軸(69)におけるアーム(7
2)は左斜め後方を向いている。後の左側の垂直軸(69)に
おけるアーム(72)は右斜め後方を向いている。そして、
これら両アーム(72)の先端部に、両アーム(72)を相互に
連結する連結部材(73)の両端部が枢着されている。前の
右側の垂直軸(69)におけるアーム(72)は右斜め後方を向
いている。後の右側の垂直軸(69)におけるアーム(72)は
左斜め後方を向いている。そして、これら両アーム(72)
の先端部に、両アーム(72)を相互に連結する連結部材(7
3)の両端部が枢着されている。後側の2つの垂直軸(69)
の下端部はそれぞれブラケット(68)の軸支持部よりも下
方に突出しており、ここに下部アーム(74)が固定状に設
けられている。左側の垂直軸(69)の下部アーム(74)が右
斜め前方を向くとともに、右側の垂直軸(69)の下部アー
ム(74)は左斜め前方を向いおり、これらの下部アーム(7
4)の先端にそれぞれ上向きピン(75)が固定されている。
された貫通孔(66)に通されている。また、各回転棒(23)
の下端部は、連結ロッド(67)を介して、基板(34)に固定
されたブラケット(68)に回転自在に支持されている垂直
軸(69)に連結されている。回転棒(23)の下端と連結ロッ
ド(67)の上端および連結ロッド(67)の下端と垂直軸(69)
の上端はそれぞれ自在継手(71)により連結されている。
連結ロッド(67)は回転棒用水平支持板(41)の長孔(49)に
通されている。各垂直軸(69)にアーム(72)が固定状に設
けられている。前の左側の垂直軸(69)におけるアーム(7
2)は左斜め後方を向いている。後の左側の垂直軸(69)に
おけるアーム(72)は右斜め後方を向いている。そして、
これら両アーム(72)の先端部に、両アーム(72)を相互に
連結する連結部材(73)の両端部が枢着されている。前の
右側の垂直軸(69)におけるアーム(72)は右斜め後方を向
いている。後の右側の垂直軸(69)におけるアーム(72)は
左斜め後方を向いている。そして、これら両アーム(72)
の先端部に、両アーム(72)を相互に連結する連結部材(7
3)の両端部が枢着されている。後側の2つの垂直軸(69)
の下端部はそれぞれブラケット(68)の軸支持部よりも下
方に突出しており、ここに下部アーム(74)が固定状に設
けられている。左側の垂直軸(69)の下部アーム(74)が右
斜め前方を向くとともに、右側の垂直軸(69)の下部アー
ム(74)は左斜め前方を向いおり、これらの下部アーム(7
4)の先端にそれぞれ上向きピン(75)が固定されている。
【0031】昇降回転棒用水平支持板(35)の下方におい
て、昇降回転棒(22)および回転棒(23)よりなる前側の2
つの対と、同じく後側の2つの対との間の部分に位置す
るように、左右方向に伸びる水平回転軸(76)が配置され
ている。水平回転軸(76)は、基板(34)上に立設された左
右2つのブラケット(77)に回転自在に支持されている。
水平回転軸(76)は、モータ(78)によりギヤボックス(79)
内に配置された図示しないギヤを介して回転させられる
ようになっている。そして、水平回転軸(76)の左半部の
周囲に、左側から端面カム(81)、溝カム(82)および端面
カム(83)がそれぞれ取付けられている。
て、昇降回転棒(22)および回転棒(23)よりなる前側の2
つの対と、同じく後側の2つの対との間の部分に位置す
るように、左右方向に伸びる水平回転軸(76)が配置され
ている。水平回転軸(76)は、基板(34)上に立設された左
右2つのブラケット(77)に回転自在に支持されている。
水平回転軸(76)は、モータ(78)によりギヤボックス(79)
内に配置された図示しないギヤを介して回転させられる
ようになっている。そして、水平回転軸(76)の左半部の
周囲に、左側から端面カム(81)、溝カム(82)および端面
カム(83)がそれぞれ取付けられている。
【0032】基板(34)上に、各端面カム(81)(83)の回転
により水平面内で揺動させられる2つのカムフォロワ(8
4)(85)が設けられており、垂直回転軸(86)(87)により支
持されている。各カムフォロワ(84)(85)の一端にローラ
(88)(89)が取付けられており、他端に切欠き(91)(92)が
形成されている。各カムフォロワ(84)(85)のローラ(88)
(89)が各端面カム(81)(83)のカム面に当接し、切欠き(9
1)(92)内に後側の垂直軸(69)の下部アーム(74)の上向き
ピン(75)が摺動自在に嵌められている。カムフォロワ(8
4)(85)は、引張コイルばね(80)(90)により、ローラ(88)
(89)が各端面カム(81)(83)のカム面に当接する方向に付
勢されている。そして、水平回転軸(76)がモータ(78)に
より回転させられると、各端面カム(81)(83)もこれとと
もに回転し、その結果カムフォロワ(84)(85)が図11に
実線で示す位置と、鎖線で示す位置との間で揺動させら
れるようになっている。カムフォロワ(84)(85)が上記の
ように揺動させられると、上向きピン(75)および下部ア
ーム(74)を介して後側の2つの垂直軸(69)が互いに逆方
向に回転させられ、この垂直軸(69)の回転が連結ロッド
(67)を介して後側の回転棒(23)に伝えられて2つの回転
棒(23)が互いに逆方向に回転させられる。また、後側の
垂直軸(69)の回転は連結部材(73)を介して前側の2つの
垂直軸(69)に伝えられ、前側の2つの垂直軸(69)が互い
に逆方向に回転させられる。前側の2つの垂直軸(69)が
回転すると、この回転が連結ロッド(67)を介して前側の
回転棒(23)に伝えられ、前側の2つの回転棒(23)が互い
に逆方向に回転させられる。こうして、モータ(78)によ
る水平回転軸(76)の回転によって、前側の2つの回転棒
(23)および後側の2つの回転棒(23)が、それぞれ同時に
回転させられる。
により水平面内で揺動させられる2つのカムフォロワ(8
4)(85)が設けられており、垂直回転軸(86)(87)により支
持されている。各カムフォロワ(84)(85)の一端にローラ
(88)(89)が取付けられており、他端に切欠き(91)(92)が
形成されている。各カムフォロワ(84)(85)のローラ(88)
(89)が各端面カム(81)(83)のカム面に当接し、切欠き(9
1)(92)内に後側の垂直軸(69)の下部アーム(74)の上向き
ピン(75)が摺動自在に嵌められている。カムフォロワ(8
4)(85)は、引張コイルばね(80)(90)により、ローラ(88)
(89)が各端面カム(81)(83)のカム面に当接する方向に付
勢されている。そして、水平回転軸(76)がモータ(78)に
より回転させられると、各端面カム(81)(83)もこれとと
もに回転し、その結果カムフォロワ(84)(85)が図11に
実線で示す位置と、鎖線で示す位置との間で揺動させら
れるようになっている。カムフォロワ(84)(85)が上記の
ように揺動させられると、上向きピン(75)および下部ア
ーム(74)を介して後側の2つの垂直軸(69)が互いに逆方
向に回転させられ、この垂直軸(69)の回転が連結ロッド
(67)を介して後側の回転棒(23)に伝えられて2つの回転
棒(23)が互いに逆方向に回転させられる。また、後側の
垂直軸(69)の回転は連結部材(73)を介して前側の2つの
垂直軸(69)に伝えられ、前側の2つの垂直軸(69)が互い
に逆方向に回転させられる。前側の2つの垂直軸(69)が
回転すると、この回転が連結ロッド(67)を介して前側の
回転棒(23)に伝えられ、前側の2つの回転棒(23)が互い
に逆方向に回転させられる。こうして、モータ(78)によ
る水平回転軸(76)の回転によって、前側の2つの回転棒
(23)および後側の2つの回転棒(23)が、それぞれ同時に
回転させられる。
【0033】基板(34)の前端部に立設された支持部材(9
3)および水平回転軸(76)よりも後方の部分で昇降回転棒
用水平支持板(35)の下面に固定されたブラケット(94)
に、溝カム(82)の回転により垂直面内で揺動させられる
前後方向に伸びるカムフォロワ(95)の両端部がそれぞれ
枢着されている。カムフォロワ(95)における長さの中心
部よりブラケット(94)側の部分に、溝カム(82)のカム溝
内に嵌まるローラ(96)が取付けられている。そして、水
平回転軸(76)がモータ(78)により回転させられると、溝
カム(82)もこれとともに回転し、その結果カムフォロワ
(95)が図10に実線で示す位置と、鎖線で示す位置との
間で揺動させられるようになっている。カムフォロワ(9
5)が上記のように揺動させられると、昇降回転棒用水平
支持板(35)が上下動させられる。その結果、この支持板
(35)上に載せられた昇降回転棒(22)が昇降させられる。
3)および水平回転軸(76)よりも後方の部分で昇降回転棒
用水平支持板(35)の下面に固定されたブラケット(94)
に、溝カム(82)の回転により垂直面内で揺動させられる
前後方向に伸びるカムフォロワ(95)の両端部がそれぞれ
枢着されている。カムフォロワ(95)における長さの中心
部よりブラケット(94)側の部分に、溝カム(82)のカム溝
内に嵌まるローラ(96)が取付けられている。そして、水
平回転軸(76)がモータ(78)により回転させられると、溝
カム(82)もこれとともに回転し、その結果カムフォロワ
(95)が図10に実線で示す位置と、鎖線で示す位置との
間で揺動させられるようになっている。カムフォロワ(9
5)が上記のように揺動させられると、昇降回転棒用水平
支持板(35)が上下動させられる。その結果、この支持板
(35)上に載せられた昇降回転棒(22)が昇降させられる。
【0034】回転棒用水平支持板(41)の中央部にブラケ
ット(59)が上方突出状に固定され、ブラケット(59)に前
後方向に伸びるボールねじ軸(61)が回転自在に支持され
ている。ボールねじ軸(61)の左右両端部に互いに捩じれ
方向の異なるおねじ(62)(63)が形成されており、各おね
じ(62)(62)が各移動体(44)の下面に設けられたボールナ
ット(64)にボールを介して嵌められている。ボールねじ
軸(61)の一端にハンドル(65)が取付けられており、ハン
ドル(65)によりボールねじ軸(61)を回転させることによ
って両移動体(44)が互いに接近、離隔するようになって
いる。その結果、昇降回転棒(22)と回転棒(23)とよりな
る対の前後間の間隔が調節される。このとき、昇降回転
棒(22)下端の走行体(39)は昇降回転棒用水平支持板(35)
上を走行する。
ット(59)が上方突出状に固定され、ブラケット(59)に前
後方向に伸びるボールねじ軸(61)が回転自在に支持され
ている。ボールねじ軸(61)の左右両端部に互いに捩じれ
方向の異なるおねじ(62)(63)が形成されており、各おね
じ(62)(62)が各移動体(44)の下面に設けられたボールナ
ット(64)にボールを介して嵌められている。ボールねじ
軸(61)の一端にハンドル(65)が取付けられており、ハン
ドル(65)によりボールねじ軸(61)を回転させることによ
って両移動体(44)が互いに接近、離隔するようになって
いる。その結果、昇降回転棒(22)と回転棒(23)とよりな
る対の前後間の間隔が調節される。このとき、昇降回転
棒(22)下端の走行体(39)は昇降回転棒用水平支持板(35)
上を走行する。
【0035】下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(24)と回
転棒(25)との駆動機構は、上送り搬送装置(18)の昇降回
転棒(22)と回転棒(23)との駆動機構と同様な構成であ
り、炉(1) 外に設けられている。
転棒(25)との駆動機構は、上送り搬送装置(18)の昇降回
転棒(22)と回転棒(23)との駆動機構と同様な構成であ
り、炉(1) 外に設けられている。
【0036】横送り搬送装置(21)の移動回転棒(31)の駆
動機構は、次のように炉(1) 外に設けられている。
動機構は、次のように炉(1) 外に設けられている。
【0037】図3および図4に示すように、炉(1) の左
右両側面の上端部にはそれぞれ板状支持部材(97)(98)が
設けられている。各支持部材(97)(98)の上面に、前後方
向に伸びる1対のレール(99)(100) が左右方向に間隔を
おいて設けられている。そして、各支持部材(97)(98)
に、左右のレール(99)(100) に沿って前後方向に摺動し
うる前後2つの移動体(102)(103)が設けられている。左
側の2つの移動体(102)には、それぞれ左右方向に伸び
るボールねじ軸(104) が回転自在に支持されており、移
動体(102) の左端部に設置されたモータ(105) により回
転させられるようになっている。ボールねじ軸(104) は
移動回転棒(31)の左端に固定されたボールナット(106)
にボールを介して嵌められている。右側の2つの移動体
(103) には、それぞれ左右方向に伸びるスプライン軸(1
07) が回転自在に支持されており、移動体(103) の右端
部に設置されたモータ(108) により回転させられるよう
になっている。スプライン軸(107) は移動回転棒(31)の
右端に固定されかつ内周面にスプラインが形成されたス
リーブ(109) 内に、軸線方向に移動しうるが回転しない
ように嵌め入れられている。
右両側面の上端部にはそれぞれ板状支持部材(97)(98)が
設けられている。各支持部材(97)(98)の上面に、前後方
向に伸びる1対のレール(99)(100) が左右方向に間隔を
おいて設けられている。そして、各支持部材(97)(98)
に、左右のレール(99)(100) に沿って前後方向に摺動し
うる前後2つの移動体(102)(103)が設けられている。左
側の2つの移動体(102)には、それぞれ左右方向に伸び
るボールねじ軸(104) が回転自在に支持されており、移
動体(102) の左端部に設置されたモータ(105) により回
転させられるようになっている。ボールねじ軸(104) は
移動回転棒(31)の左端に固定されたボールナット(106)
にボールを介して嵌められている。右側の2つの移動体
(103) には、それぞれ左右方向に伸びるスプライン軸(1
07) が回転自在に支持されており、移動体(103) の右端
部に設置されたモータ(108) により回転させられるよう
になっている。スプライン軸(107) は移動回転棒(31)の
右端に固定されかつ内周面にスプラインが形成されたス
リーブ(109) 内に、軸線方向に移動しうるが回転しない
ように嵌め入れられている。
【0038】右側の支持部材(98)に前後方向に伸びるね
じ軸(111) が回転自在に支持されている。ねじ軸(111)
の前部および後部にはそれぞれ互いに捩じれ方向の異な
るおねじ(図示略)が形成されており、各移動体(103)
の下面に固定されためねじ部材(112) にそれぞれねじ嵌
められている。ねじ軸(111) の前端部にハンドル(113)
が固定されている。また、左側の支持部材(97)に前後方
向に伸びるガイドバー(114) が取付けられている。ガイ
ドバー(114) の前後両端部に、各移動体(102)の下面に
固定された摺動部材(115) が摺動自在に嵌められてい
る。そして、ハンドル(113) によりねじ軸(111) を回転
させると、おねじとめねじ部材(112) との働きにより右
側の2つの移動体(103) が互いに接近、離隔させられ、
これとともにガイドバー(114) と摺動部材(115) との働
きにより左側の2つの移動体(102)も互いに接近、離隔
させられる。その結果、前後の移動回転棒(31)の前後間
の間隔が調節される。
じ軸(111) が回転自在に支持されている。ねじ軸(111)
の前部および後部にはそれぞれ互いに捩じれ方向の異な
るおねじ(図示略)が形成されており、各移動体(103)
の下面に固定されためねじ部材(112) にそれぞれねじ嵌
められている。ねじ軸(111) の前端部にハンドル(113)
が固定されている。また、左側の支持部材(97)に前後方
向に伸びるガイドバー(114) が取付けられている。ガイ
ドバー(114) の前後両端部に、各移動体(102)の下面に
固定された摺動部材(115) が摺動自在に嵌められてい
る。そして、ハンドル(113) によりねじ軸(111) を回転
させると、おねじとめねじ部材(112) との働きにより右
側の2つの移動体(103) が互いに接近、離隔させられ、
これとともにガイドバー(114) と摺動部材(115) との働
きにより左側の2つの移動体(102)も互いに接近、離隔
させられる。その結果、前後の移動回転棒(31)の前後間
の間隔が調節される。
【0039】このような構成において、図示しない適当
な搬送装置によって、被処理物入口(5) を通って第1熱
処理室(2) 内に搬入された板状の被処理物(S) は、次の
ようにして第2熱処理室(3) の被処理物出口(6) から図
示しない搬送装置によって搬出される。
な搬送装置によって、被処理物入口(5) を通って第1熱
処理室(2) 内に搬入された板状の被処理物(S) は、次の
ようにして第2熱処理室(3) の被処理物出口(6) から図
示しない搬送装置によって搬出される。
【0040】図13に示すように、上送り搬送装置(18)
の昇降回転棒(22)および回転棒(23)の支持爪(26)は前後
方向内方に向けられて互いに向き合っている。また、昇
降回転棒(22)は下降位置にあり、その支持爪(26)は回転
棒(23)の支持爪(26)よりも若干下方に位置している。こ
の状態で、まず被処理物入口(5) から搬入された板状の
被処理物(S) は回転棒(23)の最下位の支持爪(26)上に載
せられる(ステップA)(図13(a) 参照)。ついで、
モータ(78)により水平回転軸(76)を回転させ、溝カム(8
2)とカムフォロワ(95)との働きにより、昇降回転棒用水
平支持板(35)上に載っている昇降回転棒(22)を支持爪(2
6)間の1ピッチよりも小さい距離上昇させて被処理物
(S) を昇降回転棒(22)の最下位の支持爪(26)上に載せ換
えるとともに、両端面カム(81)(83)と両カムフォロワ(8
4)(85)との働きにより、回転棒(23)を回転させてその支
持爪(26)を左右方向外側に向ける(ステップB)(図1
3(b) 参照)。ついで、モータ(78)により水平回転軸(7
6)をさらに回転させることにより、昇降回転棒(22)を上
昇位置まで上昇させる。昇降回転棒(22)の下降位置から
上昇位置までの移動距離は、支持爪(26)間の1ピッチ分
にほぼ等しくなっている。このとき、回転棒(23)は支持
爪(26)を左右方向外側に向けたままの状態である(ステ
ップC)(図13(c) 参照)。ついで、モータ(78)によ
り水平回転軸(76)をさらに回転させることによって、回
転棒(23)を回転させてその支持爪(26)を前後方向内側に
向ける。このとき、昇降回転棒(22)は上昇位置にある
(ステップD)(図13(d) 参照)。ついで、モータ(7
8)により水平回転軸(76)をさらに回転させることによっ
て、昇降回転棒(22)を支持爪(26)間の1ピッチよりも小
さい距離下降させ、昇降回転棒(22)の最下位の支持爪(2
6)に載せられていた被処理物(S) を回転棒(23)の下から
2番目の支持爪(26)上に載せ換えるとともに、流体圧シ
リンダ(55)の働きにより、昇降回転棒(22)を回転させて
その支持爪(26)を左右方向内側に向ける(ステップE)
(図13(e) 参照)。ついで、モータ(78)により水平回
転軸(76)をさらに回転させることによって、昇降回転棒
(22)を下降位置まで下降させる(ステップF)(図13
(f) 参照)。その後、流体圧シリンダ(55)により、昇降
回転棒(22)を回転させてその支持爪(26)を前後方向内側
に向ける(ステップG)(図13(g) 参照)。こうし
て、昇降回転棒(22)および回転棒(23)は図13(a) に示
す状態に戻り、次に搬入されてくる被処理物(S) を待
つ。このようなステップAからステップFまでの動作を
1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことによっ
て、被処理物(S) は上送り搬送装置(18)により第1熱処
理室(2) 内を上方に間欠的に搬送される。
の昇降回転棒(22)および回転棒(23)の支持爪(26)は前後
方向内方に向けられて互いに向き合っている。また、昇
降回転棒(22)は下降位置にあり、その支持爪(26)は回転
棒(23)の支持爪(26)よりも若干下方に位置している。こ
の状態で、まず被処理物入口(5) から搬入された板状の
被処理物(S) は回転棒(23)の最下位の支持爪(26)上に載
せられる(ステップA)(図13(a) 参照)。ついで、
モータ(78)により水平回転軸(76)を回転させ、溝カム(8
2)とカムフォロワ(95)との働きにより、昇降回転棒用水
平支持板(35)上に載っている昇降回転棒(22)を支持爪(2
6)間の1ピッチよりも小さい距離上昇させて被処理物
(S) を昇降回転棒(22)の最下位の支持爪(26)上に載せ換
えるとともに、両端面カム(81)(83)と両カムフォロワ(8
4)(85)との働きにより、回転棒(23)を回転させてその支
持爪(26)を左右方向外側に向ける(ステップB)(図1
3(b) 参照)。ついで、モータ(78)により水平回転軸(7
6)をさらに回転させることにより、昇降回転棒(22)を上
昇位置まで上昇させる。昇降回転棒(22)の下降位置から
上昇位置までの移動距離は、支持爪(26)間の1ピッチ分
にほぼ等しくなっている。このとき、回転棒(23)は支持
爪(26)を左右方向外側に向けたままの状態である(ステ
ップC)(図13(c) 参照)。ついで、モータ(78)によ
り水平回転軸(76)をさらに回転させることによって、回
転棒(23)を回転させてその支持爪(26)を前後方向内側に
向ける。このとき、昇降回転棒(22)は上昇位置にある
(ステップD)(図13(d) 参照)。ついで、モータ(7
8)により水平回転軸(76)をさらに回転させることによっ
て、昇降回転棒(22)を支持爪(26)間の1ピッチよりも小
さい距離下降させ、昇降回転棒(22)の最下位の支持爪(2
6)に載せられていた被処理物(S) を回転棒(23)の下から
2番目の支持爪(26)上に載せ換えるとともに、流体圧シ
リンダ(55)の働きにより、昇降回転棒(22)を回転させて
その支持爪(26)を左右方向内側に向ける(ステップE)
(図13(e) 参照)。ついで、モータ(78)により水平回
転軸(76)をさらに回転させることによって、昇降回転棒
(22)を下降位置まで下降させる(ステップF)(図13
(f) 参照)。その後、流体圧シリンダ(55)により、昇降
回転棒(22)を回転させてその支持爪(26)を前後方向内側
に向ける(ステップG)(図13(g) 参照)。こうし
て、昇降回転棒(22)および回転棒(23)は図13(a) に示
す状態に戻り、次に搬入されてくる被処理物(S) を待
つ。このようなステップAからステップFまでの動作を
1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことによっ
て、被処理物(S) は上送り搬送装置(18)により第1熱処
理室(2) 内を上方に間欠的に搬送される。
【0041】図14および図15に示すように、上送り
搬送装置(18)により被処理物(S) が第1熱処理室(2) 内
を上方に搬送されているときには、モータ(105) により
ボールねじ軸(104) が回転させられ、横送り搬送装置(2
1)の各移動回転棒(31)は、ボールねじ軸(104) とボール
ナット(106) との働きにより右方に移動させられてい
る。このとき、移動回転棒(31)に固定された各保持爪(3
2)は、昇降回転棒(22)および回転棒(23)よりなる各対の
両棒(22)(23)間に位置している。また、モータ(108) に
よりスプライン軸(107) が回転させられ、スリーブ(10
9) を介して移動回転棒(31)もこれとともに回転させら
れ、保持爪(32)が上方に向けられている。そして、上送
り搬送装置(18)の昇降回転棒(22)の最上位の支持爪(26)
に被処理物(S) が載せられており、かつ昇降回転棒(22)
が上昇位置まで上昇すると(ステップD相当)、モータ
(108) によりスプライン軸(107) が回転させられ、スリ
ーブ(109) を介して移動回転棒(31)が回転させられて保
持爪(32)は下方に向けられる。このとき、保持爪(32)の
先端は前後方向内側を向き、かつ上端の被処理物(S) よ
りも若干下方に位置している。また、下送り搬送装置(1
9)の昇降回転棒(24)は下降位置にあり、昇降回転棒(24)
および回転棒(25)の支持爪(26)は前後方向内側を向いて
いる(図14(a) 参照)。ついで、上送り搬送装置(18)
がステップEに相当する動作を行うと、被処理物(S) が
保持爪(32)上に載せ換えられる。このとき、下送り搬送
装置(19)の昇降回転棒(24)が回転させられて支持爪(26)
が左右方向内側を向いている(図14(b) 参照)。つい
で、モータ(105) によりボールねじ軸(104) を回転させ
ることによって、ボールねじ軸(104) とボールナット(1
06)との働きにより移動回転棒(31)を左方に移動させる
と、保持爪(32)に保持された被処理物(S) は連通口(7)
を通って第2熱処理室(3) 内に入る。このとき、下送り
搬送装置(19)の昇降回転棒(24)は、下降位置から支持爪
(26)間の1ピッチよりも小さい距離上昇させられている
(図14(c) 参照)。ついで、下送り搬送装置(19)の昇
降回転棒(24)を回転させて支持爪(26)を前後方向内側に
向けるとともに、上昇位置まで上昇させることにより、
被処理物(S) を昇降回転棒(24)の支持爪(26)上に載せ換
える(図14(d) 参照)。なお、上送り搬送装置(18)の
場合と同様に、下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(24)の
下降位置から上昇位置までの移動距離は、支持爪(26)間
の1ピッチにほぼ等しい。ついで、モータ(108) により
スプライン軸(107) を回転させ、スリーブ(109) を介し
て移動回転棒(31)を回転させることによって保持爪(32)
を上方に向ける。このとき、下送り搬送装置(19)の回転
棒(25)は回転させられて支持爪(26)が左右方向外側を向
いている(図15(e) 参照)。その後、モータ(105) に
よりボールねじ軸(104) を回転させることによって移動
回転棒(31)を右方に移動させる。このとき、下送り搬送
装置(19)の昇降回転棒(24)は図14(c) の高さ位置まで
下降させられている。また、上送り搬送装置(18)の昇降
回転棒(22)の最上位の支持爪(26)には次の被処理物(S)
が載せられており、かつ昇降回転棒(22)は上昇位置に上
昇させられている(ステップD相当)(図15(f) 参
照)。その後、横送り搬送装置(21)の移動回転棒(31)、
下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(24)および回転棒(2
5)、ならびに上送り搬送装置(18)の昇降回転棒(22)およ
び回転棒(23)が図14(a) に示す状態に戻される。この
ような動作を1サイクルとし、このサイクルを繰り返す
ことによって、被処理物(S) は横送り搬送装置(21)によ
り第1熱処理室(2) から第2熱処理室(3) に移される。
搬送装置(18)により被処理物(S) が第1熱処理室(2) 内
を上方に搬送されているときには、モータ(105) により
ボールねじ軸(104) が回転させられ、横送り搬送装置(2
1)の各移動回転棒(31)は、ボールねじ軸(104) とボール
ナット(106) との働きにより右方に移動させられてい
る。このとき、移動回転棒(31)に固定された各保持爪(3
2)は、昇降回転棒(22)および回転棒(23)よりなる各対の
両棒(22)(23)間に位置している。また、モータ(108) に
よりスプライン軸(107) が回転させられ、スリーブ(10
9) を介して移動回転棒(31)もこれとともに回転させら
れ、保持爪(32)が上方に向けられている。そして、上送
り搬送装置(18)の昇降回転棒(22)の最上位の支持爪(26)
に被処理物(S) が載せられており、かつ昇降回転棒(22)
が上昇位置まで上昇すると(ステップD相当)、モータ
(108) によりスプライン軸(107) が回転させられ、スリ
ーブ(109) を介して移動回転棒(31)が回転させられて保
持爪(32)は下方に向けられる。このとき、保持爪(32)の
先端は前後方向内側を向き、かつ上端の被処理物(S) よ
りも若干下方に位置している。また、下送り搬送装置(1
9)の昇降回転棒(24)は下降位置にあり、昇降回転棒(24)
および回転棒(25)の支持爪(26)は前後方向内側を向いて
いる(図14(a) 参照)。ついで、上送り搬送装置(18)
がステップEに相当する動作を行うと、被処理物(S) が
保持爪(32)上に載せ換えられる。このとき、下送り搬送
装置(19)の昇降回転棒(24)が回転させられて支持爪(26)
が左右方向内側を向いている(図14(b) 参照)。つい
で、モータ(105) によりボールねじ軸(104) を回転させ
ることによって、ボールねじ軸(104) とボールナット(1
06)との働きにより移動回転棒(31)を左方に移動させる
と、保持爪(32)に保持された被処理物(S) は連通口(7)
を通って第2熱処理室(3) 内に入る。このとき、下送り
搬送装置(19)の昇降回転棒(24)は、下降位置から支持爪
(26)間の1ピッチよりも小さい距離上昇させられている
(図14(c) 参照)。ついで、下送り搬送装置(19)の昇
降回転棒(24)を回転させて支持爪(26)を前後方向内側に
向けるとともに、上昇位置まで上昇させることにより、
被処理物(S) を昇降回転棒(24)の支持爪(26)上に載せ換
える(図14(d) 参照)。なお、上送り搬送装置(18)の
場合と同様に、下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(24)の
下降位置から上昇位置までの移動距離は、支持爪(26)間
の1ピッチにほぼ等しい。ついで、モータ(108) により
スプライン軸(107) を回転させ、スリーブ(109) を介し
て移動回転棒(31)を回転させることによって保持爪(32)
を上方に向ける。このとき、下送り搬送装置(19)の回転
棒(25)は回転させられて支持爪(26)が左右方向外側を向
いている(図15(e) 参照)。その後、モータ(105) に
よりボールねじ軸(104) を回転させることによって移動
回転棒(31)を右方に移動させる。このとき、下送り搬送
装置(19)の昇降回転棒(24)は図14(c) の高さ位置まで
下降させられている。また、上送り搬送装置(18)の昇降
回転棒(22)の最上位の支持爪(26)には次の被処理物(S)
が載せられており、かつ昇降回転棒(22)は上昇位置に上
昇させられている(ステップD相当)(図15(f) 参
照)。その後、横送り搬送装置(21)の移動回転棒(31)、
下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(24)および回転棒(2
5)、ならびに上送り搬送装置(18)の昇降回転棒(22)およ
び回転棒(23)が図14(a) に示す状態に戻される。この
ような動作を1サイクルとし、このサイクルを繰り返す
ことによって、被処理物(S) は横送り搬送装置(21)によ
り第1熱処理室(2) から第2熱処理室(3) に移される。
【0042】また、下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(2
4)および回転棒(25)が図14(a) 〜図15(f) に示す動
作を繰り返して行うことにより、被処理物(S) は下送り
搬送装置(19)により第2熱処理室(3) 内を下方に間欠的
に搬送される。
4)および回転棒(25)が図14(a) 〜図15(f) に示す動
作を繰り返して行うことにより、被処理物(S) は下送り
搬送装置(19)により第2熱処理室(3) 内を下方に間欠的
に搬送される。
【0043】上述のようにして、被処理物入口(5) を通
って第1熱処理室(2) 内に搬入された板状の被処理物
(S) が第2熱処理室(3) の被処理物出口(6) から搬出さ
れる間に、ヒータ(15)で加熱された高温雰囲気が送風機
(16)により各熱処理室(2)(3)および各循環路(8)(12) に
循環させられて、HEPAフィルタ(17)により清浄化さ
れた高温雰囲気が被処理物(S) に吹き付けられ、これに
より被処理物(S) に適当な熱処理が施される。
って第1熱処理室(2) 内に搬入された板状の被処理物
(S) が第2熱処理室(3) の被処理物出口(6) から搬出さ
れる間に、ヒータ(15)で加熱された高温雰囲気が送風機
(16)により各熱処理室(2)(3)および各循環路(8)(12) に
循環させられて、HEPAフィルタ(17)により清浄化さ
れた高温雰囲気が被処理物(S) に吹き付けられ、これに
より被処理物(S) に適当な熱処理が施される。
【0044】被処理物(S) の大きさ、特に前後方向の幅
が変わった場合には、ハンドル(65)によりボールねじ軸
(61)を回転させることによって、上送り搬送装置(18)お
よび下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(24)および回転棒
(25)よりなる前後の対をそれぞれ互いに接近、離隔させ
て相互間の間隔を変更するとともに、ハンドル(113)に
よりねじ軸(111) を回転させることによって、横送り搬
送装置(21)の前後の移動回転棒(31)を互いに接近、離隔
させて相互間の間隔を変更する。その結果、被処理物
(S) は、確実に支持爪(26)および保持爪(32)上に載せら
れる。
が変わった場合には、ハンドル(65)によりボールねじ軸
(61)を回転させることによって、上送り搬送装置(18)お
よび下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(24)および回転棒
(25)よりなる前後の対をそれぞれ互いに接近、離隔させ
て相互間の間隔を変更するとともに、ハンドル(113)に
よりねじ軸(111) を回転させることによって、横送り搬
送装置(21)の前後の移動回転棒(31)を互いに接近、離隔
させて相互間の間隔を変更する。その結果、被処理物
(S) は、確実に支持爪(26)および保持爪(32)上に載せら
れる。
【0045】また、被処理物(S) の種類や熱処理条件に
よっては、スペーサ(27)の長さを変更して支持爪(26)間
のピッチを変更する必要があるが、この場合には、上送
り搬送装置(18)および下送り搬送装置(19)の駆動機構の
溝カムを変えることにより、昇降回転棒(22)の上下動の
距離を変えるようにする。
よっては、スペーサ(27)の長さを変更して支持爪(26)間
のピッチを変更する必要があるが、この場合には、上送
り搬送装置(18)および下送り搬送装置(19)の駆動機構の
溝カムを変えることにより、昇降回転棒(22)の上下動の
距離を変えるようにする。
【0046】上記実施例においては、上送り搬送装置(1
8)および下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(22)および回
転棒(23)よりなる対の前後の間隔の変更、ならびに横送
り搬送装置(21)の移動回転棒(31)の前後の間隔の変更
は、手動でハンドル(65)(113)によりボールねじ軸(61)
やねじ軸(111) を回転させることにより行われている
が、これに限るものではなく、モータ等により自動的に
ボールねじ軸(61)やねじ軸(111) を回転させるようにし
ておいてもよい。
8)および下送り搬送装置(19)の昇降回転棒(22)および回
転棒(23)よりなる対の前後の間隔の変更、ならびに横送
り搬送装置(21)の移動回転棒(31)の前後の間隔の変更
は、手動でハンドル(65)(113)によりボールねじ軸(61)
やねじ軸(111) を回転させることにより行われている
が、これに限るものではなく、モータ等により自動的に
ボールねじ軸(61)やねじ軸(111) を回転させるようにし
ておいてもよい。
【0047】また、上送り搬送装置(18)および下送り搬
送装置(19)の駆動機構は、上述したものに限るものでは
なく、適宜変更可能である。
送装置(19)の駆動機構は、上述したものに限るものでは
なく、適宜変更可能である。
【0048】
【発明の効果】この発明の連続熱処理装置によれば、上
述のように、被処理物の汚染が防止される。また、温度
制御系が簡単になり、その結果制御の安定性が向上して
熱処理の再現性が良くなる。しかも、被処理物入口から
送り込まれてきた低温の被処理物にサーマルショックに
よる割れが発生することを防止できる。さらに、被処理
物の加熱温度が変更になった場合にも、送風機の吹出部
における高温雰囲気の温度を変更するだけで加熱条件を
設定することができるので、その作業が簡単になる。
述のように、被処理物の汚染が防止される。また、温度
制御系が簡単になり、その結果制御の安定性が向上して
熱処理の再現性が良くなる。しかも、被処理物入口から
送り込まれてきた低温の被処理物にサーマルショックに
よる割れが発生することを防止できる。さらに、被処理
物の加熱温度が変更になった場合にも、送風機の吹出部
における高温雰囲気の温度を変更するだけで加熱条件を
設定することができるので、その作業が簡単になる。
【0049】上送り搬送装置および下送り搬送装置が、
それぞれ昇降および軸線周りに回転自在な垂直状昇降回
転棒と軸線周りに回転自在な垂直状回転棒とよりなる対
を複数備えており、これらの対が各熱処理室の前後、左
右に設けられ、各昇降回転棒および各回転棒の周囲に、
それぞれ同方向を向いたセラミックス製被処理物支持爪
とスペーサとが交互にかつ着脱自在に嵌め被せられてい
ると、これらの搬送装置による被処理物の搬送時に発塵
のおそれがなくなり、被処理物の汚染が防止される。し
かも、支持爪が金属製である場合に発生する被処理物の
金属汚染が防止される。また、スペーサの軸線方向の長
さを変更することにより、支持爪間の間隔を、被処理物
の温度が全体に均一になり、かつ生産性を低下させるこ
とのないような間隔にすることができる。さらに、支持
爪の上面に被処理物の載る突起が形成されていると、被
処理物における支持爪への接触部と被接触部との温度差
がきわめて小さくなり、被処理物全体を均一に加熱でき
る。
それぞれ昇降および軸線周りに回転自在な垂直状昇降回
転棒と軸線周りに回転自在な垂直状回転棒とよりなる対
を複数備えており、これらの対が各熱処理室の前後、左
右に設けられ、各昇降回転棒および各回転棒の周囲に、
それぞれ同方向を向いたセラミックス製被処理物支持爪
とスペーサとが交互にかつ着脱自在に嵌め被せられてい
ると、これらの搬送装置による被処理物の搬送時に発塵
のおそれがなくなり、被処理物の汚染が防止される。し
かも、支持爪が金属製である場合に発生する被処理物の
金属汚染が防止される。また、スペーサの軸線方向の長
さを変更することにより、支持爪間の間隔を、被処理物
の温度が全体に均一になり、かつ生産性を低下させるこ
とのないような間隔にすることができる。さらに、支持
爪の上面に被処理物の載る突起が形成されていると、被
処理物における支持爪への接触部と被接触部との温度差
がきわめて小さくなり、被処理物全体を均一に加熱でき
る。
【0050】上送り搬送装置および下送り搬送装置にお
ける昇降回転棒と回転棒とよりなる対の前後間の間隔が
調節可能となされていると、被処理物の大きさが変化し
た場にも、これに合わせて上記対の前後間の間隔を調節
すれば、被処理物を支持爪の突起上に載せることが可能
になるので、加熱効率が向上するとともに、被処理物の
両面の温度が均一になる。
ける昇降回転棒と回転棒とよりなる対の前後間の間隔が
調節可能となされていると、被処理物の大きさが変化し
た場にも、これに合わせて上記対の前後間の間隔を調節
すれば、被処理物を支持爪の突起上に載せることが可能
になるので、加熱効率が向上するとともに、被処理物の
両面の温度が均一になる。
【0051】上送り搬送装置および下送り搬送装置にお
ける昇降回転棒と回転棒との駆動機構が炉外に設けられ
ていると、炉内での発塵のおそれがなくなり、被処理物
の汚染が防止される。
ける昇降回転棒と回転棒との駆動機構が炉外に設けられ
ていると、炉内での発塵のおそれがなくなり、被処理物
の汚染が防止される。
【0052】横送り搬送装置が、前後に間隔をおきかつ
連通口を通って両熱処理室にまたがって設けられるとと
もに、軸線方向に移動自在で軸線周りに回転自在である
左右方向にのびる移動回転棒を備えており、移動回転棒
に、上送り搬送装置により第1熱処理室の上端部まで送
られてきた被処理物を受け取って保持するとともに、第
2熱処理室の上端部において下送り搬送装置に受け渡す
保持爪が固定状に設けられていると、被処理物の第1熱
処理室から第2熱処理室への送り作業時に発塵のおそれ
がないので、被処理物の汚染が防止される。
連通口を通って両熱処理室にまたがって設けられるとと
もに、軸線方向に移動自在で軸線周りに回転自在である
左右方向にのびる移動回転棒を備えており、移動回転棒
に、上送り搬送装置により第1熱処理室の上端部まで送
られてきた被処理物を受け取って保持するとともに、第
2熱処理室の上端部において下送り搬送装置に受け渡す
保持爪が固定状に設けられていると、被処理物の第1熱
処理室から第2熱処理室への送り作業時に発塵のおそれ
がないので、被処理物の汚染が防止される。
【0053】横送り用搬送装置の前後の移動回転棒の間
隔が調節可能となされていると、被処理物の大きさが変
化した場合にも、これに合わせて上記移動回転棒の前後
間の間隔を調節すれば、被処理物を保持爪上に載せるこ
とが可能になるので、加熱効率が向上するとともに、被
処理物の両面の温度が均一になる。
隔が調節可能となされていると、被処理物の大きさが変
化した場合にも、これに合わせて上記移動回転棒の前後
間の間隔を調節すれば、被処理物を保持爪上に載せるこ
とが可能になるので、加熱効率が向上するとともに、被
処理物の両面の温度が均一になる。
【図1】この発明による連続熱処理装置の実施例を示す
正面から見た垂直断面図である。
正面から見た垂直断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII −III 線断面図である。
【図4】連続熱処理装置の上部を示す正面から見た部分
断面図である。
断面図である。
【図5】上送り搬送装置、下送り搬送装置および横送り
搬送装置の一部分を示す斜視図である。
搬送装置の一部分を示す斜視図である。
【図6】昇降回転棒および回転棒の拡大横断面図であ
る。
る。
【図7】昇降回転棒および回転棒の部分拡大側面図であ
る。
る。
【図8】支持爪の部分拡大図である。
【図9】上送り搬送装置の駆動機構を拡大して示す正面
図である。
図である。
【図10】一部を省略して示す図9のX−X線断面図で
ある。
ある。
【図11】一部を省略して示す図9のXI−XI線断面図で
ある。
ある。
【図12】上送り搬送装置の駆動機構の回転棒用水平支
持板よりも上方の部分を示す斜視図である。
持板よりも上方の部分を示す斜視図である。
【図13】上送り搬送装置による搬送動作を順番に示す
図である。
図である。
【図14】横送り搬送装置による搬送動作の前半部から
中盤部を示す図である。
中盤部を示す図である。
【図15】横送り搬送装置による搬送動作の後半部を示
す図である。
す図である。
(1) 炉 (2) 第1熱処理室 (3) 第2熱処理室 (4) 隔壁 (5) 被処理物入口 (6) 被処理物出口 (7) 連通口 (8) 循環路 (12) 循環路 (15) ヒータ (16) 送風機 (17) HEPAフィルタ (18) 上送り搬送装置 (19) 下送り搬送装置 (21) 横送り搬送装置
Claims (7)
- 【請求項1】 炉内に上下方向にのびる第1および第2
の熱処理室が隔壁を介して並列状に設けられており、第
1の熱処理室の下端部に被処理物入口が形成されるとと
もに第2の熱処理室の下端部に被処理物出口が形成さ
れ、隔壁の上端部に両熱処理室を相互に連通させる連通
口が形成され、第1の熱処理室内に、被処理物入口から
送り込まれてきた被処理物を1つずつ保持して間欠的に
上方に送る上送り搬送装置が設けられ、第2の熱処理室
内に連通口を通って第1の熱処理室から送り込まれてき
た被処理物を1つずつ保持して間欠的に下方に送る下送
り搬送装置が設けられ、炉内の上端部に、上送り搬送装
置により第1の熱処理室の上端部まで送られてきた被処
理物を受け取るとともに連通口を通して第2の熱処理室
に送り込み、さらに下送り搬送装置に受け渡す横送り搬
送装置が設けられている連続熱処理装置において、 内部にヒータおよび送風機が配置され、かつヒータで加
熱した高温雰囲気を送風機により各熱処理室に循環させ
る循環路が具備せしめられ、各熱処理室または各循環路
にフィルタが配置され、高温雰囲気が、被処理物に吹き
付けられる前に、フィルタにより清浄化されるようにな
されている連続熱処理装置。 - 【請求項2】 上送り搬送装置および下送り搬送装置
が、それぞれ昇降自在および軸線周りに回転自在な垂直
状昇降回転棒と軸線周りに回転自在な垂直状回転棒とよ
りなる対を複数備えており、これらの対が各熱処理室の
前後に左右方向に間隔をおいて設けられ、各昇降回転棒
および各回転棒の周囲に、それぞれ同方向を向いたセラ
ミックス製被処理物支持爪とセラミックス製スペーサと
が交互にかつ着脱自在に嵌め被せられ、支持爪の上面に
被処理物の載る突起が形成されている請求項1記載の連
続熱処理装置。 - 【請求項3】 上送り搬送装置および下送り搬送装置に
おける昇降回転棒と回転棒とよりなる対の前後間の間隔
が調節可能となされている請求項2記載の連続熱処理装
置。 - 【請求項4】 上送り搬送装置および下送り搬送装置に
おける昇降回転棒と回転棒との駆動機構が炉外に設けら
れている請求項2記載の連続熱処理装置。 - 【請求項5】 横送り搬送装置が、前後に間隔をおきか
つ連通口を通って両熱処理室にまたがって設けられると
ともに、軸線方向に移動自在で軸線周りに回転自在であ
る左右方向にのびる移動回転棒を備えており、移動回転
棒に、上送り搬送装置により第1熱処理室の上端部まで
送られてきた被処理物を受け取って保持するとともに、
第2熱処理室の上端部において下送り搬送装置に受け渡
す保持爪が固定状に設けられている請求項1記載の連続
熱処理装置。 - 【請求項6】 横送り搬送装置における前後の移動回転
棒の間隔が調節可能となされている請求項5記載の連続
熱処理装置。 - 【請求項7】 横送り搬送装置における移動回転棒の駆
動機構が炉外に設けられている請求項5記載の連続熱処
理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15562094A JPH0822771A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 連続熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15562094A JPH0822771A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 連続熱処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0822771A true JPH0822771A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15609994
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15562094A Pending JPH0822771A (ja) | 1994-07-07 | 1994-07-07 | 連続熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0822771A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012139909A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Yayoi Chemical Industry Co Ltd | 壁紙糊付機 |
KR20160079389A (ko) * | 2014-12-26 | 2016-07-06 | 주식회사 비아트론 | 배치 타입 인라인 열처리 장치 |
JP2022037806A (ja) * | 2020-08-25 | 2022-03-09 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 縦型加熱炉 |
-
1994
- 1994-07-07 JP JP15562094A patent/JPH0822771A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012139909A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Yayoi Chemical Industry Co Ltd | 壁紙糊付機 |
KR20160079389A (ko) * | 2014-12-26 | 2016-07-06 | 주식회사 비아트론 | 배치 타입 인라인 열처리 장치 |
JP2022037806A (ja) * | 2020-08-25 | 2022-03-09 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 縦型加熱炉 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020305 |