JPH08227680A - ビ−ム装置 - Google Patents
ビ−ム装置Info
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- JPH08227680A JPH08227680A JP3094295A JP3094295A JPH08227680A JP H08227680 A JPH08227680 A JP H08227680A JP 3094295 A JP3094295 A JP 3094295A JP 3094295 A JP3094295 A JP 3094295A JP H08227680 A JPH08227680 A JP H08227680A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は試料の傾斜にともなう試料のず
れを精度よく簡単に補正するのに適したビ−ム装置を提
供することにある。 【構成】ステ−ジ3の上面(z=15mm)にビ−ム1
のフォ−カスを合わせステ−ジ傾斜補正する。このとき
の傾斜中心軸P0(x0,y0)を求め傾斜補正用デ−タ
生成器10に格納する。試料高さが変わった場合、ステ
−ジの高さ(Z軸駆動系7)を調整して試料の上面高さ
をz=15mmにする。このときステ−ジZ軸駆動系7
の移動量をtとすると、ステ−ジが任意傾斜角θ傾いた
とき、観察点P2をビ−ム直下(z軸上)に位置付ける
ためのX,Y軸駆動系6の補正量lは次式から求まる。 l=l0+(α(cosθ−1)−βsinθ)t/c
osθ ただし、l0は傾斜補正時のXステ−ジの補正量(P0か
ら求まる)。α、βは装置固有の定数。
れを精度よく簡単に補正するのに適したビ−ム装置を提
供することにある。 【構成】ステ−ジ3の上面(z=15mm)にビ−ム1
のフォ−カスを合わせステ−ジ傾斜補正する。このとき
の傾斜中心軸P0(x0,y0)を求め傾斜補正用デ−タ
生成器10に格納する。試料高さが変わった場合、ステ
−ジの高さ(Z軸駆動系7)を調整して試料の上面高さ
をz=15mmにする。このときステ−ジZ軸駆動系7
の移動量をtとすると、ステ−ジが任意傾斜角θ傾いた
とき、観察点P2をビ−ム直下(z軸上)に位置付ける
ためのX,Y軸駆動系6の補正量lは次式から求まる。 l=l0+(α(cosθ−1)−βsinθ)t/c
osθ ただし、l0は傾斜補正時のXステ−ジの補正量(P0か
ら求まる)。α、βは装置固有の定数。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビ−ム装置、特に半導体
分野において超微細加工により高密度に集積されたLS
Iのプロセス評価のために、試料の目的の場所を加工
し、その加工断面を、試料を傾斜して観察するときに起
こる観察点(着目点)の位置シフトの補正を行なうビ−
ム装置に関するものである。
分野において超微細加工により高密度に集積されたLS
Iのプロセス評価のために、試料の目的の場所を加工
し、その加工断面を、試料を傾斜して観察するときに起
こる観察点(着目点)の位置シフトの補正を行なうビ−
ム装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】FIB(Focused Ion Beam)加工装置に
おいては、試料加工とその加工断面の観察を1つのイオ
ン源からのイオンビ−ムで行なっている。このため、加
工後はイオンビ−ムに対して観察面が見えるように、ス
テ−ジしたがって試料を傾斜させる必要がある。このと
き、傾斜像が、ステ−ジの傾斜による断面観察時に視野
から外れてしまい、再度視野に像が入るように、ステ−
ジの調整あるいは走査ビ−ムのシフトを行う必要があ
る。
おいては、試料加工とその加工断面の観察を1つのイオ
ン源からのイオンビ−ムで行なっている。このため、加
工後はイオンビ−ムに対して観察面が見えるように、ス
テ−ジしたがって試料を傾斜させる必要がある。このと
き、傾斜像が、ステ−ジの傾斜による断面観察時に視野
から外れてしまい、再度視野に像が入るように、ステ−
ジの調整あるいは走査ビ−ムのシフトを行う必要があ
る。
【0003】この問題を解決するために従来は、ステ−
ジの上に固定された試料上の観察点(着目点)にイオン
ビ−ムが照射されているとき、この観察点が試料の傾斜
軸上にあるようにステ−ジが傾斜するユ−セントリック
な機械機構を備えている。
ジの上に固定された試料上の観察点(着目点)にイオン
ビ−ムが照射されているとき、この観察点が試料の傾斜
軸上にあるようにステ−ジが傾斜するユ−セントリック
な機械機構を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来方法は数10
μmの領域の断面観察には十分な性能を発揮する。とこ
ろが最近では、サブミクロンの寸法を有する素子の加工
及び断面観察には、0.1 μm 以下の高精度が要求さ
れる。
μmの領域の断面観察には十分な性能を発揮する。とこ
ろが最近では、サブミクロンの寸法を有する素子の加工
及び断面観察には、0.1 μm 以下の高精度が要求さ
れる。
【0005】しかし、5軸ステ−ジなどレ−ザ測長を備
えない場合、ステ−ジの現在値(位置)を正しくビ−ム
照射系にフィ−ドバックできないため、機構系の誤差が
そのまま測長誤差になる。また、ステ−ジ自体の製作誤
差や設置誤差等により数μmの誤差が生じるため、ステ
−ジ移動に伴う補正を必要とする。しかし、従来補正法
では、ステ−ジ位置精度が8”全面で±10μmであ
り、最近の要求には不十分である。
えない場合、ステ−ジの現在値(位置)を正しくビ−ム
照射系にフィ−ドバックできないため、機構系の誤差が
そのまま測長誤差になる。また、ステ−ジ自体の製作誤
差や設置誤差等により数μmの誤差が生じるため、ステ
−ジ移動に伴う補正を必要とする。しかし、従来補正法
では、ステ−ジ位置精度が8”全面で±10μmであ
り、最近の要求には不十分である。
【0006】傾斜補正に関しては、試料高さが変わると
精度がでないため、試料が変わるごとに補正をやり直さ
ないと正しく補正できないという問題があった。
精度がでないため、試料が変わるごとに補正をやり直さ
ないと正しく補正できないという問題があった。
【0007】本発明の目的は試料の傾斜にともなう試料
のずれを精度よく簡単に補正するのに適したビ−ム装置
を提供することにある。
のずれを精度よく簡単に補正するのに適したビ−ム装置
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の課題解決手段は
次のとおりである。
次のとおりである。
【0009】1. ビ−ム装置であって、これは、ビ−
ムを放射するビ−ム源と、そのビ−ムを試料が配置され
る予め定められた位置に収束する手段と、前記試料を3
次元方向に移動すると共に前記ビ−ムに対して傾斜する
手段とを備えたビ−ム装置であって、前記試料の傾斜に
ともなって生じる前記予め定められた位置に対する前記
試料のずれを補正する手段を備え、該補正手段は前記試
料を予め定められた位置に位置付けるように前記ビ−ム
軸方向に移動させたときのその試料の移動量に比例する
試料高さ及び前記試料を傾斜させたときのその試料の傾
斜角を関数として前記ずれを補正することを特徴とする
(請求項1)。
ムを放射するビ−ム源と、そのビ−ムを試料が配置され
る予め定められた位置に収束する手段と、前記試料を3
次元方向に移動すると共に前記ビ−ムに対して傾斜する
手段とを備えたビ−ム装置であって、前記試料の傾斜に
ともなって生じる前記予め定められた位置に対する前記
試料のずれを補正する手段を備え、該補正手段は前記試
料を予め定められた位置に位置付けるように前記ビ−ム
軸方向に移動させたときのその試料の移動量に比例する
試料高さ及び前記試料を傾斜させたときのその試料の傾
斜角を関数として前記ずれを補正することを特徴とする
(請求項1)。
【0010】2. 課題解決手段1のビ−ム装置であっ
て、これは前記収束手段のビ−ム収束条件を記憶する手
段を備えていることを特徴とする(請求項2)。
て、これは前記収束手段のビ−ム収束条件を記憶する手
段を備えていることを特徴とする(請求項2)。
【0011】3. 課題解決手段1又は2のビ−ム装置
であって、前記関数は前記試料高さに乗じられるべき高
さ係数を含むことを特徴とする(請求項3)。
であって、前記関数は前記試料高さに乗じられるべき高
さ係数を含むことを特徴とする(請求項3)。
【0012】4. 課題解決手段3のビ−ム装置であっ
て、前記高さ係数は前記試料の傾斜中心軸位置の前記試
料高さ依存性に関する定数であることを特徴とする(請
求項4)。
て、前記高さ係数は前記試料の傾斜中心軸位置の前記試
料高さ依存性に関する定数であることを特徴とする(請
求項4)。
【0013】5. 課題解決手段4のビ−ム装置であっ
て、前記高さ係数は前記試料を前記ビ−ム軸方向の第1
及び第2の位置に選択的に位置付けたときの前記試料の
傾斜中心軸の位置にもとづいて定められたものであるこ
とを特徴とする(請求項5)。
て、前記高さ係数は前記試料を前記ビ−ム軸方向の第1
及び第2の位置に選択的に位置付けたときの前記試料の
傾斜中心軸の位置にもとづいて定められたものであるこ
とを特徴とする(請求項5)。
【0014】6. 課題解決手段2〜5のいずれかのビ
−ム装置であって、前記関数は前記試料を第1、第2及
び第3の傾斜角に設定したときの前記試料の傾斜中心の
位置を一定値として含むことを特徴とする(請求項
6)。
−ム装置であって、前記関数は前記試料を第1、第2及
び第3の傾斜角に設定したときの前記試料の傾斜中心の
位置を一定値として含むことを特徴とする(請求項
6)。
【0015】7 課題解決手段6のビ−ム装置であっ
て、これは前記高さ係数及び傾斜中心の位置を表す一定
値を記憶する手段を含むことを特徴とする(請求項
7)。
て、これは前記高さ係数及び傾斜中心の位置を表す一定
値を記憶する手段を含むことを特徴とする(請求項
7)。
【0016】
【作用】本発明においては、試料の傾斜にともなって生
じる予め定められた位置に対する試料のずれを補正する
手段を備え、この補正手段は試料を予め定められた位置
に位置付けるようにビ−ム軸方向に移動させたときのそ
の試料の移動量に比例する試料高さ及び試料を傾斜させ
たときのその傾斜角を関数として試料のずれを補正する
ようにしている。これによれば、試料の傾斜にともなう
試料のずれを精度よく簡単に補正するのに適したビ−ム
装置が提供される。
じる予め定められた位置に対する試料のずれを補正する
手段を備え、この補正手段は試料を予め定められた位置
に位置付けるようにビ−ム軸方向に移動させたときのそ
の試料の移動量に比例する試料高さ及び試料を傾斜させ
たときのその傾斜角を関数として試料のずれを補正する
ようにしている。これによれば、試料の傾斜にともなう
試料のずれを精度よく簡単に補正するのに適したビ−ム
装置が提供される。
【0017】
【実施例】図2は本発明の基本原理を説明する図であ
る。これは、ステ−ジに固定された試料にビ−ムが照射
されている状態で、試料の厚さtを無視したときに観察
点(着目点)P1が傾斜中心軸P0を中心として傾斜角θ
だけ傾斜されることによりP2点にシフトすることを表
している。
る。これは、ステ−ジに固定された試料にビ−ムが照射
されている状態で、試料の厚さtを無視したときに観察
点(着目点)P1が傾斜中心軸P0を中心として傾斜角θ
だけ傾斜されることによりP2点にシフトすることを表
している。
【0018】本発明の補正原理を説明するにあたり、ス
テ−ジの傾斜回転軸はY軸に平行と仮定する。その仮定
の下で図3中の3つの点P0,P1,P2の関係式をX−
Z平面(Z軸はビ−ム軸と一致する)上で考える。今、
傾斜角θ=0におけるステ−ジ上での試料の厚さtが0
のとき、観察点P1の(x1,z1)座標を(0,0)と
し、更に傾斜中心軸P0の座標を(−x0,−z0)、傾
斜角θ時の観察点P2の座標を(x2,z2)とする。こ
こで、傾斜中心はP0であるから、数1が成り立つ。
テ−ジの傾斜回転軸はY軸に平行と仮定する。その仮定
の下で図3中の3つの点P0,P1,P2の関係式をX−
Z平面(Z軸はビ−ム軸と一致する)上で考える。今、
傾斜角θ=0におけるステ−ジ上での試料の厚さtが0
のとき、観察点P1の(x1,z1)座標を(0,0)と
し、更に傾斜中心軸P0の座標を(−x0,−z0)、傾
斜角θ時の観察点P2の座標を(x2,z2)とする。こ
こで、傾斜中心はP0であるから、数1が成り立つ。
【0019】
【数1】
【0020】これは、整理すると数2及び数3のように
なる。
なる。
【0021】
【数2】
【0022】
【数3】
【0023】そこで、観察点P2をビ−ム直下(Z軸
上)にするには、一般にはZ軸駆動系に可動範囲の制限
があるので、X軸駆動系を、数2を用いて
上)にするには、一般にはZ軸駆動系に可動範囲の制限
があるので、X軸駆動系を、数2を用いて
【0024】
【数4】
【0025】だけ移動すれば良い。
【0026】一方、試料厚さt≠0の場合、観察点P1
が(0,t)になるのでステ−ジの傾斜中心を(−
x0,−z0−t)とすると、数4と同様に考えることが
できる。したがってステ−ジ傾斜による像シフトをビ−
ム直下(Z軸上)にするには、ステ−ジをX方向に
が(0,t)になるのでステ−ジの傾斜中心を(−
x0,−z0−t)とすると、数4と同様に考えることが
できる。したがってステ−ジ傾斜による像シフトをビ−
ム直下(Z軸上)にするには、ステ−ジをX方向に
【0027】
【数5】
【0028】移動すればよい。
【0029】しかし、数5を実際に用いるには、tを何
らかの方法で測定する必要がある。また、tの意味する
ところは観察試料そのものの厚さではなく、傾斜補正に
用いた標準マ−クの高さと観察試料の上面高さの相対値
である。そのため、上記シフト方法を用いるには試料ご
とに補正をやり直す必要がある。
らかの方法で測定する必要がある。また、tの意味する
ところは観察試料そのものの厚さではなく、傾斜補正に
用いた標準マ−クの高さと観察試料の上面高さの相対値
である。そのため、上記シフト方法を用いるには試料ご
とに補正をやり直す必要がある。
【0030】そこで、これを補うことで任意の厚さの試
料に対しても傾斜補正をやり直すことなく、かつ精度良
く傾斜に伴う観察像のシフトを補正し、断面観察を可能
ならしめることができる。以下、その傾斜補正法につい
て述べる。
料に対しても傾斜補正をやり直すことなく、かつ精度良
く傾斜に伴う観察像のシフトを補正し、断面観察を可能
ならしめることができる。以下、その傾斜補正法につい
て述べる。
【0031】本発明の傾斜点のシフトの補正のために
は、予めステ−ジ(Z軸)が動いた場合の傾斜中心軸の
座標(x0,z0)及び後述のα,βを傾斜補正用デ−タ
として求める必要がある。その方法について、以下説明
する。
は、予めステ−ジ(Z軸)が動いた場合の傾斜中心軸の
座標(x0,z0)及び後述のα,βを傾斜補正用デ−タ
として求める必要がある。その方法について、以下説明
する。
【0032】2つの傾斜角θ(=45°),θ’(=5
5°)に対する標準マ−クの実測座標を(x45,
z45),(x55,z55)、原点を傾斜角0度の標準マ−
ク位置(x00,z00)に決めると、X軸座標については
数2は以下のように表される。
5°)に対する標準マ−クの実測座標を(x45,
z45),(x55,z55)、原点を傾斜角0度の標準マ−
ク位置(x00,z00)に決めると、X軸座標については
数2は以下のように表される。
【0033】
【数6】
【0034】
【数7】
【0035】よって、P0座標(x0,z0)は数2、3
から次式のように求まる。
から次式のように求まる。
【0036】
【数8】
【0037】
【数9】
【0038】次に、ステ−ジZ軸駆動系が動いた場合、
P0点の座標依存性(高さ依存性)を調べる。そこで、
実験的に求めた結果を図3に示す。たとえば、ステ−ジ
高さz1=15mmの場合の傾斜中心軸を(x0,z0)、
同様に、z2=16mmの場合の傾斜中心軸を(x0',
z0')とすると、1次式近似によりステ−ジの高さがz
1からt変化したときの傾斜中心(xt0,zt0)を次式
から求めることができる。
P0点の座標依存性(高さ依存性)を調べる。そこで、
実験的に求めた結果を図3に示す。たとえば、ステ−ジ
高さz1=15mmの場合の傾斜中心軸を(x0,z0)、
同様に、z2=16mmの場合の傾斜中心軸を(x0',
z0')とすると、1次式近似によりステ−ジの高さがz
1からt変化したときの傾斜中心(xt0,zt0)を次式
から求めることができる。
【0039】
【数10】
【0040】
【数11】
【0041】ここで、図3の実験結果の場合、α、βを
求めると、α=−0.1,β=0.9となる。
求めると、α=−0.1,β=0.9となる。
【0042】数10、11から得られる傾斜中心(x
t0,zt0)を数2の(x0,z0)に代入し、数4を用い
て整理すると、観察点P2をビ−ム直下(Z軸上)に位
置づけるようにするには、X軸駆動系をステ−ジ面に沿
って
t0,zt0)を数2の(x0,z0)に代入し、数4を用い
て整理すると、観察点P2をビ−ム直下(Z軸上)に位
置づけるようにするには、X軸駆動系をステ−ジ面に沿
って
【0043】
【数12】
【0044】だけ移動すればよい。
【0045】また、実験でα、βはステ−ジX−Y位置
によらないことが分かった。そのため、α、βは装置の
固有値であり、一度求めレジスタに格納すれば再度求め
る必要がない値である。
によらないことが分かった。そのため、α、βは装置の
固有値であり、一度求めレジスタに格納すれば再度求め
る必要がない値である。
【0046】図1は本発明の一実施例を説明する図であ
る。以下、ステ−ジ傾斜に伴う操作手順の一実施例を説
明する。まず、予め、上記方法でα、βを求め、そして
これは傾斜補正用デ−タ生成器10に格納されているも
のとする。フォ−カス調整用にステ−ジ3に設置されて
いる試料2(標準マ−クまたはメッシュ)位置にステ−
ジ3を移動する。このとき、ステ−ジ3のZ軸駆動系7
をイオン源11側に最も高くした状態(例えばz1=1
5mm)である。また、イオン源11からのイオンビ−ム
1はイオン引出レンズ、コンデンサレンズ等からなる照
射レンズ系13で収束され、更に偏向電源15によって
駆動される偏向器16により偏向走査される。それによ
って試料2(標準マ−ク)から発生される2次粒子は検
出器17によって検出され、この検出された信号は表示
装置18に導かれ、これによって表示装置18の操作画
面には試料の像が表示される。
る。以下、ステ−ジ傾斜に伴う操作手順の一実施例を説
明する。まず、予め、上記方法でα、βを求め、そして
これは傾斜補正用デ−タ生成器10に格納されているも
のとする。フォ−カス調整用にステ−ジ3に設置されて
いる試料2(標準マ−クまたはメッシュ)位置にステ−
ジ3を移動する。このとき、ステ−ジ3のZ軸駆動系7
をイオン源11側に最も高くした状態(例えばz1=1
5mm)である。また、イオン源11からのイオンビ−ム
1はイオン引出レンズ、コンデンサレンズ等からなる照
射レンズ系13で収束され、更に偏向電源15によって
駆動される偏向器16により偏向走査される。それによ
って試料2(標準マ−ク)から発生される2次粒子は検
出器17によって検出され、この検出された信号は表示
装置18に導かれ、これによって表示装置18の操作画
面には試料の像が表示される。
【0047】試料2(標準マ−ク)の観察点P1が走査
画面の視野中央に位置するように、制御計算機4からの
命令にもとずいてX,Y軸駆動系6を介してステ−ジ3
を調整する。ステ−ジ3の試料2(z=15)に照射レ
ンズ系13を用いてビ−ム1のフォ−カスを合わせ、傾
斜補正時のフォ−カス条件として照射レンズ系13のレ
ンズレジスタ12に格納する。試料2(標準マ−ク)の
観察点P1の座標(x0 0,z00)をステ−ジの位置検出
器9を介して傾斜補正用デ−タ生成器10により実測す
る。次に特定の2つの傾斜角(例えば45度と55度)
に対して、制御計算機4からの命令に基ずいて傾斜軸駆
動系5を介して傾斜させ、そのつど試料2(標準マ−
ク)の観察点P1が走査画面の視野の中央に入るよう
に、制御計算機4からの指令にもとずきX,Y駆動系6
を介してステ−ジ3を調整し、2つの傾斜角に対する標
準マ−ク座標すなわち観察点P1の座標(x45,
z45),(x5 5,z55)を、ステ−ジの位置検出器9を
介して傾斜補正用デ−タ生成器10により実測する。こ
の傾斜補正用デ−タ生成器10のデ−タをもとに、制御
計算機4で数8、9を用いて傾斜中心軸P0(x0,
y0)を求める。この点P0を傾斜補正用デ−タ生成器1
0に格納する。以上が傾斜補正である。また、このとき
の照射レンズ系13の収束条件はレンズレジスタ12に
登録(記憶)される。
画面の視野中央に位置するように、制御計算機4からの
命令にもとずいてX,Y軸駆動系6を介してステ−ジ3
を調整する。ステ−ジ3の試料2(z=15)に照射レ
ンズ系13を用いてビ−ム1のフォ−カスを合わせ、傾
斜補正時のフォ−カス条件として照射レンズ系13のレ
ンズレジスタ12に格納する。試料2(標準マ−ク)の
観察点P1の座標(x0 0,z00)をステ−ジの位置検出
器9を介して傾斜補正用デ−タ生成器10により実測す
る。次に特定の2つの傾斜角(例えば45度と55度)
に対して、制御計算機4からの命令に基ずいて傾斜軸駆
動系5を介して傾斜させ、そのつど試料2(標準マ−
ク)の観察点P1が走査画面の視野の中央に入るよう
に、制御計算機4からの指令にもとずきX,Y駆動系6
を介してステ−ジ3を調整し、2つの傾斜角に対する標
準マ−ク座標すなわち観察点P1の座標(x45,
z45),(x5 5,z55)を、ステ−ジの位置検出器9を
介して傾斜補正用デ−タ生成器10により実測する。こ
の傾斜補正用デ−タ生成器10のデ−タをもとに、制御
計算機4で数8、9を用いて傾斜中心軸P0(x0,
y0)を求める。この点P0を傾斜補正用デ−タ生成器1
0に格納する。以上が傾斜補正である。また、このとき
の照射レンズ系13の収束条件はレンズレジスタ12に
登録(記憶)される。
【0048】次に、試料交換などで試料高さが変わった
場合、照射レンズ系13のレンズレジスタ12を参照
し、傾斜補正時のフォ−カス条件に戻す。この後、フォ
−カスが合うように制御計算機4からの指令にもとづ
き、Z駆動系7を介してステ−ジ3を調整(ステ−ジ高
さZ軸駆動系7を微調)する。このときのZ軸駆動系7
の移動量t(試料高さはこれに比例する)をステ−ジの
位置検出器9を介して傾斜補正用デ−タ生成器10によ
り実測する。ステ−ジ3を任意傾斜角θ傾けたとき、制
御計算機4で傾斜補正用デ−タ生成器10のデ−タα、
β、点P0(x0,z0)、tを参照し、数12を用い
て、観察点P2をビ−ム直下(z軸上)に位置させるた
めのX,Y軸駆動系6の補正量l(数12)を算出す
る。この値にもとづいて、傾斜補正器8を介してX,Y
軸駆動系6を制御し、ステ−ジの補正移動を実施する。
場合、照射レンズ系13のレンズレジスタ12を参照
し、傾斜補正時のフォ−カス条件に戻す。この後、フォ
−カスが合うように制御計算機4からの指令にもとづ
き、Z駆動系7を介してステ−ジ3を調整(ステ−ジ高
さZ軸駆動系7を微調)する。このときのZ軸駆動系7
の移動量t(試料高さはこれに比例する)をステ−ジの
位置検出器9を介して傾斜補正用デ−タ生成器10によ
り実測する。ステ−ジ3を任意傾斜角θ傾けたとき、制
御計算機4で傾斜補正用デ−タ生成器10のデ−タα、
β、点P0(x0,z0)、tを参照し、数12を用い
て、観察点P2をビ−ム直下(z軸上)に位置させるた
めのX,Y軸駆動系6の補正量l(数12)を算出す
る。この値にもとづいて、傾斜補正器8を介してX,Y
軸駆動系6を制御し、ステ−ジの補正移動を実施する。
【0049】この傾斜中心軸の座標を取得する一実施例
のフロ−処理について図4と図5にまとめる。図4のフ
ロ−100〜900は、一度実施しレジスタ−に格納す
れば再度求める必要はない。
のフロ−処理について図4と図5にまとめる。図4のフ
ロ−100〜900は、一度実施しレジスタ−に格納す
れば再度求める必要はない。
【0050】図4及び5を参照するに、傾斜補正用マ−
クにステ−ジを移動(100)し、マ−ク像を表示装置
18に表示する(200)。次に、マ−ク位置のステ−
ジ座標を測定する(400)。ステ−ジの傾斜角を45
°にし(500)、傾斜する(600)。このとき、P
1が視野からずれるが、視野に入るようにステ−ジを移
動する(100)。マ−ク位置のステ−ジ座標を測定す
る(400)。同様にして、ステ−ジ傾斜角度を55°
にし(500)、P1 マ−ク位置のステ−ジ座標位置
を測定する(400)。測定結果から、傾斜中心P0を
算出する(700)。ステ−ジの高さ方向の位置を変え
(たとえばz=16)、同様の測定を行ない(80
0)、ステ−ジ高さz=16の場合の傾斜中心P0を求
める(700)。数10、数11からα,βを求める
(900)。加工、観察を必要とする試料に交換する
(1000)。ステ−ジの傾斜角度θを入力する(11
00)。対物レンズ等の値すなわち収束条件をステ−ジ
傾斜補正時のそれに戻す(1200)。フォ−カスが試
料面上に合ったら(1300)、ステ−ジの傾斜を実行
する(1000)。自動的にステ−ジの移動量tを取り
込み(1500)、θ,t,P0,α,βからX方向の
ステ−ジ移動量lを数12を用いて算出し(170
0)、ステ−ジ傾斜開始後Xステ−ジをlだけ移動する
(1800)。
クにステ−ジを移動(100)し、マ−ク像を表示装置
18に表示する(200)。次に、マ−ク位置のステ−
ジ座標を測定する(400)。ステ−ジの傾斜角を45
°にし(500)、傾斜する(600)。このとき、P
1が視野からずれるが、視野に入るようにステ−ジを移
動する(100)。マ−ク位置のステ−ジ座標を測定す
る(400)。同様にして、ステ−ジ傾斜角度を55°
にし(500)、P1 マ−ク位置のステ−ジ座標位置
を測定する(400)。測定結果から、傾斜中心P0を
算出する(700)。ステ−ジの高さ方向の位置を変え
(たとえばz=16)、同様の測定を行ない(80
0)、ステ−ジ高さz=16の場合の傾斜中心P0を求
める(700)。数10、数11からα,βを求める
(900)。加工、観察を必要とする試料に交換する
(1000)。ステ−ジの傾斜角度θを入力する(11
00)。対物レンズ等の値すなわち収束条件をステ−ジ
傾斜補正時のそれに戻す(1200)。フォ−カスが試
料面上に合ったら(1300)、ステ−ジの傾斜を実行
する(1000)。自動的にステ−ジの移動量tを取り
込み(1500)、θ,t,P0,α,βからX方向の
ステ−ジ移動量lを数12を用いて算出し(170
0)、ステ−ジ傾斜開始後Xステ−ジをlだけ移動する
(1800)。
【0051】実施例において、傾斜中心軸の座標算出の
ため実測デ−タを、傾斜角45度及び55度に対して求
めたが、本発明では、上記数値に限定されるものではな
く適宜、設定可能である。また、z1,z2に対しても同
様である。更に、Z軸駆動系照射レンズ制御系に上記実
施例から得られる補正を加えることも可能である。
ため実測デ−タを、傾斜角45度及び55度に対して求
めたが、本発明では、上記数値に限定されるものではな
く適宜、設定可能である。また、z1,z2に対しても同
様である。更に、Z軸駆動系照射レンズ制御系に上記実
施例から得られる補正を加えることも可能である。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、試料の傾斜にともなう
試料のずれを精度よく簡単に補正するのに適したビ−ム
装置が提供される。
試料のずれを精度よく簡単に補正するのに適したビ−ム
装置が提供される。
【図1】本発明にもとづく一実施例を示すビ−ム装置の
概念構成図。
概念構成図。
【図2】試料傾斜にもとづく試料のずれの補正を説明す
るための説明図。
るための説明図。
【図3】傾斜中心軸を実験によって求めた例を示す図。
【図4】本発明の動作を説明するためのフロ−チャ−ト
を示す図。
を示す図。
【図5】本発明の動作を説明するための、図4とつなが
るフロ−チャ−トを示す図。
るフロ−チャ−トを示す図。
1:イオンビ−ム、2:試料、3:ステ−ジ、4:制御
計算機、5:傾斜軸駆動系、6:X,Y軸駆動系、7:
Z軸駆動系、8:傾斜補正器、9:位置検出器、10:
傾斜補正用デ−タ生成器、11:イオン源、12:レン
ズレジスタ、13:照射レンズ系、15:偏向電源、1
6:偏向器、17:検出器、18:表示装置。
計算機、5:傾斜軸駆動系、6:X,Y軸駆動系、7:
Z軸駆動系、8:傾斜補正器、9:位置検出器、10:
傾斜補正用デ−タ生成器、11:イオン源、12:レン
ズレジスタ、13:照射レンズ系、15:偏向電源、1
6:偏向器、17:検出器、18:表示装置。
Claims (7)
- 【請求項1】ビ−ムを放射するビ−ム源と、そのビ−ム
を試料が配置される予め定められた位置に収束する手段
と、前記試料を3次元方向に移動すると共に前記ビ−ム
に対して傾斜する手段とを備えたビ−ム装置であって、
前記試料の傾斜にともなって生じる前記予め定められた
位置に対する前記試料のずれを補正する手段を備え、該
補正手段は前記試料を予め定められた位置に位置付ける
ように前記ビ−ム軸方向に移動させたときのその試料の
移動量に比例する試料高さ及び前記試料を傾斜させたと
きのその試料の傾斜角を関数として前記ずれを補正する
ことを特徴とするビ−ム装置。 - 【請求項2】請求項1に記載されたビ−ム装置であっ
て、前記収束手段のビ−ム収束条件を記憶する手段を備
えていることを特徴とするビ−ム装置。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載されたビ−ム装置で
あって、前記関数は前記試料高さに乗じられるべき高さ
係数を含むことを特徴とするビ−ム装置。 - 【請求項4】請求項3に記載されたビ−ム装置であっ
て、前記高さ係数は前記試料の傾斜中心軸位置の前記試
料高さ依存性に関する定数であることを特徴とするビ−
ム装置。 - 【請求項5】請求項4に記載されたビ−ム装置であっ
て、前記高さ係数は前記試料を前記ビ−ム軸方向の第1
及び第2の位置に選択的に位置付けたときの前記試料の
傾斜中心軸の位置にもとづいて定められたものであるこ
とを特徴とするビ−ム装置。 - 【請求項6】請求項2〜5のいずれかに記載されたビ−
ム装置であって、前記関数は前記試料を第1、第2及び
第3の傾斜角に設定したときの前記試料の傾斜中心の位
置を一定値として含むことを特徴とするビ−ム装置。 - 【請求項7】請求項6に記載されたビ−ム装置であっ
て、前記高さ係数及び傾斜中心の位置を表す一定値を記
憶する手段を含むことを特徴とするビ−ム装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3094295A JPH08227680A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | ビ−ム装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3094295A JPH08227680A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | ビ−ム装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08227680A true JPH08227680A (ja) | 1996-09-03 |
Family
ID=12317742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3094295A Pending JPH08227680A (ja) | 1995-02-20 | 1995-02-20 | ビ−ム装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08227680A (ja) |
-
1995
- 1995-02-20 JP JP3094295A patent/JPH08227680A/ja active Pending
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