JPH08227500A - 船舶交通サービスシステム - Google Patents

船舶交通サービスシステム

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JPH08227500A
JPH08227500A JP7032116A JP3211695A JPH08227500A JP H08227500 A JPH08227500 A JP H08227500A JP 7032116 A JP7032116 A JP 7032116A JP 3211695 A JP3211695 A JP 3211695A JP H08227500 A JPH08227500 A JP H08227500A
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JP
Japan
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ship
display
circle
data
image
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Application number
JP7032116A
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English (en)
Inventor
Takamasa Yanai
崇雅 矢内
Takashi Watabe
俊 渡部
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 正確な位置を容易に船舶から通報できるよう
にし、且つその通報位置と表示器上の表示位置とが一致
していなくとも陸上の固定局のオペレータが容易にその
船舶映像を判断できる。 【構成】 船舶上には、自局の識別符号と自船の位置、
速力、及び針路を含む情報とを送信する船舶情報無線機
110a,bを有する。陸上局には、船舶情報をアンテ
ナを介して受信する無線機117と、レーダシステム1
14から出力される船舶映像を追尾してその追尾データ
を記憶する船舶映像追尾手段121と、その追尾データ
及び船舶情報に基いて表示器115上の円の中心位置及
び半径を求め、表示器115に所定時間表示させる円画
像表示手段122と、表示器115上の円が消去された
後に、船舶映像に対応した識別符号を、選択された追尾
データに基いて表示器115上の該当する船舶映像に追
随させながらその近傍に表示させる船舶映像表示手段1
23とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は船舶交通サービスシステ
ムに関し、特に、管制対象船舶の位置等を識別する陸上
の固定局を有する船舶交通サービスシステムに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般にVTS(Vessel Traf
fic Services)というのは、船舶の航行安
全を図るために、所定の湾内又は航路において、船舶が
VTSの管制対象水域に接近したとき、位置通報線の通
過時刻、船名、種類等を通報として陸上の固定局に知ら
せ、固定局ではレーダで捕らえた船舶映像に対して、そ
の通報に基づく符号を付加することで、どのような船舶
が航路上を航行して行くかを判断し、特に危険な物質を
搭載している船舶があると、近くの船舶に対して注意提
換起又は避航の勧告を行うような情報を提供するもので
ある。狭水道、港湾への進入路等の水域ではパイロット
が乗船して、目的の停泊位置まで運行する場合が大部分
であるが、いずれにしてもVTSの対象海域では特定位
置に到達した場合には、上記の通報を陸上局に対して通
報する。次に、このような従来のVTSのシステム構成
を下図に説明する。
【0003】図9は従来のVTSの概略構成図である。
図において、901は船舶に搭載されたVHF送受信
機、902は陸上のVTSセンター局等に置かれたVH
F送受信機、903は方向探知機A、904は別の場所
に置かれた方向探知機B、905はデータ処理装置、9
06はCRT(Cathode Ray Tube)等
の表示器、907はレーダアンテナ、送受信機等からな
るレーダ装置である。
【0004】以下に動作を説明する。VTSセンター局
(以下陸上局という)は、移動局である船舶局とVHF
無線電話により交信し、情報の交換を行う。このとき陸
上に固定した方向探知機A903及び方向探知機B90
4により、船舶のVHF無線機901と陸上局のVHF
無線機902とが交信しているときの電波を受信し、北
を基準として送信電波の到来方向を測定する。この方向
探知機A903及び方向探知機B904からの両測定結
果は、適当なインターフェイスを介して電話回線等によ
り陸上局に置かれたデータ処理装置905に送られ、デ
ータ処理装置905は、この両測定結果に基づいて、船
舶の位置を求めて、表示に必要な形に整えてから表示器
906に出力する等の処理をして表示させていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の方向探知機を用
いた船舶交通サービスシステムは、サービス海域に存在
する船舶がその海域内の所定位置に到達して陸上のVT
S局と交信しているとき、陸上局は互いに異なる位置に
固定した2つの方向探知機によって、その船舶からの送
信電波を受信して、互いに北を基準としてその送信電波
の到来方向を求め、求められた両方の到来方向の交点を
現在交信しているサービス海域の船舶位置として表示さ
せるものである。つまり、異なる位置に固定されている
方向探知機がそれぞれ求めた送信電波の到来方向に基づ
いて、船舶位置を求めている。しかしながら、船舶に搭
載されているVHF無線機からの送信電波は、海面、サ
ービス海域に存在する建物、陸上の建物、他の船舶等に
反射して伝搬する。このため、方向探知機で計測した電
波の到来方向は実際に船舶を見る方向とは相違する場合
がある。
【0006】また、方向探知機の周囲例えばレーダの回
転空中線等の影響によっても、到来電波は反射するた
め、誤差の原因となる。つまり、電波の伝搬経路、VH
F方向探知機のアンテナの設置状況によっては、到来す
る送信電波の方向測定に誤差を生ずるため、CRT上に
表示された船舶位置は精度が高いものではないという問
題点があった。また、同一のVHFチャンネルが複数の
船舶によって、短い時間間隔で使用された場合には、到
来電波が混合されているため、測定結果の信頼度が低下
して船舶方向の誤認等が起きるという問題点があった。
また、このような測定結果に基いて表示器に表示して船
舶映像を識別しているため、船舶を誤認する場合がある
という問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る船舶交通サ
ービスシステムは、レーダアンテナを回転させながら電
波を放射し、その反射波に基づいて、船舶の位置を求め
ると共に、その船舶映像を表示器の該当する位置に表示
させるレーダシステムを陸上局に設けた船舶交通サービ
スシステムにおいて、船舶上には、自局の識別符号と自
船の位置、速力、及び針路を含む情報とを船舶情報とし
て送信する船舶情報無線機を有する。そして、陸上の固
定局には、船舶情報をアンテナを介して受信する無線機
と、レーダシステムから出力される船舶映像を追尾して
その追尾データを記憶する船舶映像追尾手段と、その追
尾データの中から無線機が受信した船舶情報の位置等の
情報と最も整合のとれた追尾データを選択し、その追尾
データ及び船舶情報の位置に基いて表示器上の円の中心
位置及び半径を求め、その円を表示器に所定時間表示さ
せる円画像表示手段と、表示器上の円が消去された後
に、円内に表示された船舶映像に対応した識別符号を、
選択された追尾データに基いて、表示器上の該当する船
舶映像に追随させながらその近傍に表示させる船舶映像
表示手段とを有する。
【0008】
【作用】本発明においては、陸上局のレーダシステムが
レーダアンテナを回転させながら電波を放射し、その反
射波に基づいて、船舶の位置を求めると共に、その船舶
映像を表示器の該当する位置に表示させているとき、船
舶上の船舶情報無線機が操作されて自局の識別符号(例
えば信号符字)と自船の位置等の情報とを船舶情報とし
て送信する。次に、陸上の固定局においては、無線機が
その船舶情報をアンテナを介して受信し、また、船舶映
像追尾手段はレーダシステムから出力される船舶映像を
追尾してその追尾データを記憶する。円画像表示手段は
追尾データの中から無線機が受信した船舶情報の位置と
最も整合のとれた追尾データを選択し、その追尾データ
及び船舶情報の位置に基いて円の中心位置及びその半径
を求め、その円を表示器に所定時間表示させる。そし
て、船舶映像表示手段は、表示器上の円が消去された後
に、その識別符号をそれに対応した追尾データに基いて
該当する表示器上の船舶映像に追随させながらその近傍
に表示させる。即ち、本発明においては、まず、表示器
上の対象となっている船舶映像を囲むような円を描いて
表示し、次に、その円を消去した後に、表示器上の船舶
映像の近くにその識別符号を表示させ、船舶映像の移動
にとものなってその識別符号も追尾させなら表示させる
ようにしたものである。
【0009】
【実施例】図1は本発明の概念図である。ここではサー
ビス海域の船舶を2隻として説明する。図において、1
10a及び110iは船舶情報無線機である。船舶情報
無線機110a及び船舶情報無線機110iは、船舶上
にあって、それぞれGPS(Global Posit
ioning System)機能を備え、自動的に自
船の位置を求めたとき自局の機器符号と自船の位置、速
力、針路等の情報とを船舶情報信号112として送信で
きるような機能を有する。114はレーダアンテナを回
転させながら電波を放射し、その反射波に基づいて、船
舶の位置を求めると共に、その船舶映像を表示器115
上の該当する位置に表示させるレーダ部である。118
は無線機が受信した船舶情報を船舶位置、速力、針路等
と自局の識別符号とに分離する復号・制御器、120は
データ処理部である。データ処理部120は以下に説明
する構成を少なくとも備えている。
【0010】データ処理部120において、121はレ
ーダシステムから出力される船舶映像を追尾してその追
尾データを記憶する船舶映像追尾手段であり、122は
追尾データの中から無線機が受信した船舶情報の位置と
最も整合のとれた追尾データを選び出し、その追尾デー
タ及び船舶情報の位置に基いて表示器115上の円の中
心位置及び半径を求めて、その円を表示器115に所定
時間表示させる円画像表示手段である。この円画像表示
手段122によるデータ処理結果によっては無線機11
7に対して船舶情報信号112を要求する送信信号11
1を起動させる。この場合には、無線機117自体から
人的に送信要求信号111を発生する機能も当然付加さ
れる。また、送信要求信号111中には陸上局自身の識
別番号も含まれる。123は表示器115上の円が消去
された後に、その識別符号をそれに対応した追尾データ
に基いて該当する船舶映像に追随させながらその近傍に
表示させる船舶映像表示手段である。なお、この船舶映
像とはレーダが受信した船舶の生映像及び生映像を追尾
して得た船舶のシンボルマーク(合成映像)の片方又は
双方を含む概念である。
【0011】実施例1.図2は図1の船舶情報無線機の
一実施例の構成を示したブロック図である。図におい
て、201はGPS受信機であり、これはGPSセンサ
201a、測位プロセッサ201b、ディファレンシャ
ル・データプロセッサ201c及び表示・出力装置20
1dから構成されている。このGPS受信機201は、
複数のGPS衛星からの電波を受信処理して本船の緯度
及び経度情報を取得し、本船の位置情報として出力す
る。202はDGPS(Differential G
lobal Positioning System)
のデータリンク装置であり、データリンク受信機202
a及びデータフォーマッタ202bから構成されてい
る。このデータリンク装置202は、地上にあるDGP
S基準局から送信されるデファレンシャル補正データパ
ケットを受信し、GPS受信機201で使用するデファ
レンシャル補正データとしてGPS受信機201に渡
す。データリンク装置202は必須のものではないが、
これが無いと、GPS受信機201による位置データの
補正ができないため誤差が大きくなる。
【0012】203は本船の速力計測用センサであり、
通常電磁ログを用いていて、船が単位距離(例えば1海
里)航走すると、一定数のパルスを発生するので、経過
時間の関係から速力を知るものである。204は船首方
位測定用センサであり、通常ジャイロコンパスのレピー
タからシャフトエンコーダ等を用いてデジタル化した方
位データを取り出す。205は本船固有の識別符号(例
えば信号符字)、船舶固有でVTSで必要なデータ等が
記憶されているメモリであり、206は符号化器であ
る。符号化器206は、GPS受信機201、速力計測
センサ203、船首方位測定用センサ204、及びメモ
リ205から受信した本船の位置、測定時刻、速力、針
路、本船固有の識別符号等を編集し、標準的な誤り訂正
符号を付加してデータパケットとして符号化する。20
7はVHF無線機である。このVHF無線機207はC
SMA/CD(Carrier Sense Mult
iple Access with Collisio
n Detection)機能を備えた無線LANシス
テムの構成要素であり、他の船舶のVHF無線機が同一
無線チャンネルでVTS局(以下陸上局という)とが通
信しているのを検出した場合には、送信を一時待機し、
通信が終了した後にデータパケットを送信する。符号化
器206によるデータ符号化は常時実行されているが、
符号化されたデータパケットの送信は、本船の運航者が
必要と認めた場合人的に起動するか、予め設定した通過
点に到達したとき自動的に送信するものと、陸上局側か
ら本船の無線機に送信要求する場合がある。
【0013】図3は図1のデータ処理部の一実施例の構
成を示すブロック図である。図において、301はデー
タベースである。データベース301にはVTS対象海
域の管制対象船舶に係る情報が格納してある。このデー
タベース301には、例えば船舶固有の識別符号である
信号符字をキーワードとして、作業用の識別符号(以下
IDという)、船名、船種、船主、代理店名、運航称
名、総トン数、純トン数、全長、型幅、満載速力、満載
吃水等、その船舶に固有な情報と、仕出港、仕向港、積
荷、位置通報線到着予定時刻等、毎航海変化する該船舶
の航海情報が多数組記録してある。これらは、ロイズ船
級協会船名録等の公開資料、代理店或いは本船からの通
報を基に予め登録してある。302は図2に示した船舶
情報無線機から送られて来たデータパケットから抽出し
た船舶固有の識別符号である。303はデータ検索手段
である。このデータ検索手段303は図1に示した復号
・制御器118からの船舶固有の識別符号の入力毎にデ
ータベース301に記録してある多数組の情報の中から
船舶固有の識別符号をキーワードとして該当する1組の
データを検索し、ID表示手段304及び円表示手段3
06に必要データを送付する。ID表示手段304は、
データベース301に予め格納してあった該当船舶(船
舶固有の識別符号)に対応したIDをデータ検索手段3
03経由で受取り、CRT表示器305に表示を行うデ
ータを作成し、表示の準備をする。
【0014】310は図2に示した船舶情報無線機から
送信されて来たデータパケットから抽出した船舶の位
置、速力、針路等のデータである。311はデータ誤差
評価手段であり、上記のデータ310についてのデータ
評価を行う。評価方法は任意であるが、例えば過去の運
用経験から得た誤差範囲を測定データ(X,Y,V,
C)に付加する(位置:X/Y±ΔX/ΔY、速力:V
±ΔV、針路:C±ΔC)。追尾データ検索手段312
はデータ誤差評価手段311の評価結果を円表示手段3
06に送ると共に、追尾データファイル313にある追
尾中の目標データの中から、例えばデータ間の距離(地
理的距離ではなく乖離の度合)が最小の追尾データを1
組検索する。この追尾データの位置はID付与の対象と
なる船の位置として円表示手段306に送られる。その
追尾データ(位置、速力、針路)と、船舶からのデータ
(位置、速力、針路)との間の距離は円表示手段306
が生成する誤差円の半径を決めるための一つの基準とし
て円表示手段306において用いられる。実際に描く円
の半径は、このデータ間の距離、データ検索手段303
で検索されて円表示手段306に送付された該当船の総
トン数と全長、及びデータ誤差評価手段311で行った
誤差評価の結果を総合的に評価して決定される。そし
て、円の地理的中心位置はCRT表示器305の画面上
の位置に変換される。
【0015】円表示手段306は、まず上記の位置に、
上記で説明した半径の円を一定時間描き、続いて、ID
表示手段304に表示指令を与え、所定の位置(例えば
検索した追尾データ位置の右上部分)にIDを自動的に
描かせる。このとき、ID表示手段304は、追尾デー
タファイル313においてファイルされている追尾デー
タの内、追尾データ検索手段312によって選択された
追尾データを取り込んで、その追尾データに対して近接
した適当な表示位置を求めて、IDをCRT表示器30
5に表示させる。従って、IDは船舶映像の移動にとも
なってそれに追尾して移動することになる。このように
自動的に描かれたIDはIDファイル314にファイル
される。運用者が、そのIDを何等かの理由で不適切と
認めたときには、ID手段訂正手段315により、ID
の付け変えやIDファイル314の書換えを行うことが
できる。円表示手段306によって描かれた円は例えば
レーダ映像のリフレッシュ期間だけ描いて自動消去する
か、或いは運用者が確認してから人為的に消去するかい
ずれでも良い。
【0016】320はレーダ部であり、公知のレーダ技
術により、目標に係る信号を生レーダ映像信号(方位情
報、距離情報及び振幅情報は必須とする)としてCRT
表示器305に送り生レーダ映像表示を行う。生レーダ
映像信号は、また、目標検出量子化装置321に送り込
まれる。目標検出量子化手段321では生レーダ映像信
号をデジタル化し、距離方向と角度方向に細胞状に多数
に分割し、各細胞ごとに目標信号の有無を一定の基準に
照らして検定し、目標エコーの有無を検出し、目標有り
と判定すればその位置を計測する。また、量子化する細
胞の大きさよりも一つの目標エコーの広がりが大きい場
合には、複数個の細胞にまたがるデータが一つの目標に
よるものであることを示すフラグを付け、同一フラグの
データを集め目標の中心(又は重心)位置と広がりの大
きさを求める。そして、目標検出量子化装置321は毎
レーダスキャンごとの目標位置(レーダからの距離と方
位)、目標の大きさ及び整理番号を出力する。
【0017】322は追尾手段であり、内部に追尾作業
用のファイルを複数個持ち、適当な予測追尾フィルタ
(例えばα−βフィルタ、カルマンフィルタ等)により
追尾を行うものである。一つの例として変形α−βフィ
ルタを用いる場合にはデータとして、今回の測定位置、
前回予測した今回の予測位置、今回の平滑化した位置、
次回の予測位置、前回の平滑化速度、今回の平滑化速
度、前回の追尾パラメータ、今回の追尾パラメータ等が
各々追尾中の目標についてファイルされる。これらファ
イルと適切なアルゴリズムにより公知のトラック ワイ
ル スキャン システム(Track While S
can System)(追跡手段)が構成される。追
跡手段の中には、これの構成要素たる追跡フィルタ、機
能追跡論理、追跡開始及び相関論理が含まれるが、その
詳細については公知の技術であるので省略する。追尾手
段322の出力は今回の処理結果として得た追跡中の目
標データであり、追尾データファイル313に転送され
る。追尾データファイル313のデータのうち、追尾デ
ータ検索手段312によって検索されたデータ(ID付
与対象)についてはデータ検索手段303からのデータ
ベース301にある船の大きさのデータ(総トン数と全
長)を用い、追尾データファイル313の大きさデータ
を書き換え、以後該当船舶がVTS対象海域から出航す
るまで、データベース301によるデータを使用する。
【0018】追尾データファイル313のデータは合成
映像作成手段323で表示用のシンボルマークデータに
変換され、一時、合成映像作成手段323の内部にある
表示用データファイルに記録してからCRT表示器30
5表示される。上記シンボルマークの一例としては、船
舶目標位置を中心とし、船の大きさで区分した半径を持
つ小円(大、中、小の3種程度)及び船舶目標の移動方
位を示し、その長さが速力に比例する小円の中心を始点
とするベクトルがある。
【0019】(表示例1)前述した実施例の動作を以下
に説明する。図4は実施例1における第1の表示例の説
明図である。図において、401は海岸線、403はI
D自動付与の対象船の生レーダ映像、405,407は
他の船舶の生映像である。図4(A)の408は船舶か
ら送信された位置情報によりその位置を中心に描いた運
用者への注意換起用に表示する破線の円(破線は一例)
である。円408は対象船舶からのデータを取得し、図
3の円表示手段306により描いたものであり、円表示
手段306及びID表示手段304によって円408は
自動的又は人為的に消去され、図4(B)に示すように
A01なるIDが付与される。A01は以後生レーダ映
像403に追尾して移動する。即ち、ID表示手段30
4は追尾データファイル313の追尾データに基いてA
01の表示位置を求めてその表示位置を生レーダ映像4
03に追従させてその表示位置を変化させていく。な
お、図4に示した船舶映像を出す場合には、図3の合成
映像作成手段323で、船舶マークとベクトルの表示デ
ータを生成するが、表示指示フラグは倒して生映像のみ
表示する。
【0020】(表示例2)図5は実施例1における第2
の表示例の説明図である。同図は船舶のシンボルマーク
(図の例では小円とベクトル)に本発明を適用したもの
である。図(A)において、701は自動ID付与対象
船舶のシンボルマーク、703及び705は他の船舶の
シンボルマークである。このような円形のシンボルマー
クは、前述のごとく図3の合成映像作成手段323にお
いて所定の中心位置、所定の半径及びベクトル長の船舶
用シンボルマークデータが生成され、CRT表示器30
5のスクリーン上に表示される。707は図4の円40
8に対応する円であり、円を描き消去する動作は前述し
た例と同じである。図5(B)は船舶のシンボルマーク
にIDが付与された状態を示す説明図である。なお、図
5に示した表示を行う場合には、図3のレーダ部320
からCRT表示器305に出力される生映像データ1は
レーダ部320の内部で断にして表示しないようにし、
船舶のシンボルマークと海岸線その他の合成映像を表示
する。
【0021】(表示例3)図6は実施例1における第3
の表示例の説明図である。同図はレーダ生映像と船舶の
シンボルマーク、海岸線等を混合して表示したものに本
発明を適用したものである。図6(A)において、80
1は自動ID付与対象船舶の生映像とシンボルマーク、
803及び805は他の船舶の生映像とシンボルマーク
である。図の船舶を示す円形のシンボルマークは、既述
のごとく図3の合成映像作成手段323において所定の
中心位置、所定の半径およびベクトル長の船舶用シンボ
ルマークデータが生成され、CRT表示器305に表示
される。807は図5の円707に対応する円であり、
円を描き、消去する動作は前述した例と同じである。図
6(B)は船舶のシンボルマークにIDが付与された状
態を示す説明図である。なお、図6に示した動作を行う
場合には、図3に示した各部の機能は全て活用されるの
で生映像と合成映像が混合表示される。
【0022】なお、上記の実施例では、VTSの管制対
象船舶に船舶情報無線機を設備するものとしたが、例え
ば小型の危険物運搬船、曵航又は押航される大型水上物
標等の場合には、危険物運搬船の嚮導艇や、曵押航する
プッシャーやタグボートに船舶情報無線機と関連機器
(ジャイロコンパス、電磁ログ又はこれ等の相当機器)
を設備してあれば嚮導艇、プッシャー、タグボート等か
らの位置等情報で代用してもよい。但し、これらの場合
にはこれら情報を提供する船艇と対象船間の船間距離等
の補助情報によりIDを自動付与とするか、一旦、自動
付与してから手動修正することになる。
【0023】以上のように本実施例においては、陸上の
固定局の海上監視レーダシステムが船舶映像を表示器に
表示させているとき、船舶上の船舶情報無線機によっ
て、その船舶局の自局の識別符号と、自船の位置等が送
信されると、陸上局の無線機がその船舶情報をアンテナ
を介して受信し、陸上局にある円表示手段が無線機が受
信した船舶の位置に対応した表示器上の位置を求め、そ
の位置を中心として所定の大きさの円を運用者への注意
換起のために表示器上に表示させるようにしたので、対
象となっている船舶を容易に把握することができる。ま
た、その円を表示する際には、船舶の位置等の情報の誤
差を評価し、そして、追尾データファイルに記憶されて
いる追尾データの中からその評価された情報に最も近い
追尾データを選択し、両データの距離、その船舶データ
等に基いて、その円の中心及び半径を求めているので、
CRT表示器上に描かれる円は適切なものとなってお
り、運用者が対象となっている船舶を識別する際に誤判
断をする虞がなくなっている。また、表示されて円が消
去されると、予め定めてあったIDを自動的に付与して
その船舶映像に追尾して表示させることにより、VTS
の運用者の負担を軽減し、付与したIDの誤りを小さく
することができる。
【0024】従って、本実施例によれば、陸上に設けた
海上監視レーダを具備したVTSにおいて、監視対象水
域内にある船舶情報無線機の搭載船舶の識別方法として
有効であり、VTSシステムにおける船舶識別に係る業
務を効果的かつ確実なものとする。また、パイロット、
税関、出入国管理、水上警察、海上保安業務その他に従
事する小型船艇に船舶情報用無線機を備えれば、これら
の小型船艇に特別なIDを付与することや、クラッタ等
でレーダエコーを見失なった場合には、これら小型船艇
の現在位置を確認するのが容易になる。
【0025】実施例2.図7は図1のデータ処理部の他
の実施例の構成を示すブロック図である。同図におい
て、一点鎖線の中にあるデータ処理部、レーダ部及びC
RT表示器については実施例1と同一なので説明を省略
する。図3の実施例に対して追加された350はCD−
ROM、フロッピーディスク等の電子海図データ記憶媒
体であり、海図データが格納されている。351は海図
データ記憶媒体350の海図データを読取り表示器で表
示可能なフォーマットに編集出力する電子海図表示デー
タ発生手段であり、この出力はCRT表示器305及び
フラット型表示器352にそれぞれ送られる。フラット
型表示器352は液晶技術等を利用したフラット型のデ
ィスプレイである。フラット型表示器352には実施例
1(図3)においてCRT表示器305に入力すると記
述した全ての信号が入力される。CRT表示器305と
フラット型表示器352は図のごとく両方共使用しても
良いし、場合によっては片方のみ使用しても良い。
【0026】本実施例についてその動作を説明する。図
8は本実施例における表示例の説明図である。同図
(A)において、901,903,905は船舶のシン
ボルマークを示す円と該船のベクトル、902,90
4,906は船舶の生映像、907はID自動付与対象
船であることの注意換起を行う破線の円であり、これら
は既述の方式により描かれる。908,909,910
は電子海図表示データ発生手段の機能により描かれたも
ので、908は分離航路の中心線、909は等深線(こ
の場合は20mの等深線)、910は水深である。同図
(B)にはID,A01が付与された後の映像であり、
破線の円が消去された後のものである。図ではレーダ生
映像と合成レーダ映像(船舶のシンボルマーク)とを重
畳して表示しているが、実施例1と同様に生レーダ映像
のみ、或いは合成レーダ映像のみであってもよい。
【0027】目標映像とIDの位置関係と追跡機能は上
述の実施例1と同じである。電子海図データ表示が運用
者にとって煩雑に感じられる場合には、電子海図表示デ
ータ発生手段に予め具備してある電子海図表示データ消
去機能により電子海図関係の表示のみ消去できる。この
場合の表示は実施例1の表示例のいずれかになる。
【0028】以上のように本実施例によれば実施例1の
映像に加えて電子海図データを同時に表示することによ
り、表示器に表示する情報量を増加し、運用者の利便に
資することができる。特に、IDを手動修正する場合の
参照映像が増加するので手動修正で誤りをする可能性を
小さくできる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、船舶上の
船舶情報無線機から自局の識別符号、自船の位置等の船
舶情報が送信されてくると、陸上の固定局においては、
無線機が船舶情報をアンテナを介して受信し、また、船
舶映像追尾手段がレーダシステムから出力される船舶映
像を追尾してその追尾データを記憶し、円画像表示手段
が追尾データの中から無線機が受信した船舶情報の位置
と最も整合のとれた追尾データを選び出し、その追尾デ
ータ及び船舶情報の位置に基いて円の中心位置及びその
半径を求め、表示器上に所定時間表示させ、そして、船
舶映像表示手段が表示器上の円が消去された後に、その
識別符号をそれに対応した追尾データに基いて該当する
表示器上の船舶映像に追随させながらその近傍に表示さ
せるようにしたので、通報された船舶位置と表示器の画
面上の位置とが異なっていても船舶映像は円の中に入
り、表示器上に複数の船舶映像があったとしても運用者
は円内の船舶映像が通報された船舶であることが容易に
識別される。また、円が消去された後には、その船舶映
像の近傍にそれに対応した識別符号を追尾させながら表
示させるようにしたので、同様な船舶映像が複数あった
としも、通報された船舶映像を容易に把握することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念図である。
【図2】本発明に係る船舶情報無線機の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るデータ処理部の一実施例の構成を
示すブロック図である。
【図4】上記実施例における第1の表示例の説明図であ
る。
【図5】上記実施例における第2の表示例の説明図であ
る。
【図6】上記実施例における第3の表示例の説明図であ
る。
【図7】本発明に係るデータ処理部の他の実施例の構成
を示すブロック図である。
【図8】上記実施例における表示例の説明図である。
【図9】従来のVTSの概略構成図である。
【符号の説明】
120 データ処理部 121 船舶映像追尾手段 122 円画像表示手段 123 船舶映表示別手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダアンテナを回転させながら電波を
    放射し、その反射波に基づいて、船舶の位置を求めると
    共に、その船舶映像を表示器の該当する位置に表示させ
    るレーダシステムを陸上の固定局に設けた船舶交通サー
    ビスシステムにおいて、 船舶上には、自局の識別符号と自船の位置、速力、及び
    針路を含む情報とを船舶情報として送信する船舶情報無
    線機を有し、 陸上の固定局には、前記船舶情報をアンテナを介して受
    信する無線機と、前記レーダシステムから出力される船
    舶映像を追尾してその追尾データを記憶する船舶映像追
    尾手段と、前記追尾データの中から前記無線機が受信し
    た船舶情報の位置と最も整合のとれた追尾データを選択
    し、その追尾データ及び前記船舶情報の位置に基いて前
    記表示器上の円(又は多角形による疑似円、長円若しく
    は多角形そのもの、以下同じ)の中心位置及び半径を求
    め、その円を前記表示器に所定時間表示させる円画像表
    示手段と、表示器上の前記円が消去された後に、前記円
    内に表示された船舶映像に対応した識別符号を、選択さ
    れた前記追尾データに基いて、表示器上の該当する船舶
    映像に追随させながらその近傍に表示させる船舶映像表
    示手段とを有することを特徴とする船舶交通サービスシ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記円画像表示手段は、前記アンテナを
    介して得られた前記船舶情報の位置、速力及び針路のデ
    ータについてのデータ誤差を評価するデータ誤差評価手
    段と、該データ誤差評価手段により評価された船舶情報
    と最も整合する追尾データを船舶映像追尾手段から選択
    する追尾データ検索手段と、前記データ誤差評価手段に
    より評価された船舶情報及び選択された追尾データに基
    いて円の中心位置及びその半径を求め、その円を前記表
    示器に表示させる円表示手段とを有することを特徴とす
    る請求項1記載の船舶交通サービスシステム。
  3. 【請求項3】 前記船舶映像表示手段は、前記円の消去
    にともなって前記円表示手段から出力される表示指令及
    び選択された前記追尾データに基いて、前記円内に表示
    された船舶映像に対応した識別符号を前記表示器上の該
    当する船舶映像に追随させながらその近傍に表示させる
    識別符号表示手段と、選択された前記追尾データに基い
    て船舶映像をシンボル化して前記表示器に表示させる合
    成映像作成手段とを有することを特徴とする請求項2記
    載の船舶交通サービスシステム。
  4. 【請求項4】 前記船舶情報無線機は、他の船舶に搭載
    された船舶情報無線機が前記陸上局と通信をしていない
    ときに、前記船舶情報を送信することを特徴とする請求
    項1、2又は3記載の船舶交通サービスシステム。
JP7032116A 1995-02-21 1995-02-21 船舶交通サービスシステム Pending JPH08227500A (ja)

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