JPH08224591A - 水域環境における水の浄化方法 - Google Patents

水域環境における水の浄化方法

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JPH08224591A
JPH08224591A JP5518195A JP5518195A JPH08224591A JP H08224591 A JPH08224591 A JP H08224591A JP 5518195 A JP5518195 A JP 5518195A JP 5518195 A JP5518195 A JP 5518195A JP H08224591 A JPH08224591 A JP H08224591A
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water
shore
depth
environment
aquatic environment
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JP5518195A
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Hitoshi Hatano
倫 波多野
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Nihon Solid Co Ltd
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Nihon Solid Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 河川等の岸に沿って、間口が50cm以上で奥行
きが50cm以上の凹部を設けるか、長さが50cm以上の突出
部を水域に向けて設けるか、河川等の底部に幅が50cm以
上で深さが50cm以上の溝部及び/又は径又は一辺の長さ
が50cm以上で深さが50cm以上の窪み部を設け、それ
らの箇所で、水の流速の低減、滞留、乱流、渦流、土砂
や汚泥の堆積等を生じさせて、水棲生物の棲息や増殖を
促進させて水の浄化を行う方法、並びにそのための構築
物。 【効果】 本発明による場合は、高価な水浄化設備等を
別途設置することなく、河川等の水域環境における岸及
び/又は底部の構造に簡単な改良を加えるだけで、河川
などの水域環境自体に水の浄化機能を付与させて河川等
の水域環境の浄化を自然に無理なく円滑に行うことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川、湖沼、河口、港
湾、池、海などの水域環境における水の浄化方法、その
ための護岸構築物および護岸用ブロックに関する。より
詳細には、本発明は、河川やその他の水域環境における
岸の部分、および場合により更に底部において、流速の
低減、水の滞留、乱流、渦流、土砂や汚泥などの堆積な
どを生じさせて、それらの箇所やその近傍に水棲生物を
積極的に棲息および/または増殖させて水の浄化を促進
させる方法、そのための護岸構築物および護岸用ブロッ
クに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、河川、湖沼、河口、港湾、海、池
などの水域環境の汚染が地球的な規模で進行しており、
それらの水域環境における水質の向上や水の浄化が強く
求められている。そしてそのために、工場排水の水質に
関する規制、下水道の完備、下水や廃水処理場の設置、
生活廃水中に油やその他の汚染物の混入されないように
するための消費者レベルでの努力や活動など種々の方策
や取り組みがなされている。そして、我国では、工場排
水に関しては企業や行政などによる長年の努力の結果と
して、汚染度の低減された水が排出されるようになって
いるが、下水やその他の生活廃水などによる河川やその
他の水域環境の汚染の問題は未だ十分に解決されておら
ず、ますます大きな問題になっている。しかしながら、
下水道の完備、下水や廃水処理場の設置などには莫大な
費用と長い年月がかかり、一朝一夕には達成できないの
が現状である。しかも、河川や湖沼などの水域環境が一
旦汚染されると、その浄化には多大の経費、手間、努
力、長い年月がかかる。
【0003】本発明者は、河川、湖沼、海、港湾、河
口、池などの水域環境の浄化方法や浄化設備などに関し
て、これまで数多くの発明や開発を行ってきており、そ
れらの方法や設備が水域環境の浄化のために実際に有効
に活用されているという実績を有している。そして、河
川やその他の水域環境の浄化を行うに当たって、本発明
者は、水域環境自体が本来有している自浄機能を有効に
利用することを重要視して研究・開発を行ってきた。し
かしながら、近年の河川の工事では、台風やその他の風
水害時に河川の護岸などが損壊するのを防止するため
に、河川の護岸および底部の三方のすべてをコンクリー
トなどで固める工法が主として採用されており、その結
果、水の浄化機能を有する有用微生物、微小動物、植物
などの生物が河川で棲息したり増殖するのが極めて困難
になっており、河川自体の自浄機能が大きく失われてい
るのが現状である。
【0004】
【発明の内容】上記のような状況下に、本発明者は、河
川などの水域環境の岸や底部などを例えばコンクリート
などで固めて工事する場合であっても、河川などの水域
環境自体に水の浄化機能を持たせることができる方法は
ないだろうか、更には多大な手間や余分な水浄化設備な
どを設置することなく河川などの水域環境自体に水の浄
化機能を付与することのできる方法はないだろうかとい
う視点に基づいて、鋭意検討を重ねてきた。
【0005】その結果、河川などの水域環境に設ける岸
の壁面や底部をコンクリートなどで平坦に構築する従来
の方法に代えて、河川などの水域環境の岸に沿って、所
定の間口および奥行きを有する凹部を設けて、その凹部
内で水の流れの速度を低減させたり、水の滞留、乱流、
渦流、土砂や汚泥などの堆積などを生じさせれば、水と
一緒に運ばれてきた水中の微生物や小動物、植物などの
水棲生物が凹部内やその近傍で浮遊状態でまたは凹部を
包囲する壁部や凹部の底部などに付着して棲息したり棲
息して水の浄化が促進されること、更には水の滞留が生
ずるそのような凹部では、好気性と嫌気性の両方の状態
がバランスよく出現して、好気性生物と嫌気性生物が棲
息するようになって、水中からの窒素分の除去(脱窒)
やリン成分が除去を行うことができるということに想到
した。
【0006】また、本発明者は、水の流速の低減、水の
滞留、乱流、渦流、土砂や汚泥などの堆積などによる、
水棲生物の棲息や増殖、バランスのとれた好気性状態と
嫌気性状態の出現、それによってもたらせる上記した水
の浄化作用は、河川などの水域環境の岸に沿って所定の
長さの突出部を複数設置した場合にも可能であること、
更には、河川などの水域環境の底部に溝状や窪み状の凹
部を形成した場合にも同様の現象が生じて水の浄化が可
能であることに思い至り、それらの知見に基づいて本発
明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、水域に向いて開口し
た間口が50cm以上で且つ奥行きが50cm以上の凹
部を、水域環境の岸に沿って設けることを特徴とする水
域環境における水の浄化方法である。
【0008】そして、本発明は、水域環境の岸に沿っ
て、長さが50cm以上の突出部を水域に向けて複数設
置することを特徴とする水域環境における水の浄化方法
である。
【0009】更に、本発明は、水域環境の底部に、幅が
50cm以上で深さが50cm以上の溝部並びに径また
は一つの辺の長さが50cm以上で深さが50cm以上
の窪み部の少なくとも一方を設けることを特徴とする水
域環境における水の浄化方法である。
【0010】そして、本発明は、水域に向いて開口した
間口が50cm以上で且つ奥行きが50cm以上の凹部
を、水域環境の岸に沿って設けると共に、幅が50cm
以上で深さが50cm以上の溝部並びに径または一つの
辺の長さが50cm以上で深さが50cm以上の窪み部
の少なくとも一方を水域環境の底部に設けることを特徴
とする水域環境における水の浄化方法である。
【0011】さらに、本発明は、長さが50cm以上の
突出部を水域環境の岸に沿って水域に向けて複数設置す
ると共に、幅が50cm以上で深さが50cm以上の溝
部並びに径または一つの辺の長さが50cm以上で深さ
が50cm以上の窪み部の少なくとも一方を水域環境の
底部に設けることを特徴とする水域環境における水の浄
化方法である。
【0012】そして、本発明は、上記した水域環境にお
ける水の浄化方法において、水域環境の岸に沿って設け
た凹部と凹部との間に位置する凸部および/または岸に
沿って設けた前記の凹部内に、水棲生物が生息し得る接
触材を、場合により曝気装置と共に配置することからな
る水の浄化方法である。
【0013】そして、本発明は、 ○ 水域に向いて開口した間口が50cm以上で且つ奥
行きが50cm以上の凹部を岸に沿って設けてあり、前
記凹部の上面が場合により蓋体で覆われている水域環境
構築物; ○ 水域環境の岸に沿って長さが50cm以上の突出部
を水域に向けて複数設置してあることを特徴とする水域
環境構築物; ○ 幅が50cm以上で深さが50cm以上の溝部並び
に径または一つの辺の長さが50cm以上で深さが50
cm以上の窪み部の少なくとも一方を底部に設けてある
水域環境構築物; ○ 水域に向いて開口した間口が50cm以上で且つ奥
行きが50cm以上の凹部を水域環境の岸に沿って設け
てあり、さらに幅が50cm以上で深さが50cm以上
の溝部並びに径または一つの辺の長さが50cm以上で
深さが50cm以上の窪み部の少なくとも一方を底部に
設けてある水域環境構築物; ○ 長さが50cm以上の突出部を水域環境の岸に沿っ
て水域に向けて複数設置してあり、さらに幅が50cm
以上で深さが50cm以上の溝部並びに径または一つの
辺の長さが50cm以上で深さが50cm以上の窪み部
の少なくとも一方を底部に設けてある水域環境構築物; ○ 上記の水域環境構築物において、水域環境の岸に沿
って設けた凹部と凹部との間に位置する凸部および/ま
たは岸に沿って設けた前記の凹部内に、水棲生物が生息
し得る接触材を、場合により曝気装置と共に配置してあ
る水域環境構築物;並びに ○ 間口が50cm以上で且つ奥行きが50cm以上の
凹部を有する護岸用ブロック;を本発明の範囲に包含す
る。
【0014】ここで、本発明でいう「水域環境の岸」と
は、河川、湖沼、河口、港湾、池、海、その他の水域環
境に設けられている岸であって、岸の深さ方向の少なく
とも一部が水中に存在している岸であればよく、特に制
限されない。本発明でいう水域環境の岸の例を挙げる
と、河川、湖沼、ダム湖、河口、港湾、池、海、その他
の水域環境に設けられている護岸、堤防、防波堤、桟
橋、離岸堤、岸壁などを挙げることができる。そのうち
でも、本発明は、河川や河口、ダム湖などの水の流れが
大きいかまたは比較的に大きい水域環境における岸に対
して有効である。また、本発明で対象としている「水域
環境の岸」は垂直の岸(垂直護岸等)、傾斜した岸(傾
斜護岸等)、またはその他の状態の岸であり、その構造
などは特に制限されない。また、本発明でいう「水域環
境の底部」も特に制限されず、例えば河川、湖沼、ダム
湖、河口、港湾、池、海、その他の水域環境における底
部を意味するが、河川や河口、ダム湖などの水の流れが
大きいかまたは比較的に大きい水域環境における底部に
対して有効である。
【0015】限定されるものではないが、主として河川
の岸の場合を例にとって、以下に本発明について図面を
参照して詳細に説明する。まず、図1〜図4は、河川な
どの水域1に向いて開口した、間口の寸法(a)が50
cm以上で且つ奥行きの寸法(b)が50cm以上であ
る凹部3を河川の両岸(河川の両方の護岸)2に沿って
設けた場合の例をそれぞれ示した図(上部から見た平面
図)である。
【0016】そして、本発明では、上記した間口の寸法
(a)が50cm以上で且つ奥行きの寸法(b)が50
cm以上である凹部3を河川などの岸2に沿って設ける
ことによって、図1〜図4に示すように、河川などの岸
2の近くを流れる水流に変化が生じて、凹部3またはそ
の近傍で、水の流速の低減、滞留、乱流、渦流、土砂や
汚泥の堆積などが生ずる。その結果、水や土砂などによ
って運ばれてきた水棲微生物、水棲小動物、水棲植物な
どの水棲生物が凹部3で浮遊状態のままで、および/ま
たは凹部3内やその近傍の壁部や底部に付着したり、凹
部3内に入り込んできたゴミやその他の浮遊物などに付
着したり、凹部3の底に溜まった土砂などに付着したり
して、棲息、増殖して、水の浄化が行われるようにな
る。しかも、凹部3内では、水の滞留などによって、好
気性と嫌気性の両方の状態がバランスを保ちながら出現
し易くなるので、そこには好気性生物および嫌気性生物
の両方が棲息するようになって、好気性と嫌気性の両方
の条件によって初めて達成される水中に含まれる窒素分
の除去(脱窒)やリン成分の除去、その他の汚染物の浄
化が行われるようになる。また、上記した水棲生物によ
る浄化作用に加えて、河川などの流れによって運ばれて
きたゴミなどが凹部3内に入り込んで溜まったりするの
で、凹部3内に溜まったゴミなどをある程度の期間をお
いて除去することができ、かかる点からも河川などの水
域環境の浄化を行うことができる。
【0017】凹部3の間口の寸法(a)が50cm未満
であったり、凹部3の奥行きの寸法(b)が50cm未
満であると、凹部3の容積が不十分となり、しかも凹部
3を設けても河川などの岸に沿って流れる水の流動状態
にあまり影響を及ぼさなくなり、凹部3内やその近傍で
の水の流速の低減、滞留、乱流、渦流、土砂の堆積など
円滑に行われなくなって、生物の棲息や増殖、好気性と
嫌気性の両方の状態のバランスのとれた出現ができなく
なり、水の浄化を円滑に行えなくなる。水の流速の低
減、滞留、乱流、渦流、土砂の堆積などを円滑に行わせ
て、生物の棲息や増殖、好気性と嫌気性の状態のバラン
スのとれた出現を促進させるために、更には河川などの
護岸工事を行う際の作業性や経済性などの点から、凹部
3の間口の寸法(a)が1m以上で且つ奥行きの寸法
(b)が1m以上であるのが好ましく、場合によっては
間口の寸法(a)が2m以上、奥行きの寸法(b)が2
m以上にしても良好な結果が得られる。
【0018】そして、水の浄化という本発明の目的を十
分に果たすためには、上記した凹部3を河川などの水域
環境の岸に沿って、所定の間隔をあけて複数設けること
が必要である。隣合う凹部3間の間隔は特に制限され
ず、それぞれの水域環境の状態(例えば川幅、流速、汚
染状態など)、岸の構造などに応じて適宜決めることが
できるが、隣り合う凹部3間の間隔を1m以上とするの
が工事のやり易さ、経費、河川などの水域環境の流れを
過度に乱さないようにするなどの点から望ましく、5m
以上の間隔にするのがより望ましい。また、岸に沿って
設ける隣り合う凹部3の間隔は、すべて同じであって
も、またはそれぞれの状況に応じて互いに異なっていて
もよい。更に、岸に沿って設ける複数の凹部3は、その
形状や寸法がすべて同じであっても、またはそれぞれ異
なっていてもよい。
【0019】そして、図1〜図4では、河川1の両岸に
沿って凹部3を設けた場合について例示したが、例えば
河川の岸2に沿って凹部3を設ける場合は、必ずしも両
岸に沿って設けなくてもよく、片方の岸にのみ沿って設
けてもよい。また、凹部3を河川の両岸に設ける場合
は、例えば図1や図3に示すように両方の岸で同じ位置
に揃えて設けても、または例えば図2に示すように、両
方の岸で位置をずらせて凹部3を設けてもよい。また、
図示しないが、例えば、所定の地域までは一方の岸に凹
部3を設け、同じ河川のそれから先の地域ではもう一方
の岸または両方の岸に凹部3を設けるというように、河
川が流れている地域の環境、地形、岸の構造、河川の状
態や規模などの種々の状況に応じて、岸に対する凹部3
の設け方を適宜選ぶこともできる。
【0020】更に、凹部3を設ける河川などの水域環境
の岸2は、例えば図1〜図3に示すように直線状または
ほぼ直線状であっても、例えば図4に示すように湾曲し
ていても、蛇行していても、またはその他の形状であっ
てもよく、凹部3を設ける水域環境の岸2の構造は特に
制限されない。そして、河川の岸の湾曲部に凹部3を設
けた場合には、図4に例示するように、直線部の岸2に
凹部3を設けたのとは異なる水流の状態が出現するが、
その場合にも、そのような凹部3内やその近傍で、水の
流速の低減、滞留、乱流、渦流、土砂や汚泥などの堆積
などが生じて、生物の棲息や増殖、好気性と嫌気性の両
方のバランスのとれた状態の出現が行われて水の浄化が
行われる。
【0021】岸に沿って設ける凹部3の形状および構造
は、水域に向いて50cm以上の間口が開口していて且
つその奥行きが50cm以上の凹部であればいずれでも
よく特に制限されない。例えば、図1に示すようにその
平面の断面形状が方形およびほぼ方形の形状であって
も、図2に示すような間口部分が多少狭まった台形状の
形状であっても、図3に示すような間口部分で多少狭ま
った袋状の形状であっても、間口が広くて奥にゆくにし
たがった徐々に狭まっている台形などの形状であって
も、半円形の形状であっても、またはその他の形状であ
ってもよい。ただし、凹部3の奥行きの寸法(b)に比
べて、間口の寸法(a)が大きすぎると、凹部3内やそ
の近傍での水の流速の低減、滞留、乱流、渦流、土砂や
汚泥などの堆積などが生じにくくなるので、[間口の寸
法(a)]:[奥行きの寸法(b)]=1:4〜4:1
程度にしておくのが望ましい。また、河川などの水域1
に向かって開いた凹部3の間口の隅部4の構造は、例え
ば図1および図2に示すように直角や鋭角などの鋭った
構造であっても、例えば図3に示すように丸みをもたせ
た構造であっても、図4に示すように河川などの水域1
中に多少突出した構造であってもよい。
【0022】そして、凹部3は、例えば図5(立体図)
に示すように、河川などの水域環境1に設けた岸(護
岸)2の上部から水底5にまで到達するようにして岸2
に設けると、凹部3の容積を十分に大きくすることがで
きて、生物の棲息や増殖、好気性と嫌気性の両方のバラ
ンスのとれた状態の出現を円滑に行うことができ、望ま
しい。しかしながら、それに限定されるものではなく、
例えば岸の上部から岸の高さ方向の寸法の中央部まで
(岸の高さの1/2の深さまで)設けても、またはそれ
以外の深さにまで設けてもよい。
【0023】また、河川などの水域環境1における岸
(護岸など)2は、それぞれの水域環境における地形や
状況などに応じて、図5に示すように垂直な岸2である
場合(垂直護岸等)、傾斜した岸である場合(傾斜護岸
等)など種々の状態になっているが、そのいずれの場合
であっても、岸2の形状や構造に応じて凹部3を設ける
ことができる。例えば、図5に示すように垂直の岸に対
して凹部3を垂直方向に設けても、岸が傾斜している場
合に岸の傾斜角度と同じ傾斜角度で凹部3を岸に設けて
も、岸の傾斜角度や垂直状態とは異なる傾斜角度で岸に
凹部3を設けても、岸の傾斜の有無や傾斜角度に拘わり
なく凹部3を垂直に設けても、またはそれ以外の方式で
設けてもよい。
【0024】更に、図示はしていないが、必要に応じ
て、岸に設けた凹部3内に空気排出管やその他の曝気装
置を配置して、連続的にまたは断続的に曝気を行って、
凹部3に溜まったゴミを凹部3から排出させて回収し易
くしたり、凹部3内を好気性の状態にするようにしても
よい。
【0025】また、岸2に沿って設けた凹部3はその上
部を図1などに示すようにそのまま開放した状態にして
おいても、または上部を蓋体などによって覆ってもよ
い。特に、凹部3を設けてある河川などの水域環境1の
岸2が、人、動物、車両などの立ち入りが多い環境下に
ある場合は、凹部3から人、動物、車両などが水中に落
下する危険を防止したり、更には凹部3に溜まったゴミ
などが剥き出しになっていて周囲環境の美観を損なうの
を防止するために、例えば図6(上面からみた平面図)
に示すように、凹部3の上部を蓋体6で覆って岸の上か
ら凹部3が直接見えないようにしておくのが望ましい。
【0026】上記の場合に、凹部3を覆う蓋体6は、そ
の上に人や場合によっては車両などが乗っても破損など
が生じないように、鋼板などの金属板やその他の強度の
大きい材料から形成しておくのが望ましく、しかも風、
水域からの波浪、雨などによって簡単に位置ずれを生じ
たり、吹き飛ばされたりしないようにしておくのことが
必要である。しかも、蓋体6は、凹部3に溜まったゴミ
などを除去する際には、比較的簡単に取り外せたり、ゴ
ミなどを吸引したりする装置が簡単に挿入できるような
構造や取り付け方にしておいてもよい。凹部3の平面断
面の大きさ、隣り合う凹部3同士の間隔などに応じて、
1個の蓋体6で2つ以上の凹部3を同時に覆うようにし
ても、または1個の凹部3を1個の蓋体6で覆うように
してもよい。
【0027】上記したように、河川などの水域環境1の
岸2に沿って凹部3を設けることによって、凹部3内や
その近傍で、水の流速の低減、水の滞留、乱流、渦流、
土砂や汚泥などの堆積などを生じさせて、更には好気性
と嫌気性の両方のバランスのとれた状態を出現させて、
生物の棲息や増殖、その他による水の浄化を行うことが
できるが、例えば図7(上面から見た平面図)に示すよ
うに、河川などの水域環境1の岸2に沿って長さ(c)
が50cm以上の突出部7を水域に向かって複数設置し
た場合にも、上記した凹部3と同様に、水の浄化を行う
ことができる。すなわち、岸2に沿って突出部7が存在
することによって、突出部7の裏側(上流側)および表
側(下流側)で、水の流速の低減、水の滞留、乱流、渦
流、土砂や汚泥の堆積などが生じて、生物の棲息や増
殖、更には好気性と嫌気性の両方のバランスのとれた状
態の出現が行われて水を浄化を行うことができる。ま
た、上記した水棲生物による浄化作用に加えて、河川な
どの流れによって運ばれてきたゴミなどが突出部7の裏
側に溜まるので、突出部7の裏側に溜まったゴミなどを
ある程度の期間をおいて除去することができ、かかる点
からも河川などの水域環境の浄化を行うことができる。
その場合に、突出部7を設ける河川などの水域環境の岸
は、凹部3の場合のように、直線状であっても、湾曲し
ていても、蛇行していても、またはその他の状態であっ
てもよい。
【0028】岸2に沿って突出部7を設ける場合に、突
出部7の長さ(c)が50cm未満であると、突出部7
の近傍において水の流速の低減、水の滞留、乱流、渦
流、土砂や汚泥などの堆積など円滑に行われなくなっ
て、生物の棲息や増殖、好気性と嫌気性の両方のバラン
スのとれた状態の出現ができなくなり、水の浄化が円滑
に行われなくなる。水の流速の低減、滞留、乱流、渦
流、土砂の堆積などを円滑に行わせて、生物の棲息や増
殖、好気性と嫌気性の両方の状態の出現を促進させるた
めには、突出部7の長さ(c)が1m以上であるのが好
ましい。突出部7の長さ(c)の上限値は岸2を設けて
ある水域環境の状況など(例えば河川の幅、流速、水量
など)に応じて調節することができるが、突出部7の長
さ(c)が長すぎる(水域に突出部7が出っ張り過ぎ
る)と、水が円滑に流れなくなるので、突出部7の長さ
(c)は5m以下であるのが好ましい。
【0029】そして、水の浄化という本発明の目的を十
分に果たすためには、上記した突出部7の場合も、河川
などの水域環境の岸2に沿って、所定の間隔をあけて複
数の突出部7を設けることが必要である。隣合う突出部
7間の間隔は、特に制限されず、それぞれの水域環境の
状態、岸の構造などに応じて適宜決めることができる
が、1m以上とするのが工事のやり易さ、経費、河川な
どの水域環境の流れを過度に乱さないようにするなどの
点から望ましく、5m以上の間隔にするのがより望まし
い。また、岸に沿って設ける複数の突出部7の間隔は、
すべて同じであっても、またはそれぞれの状況に応じて
異なっていてもよい。
【0030】また、図7では、突出部7を岸から直角ま
たはほぼ直角に設けてあるが、それに限定されず、場合
によっては例えば図8(上面からみた平面図)に示すよ
うに、上流側に傾斜して設けても、または下流側に傾斜
して設けてもよい。また、図7では河川1の両岸に沿っ
て突出部7を設けてあるが、必ずしも両岸に沿って設け
なくてもよく、片方の岸にのみ沿って設けてもよい。或
いは、岸2に凹部3を設ける場合と同様に、河川が流れ
ている地域の環境、地形、岸の構造、水流などの種々の
状況に応じて、その他の方式で突出部7を岸2に沿って
設けてもよい。また、岸2に沿って突出部7を設ける場
合は、その強度面などの点から、岸(護岸)の上部から
水底5にまで到達するようにして突出部7を形成するの
が望ましい。そして、図には直接示していないが、必要
に応じて突出部7の近傍に空気を水中に排出し得る排気
管などの曝気装置を配置して、突出部7の近傍に溜まっ
たゴミを突出部7から排出させて回収し易くしたり、突
出部7の近傍を好気性の状態にするようにしてもよい。
【0031】河川などの水域環境1の岸2に沿って、上
記した凹部3または突出部7を設けることによって、そ
の凹部3内やその近傍、突出部7の近傍で、水の流速の
低減、水の滞留、乱流、渦流、土砂や汚泥の堆積などを
生じさせて、更には好気性と嫌気性の両方のバランスの
とれた状態を出現させて、生物の棲息や増殖、その他の
よる水を浄化を行うことができるが、例えば図9(底部
5の一部を立体的に示した図)に示すように、河川など
の水域環境の底部5に、幅(d)が50cm以上で深さ
(e)が50cm以上の溝部8を設けることにより、お
よび/または例えば図10および図11(底部5の一部
を立体的に示した図)に示すように、河川などの水域環
境の底部5に径(f)または一つの辺の長さ(g)が5
0cm以上で深さ(h)が50cm以上の窪み部9を設
けることによっても、水の浄化を行うことができる。す
なわち、底部5に設けた溝部8、窪み部9の近傍やその
内部で水の流速の低減、水の滞留、乱流、渦流、土砂や
汚泥の堆積などが生じて、さらには好気性と嫌気性の両
方のバランスのとれた状態が出現して、生物の棲息や増
殖、その他のよる水を浄化を行うことができる。
【0032】河川などの水域環境の底部5に溝部8や窪
み部9を設けるに当たっては、溝部8の幅(d)が1m
以上で且つ深さ(e)が1m以上であるのが、窪み部9
の径(f)または辺の長さ(g)が1m以上で且つ深さ
(h)が1m以上であるのが、水の流速の低減、水の滞
留、乱流、渦流、土砂や汚泥などの堆積などによる生物
の棲息や増殖、好気性と嫌気性の両方のバランスのとれ
た状態の出現などをより円滑に行わせることができるの
で望ましい。
【0033】そして、水の浄化という本発明の目的を十
分に果たすためには、上記した溝部8および/または窪
み部9を、河川などの水域環境の底部5に沿って、所定
の間隔をあけて複数設けることが必要であり、窪み部9
の場合は、河川などの底部5に沿って2列以上で所定の
間隔をあけて設けるのが望ましい。隣合う溝部8間の間
隔および隣り合う窪み部9の間隔は特に制限されず、そ
れぞれの水域環境の状態、底部の状態などに応じて適宜
決めることができるが、間隔を1m以上とするのが工事
のやり易さ、経費、河川などの水域環境の流れを過度に
乱さないようにするなどの点から望ましく、5m以上の
間隔にするのがより望ましい。また、底部5に沿って設
ける複数の溝部8および/または窪み部9の間隔は、す
べて同じであっても、またはそれぞれの状況に応じて異
なっていてもよい。
【0034】ところで、底部5に設けた溝部8や窪み部
9の場合は、岸2に設けた凹部3や突出部7の場合とは
異なり、土砂や汚泥などの堆積が大きく、溝部8や窪み
部9が土砂や汚泥で埋まってしまう場合もあり得るが、
溝部8や窪み部9を持たない従来の平坦な底部5に比べ
て、溝部8および/または窪み部9を設けてあることに
よって、底部5の溝部8や窪み部9において水の流速の
低減、水の滞留、乱流、渦流作用などが生じ、しかも溝
部8や窪み部9の部分に土砂や汚泥が厚く堆積すること
によって、その部分に水の浄化をもたらす有用生物の生
存や増殖が積極的になされるので、水の浄化の促進作用
を有する。しかも、溝部8や窪み部9は河川などの岸に
近い場所のみならず、中央部にも設けることができの
で、河川などの中央部、特に中央部の底部の近くを流れ
る水の浄化を行うことができるという長所を有してい
る。
【0035】したがって、本発明において、例えば図1
2(河川の岸やその底部の一部を立体的に見た図)に示
すように、河川などの水域環境の岸2に凹部3または突
出部7を設けるという上記した方法と、底部5に溝部8
および/または窪み部9を設けるという方法を組み合わ
せた場合(図12は岸2に凹部3を設け底部5に溝部8
を設けた場合の一例を示したものである)には、河川な
どの岸2に沿って流れる水の浄化および中央部を流れる
水の浄化の両方を同時に達成することができる。
【0036】上記した本発明の方法は、河川などの水域
環境の岸(護岸等)や底部を改修工事を行う場合に、ま
たは水域環境に護岸やその他の岸構築物を設けたり、底
部の工事を新たに行う場合などに実施するができる。そ
の際に、工事に用いる資材や工法などは従来用いられて
きたコンクリートやその他の資材を用いて従来の工法に
準じて行うことができる。特に、岸2に沿って突出部7
を設ける場合は、既存の河川などの岸2に沿ってそのま
ま突出部7を設けることによっても行うことができる。
また、上記した本発明の方法を実施するに当たっては、
工事現場で型枠などを用いて、岸に凹部3や突出部7を
直接形成したり、水域環境の底部5に溝部8や窪み部9
を直接形成しても、或いは、例えば図13に示すような
凹部3などを有する護岸用ブロック10、溝部8や窪み
部9を有する底部用ブロック(図示せず)を予め製造し
ておき、それらの護岸用ブロック10や底部用のブロッ
クを水域環境の岸や底部に配置して工事を行ってもよ
い。
【0037】更に、本発明では、水域環境の岸に沿って
設けた凹部3内に、または凹部3とそれに隣接する凹部
3との間に凸部自体に、水棲生物が生息し得る接触材1
1を配置してもよい。その場合に、凹部3に接触材11
を配置する方法としては、限定されるものではないが、
例えば図14に示すように、凹部3内に透水性の丈夫な
枠体12を突出状態で設け、その枠体12で包囲される
空間内に接触材11を充填する方法などを採用すること
ができる。また、図示してないが、例えば凹部3とそれ
に隣接する凹部3の間に位置する凸部(図14で符号1
3で示した部分)自体に接触材11を配置してもよく、
その場合には、凸部自体を透水性の枠体で形成してそこ
に接触材を充填する方法、コンクリートなどからなる護
岸を形成する際に凸部の一部を水域に向けてへこませて
おり、そこに接触材を配置してその表面を透水性の枠体
などで包囲する方法などを採用することができる。しか
しながら、勿論前記の方法に限定されない。また、その
際に接触材12と共に応じて曝気装置などを併設して、
水棲生物の生息や増殖を促進させるようにしてもよい。
また、図には示してないが、図9や図12に示したよう
な水域環境の底部に設けた溝部8内や、溝部8と溝部8
との間に位置する凸部に対しても、上記と同様にして接
触材を配置して、更に必要に応じて曝気装置を設置し
て、水棲生物の生息や増殖を促進させるようにしてもよ
い。
【0038】上記の場合に、岸に沿った凹部3と凹部3
の間に位置する凸部11、凹部3内、溝部8と溝部8と
の間に位置する凸部および/または溝部内に配置する接
触材12としては、水棲生物の生息の促進や増殖を可能
ならしめるものであればいずれも使用でき、特に制限さ
れないが、例えば礫、タイヤ(特に廃タイヤ)、貝殻な
どを挙げることができる。そして、岸に沿った凹部3と
凹部3の間に位置する凸部11、凹部3内、溝部8と溝
部8との間に位置する凸部および/または溝部内に接触
材を配置した場合には、凹部3や溝部12を設けたこと
による前記した水棲生物の生息、増殖促進作用と、接触
材を設けた上記の水棲生物の生息、増殖促進作用とが相
俟って、水質の浄化が一層促進される。
【0039】また、岸2に沿って設けた凹部3内やその
近傍、突出部7の近傍、底部5に設けた溝部8や窪み部
9などに棲息したり増殖した生物、それらの箇所に堆積
した土砂や汚泥などは、台風、大雨などによって水域環
境の流れがなど急増したり、水量が増した際には、それ
らの箇所から流し去られたりして失われたり、低減した
りすることがあるが、気象状態が平常状態に戻った際に
は、前記の凹部3、突出部7、溝部8、窪み部9などに
生物が再び徐々に棲息、増殖して、水の浄化などを再び
行うようになり、それを繰り返することによって、河川
などの水域環境を、水域環境自体の自浄機能を発揮させ
て、無理なく自然に浄化することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明による場合は、河川などの水域環
境に高価な水浄化設備などを別途設置したりせずに、河
川などの水域環境における岸および/または底部の構造
に簡単な改良を加えるだけで、河川などの水域環境自体
に水の浄化機能を付与させて、河川などの水域環境の浄
化を自然に無理なく円滑に行うことができる。そして、
本発明による場合は、河川などの水域環境における岸に
沿って凹部を設けるか突出部を設けるという極めて簡単
な構成で、または河川などの水域環境の底部に溝部およ
び/または窪み部を設けるという極めて簡単な構成で、
或いはそれらの併用によって、それらの岸に沿って設け
た凹部内やその近傍、突出部の近傍、底部に設けた溝部
および/または窪み部の部分で水の流速の低減、水の滞
留、乱流、渦流、土砂や汚泥などの堆積などを生じさせ
て、水と一緒に運ばれてきた水中の微生物や小動物、植
物などの水棲生物の棲息や増殖を促進させて、更には、
好気性と嫌気性の両方のバランスのとれた状態を出現さ
せて、水の浄化を円滑に行うことができる。また、本発
明による場合は、河川などの流れによって運ばれてきた
ゴミなどが凹部3内に入り込んで溜まったりするので、
凹部3内に溜まったゴミなどをある程度の期間をおいて
除去することによって、河川などの水域環境の浄化を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】河川などの水域環境の岸に沿って、水域に向い
て開口した凹部を設けた場合の一例を示す図である。
【図2】河川などの水域環境の岸に沿って、水域に向い
て開口した凹部を設けた場合の別の例を示す図である。
【図3】河川などの水域環境の岸に沿って、水域に向い
て開口した凹部を設けた場合の更に別の例を示す図であ
る。
【図4】河川などの水域環境の岸に沿って、水域に向い
て開口した凹部を設けた場合の更に別の例を示す図であ
る。
【図5】河川などの水域環境の岸に沿って、水域に向い
て開口した凹部を設けた場合の例を立体的に示す図であ
る。
【図6】河川などの水域環境の岸に沿って設けた凹部の
上面を蓋体で覆った場合の一例を示す図である。
【図7】河川などの水域環境の岸に沿って、突出部を水
域に向けて複数設置した場合の一例を示す図である。
【図8】河川などの水域環境の岸に沿って、突出部を水
域に向けて複数設置した場合の別の例を示す図である。
【図9】河川などの水域環境の底部に、溝部を設けた場
合の一例を示す図である。
【図10】河川などの水域環境の底部に、窪み部を設け
た場合の一例を示す図である。溝部を設けた場合の一例
を示す図である。
【図11】河川などの水域環境の底部に、窪み部を設け
た場合の別の例を示す図である。溝部を設けた場合の一
例を示す図である。
【図12】河川などの水域環境の岸に沿って水域に向い
て開口した凹部を設けると共に、底部に凹部を設けた場
合の一例を立体的に示す図である。
【図13】河川などの水域環境の岸の工事に用いる凹部
を有する護岸用ブロックの一例を示す図である。
【図14】岸に沿って設けた凹部と凹部の間に位置する
凸部に水棲生物の生息、増殖促進作用を有する接触材を
配置した例を示す図である。
【符号の説明】
1 河川などの水域環境 2 岸 3 岸に沿って設けた凹部 4 凹部の間口の隅部 5 水域環境の底部 6 蓋体 7 岸に沿って設けた突出部 8 底部に設けた溝部 9 底部に設けた窪み部 10 護岸用ブロック 11 接触材 12 枠体 13 凸部

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水域に向いて開口している間口が50c
    m以上で且つ奥行きが50cm以上の凹部を、水域環境
    の岸に沿って設けることを特徴とする水域環境における
    水の浄化方法。
  2. 【請求項2】 上記の凹部を1m以上の間隔をあけて水
    域環境の岸に沿って複数設けることからなる請求項1の
    浄化方法。
  3. 【請求項3】 凹部の上面を蓋体で覆うことからなる請
    求項1または2の浄化方法。
  4. 【請求項4】 水域環境の岸に沿って、長さが50cm
    以上の突出部を水域に向けて複数設置することを特徴と
    する水域環境における水の浄化方法。
  5. 【請求項5】 水域環境の底部に、幅が50cm以上で
    深さが50cm以上の溝部並びに径または一つの辺の長
    さが50cm以上で深さが50cm以上の窪み部の少な
    くとも一方を設けることを特徴とする水域環境における
    水の浄化方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項の方法と請
    求項5の方法を組み合わせてなる水域環境における水の
    浄化方法。
  7. 【請求項7】 請求項4の方法と請求項5の方法を組み
    合わせてなる水域環境における水の浄化方法。
  8. 【請求項8】 水域環境の岸に沿って設けた上記の凹
    部、突出部、および/または水域環境の底部に設けた溝
    部および/または窪み部またはその近傍で、水の流速の
    低減、滞留、乱流、渦流および/または土砂や汚泥の堆
    積などを生じさせて、前記の凹部、突出部、溝部および
    /または窪み部またはその近傍で水棲生物の棲息および
    /または増殖を促進させて、水の浄化を行う請求項1〜
    7のいずれか1項の方法。
  9. 【請求項9】 水域環境の岸に沿って設けた凹部と凹
    部との間に位置する凸部および/または岸に沿って設け
    た前記の凹部内に、水棲生物が生息し得る接触材を、場
    合により曝気装置と共に配置することからなる請求項1
    〜3および請求項5〜8のいずれか1項の方法。
  10. 【請求項10】 水域に向いて開口した間口が50cm
    以上で且つ奥行きが50cm以上の凹部を岸に沿って設
    けてあることを特徴とする水域環境構築物。
  11. 【請求項11】 凹部の上面を蓋体で覆ってある請求項
    10の水域環境構築物。
  12. 【請求項12】 水域環境の岸に沿って、長さが50c
    m以上の突出部を水域に向けて複数設置してあることを
    特徴とする水域環境における水域環境構築物。
  13. 【請求項13】 幅が50cm以上で深さが50cm以
    上の溝部、並びに径または一つの辺の長さが50cm以
    上で深さが50cm以上の窪み部の少なくとも一方を底
    部に設けてあることを特徴とする水域環境構築物。
  14. 【請求項14】 水域に向いて開口した間口が50cm
    以上で且つ奥行きが50cm以上の凹部を水域環境の岸
    に沿って設けてあり、さらに幅が50cm以上で深さが
    50cm以上の溝部並びに径または一つの辺の長さが5
    0cm以上で深さが50cm以上の窪み部の少なくとも
    一方を底部に設けてあることを特徴とする水域環境構築
    物。
  15. 【請求項15】 長さが50cm以上の突出部を水域環
    境の岸に沿って水域に向けて複数設置してあり、さらに
    幅が50cm以上で深さが50cm以上の溝部並びに径
    または一つの辺の長さが50cm以上で深さが50cm
    以上の窪み部の少なくとも一方を底部に設けてあること
    を特徴とする水域環境構築物。
  16. 【請求項16】 水域環境の岸に沿って設けた凹部と凹
    部との間に位置する凸部および/または岸に沿って設け
    た前記の凹部内に、水棲生物が生息し得る接触材を、場
    合により曝気装置と共に配置してある請求項請求項10
    〜11および請求項13〜15のいずれか1項の水域環
    境構築物。
  17. 【請求項17】 間口が50cm以上で且つ奥行きが5
    0cm以上の凹部を有する護岸用ブロック。
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