JPH08223921A - 交直変換装置の制御装置 - Google Patents

交直変換装置の制御装置

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JPH08223921A
JPH08223921A JP7025167A JP2516795A JPH08223921A JP H08223921 A JPH08223921 A JP H08223921A JP 7025167 A JP7025167 A JP 7025167A JP 2516795 A JP2516795 A JP 2516795A JP H08223921 A JPH08223921 A JP H08223921A
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circuit
converter
control
control circuit
breaker
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JP7025167A
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English (en)
Inventor
Naomi Nakamura
尚未 中村
Keisuke Sekiya
恵輔 関谷
Takashi Karibe
孝史 苅部
Yasuhiro Noro
康宏 野呂
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】母線順変換器側と逆変換器側の交流が接続され
て交流と直流を並列した送電を行うことができる系統構
成に適用した交直変換装置の制御装置において、直流連
系から交流連系へ、また交流連系から直流連系へと切り
替える場合に、2つの系統間での電力送電を停止するこ
となく、順変換器側と逆変換器側の交流線路を接続する
しゃ断器を開閉し、変換器を転流失敗させる発生するこ
と無く安定した運転継続が可能な交直変換装置の制御装
置を得る。 【構成】交直変換装置を運転中で直流連系による送電を
行っている場合、直流回路と並列した交流回路を接続し
ているしゃ断器の投入指令により、しゃ断器9の投入操
作完了前から前記逆変換装置の制御装置のβ進め制御を
動作させ、しゃ断器9投入後ある一定時間動作させるよ
うにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流送電装置・非同期
連系変換装置(BTB変換装置)に使用され、順変換器
側と逆変換器側の交流送電線路を含む交流系統回路と、
直流回路が並列接続された系統構成に適用した交直変換
装置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の交直変換装置を用いた非同
期周波数連系の構成図であり、交直変換装置1A,1B
は変換器用変圧器4A,4Bを介して交流系統6A,6
Bに接続される一方、平滑リアクトル2を介して互いに
接続された直流送電装置、非同期連系変換装置(BTB
変換装置)等に使用される。
【0003】図5は交直変換装置の制御装置の構成図で
あり、順変換器及び逆変換器の起動停止の協調制御を司
る起動/停止制御回路101A、この起動停止制御回路
101Aの指令に応じて直流送電系統の直流電流や直流
電圧等を一定に制御する回路で構成される制御演算回路
(基本制御回路)100A、この制御演算回路100A
の出力信号により変換装置の点弧位相を決定する位相制
御回路29A、事故時に最適な保護指令を出力する保護
連動回路102A、及び前記各回路の異常発生を監視す
る異常監視回路103Aとで構成した制御装置200A
と、制御装置200Aの中の位相制御回路29Aの出力
信号であるシーケンシャルな点弧パルスを送出するパル
ス増幅回路30Aで構成されている。
【0004】図6は従来の交直変換装置の制御装置の制
御機能の概略ブロック図である。変換器1A,1Bには
定余裕角制御回路12A,12B、定電圧制御回路11
A,11B、定電流制御回路13A,13B、β進め制
御回路31A,31Bが具備されており、定余裕角制御
回路12A,12Bはその余裕角設定器18A,18B
の出力である余裕角基準値に変換器1A,1Bの余裕角
が追従するように動作する。
【0005】β進め制御回路31A,31Bは、逆変換
器側の転流失敗発生や波形歪の発生等によりβを進める
方向に動作する。直流電圧設定器14A,14Bの出力
である電圧基準値と、直流電圧を直流電圧検出器15A
で検出し制御回路にて取り扱い易い値に変換するための
電圧/電圧変換回路16A,16Bを介してサミング回
路17A,17Bに入力される直流電圧検出値との差が
サミング回路17A,17Bで求められ、その差の値が
定電圧制御回路11A,11Bに入力されることで、直
流送電線路3の直流電圧が電圧基準値に追従するように
制御されることになる。
【0006】又、伝送制御回路26A,26Bの出力で
ある電流基準値出力回路27からの電流基準値と、直流
電流を直流電流検出器21A,21Bで検出し電流/電
圧変換回路22A,22Bで制御回路として取り扱い易
い値に変換された直流電流検出値とがサミング回路23
A,23Bに入力される。その差の値が定電流制御回路
13A,13Bに入力されることで、直流送電線路3に
流れる直流電流が電流基準に追従するように制御される
ことになる。なお、伝送制御回路26A,26B間は通
信回路19で接続されている。
【0007】スイッチ24A,24Bは変換器1A,1
Bを逆変換運転する変換器の方のみが閉となり、電流マ
ージン設定器25A,25Bの出力である電流マージン
がサミング回路23A,23Bに入力される。
【0008】この電流マージンの機能と、定余裕角制御
回路12A,12B、前記定電圧制御回路11A,11
B、前記定電流制御回路13A,13B、β進め制御回
路31A,31Bの出力の内その出力として最も変換器
の制御角の進んでいる出力のみをその出力とする制御進
み角優先回路28A,28Bの機能とにより、今仮にス
イッチ24Bが閉で、スイッチ24Aが開になるとする
と、制御進み角優先回路28Aには、定電流制御回路1
3Aの出力が出力され、制御進み角優先回路28Bには
前記定余裕角制御回路12B、定電圧制御回路11Bの
出力の内、制御角として進んでいる方の出力、一般には
前記定電圧制御回路11Bの出力が出力される。それぞ
れの制御進み角優先回路28A,28Bの出力は、位相
制御回路29A,29Bに入力され、ここで変換器の点
弧タイミングを決めるパルス信号に変換され、パルス増
幅回路30A,30Bを介して各変換器にゲートパルス
信号として与えられるように構成されている。以上説明
した従来の交直変換装置の制御装置の構成は公知の技術
である。
【0009】図7は従来の交流回路と直流回路を並列接
続する系統構成の例を示す。交直変換装置1A,1B
は、変換用変圧器4A,4B、しゃ断器5A,5B、昇
圧用変圧器7A,7B、しゃ断器8A,8Bを介して交
流母線10A,10Bへ接続されている。交流母線10
A,10Bは交流系統6A,6Bへ接続している。交流
母線10Aと10Bはしゃ断器9で接続することができ
る。異なる第1及び第2の交流系統6A,6Bを2箇所
で接続するもしくは、第3の交流系統にそれぞれ接続し
た状態で互いの系統を接続することは潮流制御の難しさ
から一般的には行われない。そのため1箇所を交流連系
し、もう1箇所は直流連系することが考えられる。
【0010】図8はこの場合の接続例を示しており、図
7と異なる点は、変換器用変圧器4Aと交流系統6Aの
間にしゃ断器5A、昇圧用変圧器7A、しゃ断器8A、
交流母線10Aを設けずに、この代りに交流母線10
A、交流線路20A、交流母線10A´を設け、また変
換器用変圧器4Bと交流系統6Bの間にしゃ断器5B、
昇圧用変圧器7B、しゃ断器8B、交流母線10Bを設
けずに、この代りに交流母線10B、交流線路20B、
交流母線10B´を設け、さらに交流母線10A,10
B間にしゃ断器9と交流線路20Cの直列回路を接続
(変換器1A,1B、変換器用変圧器4A,4Bに対し
て並列に接続)し、また交流母線10A´,10B´間
に、交流線路20A´,20B´と交流系統6Cの直列
回路を接続(変換器1A,1B、変換器用変圧器4A,
4B、交流母線10A,10B、交流線路6Cに対して
並列に接続)したものである。
【0011】但し、交流連系されている送電線路で事故
が発生した場合には、直流連系している線路を交流連系
に変更しても支障がないので交流連系に切り替えること
が考えられる。それは、直流連系では交流連系に比べ最
大送電量が制限されるので、より送電電力量の多い交流
連系に切り替えるためである。そのため、直流連系する
箇所は直流と並列に交流連系可能な回路を装備すること
が考えられる。
【0012】この様な構成にした場合の運用は、交流連
系している線路で事故が発生した際には直流連系を交流
連系に切り替える。また、その切り替え時に送電をスト
ップしないために直流回路の運転中に交流回路を投入し
一時的に交流と直流の並列運転とし、その後直流設備を
停止するという方法が考えられる。
【0013】我国においてはこれまで交直並列送電の実
績は無く、交直並列送電技術に関して机上にて基本的制
御方式の検討は種々行われているが、実運用面からの検
討はこれからというのが実情である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】順変換器側と逆変換器
側の交流母線が接続されて交流と直流を並列した送電を
行うことができる系統構成に従来の変換器制御装置を適
用した場合には、次の如き不具合がある。
【0015】図8の直流送電設備で電力融通運転を行っ
ている場合、変換器交流母線10A,10Bは周波数は
同じであるが、両母線間の電圧位相は交流系統6A及び
6Bの状態及び交流線路20A′,20B′の潮流状態
により変化し、通常差があると考えるべきである。
【0016】この状態でしゃ断器9を投入した後、交直
変換装置を停止して交流連系送電に移行させようとした
場合、しゃ断器9投入と同時に事前の母線10A,10
Bの位相差、電圧に応じて交流線路20Cに電流が流
れ、前記位相差、電圧差が無くなる方向に急変する。
【0017】交流線路20Cのインピーダンスが零に近
ければ交流母線10A,10B間の位相差、電圧差は零
となるように急変する。交直変換器1A,1Bの制御装
置は交流母線10A,10Bの電圧位相に同期してお
り、制御装置内の位相制御系はある時間遅れを持って追
従しており、もし逆変換器側母線位相が進む方向に急変
したり電圧が大きく低減すると、余裕角不足となる転流
失敗に至ることになる。
【0018】また、交流線路20Cにより交流連系して
いるとき直流送電設備を生かした後、しゃ断器9を開い
て交直並列送電に移行させる場合も交流母線10A,1
0Bの電圧位相、電圧値は前述のしゃ断器9投入時とは
逆に差が開く方向に変化するので変換器制御装置は同様
の影響を受けることになる。
【0019】転流失敗の発生は系統側に擾乱を与えるこ
とになる。また、連続発生した場合にはサイリスタバル
ブに過酷なストレスがかかる。通常、連続発生により変
換器をトリップ停止する。しかし、直流回路での送電を
行っている時に並列した交流回路の接続を行う状態で
は、転流失敗が発生する可能性が高く、その度にトリッ
プ停止することは昨今の電力事情から全く好ましくな
い。
【0020】本発明の目的は前記従来例のもつ不具合を
解決するもので、母線順変換器側と逆変換器側の交流が
接続されて交流と直流を並列した送電を行うことができ
る系統構成に適用した交直変換装置の制御装置におい
て、直流連系から交流連系へ、また交流連系から直流連
系へと切り替える場合に、2つの系統間での電力送電を
停止することなく、順変換器側と逆変換器側の交流線路
を接続するしゃ断器を開閉し、変換器を転流失敗させる
発生すること無く安定した運転継続が可能な交直変換装
置の制御装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、順変換器と逆変換器が
それぞれ共通の直流回路に接続されると共に、前記順変
換器と逆変換器の交流側がそれぞれ異なる交流系統に接
続され、かつ前記直流回路と並列で前記交流系統間が交
流母線で接続され、少なくとも定電流制御回路と定電圧
制御回路と定余裕角制御回路と外部信号によるβ進め制
御回路と運転状況に応じて前記制御回路のうち適切な制
御回路を自動的に選択する選択手段と、この選択手段の
出力により前記順変換器と前記逆変換器の制御位相を制
御する位相制御回路を備えた交直変換装置の制御装置に
おいて、前記交流母線にしゃ断器を接続し、前記交直変
換装置を運転中で直流連系による送電を行っている場
合、前記しゃ断器の投入指令により、しゃ断器の投入操
作完了前から前記逆変換器側のβ進め制御回路を動作さ
せ、前記しゃ断器投入後ある一定時間動作させることを
特徴とする交直変換装置の制御装置である。
【0022】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、順変換器側と逆変換器側の交流電圧の位相
差に応じてβ進めの制御量を変えることを特徴とする請
求項1記載の交直変換装置の制御装置である。
【0023】前記目的を達成するため、請求項3に対応
する発明は、順変換器と逆変換器がそれぞれ共通の直流
回路に接続されると共に、前記順変換器と逆変換器の交
流側がそれぞれ異なる交流系統に接続され、かつ前記直
流回路と並列で前記交流系統間が交流母線で接続され、
少なくとも定電流制御回路と定電圧制御回路と定余裕角
制御回路と外部信号によるβ進め制御回路と運転状況に
応じて前記制御回路のうち適切な制御回路を自動的に選
択する選択手段と、この選択手段の出力により前記順変
換器と前記逆変換器の制御位相を制御する位相制御回路
を備えた交直変換装置の制御装置において、前記交流母
線にしゃ断器を接続し、前記交直変換装置が停止中で直
流回路と並列した交流回路により送電を行っている状態
から前記直流回路単独での送電へ切り替える場合に、前
記交直変換装置の交流の送電方向と同じ向きで起動して
から前記しゃ断器を開放することを特徴とする交直変換
装置の制御装置である。
【0024】前記目的を達成するため、請求項4に対応
する発明は、順変換器と逆変換器がそれぞれ共通の直流
回路に接続されると共に、前記順変換器と逆変換器の交
流側がそれぞれ異なる交流系統に接続され、かつ前記直
流回路と並列で前記交流系統間が交流母線で接続され、
少なくとも定電流制御回路と定電圧制御回路と定余裕角
制御回路と外部信号によるβ進め制御回路と運転状況に
応じて前記制御回路のうち適切な制御回路を自動的に選
択する選択手段と、この選択手段の出力により前記順変
換器と前記逆変換器の制御位相を制御する位相制御回路
を備えた交直変換装置の制御装置において、前記交流母
線にしゃ断器を接続し、前記交直変換装置が停止中で直
流回路と並列した交流回路により送電を行っている状態
から直流による送電へ切り替える場合に、前記交直変換
装置を起動した後に前記しゃ断器の開放指令により、し
ゃ断器の開放操作完了前から前記逆変換器側のβ進め制
御回路を動作させ、前記しゃ断器開放後ある一定時間動
作させることを特徴とする交直変換装置の制御装置であ
る。
【0025】前記目的を達成するため、請求項5に対応
する発明は、β進め制御回路の制御量は事前の潮流及び
送電電力量と交直変換装置の運転潮流及び送電電力量と
に応じて変えることを特徴とする請求項4記載の交直変
換装置の制御装置である。
【0026】
【作用】請求項1に対応する発明によれば、交直変換装
置を運転中で直流連系による送電を行っている場合、直
流回路と並列した交流回路を接続しているしゃ断器の投
入指令により、しゃ断器の投入操作完了前から前記逆変
換装置の制御装置のβ進め制御を動作させ、しゃ断器投
入後ある一定時間動作させるようにしたので、交流連系
のしゃ断器を投入したことにより系統電圧の位相が急変
し逆変換器側の余裕角不足となり転流失敗が発生するこ
とを防ぐことができる。
【0027】また、請求項2に対応する発明によれば、
請求項1の発明の作用に加え、順変換器側と逆変換器側
の交流電圧の位相差に応じてβ進めの制御量を変えるの
で、必要以上に直流電圧を低下させることを防ぎさらに
は確実に転流失敗を防止できる。
【0028】さらに、請求項3に対応する発明によれ
ば、交直変換装置が停止中で直流回路と並列した交流回
路により送電を行っている状態から直流による送電へ切
り替える場合に、交直変換装置を交流の送電方向と同じ
向きで起動してから直流回路と並列した交流回路を接続
しているしゃ断器を開放するようにしたので、交流連系
から直流連系へ切り替えるときに送電電力量を低下させ
ることなく切り替えが行える。さらにその後交流連系の
しゃ断器を開放した直後に、潮流を同方向にしておけば
逆変換器側の交流母線電圧位相が瞬時に遅れるため変換
器にとっては転流失敗しにくくなる。
【0029】また、請求項4に対応する発明によれば、
交直変換装置が停止中で直流回路と並列した交流回路を
より送電を行っている状態から直流による送電へ切り替
える場合に、交直変換装置を起動した後に直流回路と並
列した交流回路を接続しているしゃ断器の開放指令によ
り、しゃ断器の開放操作完了前から前記逆変換装置の制
御装置のβ進め制御を動作させ、しゃ断器開放後ある一
定時間動作させるようにしたので、交流連系のしゃ断器
を開放したことにより系統電圧の位相が急変し逆変換器
側の余裕角不足となり転流失敗が発生することを防ぐこ
とができる。
【0030】また、請求項5に対応する発明によれば、
請求項4の発明の作用に加え、β進めの制御量は事前の
潮流及び送電電力量と交直変換装置の運転潮流及び送電
電力量とに応じて変える。そのため必要以上に直流電圧
を低下させることを防ぎさらには確実に転流失敗を防止
できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 <第1実施例> (構成)図1は本発明による第1実施例(請求項1に対
応する実施例)の構成を説明する図である。図1では図
6,図8と同じ機能を遂行する装置には同じ符号を付し
てある。以下説明上、変換器1Aが逆変換器運転を行っ
ている場合を想定して説明する。変換器1Bが逆変換器
運転の場合の作用も同様なので省略する。制御装置は、
しゃ断器操作回路から出力されるしゃ断器の操作指令
と、自制御装置が逆変換器運転中という信号の論理積を
とるアンド回路32A,32Bを具備している。
【0032】(作用、効果)変換器1A,1Bを運転中
で直流連系による送電を行っている場合に、直流回路と
並列した交流回路を接続しているしゃ断器9の投入指令
をしゃ断器操作回路33が出力する。アンド回路32A
は、自変換器が逆変換器運転中であるということと、し
ゃ断器操作回路33から投入指令が出力されたことでβ
進め制御回路31Aへ動作指令を出力する。β進め制御
回路31Aは指令を受けて通常の逆変換器運転中の制御
角よりもβが進んだ値を出力する。この値は120°〜
135°位である。β進め制御回路31Aの動作により
制御進み角優先回路28Aの出力は、事前の運転中の制
御角に比べβが大きくなるので転流失敗しにくくなる。
【0033】このように構成することにより、交流連系
のしゃ断器9を投入したことにより系統電圧の位相が急
変し逆変換器側の余裕角不足となり転流失敗が発生する
ことを防ぐ。
【0034】ここではβ進め制御回路31A,31Bを
動作させた場合について説明したが、逆変換器側の余裕
角を確保する目的では、直流電圧の低減や直流電流の低
減、また余裕角設定値の増大でも同様の効果が得られ
る。
【0035】<第2実施例> (構成)図2は本発明による第2実施例(請求項2に対
応する実施例)の構成を説明する図である。図1と同じ
機能を遂行する装置には同一符号を付してある。
【0036】β進め回路31Aは、ワンショット回路3
11A、ラッチ回路312A、加算器313A、リミッ
タ314A、スイッチ315Aとから構成されている。
交流電圧検出器50A,50Bはそれぞれ交流母線10
A,10Bの電圧を検出し、その検出値から位相検出器
40A,40Bは系統電圧の位相を検出する。位相差演
算器41は、位相検出器40A,40Bの出力から2つ
の系統電圧の位相差に応じ、変換器の制御角を操作する
位相量を演算する。
【0037】アンド回路32Aは、しゃ断器操作回路3
3からしゃ断器9に与える投入指令があることと、自変
換器が逆変換器運転を行っていることでβ進め回路31
Aへ動作指令を出力する。
【0038】ワンショット回路311Aは、β進め動作
指令をある一定時間引き延ばす。この時間は指令が出力
されてから、実際のしゃ断器9の投入操作が終了するま
でよりも長い時間である。
【0039】ラッチ回路312Aは、通常運転中は制御
進み角優先回路28Aの出力をそのままスルーして出力
し、ワンショット回路311Aからの指令があるときは
出力を保持する。加算器313Aはラッチ回路312A
の出力値と位相差演算器41の出力値を加算する。リミ
ッタ314Aは加算器313Aの出力値の下限を制限す
る。通常この値は120°程度である。スイッチ315
Aは通常運転中は制御角αの最大値を選択し、ワンショ
ット回路311Aからの指令がある時はリミッタ314
Aの出力値を選択し出力する。
【0040】(作用、効果)以上説明した第2実施例に
よれば、順変換器側と逆変換器側の交流電圧の位相差に
応じてβ進めの制御量を変えるので、必要以上に直流電
圧を低下させることを防ぎさらには確実に転流失敗を防
止できる。
【0041】<第3実施例> (構成)第3実施例(請求項3に対応する実施例)の構
成は図1と同様であり、変換器1A,1Bが停止中で直
流回路と並列した交流回路により送電を行っている状態
から直流による送電へ切り替える場合に、変換器1A,
1Bを交流の送電潮流と同じ潮流で起動する。この起動
操作は従来通りであり何等特別な操作はいらない。その
後直流回路と並列した交流回路を接続しているしゃ断器
9を開放する。
【0042】(作用、効果)このように構成すること
で、交流連系から直流連系へ切り替えるときに送電電力
量を低下させることなく切り替えが行える。さらにその
後交流連系のしゃ断器を開放するときに、潮流が同方向
であるので逆変換器側の交流母線電圧位相が瞬時に遅れ
るため変換器にとっては転流失敗しにくくなる。
【0043】<第4実施例> (構成)第4実施例(請求項4に対応する実施例)の構
成は図1とほぼ同様であり、制御装置は、しゃ断器操作
回路から出力されるしゃ断器の操作指令と、自制御装置
が逆変換器運転中という信号の論理積をとるアンド回路
32A,32Bを具備している。
【0044】しゃ断器9が投入されている状態で変換器
1A,1Bを運転し、直流回路と並列した交流回路を接
続しているしゃ断器9の開放指令をしゃ断器操作回路3
3が出力する。アンド回路32Aは、自変換器が逆変換
器運転中であるということとしゃ断器操作回路33から
開放指令が出力されたことでβ進め制御回路31へ動作
指令を出力する。β進め制御回路31Aは指令を受けて
通常の逆変換器運転中の制御角よりもβが進んだ値を出
力する。β進め制御回路31Aの動作により制御進み角
優先回路28Aの出力は、事前の運転中の制御角に比べ
βが大きくなるので転流失敗しにくくなる。
【0045】(作用、効果)以上説明したように第4実
施例によれば、交流連系のしゃ断器を開放したことによ
り系統電圧の位相が急変し逆変換器側の余裕角不足とな
り転流失敗が発生したことを防ぐことができる。
【0046】ここではβ進め制御回路を動作させた場合
について説明したが、逆変換器側の余裕角を確保する目
的では、直流電圧の低減や直流電流の低減、また余裕角
設定値の増大でも同様の効果が得られる。
【0047】<第5実施例> (構成)図3に示すように第5実施例(請求項5に対応
する実施例)の構成を説明する図である。図2と同じ機
能を遂行する装置には同一符号を付してある。
【0048】β進め回路31Aは、ワンショット回路3
11A、ラッチ回路312A、加算器313A、リミッ
タ314A、スイッチ315Aとから構成されている。
交流電圧検出器60はしゃ断器9で接続している交流線
路の交流電圧を検出し、交流電流検出器61はしゃ断器
9で接続している交流線路の交流電流を検出し、それら
の検出値から有効電力検出器42は有効電力を検出す
る。直流電圧検出器15Aと直流電流検出器21Aとで
検出された直流電圧及び直流電流より、有効電力検出器
43は有効電力を検出する。位相差演算器44は、有効
電力検出器42と43との出力から、潮流と送電有効電
力量に応じ、変換器の制御角を操作する位相量を演算す
る。一般的に潮流が同じであれば、交流のしゃ断器9を
開放した後でも逆変換器側の交流母線電圧位相が瞬時に
遅れるため変換器にとっては転流失敗しにくくなるの
で、制御角の操作はあまり必要ない。潮流が異なる場合
に制御角の操作を必要とする。
【0049】アンド回路32Aは、しゃ断器操作回路3
3からのしゃ断器9開放指令があることと、自変換器が
逆変換器運転を行っていることでβ進め回路31Aへ動
作指令を出力する。ワンショット回路311Aは、β進
め動作指令をある一定時間引き延ばす。この時間は指令
が出力されてから、実際のしゃ断器9の開放操作が終了
するまでよりも長い時間である。ラッチ回路312A
は、通常運転中は制御進み角優先回路28Aの出力をそ
のままスルーして出力し、ワンショット回路311Aか
らの指令があるときは出力を保持する。加算器313A
はラッチ回路312Aの出力値と位相差演算器44の出
力値を加算する。
【0050】リミッタ314Aは加算器313Aの出力
値の下限を制限する。通常この値は120°程度であ
る。スイッチ315Aは通常運転中は制御角αの最大値
を選択し、ワンショット回路311Aからの指令がある
時はリミッタ314Aの出力値を選択し出力する。
【0051】(作用、効果)以上説明した第5実施例に
よればβ進めの制御量は事前の潮流及び送電電力量と交
直変換装置の運転潮流及び送電電力量とに応じて変える
ため、必要以上に直流電圧を低下させることを防ぎさら
には確実に転流失敗を防止できる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、母線順変換器側と逆変
換器側の交流が接続されて交流と直流を並列した送電を
行うことができる系統構成に適用した交直変換装置の制
御装置において、直流連系から交流連系へ、また交流連
系から直流連系へと切り替える場合に、2つの系統間で
の電力送電を停止することなく、順変換器側と逆変換器
側の交流線路を接続するしゃ断器を開閉し、変換器を転
流失敗させる発生すること無く安定した運転継続が可能
な交直変換装置の制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の交直変換装置の制御装置の第1実施例
を示す概略構成図。
【図2】本発明の交直変換装置の制御装置の第2実施例
を示す概略構成図。
【図3】本発明の交直変換装置の制御装置の第3実施例
を示す概略構成図。
【図4】従来の非同期連系装置に使用する交直変換装置
の一例を示す概略構成図。
【図5】従来の交直変換装置の制御装置の一例を示す概
略構成図。
【図6】従来の交直変換装置の制御機能を示す概略構成
図。
【図7】図4において交流と直流を並列した場合の系統
構成図。
【図8】図4において交流と直流を並列し、さらに交流
系統が遠方で接続されている場合の系統構成図。
【符号の説明】
1A,1B…変換器 2…直流リアクトル 4A,4B…変換器用変圧器 5A,5B…変換器用しゃ断器 6A,6B…交流系統 7A,7B…昇圧用変圧器 8A,8B,9…しゃ断器 10A,10B…交流母線 10A′,10B′…交流母線 11A,11B…定電圧制御回路 12A,12B…定余裕角制御回路 13A,13B…定電流制御回路 14A,14B…直流電圧設定器 15A…直流電圧検出器 16A,16B…電圧/電圧変換回路 17A,17B…サミング回路 18A,18B…余裕角設定器 19…通信回路 20A,20B,20c…交流線路 20A′,20B′…交流線路 21A,21B…直流電流検出器 22A,22B…電流/電圧変換回路 23A,23B…サミング回路 24A,24B…スイッチ 25A,25B…電流マージン設定器 26A,26B…伝送制御回路 27…電流基準値出力回路 28A,28B…制御進み角優先回路 29A,29B…位相制御回路 30A,30B…パルス増幅回路 31A,31B…β進め制御回路 100A…制御演算回路 101A…起動停止シーケンス回路 102A…保護連動回路 103A…異常監視回路 200A…変換器制御装置 32A,32B…アンド回路 33…しゃ断器操作回路 50A,50B…交流電圧検出器 40A,40B…位相検出器 41…位相差演算器 311A…ワンショット回路 312A…ラッチ回路 313A…加算器 314A…リミッタ 315A…スイッチ 60…交流電圧検出器 61…交流電圧検出器 42,43…有効電力検出器 44…位相差演算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野呂 康宏 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 順変換器と逆変換器がそれぞれ共通の直
    流回路に接続されると共に、前記順変換器と逆変換器の
    交流側がそれぞれ異なる交流系統に接続され、かつ前記
    直流回路と並列で前記交流系統間が交流母線で接続さ
    れ、少なくとも定電流制御回路と定電圧制御回路と定余
    裕角制御回路と外部信号によるβ進め制御回路と運転状
    況に応じて前記制御回路のうち適切な制御回路を自動的
    に選択する選択手段と、この選択手段の出力により前記
    順変換器と前記逆変換器の制御位相を制御する位相制御
    回路を備えた交直変換装置の制御装置において、 前記交流母線にしゃ断器を接続し、前記交直変換装置を
    運転中で直流連系による送電を行っている場合、前記し
    ゃ断器の投入指令により、しゃ断器の投入操作完了前か
    ら前記逆変換器側のβ進め制御回路を動作させ、前記し
    ゃ断器投入後ある一定時間動作させることを特徴とする
    交直変換装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 順変換器側と逆変換器側の交流電圧の位
    相差に応じてβ進めの制御量を変えることを特徴とする
    請求項1記載の交直変換装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 順変換器と逆変換器がそれぞれ共通の直
    流回路に接続されると共に、前記順変換器と逆変換器の
    交流側がそれぞれ異なる交流系統に接続され、かつ前記
    直流回路と並列で前記交流系統間が交流母線で接続さ
    れ、少なくとも定電流制御回路と定電圧制御回路と定余
    裕角制御回路と外部信号によるβ進め制御回路と運転状
    況に応じて前記制御回路のうち適切な制御回路を自動的
    に選択する選択手段と、この選択手段の出力により前記
    順変換器と前記逆変換器の制御位相を制御する位相制御
    回路を備えた交直変換装置の制御装置において、 前記交流母線にしゃ断器を接続し、前記交直変換装置が
    停止中で直流回路と並列した交流回路により送電を行っ
    ている状態から前記直流回路単独での送電へ切り替える
    場合に、前記交直変換装置の交流の送電方向と同じ向き
    で起動してから前記しゃ断器を開放することを特徴とす
    る交直変換装置の制御装置。
  4. 【請求項4】 順変換器と逆変換器がそれぞれ共通の直
    流回路に接続されると共に、前記順変換器と逆変換器の
    交流側がそれぞれ異なる交流系統に接続され、かつ前記
    直流回路と並列で前記交流系統間が交流母線で接続さ
    れ、少なくとも定電流制御回路と定電圧制御回路と定余
    裕角制御回路と外部信号によるβ進め制御回路と運転状
    況に応じて前記制御回路のうち適切な制御回路を自動的
    に選択する選択手段と、この選択手段の出力により前記
    順変換器と前記逆変換器の制御位相を制御する位相制御
    回路を備えた交直変換装置の制御装置において、 前記交流母線にしゃ断器を接続し、前記交直変換装置が
    停止中で直流回路と並列した交流回路により送電を行っ
    ている状態から直流による送電へ切り替える場合に、前
    記交直変換装置を起動した後に前記しゃ断器の開放指令
    により、しゃ断器の開放操作完了前から前記逆変換器側
    のβ進め制御回路を動作させ、前記しゃ断器開放後ある
    一定時間動作させることを特徴とする交直変換装置の制
    御装置。
  5. 【請求項5】 β進め制御回路の制御量は事前の潮流及
    び送電電力量と交直変換装置の運転潮流及び送電電力量
    とに応じて変えることを特徴とする請求項4記載の交直
    変換装置の制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012508552A (ja) * 2008-11-10 2012-04-05 シーメンス アクティエンゲゼルシャフト 供給ネットワークからの電力をコンシュマーネットワークに供給するためのデバイス
JP2014057448A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Captex Co Ltd 電力融通制御システム
JP2021516942A (ja) * 2018-03-13 2021-07-08 スーパーグリッド インスティテュート 直流高電圧ラインを含む送電リンクの制御方法

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JP2012508552A (ja) * 2008-11-10 2012-04-05 シーメンス アクティエンゲゼルシャフト 供給ネットワークからの電力をコンシュマーネットワークに供給するためのデバイス
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