JPH08222792A - レーザ増幅器およびレーザ発振器 - Google Patents

レーザ増幅器およびレーザ発振器

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JPH08222792A
JPH08222792A JP2952295A JP2952295A JPH08222792A JP H08222792 A JPH08222792 A JP H08222792A JP 2952295 A JP2952295 A JP 2952295A JP 2952295 A JP2952295 A JP 2952295A JP H08222792 A JPH08222792 A JP H08222792A
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信一 上野
Yoshihito Hirano
嘉仁 平野
Kenji Tatsumi
賢二 辰巳
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単かつメンテナンスの容易な構成で、励起
によりレーザ媒質に生じた熱による複屈折効果を補償で
き、小型で増幅または発振効率が向上されたレーザ発振
器または増幅器を得る。 【構成】 ほぼ平行に配置された第一および第二のレー
ザ媒質と、上記第一および第二のレーザ媒質の間に上記
第一および第二のレーザ媒質にほぼ平行に配置され、上
記第一および第二のレーザ媒質を励起する光源と、上記
第一および第二のレーザ媒質および上記光源を収納した
励起キャビティと、入射点と出射点が異なり、出射光が
入射光に対しほぼ平行に折り返えし、かつ入射光の偏光
状態と出射光の偏光状態が一定の関係にあるプリズム
と、上記第一のレーザ媒質と上記プリズムの間に設置し
た1/2波長板とを備え、上記第一のレーザ媒質から出
射されたレーザ光の偏光を90度回転させたのちに第二
のレーザ媒質に入射させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はレーザ増幅器またはレ
ーザ発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は、米国COHERENT社のカ
タログおよび技術資料に示された型名Infinity
40−100パルスNd:YAGレーザ・システムのレ
ーザ増幅器の部分の構成を示したものである。ここで1
aおよび1bはそれぞれ第一および第二のレーザ媒質、
2は励起光源、3は励起キャビティ、4は90度ローテ
ータ、5aおよび5bはレンズ、6は真空セル、7は光
を反射させる凹面反射鏡、8は1/4波長板、9は位相
共役鏡、10は偏光子である。本装置では第一および第
二のレーザ媒質1としてNd:YAG、励起光源2とし
てフラッシュランプを用いている。
【0003】次に動作について説明する。励起キャビテ
ィ3内に配置された2本のレーザ媒質1aおよび1bを
同じ励起光源2で励起しているため、第一および第二の
レーザ媒質に入射する励起光源2からの光の発光スペク
トルおよび発光強度はそれぞれ等しく、第一のレーザ媒
質1aおよび第二のレーザ媒質1b内に形成される熱分
布は励起光源2を中心としたほぼ対称な熱分布となる。
入力光は偏光子10を通過することで直線偏光となり、
第一のレーザ媒質1aに入射するが、励起により生じる
熱による複屈折(以下、熱複屈折と呼ぶ)により位相変
化を受けロッド半径方向の偏光成分およびロッド接線方
向の偏光成分生じる。ここで生じる位相変化量はレーザ
光が通過する第一のレーザ媒質1aの位置により異な
る。第一のレーザ媒質1aの出射光は、レンズ5a、真
空セル6、凹面反射鏡7、真空セル6、レンズ5bおよ
び90度ローテータ4を通過し、第二のレーザ媒質1b
に入射する。このときレンズ5aおよび5b、凹面反射
鏡7は第一のレーザ媒質1a出射時とほぼ同じレーザビ
ーム径で第一のレーザ媒質1a通過時とほぼ同じ熱分布
となる第二のレーザ媒質1bの位置を通過するように配
置されている。
【0004】また、真空セル6はレンズ5aおよび5b
により集光されたレーザ光が集光点での放電することを
防止するために配置されている。また第二のレーザ媒質
1bに入射するレーザ光は90度ローテータ4により第
一のレーザ媒質出射時の偏光状態と比較して、偏光成分
がそれぞれ90度回転させられている。第二のレーザ媒
質1bでもロッド半径方向の偏光成分およびロッド接線
方向の偏光成分が生じる。しかし第一のレーザ媒質1a
および第二のレーザ媒質1bを通過するレーザ光の偏光
が互いに90度回転しているため、第一のレーザ媒質1
aでロッド半径方向の偏光成分およびロッド接線方向の
偏光成分が生じたものは、第二のレーザ媒質1bではそ
れぞれロッド接線方向の偏光方向成分およびロッド半径
方向の偏光成分を生じる。第一のレーザ媒質1aおよび
第二のレーザ媒質1bの熱分布がほぼ励起光源2を中心
とした対称な分布になっているため、受ける熱複屈折に
よるロッド半径方向およびロッド接線方向のそれぞれの
位相変化量は、第一のレーザ媒質1aおよび第二のレー
ザ媒質1bで同じである。このため、熱複屈折により生
じる直線偏光からの変化を補償することができる。第二
のレーザ媒質1bを出射したレーザ光は1/4波長板8
を通過し、位相共役鏡9により進行方向を逆進させら
れ、再び1/4波長板8を通過し偏光方向が90度回転
して第二のレーザ媒質1bに入射する。再び第二のレー
ザ媒質1bで熱複屈折をうける。第二のレーザ媒質1b
を出射したレーザ光は90度ローテータ4を通過し偏光
方向をそれぞれ90度回転させられたのちに、レーザ光
はレンズ5bを通過し、真空セル6、凹面反射鏡7、真
空セル6、レンズ5aを通過し第一のレーザ媒質1aに
入射する。
【0005】前述したように、第二のレーザ媒質1bで
生じた熱複屈折は第一のレーザ媒質1aで補償される。
第一のレーザ媒質1aを出射したレーザ光の偏光は、入
射光と直交しているため偏光子10より出力光として取
り出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、図13で
示したように、第一のレーザ媒質1aを出射したレーザ
光を複数の光学素子を介して再び第二のレーザ媒質1b
に入射させるため、装置全体が大きくなるという問題が
あった。具体的には従来例で用いられている真空セル6
は、レーザ光ビーム径が縮小している領域をすべて包含
しなければならないので真空セル6が大きくなり、その
ため装置全体が大きくなるという問題があった。また、
真空セル6はつねの真空に保っておかなくてはならない
ので、装置全体のメンテナンスが複雑になるという問題
があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のレーザ増
幅器は、ほぼ平行に配置された第一および第二のレーザ
媒質と、上記第一および第二のレーザ媒質の間に上記第
一および第二のレーザ媒質にほぼ平行に配置され、上記
第一および第二のレーザ媒質を励起する光源と、上記第
一および第二のレーザ媒質および上記光源を収納した励
起キャビティと、上記第一のレーザ媒質から出射された
レーザ光の偏光を90度回転させたのちに第二のレーザ
媒質に入射させる手段とを有するレーザ増幅器におい
て、上記手段として、入射点と出射点が異なり、出射光
が入射光に対しほぼ平行に折り返えし、かつ入射光の偏
光状態と出射光の偏光状態が一定の関係にあるプリズム
と、上記第一のレーザ媒質と上記プリズムの間に設置し
た1/2波長板とを備えたものである。
【0008】請求項2記載のレーザ増幅器は、請求項1
記載のレーザ増幅器と、第二のレーザ媒質のレーザ増幅
器外方の一端側に、上記第二のレーザ媒質からの出射光
を元に戻すよう設置された全反射鏡と、上記第二のレー
ザ媒質の一端側と上記全反射鏡との間に設置された1/
4波長板とを備えたものである。
【0009】請求項3記載のレーザ増幅器は、請求項1
記載のレーザ増幅器と、第一のレーザ媒質および第二の
レーザ媒質に対してプリズムと反対側に設置され、出射
光を入射光に対しほぼ平行に折り返えし、かつ入射光の
偏光状態と出射光の偏光状態が一定の関係にある第二の
プリズムと、上記第二のレーザ媒質からの出射光を入射
させ、上記第二のレーザ媒質の一端側と上記第二のプリ
ズムとの間に設置された1/2波長板とを備えたもので
ある。
【0010】請求項4記載のレーザ増幅器は、請求項3
記載のレーザ増幅器と、第一のレーザ媒質のレーザ増幅
器外方の一端側に設置された偏光子と、上記偏光子と第
二のプリズムとの間に設置された90度ローテータとを
備え、第二のプリズムの出射光を上記90度ローテータ
を通して上記偏光子に戻し、第一のレーザ媒質に入射さ
せるものである。
【0011】請求項5記載のレーザ発振器は、請求項1
記載のレーザ増幅器と、第二のレーザ媒質のレーザ増幅
器外方の一端側に、上記第二のレーザ媒質からの出射光
を元に戻すよう設置された全反射鏡と、第一のレーザ媒
質のレーザ増幅器外方の一端側に設置された出力鏡とを
備えたものである。
【0012】請求項6記載のレーザ発振器は、請求項3
記載のレーザ増幅器と、第一のレーザ媒質のレーザ増幅
器外方の一端側に設置された偏光子と、第二のプリズム
と上記偏光子との間の第二のプリズムの出射光の経路に
順に設置されたレンズと、アイソレータと、旋光子とを
備え、上記第二のプリズムの出射光を上記レンズと、ア
イソレータと、旋光子を通して上記偏光子に戻し、第一
のレーザ媒質に入射させると共に一部を出力するもので
ある。
【0013】請求項7記載のレーザ増幅器は、ほぼ平行
に配置された第一、第二、第三および第四のレーザ媒質
と、上記第一、第二、第三および第四のレーザ媒質の間
に上記第一、第二、第三および第四のレーザ媒質にほぼ
平行に配置され、上記第一、第二、第三および第四のレ
ーザ媒質を励起する光源と、上記第一、第二、第三およ
び第四のレーザ媒質および上記光源を収納した励起キャ
ビティと、上記第一のレーザ媒質から出射されたレーザ
光の偏光を90度回転させたのちに第三のレーザ媒質に
入射させる手段と、上記第二のレーザ媒質から出射され
たレーザ光の偏光を90度回転させたのちに第四のレー
ザ媒質に入射させる手段とを有するレーザ増幅器におい
て、第一のレーザ媒質の一端側に設置され、入射点と出
射点が異なり、出射光が入射光に対しほぼ平行に折り返
えし、かつ入射光の偏光状態と出射光の偏光状態が一定
の関係にある第一のプリズムと、上記第一のレーザ媒質
と第一のプリズムの間に設置した第一の1/2波長板と
を備えて第一のレーザ媒質からの出射光を第二のレーザ
媒質に入射させ、第一のレーザ媒質および第二のレーザ
媒質に対して第一のプリズムと反対側の第二のレーザ媒
質の一端側に設置され、入射点と出射点が異なり、出射
光が入射光に対しほぼ平行に折り返えし、かつ入射光の
偏光状態と出射光の偏光状態が一定の関係にある第二の
プリズムと、上記第二のレーザ媒質と第二のプリズムの
間に設置した第二の1/2波長板と、第二のプリズムと
第三のレーザ媒質との間に設置した90度ローテータと
を備えて第二のレーザ媒質からの出射光を第三のレーザ
媒質に入射させ、第三のレーザ媒質に対して第一のプリ
ズムと同一側の第三のレーザ媒質の一端側に設置され、
入射点と出射点が異なり、出射光が入射光に対しほぼ平
行に折り返えし、かつ入射光の偏光状態と出射光の偏光
状態が一定の関係にある第三のプリズムと、上記第三の
レーザ媒質と第三のプリズムの間に設置した第三の1/
2波長板とを備えて、第三のレーザ媒質からの出射光を
第四のレーザ媒質に入射させるものである。
【0014】請求項8記載のレーザ増幅器は、請求項7
記載のレーザ増幅器と、第四のレーザ媒質に対して第二
のプリズムと同一側の第四のレーザ媒質の一端側に、上
記第四のレーザ媒質からの出射光を元に戻すよう設置さ
れた全反射鏡と、上記第四のレーザ媒質の一端側と上記
全反射鏡との間に設置された1/4波長板とを備えたも
のである。
【0015】請求項9記載のレーザ増幅器は、請求項7
記載のレーザ増幅器と、第一のレーザ媒質に対して第二
のプリズムと同一側の第一のレーザ媒質の一端側に設置
された偏光子と、第四のレーザ媒質に対して第二のプリ
ズムと同一側の第四のレーザ媒質の一端側に設置され、
入射点と出射点が異なり、出射光が入射光に対しほぼ平
行に折り返えし、かつ入射光の偏光状態と出射光の偏光
状態が一定の関係にある第四のプリズムと、上記第四の
レーザ媒質と第四のプリズムの間に設置した第四の1/
2波長板とを備え、第四のレーザ媒質の出射光を上記第
四の1/2波長板を通して上記偏光子に戻し、第一のレ
ーザ媒質に入射させるものである。
【0016】請求項10記載のレーザ発振器は、請求項
7記載のレーザ増幅器と、第四のレーザ媒質に対して第
二のプリズムと同一側の第四のレーザ媒質の一端側に、
上記第四のレーザ媒質からの出射光を元に戻すよう設置
された全反射鏡と、第一のレーザ媒質に対して第二のプ
リズムと同一側の第一のレーザ媒質の一端側に設置され
た出力鏡とを備えたものである。
【0017】請求項11記載のレーザ発振器は、請求項
9記載のレーザ増幅器と、第四のプリズムと偏光子との
間の第四のプリズムの出射光の経路に順に設置されたレ
ンズと、アイソレータと、旋光子とを備え、上記第四の
プリズムの出射光を上記レンズと、アイソレータと、旋
光子を通して上記偏光子に戻し、第一のレーザ媒質に入
射させると共に一部を出力するものである。
【0018】
【作用】請求項1〜4の発明に関するレーザ増幅器にお
いては、プリズムおよび1/2波長板を用いることによ
り、第一のレーザ媒質から出射されたレーザ光がほぼ平
行に折り返され、かつ、レーザ光の偏光方向がそれぞれ
90度回転され、第二のレーザ媒質に入射することを利
用している。これにより、光軸上に配置する光学部品を
減らすこと、特に、真空セルをなくすことができ、光学
部品の少ない簡単な構成でかつメンテナンスが簡単なレ
ーザ増幅器を得ることができる。
【0019】請求項5、6の発明に関するレーザ発振器
においては、前記プリズムおよび前記1/2波長板を用
いることにより、第一のレーザ媒質から出射されたレー
ザ光がほぼ平行に折り返され、かつ、レーザ光の偏光方
向がそれぞれ90度回転され、第二のレーザ媒質に入射
することを利用している。これにより光軸上に配置する
光学部品を減らすこと、特に、真空セルをなくすことが
でき、光学部品の少ない簡単な構成で、かつ、メンテナ
ンスが簡単なレーザ発振器を得ることができる。
【0020】請求項7〜9の発明に関するレーザ増幅器
においては、前記プリズムおよび前記1/2波長板を用
いることにより、第一または第二のレーザ媒質を出射し
たレーザ光がほぼ平行に折り返され、かつ、レーザ光の
偏光方向がそれぞれ90度回転され、第三または第四の
レーザ媒質に入射することを利用している。これにより
光軸上に配置する光学部品を減らすこと、特に、真空セ
ルをなくすことができ、光学部品の少ない簡単な構成
で、かつ、メンテナンスが簡単なレーザ増幅器を得るこ
とができる。
【0021】請求項10、11の発明に関するレーザ発
振器においては、前記プリズムおよび前記1/2波長板
を用いることにより、第一または第二のレーザ媒質を出
射したレーザ光がほぼ平行に折り返され、かつ、レーザ
光の偏光方向がそれぞれ90度回転され、第三または第
四のレーザ媒質に入射することを利用している。これに
より光軸上に配置する光学部品を減らすこと、特に、真
空セルをなくすことができ、簡単な構成でかつメンテナ
ンスが簡単なレーザ発振器を得ることができる。
【0022】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の実施例1の構成を示す図で
ある。図において、100は全反射を利用してレーザ媒
質1aから出射したレーザ光の直交する2方向の偏光成
分間の位相差を保持し出射するプリズム、13は1/2
波長板である。また、図2はプリズムの説明図である。
図において、100〜107はプリズムのそれぞれの面
である。
【0023】図2に基づいてプリズム100について説
明する。各斜面は、面102が面101となす角度は4
5度かつ面103となす角度が90度であり、面104
が面101となす角度が90度かつ面103となす角度
が45度、面106が面101となす角度は90度かつ
面107となす角度は90度である。
【0024】図2でおいてy軸に対して角度θだけ傾斜
している直線偏光のレーザ光がプリズム100に入射す
るとする。レーザ光は、プリズム100へ面101の点
Aから入射する。レーザ光の電界強度ベクトルは図2中
の直交座標のx,yに沿う、直交する2成分に分けられ
る。x方向の成分は点B,C,D,Eの順次全反射され
それぞれの反射はP型、S型、S型、P型となる。ここ
でP型反射とはレーザ光の電界強度ベクトルが、レーザ
光の進行方向ベクトルと反射面の法線ベクトルを含む面
に対して平行である反射であり、またS型反射とはレー
ザ光の電界強度ベクトルが、レーザ光の進行方向ベクト
ルと反射面の法線ベクトルを含む面に対して垂直である
反射のことである。また、y方向の成分は点B,C,
D,Eでの全反射はS型、P型、P型、S型となる。全
反射による電界の位相変化は通常、入射角度、P型反
射、S型反射により異なるが、プリズム100では、電
界強度ベクトルのx方向成分、y方向成分ともに2回ず
つ、P型反射、S型反射を行うため、プリズム100を
通過した両方向成分に位相差は生じない。このため点A
での偏光は、点Fで保存される。
【0025】以上によりレーザ光はプリズム100によ
り、レーザの偏光方向を保持したままほぼ平行に折り返
される。
【0026】プリズム100と1/2波長板13による
レーザ光の偏光方向についてジョーンズ行列を用いて説
明する。レーザ光の偏光は直交するx軸、y軸の2つの
成分で表される。この時、任意のレーザ光の偏光は次式
であらわされる。
【0027】
【数1】
【0028】プリズム100のジョーンズ行列は、入射
時と出射時で位相差が変化せず、y軸の方向が逆転する
ため、次式で表せる。
【0029】
【数2】
【0030】1/2波長板13は、遅軸がx軸よりφだ
け傾いているとする。1/2波長板13のジョーンズ行
列は次式で表せる。
【0031】
【数3】
【0032】式(2)および式(3)よりプリズム10
0および1/2波長板13の合成のジョーンズ行列は、
式(2)および式(3)の行列の積で表せ、次式とな
る。
【0033】
【数4】
【0034】偏光成分(Ex,Ey)で1/2波長板、
プリズム100に入射したレーザ光のプリズム出射時の
偏光成分(Ex’,Ey’)は次式となる。
【0035】
【数5】
【0036】プリズム100と1/2波長板13を組み
合わせることにより、レーザ光の偏光方向が90度回転
するとすれば、次式が成立する。
【0037】
【数6】
【0038】式(6)を満たす条件はφ=45度また
は、φ=135度となる。以上から、φを前述の値にと
れば、プリズム100と1/2波長板13を組み合わせ
ることにより、レーザ光をほぼ平行に折り返し、かつ任
意のレーザ光の偏光を90度回転させることができる。
【0039】動作について説明する。図1の構成では、
図13と同様に第一および第二の2本のレーザ媒質1a
および1bを1本の励起光源で励起していることから、
第一のレーザ媒質1aと第二のレーザ媒質1bの熱分布
は励起光源2を中心としたほぼ対称な熱分布となる。第
一のレーザ媒質1aに入射する入力光は、第一のレーザ
媒質1aを直進するにしたがって熱複屈折の影響を受け
ロッド半径方向およびロッド接線方向の偏光成分が生じ
る。生じた偏光成分の大きさおよび方向はロッド断面内
の位置により異なる。第一のレーザ媒質1aから出射さ
れた光は、1/2波長板13を通過し、プリズム100
に入射する。プリズム100の出射光は上述のように偏
光方向を90度回転させられかつほぼ平行に折り返され
て第二のレーザ媒質1bに入射する。第二のレーザ媒質
1bでも前記第一のレーザ媒質1aと同様に複屈折を受
けるが、偏光方向が90度回転していることおよび第一
のレーザ媒質1aおよび第二のレーザ媒質1bの熱分布
が、励起光源2を中心としてほぼ対称であるからロッド
半径方向およびロッド接線方向にうける位相変化量は、
それぞれ第一のレーザ媒質1aで受けたロッド接線方向
およびロッド半径方向と等しいため、ロッド半径方向と
ロッド接線方向での位相差は0となり熱複屈折による直
線偏光からの変化が補償される。
【0040】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことから固体レーザ装置の小型化がはかれる。真
空セルを用いないため、装置のメンテナンスが簡単にな
る。プリズムに入射および出射するレーザ光がほぼ平行
であるため、レーザ装置の組み立ておよび調整が容易に
なるという利点がある。
【0041】実施例2.図3は本発明の実施例2を示す
図である。図において、50は上述したレーザ増幅器で
ある。
【0042】次に動作について説明する。入力光は偏光
子10を通過することで直線偏光となり、レーザ増幅器
50に入射する。レーザ増幅器50に入射した入力光
は、上述したように熱複屈折の影響が補償され、レーザ
増幅器50から出射される。レーザ増幅器50を出射し
た入力光は、1/4波長板8を通過し、全反射鏡11で
反射され、レーザ光は逆進し、再び1/4波長板8を通
過する。1/4波長板8を2回通過しているので、偏光
は90度回転している。入力光は再びレーザ増幅器50
に入射するが、ここでも上述したよに熱複屈折の影響は
補償され、出射される。レーザ増幅器50を出射したレ
ーザ光の偏光は、入射光と直交しているため偏光子10
より出力光として取り出される。
【0043】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。真空
セルがないためメンテナンスが簡単になる。プリズムに
入射および出射するレーザ光がほぼ平行であるため、レ
ーザ装置の組み立ておよび調整が容易になるという利点
がある。
【0044】実施例3.図4は本発明の実施例3を示す
図である。図において、100aは第二の入射光と出射
光の偏光方向を保持するプリズム、13aは第二の1/
2波長板である。
【0045】本実施例では、レーザ増幅器50に正対す
るように第二のプリズム100aを配置し、レーザ光が
循環するようにしている。続いて動作について説明す
る。偏光子10を通過することにより直線偏光となった
レーザ光は、レーザ増幅器50に入射する。レーザ増幅
器50に入射した入力光は、上述したように熱複屈折が
補償されレーザ増幅器50から出射され、第二の1/2
波長板13aと第二のプリズム100aに入射する。第
二のプリズムを通過したレーザ光の偏光は、入力光と平
行であるため、偏光子10で出力として取り出される。
【0046】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。真空
セルがないためメンテナンスが簡単である。プリズムに
入射および出射するレーザ光がほぼ平行であるため、レ
ーザ装置の組み立ておよび調整が容易になるという利点
がある。
【0047】実施例4.図5は本発明の実施例4を示す
図である。
【0048】本実施例では、レーザ増幅器50に正対す
るように第二のプリズム100aを配置し、レーザ光が
循環するようにしている。続いて動作について説明す
る。偏光子10を通過することにより直線偏光となった
レーザ光は、レーザ増幅器50に入射する。レーザ増幅
器50に入射した入力光は、上述したように熱複屈折が
補償され出射され、第二の1/2波長板13a、第二の
プリズム100a、90度ローテータ4に入射する。9
0度ローテータ4を通過したレーザ光の偏光は入力光と
直交しているであるため、偏光子10を通過し、再びレ
ーザ増幅器50、第二の1/2波長板13a、第二のプ
リズム100a、90度ローテータ4に入射する。2回
目に90度ローテータ4を通過したレーザ光の偏光は入
力光と平行であるため、偏光子10で出力として取り出
される。
【0049】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。ま
た、レーザ増幅器50を2回通過するので、増幅効率が
向上する。真空セルがないためメンテナンスが簡単にな
る。プリズムに入射および出射するレーザ光がほぼ平行
であるため、レーザ装置の組み立ておよび調整が容易に
なるという利点がある。
【0050】実施例5.図6は本発明の実施例5を示す
図である。
【0051】動作について説明する。レーザ光はレーザ
増幅器50に入射する。レーザ増幅器50に入射したレ
ーザ光は、上述したように熱複屈折を補償されてレーザ
増幅器50から出射し、全反射鏡11で反射され、逆進
する。全反射鏡11で反射され逆進したレーザ光は、再
びレーザ増幅器50に入射するがこのときも上述したよ
うに熱複屈折が補償され、レーザ増幅器から出射され
る。レーザ増幅器50を出射したレーザ光の一部は出力
鏡12を通過して出力光として取り出される。
【0052】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。真空
セルがないことからメンテナンスが簡単になる。プリズ
ムに入射および出射するレーザ光がほぼ平行であるた
め、レーザ装置の組み立ておよび調整が容易になるとい
う利点がある。
【0053】実施例6.図7は本発明の実施例6を示す
図である。図において、15は出力結合量を調整する旋
光子、16はレーザ光の進行方向を規定するアイソレー
タ、17はビーム径を調整するためのレンズである。
【0054】本実施例で、レーザ増幅器50と第二のプ
リズム100aは正対し、レーザ光が循環するように配
置されている。続いて動作について説明する。レーザ増
幅器50に入射したレーザ光は上述したように熱複屈折
を補償され、出射される。レーザ増幅器50から出射さ
れたレーザ光は第二の1/2波長板13aと第二のプリ
ズム100aに入射する。第二のプリズム100aを通
過したレーザ光は、レンズ17を通過し、レーザビーム
径を調整され、偏光方向を90度回転され、アイソレー
タ16を通過し、旋光子15により出力量を調整された
のち、偏光子10でレーザ光の一部が出力として取り出
される。
【0055】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。真空
セルがないことから、メンテナンスが簡単になる。プリ
ズムに入射および出射するレーザ光がほぼ平行であるた
め、レーザ装置の組み立ておよび調整が容易になるとい
う利点がある。
【0056】実施例7.図8は本発明の実施例7を示す
図である。
【0057】動作について説明する。レーザ媒質1a〜
1dは同一の励起光源2で励起されているので、第一〜
第四のレーザ媒質に入射する励起光源2からの光の発光
スペクトルおよび発光強度はそれぞれ等しく、第一およ
び第二および第三および第四のレーザ媒質1は励起光源
2を中心としたほぼ45度回転対称な熱分布をもつ。レ
ーザ光は、第一のレーザ媒質1aに入射するが、熱複屈
折の影響を受けロッド半径方向およびロッド接線方向の
偏光成分が生じる。生じた偏光成分は大きさおよび方向
はロッド断面内の位置により異なる。第一のレーザ媒質
1aから出射されたレーザ光は、第一の1/2波長板1
3aと第一のプリズム100aに入射するが、プリズム
100aの出射光は上述のように偏光方向を90度回転
させられかつほぼ平行に折り返されレーザ光は第二のレ
ーザ媒質1bに入射する。第二のレーザ媒質1bでも前
記第一のレーザ媒質1aと同様に熱複屈折を受ける。第
二のレーザ媒質1bから出射されたレーザ光は、第二の
1/2波長板13bと第二のプリズム100bに入射す
る。プリズム100bから出射されたレーザ光は、上述
したように偏光方向を90度回転されたのち、90度ロ
ーテータ4に入射し、偏光方向を90度回転させられた
のちに第三のレーザ媒質1cに入射する。第三のレーザ
媒質1cに入射し、熱複屈折の影響を受けるが、第一の
レーザ媒質1aおよび第三のレーザ媒質1cの熱分布が
励起光源2を中心としてほぼ対称なことおよび互いに偏
光方向が90度回転していることからロッド半径方向お
よびロッド接線方向にうける位相変化量は、それぞれ第
一のレーザ媒質1aで受けたロッド接線方向およびロッ
ド半径方向と等しいため、ロッド半径方向とロッド接線
方向での位相差は0となり第一のレーザ媒質で生じた熱
複屈折が第三のレーザ媒質1cで補償され、レーザ光は
第三のレーザ媒質1cから出射される。第三のレーザ媒
質1cから出射されたレーザ光は、第三の1/2波長板
13cと第三のプリズム100cに入射する。第三のプ
リズム100cから出射されたレーザ光は偏光方向を9
0度回転させられ、第四のレーザ媒質1dに入射する。
第四のレーザ媒質1dでも前記第三のレーザ媒質1cと
同様に熱複屈折を受けるが、第二のレーザ媒質1bおよ
び第四のレーザ媒質1dの熱分布が励起光源2を中心と
してほぼ対称なことおよび互いに偏光方向が90度回転
していることからロッド半径方向およびロッド接線方向
にうける位相変化量は、それぞれ第二のレーザ媒質1b
で受けたロッド接線方向およびロッド半径方向と等しい
ため、ロッド半径方向とロッド接線方向での位相差は0
となり熱複屈折が補償され第四のレーザ媒質1dから出
射される。
【0058】以上のように第一のレーザ媒質1aで生じ
た熱複屈折は第三のレーザ媒質1cで補償され、また第
二のレーザ媒質1bで生じた熱複屈折は第四のレーザ媒
質1dで補償される。以上の作用により、光学部品が少
ない簡単な構成で熱複屈折を補償することができる。光
学部品が少ないことからレーザ装置の小型化がはかれ
る。真空セルがないことから、メンテナンスが簡単にな
る。プリズムに入射および出射するレーザ光がほぼ平行
であるため、レーザ装置の組み立ておよび調整が容易に
なるという利点がある。
【0059】実施例8.図9は本発明の実施例8を示す
図である。図において、60はレーザ増幅器である。
【0060】次に動作について説明する。入力光は偏光
子10を通過することで直線偏光となり、レーザ増幅器
60に入射する。レーザ増幅器60では上述したように
熱複屈折の影響が補償され、レーザ増幅器60から出射
される。レーザ増幅器60を出射した光は、1/4波長
板8を通過し、全反射鏡11で反射され、レーザ光は逆
進し、再び1/4波長板8を通過する。1/4波長板8
を2回通過しているので、偏光は90度回転している。
入力光は再びレーザ増幅器60に入射するが、ここでも
上述したように熱複屈折の影響が補償され、出射され
る。レーザ増幅器60を出射したレーザ光の偏光は、入
射光と直交しているため偏光子10より出力光として取
り出される。
【0061】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。真空
セルがないため、メンテナンスが簡単になる。プリズム
に入射および出射するレーザ光が平行であるため、レー
ザ装置の組み立ておよび調整が容易になるという利点が
ある。
【0062】実施例9.図10は本発明の実施例9を示
す図である。図において、100dは第四の入射光と出
射光の偏光方向を保持するプリズム、13dは第四の1
/2波長板である。
【0063】本実施例では、レーザ増幅器60の第一の
レーザ媒質1aの端面および第四のレーザ媒質1dの端
面および第一のプリズム100aに正対するように第四
のプリズム100dを配置し、レーザ光が循環するよう
にしている。続いて動作について説明する。偏光子10
を通過することにより直線偏光となったレーザ光は、レ
ーザ増幅器60に入射する。レーザ増幅器60に入射し
た入力光は、上述したように熱複屈折が補償されて、出
射され、第四の1/2波長板13dと第四のプリズム1
00dに入射する。偏光方向を90度回転して第四のプ
リズム100dを出射したレーザ光の偏光は入力光と直
交しているため、偏光子10で出力として取り出され
る。
【0064】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。真空
セルがないためメンテナンスが簡単になる。プリズムに
入射および出射するレーザ光がほぼ平行であるため、レ
ーザ装置の組み立ておよび調整が容易になるという利点
がある。
【0065】実施例10.図11は本発明の実施例10
を示す図である。
【0066】動作について説明する。レーザ光はレーザ
増幅器60に入射する。レーザ光は、レーザ増幅器60
で上述したように熱複屈折を補償されて出射し、全反射
鏡11で反射され逆進する。全反射鏡11で反射され逆
進したレーザ光は、再びレーザ増幅器60に入射するが
このときも上述したように熱複屈折が補償され、レーザ
増幅器から出射される。レーザ増幅器60を出射したレ
ーザ光の一部は出力鏡12を通過して出力光として取り
出される。
【0067】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。真空
セルがないためメンテナンスが簡単になる。プリズムに
入射および出射するレーザ光が平行であるため、レーザ
装置の組み立ておよび調整が容易になるという利点があ
る。
【0068】実施例11.図12は本発明の実施例11
を示す図である。
【0069】本実施例で、レーザ増幅器60の第一のレ
ーザ媒質1aの端面および第四のレーザ媒質1dおよび
第一のプリズム100aと第四のプリズム100dは正
対し、レーザ光が循環するように配置されている。続い
て動作について説明する。レーザ増幅器60に入射した
レーザ光は上述したように熱複屈折を補償され、出射さ
れる。レーザ増幅器50から出射されたレーザ光は第四
の1/2波長板13dと第二のプリズム100dに入射
する。第四のプリズム100dを通過したレーザ光は、
レンズ17を通過し、レーザビーム径を調整され、偏光
方向を90度回転され、アイソレータ16を通過し、旋
光子15により出力量を調整されたのち、偏光子10で
レーザ光の一部が出力として取り出される。
【0070】以上の作用により、光学部品が少ない簡単
な構成で熱複屈折を補償することができる。光学部品が
少ないことからレーザ発振器の小型化がはかれる。真空
セルがないことからメンテナンスが簡単になる。プリズ
ムに入射および出射するレーザ光がほぼ平行であるた
め、レーザ装置の組み立ておよび調整が容易になるとい
う利点がある。
【0071】
【発明の効果】請求項1〜4記載の発明によれば、簡単
かつメンテナンスが容易な構成で、励起によりレーザ媒
質に生じた熱による複屈折効果を補償でき、小型で増幅
効率が向上されたレーザ増幅器を得られるという効果が
ある。
【0072】また、請求項4記載の発明によれば、レー
ザ光がレーザ増幅器を2回通過するので、増幅効率をさ
らに向上できる。
【0073】請求項5、6記載の発明によれば、簡単か
つメンテナンスが容易な構成で、励起によりレーザ媒質
に生じた熱による複屈折効果を補償でき、小型で発振効
率が向上されたレーザ発振器を得られるという効果があ
る。
【0074】また、請求項6記載の発明によれば、レー
ザ光が循環するので、発振効率をさらに向上できる。
【0075】請求項7〜9記載の発明によれば、簡単か
つメンテナンスが容易な構成で、励起によりレーザ媒質
に生じた熱による複屈折効果を補償でき、小型で増幅効
率が向上されたレーザ増幅器を得られるという効果があ
る。
【0076】また、請求項8記載の発明によれば、レー
ザ光がレーザ増幅器を2回通過するので、増幅効率をさ
らに向上できる。
【0077】また、請求項9記載の発明によれば、レー
ザ光が循環するので、増幅効率をさらに向上できる。
【0078】請求項10、11記載の発明によれば、簡
単かつメンテナンスが容易な構成で、励起によりレーザ
媒質に生じた熱による複屈折効果を補償でき、小型で発
振効率が向上されたレーザ発振器を得られるという効果
がある。
【0079】また、請求項11記載の発明によれば、レ
ーザ光が循環するので、発振効率をさらに向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1によるレーザ増幅器の構
成図である。
【図2】 この発明の偏光保持するプリズムの説明図で
ある。
【図3】 この発明の実施例2によるレーザ増幅器の構
成図である。
【図4】 この発明の実施例3によるレーザ発振器の構
成図である。
【図5】 この発明の実施例4によるレーザ発振器の構
成図である。
【図6】 この発明の実施例5によるレーザ発振器の構
成図である。
【図7】 この発明の実施例6によるレーザ発振器の構
成図である。
【図8】 この発明の実施例7によるレーザ増幅器の構
成図である。
【図9】 この発明の実施例8によるレーザ増幅器の構
成図である。
【図10】 この発明の実施例9によるレーザ増幅器の
構成図である。
【図11】 この発明の実施例10によるレーザ発振器
の構成図である。
【図12】 この発明の実施例11によるレーザ発振器
の構成図である。
【図13】 従来例のレーザ増幅器の構成図である。
【符号の説明】
1 レーザ媒質、2 励起光源、3 励起キャビティ、
4 90度ローテータ、5 集光レンズ、6 真空セ
ル、7 凹面反射鏡、8 1/4波長板、9 位相共役
鏡、10 偏光子、11 全反射鏡、12 出力鏡、1
3 1/2波長板、15 旋光子、16 アイソレー
タ、17 レンズ、50 レーザ増幅器、60 レーザ
増幅器、100 プリズム、101〜107 面。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ平行に配置された第一および第二の
    レーザ媒質と、上記第一および第二のレーザ媒質の間に
    上記第一および第二のレーザ媒質にほぼ平行に配置さ
    れ、上記第一および第二のレーザ媒質を励起する光源
    と、上記第一および第二のレーザ媒質および上記光源を
    収納した励起キャビティと、上記第一のレーザ媒質から
    出射されたレーザ光の偏光を90度回転させたのちに第
    二のレーザ媒質に入射させる手段とを有するレーザ増幅
    器において、上記手段として、入射点と出射点が異な
    り、出射光が入射光に対しほぼ平行に折り返えし、かつ
    入射光の偏光状態と出射光の偏光状態が一定の関係にあ
    るプリズムと、上記第一のレーザ媒質と上記プリズムの
    間に設置した1/2波長板とを備えたことを特徴とする
    レーザ増幅器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ増幅器と、第二の
    レーザ媒質のレーザ増幅器外方の一端側に、上記第二の
    レーザ媒質からの出射光を元に戻すよう設置された全反
    射鏡と、上記第二のレーザ媒質の一端側と上記全反射鏡
    との間に設置された1/4波長板とを備えたことを特徴
    とするレーザ増幅器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のレーザ増幅器と、第一の
    レーザ媒質および第二のレーザ媒質に対してプリズムと
    反対側に設置され、出射光を入射光に対しほぼ平行に折
    り返えし、かつ入射光の偏光状態と出射光の偏光状態が
    一定の関係にある第二のプリズムと、上記第二のレーザ
    媒質からの出射光を入射させ、上記第二のレーザ媒質の
    一端側と上記第二のプリズムとの間に設置された1/2
    波長板とを備えたことを特徴とするレーザ増幅器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のレーザ増幅器と、第一の
    レーザ媒質のレーザ増幅器外方の一端側に設置された偏
    光子と、上記偏光子と第二のプリズムとの間に設置され
    た90度ローテータとを備え、第二のプリズムの出射光
    を上記90度ローテータを通して上記偏光子に戻し、第
    一のレーザ媒質に入射させることを特徴とするレーザ増
    幅器。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のレーザ増幅器と、第二の
    レーザ媒質のレーザ増幅器外方の一端側に、上記第二の
    レーザ媒質からの出射光を元に戻すよう設置された全反
    射鏡と、第一のレーザ媒質のレーザ増幅器外方の一端側
    に設置された出力鏡とを備えたことを特徴とするレーザ
    発振器。
  6. 【請求項6】 請求項3記載のレーザ増幅器と、第一の
    レーザ媒質のレーザ増幅器外方の一端側に設置された偏
    光子と、第二のプリズムと上記偏光子との間の第二のプ
    リズムの出射光の経路に順に設置されたレンズと、アイ
    ソレータと、旋光子とを備え、上記第二のプリズムの出
    射光を上記レンズと、アイソレータと、旋光子を通して
    上記偏光子に戻し、第一のレーザ媒質に入射させると共
    に一部を出力することを特徴とするレーザ発振器。
  7. 【請求項7】 ほぼ平行に配置された第一、第二、第三
    および第四のレーザ媒質と、上記第一、第二、第三およ
    び第四のレーザ媒質の間に上記第一、第二、第三および
    第四のレーザ媒質にほぼ平行に配置され、上記第一、第
    二、第三および第四のレーザ媒質を励起する光源と、上
    記第一、第二、第三および第四のレーザ媒質および上記
    光源を収納した励起キャビティと、上記第一のレーザ媒
    質から出射されたレーザ光の偏光を90度回転させたの
    ちに第三のレーザ媒質に入射させる手段と、上記第二の
    レーザ媒質から出射されたレーザ光の偏光を90度回転
    させたのちに第四のレーザ媒質に入射させる手段とを有
    するレーザ増幅器において、第一のレーザ媒質の一端側
    に設置され、入射点と出射点が異なり、出射光が入射光
    に対しほぼ平行に折り返えし、かつ入射光の偏光状態と
    出射光の偏光状態が一定の関係にある第一のプリズム
    と、上記第一のレーザ媒質と第一のプリズムの間に設置
    した第一の1/2波長板とを備えて第一のレーザ媒質か
    らの出射光を第二のレーザ媒質に入射させ、第一のレー
    ザ媒質および第二のレーザ媒質に対して第一のプリズム
    と反対側の第二のレーザ媒質の一端側に設置され、入射
    点と出射点が異なり、出射光が入射光に対しほぼ平行に
    折り返えし、かつ入射光の偏光状態と出射光の偏光状態
    が一定の関係にある第二のプリズムと、上記第二のレー
    ザ媒質と第二のプリズムの間に設置した第二の1/2波
    長板と、第二のプリズムと第三のレーザ媒質との間に設
    置した90度ローテータとを備えて第二のレーザ媒質か
    らの出射光を第三のレーザ媒質に入射させ、第三のレー
    ザ媒質に対して第一のプリズムと同一側の第三のレーザ
    媒質の一端側に設置され、入射点と出射点が異なり、出
    射光が入射光に対しほぼ平行に折り返えし、かつ入射光
    の偏光状態と出射光の偏光状態が一定の関係にある第三
    のプリズムと、上記第三のレーザ媒質と第三のプリズム
    の間に設置した第三の1/2波長板とを備えて、第三の
    レーザ媒質からの出射光を第四のレーザ媒質に入射させ
    ることを特徴とするレーザ増幅器。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のレーザ増幅器と、第四の
    レーザ媒質に対して第二のプリズムと同一側の第四のレ
    ーザ媒質の一端側に、上記第四のレーザ媒質からの出射
    光を元に戻すよう設置された全反射鏡と、上記第四のレ
    ーザ媒質の一端側と上記全反射鏡との間に設置された1
    /4波長板とを備えたことを特徴とするレーザ増幅器。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のレーザ増幅器と、第一の
    レーザ媒質に対して第二のプリズムと同一側の第一のレ
    ーザ媒質の一端側に設置された偏光子と、第四のレーザ
    媒質に対して第二のプリズムと同一側の第四のレーザ媒
    質の一端側に設置され、入射点と出射点が異なり、出射
    光が入射光に対しほぼ平行に折り返えし、かつ入射光の
    偏光状態と出射光の偏光状態が一定の関係にある第四の
    プリズムと、上記第四のレーザ媒質と第四のプリズムの
    間に設置した第四の1/2波長板とを備え、第四のレー
    ザ媒質の出射光を上記第四の1/2波長板を通して上記
    偏光子に戻し、第一のレーザ媒質に入射させることを特
    徴とするレーザ増幅器。
  10. 【請求項10】 請求項7記載のレーザ増幅器と、第四
    のレーザ媒質に対して第二のプリズムと同一側の第四の
    レーザ媒質の一端側に、上記第四のレーザ媒質からの出
    射光を元に戻すよう設置された全反射鏡と、第一のレー
    ザ媒質に対して第二のプリズムと同一側の第一のレーザ
    媒質の一端側に設置された出力鏡とを備えたことを特徴
    とするレーザ発振器。
  11. 【請求項11】 請求項9記載のレーザ増幅器と、第四
    のプリズムと偏光子との間の第四のプリズムの出射光の
    経路に順に設置されたレンズと、アイソレータと、旋光
    子とを備え、上記第四のプリズムの出射光を上記レンズ
    と、アイソレータと、旋光子を通して上記偏光子に戻
    し、第一のレーザ媒質に入射させると共に一部を出力す
    ることを特徴とするレーザ発振器。
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