JPH08222461A - フライバックトランスの製造方法 - Google Patents
フライバックトランスの製造方法Info
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- JPH08222461A JPH08222461A JP7023664A JP2366495A JPH08222461A JP H08222461 A JPH08222461 A JP H08222461A JP 7023664 A JP7023664 A JP 7023664A JP 2366495 A JP2366495 A JP 2366495A JP H08222461 A JPH08222461 A JP H08222461A
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- Japan
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- leg
- transformer
- electrodes
- legs
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Abstract
(57)【要約】
【目的】トランスコアの強度劣化が発生することを防止
しつつ、これらのトランスコアを短時間のうちに接合す
ることができるフライバックトランスの製造方法を提供
する。 【構成】本発明にかかるフライバックトランスの製造方
法は、スペーサ5及び熱硬化型接着剤6を介して対向配
置された各トランスコア1の脚部1aそれぞれには、各
脚部1aの長手方向に沿って分割され、かつ、脚部1a
それぞれの厚み方向に沿った対向位置ごとに配置された
複数組の電極11,12を取り付けた後、各脚部1aの
先端面側に取り付けられた電極11に対するほど、より
高電圧を印加してトランスコア1の脚部1aそれぞれの
先端面同士を接合する工程を含んでいることを特徴とす
る。
しつつ、これらのトランスコアを短時間のうちに接合す
ることができるフライバックトランスの製造方法を提供
する。 【構成】本発明にかかるフライバックトランスの製造方
法は、スペーサ5及び熱硬化型接着剤6を介して対向配
置された各トランスコア1の脚部1aそれぞれには、各
脚部1aの長手方向に沿って分割され、かつ、脚部1a
それぞれの厚み方向に沿った対向位置ごとに配置された
複数組の電極11,12を取り付けた後、各脚部1aの
先端面側に取り付けられた電極11に対するほど、より
高電圧を印加してトランスコア1の脚部1aそれぞれの
先端面同士を接合する工程を含んでいることを特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフライバックトランス
(以下、FBTという)の製造方法にかかり、特には、
トランスコアの接合方法に関する。
(以下、FBTという)の製造方法にかかり、特には、
トランスコアの接合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、FBTは、テレビジョン受像
機などを構成するブラウン管の陽極に対して直流高電圧
を供給することにより、水平偏向出力トランスの機能を
果たすものとして知られている。そして、このFBT
は、図3及び図4でそれぞれ示すように、並列配置され
た一対ずつの脚部1aを具備する側面視コ字状として各
々が作製され、かつ、脚部1aそれぞれの先端面同士が
対向した状態で接合される上下一対のトランスコア1
と、これらトランスコア1の一方側の脚部1aが内挿さ
れた一次側の低圧コイル部2と、低圧コイル部2に対し
て外嵌された二次側の高圧コイル部3と、高圧コイル部
3を収納したうえでシリコン系やエポキシ系樹脂などの
熱硬化型充填材(図示していない)が充填された樹脂ケ
ース4とを備えている。
機などを構成するブラウン管の陽極に対して直流高電圧
を供給することにより、水平偏向出力トランスの機能を
果たすものとして知られている。そして、このFBT
は、図3及び図4でそれぞれ示すように、並列配置され
た一対ずつの脚部1aを具備する側面視コ字状として各
々が作製され、かつ、脚部1aそれぞれの先端面同士が
対向した状態で接合される上下一対のトランスコア1
と、これらトランスコア1の一方側の脚部1aが内挿さ
れた一次側の低圧コイル部2と、低圧コイル部2に対し
て外嵌された二次側の高圧コイル部3と、高圧コイル部
3を収納したうえでシリコン系やエポキシ系樹脂などの
熱硬化型充填材(図示していない)が充填された樹脂ケ
ース4とを備えている。
【0003】また、この際におけるトランスコア1の各
々は、互いの脚部1a同士が磁気飽和防止用のスペーサ
5を介したうえ、シリコン系やエポキシ系樹脂などのよ
うな熱硬化型接着剤6を用いて接合されることによって
一体化されており、低圧コイル部2に内挿されないまま
で対向配置された他方側の脚部1aは樹脂ケース4の外
部に露出している。なお、図3中の符号7はブラウン管
に対してフォーカス電圧及びスクリーン電圧を供給する
高電圧用可変抵抗器(フォーカスパック)であり、この
高電圧用可変抵抗器7は樹脂ケース4の外面上に組み付
けられている。
々は、互いの脚部1a同士が磁気飽和防止用のスペーサ
5を介したうえ、シリコン系やエポキシ系樹脂などのよ
うな熱硬化型接着剤6を用いて接合されることによって
一体化されており、低圧コイル部2に内挿されないまま
で対向配置された他方側の脚部1aは樹脂ケース4の外
部に露出している。なお、図3中の符号7はブラウン管
に対してフォーカス電圧及びスクリーン電圧を供給する
高電圧用可変抵抗器(フォーカスパック)であり、この
高電圧用可変抵抗器7は樹脂ケース4の外面上に組み付
けられている。
【0004】さらにまた、この種のFBTの製造に際し
ては、低圧コイル部2が内嵌された高圧コイル部3を樹
脂ケース4内に収納した後、トランスコア1それぞれの
脚部1aを低圧コイル部2に対して内挿したうえで先端
面同士の接合を行うのが一般的である。そして、この際
には、図5で示す第1の製造方法のように、上下いずれ
か一方側のトランスコア1における露出部分の離間した
位置ごとに電極8を取り付けておき、これらの電極8を
介して交流または直流いずれかの電源9から電圧を印加
することに伴って生じるトランスコア1自体の発熱でも
って脚部1aそれぞれの先端面間に塗布されていた熱硬
化型接着剤6を硬化させることが行われている。なお、
トランスコア1は、フェライトやケイ素鋼などを用いて
作製されたものである。
ては、低圧コイル部2が内嵌された高圧コイル部3を樹
脂ケース4内に収納した後、トランスコア1それぞれの
脚部1aを低圧コイル部2に対して内挿したうえで先端
面同士の接合を行うのが一般的である。そして、この際
には、図5で示す第1の製造方法のように、上下いずれ
か一方側のトランスコア1における露出部分の離間した
位置ごとに電極8を取り付けておき、これらの電極8を
介して交流または直流いずれかの電源9から電圧を印加
することに伴って生じるトランスコア1自体の発熱でも
って脚部1aそれぞれの先端面間に塗布されていた熱硬
化型接着剤6を硬化させることが行われている。なお、
トランスコア1は、フェライトやケイ素鋼などを用いて
作製されたものである。
【0005】あるいはまた、図6で示す第2の製造方法
のように、樹脂ケース4外に露出したトランスコア1の
脚部1aにおける先端面側、及び、その厚み方向に沿っ
て対向する位置に1組の電極10を取り付けておいたう
え、これらの電極10を介したうえで電源9から通電し
て発熱させることにより、脚部1aそれぞれの先端面間
に塗布されていた熱硬化型接着剤6を硬化させることも
行われている。なお、これらのFBTにおいては、樹脂
ケース4内に充填された熱硬化型充填材を硬化するため
の処理が後工程で行われることになっており、低圧コイ
ル部2に内挿された側の脚部1a間に塗布された熱硬化
型接着剤6も熱硬化型充填材と同時に硬化させられるか
ら、これら側の脚部1a間に塗布された熱硬化型接着剤
6を露出した側の脚部1a間に塗布された熱硬化型接着
剤6とともに硬化させておく必要はないことになってい
る。
のように、樹脂ケース4外に露出したトランスコア1の
脚部1aにおける先端面側、及び、その厚み方向に沿っ
て対向する位置に1組の電極10を取り付けておいたう
え、これらの電極10を介したうえで電源9から通電し
て発熱させることにより、脚部1aそれぞれの先端面間
に塗布されていた熱硬化型接着剤6を硬化させることも
行われている。なお、これらのFBTにおいては、樹脂
ケース4内に充填された熱硬化型充填材を硬化するため
の処理が後工程で行われることになっており、低圧コイ
ル部2に内挿された側の脚部1a間に塗布された熱硬化
型接着剤6も熱硬化型充填材と同時に硬化させられるか
ら、これら側の脚部1a間に塗布された熱硬化型接着剤
6を露出した側の脚部1a間に塗布された熱硬化型接着
剤6とともに硬化させておく必要はないことになってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記第1の
製造方法では、電極8を介しての通電によって発生した
熱が脚部1a内の熱伝導によって先端面側にまで伝わっ
たうえでの温度上昇が生じることを利用しているのであ
るが、このような熱伝導によって熱硬化型接着剤6を硬
化させるのは困難であり、熱硬化型接着剤6が硬化する
までに長時間を要することになってしまう。また、第2
の製造方法を採用した際には、トランスコア1の脚部1
aにおける先端面側のみが局部的に発熱することにな
り、脚部1a内における温度分布勾配が急峻となる結
果、トランスコア1自体の強度劣化が発生することにな
り、甚だしい場合にはトランスコア1が破損するという
ような不都合も生じる。
製造方法では、電極8を介しての通電によって発生した
熱が脚部1a内の熱伝導によって先端面側にまで伝わっ
たうえでの温度上昇が生じることを利用しているのであ
るが、このような熱伝導によって熱硬化型接着剤6を硬
化させるのは困難であり、熱硬化型接着剤6が硬化する
までに長時間を要することになってしまう。また、第2
の製造方法を採用した際には、トランスコア1の脚部1
aにおける先端面側のみが局部的に発熱することにな
り、脚部1a内における温度分布勾配が急峻となる結
果、トランスコア1自体の強度劣化が発生することにな
り、甚だしい場合にはトランスコア1が破損するという
ような不都合も生じる。
【0007】本発明は、これらの不都合に鑑みて創案さ
れたものであって、トランスコアの強度劣化が発生する
ことを防止しつつ、これらのトランスコアを短時間のう
ちに接合することができるFBTの製造方法を提供する
ものである。
れたものであって、トランスコアの強度劣化が発生する
ことを防止しつつ、これらのトランスコアを短時間のう
ちに接合することができるFBTの製造方法を提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、並列配置され
た脚部それぞれの先端面同士が対向した状態で接合され
る一対のトランスコアを具備して構成されるFBTの製
造方法であって、上記目的を達成するために、スペーサ
及び熱硬化型接着剤を介して対向配置された各トランス
コアの脚部それぞれには、各脚部の長手方向に沿って分
割され、かつ、脚部それぞれの厚み方向に沿った対向位
置ごとに配置された複数組の電極を取り付けた後、各脚
部の先端面側に取り付けられた電極に対するほど、より
高電圧を印加してトランスコアの脚部それぞれの先端面
同士を接合する工程を含んでいることを特徴とするもの
である。
た脚部それぞれの先端面同士が対向した状態で接合され
る一対のトランスコアを具備して構成されるFBTの製
造方法であって、上記目的を達成するために、スペーサ
及び熱硬化型接着剤を介して対向配置された各トランス
コアの脚部それぞれには、各脚部の長手方向に沿って分
割され、かつ、脚部それぞれの厚み方向に沿った対向位
置ごとに配置された複数組の電極を取り付けた後、各脚
部の先端面側に取り付けられた電極に対するほど、より
高電圧を印加してトランスコアの脚部それぞれの先端面
同士を接合する工程を含んでいることを特徴とするもの
である。
【0009】
【作用】上記方法によれば、トランスコアの脚部に複数
組の電極を分割して取り付けたうえ、脚部それぞれの先
端面側に取り付けられた電極に対するほど、より高電圧
を印加しているので、各電極が取り付けられた分割位置
ごとにおける発熱量は互いに相違していることになり、
各脚部の先端面側におけるほど発熱量が大きくなるとと
もに、トランスコアの脚部内における温度分布勾配は緩
やかになる。
組の電極を分割して取り付けたうえ、脚部それぞれの先
端面側に取り付けられた電極に対するほど、より高電圧
を印加しているので、各電極が取り付けられた分割位置
ごとにおける発熱量は互いに相違していることになり、
各脚部の先端面側におけるほど発熱量が大きくなるとと
もに、トランスコアの脚部内における温度分布勾配は緩
やかになる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0011】図1は本実施例にかかる製造方法の具体的
な手順を示す説明図、図2はトランスコアの脚部内にお
ける温度分布勾配を示す説明図、図3は従来例と同じ製
品であるところのFBTの外観構造を示す斜視図、図4
はFBTの内部構造を示す断面図であり、図3及び図4
は従来例と同一になっている。すなわち、本実施例方法
を採用した場合であっても、FBT自体の構造は異なら
ないから、図1において従来例を示す図3ないし図6と
同一になる部品、部分には同一符号を付し、ここでの詳
しい説明は省略する。
な手順を示す説明図、図2はトランスコアの脚部内にお
ける温度分布勾配を示す説明図、図3は従来例と同じ製
品であるところのFBTの外観構造を示す斜視図、図4
はFBTの内部構造を示す断面図であり、図3及び図4
は従来例と同一になっている。すなわち、本実施例方法
を採用した場合であっても、FBT自体の構造は異なら
ないから、図1において従来例を示す図3ないし図6と
同一になる部品、部分には同一符号を付し、ここでの詳
しい説明は省略する。
【0012】本実施例方法を採用して製造されるFBT
は、図3及び図4で示すように、並列配置された脚部1
aそれぞれの先端面同士が対向した状態で接合される一
対のトランスコア1を具備して構成されたものであり、
フェライトやケイ素鋼などを用いて作製されたうえで側
面視コ字状を有するトランスコア1における一方側の脚
部1aが内挿された低圧コイル部2と、低圧コイル部2
に外嵌された高圧コイル部3と、高圧コイル部3を収納
したうえでエポキシ系樹脂などの熱硬化型充填材(図示
していない)が充填された樹脂ケース4とを備えてい
る。
は、図3及び図4で示すように、並列配置された脚部1
aそれぞれの先端面同士が対向した状態で接合される一
対のトランスコア1を具備して構成されたものであり、
フェライトやケイ素鋼などを用いて作製されたうえで側
面視コ字状を有するトランスコア1における一方側の脚
部1aが内挿された低圧コイル部2と、低圧コイル部2
に外嵌された高圧コイル部3と、高圧コイル部3を収納
したうえでエポキシ系樹脂などの熱硬化型充填材(図示
していない)が充填された樹脂ケース4とを備えてい
る。
【0013】そして、各トランスコア1の脚部1aそれ
ぞれの先端面同士間には導電ゴムや金属板などからなる
所定厚みのスペーサ5が介装されており、スペーサ5が
介装された脚部1aの先端面同士はシリコン系やエポキ
シ系樹脂などのような熱硬化型接着剤6を用いたうえで
一体に接合されている。また、この際、低圧コイル部2
に内挿されないままで対向配置された他方側の脚部1a
は樹脂ケース4の外部に露出しており、本実施例方法に
おいては、樹脂ケース4の外部に露出したトランスコア
1の他方側の脚部1aを利用して熱硬化型接着剤6を硬
化することが行われている。なお、低圧コイル部2に内
挿された側の脚部1a間に塗布された熱硬化型接着剤6
は、従来例同様、樹脂ケース4内に充填された熱硬化型
充填材を硬化するための処理によって同時的に硬化させ
られることになる。
ぞれの先端面同士間には導電ゴムや金属板などからなる
所定厚みのスペーサ5が介装されており、スペーサ5が
介装された脚部1aの先端面同士はシリコン系やエポキ
シ系樹脂などのような熱硬化型接着剤6を用いたうえで
一体に接合されている。また、この際、低圧コイル部2
に内挿されないままで対向配置された他方側の脚部1a
は樹脂ケース4の外部に露出しており、本実施例方法に
おいては、樹脂ケース4の外部に露出したトランスコア
1の他方側の脚部1aを利用して熱硬化型接着剤6を硬
化することが行われている。なお、低圧コイル部2に内
挿された側の脚部1a間に塗布された熱硬化型接着剤6
は、従来例同様、樹脂ケース4内に充填された熱硬化型
充填材を硬化するための処理によって同時的に硬化させ
られることになる。
【0014】すなわち、本実施例にかかるFBTを製造
するに際しても、従来例同様、低圧コイル部2が内嵌さ
れた高圧コイル部3を樹脂ケース4内に収納した後、ト
ランスコア1それぞれの脚部1aを低圧コイル部2に対
して内挿したうえで脚部1aの先端面同士を接合するこ
とが行われる。そして、これらの接合に際しては、図1
で示すように、互いに突き合わされたうえで加圧された
各トランスコア1の脚部1a、つまりスペーサ5及び塗
布された熱硬化型接着剤6を介したうえで先端面同士が
対向配置された脚部1aのそれぞれに対し、各脚部1a
の長手方向に沿って分割され、かつ、脚部1aそれぞれ
の厚み方向に沿う対向位置ごとに配置された複数組、例
えば、2組の電極11,12をまずもって取り付けるこ
とが行われる。なお、各脚部1aに対して取り付けられ
る電極の組数が2組に限られることはなく、より多数組
であってもよいことは勿論である。
するに際しても、従来例同様、低圧コイル部2が内嵌さ
れた高圧コイル部3を樹脂ケース4内に収納した後、ト
ランスコア1それぞれの脚部1aを低圧コイル部2に対
して内挿したうえで脚部1aの先端面同士を接合するこ
とが行われる。そして、これらの接合に際しては、図1
で示すように、互いに突き合わされたうえで加圧された
各トランスコア1の脚部1a、つまりスペーサ5及び塗
布された熱硬化型接着剤6を介したうえで先端面同士が
対向配置された脚部1aのそれぞれに対し、各脚部1a
の長手方向に沿って分割され、かつ、脚部1aそれぞれ
の厚み方向に沿う対向位置ごとに配置された複数組、例
えば、2組の電極11,12をまずもって取り付けるこ
とが行われる。なお、各脚部1aに対して取り付けられ
る電極の組数が2組に限られることはなく、より多数組
であってもよいことは勿論である。
【0015】その後、これら電極11,12のそれぞ
れ、つまり各脚部1aの先端面側に取り付けられた電極
11に対しては交流または直流いずれかの電源13か
ら、また、各脚部1aの基端側に取り付けられた電極1
2に対しても交流または直流いずれかの電源14から電
圧を印加して通電することにより、各脚部1aの対応す
る部位をそれぞれ発熱させる。そして、この際には、各
脚部1aの基端側に取り付けられた電極12に対するよ
りも先端面側に取り付けられた電極11に対するほど、
より高電圧を印加することによって各脚部1aにおける
先端面側の方を基端側よりも大きく発熱させており、こ
れら先端面側のそれぞれは熱硬化型接着剤6の硬化温度
に対応した120〜140℃の温度となるまで加熱され
る。
れ、つまり各脚部1aの先端面側に取り付けられた電極
11に対しては交流または直流いずれかの電源13か
ら、また、各脚部1aの基端側に取り付けられた電極1
2に対しても交流または直流いずれかの電源14から電
圧を印加して通電することにより、各脚部1aの対応す
る部位をそれぞれ発熱させる。そして、この際には、各
脚部1aの基端側に取り付けられた電極12に対するよ
りも先端面側に取り付けられた電極11に対するほど、
より高電圧を印加することによって各脚部1aにおける
先端面側の方を基端側よりも大きく発熱させており、こ
れら先端面側のそれぞれは熱硬化型接着剤6の硬化温度
に対応した120〜140℃の温度となるまで加熱され
る。
【0016】そこで、各脚部1aの長手方向における温
度分布勾配は図2中の実線で模式化して示すような状態
として表されることとなり、スペーサ5を介したうえで
脚部1aそれぞれの先端面同士間に塗布されていた熱硬
化型接着剤6が脚部1aの発熱に伴って仮硬化させられ
ることが起こる結果、各トランスコア1の脚部1aそれ
ぞれの先端面同士は一体として接合されたことになる。
なお、図2における縦軸は脚部1aの長手方向における
位置、また、横軸は温度を示す一方、この図2中の一点
鎖線は各脚部1aの先端面中間位置を示している。ま
た、図2中の破線は図6で示した従来例方法を採用した
際における各脚部1a内の温度分布勾配を示しており、
この図2によれば、本実施例方法を採用した場合の方が
従来例方法の場合よりも緩やかな温度分布勾配となって
いることが分かる。
度分布勾配は図2中の実線で模式化して示すような状態
として表されることとなり、スペーサ5を介したうえで
脚部1aそれぞれの先端面同士間に塗布されていた熱硬
化型接着剤6が脚部1aの発熱に伴って仮硬化させられ
ることが起こる結果、各トランスコア1の脚部1aそれ
ぞれの先端面同士は一体として接合されたことになる。
なお、図2における縦軸は脚部1aの長手方向における
位置、また、横軸は温度を示す一方、この図2中の一点
鎖線は各脚部1aの先端面中間位置を示している。ま
た、図2中の破線は図6で示した従来例方法を採用した
際における各脚部1a内の温度分布勾配を示しており、
この図2によれば、本実施例方法を採用した場合の方が
従来例方法の場合よりも緩やかな温度分布勾配となって
いることが分かる。
【0017】そして、以上のような手順に従うことによ
り、低圧コイル部2に内挿されないままで樹脂ケース4
の外部に露出した各脚部1a同士の接合が行われた後、
製品となるFBTの全体を硬化炉(図示していない)内
に載置したうえで加熱することによって熱硬化型接着剤
6を本硬化させると、図1で示した構造を有するFBT
が構成されたことになる。なお、低圧コイル部2に内挿
された側の脚部1a間に塗布された熱硬化型接着剤6
は、従来例の場合と同様、樹脂ケース4内に充填された
熱硬化型充填材を硬化する処理に伴って同時的に硬化さ
せられることになっている。
り、低圧コイル部2に内挿されないままで樹脂ケース4
の外部に露出した各脚部1a同士の接合が行われた後、
製品となるFBTの全体を硬化炉(図示していない)内
に載置したうえで加熱することによって熱硬化型接着剤
6を本硬化させると、図1で示した構造を有するFBT
が構成されたことになる。なお、低圧コイル部2に内挿
された側の脚部1a間に塗布された熱硬化型接着剤6
は、従来例の場合と同様、樹脂ケース4内に充填された
熱硬化型充填材を硬化する処理に伴って同時的に硬化さ
せられることになっている。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるF
BTの製造方法によれば、各トランスコアの脚部それぞ
れに対しては、その長手方向に沿って分割され、かつ、
脚部それぞれの厚み方向に沿って対向する位置ごとに配
置された複数組の電極を取り付けたうえ、各脚部の先端
面側に取り付けられた電極に対するほど、より高電圧を
印加しているので、トランスコアの脚部内における熱伝
導状態が良好となり、その先端面側における温度上昇が
早くなるとともに、各脚部内における温度分布勾配が緩
やかとなる。その結果、トランスコアの強度劣化が発生
することを防止しつつ、これらのトランスコアを短時間
のうちに接合することができるという効果が得られる。
BTの製造方法によれば、各トランスコアの脚部それぞ
れに対しては、その長手方向に沿って分割され、かつ、
脚部それぞれの厚み方向に沿って対向する位置ごとに配
置された複数組の電極を取り付けたうえ、各脚部の先端
面側に取り付けられた電極に対するほど、より高電圧を
印加しているので、トランスコアの脚部内における熱伝
導状態が良好となり、その先端面側における温度上昇が
早くなるとともに、各脚部内における温度分布勾配が緩
やかとなる。その結果、トランスコアの強度劣化が発生
することを防止しつつ、これらのトランスコアを短時間
のうちに接合することができるという効果が得られる。
【図1】本実施例にかかる製造方法の具体的な手順を示
す説明図である。
す説明図である。
【図2】トランスコアの脚部内における温度分布勾配を
模式化して示す説明図である。
模式化して示す説明図である。
【図3】本実施例及び従来例にかかるFBTの外観構造
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図4】本実施例及び従来例にかかるFBTの内部構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図5】従来例にかかる第1の製造方法を示す説明図で
ある。
ある。
【図6】従来例にかかる第2の製造方法を示す説明図で
ある。
ある。
1 トランスコア 1a 脚部 5 スペーサ 6 熱硬化型接着剤 11 電極
Claims (1)
- 【請求項1】並列配置された脚部(1a)それぞれの先
端面同士が対向した状態で接合される一対のトランスコ
ア(1)を具備して構成されるフライバックトランスの
製造方法であって、 スペーサ(5)及び熱硬化型接着剤(6)を介して対向
配置された各トランスコア(1)の脚部(1a)それぞ
れには、各脚部(1a)の長手方向に沿って分割され、
かつ、脚部(1a)それぞれの厚み方向に沿った対向位
置ごとに配置された複数組の電極(11,12)を取り
付けた後、各脚部(1a)の先端面側に取り付けられた
電極(11)に対するほど、より高電圧を印加してトラ
ンスコア(1)の脚部(1a)それぞれの先端面同士を
接合する工程を含んでいることを特徴とするフライバッ
クトランスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7023664A JPH08222461A (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | フライバックトランスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7023664A JPH08222461A (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | フライバックトランスの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08222461A true JPH08222461A (ja) | 1996-08-30 |
Family
ID=12116772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7023664A Pending JPH08222461A (ja) | 1995-02-13 | 1995-02-13 | フライバックトランスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08222461A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108666123A (zh) * | 2017-03-28 | 2018-10-16 | 丰田自动车株式会社 | 电抗器制造方法及加热装置 |
-
1995
- 1995-02-13 JP JP7023664A patent/JPH08222461A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108666123A (zh) * | 2017-03-28 | 2018-10-16 | 丰田自动车株式会社 | 电抗器制造方法及加热装置 |
US10903000B2 (en) | 2017-03-28 | 2021-01-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Manufacturing method of reactor |
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