JPH08220260A - 時間測定方法及びこの方法を用いた時間測定装置・距離測定装置 - Google Patents

時間測定方法及びこの方法を用いた時間測定装置・距離測定装置

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JPH08220260A
JPH08220260A JP2145295A JP2145295A JPH08220260A JP H08220260 A JPH08220260 A JP H08220260A JP 2145295 A JP2145295 A JP 2145295A JP 2145295 A JP2145295 A JP 2145295A JP H08220260 A JPH08220260 A JP H08220260A
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lamp
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Shigeru Nagarego
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Yoshinao Ishikawa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光の反射時間のように短かい時間を精度よく
測定することができる時間測定方法及び時間測定装置・
距離測定装置を提供する。 【構成】 スタート信号によりランプ電圧発生回路を起
動させ、ランプ電圧Veが直線特性部分の下限電圧Ve1
を横切ったことを検出し、この検出時点を時間の測定開
始点と定め、ランプ電圧が直線特性部分の上限電圧Ve2
を横切ったことを検出して測定限界点と定める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は比較的短かい距離を測
定することに利用することができる時間測定方法及びこ
の時間測定方法を用いた時間測定装置及び距離測定装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば大型船舶の接岸時には自船と岸壁
までの距離をセンチメートルの精度で計測し、表示でき
ることが要求される。このような要求に対し、従来より
レーザ光をパルス状に発射し、その反射光を受光してレ
ーザ光が物標までの間を復往する時間を計測する方法及
び時間測定装置、その時間から距離を求める構造の距離
測定装置が考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の時間測定装置
はその測定対象となる時間が数N(ナノ)秒乃至数m秒
程度の極めて短かい時間である。この短かい時間を精度
よく計測するには、例えばクロックをカウンタで計数す
る方法を採った場合には、1クロックの分解能を仮りに
10cmとした場合、必要なクロックの周波数は1.5
GHzとなる。このような高速クロックを計数できるカ
ウンタを得ることはむずかしい。
【0004】これに対し、レーザ光の発射時点からラン
プ電圧発生器を起動させ、レーザ光の反射光を受光した
時点でランプ電圧発生回路の動作を停止させ、その停止
状態にあるランプ電圧の値から距離を測定する方式があ
る。この方式はTAC方式(Time to Ampl
itude Comverter)と呼ばれ分解能が要
求される分野で実用されている。
【0005】
【課題を解決するための手段】図3Aにランプ電圧発生
回路が出力するランプ電圧の波形を示す。ランプ電圧発
生回路は図3Bに示すスタート信号STの供給を受けて
ランプ電圧Ve の発生を開始する。然し乍ら、図示する
ように現実にはスタート信号STの供給時点から実際に
ランプ電圧Ve が変化し始めるまでに遅れ時間Δtを持
つ。この遅延時間Δtは一般に数ns〜10数ns程度
である。遅延時間Δtが常に一定値であれば測定された
時間から遅延時間Δtを除去すればよい。然し乍ら、実
際には電源投入時や環境温度の変化等で最大10ns程
度変動する。光速を測定対象とした場合、10nsの変
動は約1.5mの距離の誤差に相当し、TAC方式の特
徴である高分解能を相殺する。
【0006】また、ランプ電圧Ve の立ち上がり初期に
おいて直線性が悪く、これはスタート信号ST直後の時
間測定に誤差が大きく出ることを意味する。この直線性
の悪化状態はランプ電圧発生回路を構成する定電流回路
の温度特性等によって変動し、一定でないため一義的な
補正は難かしい。更に、ランプ電圧Ve はストップ信号
SP(図3C)が無である場合には、定電流回路の最大
電圧付近で飽和する。飽和電圧付近では若干直線性が悪
く、この部分でも測定誤差が発生する。また、従来はラ
ンプ電圧Ve が飽和するだけで測定限界を越えてしまっ
たことを表わす信号を発生していないため、飽和点近く
でストップ信号SPが入力された場合、ストップ信号で
ランプ電圧Ve が停止したのか、飽和点に達して停止し
たのかを判別できない不都合がある。
【0007】この発明の目的は時間の測定開始時点から
遅延時間を含むことなく直ちに直線性よく時間の経過を
計測することができる時間測定方法と時間測定装置及び
この時間測定装置を利用した距離測定装置を提供しよう
とするものである。また、この発明では、時間測定の終
了点近くでも直線性を維持し、誤差の発生を極力小さく
抑えることができる構成とした時間測定装置及び距離測
定装置を提供しようとするものである。
【0008】
【実施例】図1を用いてこの発明による時間測定方法を
説明する。この発明では、スタート信号ST(図1B参
照)の供給により起動されたランプ電圧Ve が、その直
線特性部分の下限電圧Ve1を横切ったことを検出し、こ
の検出時点を時間測定開始点TS と定めたことを特徴と
するものである。更には、ランプ電圧Ve の直線特性部
分の上限電圧Ve2を検出し、この検出時点TE を時間測
定のオーバーレンジ検出点と定める。
【0009】従ってこの発明による時間測定方法によれ
ば時間測定の開始点TS とオーバーレンジ検出点TE
の間はランプ電圧Ve の直線特性部分だけを利用するか
ら、時間測定の開始直後から精度よく時間測定を行なう
ことができる。図2はこの時間測定方法を実現する測定
装置の具体的な実施例を示す。図中10はランプ電圧発
生回路を示す。このランプ電圧発生回路10は定電流回
路11と、この定電流回路11から出力される定電流が
与えられて充電されるコンデンサ12と、2個のフリッ
プフロップFF1 及びFF2 とによって構成される。
【0010】定電流回路11とコンデンサ12との接続
点A点にランプ電圧Ve が出力される。フリップフロッ
プFF1 とFF2 は通常リセット信号によってリセット
されている。フリップフロップFF1 はランプ電圧発生
回路10を起動させる制御を行なう。またフリップフロ
ップFF2 はランプ電圧発生回路10の動作を停止させ
る制御を行なう。これらフリップフロップFF1 とFF
2 は常時はリセット信号によってリセットされている。
【0011】フリップフロップFF1 とFF2 がリセッ
トされている状態ではフリップフロップFF2 の出力端
子Q1 がL論理を出力するから定電流回路11に設けら
れているトランジスタTr3とTr4がオフに、トランジス
タTr5がオンに制御される。従って定電流Ic は出力点
Aに出力される。ところでフリップフロップFF1 がリ
セットされていることからこのフリップフロップFF1
の出力端子Q1 に接続されているトランジスタTr1がオ
フに制御され、その次段のトランジスタTr2はオンに制
御される。この結果、定電流回路11から出力される定
電流Ic はトランジスタTr2に流れ込み、出力点Aの電
位を一定電位に維持する。
【0012】この状態でフリップフロップFF1 のクロ
ック入力端子にスタート信号STが与えられるとフリッ
プフロップFF1 はデータ入力端子Dに接続されている
H論理を流込む。この結果、出力端子Q1 はH論理に反
転するから、トランジスタTr1がオンに制御され、トラ
ンジスタTr2がオフに制御される。よってトランジスタ
Tr2がオフに反転した時点からコンデンサ12に定電流
c が流れ始め、A点の電位はコンデンサ12の充電の
進行に伴なって漸次上昇し、ランプ電圧Ve が発生す
る。
【0013】この発明ではA点に電圧比較器20を接続
した構成を特徴とするものである。電圧比較器20の一
方の入力端子には比較電圧源21を接続し、この比較電
圧源21からランプ電圧Ve の直線特性部分の下限電圧
e1に等しい電圧を与える。比較電圧源21の電圧を電
圧比較器20の反転入力端子に与えたとすると、電圧比
較器20の出力はランプ電圧Ve が電圧Ve1より下側に
ある間はL論理を出力し続けるが、ランプ電圧Ve が電
圧Ve1を越えると、H論理に反転し、ランプ電圧Ve
電圧Ve1を横切ったことを表わす検出信号VTSを出力す
る。
【0014】この検出信号VTSを例えばレーザ光源60
に与え、レーザ光源60からレーザ光をパルス状に出射
させる。レーザ光は物標61において反射し、受光器6
2に受光させる。受光器62では光を電気信号に変換
し、この電気信号RX をフリップフロップFF2 のクロ
ック入力端子に入力する。フリップフロップFF2 はデ
ータ入力端子Dに与えられているH論理を読み込む、従
って出力端子Q1 がH論理に反転するから、トランジス
タTr3がオンの状態に反転し、トランジスタTr4をオン
の状態に反転させる。この結果トランジスタTr5がオフ
に制御され、定電流Ic はトランジスタTr4に流れ出力
点Aには流れない状態となる。従ってA点の電位は受光
器62が反射光を受光した時点の電位に停止する。
【0015】一方フリップフロップFF2 の状態が反転
すると、出力端子Q2 に接続されているサンプルホール
ド回路41にトリガ信号が与えられる。よってサンプル
ホールド回路41はランプ電圧Ve の停止時点の電圧を
サンプルホールドする。これと共に、フリップフロップ
FF2 の出力端子Q2 から出力されたトリガ信号は遅延
素子42を通じてAD変換器40に入力されるから、A
D変換器40は遅延素子42の遅延時間後に、サンプル
ホールド回路41にサンプルホールドされている電圧を
AD変換し、そのAD変換値Ex を例えばマイクロコン
ピュータによって構成される演算制御器50に入力す
る。
【0016】演算制御器50はAD変換器40から入力
されたAD変換値Ex から比較電圧源21に設定した電
圧Ve1を引算し、その残りの値を時間値又は距離値に換
算して表示器51に表示させる。AD変換器40はAD
変換終了後、変換終了信号ADENDを出力し、この変
換終了信号ADENDをフリップフロップFF1 ,FF
2 のリセット端子Rに与え、ランプ電圧発生回路10を
初期状態に戻す。
【0017】標的61が離れ過ぎている場合は、所定の
時間範囲内にレーザ光が戻ってこないことになる。この
ためランプ電圧Ve が飽和点に達することになるが、こ
の発明ではランプ電圧Ve が飽和点に達する前に、ラン
プ電圧Ve の直線特性部分の上限電圧Ve2を電圧比較器
30によって検出し、その検出信号によって測定のオー
バレンジ検出信号ENDを発生させる。このために電圧
比較器30の一方の入力端子に比較電圧源31を接続
し、この比較電圧源31から比較電圧Ve2を電圧比較器
30に与えてランプ電圧Ve がこの電圧Ve2を横切った
ことを検出させる。その検出信号をオーバレンジ検出信
号ENDとして演算制御器50とオアゲート32を通じ
てフリップフロップFF1 ,FF2 に入力し、測定のた
めの制御状態を初期状態に戻す。
【0018】尚、図2に示した実施例では電圧比較器2
0の検出信号VTSをレーザ光源60に供給し、その反射
光を受光器62で受光して距離を測定する構成とした場
合を説明したが、他の例として検出信号VTSで例えば表
示ランプを点灯させ、表示ランプの点灯を見て、被験者
が例えばブレーキペタル操作を行なってその操作遅れ時
間を計測する時間測定装置を構成することもできる。ま
た距離測定装置を構成する場合、レーザ光の代わりに電
波を用いることもできる。このため本件明細書ではレー
ザ光、電波を総称して波動と称することにする。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
ランプ電圧Ve の直線特性部分の下限電圧Ve1を検出
し、この下限電圧Ve1の検出時点を時間測定の開始点T
S としたから、この時間測定の開始点TS の直後から精
度よく時間測定を行なうことができる。また、ランプ電
圧Ve の直線特性部分の上限電圧Ve2を検出して測定限
界点を知る構成としたから、測定範囲内では全て直線特
性を使用することにより、測定範囲の全範囲において高
精度を保証することができる。
【0020】また、ランプ電圧Ve を測定対象信号で停
止させAD変換するから、AD変換器のビット数を多ビ
ット化し、電圧変化を分解能よくAD変換することによ
り、時間測定の分解能を高めることができる。よって、
この時間測定方法及び時間測定装置を用いて距離測定装
置を構成することにより、高分解能の距離測定装置を構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による時間測定方法を説明するための
特性曲線図。
【図2】この発明による時間測定方法を用いた時間・距
離測定装置を説明するための接続図。
【図3】従来の技術を説明するための特性曲線図。
【符号の説明】
e ランプ電圧 Ve1 直線特性の下限電圧 Ve2 直線特性の上限電圧 10 ランプ電圧発生回路 20,30 電圧比較器 40 AD変換器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定開始点のランプ電圧と、測定終了点
    のランプ電圧の差を測定して測定開始点と測定終了点の
    間の時間を計測する時間測定方法において、 ランプ電圧が、その直線特性部分の下限電圧に対応する
    電圧を横切ったことを検出し、この検出時点を時間測定
    の開始点と定めたことを特徴とする時間測定方法。
  2. 【請求項2】 スタート信号によりランプ電圧発生回路
    を起動し、ストップ信号によりランプ電圧発生回路の動
    作を停止させ、停止したランプ電圧の値によりスタート
    信号の供給時点からストップ信号の供給時点までの間の
    時間を測定する時間測定装置において、 上記ランプ電圧発生回路から出力されるランプ電圧がこ
    のランプ電圧の直線特性の下限電圧を横切ることを検出
    する比較器を設け、この比較器の検出信号により実質上
    の時間測定を開始する構成としたことを特徴とする時間
    測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の時間測定装置において、
    上記比較器の検出信号により波動を発射させ、物標で反
    射した波動を受信し、この受信信号を上記ストップ信号
    として上記ランプ電圧発生器に与えて物標までの距離を
    測定することを特徴とする距離測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3記載の時間測定装
    置又は距離測定装置において、上記ランプ電圧発生回路
    が発生するランプ電圧が直線特性の上限電圧に達したこ
    とを検出する上限電圧検出用の電圧比較器を設け、この
    電圧比較器の検出信号により測定のオーバレンジを検出
    することを特徴とする時間・距離測定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015185856A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 サンケン電気株式会社 時間電圧変換器

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015185856A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 サンケン電気株式会社 時間電圧変換器

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