JPH08219546A - 熱湯貯湯式横型電気温水器 - Google Patents

熱湯貯湯式横型電気温水器

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JPH08219546A
JPH08219546A JP4917195A JP4917195A JPH08219546A JP H08219546 A JPH08219546 A JP H08219546A JP 4917195 A JP4917195 A JP 4917195A JP 4917195 A JP4917195 A JP 4917195A JP H08219546 A JPH08219546 A JP H08219546A
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JP
Japan
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hot water
water storage
heating
valve
temperature
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JP4917195A
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Takefumi Suzuki
武文 鈴木
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YUPATSUKU KK
Original Assignee
YUPATSUKU KK
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  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋根裏、階段の下、床下等、通常用いられて
いない上下寸法の狭いデッドスペースに設置でき、通電
開始後より早く高温の熱湯を取り出すことができる熱湯
貯湯式横型電気温水器を提供する。 【構成】 横長の貯湯タンク1を分離板6で左右に区切
り、一方を貯湯部1Aとし他方を加熱部1Bとする。加熱部
内1Bに配置されたヒーター5と、加熱部1Bから加熱され
た熱湯を貯湯部内1Aにおける上方に送る導湯管10と、貯
湯部内1Aにおける下部と加熱部内1Bにおける下部の間に
配置した導水管7と、導湯管10に介装された温度感知開
閉弁11とを備え、温度感知開閉弁11が、加熱部内1Bの湯
が所定温度以上になったとき開き、所定温度以下のとき
は閉じている。横長の貯湯タンク1を用いるので、上下
空間の狭い所でも設置できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱湯貯湯式横型電気温水
器に関する。さらに詳しくは、急速に貯湯タンク内の水
を加熱し短時間で湯を取り出すことができ、しかも天井
裏、床下等の横長のデッドスペースを有効に活用できる
熱湯貯湯式横型電気温水器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気温水器は、貯湯タンクの内部
下方にヒーターを備え、貯湯タンクの下方に給水管を接
続して水を補給し、貯湯タンクの上方に給湯管を接続し
て熱湯を取り出すように構成された縦形である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
電気温水器では、縦形である為、床面に大きな設置スペ
ースを必要とし、しかも、常に貯湯タンク内の水全体を
ヒーターで徐々に対流して加熱するので、熱湯になるま
での加熱時間が長く、一度湯を使い切った後に、湯を沸
かして取り出すまでの時間が長いという問題があった。
使用者の立場に立ってみれば、電気温水器を横長にし
て、天井裏、床下等のデッドスペースに設置でき、しか
も、湯切れ後であっても短時間で熱湯を取り出す即熱機
能を有しておれば、使い勝手が良く便利なことは云うま
でもない。しかし、現在、市場に出廻っている電気温水
器はほとんど縦形で即熱機能のないものである。
【0004】そこで、本出願人は、即熱機能を有する即
熱式貯湯型電気温水器(特開平4−43257号公報)
を既に提案している。また、前記従来例をさらに改良発
展させ、製造が容易かつ低コストであり、より早く高温
の熱湯を取り出すことができる即熱式貯湯型電気温水器
(特願平6−114246号)を提供している。しか
し、これらの貯湯タンクはいずれも上下に長い縦型のも
のであったため、上下寸法の狭い場所や邪魔物が出張っ
ているような所、あるいは天井裏や床下等のデッドスペ
ースでは設置できなかった。本発明はかかる事情に鑑
み、上下寸法の狭い場所でも設置でき、しかも熱湯の生
成取出しを即時に行える熱湯貯湯式横型電気温水器を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明(請求項1)の
熱湯貯湯式横型電気温水器は、横長のタンクを分離板で
長手方向に区切り、一方を貯湯部とし、他方を加熱部と
した貯湯タンクと、前記貯湯部の上部に形成された熱湯
を外部に取出すための給湯口と、前記貯湯部および加熱
部の一方または両方の下部に形成された外部から水を貯
湯タンクに供給するための給水口と、貯湯タンクの加熱
部内に配置されたヒーターと、前記加熱部から加熱され
た熱湯を前記貯湯部内における上方に送る導湯管と、前
記貯湯部内における下部と加熱部内における下部の間を
連通する導水管と、前記導湯管に介装された温度感知開
閉弁とを備え、前記温度感知開閉弁が、前記加熱部内の
湯が所定温度以上になったとき開き、所定温度以下のと
きは閉じていることを特徴とする。なお、「導湯管に介
装された温度感知開閉弁」とは、開閉弁を直接導湯管に
取付けた態様のほか、開閉弁を加熱部の上部側壁に取付
け該加熱部の上部側壁に導湯管を結合した態様のものも
含まれる。第2発明(請求項2)の熱湯貯湯式横型電気
温水器は、下部に外部から水を供給するための給水口を
設けた加熱用タンクと、上部に熱湯を外部に取出すため
の給湯口を設けた横長の貯湯用タンクと、該加熱用タン
ク内に配置されたヒーターと、前記加熱用タンクから加
熱された熱湯を前記貯湯用タンク内における上方に送る
導湯管と、前記貯湯用タンク内における下部と前記加熱
用タンク内における下部の間に配置した導水管と、前記
導湯管に介装された温度感知開閉弁とを備え、前記温度
感知開閉弁が、前記加熱用タンク内の湯が所定温度以上
になったとき開き、所定温度以下のとき閉じていること
を特徴とする。なお、「導湯管に介装された温度感知開
閉弁」とは開閉弁を直接導湯管に取付けた態様のほか、
開閉弁を加熱用タンク上部に取付け、加熱用タンク上部
に導湯管を結合した態様のものも含まれる。第1発明に
おいては、前記横長の貯湯タンクを長手方向に垂直面内
で傾斜させ、貯湯部の最上位となる部位に給湯口を形成
したものが好ましい。また、第1発明において、前記分
離板はエアーを封入する中空部を有する箱構造のもの
や、断熱材を金属板でサンドイッチしたもの、あるいは
断熱材で分離板自体を構成し、加熱部と貯湯部を断熱す
る構造が好ましい。上記第1発明および第2発明におい
ては、導湯管は断熱しておくのが好ましい。断熱の手段
はとくに制限なく自由である。また、第1,第2発明に
おいては、温度感知開閉弁の排湯側に露出している感温
筒部を断熱することが好ましい。さらに、前記温度感知
開閉弁には、加熱部から貯湯部へのエアーの流れを許容
するエアー抜き孔と、該エアー抜き孔を常態ではその自
重で塞ぎ下方からの圧力によってエアー抜き孔を開放す
る対流防止弁とを備えることが好ましい。
【0006】
【作用】第1、第2発明とも、貯湯タンクは横長であ
り、貯湯量を大きくしても上下寸法は小さいので、上下
寸法の狭い場所への設置が可能となる。熱湯生成機能は
つぎのとおりである。第1発明によれば、まず加熱部内
の水のみがヒーターで加熱されるので、ごく短時間に加
熱部内の湯温を上昇させることができる。この場合、温
度感知開閉弁が湯温が所定温度に達するまで閉じている
ので、湯温が充分上昇しない間に、加熱部内の湯が導湯
管内を通って貯湯部内に移動することはない。したがっ
て、加熱部内の水を確実に高温の熱湯に沸き上がらせる
ことができる。そして、熱湯が所定温度に達すると、前
記温度感知開閉弁が開くので、加熱部内の熱湯が導湯管
を通って、貯湯部内の上部に導かれる。この熱湯は貯湯
部内の水とは温度差が大きく、密度差(比重差)がある
ので、水と混じることなく分離し、浮いた状態で貯湯部
内上部に貯えられる。熱湯が導湯管内を通り、貯湯部内
上部に流入した後は、加熱部内に貯湯部内下部の水が導
水管を通って下部より順次進入するので、再び温度感知
開閉弁は閉じられる。そして、加熱部内の水が熱湯にな
るまでヒーターで加熱される。以後は、この繰返しで全
水量が熱湯に沸き上げられる。このようにして、最初に
加熱部内の水を沸き上げれば、直に熱湯を取り出すこと
ができるので、ごく短時間に熱湯を出湯させることがで
きる。第2発明についても、加熱用タンクおよび貯湯用
タンクが第1発明の加熱部および貯湯部と同様の機能を
果すので、同様に短時間で高温の熱湯を出湯させること
ができる。第1発明では横長の貯湯タンクを分離板で左
右に区切るだけで、加熱部と貯湯部を形成することがで
きるので、製造が容易である。たとえば、円筒状圧力容
器の貯湯タンクの場合、鏡板と胴体部分の間に分離板を
挾んで固定するだけでよい。したがって、第1発明によ
れば、低コストで製造することができる。第1発明にお
いて、分離板を断熱したときは、加熱部と貯湯部間の熱
の移動を遮断する為、加熱部の熱が貯湯部へ逃げないの
で、加熱部における熱湯への沸き上げをより短時間で行
うことができ、貯湯部の湯温が降下するようなことがな
い。第1、第2発明では、貯湯タンクを傾斜させ、その
最上位から熱湯を取り出すので、熱湯残量がわずかにな
っても、最後まで熱湯を取り出せる。第1、第2発明に
おいて、導湯管を断熱しておくと、導湯管内を熱湯が通
過するとき周囲に熱を奪われることがなく高温の湯のま
ま貯湯できる。
【0007】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を図面に基づき詳細
に説明する。図1において、1は貯湯タンクでその外周
は保温用断熱材2で覆われており、外板3の中に収容さ
れている。貯湯タンク1は横方向に長い横長円筒状の圧
力容器であり、貯湯タンク1の一端寄り(図では左端寄
り)の位置で分離板6を用いて長手方向に区切り、右側
の貯湯部1Aと左側の加熱部1Bを形成している。前記加熱
部1B内には加熱部1B内の水を加温するヒーター5が配置
されている。また、貯湯部1A内の下部と加熱部1Bの下部
には、それぞれ給水口17が形成されており、2カ所の給
水口17の間には導水管7が配置され互いに連通してい
る。導水管7の貯湯部1A側の給水口17の上部には貯湯部
1Aに給水される給水流を緩やかにする整流器18が設置さ
れている。また、導水管7には、外部(たとえば、水道
管)より水を供給する給水管13が減圧弁14を介して接続
されている。減圧弁14は水道水の供給圧力を例えば0.8k
g /cm2 に減圧する減圧弁である。
【0008】前記加熱部1Bの上部の側壁には、熱湯を貯
湯部1Aの上方に送湯する導湯管10が接合されており、こ
の導湯管10の他端は貯湯部1Aの天頂部に形成された給湯
口23に接続されている。さらに、この導湯管10には給湯
管15が接続されて貯湯部1Aの熱湯を給湯栓16へ送湯し、
外部に取出せるようになっている。この給湯管15または
導湯管10には逃し弁17が取付けられている。また、導湯
管10の下端部は加熱部1Bの側壁より下方に突出した場
合、その下端に温度感知開閉弁11が装着されている。な
お、加熱部1Bの上部側壁に開閉弁11を取付け、加熱部1B
の上部側壁に導湯管10を取付けてもよい。いずれにして
も開閉弁11を通って熱湯が導湯管10に送られるように構
成されなければならない。この温度感知開閉弁11は加熱
部1B内の湯温を感知して所定温度(例えば90度)で開弁
し、それ以下の温度で閉弁する制御弁である。さらに、
図示されていないがサーモスタットや漏電遮断器が取り
付けられて温度制御や安全性を保つように配慮されてい
【0009】つぎに、前記電気温水器のさらに具体的な
構成を説明する。図2は貯湯タンク1の加熱部1Bまわり
の構成を示しており、分離板6は貯湯タンク1の円筒形
胴板1aとドーム状の鏡板1bとで挾まれて取付けられてい
る。かかる構成であると、円筒形胴板1aと鏡板1bはもと
もと圧力容器としての構造部材であり、円板状の分離板
6のみ作製すれば足りるので、簡単に低コストで製造で
きるという利点がある。また、図3に示すように、分離
板6として周縁部6aに対し中央部6bを凹状に形成した浅
皿状のものを用いてもよい。図示の例では、分離板6の
中央部6bを図中左向きに突出させているので、分離板6
を挾む位置が同じであっても、加熱部1Bの体積を少なく
することができる。反対に中央部6bを図中右向きに突出
させると、加熱部1Bの体積を増加させることができる。
このようにして、ヒーター5の容量変化にして対して常
に適正な加熱部1Bの容積を確保することができる。
【0010】図4(A)、(B)は温度感知開閉弁11と
その取付構造を示している。図示の例は、加熱部1Bの側
壁(鏡板1b)の孔を貫いて導湯管10が挿入して固定さ
れ、導湯管10の下端が少し下方に突出している場合であ
るが、必ずしも導湯管10の下端が下方に突出しなくても
よい。導湯管10の下端開口10aには、温度感知開閉弁11
が取付けられている。この温度感知開閉弁11は、上部ハ
ウジング41と下部ハウジング43の間に感温筒44とピスト
ン45からなる感熱駆動体46が介装されており、感温筒44
の感温筒頂部47の下面に弁座48が嵌められ、その弁座48
と下部ハウジング43との間に圧縮スプリング49が介装さ
れたものである。また、前記上部ハウジング41は環状の
周縁部42を有している。感温筒44が高温を感知していな
いときはスプリング49の復元力により弁座48が周縁部42
の下面に密着して閉弁しているが(図(A)参照)、感
温筒44が高温を感知するとピストン45が伸長して、図
(B)に示すように、感温筒44が下部ハウジング43のガ
イド部43aで案内されて下降し、弁座48も押し下げる。
これにより周縁部42と弁座48とが離間し開弁する。本実
施例の温度感知開閉弁11では、感温筒44で加熱部1B内の
熱湯の温度を感知するが、感温筒頂部47は導湯管10の内
部に露出しており、この部分は導湯管10内の水あるいは
低温の湯に接触する。このため、感温筒44の下部が所定
温度(例えば90度)の熱湯に接していても上方部分が低
温のため熱を奪われて感熱駆動体の動作に遅れや不完全
動作が生じないように、感温筒頂部47の表面を被覆する
ように断熱材料製の保温キャップ40を取付けている。し
たがって、本実施例の温度感知開閉弁11では、加熱部1B
内が所定温度の熱湯に沸き上げられると、確実に設定温
度に反応して開弁することができる。
【0011】図5は前記温度感知開閉弁11の平面図、図
6は図5のVI線断面拡大図である。温度感知開閉弁11の
上部ハウジング41の周縁部42には、1個、要すれば数個
のエアー抜き孔50が穿孔されている。そして、このエア
ー抜き孔50には図6に示すように対流防止弁51が挿入さ
れている。対流防止弁51は、頭部52、首部53および重錘
部54からなり、頭部52の外径はエアー抜き孔50の内径よ
り大きく、下方に抜け落ちないようになっているが、首
部53は細く下方からのエアー圧により対流防止弁51が少
しでも押し上げられると、エアーがエアー抜き孔50を通
って上方に抜けるようになっている。また、加熱部1B内
で水を加温し熱湯にすると、温度感知開閉弁11の上方に
結合している導湯管10内の水(湯)との温度差が大きく
なり密度差(比重差)が生じ、導湯管内の水(湯)は加
熱部1B内の熱湯とエアー抜き孔50(図5参照)を通して
対流しようとする。しかし、対流防止弁51は、その自重
によってエアー抜き孔50を塞いでいるので、導湯管10内
の水(湯)との対流は生じず、したがって、加熱部1B内
の水のみを短時間で熱湯に沸き上げることができる。
【0012】つぎに、上記実施例の作用を図1、図4〜
図7に基づき説明する。最初に給水するときは図1に示
す給水管13を通じ給水口17より貯湯部1Aと加熱部1Bに給
水する。加熱部1B内の空のときにあったエアーはエアー
抜き孔50の対流防止弁51(図5〜6参照)を押し上げ
て、給湯管15を通り、給湯栓16より排出され、満水す
る。また、貯湯部1Aの空のときにあったエアーは給湯管
15より抜け、やがて貯湯部1Aが満水され、加熱部1Bと貯
湯部1Aが、すなわち貯湯タンク1全体が満水する。その
後、通電すると、ヒーター5は加熱部1Bの中の水を加温
する。加熱部1Bは周囲を保温材2で保温され、貯湯部1A
とは分離板6で区画され小容量であるため、効率良くご
く短時間で加熱部1B内の水は熱湯に沸き上げられる(図
7(A) 参照)。このときの加熱作用は後に詳述する。導
湯管10の下端部に設けられている温度感知開閉弁11は加
熱部1B内が満水された時は水温の低温を感知して閉じて
いるが、加熱部1B内の水がヒーター5で加温され所定温
度(例えば、90℃)に沸き上げられると、正確に高温を
感知して開弁し、図7(B) に示すように加熱部1B内の熱
湯は貯湯タンク1内の水との比重差によって導湯管10内
を移動して、貯湯部1Aの上部に貯えられる。
【0013】この熱湯は貯湯部1A内の水とは温度差が大
きく、密度差(比重差)があるので、水と混じることな
く分離した状態で貯湯部1Aの上部に浮いた状態で貯めら
れる。この状態を図7(B) に符号aで示す。加熱部1B内
の熱湯が導湯管10内を通り貯湯部1Aの天頂部へ移動する
と共に、貯湯部1A下部の水が導水管7を通り、加熱部1B
の下部より進入してくる。進入した水の低温を感知して
温度感知開閉弁11は閉じヒーター5によって加熱部1B内
の水は再度加温される。そして、熱湯に沸き上げられる
と高温を感知して温度感知開閉弁11が開き、加熱部1B内
の熱湯は導湯管10内を通り貯湯部1A上部に送湯され貯え
られる。以後はこの現象を繰返して貯湯部1A内に熱湯が
貯えられていく。図7(C) に示すように、貯湯部1A内に
熱湯が間欠的に貯えられていく状態を符号A,B,C,
Dで示す。なお、符号Aは最初、最上部に貯えられた熱
湯aが熱湯B,C,Dによって、順次下方に押し下げら
れた状態を示している。
【0014】つぎに、加熱部1B内での加熱作用を図4〜
7を参照しながらさらに詳細に説明する。温度感知開閉
弁11に設けられているエアー抜き孔50は対流防止弁51の
自重にて塞がれている。給水管13より給水が始まり、給
水口17より加熱部1B内に水が進入し、水面Waが上昇する
に従って加熱部1B内の圧力が上昇して、その圧力によっ
て対流防止弁51が押し上げられ、エアー抜き孔50より空
気が排出される。さらに給水が続けられ、やがて加熱部
1B内が満水したとき、水面Waは導湯管10の温度感知開閉
弁11の取付座面まで達する。加熱部1Bと貯湯部1A内が満
水すると、給湯栓16が閉められる。給湯栓16が閉められ
ると貯湯タンク1内は減圧弁14の設定圧力(通常0.8kg
/cm2 :ゲージ圧)まで圧力が加わり、水面WaはWbまで
上昇する。この状態でヒーター5に通電され、加熱部1B
内の水温が上昇すると、水温の上昇と共に水に溶存して
いたエアーが分離して上昇し、加熱部1Bの側壁1bと水面
Wb間のエアー溜り30に蓄積加算され、エアー溜り30はし
だいに体積が増えていく。
【0015】また、ヒーター5に通電され加熱部1B内の
水温が上昇するに従い、水面Wbと加熱部1Bの側壁1b間の
エアー溜り30内のエアーも温度が上昇して体積が増え
る。これ等の現象によって水面Wbは徐々に押し下げら
れ、やがて当初の温度感知開閉弁11の取付座面の水面Wa
まで達する。更にこの現象が続くと、水面Waは温度感知
開閉弁11の取付座面より下の位置まで来るとエアーが対
流防止弁51を押し上げ、エアー抜き孔50より抜け出し、
導湯管10内と給湯管15内と貯湯部1Aの上部に蓄積され、
貯湯タンク1内の圧力上昇と共に貯湯タンク1内を一定
圧力以内に保持する機能を持つ逃し弁17より、湯と共に
排出される。このように空気溜り30は加熱部1Bの側壁1b
と温度感知開閉弁11の取付座面間の一定容積分だけ溜め
られるようになっている。その後、順次増加するエアー
溜り30の余分のエアーはエアー抜き孔50により対流防止
弁51を押し上げ排出されたり、温度感知開閉弁11が開弁
した時、熱湯と共に導湯管10内を上昇して貯湯部1Aの上
部に排出される。
【0016】このようにして、余分な空気が抜け出た後
は、エアー抜き孔50は対流防止弁51の自重によって塞が
れる。もし対流防止弁51がなければ加熱部1B内の湯が温
度上昇とともに温度感知開閉弁11が閉じているにも関わ
らず、エアー抜き孔50より抜け出し、抜け出した分だけ
貯湯部1Aの水が導水管7を通り、加熱部1B内に入ってく
る。これで対流作用が行なわれる事になり、加熱部1B内
の温度上昇速度を遅らせる原因となる。また、エアー抜
き孔50がなければ、給水前の加熱部1B内に存在する空気
は抜けることができなくなり、加熱部1B内が満水されな
くなって、空焚き事故を起すことになる。本発明では、
上記エアー抜き孔50と対流防止弁51により、熱湯への沸
き上げ時間の短縮と空焚き事故の防止を達成しているの
である。したがって、エアー抜き孔50はどうしても必要
なものであり、対流防止弁51は短時間に加熱部1B内の水
を熱湯に加温するために必要なものである。
【0017】エアー抜き孔50は常時は対流防止弁51の自
重にて塞がれているが、空気放出のときは下方からの圧
力によって持ち上がり、細い首部53とエアー抜き孔50と
の隙間から空気が抜ける構造となっているため、加熱部
1B内の湯の対流を防止でき、非常に効率的な加温ができ
るようになっている。また、加熱部1B内と貯湯部1A内が
満水され、ヒーター5に通電されると、加熱部1B内はヒ
ーター5にて加温され、温度上昇して温度感知開閉弁11
が高温を感知するわけであるが、導湯管10内の冷水に温
度感知開閉弁11の感温筒頂部47を浸しているため、高温
反応が遅れる結果となり得られる熱湯温度にバラツキが
生じる。また導湯管10内の水温が極めて低い初期の場合
には温度感知開閉弁11が作動しないで、加熱部1B内の熱
湯が沸騰することにもなる。この問題を解決するため温
度感知開閉弁11の冷水側に位置する感温筒頂部47に保温
キャップ40を設け、これにより断熱することにより前述
した問題点を解決した。以上の処置を施してあるため、
加熱部1B内の水はヒーター5によって極めて短時間によ
り効果的に熱湯に加温される。
【0018】つぎに上記以外の他の実施例について説明
する。導湯管10は、前記実施例においては、貯湯タンク
1の外を通して加熱部1Bと貯湯部1Aとを連結したが、図
8に示すように、貯湯タンク1の内部で、すなわち分離
板6を通して、導湯管10を加熱部1Bと貯湯部1Aとの間に
設けてもよい。
【0019】導水管7も前記実施例では貯湯タンク1の
外を通して加熱部1Bと貯湯部1Aとを連結したが、図8に
示すように、分離板6を通して貯湯タンク1の内部に設
けてもよい。
【0020】また、図1の外側配置の導湯管10と図8の
内側配置の導水管7の組合せ、さらに図8の内側配置の
導湯管10と図1の外側配置の導水管7との組合せも可能
である。
【0021】給水管13は、前記実施例では外側配置の導
水管7に接続して間接的に給水口17と接続したが、図8
に示すように貯湯部1Aの給水口17に直接接続してもよ
く、図9に示すように加熱部1Bの給水口17に直接接続し
てもよい。
【0022】空気抜き孔50は、前記実施例においては、
温度感知開閉弁11の取付フランジ42に形成したが、図1
〜4,7,8,12〜14に示すように温度感知開閉弁
11の直近上方の導湯管10の側壁に空気抜き孔50を形成し
てもよい。
【0023】ヒーター5については、形状にはこだわら
ないが、加熱部1Bの下方に達する位置にすることが望ま
しい。
【0024】分離板6は単なる板でもよいが、図10(A)
のように、中空の箱構造とし、内部に開放エアー溜り30
を設けた構造のものや、図10(B) のように密封エアー溜
り30を設けたもの、あるいは図10(C) のように金属板と
金属板の中空部に熱伝導性の悪い部材35(シリコン、ウ
レタン等)を圧入、または封入、または発泡させたサン
ドイッチ構造等としてもよく、さらに、その内部にエア
ー溜り30を形成してもよく、また、熱伝導性の悪い材料
自体で分離板6を構成してもよい。また、図12のように
分離板6を2枚の金属板31,32 を並べて構成し、その間
をエアー溜り30としたものにあっては、分離板6の変形
を防止するため、補強リブ33を設けるのが好ましい。
【0025】外部配置の導湯管10についても、単管で構
成するよりも、図11(A) のように、内筒10aと外筒10b
によって、二重管に構成し内部にエアー溜り30を形成し
た構造でもよく、内筒10aと外筒10bの両端を閉じ、密
閉された内部をエアー溜り30とした断熱構造でもよく、
図11(B) に示すように、内筒10aと外筒10bの間に熱伝
導性の悪い部材35を圧入、または封入、または発泡させ
たサンドイッチ構造部材で断熱する方法でもよい。ある
いは、導湯管10を熱伝導性の悪い材料自体で構成しても
よい。
【0026】つぎに、第1発明のさらに他の実施例を説
明する。図12に示すように、この実施例は、横長の貯湯
タンク1を水平面に対し傾斜させたものである。すなわ
ち、貯湯タンク1の長手方向を垂直面内で傾斜させたも
ので、加熱部1Bより貯湯部1A側を上にするのが好まし
い。そして、貯湯部1Aの最上位となる部位に給湯口23を
形成し、導湯管10を接続するか、あるいは給湯管15を接
続する。こうすることにより、貯湯部1A内の熱湯HWが残
り少なくなっても、熱湯HWの全部を確実に取り出すこと
ができる。上記の趣旨で傾斜させるのであるから、傾斜
角θは約2〜3°程度で足り、前記範囲以上に傾斜させ
る必要はない。
【0027】つぎに、第2発明の実施例を説明する。前
記実施例では、貯湯部1Aと加熱部1Bは一体型であった
が、図13〜14のごとき分離型でもよい。かかる実施例で
は、横長の貯湯用タンク8と縦長の加熱用タンク9(図
13)または横形の加熱用タンク9(図14)が別体の圧力
容器として作られ、それらを横並びに組合せて、特許請
求の範囲にいう貯湯タンク1とするものである。加熱用
タンク9は第1発明の実施例における加熱部1Bと同様
に、ヒーター5、導湯管10、温度感知開閉弁11を備えた
もので、その機能も同様である。第1発明の実施例と異
なっているのは、分離板6を設ける必要がなくなった点
のみである。したがって、その余の構成については前記
実施例と実質的に同一であるので、同一部品に同一符号
を付して説明を省略する。また、貯湯用タンク8を図12
のように傾斜させたり、導湯管10や導水管7を断熱構造
にすることは任意である。第2発明の実施例において
も、上下寸法の狭い場所例えば、屋根裏や床下等への設
置が可能であり、低コストであり、高温の熱湯を早く取
出すことができるのである。
【0028】
【発明の効果】第1、第2発明によれば、屋根裏、階段
の下、床下等、通常用いられていない上下寸法の狭いデ
ッドスペースにも設置でき、製造が容易かつ低コストで
あり、より早く高温の熱湯を取り出すことができる熱湯
貯湯式横型電気温水器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の一実施例に係る熱湯貯湯式横型電気
温水器の断面図である。
【図2】図1の電気温水器における分離板6の接合構造
の断面図である。
【図3】図1の電気温水器における分離板6の他の接合
構造の断面図である。
【図4】温度感知開閉弁11の説明図である。
【図5】温度感知開閉弁11の平面図である。
【図6】図5のVI線断面図で、エアー抜き孔50と対流防
止弁51の説明図である。
【図7】図1の電気温水器における熱湯生成作用の説明
図である。
【図8】導湯管10や導水管7、給水管13の他の例の説明
図である。
【図9】給水管13のさらに他の例の説明図である。
【図10】分離板6の断熱構造の説明図である。
【図11】導湯管10の断熱構造の説明図である。
【図12】第1発明の他の実施例に係わる熱湯貯湯式横
型電気温水器の説明図である。
【図13】第2発明の一実施例に係る熱湯貯湯式横型電
気温水器の説明図である。
【図14】第2発明の他の実施例に係る熱湯貯湯式横型
電気温水器の説明図である。
【符号の説明】 1 貯湯タンク 1A 貯湯部 1B
加熱部 5 ヒーター 6 分離板 7
導水管 8 貯湯用タンク 9 加熱用タンク 10
導湯管 11 温度感知開閉弁 30 エアー溜り 40
保温キャップ 50 エアー抜き孔 51 対流防止弁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】横長のタンクを分離板で長手方向に区切
    り、一方を貯湯部とし、他方を加熱部とした貯湯タンク
    と、前記貯湯部の上部に形成された熱湯を外部に取出す
    ための給湯口と、前記貯湯部および加熱部の一方または
    両方の下部に形成された外部から水を貯湯タンクに供給
    するための給水口と貯湯タンクの加熱部内に配置された
    ヒーターと、前記加熱部から加熱された熱湯を前記貯湯
    部内における上方に送る導湯管と、前記貯湯部内におけ
    る下部と加熱部内における下部の間を連通する導水管
    と、前記導湯管に介装された温度感知開閉弁とを備え、
    前記温度感知開閉弁が、前記加熱部内の湯が所定温度以
    上になったとき開き、所定温度以下のときは閉じている
    ことを特徴とする熱湯貯湯式横型電気温水器。
  2. 【請求項2】下部に外部から水を供給するための給水口
    を設けた加熱用タンクと、上部に熱湯を外部に取出すた
    めの給湯口を設けた横長の貯湯用タンクと、該加熱用タ
    ンク内に配置されたヒーターと、前記加熱用タンクから
    加熱された熱湯を前記貯湯用タンク内における上方に送
    る導湯管と、前記貯湯用タンク内における下部と前記加
    熱用タンク内における下部の間に配置した導水管と、前
    記導湯管に介装された温度感知開閉弁とを備え、前記温
    度感知開閉弁が、前記加熱用タンク内の湯が所定温度以
    上になったとき開き、所定温度以下のとき閉じているこ
    とを特徴とする熱湯貯湯式横型電気温水器。
  3. 【請求項3】前記横長の貯湯タンクの長手方向を垂直面
    内で傾斜させ、貯湯部の最上位となる部位に給湯口を形
    成したことを特徴とする請求項1または2記載の熱湯貯
    湯式横型電気温水器。
  4. 【請求項4】前記分離板が、中空部を有する箱構造と
    し、中空部内のエアーによりエアー断熱するものである
    請求項1記載の熱湯貯湯式横型電気温水器。
  5. 【請求項5】前記分離板が、熱伝導性の劣る断熱材を金
    属板の間に挾んだサンドイッチ構造である請求項1記載
    の熱湯貯湯式横型電気温水器。
  6. 【請求項6】前記分離板自体が、熱伝導性の劣る断熱材
    で作られたものである請求項1記載の熱湯貯湯式型電気
    温水器。
  7. 【請求項7】前記導湯管が、断熱されていることを特徴
    とする請求項1または2記載の熱湯貯湯式横型電気温水
    器。
  8. 【請求項8】前記温度感知開閉弁の冷水側に露出してい
    る感温筒部を断熱したことを特徴とする請求項1または
    2記載の熱湯貯湯式横型電気温水器。
  9. 【請求項9】前記温度感知開閉弁が、加熱部から貯湯部
    へのエアーの流れを許容するエアー抜き孔と、該エアー
    抜き孔を常態ではその自重で塞ぎ下方からの圧力によっ
    てエアー抜き孔を開放する対流防止弁とを備えているこ
    とを特徴とする請求項9記載の熱湯貯湯式横型電気温水
    器。
JP4917195A 1995-02-14 1995-02-14 熱湯貯湯式横型電気温水器 Withdrawn JPH08219546A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102261747A (zh) * 2011-08-09 2011-11-30 曾德红 一种电控节能电热水器

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