JPH082192A - 転写箔およびそれを用いた板材 - Google Patents

転写箔およびそれを用いた板材

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JPH082192A
JPH082192A JP6140049A JP14004994A JPH082192A JP H082192 A JPH082192 A JP H082192A JP 6140049 A JP6140049 A JP 6140049A JP 14004994 A JP14004994 A JP 14004994A JP H082192 A JPH082192 A JP H082192A
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JP
Japan
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layer
transfer foil
polymer type
ultraviolet absorber
type ultraviolet
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JP6140049A
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Satoru Hori
堀  哲
Kazuyoshi Nakayama
和良 中山
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CI Kasei Co Ltd
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CI Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紫外線に対して劣化や変色などが起こらない
耐候性の優れる紫外線吸収剤層を有した転写箔を提供す
る。 【構成】 剥離性シート2の一方の面に、剥離層3と保
護層4とポリマー型紫外線吸収剤層5と接着層6とを順
次形成させた転写箔1であって、前記ポリマー型紫外線
吸収剤層5は、ベンゾフェノン又はベンゾトリアゾール
を分子中に有する化合物の単量体とアクリル系化合物の
単量体との共重合体にて形成されている。なお、前記ポ
リマー型紫外線吸収剤にて形成される紫外線吸収剤層5
の厚みは、1μm〜10μm、好ましくは1.5〜5μ
mに形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線吸収剤層を有す
る転写箔およびそれを熱ラミネートした合成樹脂製の板
材に関し、耐汚染性、耐擦傷性、耐候性および成形性の
優れた家具表面化粧材や壁面化粧材に用いられるもので
ある。
【0002】
【従来の技術】例えば、蛍光灯などの照明灯や、太陽光
線からは、強度の差はあるが紫外線が放射され、周囲の
物質に色々な形で劣化を与える。例えば、家具や電化製
品の表面を覆う化粧板や化粧シートについても、前記照
明灯や太陽光線の紫外線により、色の退色や素材の劣化
が発生する。
【0003】このような問題に対して、化粧板や化粧シ
ートには、紫外線を吸収する紫外線吸収剤を添加させ、
紫外線からの影響を抑える工夫が種々なされており、従
来ではその紫外線吸収剤として、ベンゾフェノン系,ベ
ンゾトリアゾール系、安息香酸系、サリチル酸系等の低
分子化合物よりなる有機物を化粧板や化粧シート等の素
材に練り込んだり、合成樹脂に混入させ塗料化して使用
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の紫外線吸収剤では、塗料として素材に塗膜を形成さ
せる場合、その塗料に添加させる紫外線吸収剤の量が多
くなると、形成される塗膜の強度が著しく低下するとい
う欠点があり、この紫外線吸収剤の添加量が重量比で2
0%が限界となっている。
【0005】また、化粧板や化粧シート等に形成させる
素材に上記従来の紫外線吸収剤を添加する場合、特に透
明な板やシートとして成形する場合は、その紫外線吸収
剤の添加量が多いと、その透明さが失われて曇ってしま
ったり、また、無色透明とならず白濁したり黄色みを帯
びてしまうなど、製品としての価値が損なわれるという
問題がある。
【0006】さらに、この従来の紫外線吸収剤は、低分
子であるため紫外線吸収剤層を形成した後に、紫外線吸
収剤のみが結晶化して粉ふき状態になり、化粧シートと
して成形した際に、シート表面にこの結晶が浮き出て、
この表面の状態が曇ってしまうなどの問題が発生する。
【0007】一方、上記のように紫外線吸収剤の添加量
が多量とならないように、適正な添加量とする場合で
は、シートや、板の素材、樹脂の加工方法など、それぞ
れに対して、それぞれに適正な添加量があるために、そ
の製造は非常に煩雑になるという問題がある。
【0008】さらに、この紫外線吸収剤を有機系ではな
く、無機系として酸化亜鉛などの超微粒子を用い、これ
を含有させた塗膜層を形成させる方法が、同出願人より
案出されているが、この酸化亜鉛による場合では、塗料
化が困難で容易に形成させることが不可能であるという
問題があり、また、酸化亜鉛の紫外線吸収時における光
活性によって白化するなどチョーキング現象が起こって
しまい、シートや板材などとしての品質の安定化に問題
があった。
【0009】そこで本発明は、上記問題点を解消するた
めに、紫外線に対して劣化や変色などが起こらない耐候
性の優れる紫外線吸収剤層を有した転写箔およびそれを
熱ラミネートした板材を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】次に、上記の目的を達成
するための手段を、実施例に対応する図面を参照して説
明する。この発明の転写箔1は、剥離性シート2の一方
の面に、少なくともポリマー型紫外線吸収剤層5と接着
層6とを順次形成させた転写箔1であって、前記ポリマ
ー型紫外線吸収剤層5が、ベンゾフェノン又はベンゾト
リアゾールを分子中に有する化合物の単量体とアクリル
系化合物の単量体との共重合体にて形成されることを特
徴としている。
【0011】また、この発明の転写箔1は、剥離性シー
ト2の一方の面に形成される剥離層3を介して、前記ポ
リマー型紫外線吸収剤層5と接着層6とを順次形成させ
たことを特徴としている。
【0012】さらに、この発明の転写箔1は、剥離性シ
ート2の一方の面に、少なくとも剥離層3と保護層4と
前記ポリマー型紫外線吸収剤層5と接着層6とを順次形
成したことを特徴としている。
【0013】なお、前記ポリマー型紫外線吸収剤にて形
成される紫外線吸収剤層5の厚みは、1μm〜10μ
m、好ましくは1.5〜5μmに形成する。
【0014】また、本発明の板材8は、前記転写箔1を
合成樹脂板7に熱ラミネートしてなることを特徴として
いる。
【0015】
【作用】剥離性シート2の一方の面に、ベンゾフェノン
又はベンゾトリアゾールを分子中に有する化合物の単量
体とアクリル系化合物の単量体との共重合体からなるポ
リマー型紫外線吸収剤層5と接着層6とを順次形成さ
せ、転写箔1を得る。
【0016】また、剥離製シート2の一方の面に、剥離
層3を形成させるとともに、この剥離層3を介して、前
記ポリマー型紫外線吸収剤層5と接着層6とを順次形成
させ、転写箔1を得る。
【0017】さらに、剥離性シート2の一方の面に、少
なくとも剥離層3と保護層4と前記ポリマー型紫外線吸
収剤層5と接着層6とを順次形成して転写箔を得る。
【0018】これら転写箔1において、紫外線吸収剤層
5の厚さは1μm〜10μmとされる。
【0019】なお、この転写箔1を合成樹脂板7に熱ラ
ミネートすることで、板材8が得られる。
【0020】
【実施例】次に、本発明の実施例を詳述する。 I.第1実施例 図1は本発明の第1の実施例に係わる転写箔の断面図で
ある。
【0021】まず、第1の実施例の厚さ12μmのポリ
エチレンテフタレート(PET)フィルムを剥離性シー
ト2とし、この剥離性シート2の一方の面にアクリル系
樹脂よりなる剥離層3を0.5μmの厚さに塗工し、形
成させる。
【0022】次に、剥離層3の表面に熱硬化性のアクリ
ル塗料を2μmの厚さに塗布し、塗膜を形成させ、保護
層4を形成する。
【0023】次に、この保護層4の表面に、メタクリル
酸メチルを主成分としたアクリル系化合物とベンゾフェ
ノン系化合物の単量体とを1:1で共重合したポリマー
型紫外線吸収剤を含む塗料(商品名:UVA−935L
H(BASFジャパン製))を2μmの厚さに塗布し、
紫外線吸収剤層5を形成する。
【0024】次に、紫外線吸収剤層5の表面に低温活性
の感熱性アクリル系接着剤を塗布し接着層6を形成させ
て転写箔1となる。
【0025】そして、上記転写箔1を合成樹脂板として
の白色の塩化ビニル樹脂(PVC)板7に、120℃で
2秒間の条件下で転写を行い、図2に示すような板材8
を得る。
【0026】II.第2実施例 次に、第2の実施例について説明する。なお、この実施
例において、上述した第1の実施例と略同等の構成であ
るので、同一番号を付し、図1を用いてて説明する。
【0027】まず、前記第1の実施例と同様に、厚さ1
2μmのポリエチレンテフタレート(PET)フィルム
を剥離性シート2とし、この剥離性シート2の一方の面
にアクリル系樹脂よりなる剥離層3を0.5μmの厚さ
に塗工し、形成させる。
【0028】次に、剥離層3の表面に熱硬化性のアクリ
ル塗料を2μmの厚さに塗布し、塗膜を形成させ、保護
層4を形成する。
【0029】次に、この保護層4の表面に、アクリル系
化合物として第1の実施例と同様のメタクリル酸メチル
と、ベンゾトリアゾール系化合物の単量体とを重量比で
1:1で共重合した分子量が約25000の粉末状のポ
リマー型紫外線吸収剤(商品名:PUVA−49M(大
塚化学製))をトルエンとメチルエチルケトン(ME
K)1:1の混合溶剤に重量比で30%添加して得られ
る塗料を2μmの厚さに塗布し、紫外線吸収剤層5を形
成する。
【0030】次に、紫外線吸収剤層5の表面に低温活性
の感熱性アクリル系接着剤を塗布し接着層6を形成させ
て転写箔1となる。
【0031】そして、上記転写箔1を合成樹脂板として
の白色のPVC板7に120℃で2秒間の条件下で転写
を行い、図2に示すような板材8を得る。
【0032】なお、上述した第1,第2の各実施例で用
いられるベンゾフェノン又はベンゾトリアゾールを分子
中に有する化合物の単量体は、次化学式〔化1〕で示さ
れるベンゾフェノン系化合物の単量体、または〔化2〕
で示されるベンゾトリアゾール系化合物の単量体が好ま
しく用いられ、またアクリル系化合物の単量体は、アク
リル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸プロピ
ル,アクリル酸ブチル,アクリル酸2エチルヘキシルな
どのアクリル酸のアルキルエステル、若しくはメタクリ
ル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピ
ル,メタクリル酸ブチルなどのメタクリル酸のアルキル
エステルを用い、特に上記各実施例にて述べた化学式
〔化3〕で示されるメタクリル酸メチルを共重合したも
のが好ましい。なお、上記共重合体の分子量の範囲は、
10000〜500000、好ましくは、15000〜
250000である。
【0033】
【化1】
【0034】ここで、上式〔化1〕のRは水素又はメチ
ル基、また、Xは酸素,−OCH2CH2 O−,−OC
2 CH(OH)CH2 O−、である。
【0035】
【化2】
【0036】ここで、上式〔化2〕のYは水素,ハロゲ
ン又はメチル基、R1 は水素又は炭素数1〜6の炭化水
素基、R2 は炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルキ
レン基、R3 は水素又はメチル基、また、nは0又は
1、である。
【0037】
【化3】
【0038】III .比較例 次に、比較例としては、まず、厚さ12μmのポリエス
テルフィルム又はポリエチレンテフタレート(PET)
フィルムを剥離性シートとし、この剥離性シートの一方
の面にアクリル系樹脂よりなる剥離層を0.5μmの厚
さに塗工し、形成させる。
【0039】次に、剥離層の表面に熱硬化性のアクリル
塗料に従来の単分子型の紫外線吸収剤(商品名:チヌビ
ン1030(チバガイギー製))を塗料の固形分中の重
量が25%になるように添加した後、2μmの厚さに塗
布し、保護層兼紫外線吸収層を形成させ、さらにその表
面に低温活性のアクリル系接着剤を塗布し、接着層を形
成させて転写箔とする(図示せず)。
【0040】そして、上記転写箔を白色のPVC板に1
20℃で2秒間の条件下で転写を行い、板材を得る(図
示せず)。
【0041】さて、上記各第1,第2の実施例と比較例
の各転写箔による紫外線の吸収状態、すなわち光線の透
過率を測定(330形自記分光光度計(商品名)(日立
製)を使用)し、横軸を波長(nm)、縦軸を透過率
(%)としてグラフ化すると、図3に示すようになる。
【0042】この図3によれば、紫外線域において、比
較例の転写箔では、紫外線域の300nm付近まで透過
してしまうが、本実施例の転写箔1は、いづれも紫外線
と可視光線との境である400nm付近で、透過率が8
0%以下、360nm以下では、紫外線を吸収して透過
率を0%とする。
【0043】また、上記各実施例と比較例、そして転写
箔が転写されていない白色PVC板との耐候性を、超促
進耐候試験機(商品名:アイスーパーUVテスターWタ
イプ(岩崎電気(株)製))を用い比較試験を行う。
【0044】この試験によれば、白色PVC板のみでは
20時間経過後に黄変色が始まり、また比較例の転写箔
が転写された白色PVC板は30時間経過後に変色が起
こり始めたが、上記各実施例による転写箔1を施した白
色PVC板(板材8)は50時間経過後も変色,退色お
よび劣化が全く起こらない。
【0045】さらに、上記各実施例と比較例で得られる
転写箔1の外観の経時変化を室温で観察すると、比較例
の転写箔は、約1週間で白濁してしまうが、両実施例の
転写箔1は、6か月経過後も外観の変化が見られない。
【0046】また、上記各実施例と比較例により得られ
た板材8を40℃の温水に浸漬し、外観の経時変化を観
察すると、比較例の板材は1日経過後、保護層兼紫外線
吸収層の塗膜が剥がれ落ちるが、各実施例の板材1は変
化が見られない。
【0047】従ってこのように構成された本発明の転写
箔1では、紫外線を吸収する層5に、高分子であるポリ
マー型紫外線吸収剤を用いたので、結晶化することがな
く、膜状の状態で安定することとなり、チョーキング現
象が起こらず、また白濁したり曇ってしまうことがな
い。
【0048】また、この紫外線吸収剤による紫外線吸収
剤層5は、常に安定した状態で紫外線の吸収を行うの
で、従来のように経時的変化による劣化が起こらず、紫
外線による変色,退色が発生しない。
【0049】すなわち、この高分子であるポリマー型紫
外線吸収剤よりなる紫外線吸収剤層5により、この転写
箔1が貼着された合成樹脂製の化粧板7などは耐候性が
向上するという効果がある。
【0050】また、このポリマー型紫外線吸収剤によれ
ば、白濁など起こらないことから紫外線吸収剤層5が透
明性の優れた無色透明な層を形成させることが可能とな
り、この転写箔1が貼着される化粧板などの基材(7)
に模様,柄などの意匠性が加味されている場合でも、こ
れら模様などを少しも損なわせることがなく再現でき、
紫外線に対して変色や劣化を起こさない耐候性が向上し
た化粧板を得ることができる。
【0051】さらに、この転写箔1は耐候性が良好なこ
とから、この転写箔1が貼着される基材の保護効果が向
上され、すなわち、この基材の材質のコストを低減させ
ることが可能となる。
【0052】なお、上述した第1,第2の各実施例で
は、剥離層3の上に保護層4を形成させ、その上にポリ
マー型紫外線吸収剤層5を形成した転写箔1とされる例
について述べたが、図4に示すように、ポリマー型紫外
線吸収剤層5を剥離層3の上に形成し、その上に保護層
4を形成する転写箔としてもよい。
【0053】また、上述した本実施例では、転写箔1の
構成として保護層4を熱硬化性のアクリル樹脂より構成
する例について述べたが、この保護層4は、転写箔1の
耐溶剤性、耐擦傷性を必要とする場合に設けられるもの
であり、アクリル系、ウレタン系、エポキシ系、シリコ
ーン系などの樹脂から選択される。そして、これら樹脂
は、常温硬化型、熱硬化型、電離放射線硬化型などの硬
化性樹脂が耐溶剤性、耐擦傷性に対する性能が高いので
好ましい。なお、転写箔1に、耐溶剤性及び耐擦傷性を
必要とせず、ポリマー型紫外線吸収剤層5の耐候性のみ
必要の場合は、保護層を省略して図5に示すように保護
層4を有しない転写箔1として構成すればよく、この転
写箔1においては、上記同様、紫外線を吸収し耐候性が
向上する効果を得ることができる。
【0054】さらに、上記実施例では、剥離層3をアク
リル系樹脂より構成する例について述べたが、剥離性シ
ート2であるポリエチレンテレフタレートフィルムに接
着性を有さない樹脂としてこのアクリル系樹脂が好まし
いが、剥離性をより安定させるために、シリコーン系添
加剤や微粒子状ワックスなどを配合したものを用いると
剥離性がさらに向上する。なお、上述した実施例では、
剥離層3とポリマー型紫外線吸収剤層5とを各別の層と
して形成させた例について述べたが、ポリマー型紫外線
吸収剤をアクリル系樹脂に添加させたり、ポリマー型紫
外線吸収剤にシリコーン系添加剤や微粒子状ワックスな
どを配合させ、剥離層を省略して剥離層を兼ねた紫外線
吸収剤層5として形成し転写箔1としてもよい。
【0055】また、本実施例では転写箔1の構成を剥離
性シート2,剥離層3,保護層4,ポリマー型紫外線吸
収剤層5,接着層6とした例について述べたが、ポリマ
ー型紫外線吸収剤層5が無色透明に形成されるととも
に、経時変化による白濁化がないことから、図6に示す
ように、このポリマー型紫外線吸収剤層5と、保護層4
との間、若しくはポリマー型紫外線吸収剤層5と接着層
6との間に、模様柄などが印刷された模様層9を設けた
転写箔1としてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明による転写箔
は,紫外線を吸収する層に、高分子なポリマー型紫外線
吸収剤を用いたので、結晶化することがなく、膜状の状
態で安定するため経時的変化による劣化が起こらず、紫
外線による変色,退色や、チョーキング現象が発生しな
いとともに、白濁したり、表面の状態が曇ってしまうこ
とがないという効果がある。
【0057】すなわち、このポリマー型紫外線吸収剤層
により、この転写箔が貼着された化粧板などは耐候性が
向上するという効果がある。
【0058】また、この転写箔によれば、転写によって
均一な厚さの紫外線吸収剤層を容易に形成させることが
できることから、紫外線吸収剤層を有した合成樹脂製の
化粧板などの板材を容易に得ることができるという効果
があり、すなわち、耐汚染性、耐擦傷性、耐候性および
成形性の優れた家具表面化粧材や壁面化粧材となる板材
を得られるという効果がある。
【0059】さらに、このポリマー型紫外線吸収剤にて
形成される紫外線吸収剤層によれば、白濁することがな
いため透明性の優れた無色透明な層を形成することがで
き、これにより、この転写箔が貼着される化粧板などの
基材に模様,柄などの意匠性が加味されている場合で
も、これら模様などを少しも損なわせることがなく、紫
外線に対して変色や劣化を起こさない耐候性が向上した
化粧板を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による転写箔の一実施例を示す側断面図
【図2】本発明による転写箔を用いた板材の一実施例を
示す側断面図
【図3】本実施例による転写箔の紫外線透過率を表すグ
ラフ線図
【図4】他の実施例による転写箔の側断面図
【図5】他の実施例による転写箔の側断面図
【図6】他の実施例による転写箔の側断面図
【符号の説明】
1…転写箔 2…剥離性シート 3…剥離層 4…保護層 5…ポリマー型紫外線吸収剤層 6…接着層 7…合成樹脂板(塩化ビニル樹脂(PVC)板) 8…板材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離性シートの一方の面に、少なくとも
    ポリマー型紫外線吸収剤層と接着層とを順次形成したこ
    とを特徴とする転写箔。
  2. 【請求項2】 剥離性シートの一方の面に、少なくとも
    剥離層とポリマー型紫外線吸収剤層と接着層とを順次形
    成したことを特徴とする転写箔。
  3. 【請求項3】 剥離性シートの一方の面に、少なくとも
    剥離層と保護層とポリマー型紫外線吸収剤層と接着層と
    を順次形成したことを特徴とする転写箔。
  4. 【請求項4】 前記ポリマー型紫外線吸収剤層が、ベン
    ゾフェノン又はベンゾトリアゾールを分子中に有する化
    合物の単量体とアクリル系化合物の単量体との共重合体
    からなることを特徴とする請求項1,2又は3記載の転
    写箔。
  5. 【請求項5】 前記ポリマー型紫外線吸収剤層の厚み
    が、1〜10μmであることを特徴とする請求項1,
    2,3又は4記載の転写箔。
  6. 【請求項6】 前記請求項1〜5記載のいずれかに記載
    の転写箔を合成樹脂板に熱ラミネートしてなることを特
    徴とする転写箔を用いた板材。
JP6140049A 1994-06-22 1994-06-22 転写箔およびそれを用いた板材 Pending JPH082192A (ja)

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