JPH08219009A - プランジャポンプ - Google Patents

プランジャポンプ

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Publication number
JPH08219009A
JPH08219009A JP7025529A JP2552995A JPH08219009A JP H08219009 A JPH08219009 A JP H08219009A JP 7025529 A JP7025529 A JP 7025529A JP 2552995 A JP2552995 A JP 2552995A JP H08219009 A JPH08219009 A JP H08219009A
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JP
Japan
Prior art keywords
plunger
cylinder
peripheral surface
eccentric cam
pump
Prior art date
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Pending
Application number
JP7025529A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Yamamoto
俊彰 山本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プランジャ及びシリンダに局所的な摩耗が生
じるのを極力抑える。 【構成】 偏心カム18が偏心回転することによりプラ
ンジャ22がシリンダ20内を往復動し、リザーバ30
からブレーキフルードを汲み上げてアキュムレータ34
に送給するプランジャポンプ10において、プランジャ
22の前端部22A及び後端部22Bの所定部位にクラ
ウニング42を設けた。従って、プランジャ22が傾斜
した状態で往復動した際に、シリンダ20及びプランジ
ャ22に局所的な摩耗が生じるのを極力抑えることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏心カムの偏心運動に
伴ってシリンダ内をプランジャが往復動することにより
液体を吸入側から吐出側へ送給するプランジャポンプに
関する。
【0002】
【従来の技術】偏心カムを回転させることによってプラ
ンジャを往復動させて液体を吸入側から吐出側へ送給す
るプランジャポンプは種々の装置に用いられており、例
えば自動車のABSアクチュエータのポンプ部に用いら
れている。その一例が実開平2−145670号公報に
開示されており、以下に簡単に説明する。
【0003】図4には、この公報に開示されたプランジ
ャポンプ100の軸直角断面構造が示されている。この
図に示されるように、プランジャポンプ100のポンプ
ケーシング102には各々円柱孔状とされた複数のシリ
ンダ104が放射状に形成されており、これらのシリン
ダ104内に有底円筒形状とされ周壁所定位置に吸入孔
106が形成されたプランジャ108がそれぞれ収容さ
れている。各シリンダ104の後端部にはキャップ11
0が螺合されており、このキャップ110とプランジャ
108の底部(即ち、先端部)との間に介装された圧縮
コイルスプリング112によってプランジャ108は常
時軸芯側へ押圧付勢されている。
【0004】上述したポンプケーシング102の軸芯部
には貫通孔114が形成されており、この貫通孔114
内には偏心カム116が収容されている。この偏心カム
116はシャフト118に一体的に設けられており、シ
ャフト118が回転することにより偏心カム116も偏
心回転する。この偏心カム116の外周面には、前述し
たプランジャ108の先端部が当接されている。従っ
て、偏心カム116が回転することにより、プランジャ
108がシリンダ104内を往復動してポンプ作用が得
られる。
【0005】ところで、上記構成のプランジャポンプ1
00では、従来は別部品である鉄製ライナでシリンダ1
04を構成していたが、低コスト化の要請から鉄製ライ
ナを廃止してポンプケーシング102であるアルミハウ
ジングに円柱孔を形成してこれを直接シリンダ104と
して用いる傾向にある。この場合、図5に示される如
く、シリンダ104の内周面とプランジャ108の外周
面との間に所定のクリアランスを設定していることか
ら、プランジャ108に傾きが生じて局所的な摩耗が生
じるという不具合がある。
【0006】すなわち、プランジャ108がシリンダ1
04内を往復動する際、前述したクリアランスに起因し
てプランジャ108が偏心カム116の回転方向側へ若
干傾斜する。ここで、プランジャ108の吸入孔106
の形成位置をシリンダ104の内周面に対して無制約と
すると、プランジャ108の往復動に伴って吸入孔10
6の内周縁とシリンダ104の先端周縁部とが摺接す
る。従って、この摺接によって吸入孔106の内周縁並
びにシリンダ104の先端周縁部に局所的な摩耗が生じ
ることになる。
【0007】この不具合を解消すべく、上記公報に開示
された構成では、図6に示される如く、プランジャ10
8の先端部に一条のノッチ120を設けると共に偏心カ
ム116の外周面にノッチ120が嵌合される溝122
を形成し、これによりプランジャ108の回り止めを構
成している。その上で、プランジャ108の吸入孔10
6の形成位置を前述した摺接部位を除く位置に設定する
ことで、即ちノッチ120と吸入孔106の位置関係を
調整することで、吸入孔106の内周縁並びにシリンダ
104の先端周縁部に局所的な摩耗が生じるのを防止し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成による場合、吸入孔106の内周縁がシリンダ104
の先端周縁部と摺接することによる両者の局所的な摩耗
の発生を防止することができるといっても、プランジャ
108の外周面とシリンダ104の内周面とのクリアラ
ンス自体は存在するので、プランジャ108が偏心カム
116の回転方向側へ傾斜した状態でシリンダ104内
を往復動することに変わりはない。このため、シリンダ
104の先端周縁部とプランジャ108の周面一部とは
依然として高い面圧で摺接し、この部位が局所的に摩耗
するという不具合がある。なお、この局所的な摩耗は前
述した如くポンプケーシング102がアルミハウジング
であることから起こり易く、解消することが望まれる。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、プランジャ及
びシリンダに局所的な摩耗が生じるのを極力抑えること
ができるプランジャポンプを得ることが目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、所定位置に配置された回転軸に一体的に設けられ、
回転軸が回転することにより偏心運動する偏心カムと、
この偏心カムの周面に当接状態で配置され、偏心カムの
偏心運動に伴ってシリンダ内を往復動することにより液
体を吸入側から吐出側へ送給するプランジャと、を含ん
で構成されるプランジャポンプであって、プランジャ外
周面における上死点及び下死点でのシリンダ内周面との
接触部位に、クラウニングを設けた、ことを特徴として
いる。
【0011】請求項2記載の本発明は、所定位置に配置
された回転軸に一体的に設けられ、回転軸が回転するこ
とにより偏心運動する偏心カムと、この偏心カムの周面
に当接状態で配置され、偏心カムの偏心運動に伴ってシ
リンダ内を往復動することにより液体を吸入側から吐出
側へ送給するプランジャと、を含んで構成されるプラン
ジャポンプであって、シリンダ内周面の断面形状を、偏
心カムの回転方向を長軸方向とする略楕円形状とした、
ことを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1記載の本発明の作用は、以下の通りで
ある。
【0013】回転軸が回転することにより偏心カムが偏
心運動すると、その周面に当接状態で配置されたプラン
ジャがシリンダ内を往復動して、液体が吸入側から吐出
側へ送給される。このとき、プランジャはシリンダ軸線
に対して若干傾斜した状態となる。ここで、本発明で
は、プランジャ外周面における上死点及び下死点でのシ
リンダ内周面との接触部位にクラウニングを設けたの
で、プランジャが往復動する際にはクラウニングの凸曲
面部がシリンダ内周面上を摺動する。この場合、クラウ
ニングが設けられていない従来の円柱状のプランジャで
あれば、傾斜状態でのプランジャの上死点及び下死点で
のシリンダ内周面との接触面積が少ないために接触面で
の面圧が高くなるが、本発明によれば凸曲面部がシリン
ダ内周面と接触するためにプランジャが傾斜していても
接触面での面圧が低下される。従って、プランジャ及び
シリンダの局所的な摩耗は殆ど生じない。
【0014】請求項2記載の本発明の作用は、以下の通
りである。なお、プランジャポンプの基本的な作動は、
前述した請求項1記載の本発明の場合と同様であるので
省略する。
【0015】本発明によれば、シリンダ内周面の断面形
状を偏心カムの回転方向を長軸方向とする略楕円形状と
したので、シリンダ内周面の断面形状を略円形とした場
合に比し、プランジャの摺動時におけるシリンダ内周面
に対するプランジャ外周面の接触面積が増加される。こ
のため、プランジャが傾斜していても、接触面での面圧
が低下される。従って、プランジャ及びシリンダの局所
的な摩耗は殆ど生じない。
【0016】
【実施例】以下、図1及び図2を用いて、請求項1記載
の本発明の一実施例について説明する。
【0017】図1には、プランジャポンプ10の要部拡
大断面が示されている。このプランジャポンプ10は、
自動車のABSの構成要素である制御油圧供給部の一要
素を成すものである。なお、制御油圧供給部は、プラン
ジャポンプ10の他に、後述するリザーバ30、アキュ
ムレータ34、圧力スイッチ(図示省略)等によって構
成されている。
【0018】プランジャポンプ10は、アルミ合金製の
ポンプハウジング12を備えている。ポンプハウジング
12の軸芯部には貫通孔14が形成されており、この貫
通孔14内にはモータの出力軸(アーマチャシャフト)
16が配置されている。この出力軸16の先端部には、
偏心カム18が圧入されている。なお、出力軸16の中
心はO1 であり、偏心カム18の中心はO2 である。ま
た、この偏心カム18は、インナレース、アウタレー
ス、及び両者の間に介在される複数のボールから成るベ
アリングによって構成されており、インナレースの軸芯
部に偏心した出力軸16を圧入させることにより、偏心
カム18を構成している。
【0019】また、ポンプハウジング12の内部には、
偏心カム18の周面に対向する位置に複数のシリンダ2
0が放射状に形成されている。このシリンダ20はポン
プハウジング12の前記位置に円柱状孔を形成し、これ
を直接シリンダとして利用している。これらのシリンダ
20内には、プランジャ22がそれぞれ挿入配置されて
いる。なお、シリンダ20の内周面とプランジャ22の
外周面との間には僅かなクリアランスが設定されてお
り、図1ではこのクリアランスに起因してプランジャ2
2が偏心カム18の回転に連れられて若干傾斜した状態
で示されている。従って、シリンダ20の軸線Pとプラ
ンジャ22の軸線Qとは一致しておらず、角度θだけず
れている。
【0020】上述したプランジャ22は、偏心カム18
の外周面に当接配置される前端部22Aと、この前端部
22Aに所定距離だけ隔てて対向配置される後端部22
Bと、両者を接続する小径の接続部22Cと、によって
構成されている。なお、接続部22Cの外周部には、断
面凸状のDリング24及びプランジャポンプ10の圧変
動に伴うDリング24のプランジャ軸方向へのはみ出し
を防止するバックアップリング26が装着されている。
また、プランジャ22の後端部22Bの後方側には、所
定容積の油室28が形成されている。この油室28は、
図示しない制御油圧回路用ブレーキフルードを貯留する
リザーバ30とチェックバルブ32を介して接続されて
いると共に、制御油圧回路用ブレーキフルードを蓄圧し
て制御油圧回路へ供給するアキュムレータ34とチェッ
クバルブ36を介して接続されている。さらに、この油
室28内には、圧縮コイルスプリングであるリターンス
プリング38(広義には付勢手段)が配設されている。
リターンスプリング38の一端部は油室28の底部に当
接係止されており、又他端部はプランジャ22の後端部
22Bの後端面に形成された小径のスプリング支持部4
0の周囲に係止されている。従って、リターンスプリン
グ38は、プランジャ22を常時偏心カム18の外周面
側へ押圧付勢している。
【0021】ここで、上述したプランジャ22の形状に
ついて詳細に説明する。図2(A)には図1に示される
プランジャ22のA線矢視拡大図が示されており、又図
2(B)には同B線矢視拡大図が示されている。これら
の図に示されるように、プランジャ22の前端部22A
の所定部位及び後端部22Bの所定部位には、クラウニ
ング42がそれぞれ形成されている。各クラウニング4
2は、所定の曲率半径Rの曲面形状によるもので、又そ
の形成部位は往復動するプランジャ22の上死点及び下
死点でのシリンダ20の内周面との接触部位とされてい
る。従って、プランジャ22の前端部22Aの端部周縁
及び後端部22Bの端部周縁は、いずれもシリンダ20
の内周面に対して非接触とされている。
【0022】次に、本実施例の作用を説明する。初期状
態では、リターンスプリング38の付勢力によって、プ
ランジャ22はその前端部22Aの前端面が偏心カム1
8の外周面に当接状態で配置されている。この状態か
ら、プランジャポンプ10が駆動されると、出力軸16
はO1 を中心として駆動回転するため、O1 から偏心し
たO2 に中心を有する偏心カム18は偏心量に応じて偏
心回転する。このため、プランジャ22の前端部22A
が偏心カム18の外周面に押圧されてシリンダ20内を
往復動する。例えば、偏心カム18が矢印X方向を回転
方向として偏心回転した場合において、プランジャ22
がリターンスプリング38の付勢力によって矢印C方向
へ往動した場合、プランジャ22の後端部22Bによっ
て油室28が拡張されるため、チェックバルブ32が開
放されてリザーバ30からブレーキフルードが油室28
内へ汲み上げられる。なお、このとき、アキュムレータ
34側のチェックバルブ36は閉止状態とされる。一
方、プランジャ22がリターンスプリング38の付勢力
に抗して矢印D方向へ復動した場合、プランジャ22の
後端部22Bによって油室28が縮小されるため、チェ
ックバルブ36が開放されて油室28内に汲み上げられ
たブレーキフルードがアキュムレータ34へ送給され
る。なお、このとき、リザーバ30側のチェックバルブ
32は閉止状態とされる。
【0023】ここで、上記過程において、シリンダ20
の内周面とプランジャ22の外周面との間のクリアラン
スの存在に起因して、偏心カム18の回転に連れられて
プランジャ22がシリンダ20の軸線Pに対して傾斜角
度θだけ傾く(なお、この状態でのプランジャ22の軸
線はQである)。この場合、クラウニング42が設けら
れていない単なる円柱形のプランジャを用いたならば、
プランジャの上死点及び下死点での外周面とシリンダ2
0の内周面とが線接触するため、接触面積が極めて少な
くなる。このため、当該接触面での面圧分布は、図2
(A)、(B)に二点鎖線で示される如く急峻になる
(面圧が高くなる)。
【0024】しかしながら、本実施例では、プランジャ
22の前端部22Aの所定部位及び後端部22Bの所定
部位に曲率半径Rのクラウニング42をそれぞれ形成し
ているため、シリンダ20の内周面との接触面積が増加
する。なお、補足すると、クラウニング42を有する本
実施例のプランジャ22が円柱形状のシリンダ20の内
周面に接触している状態を考えると、この場合において
も幾何学的には周方向に線接触する筈であるが、実際
(工学的)にはプランジャ22の前端部22A及び後端
部22Bの各外周面が弾性変形するため面接触となる。
のみならず、所定曲率半径Rの曲面形状によってクラウ
ニング42が形成されているため、接触範囲は更に拡大
される。このため、前述した場合よりもプランジャ22
の外周面とシリンダ20の内周面との接触面積が増加
し、当該接触面での面圧分布は図2(A)、(B)に実
線で示される如く緩やかになる(面圧は低くなる)。ま
た、所定曲率半径Rの曲面によって構成されたクラウニ
ング42を設けることにより、面圧分布の発生位置がシ
リンダ20の内方にオフセットされる。即ち、従来の面
圧分布(二点鎖線)ではシリンダ20の内周面の前端周
縁部(エッジ部)及び後端周縁部(エッジ部)を起点と
して位置されるが、本実施例ではクラウニング42の曲
率中心の位置の採り方及び曲率半径Rの長さに起因して
面圧分布(実線)がシリンダ20の内周面の前端周縁部
及び後端周縁部を外れた位置に形成される。さらに、ク
ラウニング42を設けたことにより、プランジャ22の
前端部22A及び後端部22Bの各端部周縁(エッジ
部)によってシリンダ20の内周面に塗布されている潤
滑液膜が切れることもない。
【0025】以上のことから、本実施例によれば、プラ
ンジャ22が偏心カム18の回転によってシリンダ20
内で傾斜しても、局所的な高面圧部は生じない。従っ
て、シリンダ20及びプランジャ22に局所的な摩耗が
生じるのを極力抑えることができる。この結果、プラン
ジャポンプ10の耐久性を向上させることができる。特
に、本実施例の如く、低コスト化のためにアルミ合金製
のポンプハウジング12に直接シリンダ20を形成する
構造を採った場合には、有益である。
【0026】さらに、上述した効果が得られることによ
って、従来摩耗防止のためにシリンダ20の内周面に施
していたアルマイト等の表面硬化処理が不要となる。こ
の表面硬化処理は塗布面の面粗度を良好にしようとした
場合には時間がかかるが、この処理が不要となることか
ら生産性を向上させることができる。
【0027】次に、図3を用いて、請求項2記載の本発
明の一実施例について説明する。図3(A)には、従来
のシリンダ50及びプランジャ52がこれらの軸方向に
見て描かれている。従って、このプランジャ52は、前
述したクラウニング42を有することなく、半径r1
円柱形状とされている。一方、プランジャ52を収容し
ているシリンダ50は、プランジャ52よりも若干大径
とされた半径r2の円柱形状とされている。従って、プ
ランジャ52の外周面とシリンダ50の内周面との間に
は、クリアランスCが設定されている。なお、クリアラ
ンスをCに設定した場合、シリンダ50の内周面にプラ
ンジャ52の外周面が当接したときのプランジャ52の
シリンダ50に対する偏心量はC/2で表される。
【0028】以上の説明及び図3(A)から判るよう
に、上記の従来構造による場合、プランジャ52の外周
面とシリンダ50の内周面との接触面積は小さい。この
ため、面圧分布も実線図示の如く急峻となり、高面圧部
が生じていることになる。
【0029】一方、図3(B)に示される本実施例で
は、プランジャ52自体は前述した場合と同様構成(半
径r1 )のものを用いているが、シリンダ54について
は異なる形状のものを用いている。すなわち、この実施
例では、シリンダ54の軸直角断面形状が、偏心カム1
8の回転方向(X方向)を長軸方向とする楕円形とされ
ている。より具体的には、シリンダ54の長軸方向の両
端部内周面の径寸法はいずれもr1 とされており、プラ
ンジャ52の径寸法と一致されている。また、シリンダ
54の長軸方向の両端部間を接続する中間部については
径寸法r3 (>r 1 )に設定されている。
【0030】上記構成によれば、プランジャ52が傾斜
してシリンダ54の長軸方向のいずれかの端部に当接し
た場合、プランジャ52の外周面の1/2がシリンダ5
4の内周面に当接することになる。従って、前述した場
合よりもプランジャ52の外周面とシリンダ54の内周
面との接触面積が増加するので、面圧分布も実線図示の
如く緩やかになり、面圧も低下する。このため、前述し
た実施例と同様に局所的な摩耗は殆ど生じない。
【0031】なお、上述した実施例では、本発明が適用
されたプランジャポンプ10を自動車のABSの制御油
圧供給部に用いたが、適用対象はこれに限らず、種々の
装置に本発明が適用されたプランジャポンプ10を用い
ることができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明に係るプランジャポンプは、プランジャ外周面におけ
る上死点及び下死点でのシリンダ内周面との接触部位
に、クラウニングを設けたので、プランジャ及びシリン
ダに局所的な摩耗が生じるのを極力抑えることができる
という優れた効果を有する。
【0033】また、請求項2記載の本発明に係るプラン
ジャポンプは、シリンダ内周面の断面形状を、偏心カム
の回転方向を長軸方向とする略楕円形状としたので、プ
ランジャ及びシリンダに局所的な摩耗が生じるのを極力
抑えることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るプランジャポンプの要部を示す
断面図である。
【図2】(A)は図1のA線矢視部の拡大図であり、
(B)は図1のB線矢視部の拡大図である。
【図3】(A)は対比説明用に示した従来のプランジャ
及びシリンダの正面図であり、(B)は変形例を示すプ
ランジャ及びシリンダの正面図である。
【図4】従来のプランジャポンプの構造を示す水平断面
図である。
【図5】図4に示される従来構造が解決しようとする課
題を説明するための説明図である。
【図6】図4の6−6線断面図である。
【符号の説明】
10 プランジャポンプ 16 出力軸(回転軸) 18 偏心カム 20 シリンダ 22 プランジャ 42 クラウニング 54 シリンダ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04B 53/16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定位置に配置された回転軸に一体的に
    設けられ、回転軸が回転することにより偏心運動する偏
    心カムと、 この偏心カムの周面に当接状態で配置され、偏心カムの
    偏心運動に伴ってシリンダ内を往復動することにより液
    体を吸入側から吐出側へ送給するプランジャと、 を含んで構成されるプランジャポンプであって、 プランジャ外周面における上死点及び下死点でのシリン
    ダ内周面との接触部位に、クラウニングを設けた、 ことを特徴とするプランジャポンプ。
  2. 【請求項2】 所定位置に配置された回転軸に一体的に
    設けられ、回転軸が回転することにより偏心運動する偏
    心カムと、 この偏心カムの周面に当接状態で配置され、偏心カムの
    偏心運動に伴ってシリンダ内を往復動することにより液
    体を吸入側から吐出側へ送給するプランジャと、 を含んで構成されるプランジャポンプであって、 シリンダ内周面の断面形状を、偏心カムの回転方向を長
    軸方向とする略楕円形状とした、 ことを特徴とするプランジャポンプ。
JP7025529A 1995-02-14 1995-02-14 プランジャポンプ Pending JPH08219009A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013087647A (ja) * 2011-10-14 2013-05-13 Otics Corp リフタ構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013087647A (ja) * 2011-10-14 2013-05-13 Otics Corp リフタ構造

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