JPH08218798A - トンネル換気制御方法および装置 - Google Patents

トンネル換気制御方法および装置

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JPH08218798A
JPH08218798A JP2937595A JP2937595A JPH08218798A JP H08218798 A JPH08218798 A JP H08218798A JP 2937595 A JP2937595 A JP 2937595A JP 2937595 A JP2937595 A JP 2937595A JP H08218798 A JPH08218798 A JP H08218798A
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JP
Japan
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tunnel
ventilation
blower
amount
air
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JP2937595A
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English (en)
Inventor
Kazunari Ido
一成 井戸
Makoto Kakegawa
誠 掛川
Hitoshi Kizawa
均 鬼澤
Hirotoshi Kunii
宏寿 国井
Haruki Inoue
春樹 井上
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Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 換気効率を上げて省電力化を図ると共にトン
ネル内の汚染物質が外部に排出されるのを抑制するこ
と。 【構成】 トンネルT内の汚染状態が環境基準値に対し
て余裕があるときには、交通流の上流側では送風量を排
風量よりも大きく、交通流の下流側では送風量を排風量
よりも小さくして各換気区間1〜4の送風機21〜24
および排風機11〜14を運転するようにする。一方、
トンネルT出口からの汚染排出量が環境基準値に対して
余裕がないときには、交通流の上流側では送風量を排風
量よりも小さく、交通流の下流側では送風量を排風量よ
りも大きくして各換気区間1〜4の送風機21〜24お
よび排風機11〜14を運転し、トンネル内全体の風向
きを交通流とは逆にする。 【効果】 送風機と排風機に要する電力を低減できると
共に、換気効率を高めることができる。さらに、トンネ
ル出入口の吹き出し汚染が環境基準値を超過する前に、
汚染が環境基準値を超えるのを回避することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネル換気制御方法
および装置に係り、特に、トンネル内の各換気区間に送
風機および排風機を相対向させて配置し、各換気区間の
送風機と排風機の出力を調整してトンネル内を換気する
に好適なトンネル換気制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、換気効果機として、送風機(新鮮
な空気のトンネル内供給)および排風機(トンネル内空
気の吸入排除)を有する横流換気式トンネルにおいて
は、送気半横流方式(送風機のみ有する)、排気半横流
方式(排風機のみ有する)、完全横流方式(送風機およ
び排風機を有する)のいずれかが制御の方式として採用
されている。これらの方式では、トンネル内に設置され
た汚染計測器からの汚染値、交通流計からの交通量、お
よび風向風速計からの風速値を含む各計測値と各目標値
との差分を基に制御量を決定するフィードバック制御が
基本として行われている。
【0003】しかし、送気半横流方式では、送風機のみ
で換気しているので、トンネル出口で強風が吹くと、ト
ンネル出口から排出される汚染物質量が非常に多くなる
という欠点がある。また、排気半横流方式では、排風機
のみで換気しているので、トンネル内に風の中性点(0
m/s)が発生することがある。トンネル内に中性点が
発生すると汚染物質が移動できなくなり、中性点に汚染
物質が蓄積され、中性点の領域が非常に高い汚染濃度と
なることがある。
【0004】一方、完全横流方式は、排風機と送風機を
用いて換気しているので、送気半横流方式や排気半横流
方式のような欠点はなく、換気の方式としては他の方式
よりも優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の完全横
流方式では、汚染状況が良いときには、送風量と排風量
とを共に減少させ、汚染状況が普通であるときには、送
風量と排風量とを共に一定のまま維持し、汚染状況が悪
いときには、送風量と排風量とを共に増加させている。
即ち、送風機、排風機が独立して制御されておらず、送
気風量、排気風量に同風量が与えられているので、縦方
向(車両の走行方向)の風速を制御することができな
い。このため、送風機と排風機のうち少なくとも一方の
電力を抑制するようなことはできず、送風機と排風機に
要する電力を低減できないと共に、トンネル内から汚染
物質が排出されることがある。
【0006】また、近年、あらゆる装置にたいしても電
力等の供給エネルギーの削減が望まれており、トンネル
換気システムにたいしても、同様に送風機等への供給電
力の削減が望まれている。さらに、近年、環境問題への
世間の関心が高まっており、特に横流トンネル換気方式
は、今後、地価高騰のため、道路建設が地下に移行し、
かつ長大化をたどっている都市部への導入が予想される
ため、トンネル内の汚染物質を外部に排出しないことが
大前提となってきている。
【0007】なお、他の方式として、ジェットファン、
集塵機、立坑等の換気設備を有する縦流式トンネル換気
方式がある。しかし、この縦流式は出口または立坑に向
かって汚染物質を押し出す方式を採用しているので、出
口での汚染悪化を起こし、都市型の重交通量トンネルで
は、渋滞等で旅行時間(トンネル通過時間)が大きくな
った場合の人体への影響および出口から排出される汚染
物質の近隣環境に与える悪影響の問題が露呈されてい
る。
【0008】本発明の第1の目的は、完全横流方式を採
用して、換気効率を上げて省電力化を図ることができる
トンネル換気制御方法および装置を提供することにあ
る。
【0009】本発明の第2の目的は、トンネル内の汚染
物質が外部に排出されるのを抑制することができるトン
ネル換気制御方法および装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るために、本発明は、車両の通路を覆うトンネル内を複
数の換気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交通
流と交差する方向に空気流を形成する送風機および排風
機をそれぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各換
気区間の送風機による送風量と排風機による排風量とに
偏差を設定し、交通流の上流側では送風量を排風量より
も大きく、交通流の下流側では送風量を排風量よりも小
さくして各換気区間の送風機および排風機を運転するト
ンネル換気制御方法を採用したものである。
【0011】この方法を採用するに際しては、以下の要
素を付加することもできる。各換気区間を出口風速が入
口風速より大きい送気主体換気区間と出口風速が入口風
速より小さい排気主体換気区間に分け、各換気区間の送
風機による送風量と排風機による排風量とに偏差を設定
し、交通流の上流側の換気区間を送気主体換気区間に設
定し、交通流の下流側の換気区間を排気主体換気区間に
設定し、各設定に従って各換気区間の送風機および排風
機を運転する。そして、上記各方法を採用するに際して
は、トンネル内の汚染状態を監視し、トンネル内の汚染
状態が環境基準値に対して余裕があるときに実行するこ
とが望ましい。
【0012】前記第2の目的は達成するために、本発明
は、車両の通路を覆うトンネル内を複数の換気区間に分
割し、各換気区間にトンネル内の交通流と交差する方向
に空気流を形成する送風機および排風機をそれぞれ通路
を間にして相対向させて配置し、各換気区間の送風機に
よる送風量と排風機による排風量とに偏差を設定し、交
通流の上流側では送風量を排風量よりも小さく、交通流
の下流側では送風量を排風量よりも大きくして各換気区
間の送風機および排風機を運転するトンネル換気制御方
法を採用したものである。
【0013】この方法を採用するに際しては、以下の要
素を付加することもできる。各換気区間を出口風速が入
口風速より大きい送気主体換気区間と出口風速が入口風
速より小さい排気主体換気区間に分け、各換気区間の送
風機による送風量と排風機による排風量とに偏差を設定
し、交通流の上流側の換気区間を排気主体換気区間に設
定し、交通流の下流側の換気区間を送気主体換気区間に
設定し、各設定に従って各換気区間の送風機および排風
機を運転する。そして、上記各方法を採用するに際して
は、トンネル出口からの汚染排出量を監視し、トンネル
出口からの汚染排出量が環境基準値に対して余裕がない
ときに実行することが望ましい。
【0014】さらに、上記各方法を採用するに際して
は、各換気区間の送風機と排風機を指定の制御周期に従
って運転することが望ましく、この場合、トンネル内を
走行する車両の交通量と平均速度を計測すると共に、ト
ンネル内の風向風速を計測し、さらにトンネル内の空気
中に含まれる汚染物質に関する汚染データを収集し、各
計測値と各計測値に関する過去の値とから次の制御周期
における交通量を予測し、この予測値と収集した汚染デ
ータ及び現在の送風機・排風機の運転状況から次の制御
周期における汚染量を予測し、予測した交通量によって
見込まれるピストン効果による縦流風速と予測した汚染
量及び計測した風向風速から次の制御周期におけるトン
ネル内の汚染濃度分布を予測し、予測したトンネル内の
汚染濃度分布と予測した交通量によって見込まれるピス
トン効果による縦流風速及び計測した風向風速から次の
制御周期においてトンネルの入口及び出口から排出され
る汚染物質の排出量を予測し、この予測値に従って各換
気区間の送風機および排風機の出力を調整することがで
きる。また、この場合、上記予測値に従ってトンネル内
の汚染状態が環境基準値に対して余裕があるか否かを判
定することが望ましい。
【0015】また、前記第1の目的を達成するために、
本発明は、装置として、車両の通路を覆うトンネル内を
複数の換気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交
通流と交差する方向に空気流を形成する送風機および排
風機をそれぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各
換気区間の送風機と排風機の出力を調整してトンネル内
を換気するトンネル換気制御装置において、各換気区間
の送風機による送風量と排風機による排風量とに偏差を
持たせ、交通流の上流側では送風量を排風量よりも大き
く、交通流の下流側では送風量を排風量よりも小さくす
るための運転信号を各換気区間の送風機および排風機に
出力する運転制御手段を備えているトンネル換気制御装
置を構成したものである。
【0016】この装置を構成するに際しては、トンネル
内の汚染状態を監視する監視手段と、監視手段の監視結
果を入力してトンネル内の汚染状態が環境基準値に対し
て余裕があるか否かを判定する判定手段とを備え、運転
制御手段は、判定手段から肯定の判定結果が出力された
ときにのみ運転信号を出力してなるものとすることが望
ましい。
【0017】さらに、前記第2の目的を達成するため
に、本発明は、装置として、車両の通路を覆うトンネル
内を複数の換気区間に分割し、各換気区間にトンネル内
の交通流と交差する方向に空気流を形成する送風機およ
び排風機をそれぞれ通路を間にして相対向させて配置
し、各換気区間の送風機と排風機の出力を調整してトン
ネル内を換気するトンネル換気制御装置において、各換
気区間の送風機による送風量と排風機による排風量とに
偏差を持たせ、交通流の上流側では送風量を排風量より
も小さく、交通流の下流側では送風量を排風量よりも大
きくするための運転信号を各換気区間の送風機および排
風機に出力する運転制御手段を備えているトンネル換気
制御装置を構成したものである。
【0018】この装置を構成するに際しては、トンネル
出口からの汚染排出量を監視する監視手段と、監視手段
の監視結果を入力してトンネル出口からの汚染排出量が
環境基準値に対して余裕があるか否かを判定する判定手
段とを備え、運転制御手段は、判定手段から否定の判定
結果が出力されたときにのみ運転信号を出力してなるも
のとすることが望ましい。
【0019】また、各換気区間の送風機と排風機の出力
を指定の制御周期に従って調整してトンネル内を換気す
るトンネル換気制御装置として、トンネル内を走行する
車両の交通量計測する交通量計測手段と、トンネル内を
走行する車両の平均速度を計測する平均速度計測手段
と、トンネル内の風向風速を計測する風向風速計測手段
と、トンネル内の空気中に含まれる汚染物質に関する汚
染データを収集する汚染データ収集手段と、前記各計測
手段の計測値のうち過去の計測値を記憶する計測値記憶
手段と、前記各計測手段の計測値と計測値記憶手段の記
憶値とから次の制御周期における交通量を予測する交通
量予測手段と、各換気区間の送風機と排風機の出力を検
出する出力検出手段と、交通量予測手段の予測値と汚染
データ収集手段の収集した汚染データ及び出力検出手段
の検出値から次の制御周期における汚染量を予測する汚
染量予測手段と、交通量予測手段の予測した交通量によ
って見込まれるピストン効果による縦流風速と汚染量予
測手段の予測した汚染量及び風向風速計測手段の計測し
た風向風速から次の制御周期におけるトンネル内の汚染
濃度分布を予測する汚染濃度分布予測手段と、汚染濃度
分布予測手段の予測したトンネル内の汚染濃度分布と交
通量予測手段の予測した交通量によって見込まれるピス
トン効果による縦流風速及び風向風速計測手段の計測し
た風向風速から次の制御周期においてトンネルの入口及
び出口から排出される汚染物質の排出量を予測する排出
量予測手段と、排出量予測手段の予測値に従って各換気
区間の送風機および排風機の出力を調整する出力調整手
段とを備えているものを構成することができる。この場
合、以下の要素を付加することができる。
【0020】(1)出力調整手段は、各換気区間の送風
機による送風量と排風機による排風量とに偏差を持た
せ、交通流の上流側では送風量を排風量よりも大きく、
交通流の下流側では送風量を排風量よりも小さくするた
めの運転信号を各換気区間の送風機および排風機に出力
する運転制御手段を含むもの。
【0021】(2)出力調整手段は、各換気区間の送風
機による送風量と排風機による排風量とに偏差を持た
せ、交通流の上流側では送風量を排風量よりも小さく、
交通流の下流側では送風量を排風量よりも大きくするた
めの運転信号を各換気区間の送風機および排風機に出力
する運転制御手段を含むもの。
【0022】(3)排出量予測手段の予測値を入力して
トンネル内の汚染状態が環境基準値に対して余裕がある
か否かを判定する判定手段とを備え、運転制御手段は、
判定手段から肯定の判定結果が出力されたときにのみ運
転信号を出力してなるもの。
【0023】(4)排出量予測手段の予測値を入力して
トンネル内の汚染状態が環境基準値に対して余裕がある
か否かを判定する判定手段とを備え、運転制御手段は、
判定手段から否定の判定結果が出力されたときにのみ運
転信号を出力してなるもの。
【0024】
【作用】前記した手段によれば、各換気区間の送風機に
よる送風量と排風機による排風量とに偏差を設定し、こ
の設定に従って各換気区間の送風機および排風機を運転
している。即ち、車両の走行に伴なうピストン効果によ
る縦流風速(車両の走行によってトンネル内に形成され
る交通流による風速)を換気に利用し、その分だけ一方
の風量を少なくしているので、送風機と排風機の出力を
同じにする必要がなく、送風機と排風機に要する電力を
低減することができる。さらに、交通流の上流側では送
風量を排風量よりも大きく、交通流の下流側では送風量
を排風量よりも小さくして各換気区間の送風機および排
風機を運転する方法、即ち、交通流の上流側の換気区間
を、各換気区間を出口風速が入口風速より大きい送気主
体換気区間に設定し、交通流の下流側の換気区間を、出
口風速が入口風速より小さい排気主体換気区間に設定
し、この設定に従った運転方法を実行している。送気主
体換気は汚染物質を次区間に持ち出すが、排気主体換気
は汚染物質をトンネル内から吸い出す作用がある。この
ため、排気主体換気区間から汚染物質を集中的に排出す
ることができ、換気効率を高めることができる。
【0025】一方、トンネル出口からの汚染排出量が環
境基準値に対して余裕がないときには、上記運転方法と
は逆に、交通流の上流側では送風量を排風量よりも小さ
く、交通流の下流側では送風量を排風量よりも大きくし
て各換気区間の送風機および排風機を運転、即ち、交通
流の下流側の換気区間を、出口風速が入口風速より大き
い送気主体換気区間に設定し、交通流の上流側の換気区
間を、出口風速が入口風速より小さい排気主体換気区間
に設定し、この設定に従った運転方法を実行している。
このような運転を実行すると、トンネル内全体の風向き
が逆になり、トンネル内から汚染物質が排出されるのを
抑制することができる。これによりトンネル出入口の吹
き出し汚染が環境基準値を超過する前に、汚染が環境基
準値を超えるのを回避することができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0027】図1に、横流式トンネル換気制御装置の全
体構成、図2に横流式トンネル換気制御装置の内部構
成、図3に横流式トンネルの内部構成を示す。図1ない
し図3において、車両の走行通路(道路)Rを覆うトン
ネルTは内部が4つの換気区間1〜4に分割されてお
り、各換気区間1〜4には、トンネルT内の交通流(走
行通路Rを走行する車両によって形成される空気の流
れ)と交差する方向に空気流を形成する排風機11〜1
4および送風機21〜24が、換気効果機としてそれぞ
れ通路Rを間にして相対向して配置されている。そし
て、各換気区間1〜4の排風機11〜14と送風機21
〜24の出力を指定の制御周期に従って調整するため
に、トンネルT内外に各種の機器が設備されている。
【0028】換気区間1〜4の境界およびトンネルTの
入口・出口には、図3に示すように、トンネルT内の風
向風速を計測する風向風速計(風向風速手段)31〜3
5が設置され、トンネルTの出入口には大型車・小型車
の交通量と各車両の平均車速を計測する交通量計(交通
量計測手段、平均車速計測手段)36、37が設置され
ている。トンネルTの出入口を除く各換気区間1〜4の
境界部には、トンネルT内の空気中に含まれる汚染物質
に関する汚染データを収集するための機器(汚染データ
収集手段)として、光の透過度を計測するVI計38〜
40、一酸化炭素を計測するCO計41〜43、チッソ
酸化物を計測するNOx計44〜46、イオウ酸化物を
計測するSOx計47〜49が設置されている。そし
て、各計測機器の出力はセンサ値として入力インタフェ
ース6を介してコントローラ7に入力されている。コン
トローラ7は、各センサ値と記憶部8に記憶された各種
データを基に最適運転案を抽出し、抽出した運転案に従
った運転信号を生成し、この運転信号を出力インタフェ
ース9を介して排風機11〜14と送風機21〜24へ
出力し、各排風機11〜14と各送風機21〜24の出
力を調整する出力調整手段を構成するようになってい
る。
【0029】コントローラ7は、交通量予測部A、汚染
量予測部B、汚染分布演算部C、排出量演算部D、最適
運転案抽出部E、全体制御部Fを備えて構成されてお
り、全体制御部Fに入力インタフェース3と出力インタ
フェースが接続されている。
【0030】交通量予測部Aは、図4に示すように、セ
ンサ値として入力された交通量、平均車速データと、記
憶部8に記憶されたデータのうち過去5回の制御周期の
交通量、平均車速データとを用いて、最小二乗法による
回帰分析を行い、次の制御周期における交通量、平均車
速を予測演算する交通量予測手段として構成されてい
る。そして、この予測値は、記憶部(計測値記憶手段)
8に蓄積されている各曜日、休日等の交通量パターンに
基づいて補正され、汚染量予測部Bに入力される。ここ
で大型車交通量と小型車交通量を区別するのは、大型車
と小型車では、進行方向の投影面積が大きく異なるため
に、発生する縦方向の風量が異なってくるためである。
【0031】汚染量予測部Bは、各換気区間1〜4の排
風機11〜14と排風機21〜24の出力を検出する出
力検出器(図示省略)の検出出力と交通量予測値および
汚染データ収集手段の収集した汚染データから次の制御
周期における汚染量を予測する汚染量予測手段として構
成されている。汚染分布演算部Cは、交通量予測部Aで
予測した交通量によって見込まれるピストン効果による
縦流風速と汚染量予測部Bの予測した汚染量及び風向風
速計31〜34の計測した風向風速から次の制御周期に
おけるトンネルT内の汚染濃度分布を演算する汚染濃度
分布演算手段として構成されている。また、排出量演算
部Dは、汚染濃度分布演算部Cの演算により求められた
トンネル内の汚染濃度分布と交通量予測部Aの予測した
交通量によって見込まれるピストン効果による縦流風速
及び風向風速計31〜34の計測した風向風速から次の
制御周期においてトンネルTの入口及び出口から排出さ
れる汚染物質の排出量(汚染もれだし量)を予測する排
出量予測手段として構成されている。
【0032】即ち、汚染量予測部B、汚染分布演算部
C、排出量演算部Dにおいては、図5と図6に示すよう
に、予測された交通量により次の制御周期において見込
まれる煤煙およびその他の汚染発生量と、センサ値とし
て取り込んだ現在の汚染値データを基に最小二乗法で汚
染の傾向を分析し、さらに各排風機11〜14、各送風
機21〜24の現在の運転状況を考慮して次の制御周期
における汚染量を予測する。また前記予測された交通量
により見込まれるピストン効果による縦流風速を算出す
る。そして、汚染量の予測値と縦流風速の算出値および
センサ値として取り込んだ現在の風向風速のデータを基
に汚染拡散をシミュレーションし、汚染分布を予測す
る。この予測結果の一例を図7に示す。図7では、トン
ネルT内全体の汚染量の分布状態と、大型車両の走行に
よって、トンネルTの換気区間2で汚染量が環境基準値
を超えた状態を示しているとともに、トンネル入口・出
口からの排出量(もれだし汚染量)の分布状態をイメー
ジとして示している。
【0033】以上予測された交通量、汚染量、汚染分
布、排出量はすべて最適運転案抽出部Eに入力される。
最適運転案抽出部Eは、当該システムに設置されている
送風機21〜24、排風機11〜14の操作可変範囲内
で予め定められた運転案の中から複数分だけ無作為抽出
し、前記予測された交通量、汚染量、汚染分布、排出量
を基に、前記抽出された運転案を実行したときのVI、
CO、NOx、SOx、もれだし汚染量、電力量、切替
電力量を演算し、その評価値を、記憶部8に予め記憶さ
れている各ファジィ量で評価されているメンバーシップ
関数で定め、それを積算したものを各運転案の適応値と
するように構成されている。
【0034】このとき用いるメンバーシップ関数の一例
を図9に示す。図9(A)はVIを定性的に評価するた
めのメンバーシップ関数である。ここでは、VIが40
%以下の時の評価値が極端に低くなっており、また逆に
70%以上になっても評価値が下がっている。これは、
VIの下限が40%になっていることと、逆にVIが必
要以上に良くなるということは別の制御目的項目である
電力に関しては無駄遣いという評価につながるためであ
る。また、図9(B)、(C)に示すように、他の評価
項目に関しても、(A)と同様な考え方でメンバーシッ
プ関数が与えられている。
【0035】次の表1は運転案とその適応値の例であ
る。
【0036】
【表1】
【0037】ここで、各排風機11〜14、送風機21
〜24は7ノッチを有し、また現在は運転案2が採用さ
れているとする。まず、各運転案毎にVI、電力、切替
電力、排出量(もれだし)、CO、NOx、SOxの評
価値をファジィのメンバーシップ関数で独立に定め、そ
れを加算して該運転案の適応値としている。そして、以
上のようにして適応値が定められた運転案に、図8に示
すように、遺伝的最適化処理を施して新たな運転案を作
成する。この場合、作成された運転案は、あらかじめ定
められた世代数分繰り返えされ、得られた運転案の中で
適応値が最大となるものが選択される。そして、選択さ
れたものに対して、ニューロ最適化処理が施され、さら
に適応値を改善した運転案が生成される。生成された運
転案は出力インタフェース9を介して送風機21〜2
4、排風機11〜14に出力され、運転案に従って送風
機21〜24、排風機11〜14の出力が調整される。
【0038】上記構成による本実施例においては、トン
ネルT内の汚染状態が普通の状態の場合、送気風量と排
気風量のうち、一方を減らし、他方を維持してトンネル
T内の縦方向風速に強弱をつけ、この縦方向風速の強弱
を利用して、汚染物質の換気効率を維持しつつ、消費電
力量の削減を図ると共に、更に排出量としての汚染もれ
だし量が環境基準値を超過しそうなときには、その縦方
向風速の向きを逆転させることにより環境基準を遵守す
るようにしたものである。
【0039】具体的には、図10に示すように、初期状
態(コントローラ7内の判定手段により、トンネルT内
の汚染状態が環状基準値に対して余裕があると判定され
た状態)ではどの換気区間1〜4も送風量はそれぞれの
区間の汚染状態に対応した風量を出力するか、あらかじ
め定められた最低風量を出力する。また排風量は交通流
の上流側(換気区間1が換気区間2、3、4よりも上流
側)では該当区間の送風量から、あらかじめ定められた
最低風量(車両の走行に伴なうピストン効果による縦流
風速(車両の走行によってトンネル内に形成される交通
流による風速)を見込んだ風量)を差し引いた分だけ出
力する。一方、交通流の下流側の区間ではその区間より
上流の各区間で差し引かれて残っている最低風量をすべ
て加えたものを出力する。即ち、交通流の上流側では送
風量を排風量よりも大きく、交通流の下流側では送風量
を排風量よりも小さくし、送風量と排風量を制御するこ
とにより、入口風速と出口風速との風速差を生じさせる
こととしている。
【0040】このことは、以下のことを考慮して定めら
れている。図11に示すように、トンネルTの入口風速
をVin、出口風速をVout、各送風機11〜14の
風量をQi1〜i4、各排風機11〜14の風量をQo
1〜o4、トンネルTの断面積をAとすると、例えば、
換気区間1・2間の風速V12は、 V12=Vin+(Qi1−Qo1)/A と表すことができる。
【0041】このとき、|Qi1−Qo1|の値が大き
くなると、|V12−Vin|の値も大きくなる。つま
り、送風量Qi1と排風量Qo1との差を大きくする
と、当該区間の入口風速Vinと出口風速V12との風
速差が大きくなる。したがって、送風量と排風量を制御
することにより、入口風速と出口風速との風速差を生じ
させることができる。これはトンネルの全長に亘って考
えるときも同様である。そして、以上の事を利用して、
出口風速が入口風速より大きい送気主体換気区間と、出
口風速が入口風速より小さい排気主体換気区間を構成す
ることができる。送気主体換気は汚染物質を次区間に持
ち出す作用があり、排気主体換気は汚染物質をトンネル
車道内から吸い出す作用がある。
【0042】この場合、交通流の上流側の換気区間1
が、出口風速が入口風速より大きい送気主体換気区間と
なり、交通流の下流側の換気区間4が、出口風速が入口
風速より小さい排気主体換気区間となる。このような運
転を行うと、送風機21〜24と排風機11〜14の出
力を同じにする必要がなく、送風機21〜24と排風機
11〜14に要する電力を低減することができる。
【0043】次に、上記制御を継続した結果、トンネル
T出口の吹き出し汚染が環境基準値を超えそうになった
場合(コントローラ7内の判定手段により、トンネルT
内の汚染状態が環状基準値に対して余裕がないと判定さ
れた場合)には、それまでの制御とは逆に交通流の下流
側の送風機24の出力を上げ、排風機14の出力を下げ
ると共に、交通流の上流側では送風機21、22の出力
を下げ、排風機11、12の出力を上げることにより、
トンネルT内全体の風向を逆転させる。また、トンネル
T入口の吹き出し汚染が限界近くになったときは逆の対
応をする。これによりトンネル出入口の吹き出し汚染が
環境基準値を超過する前に、汚染物質の排出量が環境基
準値を超えるのを回避することができるようになる。
【0044】本実施例によれば、車両の走行に伴なうピ
ストン効果による縦流風速を換気に利用し、各換気区間
1〜4の送風機21〜24による送風量と排風機11〜
14による排風量とに偏差を設定し、この設定に従って
各換気区間1〜4の送風機21〜24および排風機11
〜14を運転しているので、送風機21〜24と排風機
11〜14の出力を同じにする必要がなく、送風機21
〜24と排風機11〜14に要する電力を低減すること
ができる。また、交通流の上流側の換気区間を、出口風
速が入口風速より大きい送気主体換気区間に設定し、交
通流の下流側の換気区間を、出口風速が入口風速より小
さい排気主体換気区間に設定し、交通流の上流側では送
風量を排風量よりも大きく、交通流の下流側では送風量
を排風量よりも小さくして各換気区間1〜4の送風機2
1〜24および排風機11〜14を運転しているので、
排気主体換気区間から汚染物質を集中的に排出すること
ができ、換気効率を高めることができる。
【0045】さらに、トンネル出口からの汚染排出量が
環境基準値に対して余裕がないときには、交通流の上流
側では送風量を排風量よりも小さく、交通流の下流側で
は送風量を排風量よりも大きくして各換気区間1〜4の
送風機21〜24および排風機11〜14を運転してい
るので、トンネル内全体の風向きが交通流と逆になり、
トンネル内から汚染物質が排出されるのを抑制すること
ができる。これによりトンネル出入口の吹き出し汚染が
環境基準値を超過する前に、汚染が環境基準値を超える
のを回避することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
車両の走行に伴なうピストン効果による縦流風速を換気
に利用し、各換気区間の送風機による送風量と排風機に
よる排風量とに偏差を設定し、この設定に従って各換気
区間の送風機および排風機を運転するようにしたので、
送風機と排風機の出力を同じにする必要がなく、送風機
と排風機に要する電力を低減することができる。また、
交通流の上流側の換気区間を、出口風速が入口風速より
大きい送気主体換気区間に設定し、交通流の下流側の換
気区間を、出口風速が入口風速より小さい排気主体換気
区間に設定し、交通流の上流側では送風量を排風量より
も大きく、交通流の下流側では送風量を排風量よりも小
さくして各換気区間の送風機および排風機を運転するよ
うにしたので、排気主体換気区間から汚染物質を集中的
に排出することができ、換気効率を高めることができ
る。
【0047】さらに、トンネル出口からの汚染排出量が
環境基準値に対して余裕がないときには、交通流の上流
側では送風量を排風量よりも小さく、交通流の下流側で
は送風量を排風量よりも大きくして各換気区間の送風機
および排風機を運転するようにしたので、トンネル内全
体の風向きが交通流とは逆になり、トンネル内から汚染
物質が排出されるのを抑制することができる。これによ
りトンネル出入口の吹き出し汚染が環境基準値を超過す
る前に、汚染が環境基準値を超えるのを回避することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す横流式トンネル換気制
御装置の全体構成図である。
【図2】本発明の一実施例を示す横流式トンネル換気制
御装置のブロック構成図である。
【図3】本発明の一実施例を示す横流式トンネルの内部
構成部である。
【図4】交通量予測処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】汚染量予測・汚染分布演算処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図6】排出量演算処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】トンネル内の汚染拡散状態を説明するための図
である。
【図8】最適運転案抽出処理手順を示すフローチャート
である。
【図9】メンバーシップ関数例を示す図である。
【図10】本発明による横流トンネル換気方法を説明す
るための説明図である。
【図11】トンネル内風速と換気風量との関係を説明す
るための説明図である。
【符号の説明】
1〜4 換気区間、 6 入力インタフェース、 7 コントローラ、 8 記憶部、 9 出力インタフェース、 11〜14 排風機、 21〜24 送風機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鬼澤 均 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 国井 宏寿 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 井上 春樹 茨城県日立市幸町三丁目2番1号 日立エ ンジニアリング株式会社内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の通路を覆うトンネル内を複数の換
    気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交通流と交
    差する方向に空気流を形成する送風機および排風機をそ
    れぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各換気区間
    の送風機による送風量と排風機による排風量とに偏差を
    設定し、交通流の上流側では送風量を排風量よりも大き
    く、交通流の下流側では送風量を排風量よりも小さくし
    て各換気区間の送風機および排風機を運転するトンネル
    換気制御方法。
  2. 【請求項2】 車両の通路を覆うトンネル内を複数の換
    気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交通流と交
    差する方向に空気流を形成する送風機および排風機をそ
    れぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各換気区間
    の送風機による送風量と排風機による排風量とに偏差を
    設定し、交通流の上流側では送風量を排風量よりも小さ
    く、交通流の下流側では送風量を排風量よりも大きくし
    て各換気区間の送風機および排風機を運転するトンネル
    換気制御方法。
  3. 【請求項3】 車両の通路を覆うトンネル内を複数の換
    気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交通流と交
    差する方向に空気流を形成する送風機および排風機をそ
    れぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各換気区間
    を出口風速が入口風速より大きい送気主体換気区間と出
    口風速が入口風速より小さい排気主体換気区間に分け、
    各換気区間の送風機による送風量と排風機による排風量
    とに偏差を設定し、交通流の上流側の換気区間を送気主
    体換気区間に設定し、交通流の下流側の換気区間を排気
    主体換気区間に設定し、各設定に従って各換気区間の送
    風機および排風機を運転するトンネル換気制御方法。
  4. 【請求項4】 車両の通路を覆うトンネル内を複数の換
    気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交通流と交
    差する方向に空気流を形成する送風機および排風機をそ
    れぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各換気区間
    を出口風速が入口風速より大きい送気主体換気区間と出
    口風速が入口風速より小さい排気主体換気区間に分け、
    各換気区間の送風機による送風量と排風機による排風量
    とに偏差を設定し、交通流の上流側の換気区間を排気主
    体換気区間に設定し、交通流の下流側の換気区間を送気
    主体換気区間に設定し、各設定に従って各換気区間の送
    風機および排風機を運転するトンネル換気制御方法。
  5. 【請求項5】 トンネル内の汚染状態を監視し、トンネ
    ル内の汚染状態が環境基準値に対して余裕があるときに
    は請求項1または3による換気を実行し、下流側の汚染
    状態が環境基準値に対して余裕がないときには請求項2
    または4による換気を実行するトンネル換気制御方法。
  6. 【請求項6】 各換気区間の送風機と排風機を指定の制
    御周期に従って運転するに際して、トンネル内を走行す
    る車両の交通量と平均速度を計測すると共に、トンネル
    内の風向風速を計測し、さらにトンネル内の空気中に含
    まれる汚染物質に関する汚染データを収集し、各計測値
    と各計測値に関する過去の値とから次の制御周期におけ
    る交通量を予測し、この予測値と収集した汚染データ及
    び現在の送風機・排風機の運転状況から次の制御周期に
    おける汚染量を予測し、予測した交通量によって見込ま
    れるピストン効果による縦流風速と予測した汚染量及び
    計測した風向風速から次の制御周期におけるトンネル内
    の汚染濃度分布を予測し、予測したトンネル内の汚染濃
    度分布と予測した交通量によって見込まれるピストン効
    果による縦流風速及び計測した風向風速から次の制御周
    期においてトンネルの入口及び出口から排出される汚染
    物質の排出量を予測し、この予測値に従って各換気区間
    の送風機および排風機の出力を調整する請求項1、2、
    3または4記載のトンネル換気制御方法。
  7. 【請求項7】 各換気区間の送風機と排風機を指定の制
    御周期に従って運転するに際して、トンネル内を走行す
    る車両の交通量と平均速度を計測すると共に、トンネル
    内の風向風速を計測し、さらにトンネル内の空気中に含
    まれる汚染物質に関する汚染データを収集し、各計測値
    と各計測値に関する過去の値とから次の制御周期におけ
    る交通量を予測し、この予測値と収集した汚染データ及
    び現在の送風機・排風機の運転状況から次の制御周期に
    おける汚染量を予測し、予測した交通量によって見込ま
    れるピストン効果による縦流風速と予測した汚染量及び
    計測した風向風速から次の制御周期におけるトンネル内
    の汚染濃度分布を予測し、予測したトンネル内の汚染濃
    度分布と予測した交通量によって見込まれるピストン効
    果による縦流風速及び計測した風向風速から次の制御周
    期においてトンネルの入口及び出口から排出される汚染
    物質の排出量を予測し、この予測値に従ってトンネル出
    入口からの汚染排出量が環境基準値に対して余裕がある
    か否かを判定する請求項5記載のトンネル換気制御方
    法。
  8. 【請求項8】 車両の通路を覆うトンネル内を複数の換
    気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交通流と交
    差する方向に空気流を形成する送風機および排風機をそ
    れぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各換気区間
    の送風機と排風機の出力を調整してトンネル内を換気す
    るトンネル換気制御装置において、 各換気区間の送風機による送風量と排風機による排風量
    とに偏差を持たせ、交通流の上流側では送風量を排風量
    よりも大きく、交通流の下流側では送風量を排風量より
    も小さくするための運転信号を各換気区間の送風機およ
    び排風機に出力する運転制御手段を備えているトンネル
    換気制御装置。
  9. 【請求項9】 車両の通路を覆うトンネル内を複数の換
    気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交通流と交
    差する方向に空気流を形成する送風機および排風機をそ
    れぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各換気区間
    の送風機と排風機の出力を調整してトンネル内を換気す
    るトンネル換気制御装置において、 各換気区間の送風機による送風量と排風機による排風量
    とに偏差を持たせ、交通流の上流側では送風量を排風量
    よりも小さく、交通流の下流側では送風量を排風量より
    も大きくするための運転信号を各換気区間の送風機およ
    び排風機に出力する運転制御手段を備えているトンネル
    換気制御装置。
  10. 【請求項10】 トンネル出口からの汚染排出量を監視
    する監視手段と、監視手段の監視結果を入力してトンネ
    ル出口からの汚染排出量が環境基準値に対して余裕があ
    るか否かを判定する判定手段とを備え、運転制御手段
    は、判定手段から肯定の判定結果が出力されたときにの
    み運転信号を出力してなる請求項8記載のトンネル換気
    制御装置。
  11. 【請求項11】 トンネル出口からの汚染排出量を監視
    する監視手段と、監視手段の監視結果を入力してトンネ
    ル出口からの汚染排出量が環境基準値に対して余裕があ
    るか否かを判定する判定手段とを備え、運転制御手段
    は、判定手段から否定の判定結果が出力されたときにの
    み運転信号を出力してなる請求項9記載のトンネル換気
    制御装置。
  12. 【請求項12】 車両の通路を覆うトンネル内を複数の
    換気区間に分割し、各換気区間にトンネル内の交通流と
    交差する方向に空気流を形成する送風機および排風機を
    それぞれ通路を間にして相対向させて配置し、各換気区
    間の送風機と排風機の出力を指定の制御周期に従って調
    整してトンネル内を換気するトンネル換気制御装置にお
    いて、 トンネル内を走行する車両の交通量計測する交通量計測
    手段と、トンネル内を走行する車両の平均速度を計測す
    る平均速度計測手段と、トンネル内の風向風速を計測す
    る風向風速計測手段と、トンネル内の空気中に含まれる
    汚染物質に関する汚染データを収集する汚染データ収集
    手段と、前記各計測手段の計測値のうち過去の計測値を
    記憶する計測値記憶手段と、前記各計測手段の計測値と
    計測値記憶手段の記憶値とから次の制御周期における交
    通量を予測する交通量予測手段と、各換気区間の送風機
    と排風機の出力を検出する出力検出手段と、交通量予測
    手段の予測値と汚染データ収集手段の収集した汚染デー
    タ及び出力検出手段の検出値から次の制御周期における
    汚染量を予測する汚染量予測手段と、交通量予測手段の
    予測した交通量によって見込まれるピストン効果による
    縦流風速と汚染量予測手段の予測した汚染量及び風向風
    速計測手段の計測した風向風速から次の制御周期におけ
    るトンネル内の汚染濃度分布を予測する汚染濃度分布予
    測手段と、汚染濃度分布予測手段の予測したトンネル内
    の汚染濃度分布と交通量予測手段の予測した交通量によ
    って見込まれるピストン効果による縦流風速及び風向風
    速計測手段の計測した風向風速から次の制御周期におい
    てトンネルの入口及び出口から排出される汚染物質の排
    出量を予測する排出量予測手段と、排出量予測手段の予
    測値に従って各換気区間の送風機および排風機の出力を
    調整する出力調整手段とを備えているトンネル換気制御
    装置。
  13. 【請求項13】 出力調整手段は、各換気区間の送風機
    による送風量と排風機による排風量とに偏差を持たせ、
    交通流の上流側では送風量を排風量よりも大きく、交通
    流の下流側では送風量を排風量よりも小さくするための
    運転信号を各換気区間の送風機および排風機に出力する
    運転制御手段を含む請求項12記載のトンネル換気制御
    装置。
  14. 【請求項14】 出力調整手段は、各換気区間の送風機
    による送風量と排風機による排風量とに偏差を持たせ、
    交通流の上流側では送風量を排風量よりも小さく、交通
    流の下流側では送風量を排風量よりも大きくするための
    運転信号を各換気区間の送風機および排風機に出力する
    運転制御手段を含む請求項12記載のトンネル換気制御
    装置。
  15. 【請求項15】 排出量予測手段の予測値を入力して下
    流側の汚染状態が環境基準値に対して余裕があるか否か
    を判定する判定手段とを備え、運転制御手段は、判定手
    段から肯定の判定結果が出力されたときにのみ運転信号
    を出力してなる請求項13記載のトンネル換気制御装
    置。
  16. 【請求項16】 排出量予測手段の予測値を入力して下
    流側の汚染状態が環境基準値に対して余裕があるか否か
    を判定する判定手段とを備え、運転制御手段は、判定手
    段から否定の判定結果が出力されたときにのみ運転信号
    を出力してなる請求項14記載のトンネル換気制御装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012154103A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Toshiba Corp トンネル換気制御装置及び方法
JP2013224550A (ja) * 2012-04-23 2013-10-31 Sohatsu System Kenkyusho:Kk 対面通行トンネルのジェットファンによるトンネル換気制御システム

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JP2012154103A (ja) * 2011-01-26 2012-08-16 Toshiba Corp トンネル換気制御装置及び方法
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