JPH08218195A - 化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法Info
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- JPH08218195A JPH08218195A JP4486795A JP4486795A JPH08218195A JP H08218195 A JPH08218195 A JP H08218195A JP 4486795 A JP4486795 A JP 4486795A JP 4486795 A JP4486795 A JP 4486795A JP H08218195 A JPH08218195 A JP H08218195A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 鋼板の両面または片面にＺｎ電気めっき層ま
たはＺｎ系電気めっき層を設けた後、同一ラインにおい
て連続的にｐＨが２.５〜５.５およびＮｉイオンおよび
／またはＣｏイオンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱酸
性液中に無通電浸漬する化成処理性に優れたＺｎ系電気
めっき鋼板の製造方法であり、さらに、鋼板の両面また
は片面の再表面にＺｎ電気めっき層またはＺｎ系電気め
っき層を設けた後、同一ラインにおいて連続的にｐＨが
２.５〜５.５およびＮｉイオンおよび／またはＣｏイオ
ンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱酸性液中に無通電浸
漬する化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造
方法である。 【効果】 製品外観の低下およびめっき後の著しいめっ
き溶解を招くこともなく、化成処理後の外観むらを改善
することが可能であり、生産性に優れたＺｎ系電気めっ
き鋼板を製造することができる。
たはＺｎ系電気めっき層を設けた後、同一ラインにおい
て連続的にｐＨが２.５〜５.５およびＮｉイオンおよび
／またはＣｏイオンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱酸
性液中に無通電浸漬する化成処理性に優れたＺｎ系電気
めっき鋼板の製造方法であり、さらに、鋼板の両面また
は片面の再表面にＺｎ電気めっき層またはＺｎ系電気め
っき層を設けた後、同一ラインにおいて連続的にｐＨが
２.５〜５.５およびＮｉイオンおよび／またはＣｏイオ
ンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱酸性液中に無通電浸
漬する化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造
方法である。 【効果】 製品外観の低下およびめっき後の著しいめっ
き溶解を招くこともなく、化成処理後の外観むらを改善
することが可能であり、生産性に優れたＺｎ系電気めっ
き鋼板を製造することができる。
Description
【０００１】本発明は化成処理性に優れたＺｎ系電気め
っき鋼板の製造方法に関し、さらに詳細には、Ｚｎ電気
めっき鋼板またＺｎ系電気めっき鋼板の良好な製品表面
を有する化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製
造方法に関するものである。
っき鋼板の製造方法に関し、さらに詳細には、Ｚｎ電気
めっき鋼板またＺｎ系電気めっき鋼板の良好な製品表面
を有する化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製
造方法に関するものである。
【０００２】従来から、鋼板の耐蝕性を向上させるため
に、各種の合金めっき鋼板が開発され、実用に供されて
きている。そして、これら合金めっき鋼板のなかでも、
電気Ｚｎめっき鋼板は家庭電気製品、自動車を初めとし
て様々な用途において多岐にわたり使用されている。
に、各種の合金めっき鋼板が開発され、実用に供されて
きている。そして、これら合金めっき鋼板のなかでも、
電気Ｚｎめっき鋼板は家庭電気製品、自動車を初めとし
て様々な用途において多岐にわたり使用されている。
【０００３】このＺｎ電気めっき鋼板のなかでも、特
に、Ｚｎ−Ｎｉ系合金電気めっき鋼板は、同じ厚さのめ
っき付着量のＺｎめっき鋼板と比較して、数倍の耐蝕性
を保持していることから、主として自動車の分野におい
てその使用量は拡大している。
に、Ｚｎ−Ｎｉ系合金電気めっき鋼板は、同じ厚さのめ
っき付着量のＺｎめっき鋼板と比較して、数倍の耐蝕性
を保持していることから、主として自動車の分野におい
てその使用量は拡大している。
【０００４】しかしながら、従来製造されてきているＺ
ｎ系電気めっき鋼板は、化成処理を行う際に、使用する
化成処理液の条件によっては化成処理後に鋼板表面に化
成処理液の流れ模様が発生することが屡々あった。
ｎ系電気めっき鋼板は、化成処理を行う際に、使用する
化成処理液の条件によっては化成処理後に鋼板表面に化
成処理液の流れ模様が発生することが屡々あった。
【０００５】しかして、鋼板表面に化成処理液の流れ模
様が激しく発生した場合には、次の工程である電着塗装
を行う時に塗装むらの生じることがあり、自動車用Ｚｎ
系電気めっき鋼板としては製品の外観上の品質が劣化
し、従って、製品価値を著しく阻害する。
様が激しく発生した場合には、次の工程である電着塗装
を行う時に塗装むらの生じることがあり、自動車用Ｚｎ
系電気めっき鋼板としては製品の外観上の品質が劣化
し、従って、製品価値を著しく阻害する。
【０００６】このように製品価値を阻害するＺｎ系電気
めっき鋼板の化成処理液による流れ模様は、化成処理時
の処理条件、例えば、前処理、化成処理液濃度、処理時
間等の諸条件を変更することによって、この流れ模様を
消滅または低減することが可能であるが、自動車工場に
おける連続製造ラインにおいては困難である。
めっき鋼板の化成処理液による流れ模様は、化成処理時
の処理条件、例えば、前処理、化成処理液濃度、処理時
間等の諸条件を変更することによって、この流れ模様を
消滅または低減することが可能であるが、自動車工場に
おける連続製造ラインにおいては困難である。
【０００７】そのため、Ｚｎ系めっき鋼板自体の化成処
理性を向上させた化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき
鋼板の開発が早急に望まれている。
理性を向上させた化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき
鋼板の開発が早急に望まれている。
【０００８】そのため、上記に説明した問題点を解消し
たものに、特開平２−２９０９７９号公報には、めっき
後にめっき鋼板をめっき浴中に無通電で通過させる方法
が開示されている。
たものに、特開平２−２９０９７９号公報には、めっき
後にめっき鋼板をめっき浴中に無通電で通過させる方法
が開示されている。
【０００９】しかしながら、この技術はめっき鋼板の無
通電浸漬を行うためにめっきセルを流用する必要があ
り、従って、有効めっきセルが減少するので生産性が低
下するという問題が発生する。
通電浸漬を行うためにめっきセルを流用する必要があ
り、従って、有効めっきセルが減少するので生産性が低
下するという問題が発生する。
【００１０】また、鋼板にめっき後、このめっき鋼板を
強酸性溶液に浸漬することになるため、めっき鋼板上の
めっき層が著しく溶解し、めっき層外観の流れ状の反応
むらが生じることにより、製品外観を損ねるという問題
がある。
強酸性溶液に浸漬することになるため、めっき鋼板上の
めっき層が著しく溶解し、めっき層外観の流れ状の反応
むらが生じることにより、製品外観を損ねるという問題
がある。
【００１１】さらに、所定のめっき付着量を得るために
はめっき層の溶解する分量を予め余分に鋼板上にめっき
層を設けておかなければならないという、余計なめっき
作業およびめっき浴を余分に使用するというコストアッ
プの問題もある。
はめっき層の溶解する分量を予め余分に鋼板上にめっき
層を設けておかなければならないという、余計なめっき
作業およびめっき浴を余分に使用するというコストアッ
プの問題もある。
【００１２】次に、特開昭５８−４５３８２号公報に、
鋼板にめっきを行った後、めっき浴中にｐＨ２.５以下
の酸性液に接触された後に燐酸塩処理を行う方法が開示
されている。この方法では、有効なめっきセルを流用す
る必要がないので、有効めっきセル数が減少することに
よる生産性が低下することはない。
鋼板にめっきを行った後、めっき浴中にｐＨ２.５以下
の酸性液に接触された後に燐酸塩処理を行う方法が開示
されている。この方法では、有効なめっきセルを流用す
る必要がないので、有効めっきセル数が減少することに
よる生産性が低下することはない。
【００１３】しかし、鋼板のめっき後に強酸性溶液に浸
漬することになるため、めっき層の溶解が著しくなり、
めっき層外観の流れ状の反応むらが生じることにより、
製品の外観を損ねると共に、所定のめっき付着量を得る
ためにはめっき層の溶解分を予め余計にめっきを設けて
おかなければならず、コストアップは避けられないとい
う問題がある。
漬することになるため、めっき層の溶解が著しくなり、
めっき層外観の流れ状の反応むらが生じることにより、
製品の外観を損ねると共に、所定のめっき付着量を得る
ためにはめっき層の溶解分を予め余計にめっきを設けて
おかなければならず、コストアップは避けられないとい
う問題がある。
【００１４】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
Ｚｎ系電気めっき鋼板の問題点を解決するために、本発
明者が鋭意研究を行い、検討を重ねた結果、製造された
Ｚｎ系電気めっき鋼板の表面外観品質を損ねることがな
く、かつ、生産性を低下させることがない化成処理性に
優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法を開発したので
ある。
Ｚｎ系電気めっき鋼板の問題点を解決するために、本発
明者が鋭意研究を行い、検討を重ねた結果、製造された
Ｚｎ系電気めっき鋼板の表面外観品質を損ねることがな
く、かつ、生産性を低下させることがない化成処理性に
優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法を開発したので
ある。
【００１５】
【課題を解決するための手段】本発明に係る化成処理性
に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法は、鋼板の両
面または片面にＺｎ電気めっき層またはＺｎ系電気めっ
き層を設けた後、同一ラインにおいて連続的にｐＨが
２.５〜５.５およびＮｉイオンおよび／またはＣｏイオ
ンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱酸性液中に無通電浸
漬することを特徴とする化成処理性に優れたＺｎ系電気
めっき鋼板の製造方法を第１の発明とし、鋼板の両面ま
たは片面の最表層にＺｎ電気めっき層またはＺｎ系電気
めっき層を設けた後、同一ラインにおいて連続的にｐＨ
が２.５〜５.５およびＮｉイオンおよび／またはＣｏイ
オンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱酸性液中に無通電
浸漬することを特徴とする化成処理性に優れたＺｎ系電
気めっき鋼板の製造方法を第２の発明とする２つの発明
よりなるものである。
に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法は、鋼板の両
面または片面にＺｎ電気めっき層またはＺｎ系電気めっ
き層を設けた後、同一ラインにおいて連続的にｐＨが
２.５〜５.５およびＮｉイオンおよび／またはＣｏイオ
ンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱酸性液中に無通電浸
漬することを特徴とする化成処理性に優れたＺｎ系電気
めっき鋼板の製造方法を第１の発明とし、鋼板の両面ま
たは片面の最表層にＺｎ電気めっき層またはＺｎ系電気
めっき層を設けた後、同一ラインにおいて連続的にｐＨ
が２.５〜５.５およびＮｉイオンおよび／またはＣｏイ
オンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱酸性液中に無通電
浸漬することを特徴とする化成処理性に優れたＺｎ系電
気めっき鋼板の製造方法を第２の発明とする２つの発明
よりなるものである。
【００１６】以下、本発明にかかる化成処理性に優れた
Ｚｎ系電気めっき鋼板の製造方法について詳細に説明す
る。
Ｚｎ系電気めっき鋼板の製造方法について詳細に説明す
る。
【００１７】通常、めっきを行った後の、Ｚｎ系電気め
っき鋼板の表面には、亜鉛の水酸化皮膜が不均一に存在
しており、このようにＺｎ系電気めっき鋼板表面に存在
している不均一な水酸化皮膜は、化成処理時の処理条件
によっては完全には除去することができず、化成処理後
の流れむらがめっき鋼板表面に残ると考えられる。
っき鋼板の表面には、亜鉛の水酸化皮膜が不均一に存在
しており、このようにＺｎ系電気めっき鋼板表面に存在
している不均一な水酸化皮膜は、化成処理時の処理条件
によっては完全には除去することができず、化成処理後
の流れむらがめっき鋼板表面に残ると考えられる。
【００１８】そのため、Ｚｎ系電気めっき鋼板を酸性溶
液に浸漬することにより、このめっき鋼板のめっき層表
面に存在する水酸化皮膜が除去されることになり、化成
処理後のめっき層表面の流れむらを低減させることがで
きる。
液に浸漬することにより、このめっき鋼板のめっき層表
面に存在する水酸化皮膜が除去されることになり、化成
処理後のめっき層表面の流れむらを低減させることがで
きる。
【００１９】しかしながら、Ｚｎ系電気めっき鋼板のめ
っき層表面の水酸化皮膜を溶解、除去しただけでは、化
成処理を行った場合に化成処理時の諸条件、例えば、脱
脂、表面調整、化成処理後に発生する流れむらを完全に
は改善されていない。
っき層表面の水酸化皮膜を溶解、除去しただけでは、化
成処理を行った場合に化成処理時の諸条件、例えば、脱
脂、表面調整、化成処理後に発生する流れむらを完全に
は改善されていない。
【００２０】この原因として、製造時から化成処理を行
う時までの間にＺｎ系電気めっき鋼板のめっき層表面に
再び酸化皮膜が不均一に生成して、化成処理時の反応が
不均一になることや、表面調整が不均一に行われたり、
化成処理時の液の流れの乱れ等により化成処理皮膜の生
成反応が不均一になることであると推測される。
う時までの間にＺｎ系電気めっき鋼板のめっき層表面に
再び酸化皮膜が不均一に生成して、化成処理時の反応が
不均一になることや、表面調整が不均一に行われたり、
化成処理時の液の流れの乱れ等により化成処理皮膜の生
成反応が不均一になることであると推測される。
【００２１】そして、本発明に係る化成処理性に優れた
Ｚｎ系電気めっき鋼板の製造方法においては、Ｚｎ系め
っき鋼板のめっき層表面の水酸化皮膜の除去を目的とし
て弱酸性溶液中における浸漬処理を行う過程において、
Ｎｉイオンおよび／またはＣｏイオンを含有する弱酸性
溶液に浸漬することにより、化成処理後の流れむらが著
しく改善されることがわかった。
Ｚｎ系電気めっき鋼板の製造方法においては、Ｚｎ系め
っき鋼板のめっき層表面の水酸化皮膜の除去を目的とし
て弱酸性溶液中における浸漬処理を行う過程において、
Ｎｉイオンおよび／またはＣｏイオンを含有する弱酸性
溶液に浸漬することにより、化成処理後の流れむらが著
しく改善されることがわかった。
【００２２】本発明に係る化成処理性に優れたＺｎ系電
気めっき鋼板の製造方法における機構については定かで
はないが、弱酸性溶液中にＺｎ系電気めっき鋼板を浸漬
する場合に、めっき層表面にＮｉイオンおよび／または
Ｃｏイオンが析出するかまたは吸着される。
気めっき鋼板の製造方法における機構については定かで
はないが、弱酸性溶液中にＺｎ系電気めっき鋼板を浸漬
する場合に、めっき層表面にＮｉイオンおよび／または
Ｃｏイオンが析出するかまたは吸着される。
【００２３】その後時間が経過してもめっき層表面に酸
化皮膜が生成するのを防止するとともに、化成処理時の
反応性を均一にすることにより、化成処理後の燐酸塩皮
膜の結晶形状が一定の水準に保たれ、化成処理時の流れ
むらおよび燐酸塩結晶の微細析出が防止できると考えら
れる。
化皮膜が生成するのを防止するとともに、化成処理時の
反応性を均一にすることにより、化成処理後の燐酸塩皮
膜の結晶形状が一定の水準に保たれ、化成処理時の流れ
むらおよび燐酸塩結晶の微細析出が防止できると考えら
れる。
【００２４】本発明に係る化成処理性に優れたＺｎ系電
気めっき鋼板の製造方法において、弱酸性溶液ｐＨおよ
びＮｉイオンおよび／またはＣｏイオンの濃度を限定し
た理由について説明する。
気めっき鋼板の製造方法において、弱酸性溶液ｐＨおよ
びＮｉイオンおよび／またはＣｏイオンの濃度を限定し
た理由について説明する。
【００２５】弱酸性溶液のｐＨを２.５〜５.５の弱酸性
としたのは、ｐＨが２.５未満ではＺｎ系電気めっき鋼
板のめっき層表面のＺｎの水酸化皮膜ばかりではなく、
めっき層自体をも溶解、除去されてしまい、めっき付着
量を著しく減少させてしまうため、生産性が悪化すると
ともに流れむら等の反応むらの生成により製品外観を著
しく損ね、また、ｐＨが５.５を越えるような大きな場
合には、めっき層表面のＺｎの水酸化皮膜の除去が不充
分であり、化成処理の流れむらに対する改善効果が期待
できなくなる。よって、弱酸性溶液のｐＨは２.５〜５.
５とする。
としたのは、ｐＨが２.５未満ではＺｎ系電気めっき鋼
板のめっき層表面のＺｎの水酸化皮膜ばかりではなく、
めっき層自体をも溶解、除去されてしまい、めっき付着
量を著しく減少させてしまうため、生産性が悪化すると
ともに流れむら等の反応むらの生成により製品外観を著
しく損ね、また、ｐＨが５.５を越えるような大きな場
合には、めっき層表面のＺｎの水酸化皮膜の除去が不充
分であり、化成処理の流れむらに対する改善効果が期待
できなくなる。よって、弱酸性溶液のｐＨは２.５〜５.
５とする。
【００２５】Ｎｉイオンおよび／またはＣｏイオンの濃
度を１０〜１５０ｇ／ｌとしたのは、このイオン濃度が
１０ｇ／ｌ未満では化成処理後の流れむらを改善する効
果を期待できず、また、１５０ｇ／ｌを越えると化成処
理後の燐酸塩結晶が微細化になりすぎて、付着量の減少
を招来し、処理後の外観が低下する。よって、Ｎｉイオ
ンおよび／またはＣｏイオンの濃度を１０〜１５０ｇ／
ｌとする。
度を１０〜１５０ｇ／ｌとしたのは、このイオン濃度が
１０ｇ／ｌ未満では化成処理後の流れむらを改善する効
果を期待できず、また、１５０ｇ／ｌを越えると化成処
理後の燐酸塩結晶が微細化になりすぎて、付着量の減少
を招来し、処理後の外観が低下する。よって、Ｎｉイオ
ンおよび／またはＣｏイオンの濃度を１０〜１５０ｇ／
ｌとする。
【００２６】そして、本発明に係る化成処理性に優れた
Ｚｎ系電気めっき鋼板の製造方法において、弱酸性溶液
の主成分は、特に限定的ではないが、例えば、硫酸、塩
酸、燐酸および燐酸二水素ナトリウム等を上げることが
できる。
Ｚｎ系電気めっき鋼板の製造方法において、弱酸性溶液
の主成分は、特に限定的ではないが、例えば、硫酸、塩
酸、燐酸および燐酸二水素ナトリウム等を上げることが
できる。
【００２７】また、弱酸性溶液に添加されるＮｉイオ
ン、Ｃｏイオンの添加物としては、特に限定的ではない
が、例えば、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケ
ル、炭酸コバルト、硝酸コバルト、等の弱酸性溶液に可
溶な金属塩が挙げられる。
ン、Ｃｏイオンの添加物としては、特に限定的ではない
が、例えば、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッケ
ル、炭酸コバルト、硝酸コバルト、等の弱酸性溶液に可
溶な金属塩が挙げられる。
【００２８】なお、本発明に係る化成処理性に優れたＺ
ｎ系電気めっき鋼板の製造方法において、Ｚｎ系電気め
っき鋼板の弱酸性溶液への浸漬時間については、特に規
定はないが、通常の製造ラインに使用されることを考慮
すると、０.５〜２.０秒とするのが適当である。
ｎ系電気めっき鋼板の製造方法において、Ｚｎ系電気め
っき鋼板の弱酸性溶液への浸漬時間については、特に規
定はないが、通常の製造ラインに使用されることを考慮
すると、０.５〜２.０秒とするのが適当である。
【００２９】
【実 施 例】本発明に係る化成処理性に優れたＺｎ系
電気めっき鋼板の製造方法の実施例を説明する。
電気めっき鋼板の製造方法の実施例を説明する。
【００３０】
【実 施 例 １】普通の電気めっき法により、付着量が
２０ｇ／ｍ2の亜鉛電気めっき鋼板（板厚０.７ｍｍ）を
作成し、これを供試材として表１および表２に示す弱酸
性溶液ｐＨとＮｉイオン濃度、Ｃｏイオン濃度、および
（Ｎｉ＋Ｃｏ）イオン濃度に調整した溶液に浸漬を行っ
た鋼板の化成処理後の外観と燐酸塩付着量について調査
を行った。表１および表２に処理後の外観評価結果と燐
酸塩処理後の外観評価結果を示してある。
２０ｇ／ｍ2の亜鉛電気めっき鋼板（板厚０.７ｍｍ）を
作成し、これを供試材として表１および表２に示す弱酸
性溶液ｐＨとＮｉイオン濃度、Ｃｏイオン濃度、および
（Ｎｉ＋Ｃｏ）イオン濃度に調整した溶液に浸漬を行っ
た鋼板の化成処理後の外観と燐酸塩付着量について調査
を行った。表１および表２に処理後の外観評価結果と燐
酸塩処理後の外観評価結果を示してある。
【００３１】
【表１】
【００３２】
【表２】
【００３３】
【実 施 例 ２】板厚０.７ｍｍの冷間圧延鋼板上に付着
量が２０ｇ／ｍ2のＺｎ−Ｎｉ電気めっきを設けた後、
さらにその上に付着量が５ｇ／ｍ2の電気亜鉛めっきを
設けた鋼板を供試材として、表３および表４に示すｐＨ
およびＮｉイオン濃度、Ｃｏイオン濃度および（Ｎｉ＋
Ｃｏ）イオン濃度を調整した弱酸性溶液に浸漬する処理
を行った。表３および表４に処理後の外観評価結果と燐
酸塩処理後の外観評価結果を示してある。
量が２０ｇ／ｍ2のＺｎ−Ｎｉ電気めっきを設けた後、
さらにその上に付着量が５ｇ／ｍ2の電気亜鉛めっきを
設けた鋼板を供試材として、表３および表４に示すｐＨ
およびＮｉイオン濃度、Ｃｏイオン濃度および（Ｎｉ＋
Ｃｏ）イオン濃度を調整した弱酸性溶液に浸漬する処理
を行った。表３および表４に処理後の外観評価結果と燐
酸塩処理後の外観評価結果を示してある。
【００３４】
【表３】
【００３５】
【表４】
【００３６】（測定方法）処理液中のＮｉイオン濃度お
よびＣｏイオン濃度は原子吸光法を用いて測定した。ま
た、化成処理整は日本ペイント製の燐酸塩処理液ＳＤ２
０００（ディップ方式）を用いて行った。この化成処理
性の評価は、外観を目視判定するとともに、クロム酸ア
ンモン溶液を用いて燐酸塩皮膜を溶解し、重量法により
付着量を測定した。
よびＣｏイオン濃度は原子吸光法を用いて測定した。ま
た、化成処理整は日本ペイント製の燐酸塩処理液ＳＤ２
０００（ディップ方式）を用いて行った。この化成処理
性の評価は、外観を目視判定するとともに、クロム酸ア
ンモン溶液を用いて燐酸塩皮膜を溶解し、重量法により
付着量を測定した。
【００３７】表１、表２、表３および表４における外観
評価基準は次の通りである。 ＜浸漬処理後の外観評価基準＞ ○・・・外観は均一でむらなし △・・・外観の一部にむらがある、または、全体的に薄
くむらがある ×・・・外観のむらが著しい ＜化成処理後の外観評価基準＞ ○・・・外観は均一でむらなし △・・・外観の一部にむらがある、または、全体的に薄
くむらがある ×・・・外観のむらが著しい
評価基準は次の通りである。 ＜浸漬処理後の外観評価基準＞ ○・・・外観は均一でむらなし △・・・外観の一部にむらがある、または、全体的に薄
くむらがある ×・・・外観のむらが著しい ＜化成処理後の外観評価基準＞ ○・・・外観は均一でむらなし △・・・外観の一部にむらがある、または、全体的に薄
くむらがある ×・・・外観のむらが著しい
【００３８】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は化成処理
性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法は上記の構
成であるから、製品外観の低下およびめっき後の著しい
めっき溶解を招くこともなく、化成処理後の外観むらを
改善することが可能であり、生産性に優れたＺｎ系電気
めっき鋼板を製造することができるという効果がある。
性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法は上記の構
成であるから、製品外観の低下およびめっき後の著しい
めっき溶解を招くこともなく、化成処理後の外観むらを
改善することが可能であり、生産性に優れたＺｎ系電気
めっき鋼板を製造することができるという効果がある。
Claims (2)
- 【請求項１】鋼板の両面または片面にＺｎ電気めっき層
またはＺｎ系電気めっき層を設けた後、同一ラインにお
いて連続的にｐＨが２.５〜５.５およびＮｉイオンおよ
び／またはＣｏイオンを１０〜１５０ｇ／ｌ含有する弱
酸性液中に無通電浸漬することを特徴とする化成処理性
に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項２】鋼板の両面または片面の最表層にＺｎ電気
めっき層またはＺｎ系電気めっき層を設けた後、同一ラ
インにおいて連続的にｐＨが２.５〜５.５およびＮｉイ
オンおよび／またはＣｏイオンを１０〜１５０ｇ／ｌ含
有する弱酸性液中に無通電浸漬することを特徴とする化
成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4486795A JPH08218195A (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | 化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4486795A JPH08218195A (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | 化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08218195A true JPH08218195A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12703455
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4486795A Withdrawn JPH08218195A (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | 化成処理性に優れたＺｎ系電気めっき鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08218195A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11140684A (ja) * | 1997-11-07 | 1999-05-25 | Nkk Corp | 優れた外観を有する電気亜鉛めっき鋼板およびその製造 方法 |
| JP2006265578A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Jfe Steel Kk | 化成処理用亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法、並びに化成処理鋼板 |
-
1995
- 1995-02-09 JP JP4486795A patent/JPH08218195A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11140684A (ja) * | 1997-11-07 | 1999-05-25 | Nkk Corp | 優れた外観を有する電気亜鉛めっき鋼板およびその製造 方法 |
| JP2006265578A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Jfe Steel Kk | 化成処理用亜鉛系めっき鋼板およびその製造方法、並びに化成処理鋼板 |
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