JPH08218070A - 反強誘電性液晶組成物 - Google Patents
反強誘電性液晶組成物Info
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- JPH08218070A JPH08218070A JP7021774A JP2177495A JPH08218070A JP H08218070 A JPH08218070 A JP H08218070A JP 7021774 A JP7021774 A JP 7021774A JP 2177495 A JP2177495 A JP 2177495A JP H08218070 A JPH08218070 A JP H08218070A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 広い温度範囲にわたって大幅に応答速度を改
善することができる反強誘電性液晶組成物である。 【構成】 下記一般式(1) で表される反強誘電性液晶に
下記一般式(2) で表される光学活性化合物を混合してな
る反強誘電性液晶組成物。 【化1】 (式(1) のmは5以上の整数、nは1以上の整数であ
り、式(2) のpは4以上の整数、X1, X2はH又は何れか
一つがF原子であり、ZがCH3 のとき、qは0、sは4
以上の整数、Zが CF3のとき、qは1、rは5以上の整
数、sは1以上の整数である。)
善することができる反強誘電性液晶組成物である。 【構成】 下記一般式(1) で表される反強誘電性液晶に
下記一般式(2) で表される光学活性化合物を混合してな
る反強誘電性液晶組成物。 【化1】 (式(1) のmは5以上の整数、nは1以上の整数であ
り、式(2) のpは4以上の整数、X1, X2はH又は何れか
一つがF原子であり、ZがCH3 のとき、qは0、sは4
以上の整数、Zが CF3のとき、qは1、rは5以上の整
数、sは1以上の整数である。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な反強誘電性液晶組
成物、及びそれを用いた液晶表示素子に関する。
成物、及びそれを用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、低電圧作動性、低消費
電力性、薄型表示が可能である事等により、現在までに
各種の小型表示素子に利用されてきた。さらに、昨今で
は情報、OA関連機器分野、あるいは、テレビ分野への液
晶表示素子の応用、用途拡大に伴って、これまでの CRT
表示素子を上回る表示容量、表示品質を持つ高性能大型
液晶表示素子の要求が、非常に強くなってきている。
電力性、薄型表示が可能である事等により、現在までに
各種の小型表示素子に利用されてきた。さらに、昨今で
は情報、OA関連機器分野、あるいは、テレビ分野への液
晶表示素子の応用、用途拡大に伴って、これまでの CRT
表示素子を上回る表示容量、表示品質を持つ高性能大型
液晶表示素子の要求が、非常に強くなってきている。
【0003】しかしながら、現在のネマチック液晶を使
用する限りにおいては、アクテイブマトリックス駆動液
晶表示素子では、製造プロセスの複雑さと歩留りの低さ
等の問題により、その大型化、低コスト化は容易ではな
い。又、単純マトリックス駆動の STN型液晶表示素子に
しても、大容量駆動は必ずしも容易ではなく、応答時間
にも限界があり動画表示は困難である。更にネマチック
液晶を用いた表示素子は、視野角が狭いということが、
大きな問題になってきている。従って、ネマチック液晶
を用いた表示素子は、上記の高性能大型液晶表示素子へ
の要求を、満足するものとはいい難いのが実状である。
用する限りにおいては、アクテイブマトリックス駆動液
晶表示素子では、製造プロセスの複雑さと歩留りの低さ
等の問題により、その大型化、低コスト化は容易ではな
い。又、単純マトリックス駆動の STN型液晶表示素子に
しても、大容量駆動は必ずしも容易ではなく、応答時間
にも限界があり動画表示は困難である。更にネマチック
液晶を用いた表示素子は、視野角が狭いということが、
大きな問題になってきている。従って、ネマチック液晶
を用いた表示素子は、上記の高性能大型液晶表示素子へ
の要求を、満足するものとはいい難いのが実状である。
【0004】このような状況のなかで、高速液晶表示素
子として強誘電性液晶を用いた液晶表示素子が注目され
ている。クラ−クとラガバ−ルにより発表された、表面
安定化型強誘電性液晶(SSFLC) 素子は、その従来にない
速い応答速度と広い視野角を有する事が注目され、その
スイッチング特性に関しては詳細に検討されおり、種々
の物性定数を最適化するため、多くの強誘電性液晶が合
成されている。しかしながら、実際にはしきい値特性が
不十分である、層の構造がシェブロン構造をしているな
どからコントラストが不良である、高速応答が実現され
ていない、配向制御が困難で SSFLCの最大の特徴の1つ
である双安定性の実現が容易でない、機械的衝撃に依っ
て配向が破壊されそれの回復が困難であるなどの問題が
ある。実用化にはこれらの問題の克服が必要である。
子として強誘電性液晶を用いた液晶表示素子が注目され
ている。クラ−クとラガバ−ルにより発表された、表面
安定化型強誘電性液晶(SSFLC) 素子は、その従来にない
速い応答速度と広い視野角を有する事が注目され、その
スイッチング特性に関しては詳細に検討されおり、種々
の物性定数を最適化するため、多くの強誘電性液晶が合
成されている。しかしながら、実際にはしきい値特性が
不十分である、層の構造がシェブロン構造をしているな
どからコントラストが不良である、高速応答が実現され
ていない、配向制御が困難で SSFLCの最大の特徴の1つ
である双安定性の実現が容易でない、機械的衝撃に依っ
て配向が破壊されそれの回復が困難であるなどの問題が
ある。実用化にはこれらの問題の克服が必要である。
【0005】これとは別に、SSFLC と異なるスイッチン
グ機構の素子の開発も、同時に進められている。反強誘
電相を有する液晶物質(以下、反強誘電性液晶物質と呼
ぶ)の三安定状態間のスイッチングも、これらの新しい
スイッチング機構の1つである(Japanese Journal of A
pplied Physics, Vol.27, pp.L729,1988) 。
グ機構の素子の開発も、同時に進められている。反強誘
電相を有する液晶物質(以下、反強誘電性液晶物質と呼
ぶ)の三安定状態間のスイッチングも、これらの新しい
スイッチング機構の1つである(Japanese Journal of A
pplied Physics, Vol.27, pp.L729,1988) 。
【0006】反強誘電性液晶素子は、3つの安定な状態
を有する。すなわち、強誘電性液晶素子で見られる2つ
のユニフォ−ム状態(Ur,Ul) と第三状態である。この第
三状態が、反強誘電相であることをChandaniらが報告し
ている(Japanese Journal of Applied Physics, Vol.2
8, pp.L1261, 1989、Japanese Journal of Applied Phy
sics, Vol.28, pp.L1265, 1989)。このような三安定状
態間のスイッチングが、反強誘電性液晶素子の第1の特
徴である。反強誘電性液晶素子の第2の特徴は、印加電
圧に対して明確なしきい値が存在することである。更
に、メモリ−性を有しており、これが反強誘電性液晶素
子の第3の特徴である。これらの優れた特徴を利用する
ことにより、応答速度が速く、コントラストが良好な液
晶表示素子を実現できる。
を有する。すなわち、強誘電性液晶素子で見られる2つ
のユニフォ−ム状態(Ur,Ul) と第三状態である。この第
三状態が、反強誘電相であることをChandaniらが報告し
ている(Japanese Journal of Applied Physics, Vol.2
8, pp.L1261, 1989、Japanese Journal of Applied Phy
sics, Vol.28, pp.L1265, 1989)。このような三安定状
態間のスイッチングが、反強誘電性液晶素子の第1の特
徴である。反強誘電性液晶素子の第2の特徴は、印加電
圧に対して明確なしきい値が存在することである。更
に、メモリ−性を有しており、これが反強誘電性液晶素
子の第3の特徴である。これらの優れた特徴を利用する
ことにより、応答速度が速く、コントラストが良好な液
晶表示素子を実現できる。
【0007】又、もう一つの大きな特徴として、層構造
が、電界により容易にスイッチングする事があげられる
(Japanese Journal of Applied Physics, Vol.28, pp.L
119,1989、Japanese Journal of Applied Physics, Vo
l.29, pp.L111, 1990) 。このことにより、欠陥が極め
て少なく、配向の自己修復能力のある液晶表示素子の作
製が可能となり、コントラストに優れた液晶素子を実現
できる。更に、強誘電性液晶では殆ど不可能である電圧
階調が、反強誘電性液晶では可能であることが実証さ
れ、フルカラー化への道が開け、一層反強誘電性液晶の
重要性が増してきている(第4回強誘電性液晶国際会議
予稿集、77頁、1993) 。
が、電界により容易にスイッチングする事があげられる
(Japanese Journal of Applied Physics, Vol.28, pp.L
119,1989、Japanese Journal of Applied Physics, Vo
l.29, pp.L111, 1990) 。このことにより、欠陥が極め
て少なく、配向の自己修復能力のある液晶表示素子の作
製が可能となり、コントラストに優れた液晶素子を実現
できる。更に、強誘電性液晶では殆ど不可能である電圧
階調が、反強誘電性液晶では可能であることが実証さ
れ、フルカラー化への道が開け、一層反強誘電性液晶の
重要性が増してきている(第4回強誘電性液晶国際会議
予稿集、77頁、1993) 。
【0008】以上のように、反強誘電性液晶は優れた特
性を持つことが明らかになってきているが、一方、応答
速度のより一層の向上が望まれている。従来提案されて
きた反強誘電性液晶は、あるレベルの表示素子の実現に
十分な応答速度を有しているが、走査線数の多い高精細
表示素子を実現しようとした場合、応答速度はまだ不十
分であり、より一層の高速化が必要である。更に実用上
反強誘電性液晶における、反強誘電相の温度範囲は室温
付近を中心にしてできるだけ広いことが望ましい。従
来、応答速度が速くかつ実用可能な温度範囲を有すると
いう両方の性質を兼ね備えた材料は非常に少なく、また
応答速度、温度範囲両方の面でまだ不十分なものであっ
た。
性を持つことが明らかになってきているが、一方、応答
速度のより一層の向上が望まれている。従来提案されて
きた反強誘電性液晶は、あるレベルの表示素子の実現に
十分な応答速度を有しているが、走査線数の多い高精細
表示素子を実現しようとした場合、応答速度はまだ不十
分であり、より一層の高速化が必要である。更に実用上
反強誘電性液晶における、反強誘電相の温度範囲は室温
付近を中心にしてできるだけ広いことが望ましい。従
来、応答速度が速くかつ実用可能な温度範囲を有すると
いう両方の性質を兼ね備えた材料は非常に少なく、また
応答速度、温度範囲両方の面でまだ不十分なものであっ
た。
【0009】ここで、反強誘電性液晶の場合、反強誘電
状態から強誘電状態へ、強誘電状態から反強誘電状態へ
の二つのスイッチングが存在する。この電圧による二つ
のスイッチング速度、即ち、応答速度が表示素子の表示
品質を決める重要な因子となる。反強誘電状態から強誘
電状態への応答速度(以下、応答速度I と記す)は、例
えば、線順次走査する単純マトリックス駆動において、
走査線一ライン当りの書き込み速度となるので一画面を
構成する走査線数を決定することになり重要である。応
答速度I が速ければ速いほど走査線数を増やすことがで
き、高精細素子の実現が可能となる。
状態から強誘電状態へ、強誘電状態から反強誘電状態へ
の二つのスイッチングが存在する。この電圧による二つ
のスイッチング速度、即ち、応答速度が表示素子の表示
品質を決める重要な因子となる。反強誘電状態から強誘
電状態への応答速度(以下、応答速度I と記す)は、例
えば、線順次走査する単純マトリックス駆動において、
走査線一ライン当りの書き込み速度となるので一画面を
構成する走査線数を決定することになり重要である。応
答速度I が速ければ速いほど走査線数を増やすことがで
き、高精細素子の実現が可能となる。
【0010】また、強誘電状態から反強誘電状態への応
答速度(以下、応答速度IIと記す)は、素子の駆動方法
の設計により必要とされる速度は変わる。例えば、オフ
セット電圧の設定電圧によって変わるものである。しか
し、余りにも応答速度IIが速い場合は強誘電状態を維持
(明或は暗状態の維持)できず、逆に余りにも遅い場合
には強誘電状態から反強誘電状態への変化(明或は暗状
態から暗或は明状態への書換え)が起こらず、不都合と
なる。応答速度IIは、駆動方法を決定した後に最適な値
を設定することになる。以上、高精細素子の実現のため
には、応答速度I が速いことが重要である。
答速度(以下、応答速度IIと記す)は、素子の駆動方法
の設計により必要とされる速度は変わる。例えば、オフ
セット電圧の設定電圧によって変わるものである。しか
し、余りにも応答速度IIが速い場合は強誘電状態を維持
(明或は暗状態の維持)できず、逆に余りにも遅い場合
には強誘電状態から反強誘電状態への変化(明或は暗状
態から暗或は明状態への書換え)が起こらず、不都合と
なる。応答速度IIは、駆動方法を決定した後に最適な値
を設定することになる。以上、高精細素子の実現のため
には、応答速度I が速いことが重要である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】実用上、反強誘電性液
晶は、上述したようにより一層の応答速度の向上と、反
強誘電相の温度範囲の拡大が必要である。応答速度は、
M. Nakagawa によれば反強誘電性液晶の場合、液晶分子
の回転粘性に依存することが示されている(Masahiro N
akagawa, Japanese Journal ofApplied Physics,30,175
9(1991))。即ち粘性が低いほど応答速度が速くなること
が示されている。
晶は、上述したようにより一層の応答速度の向上と、反
強誘電相の温度範囲の拡大が必要である。応答速度は、
M. Nakagawa によれば反強誘電性液晶の場合、液晶分子
の回転粘性に依存することが示されている(Masahiro N
akagawa, Japanese Journal ofApplied Physics,30,175
9(1991))。即ち粘性が低いほど応答速度が速くなること
が示されている。
【0012】この問題に対する具体策の一つとしては、
比較的低粘性の化合物を液晶組成物に添加し、組成物全
体の粘性を低下させ、もって応答速度の改善を計ろうと
する試みが考えられる。この方法が、現在のところ最も
現実的な解決策になり得ると考えらるが、この方法は反
強誘電相の上限温度を低下させる傾向があり、応答速度
は改善されても反強誘電相の温度範囲の面で問題が生じ
て来る。一般にディスプレーとしての反強誘電性液晶素
子を考えたとき、バックライトにより素子の温度は少な
くとも40℃ぐらいになると考えられる。従って、正常な
素子の駆動のためには反強誘電相の上限温度は少なくと
も40℃以上必要であり、望ましくは50℃以上必要であ
る。
比較的低粘性の化合物を液晶組成物に添加し、組成物全
体の粘性を低下させ、もって応答速度の改善を計ろうと
する試みが考えられる。この方法が、現在のところ最も
現実的な解決策になり得ると考えらるが、この方法は反
強誘電相の上限温度を低下させる傾向があり、応答速度
は改善されても反強誘電相の温度範囲の面で問題が生じ
て来る。一般にディスプレーとしての反強誘電性液晶素
子を考えたとき、バックライトにより素子の温度は少な
くとも40℃ぐらいになると考えられる。従って、正常な
素子の駆動のためには反強誘電相の上限温度は少なくと
も40℃以上必要であり、望ましくは50℃以上必要であ
る。
【0013】本発明はこの様な観点からなされたもので
あり、下記した一般式(2) で示される特に低粘性とは考
えられない反強誘電性液晶を、反強誘電性液晶組成物の
成分として含有させたとき、広い温度範囲で反強誘電相
を存在させることができ、かつ非常に高速な反強誘電性
液晶組成物を得ることができることを見いだし、本発明
を完成したものである。
あり、下記した一般式(2) で示される特に低粘性とは考
えられない反強誘電性液晶を、反強誘電性液晶組成物の
成分として含有させたとき、広い温度範囲で反強誘電相
を存在させることができ、かつ非常に高速な反強誘電性
液晶組成物を得ることができることを見いだし、本発明
を完成したものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1) で表される反強誘電性液晶に下記一般式
(2) で表される反強誘電性液晶を混合してなる反強誘電
性液晶組成物である。 (式(1) のmは5以上の整数、nは1以上の整数であ
り、式(2) のpは4以上の整数、X1, X2はH又は何れか
一つがF原子であり、ZがCH3 のとき、qは0、sは4
以上の整数、Zが CF3のとき、qは1、rは5以上の整
数、sは1以上の整数である。)
記一般式(1) で表される反強誘電性液晶に下記一般式
(2) で表される反強誘電性液晶を混合してなる反強誘電
性液晶組成物である。 (式(1) のmは5以上の整数、nは1以上の整数であ
り、式(2) のpは4以上の整数、X1, X2はH又は何れか
一つがF原子であり、ZがCH3 のとき、qは0、sは4
以上の整数、Zが CF3のとき、qは1、rは5以上の整
数、sは1以上の整数である。)
【0015】本発明では、該一般式(1) のRの炭素数が
8〜10であることが望ましく、また、mが5〜8である
ことが望ましい。本発明の該一般式(2) で表される反強
誘電性液晶において、Zが CH3のとき、qは4〜8であ
ること、Zが CF3のとき、rが5〜8であることが望ま
しい。本発明の該一般式(2) で表される反強誘電性液晶
の混合量は、用いる反強誘電性液晶の種類等によって一
義的に混合割合を決めることは困難であるが反強誘電性
液晶組成物の 1〜70モル%、より望ましくは 1〜60モル
%、特に10〜60モル%がよい。
8〜10であることが望ましく、また、mが5〜8である
ことが望ましい。本発明の該一般式(2) で表される反強
誘電性液晶において、Zが CH3のとき、qは4〜8であ
ること、Zが CF3のとき、rが5〜8であることが望ま
しい。本発明の該一般式(2) で表される反強誘電性液晶
の混合量は、用いる反強誘電性液晶の種類等によって一
義的に混合割合を決めることは困難であるが反強誘電性
液晶組成物の 1〜70モル%、より望ましくは 1〜60モル
%、特に10〜60モル%がよい。
【0016】本発明の反強誘電性液晶組成物の高温側の
反強誘電相への相転移温度が40℃以上であることが望ま
しい。液晶の配向状態の良否は、スメクチックA相の存
在の有無に左右され易いが、スメクチックA相が存在し
た方が欠陥のない配向が得られ、コントラストに優れた
表示素子が得られる。従って、反強誘電性液晶組成物と
しては、反強誘電相より高温側にスメクチックA相を有
していることが望ましい。そして、スメクチックA相か
ら反強誘電相への転移温度が40℃以上であることが望ま
しい。他方、低温側の反強誘電相からより高次の相ある
いは結晶相への転移温度が0℃以下であるが望ましい。
そして、本発明の反強誘電性液晶組成物は、1対の電極
基板間に配置し、広い温度範囲で好適に駆動できる反強
誘電性液晶表示素子とすることができる。
反強誘電相への相転移温度が40℃以上であることが望ま
しい。液晶の配向状態の良否は、スメクチックA相の存
在の有無に左右され易いが、スメクチックA相が存在し
た方が欠陥のない配向が得られ、コントラストに優れた
表示素子が得られる。従って、反強誘電性液晶組成物と
しては、反強誘電相より高温側にスメクチックA相を有
していることが望ましい。そして、スメクチックA相か
ら反強誘電相への転移温度が40℃以上であることが望ま
しい。他方、低温側の反強誘電相からより高次の相ある
いは結晶相への転移温度が0℃以下であるが望ましい。
そして、本発明の反強誘電性液晶組成物は、1対の電極
基板間に配置し、広い温度範囲で好適に駆動できる反強
誘電性液晶表示素子とすることができる。
【0017】本発明で用いる上記一般式(1) 、(2) で示
される反強誘電性液晶は、既に本発明者らが示した方法
によって簡便に製造することができる(特開平4-198155
号、同6-116208号)。例えば、一般式(1) に示される反
強誘電性液晶は、次のような方法によって製造される。 (1) AcO-Ph(F)-COOH + SOCl2 → AcO-Ph(F)-COCl (2) (1) + HOC*H(CF3)(CH2)mOCnH2n+1 → AcO-Ph(F)-COOC*H(CF3)(CH2)mOCnH2n+1 (3) (2) + C6H5-CH2NH2 → HO-Ph(F)-COOC*H(CF3)(CH2)mOCnH2n+1 (4) RO-Ph-Ph-COOH + SOCl2 → RO-Ph-Ph-COCl (5) (3) + (4) → 反強誘電性液晶 上記において、AcO-は CH3COO-基、Ph(F) は2-又は3-位
にF置換していてもよい1,4-フェニレン基、C*は不斉炭
素、Ph- は1,4-フェニレン基、R は直鎖アルキル基をそ
れぞれ示す。
される反強誘電性液晶は、既に本発明者らが示した方法
によって簡便に製造することができる(特開平4-198155
号、同6-116208号)。例えば、一般式(1) に示される反
強誘電性液晶は、次のような方法によって製造される。 (1) AcO-Ph(F)-COOH + SOCl2 → AcO-Ph(F)-COCl (2) (1) + HOC*H(CF3)(CH2)mOCnH2n+1 → AcO-Ph(F)-COOC*H(CF3)(CH2)mOCnH2n+1 (3) (2) + C6H5-CH2NH2 → HO-Ph(F)-COOC*H(CF3)(CH2)mOCnH2n+1 (4) RO-Ph-Ph-COOH + SOCl2 → RO-Ph-Ph-COCl (5) (3) + (4) → 反強誘電性液晶 上記において、AcO-は CH3COO-基、Ph(F) は2-又は3-位
にF置換していてもよい1,4-フェニレン基、C*は不斉炭
素、Ph- は1,4-フェニレン基、R は直鎖アルキル基をそ
れぞれ示す。
【0018】上記製造法について、以下に簡単に説明す
る。(1) はフッ素置換あるいは無置換のp-アセトキシ安
息香酸の塩化チオニルによる塩素化反応である。(2) は
塩素化物(1) と光学活性アルコールとのエステル化反応
である。(3) は(2) のエステルの脱アセチル化である。
(4) はアルキルオキシビフェニルカルボン酸の塩素化反
応である。(5) は塩素化物(4) とフェノール(3) との反
応による液晶の生成である。
る。(1) はフッ素置換あるいは無置換のp-アセトキシ安
息香酸の塩化チオニルによる塩素化反応である。(2) は
塩素化物(1) と光学活性アルコールとのエステル化反応
である。(3) は(2) のエステルの脱アセチル化である。
(4) はアルキルオキシビフェニルカルボン酸の塩素化反
応である。(5) は塩素化物(4) とフェノール(3) との反
応による液晶の生成である。
【0019】
【効果】本発明は、新規な反強誘電性液晶組成物を提供
する。そして、本発明の新規な反強誘電性液晶組成物
は、広い温度範囲で反強誘電相を有しかつ高速応答を示
し、そのため表示品質の高い反強誘電性液晶表示素子を
実現できる。
する。そして、本発明の新規な反強誘電性液晶組成物
は、広い温度範囲で反強誘電相を有しかつ高速応答を示
し、そのため表示品質の高い反強誘電性液晶表示素子を
実現できる。
【0020】
【実施例】次に、実施例及び比較例を掲げて本発明を更
に具体的に説明する。 実施例1、2 一般式(1) に相当する下記の反強誘電性液晶 (以下、液
晶1Aと記す)に、一般式(2) に相当する下記の反強誘電
性液晶 (以下、液晶2Aと記す)をそれぞれ20モル%(実
施例1)、50モル%(実施例2)の割合で混合し液晶組
成物を得た。 液晶1A :C9H19-O-Ph-Ph-COO-Ph(3F)-COO-C*H(CF3)(CH
2)5OC2H5 液晶2A :CH3O(CH2)6-O-Ph-Ph-COO-Ph(3F)-COO-C*H(CH
3)C6H13 上記式中のPhは1,4-フェニレン基、Ph(3F)は、3-位(Xま
たはX2) がF置換された1,4-フェニレン基、C*は不斉炭
素を示す。
に具体的に説明する。 実施例1、2 一般式(1) に相当する下記の反強誘電性液晶 (以下、液
晶1Aと記す)に、一般式(2) に相当する下記の反強誘電
性液晶 (以下、液晶2Aと記す)をそれぞれ20モル%(実
施例1)、50モル%(実施例2)の割合で混合し液晶組
成物を得た。 液晶1A :C9H19-O-Ph-Ph-COO-Ph(3F)-COO-C*H(CF3)(CH
2)5OC2H5 液晶2A :CH3O(CH2)6-O-Ph-Ph-COO-Ph(3F)-COO-C*H(CH
3)C6H13 上記式中のPhは1,4-フェニレン基、Ph(3F)は、3-位(Xま
たはX2) がF置換された1,4-フェニレン基、C*は不斉炭
素を示す。
【0021】用いた液晶1A, 2A、製造した反強誘電性液
晶組成物について、相の同定、応答時間の測定を行った
結果を下記表1、2に示した。相の同定はテクスチャー
観察、DSC(示差走差熱量計)により行った。応答時
間を次のようにして測定した。ラビング処理したポリイ
ミド薄膜を有する ITO電極付の液晶セル(セル厚 1.8μ
m) に、等方相の状態で充填した。このセルを毎分1℃
で徐令してSA相で液晶を配向させた。セルを直交する偏
光板間に液晶の層方向がアナライザーまたはポーラライ
ザーと平行になるように設置した。液晶セルに、周波数
10Hz,35Vのステップ電圧を印加して、透過光変化が10
から90%変化するに要する時間を応答時間と定義して、
応答時間を測定した。
晶組成物について、相の同定、応答時間の測定を行った
結果を下記表1、2に示した。相の同定はテクスチャー
観察、DSC(示差走差熱量計)により行った。応答時
間を次のようにして測定した。ラビング処理したポリイ
ミド薄膜を有する ITO電極付の液晶セル(セル厚 1.8μ
m) に、等方相の状態で充填した。このセルを毎分1℃
で徐令してSA相で液晶を配向させた。セルを直交する偏
光板間に液晶の層方向がアナライザーまたはポーラライ
ザーと平行になるように設置した。液晶セルに、周波数
10Hz,35Vのステップ電圧を印加して、透過光変化が10
から90%変化するに要する時間を応答時間と定義して、
応答時間を測定した。
【0022】
【表1】 相 系 列 成分 モル比 液晶 1A I(83)SC*(77)SCA*(<-50)Cr 液晶 2A I(132)SA(108)SCA*(29)SIA*(-0.4)Cr 実施例1 I(95)SA(91)SC*(91)SCA*(<-20)Cr 1A/2A 80/20 〃 2 I(107)SA(98)SCA*(<-20)Cr 1A/2A 50/50 表の ( )内数字は温度(℃)、SAはスメクチックA相、
SC* はカイラルスメクチックC相(強誘電相)、SCA*は
反強誘電相、SIA*は反強誘電のスメクチックI相、Crは
結晶相を示す。表1から、液晶1AはSA相を有しないが、
液晶2Aを添加することによってSA相を有し、かつ、SCA*
相の温度範囲の広い組成物とすることが可能なことが分
かる。
SC* はカイラルスメクチックC相(強誘電相)、SCA*は
反強誘電相、SIA*は反強誘電のスメクチックI相、Crは
結晶相を示す。表1から、液晶1AはSA相を有しないが、
液晶2Aを添加することによってSA相を有し、かつ、SCA*
相の温度範囲の広い組成物とすることが可能なことが分
かる。
【0023】
【表2】 応答時間I 応答時間II 測定温度 液晶 1A 21 716 30 ℃ 液晶 2A 24 8 98 ℃*1 実施例1 57 2600 30 ℃ 〃 2 13 780 30 ℃ 応答時間I は反強誘電状態から強誘電状態への応答時間(単位;μ秒)。 応答時間IIは強誘電状態から反強誘電状態への応答時間(単位;μ秒)。 *1: 液晶2Aについて、転移温度の極近傍である30℃での応答速度の測定を試みた 結果、応答時間I ;204μ秒、応答時間II; 7245μ秒が得られた。
【0024】実施例3〜6 実施例1で用いた液晶1Aに、一般式(2) に相当する下記
の反強誘電性液晶をそれぞれ30モル%混合し液晶組成物
を得た。用いた液晶、製造した反強誘電性液晶組成物に
ついて、相の同定、応答時間の測定を同様に行った結果
を下記表3、4に示した。 液晶2B :CH3O(CH2)6-O-Ph-Ph-COO-Ph-COO-C*H(CH3)C6
H13 液晶2C :CH3O(CH2)6-O-Ph-Ph-COO-Ph-COO-C*H(CF3)(C
H2)5OC2H5 液晶2D :CH3O(CH2)6-O-Ph-Ph-COO-Ph(3F)-COO-C*H(CF
3)(CH2)5OC2H5 上記式中のPhは1,4-フェニレン基、Ph(3F)は3-位(X2)が
F置換された1,4-フェニレン基、C*は不斉炭素を示す。
の反強誘電性液晶をそれぞれ30モル%混合し液晶組成物
を得た。用いた液晶、製造した反強誘電性液晶組成物に
ついて、相の同定、応答時間の測定を同様に行った結果
を下記表3、4に示した。 液晶2B :CH3O(CH2)6-O-Ph-Ph-COO-Ph-COO-C*H(CH3)C6
H13 液晶2C :CH3O(CH2)6-O-Ph-Ph-COO-Ph-COO-C*H(CF3)(C
H2)5OC2H5 液晶2D :CH3O(CH2)6-O-Ph-Ph-COO-Ph(3F)-COO-C*H(CF
3)(CH2)5OC2H5 上記式中のPhは1,4-フェニレン基、Ph(3F)は3-位(X2)が
F置換された1,4-フェニレン基、C*は不斉炭素を示す。
【0025】
【表3】 相 系 列 成分 モル比 液晶 2B I(137)SA(97)SCA*(71)SIA*(38)Cr 〃 2C I(104)SA(97)SCA*(56)SIA*(42)Cr 〃 2D I(88)SA(60)SCA*(39)Cr 実施例3 I(107)SA(97)SCA*(<-20)Cr 1A/2B 70/30 〃 4 I(85)SA(84)SCA*(<-20)Cr 1A/2C 70/30 〃 5 I(81)SA(78)SCA*(<-20)Cr 1A/2D 70/30 相系列の表示方法は表1と同様である。
【0026】
【表4】 応答時間I 応答時間II 測定温度 液晶 2B 4 36 87 ℃ 〃 2C 5 4 87 ℃ 〃 2D 8 13 50 ℃ 実施例3 33 750 30 ℃ 〃 4 22 260 30 ℃ 〃 5 24 238 30 ℃ 応答時間I は反強誘電状態から強誘電状態への応答時間(単位;μ秒)。 応答時間IIは強誘電状態から反強誘電状態への応答時間(単位;μ秒)。
【0027】実施例6 一般式(1) に相当する下記の反強誘電性液晶 (液晶1B)
に、一般式(2) に相当する上記の液晶2Cを30モル%混合
し液晶組成物を得た。用いた液晶、製造した反強誘電性
液晶組成物について、相の同定、応答時間の測定を同様
に行った結果を下記表5、6に示した。 液晶1B :C8H17-O-Ph-Ph-COO-Ph(3F)-COO-C*H(CF3)(CH
2)7OC2H5 上記式中のPhは1,4-フェニレン基、Ph(3F)は3-位(X) が
F置換された1,4-フェニレン基、C*は不斉炭素を示す。
に、一般式(2) に相当する上記の液晶2Cを30モル%混合
し液晶組成物を得た。用いた液晶、製造した反強誘電性
液晶組成物について、相の同定、応答時間の測定を同様
に行った結果を下記表5、6に示した。 液晶1B :C8H17-O-Ph-Ph-COO-Ph(3F)-COO-C*H(CF3)(CH
2)7OC2H5 上記式中のPhは1,4-フェニレン基、Ph(3F)は3-位(X) が
F置換された1,4-フェニレン基、C*は不斉炭素を示す。
【0028】
【表5】 相 系 列 成分 モル比 液晶 1B I(79)SA(78)SCA*(30)SIA*(<-40)Cr 実施例6 I(83)SA(81)SCA*<-20)Cr 1B/2C 70/30 相系列の表示方法は表1と同様である。
【0029】
【表6】 応答時間I 応答時間II 測定温度 液晶 1B 32 610 68 ℃ 実施例6 57 152 30 ℃ 応答時間I は反強誘電状態から強誘電状態への応答時間(単位;μ秒)。 応答時間IIは強誘電状態から反強誘電状態への応答時間(単位;μ秒)。
【0030】比較例1、2 フェニル基がF置換されていない他は液晶1Bと同一の構
造を有する下記の反強誘電性液晶 (液晶CC) に、一般式
(2) に相当する上記の液晶2Cを30モル%(比較例1)、
50モル%(比較例2)混合し液晶組成物を得た。 液晶CC :C8H17-O-Ph-Ph-COO-Ph-COO-C*H(CF3)(CH2)5O
C2H5 上記式中のPhは1,4-フェニレン基、C*は不斉炭素を示
す。用いた液晶、製造した反強誘電性液晶組成物につい
て、相の同定を行った結果を下記表7に示した。
造を有する下記の反強誘電性液晶 (液晶CC) に、一般式
(2) に相当する上記の液晶2Cを30モル%(比較例1)、
50モル%(比較例2)混合し液晶組成物を得た。 液晶CC :C8H17-O-Ph-Ph-COO-Ph-COO-C*H(CF3)(CH2)5O
C2H5 上記式中のPhは1,4-フェニレン基、C*は不斉炭素を示
す。用いた液晶、製造した反強誘電性液晶組成物につい
て、相の同定を行った結果を下記表7に示した。
【0031】
【表7】 相 系 列 液晶 CC I(100)SA(93)SCA*(43)Cr 比較例1 I(101)SA(95)SCA*(50)Cr 比較例2 I(84)SCA*(30)Cr 相系列の表示方法は表1と同様である。
【0032】表7から、液晶CCに液晶2Cを30モル%(比
較例1)、50モル%(比較例2)添加した場合には、反
強誘電相から結晶相への転移温度はそれぞれ50℃、30℃
と高く、反強誘電性液晶組成物として使用するには不適
当であった。また、比較例2において応答速度の測定を
30℃で試みたところ、測定中に一部結晶化を示し、繰り
返し測定はできないものであった。なお、参考としてこ
の値を示すと応答速度I ; 28μ秒、応答速度II; 89μ秒
であった。
較例1)、50モル%(比較例2)添加した場合には、反
強誘電相から結晶相への転移温度はそれぞれ50℃、30℃
と高く、反強誘電性液晶組成物として使用するには不適
当であった。また、比較例2において応答速度の測定を
30℃で試みたところ、測定中に一部結晶化を示し、繰り
返し測定はできないものであった。なお、参考としてこ
の値を示すと応答速度I ; 28μ秒、応答速度II; 89μ秒
であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城野 正博 茨城県つくば市和台22番地 三菱瓦斯化学 株式会社総合研究所内
Claims (11)
- 【請求項1】 下記一般式(1) で表される反強誘電性液
晶と下記一般式(2)で表される反強誘電性液晶とを混合
してなる反強誘電性液晶組成物。 【化1】 (式(1) のmは5以上の整数、nは1以上の整数であ
り、式(2) のpは4以上の整数、X1, X2はH又は何れか
一つがF原子であり、ZがCH3 のとき、qは0、sは4
以上の整数、Zが CF3のとき、qは1、rは5以上の整
数、sは1以上の整数である。) - 【請求項2】 該一般式(1) のRの炭素数が 8〜10であ
る請求項1記載の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項3】 該一般式(1) のmが5〜8である請求項
1記載の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項4】 該一般式(2) のZが CH3のとき、qは4
〜8である請求項1記載の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項5】 該一般式(2) のZが CF3のとき、rが5
〜8である請求項1記載の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項6】 該一般式(2) で表される反強誘電性液晶
の混合量が反強誘電性液晶組成物の 1〜70モル%である
請求項1記載の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項7】 該一般式(2) で表される反強誘電性液晶
の混合量が反強誘電性液晶組成物の10〜60モル%である
請求項1記載の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項8】 反強誘電性液晶組成物の高温側の反強誘
電相への相転移温度が40℃以上である請求項1記載の反
強誘電性液晶組成物。 - 【請求項9】 該反強誘電性液晶組成物は反強誘電相よ
り高温側にスメクチックA相を有し、該スメクチックA
相から反強誘電相への転移温度が40℃以上である請求項
1記載の反強誘電性液晶組成物。 - 【請求項10】 該反強誘電性液晶組成物の低温側の反
強誘電相からより高次の相あるいは結晶相への転移温度
が0℃以下である請求項1記載の反強誘電性液晶組成
物。 - 【請求項11】 請求項1に記載の反強誘電性液晶組成
物を、1対の電極基板間に配置してなることを特徴とす
る反強誘電性液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7021774A JPH08218070A (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | 反強誘電性液晶組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7021774A JPH08218070A (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | 反強誘電性液晶組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08218070A true JPH08218070A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12064421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7021774A Pending JPH08218070A (ja) | 1995-02-09 | 1995-02-09 | 反強誘電性液晶組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08218070A (ja) |
-
1995
- 1995-02-09 JP JP7021774A patent/JPH08218070A/ja active Pending
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