JPH08217969A - 安定化された熱可塑性ポリウレタン - Google Patents

安定化された熱可塑性ポリウレタン

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JPH08217969A
JPH08217969A JP7327193A JP32719395A JPH08217969A JP H08217969 A JPH08217969 A JP H08217969A JP 7327193 A JP7327193 A JP 7327193A JP 32719395 A JP32719395 A JP 32719395A JP H08217969 A JPH08217969 A JP H08217969A
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JP
Japan
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thermoplastic polyurethane
butyl
stabilized
tpu
diisocyanate
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JP7327193A
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English (en)
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Frank Dr Prissok
フランク、プリソク
Reeritsuhi Furiidoherumu
フリードヘルム、レーリッヒ
Patrick Dr Chang
パトリック、チャング
Aleksander Glinka
アレクサンダー、グリンカ
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Elastogran Machinenbau GmbH and Co
Original Assignee
Elastogran Machinenbau GmbH and Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds
    • C08K5/20Carboxylic acid amides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/49Phosphorus-containing compounds
    • C08K5/51Phosphorus bound to oxygen
    • C08K5/52Phosphorus bound to oxygen only
    • C08K5/527Cyclic esters

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  • Medicinal Chemistry (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 食品ならびに医療および薬剤関連領域におい
て使用可能であり、かつ良好な機械特性のほかに良好な
貯蔵安定性、ことに熱老化、熱水、紫外線、レントゲン
線照射に対する耐性に秀れたTPUを開発し、提供する
こと。 【解決手段】 安定剤としてN,N′−ヘキサメチレン
−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
ヒドロ桂皮酸アミド)およびペンタエリトリチル−テト
ラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)−プロピオナート]とを組合わせ含有し
ていることを特徴とする安定化された熱可塑性ポリウレ
タン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は特定の安定剤の組合わせを含有す
る、安定化された熱可塑性ポリウレタンに関する。
【0002】
【従来技術】熱可塑性ポリウレタン(TPU)の製造方
法は公知であって、多くの特許文献、学術文献に記載さ
れている。例えばミュンヘン在、カルル、ハンゼル、フ
ェルラーク社刊「クンストシュトフ、ハントブーフ」第
VII巻「ポリウレタン」(1966年第1版、R.フ
ィーウェークおよびA.ヘヒトレン編、1983年第2
版および1993年第3版、G.エルテル編)が挙げら
れる。
【0003】ジイソシアナート、高分子ポリヒドロキシ
ル化合物および低分子量連鎖延長剤を主材料とする公知
のTPUは、均斉のとれた諸特性が特徴的であって、一
連の使用範囲において極めて秀れている。しかしなが
ら、この公知のTPUは、剛性、耐摩耗性のような機械
特性について長所を有するにかかわらず、また多くの短
所、ことに高温その他の厳しい環境条件下における熱
的、加水分解的および化学的長期安定性に欠け、その食
品、医療、薬剤関連の分野における使用が著しく制約さ
れ、あるいは完全に阻止されていた。
【0004】食品、医療、薬剤分野で使用される各種の
製品は、その使用に関して厳しい許容条件がある。すな
わち、その製造に使用されるすべての材料は、毒物学的
に全く懸念がなく、食品に関連する使用には許認可がな
ければならない。国の許認可条項は部分的に著しく変更
される。この分野においては、例えば米国における指導
的な機関として、Food and Drugs Ad
ministration(FDA)が設けられてい
る。
【0005】例えばFDAのエラストマーに関する現行
規定として以下のものがある。
【0006】CFR21、Part177.1680
「ポリウレタン樹脂」、CFR21、Part177.
2600「反覆使用されるべきゴム製品」、CFR2
1、Part178.2010「重合体用の酸化防止剤
および/または安定剤」、EWG−ガイドライン90/
128「食品に関連する合成樹脂から成る材料および製
品に対する委員会のガイドライン」。
【0007】ポリウレタン、ことにポリエーテルジオー
ルを基礎とするTPUは、高温における加工、処理およ
び貯蔵ないし保管、屋外における使用時の紫外線照射、
温度上昇により酸化分解し、材料の変色、機械特性の劣
化をもたらす。
【0008】重合体の種類によっては、変色のほかに、
さらに表面のチョーキングをもたらし、これは機械特性
の劣化と共に、材料、製品は完全に使用できなくなる。
このような好ましくない事態を防止するため、熱酸化分
解に対して、ホスファイト、ホスファート、チオエーテ
ル、フェノール系酸化防止剤の使用が知られている。ま
た立体障害アミン、ベンゾフェノン、ベンズトリアゾー
ルならびにニッケル有機化合物は、対紫外線安定剤、ラ
ジカル捕捉剤として作用し、また減縮された態様で熱安
定剤としても機能し得る。
【0009】この点に関する詳細は、例えば「クンスト
シュトフ、ハントブーフ」第3版、第VII巻120−
122頁に記載されている。さらにこの点について多く
の特許文献が存在する。例えば、米国特許440802
0号明細書、ヨーロッパ特願公開125049号、28
1905号、376674号、399272号、日本国
特願公開昭57−202320号、昭61−12614
9号、昭63−179917号、平1−145110
号、平1−261456号各公報が挙げられる。さら
に、TPUの製造に使用される材料、ことにジイソシア
ナート、貯蔵性を改善するための安定剤について、例え
ば米国特許2957903号、同3585229号明細
書、西独特願公開2249375号公報に記載されてい
る。
【0010】それぞれの安定剤の中には食品関連で使用
し得ないもの、これと組合わせて使用し得ないもの、量
的に制約のあるものがある。
【0011】しかしながら、TPUは適当な安定剤なし
では高温下において短時間で分解される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この技術分野
の課題、ないし本発明の目的は、食品ならびに医療およ
び薬剤関連領域において使用可能であり、かつ良好な機
械特性のほかに良好な貯蔵安定性、ことに熱老化、熱
水、紫外線、レントゲン線照射に対する耐性に秀れたT
PUを開発し、提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】しかるに、上述の課題な
いし目的は、安定剤としてN,N′−ヘキサメチレン−
ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒ
ドロ桂皮酸アミド)およびペンタエリトリチル−テトラ
キス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)−プロピオナート]とを組合わせ含有して
いることを特徴とする安定化された熱可塑性ポリウレタ
ンにより解決ないし達成されることが本発明者らにより
見出された。
【0014】従って、本発明の対象は、N,N′−ヘキ
サメチレン−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロ桂皮酸アミド)およびペンタエリトリ
チル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート]の組合わ
せを安定剤として含有している安定化されたTPUであ
る。
【0015】ここでTPUと称するのは、それ自体公知
であり、本質的に線形の、熱可塑的に加工、処理される
ポリウレタンである。本発明において対象となるのは、
それ自体公知慣用の方法で製造され得るすべてのTPU
である。ことに有利な結果は、ポリエーテルポリオール
を基礎とするTPUによりもたらされる。TPUを食
品、医療、薬剤に関連する製品の製造のためには、この
TPUを製造するために使用されるすべての原材料は、
対応する規格に合致するものでなければならない。
【0016】本発明におけるTPUは、それ自体公知慣
用の方法で、1種類もしくは複数種類のジイソシアナー
ト、1種類もしくは複数種類の高分子ポリヒドロキシル
化合物、および場合により連鎖延長剤としての、1種類
もしくは複数種類の低分子量ジオールから製造され得
る。この場合、さらに他の添加剤および/または助剤を
使用し得る。TPUの構成分につき、以下に逐次説明す
る。
【0017】ジイソシアナートとしては、有機のジイソ
シアナートおよび/または変性有機ジイソシアナート、
ことに脂肪族、脂環式の、特に好ましくは芳香族のジイ
ソシアナートが使用される。食品、医療、薬剤関連に使
用する場合、現行の規格に適合する以下のジイソシアナ
ートが好ましい。
【0018】すなわち、ヘキサメチレン−ジイソシアナ
ート−1,6のような脂肪族ジイソシアナート、ビス−
(イソシアナートメチル)−シクロヘキサン、4,4−
メチレンビス−シクロヘキシル−イソシアナート、4,
4′−、2,4′−、2,2′−ジシクロヘキシルメタ
ン−ジイソシアナートのような脂環式ジイソシアナー
ト、およびこれら異性体の混合物、2,4−トルイレン
ジイソシアナート、2,4−および2,6−トルイレン
ジイソシアナートの混合物、4,4′−、2,4′−、
2,2′−ジフェニルメタン−ジイソシアナート、2,
4′−および4,4′−ジフェニルメタン−ジイソシア
ナートの混合物、ウレタン変性、液体状4,4′−およ
び/または2,4′−ジフェニルメタン−ジイソシアナ
ート、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアナー
ト、1,5−ナフチレン−ジイソシアナートのような芳
香族ジイソシアナートなどである。
【0019】ことに好ましいのは、4,4′−、2,
4′−および2,2′−ジフェニルメタン−ジイソシア
ナート(MDI)およびこれらの混合物である。
【0020】有機ジイソシアナートは、比較的小量、例
えば有機ジイソシアナート全量に対して3重量%まで、
ことに1重量%まで3またはそれ以上の官能性を有する
ポリイソシアナートで代替され得る。ただしこれらポリ
イソシアナートの使用量は、なお熱塑性加工処理が可能
のポリウレタンが得られることを限度とする。2官能性
より大きい官能性を示すイソシアナートを比較的多量使
用する場合には、反応性水素原子を有する2より小さい
官能性を有する化合物を使用することにより調整して、
ポリウレタンの過度の架橋が行なわれないようにするこ
とができる。
【0021】分子量500から8000を有する高分子
ポリヒドロキシル化合物として、ポリエステルジオー
ル、ことにポリエーテルジオールが好ましい。このほか
にポリマー連鎖にエーテル基またはエステル基を有する
ポリマー、例えばポリオキシメチレン、水溶性ホルマー
ル、ことにポリブタンジオールホルマールのようなポリ
アセタールも使用可能である。ポリヒドロキシル化合物
は少くとも実質的に線形であって、いわゆるイソシアナ
ート反応において2官能性を示す構造のものでなければ
ならない。このようなポリヒドロキシル化合物は単独
で、あるいは混合物として使用され得る。
【0022】また適当なポリエーテルジオールは、公知
方法、例えばナトリウムもしくはカリウムの水酸化物、
またはアルカリ金属アルコラート、例えばナトリウムエ
チラート、ナトリウムもしくはカリウムのメチラート、
カリウムイソプロピラートを触媒として、少くとも1種
類の、2もしくは3個、好ましくは2個の反応性水素原
子を結合含有する出発分子を添加して、アニオン重合に
より、あるいはまたアルキレン基中に2から4個の炭素
原子を有するアルキレンオキシドから、触媒としてルイ
ス酸を使用してカチオン重合により製造され得る。
【0023】このアルキレンオキシドとしては、例えば
テトラヒドロフラン、1,3−プロピレンオキシド、こ
とにエチレンオキシド、1,2−プロピレンオキシドが
適当である。このアルキレンオキシドも、単独で、また
は混合物として使用され得る。また出発分子としては、
例えば水、有機ジカルボン酸、ことにこはく酸、アジピ
ン酸、さらに好ましくは2価の、場合によりエーテルブ
リッジを結合含有するアルコール、例えばエタンジオー
ル、プロパンジオール−1,2、ブタンジオール−1,
4、ジエチレングリコール、ヘキサンジオール−1,
6、2−メチルペンタンジオール−1,5が使用され得
る。この出発分子も単独で、あるいは混合物として使用
され得る。
【0024】ことに適当で好ましいのはヒドロキシル基
含有ポリテトラヒドロフラン(PTHF)である。
【0025】本質的に線形であるポリエーテルオール
は、通常500から8000、ことに600から600
0の平均分子量を有し、PTHは一般的に500から2
500、ことに800から1200の平均分子量を有す
るのが好ましい。これもまた単独でも、あるいは混合物
として使用されることができる。
【0026】適当なポリエステルジオールは、例えば炭
素原子数2から12、ことに4から6のジカルボン酸
と、ジオールから製造され得る。カルボン酸としては、
ことにこはく酸、アジピン酸、コルク酸、アゼライン
酸、セバチン酸のような脂肪族ジカルボン酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸のような芳香族ジカル
ボン酸を使用するのが有利である。このジカルボン酸も
単独でも、または混合物として使用され得る。ポリエス
テルオールを製造するため、場合によりジカルボン酸を
使用する代りに、対応するジカルボン酸誘導体、例えば
アルコール部分に1から4個の炭素原子を有するジカル
ボン酸のモノまたはジエステル、ジカルボン酸アンヒド
リド、ジカルボン酸ジクロリドを使用するのが好ましい
場合もある。例えばジオールの代りに、炭素原子数2か
ら10、ことに2から6のグリコール、ことにエチレン
グリコール、ブタンジオール−1,4、ヘキサンジオー
ル−1,6、プロパンジオール−1,3、ジプロピレン
グリコールが使用され得る。所望の特性に応じて、ジオ
ールは単独で、または複数種類のジオールの混合物とし
て使用され得る。
【0027】ポリエステルジオールとしては、エタンジ
オール−ポリジアジパート、1,4−ブタンジオール−
ポリアジパート、エタンジオール−1,4−ブタンジオ
ール−ポリアジパート、1,6−ヘキサンジオール−ネ
オペンチルグリコール−ポリアジパート、1,6−ヘキ
サンジオール−1,4−ブタンジオール−ポリアジパー
ト、ポリカプロラクトンを使用するのが好ましい。
【0028】ポリエステルジオールは、原則的に500
から6000、ことに800から3500の平均分子量
を有するのが好ましい。
【0029】平均分子量が一般的に60から400、こ
とに60から300の連鎖延長剤としては、炭素原子数
2から12、ことに2、4または6の脂肪族ジオール、
例えばエタンジオール、ヘキサンジオール−1,6、こ
とにブタンジオール−1,4を使用するのが適当であ
る。また炭素原子数2から4のグリコールとテレフタル
酸のジエステル、例えばテレフタル酸−ビス−エチレン
グリコールもしくは−ブタンジオール−1,4、または
分子量162から378のポリテトラメチレングリコー
ルを使用するのも適当である。
【0030】TPUの硬度およびメルトフローインデッ
クス(MFI)を調整するため、高分子ポリヒドロキシ
ル化合物と連鎖延長剤の使用量を比較的広い範囲内で変
えることができ、硬度と溶融粘度は連鎖延長剤使用量の
増加と共に増大するが、MFIは低減する。
【0031】軟質TPU、例えばショア硬さAが95以
下、ことに95から75のTPUは、例えばほぼ2官能
性のポリヒドロキシル化合物と、連鎖延長剤とを、モル
割合1:1から1:5、ことに1:1.5から1:4.
5の量割合で使用し、両者の混合物が200より大き
い、ことに230から450のヒドロキシル当量を示す
ようにするのが好ましい。これに対して、ショア硬さA
が98より大きく、ことにショア硬さDが55から75
の硬質TPUを製造するためには、高分子ポリヒドロキ
シル化合物と連鎖延長剤の使用量割合が1:5.5、こ
とに1:6から1:12のモル比で使用し、この両者の
混合物が110から200、ことに120から180の
ヒドロキシル当量を示すようにするのが好ましい。
【0032】TPUを安定化するため、ことにTPUの
熱分解、酸化分解を回避しもしくは軽減するために、本
発明においては、N,N′−ヘキサメチレン−ビス−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロ桂
皮酸アミド)とペンタエリトリチル−テトラキス−[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオナート]とを組合わせた安定剤を使用す
る。
【0033】この組合わせ安定剤は、使用され、安定化
されるべきTPUに対して、0.05から1.0重量
%、ことに0.1から0.5重量%のN,N′−ヘキサ
メチレン−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−ヒドロ桂皮酸アミド)と、0.05から1.0
重量%、ことに0.1から0.5重量%のペンタエリト
リチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナート]を含有
し、TPUに対し両者合計して0.1から2重量%の量
で使用される。
【0034】使用されるジイソシアナートと高分子ポリ
ヒドロキシル化合物の貯蔵の際の変色を軽減するため
に、これらは事前に安定化しておくのが好ましい。本発
明においては、このために、ジイソシアナートとしてM
DIを、ポリヒドロキシル化合物としてPTHFを使用
する場合、安定剤として、トリ−(混合モノ−およびジ
−ノニルフェニル)ホスファイトおよび/または2,6
−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを使用する。これら
の安定剤は、トリ−(混合モノ−およびジ−ノニルフェ
ニル)ホスファイトを使用する場合0から0.25重量
%、ことに0.1から0.2重量%、2,6−ジ−t−
ブチル−p−クレゾールを使用する場合0.05から
0.2重量%の量を添加する。この出発材料の事前安定
化により、最終目的物として従来よりさらに澄明なTP
Uの製造を可能ならしめる。
【0035】上述したような量および組成でそれぞれ使
用されるべき安定剤は、すべてFDAの規格、CFR2
1、パート177、2600およびCFR21、パート
178、2010ならびにEGの要綱書No.6(EW
Gガイドライン90/128)に対応する。
【0036】食品関連領域において適合する原材料、こ
とにトリ−(混合モノ−およびジ−ノニルフェニル)ホ
スファイトおよび/または2,6−ジ−t−ブチル−p
−クレゾールであらかじめ安定化されたMDIとPTH
F、およびブタンジオール−1,4ならびに安定剤N,
N′−ヘキサメチレン−ビス−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−ヒドロ桂皮酸アミド)およびペン
タエリトリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオナー
ト]から製造されるTPUは、意外にも良好な機械特性
のほかに、熱老化、熱水、紫外線およびX線照射に対す
る極めて良好な耐性を示す。
【0037】本発明による組合わせ安定剤の添加による
安定化効果が、個々の安定剤を等量使用する場合のそれ
よりも著しく高いという結果は、全く予想し得なかった
ことであり、意外というほかはない。すなわち本発明に
よる組合わせ安定剤は、その協働作用によりいわゆる相
乗効果を奏する。
【0038】上述した構成分のほかに、TPUの製造に
際して、さらに他の助剤および/または添加剤が使用さ
れ得る。例えば触媒、難燃化剤、滑剤、禁止剤、染料、
顔料、充填剤、補強材などである。これらの助剤、添加
剤も、製造されるべきTPUが、食品、医療、薬剤関連
物品の製造に使用される場合には、それぞれ前述した規
格に適合していなければならない。例えば食品関連製品
の場合、加工処理助剤としては、カルシウムステアラー
ト、N,N′−エチレン−ビス−ステアリルアミドのよ
うな適合助剤を使用するべきである。
【0039】このような助剤、添加剤は構成分中に、あ
るいはTPU製造のための反応混合物中に添加され得
る。他の変形方法では、この助剤、添加剤は、製造され
たTPUに添加、混合され、次いで共に溶融されるか、
あるいは溶融TPUに直接的に添加、配合され得る。
【0040】使用され得る助剤、添加剤についての詳細
は、専門技術書、例えば(1962年、1964年、イ
ンターサイエンス、パブリッシャーズ刊)「ハイポリマ
ーズ」XVI巻ポリウレタン、第1および第2部におけ
るJ.H.ソーンダーズ、K.C.フリッシュの論稿、
(1966年、1983年カルルハンゼル社刊)「クン
ストシュトフ、ハントブーフ」第1版、第2版の第7
巻、「ポリウレタン」および西独特願公開290177
4号に記載されている。
【0041】本発明によるTPUは、本発明安定剤のほ
かに使用されるべき出発材料を、FDAの要求、規格お
よび食品関連EG規格、ガイドラインに適合するように
選択して製造される。
【0042】諸特性において一般のTPUに対比し得る
ものであって、しかも食品関連規格に適合するTPU
は、本発明TPU以外に知られていない。
【0043】本発明により安定化されたTPUの特殊性
は、その極めて良好な、熱、加水分解、化学品に対する
長期安定性であり、これにより高温下に、また熱水中に
おいて、さらにまた過酷な環境下において、食品関連の
規格に適合するTPUの長期間にわたる使用を始めて可
能ならしめたのである。
【0044】本発明によるTPUないしその製品は13
0℃における長期間の貯蔵後においてもなお良好な機械
特性を示す。またX線もしくはγ線照射により、安定化
処理されていないTPUと異なり、極めてわずかな材料
の変色と障害をもたらすに過ぎない。従って本発明によ
り安定化されたTPUないしその製品は、慣用のあらゆ
る殺菌処理に耐え、従って医療および薬剤関連の製品製
造のために極めて有用である。
【0045】以下の実施例において本発明をさらに具体
的に説明するが、ここで使用される量割合を示す「部」
はすべて重量部である。
【0046】本発明によるTPUは基本的に以下の処法
で製造された。
【0047】まず材料として、平均分子量1000のポ
リテトラヒドロフランを1000部、4,4′−MDI
を60部およびブタンジオール−1,4を121部使用
した。
【0048】これに下表1に示される安定剤をこれに記
載される量割合で添加した。すなわち、安定剤1として
N,N′−ヘキサメチレン−ビス−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロ桂皮酸アミド) 安定剤2としてペンタエリトリチル−テトラキス−[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)−プロピオナート] 安定剤3としてトリ−(混合モノ−およびジ−ノニルフ
ェニル)ホスファイト 安定剤4として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾー
ルをそれぞれ使用した。各実施で使用された安定剤の種
類および使用量は、表1から明らかである。
【0049】
【表1】 各TPUの計測された機械特性は下表2に示される通り
である。
【0050】
【表2】 下表3にTPUに発現する色の測定値を示す。
【0051】
【表3】 被験試料を130℃の循環空気炉中に500時間貯蔵
し、次いであらためて機械特性および色値を測定した。
結果を下表4に示す。
【0052】
【表4】 下表5に、TPU被験試料に対してX線照射した後の色
値を示す。
【0053】
【表5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フリードヘルム、レーリッヒ アメリカ合衆国、48138、ミシガン州、バ ーニング、ブッシュ、グロース、イル、 8040 (72)発明者 パトリック、チャング アメリカ合衆国、48134、ミシガン州、フ ォックス、チェイス、レーン、フラット、 ロック、22782 (72)発明者 アレクサンダー、グリンカ ドイツ、49088、オスナブリュック、ポツ ダマー、シュトラーセ、10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 安定剤としてN,N′−ヘキサメチレン
    −ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
    ヒドロ桂皮酸アミド)およびペンタエリトリチル−テト
    ラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
    キシフェニル)−プロピオナート]とを組合わせ含有し
    ていることを特徴とする安定化された熱可塑性ポリウレ
    タン。
  2. 【請求項2】 この組合わせ安定剤が、熱可塑性ポリウ
    レタンに対して、0.05から1.0重量%のN,N′
    −ヘキサメチレン−ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−
    4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)と、0.05から
    1.0重量%のペンタエリトリチル−テトラキス−[3
    −(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
    ル)−プロピオナート]を含有していることを特徴とす
    る、請求項(1)に記載された安定化された熱可塑性ポ
    リウレタン。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリウレタンが、1種類または
    複数種類のジイソシアナート、1種類または複数種類の
    高分子ポリヒドロキシル化合物および場合により連鎖延
    長剤としての1種類または複数種類の低分子ジオールか
    ら得られる重付加反応生成物であることを特徴とする、
    請求項(1)または(2)に記載された安定化された熱
    可塑性ポリウレタン。
  4. 【請求項4】 製造に際し、ジイソシアナートとしてジ
    フェニルメタンジイソシアナートが使用されていること
    を特徴とする、請求項(3)に記載された安定化された
    熱可塑性ポリウレタン。
  5. 【請求項5】 製造に際し、ジイソシアナートとしてト
    リ−(混合モノ−およびジ−ノニルフェニル)−亜燐酸
    塩および/または2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
    ールで安定化されたジフェニルメタンジイソシアナート
    が使用されていることを特徴とする、請求項(3)に記
    載された安定化された熱可塑性ポリウレタン。
  6. 【請求項6】 製造に際し、高分子ポリヒドロキシル化
    合物としてポリテトラヒドロフランが使用されているこ
    とを特徴とする、請求項(3)に記載された安定化され
    た熱可塑性ポリウレタン。
  7. 【請求項7】 製造に際し、高分子ポリヒドロキシル化
    合物としてポリブチレンアジパートが使用されているこ
    とを特徴とする、請求項(3)に記載された安定化され
    た熱可塑性ポリウレタン。
  8. 【請求項8】 製造に際し、高分子ポリヒドロキシル化
    合物としてトリ−(混合モノ−およびジ−ノニルフェニ
    ル)−亜燐酸塩および/または2,6−ジ−t−ブチル
    −p−クレゾールで安定化されたポリテトラヒドロフラ
    ンが使用されていることを特徴とする、請求項(3)に
    記載された安定化された熱可塑性ポリウレタン。
JP7327193A 1994-12-15 1995-12-15 安定化された熱可塑性ポリウレタン Pending JPH08217969A (ja)

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