JPH08217753A - 2−クロロ−3−シアノピリジンの製造方法 - Google Patents
2−クロロ−3−シアノピリジンの製造方法Info
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- JPH08217753A JPH08217753A JP7053345A JP5334595A JPH08217753A JP H08217753 A JPH08217753 A JP H08217753A JP 7053345 A JP7053345 A JP 7053345A JP 5334595 A JP5334595 A JP 5334595A JP H08217753 A JPH08217753 A JP H08217753A
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- oxide
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Pyridine Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 3−シアノピリジン−1−オキシドを塩素化
して2−クロロ−3−シアノピリジンを製造するにあた
り、塩素化剤に多量のリン廃水の副生をともなうオキシ
塩化リンを使用せず、且つ2−クロロ−3−シアノピリ
ジンを選択的に好収率で製造できる方法を提供する。 【構成】 3−シアノピリジン−1−オキシドを、塩基
性有機窒素化合物の存在下、ホスゲンと反応させて2−
クロロ−3−シアノピリジンを製造する。例えば冷却
下、撹拌しながら溶媒にホスゲン及び塩基性有機窒素化
合物を溶解し、次にこの溶液にさらに冷却下、撹拌しな
がら3−シアノピリジン−1−オキシドを添加して混合
した後、この混合液を20〜220℃まで昇温して反応
を行い2−クロロ−3−シアノピリジンを製造する。
して2−クロロ−3−シアノピリジンを製造するにあた
り、塩素化剤に多量のリン廃水の副生をともなうオキシ
塩化リンを使用せず、且つ2−クロロ−3−シアノピリ
ジンを選択的に好収率で製造できる方法を提供する。 【構成】 3−シアノピリジン−1−オキシドを、塩基
性有機窒素化合物の存在下、ホスゲンと反応させて2−
クロロ−3−シアノピリジンを製造する。例えば冷却
下、撹拌しながら溶媒にホスゲン及び塩基性有機窒素化
合物を溶解し、次にこの溶液にさらに冷却下、撹拌しな
がら3−シアノピリジン−1−オキシドを添加して混合
した後、この混合液を20〜220℃まで昇温して反応
を行い2−クロロ−3−シアノピリジンを製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の医薬品及び農薬
の製造原料として有用な2−クロロ−3−シアノピリジ
ンの製造方法に関する。
の製造原料として有用な2−クロロ−3−シアノピリジ
ンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2−クロロ−3−シアノピリジン
の製造法としては、例えば第三級アミンの存在下、オキ
シ塩化リンに3−シアノピリジン−1−オキシドを添加
しながら反応させる方法(特開昭56−169672
号、特開平6−220020号等)が知られている。
の製造法としては、例えば第三級アミンの存在下、オキ
シ塩化リンに3−シアノピリジン−1−オキシドを添加
しながら反応させる方法(特開昭56−169672
号、特開平6−220020号等)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来法
は、塩素化剤にオキシ塩化リンを用いて2−クロロ−3
−シアノピリジンを製造するため、反応後多量のリンを
含む廃水が副生する。したがってこの方法では、排水基
準における厳しいリン総量規制に対処しなければなら
ず、副生するリン廃水の処理に多大な労力と費用が必要
である。さらに生成物は2−クロロ−3−シアノピリジ
ンと2−クロロ−5−シアノピリジンの生成比がモル比
で10:1〜10:2程度の混合物であり、高純度の2
−クロロ−3−シアノピリジンを得るための精製工程に
より歩留が低下するという問題がある。本発明は、多量
のリン廃水の副生をともなうオキシ塩化リンを使用する
ことなく、かつ2−クロロ−3−シアノピリジンを選択
的に製造できる方法を提供することを目的とする。
は、塩素化剤にオキシ塩化リンを用いて2−クロロ−3
−シアノピリジンを製造するため、反応後多量のリンを
含む廃水が副生する。したがってこの方法では、排水基
準における厳しいリン総量規制に対処しなければなら
ず、副生するリン廃水の処理に多大な労力と費用が必要
である。さらに生成物は2−クロロ−3−シアノピリジ
ンと2−クロロ−5−シアノピリジンの生成比がモル比
で10:1〜10:2程度の混合物であり、高純度の2
−クロロ−3−シアノピリジンを得るための精製工程に
より歩留が低下するという問題がある。本発明は、多量
のリン廃水の副生をともなうオキシ塩化リンを使用する
ことなく、かつ2−クロロ−3−シアノピリジンを選択
的に製造できる方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、リン廃水が副生することのない塩素化剤に
よる3−シアノピリジン−1−オキシドの塩素化につい
て鋭意検討を行った。その結果、塩基性有機窒素化合物
の存在下、塩素化剤としてホスゲンを使用して3−シア
ノピリジン−1−オキシドの塩素化を行えば、好収率で
しかも選択的に2−クロロ−3−シアノピリジンを製造
できることを見出し、本発明を完成した。
解決すべく、リン廃水が副生することのない塩素化剤に
よる3−シアノピリジン−1−オキシドの塩素化につい
て鋭意検討を行った。その結果、塩基性有機窒素化合物
の存在下、塩素化剤としてホスゲンを使用して3−シア
ノピリジン−1−オキシドの塩素化を行えば、好収率で
しかも選択的に2−クロロ−3−シアノピリジンを製造
できることを見出し、本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、3−シアノピリジン−1
−オキシドを、塩基性有機窒素化合物の存在下、ホスゲ
ンと反応させることを特徴とする2−クロロ−3−シア
ノピリジンの製造方法に関する。
−オキシドを、塩基性有機窒素化合物の存在下、ホスゲ
ンと反応させることを特徴とする2−クロロ−3−シア
ノピリジンの製造方法に関する。
【0006】本発明において、出発化合物として用いら
れる3−シアノピリジン−1−オキシドは、入手容易な
既知の化合物であり、例えば3−シアノピリジンを過酸
化水素と反応させることにより容易に製造できる。
れる3−シアノピリジン−1−オキシドは、入手容易な
既知の化合物であり、例えば3−シアノピリジンを過酸
化水素と反応させることにより容易に製造できる。
【0007】本発明で使用されるホスゲンとしては、ホ
スゲンのほか、塩基性有機窒素化合物の存在下でホスゲ
ンを発生するクロロギ酸トリクロロメチルエステル(C
lCOOCCl3)及びビス(トリクロロメチル)カー
ボネート(CCl3OCOOCCl3)を使用することが
できる。塩基性有機窒素化合物の存在下で、クロロギ酸
トリクロロメチルエステル1モルからは2モルのホスゲ
ンが発生し、ビス(トリクロロメチル)カーボネート1
モルからは3モルのホスゲンが発生する。ホスゲンの使
用量は特に限定されず広い範囲で適宜選択できるが、通
常3−シアノピリジン−1−オキシド1モルに対して、
ホスゲンを等モル以上、好ましくは2〜10モル使用す
る。
スゲンのほか、塩基性有機窒素化合物の存在下でホスゲ
ンを発生するクロロギ酸トリクロロメチルエステル(C
lCOOCCl3)及びビス(トリクロロメチル)カー
ボネート(CCl3OCOOCCl3)を使用することが
できる。塩基性有機窒素化合物の存在下で、クロロギ酸
トリクロロメチルエステル1モルからは2モルのホスゲ
ンが発生し、ビス(トリクロロメチル)カーボネート1
モルからは3モルのホスゲンが発生する。ホスゲンの使
用量は特に限定されず広い範囲で適宜選択できるが、通
常3−シアノピリジン−1−オキシド1モルに対して、
ホスゲンを等モル以上、好ましくは2〜10モル使用す
る。
【0008】また本発明において塩基性有機窒素化合物
としては種々のものが使用できるが、第二級アミン、第
三級アミンが好ましく使用され、特に好ましくは第三級
アミンである。具体的には、第二級アミンとしては、ジ
エチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジブチルアミン等のジアルキルアミンを挙げること
ができる。第三級アミンとしては、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルア
ミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等のトリア
ルキルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,
N−ジエチルベンジルアミン等のジアルキルアラルキル
アミン、トリベンジルアミン等のトリアラルキルアミ
ン、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン、ピリ
ジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−
メチルピリジン、2,3−ルチジン、2,4−ルチジ
ン、2,5−ルチジン、2,6−ルチジン、3,4−ル
チジン、3,5−ルチジン、2,3,5−コリジン、
2,4,6−コリジン、2メチル−4−エチルピリジ
ン、2−メチル−5−エチルピリジン、3−メチル−4
−エチルピリジン等のピリジン塩基類、キノリン、6−
メチルキノリン、7−メチルキノリン、8−メチルキノ
リン、2,4−ジメチルキノリン、2,6−ジメチルキ
ノリン、2,7−ジメチルキノリン、2,8−ジメチル
キノリン等のキノリン類の他、N,N−ジメチル−4−
アミノピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,
N´,N´−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパ
ン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2,]オクタ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウン
デセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−
ノネン等が挙げられる。
としては種々のものが使用できるが、第二級アミン、第
三級アミンが好ましく使用され、特に好ましくは第三級
アミンである。具体的には、第二級アミンとしては、ジ
エチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジブチルアミン等のジアルキルアミンを挙げること
ができる。第三級アミンとしては、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルア
ミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等のトリア
ルキルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,
N−ジエチルベンジルアミン等のジアルキルアラルキル
アミン、トリベンジルアミン等のトリアラルキルアミ
ン、トリフェニルアミン等のトリアリールアミン、ピリ
ジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−
メチルピリジン、2,3−ルチジン、2,4−ルチジ
ン、2,5−ルチジン、2,6−ルチジン、3,4−ル
チジン、3,5−ルチジン、2,3,5−コリジン、
2,4,6−コリジン、2メチル−4−エチルピリジ
ン、2−メチル−5−エチルピリジン、3−メチル−4
−エチルピリジン等のピリジン塩基類、キノリン、6−
メチルキノリン、7−メチルキノリン、8−メチルキノ
リン、2,4−ジメチルキノリン、2,6−ジメチルキ
ノリン、2,7−ジメチルキノリン、2,8−ジメチル
キノリン等のキノリン類の他、N,N−ジメチル−4−
アミノピリジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,
N´,N´−テトラメチル−1,3−ジアミノプロパ
ン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2,]オクタ
ン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウン
デセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−
ノネン等が挙げられる。
【0009】塩基性有機窒素化合物の使用量は、3−シ
アノピリジン−1−オキシド1モルに対して、通常0.
1〜50モル、好ましくは0.5〜10モルである。塩
基性有機窒素化合物の使用量が、上記範囲よりも少ない
と、塩素化反応が起りにくく、長時間を要するため好ま
しくない。使用量が上記範囲よりも多い場合には、特に
問題はないが経済的な点から、上記範囲が適当である。
アノピリジン−1−オキシド1モルに対して、通常0.
1〜50モル、好ましくは0.5〜10モルである。塩
基性有機窒素化合物の使用量が、上記範囲よりも少ない
と、塩素化反応が起りにくく、長時間を要するため好ま
しくない。使用量が上記範囲よりも多い場合には、特に
問題はないが経済的な点から、上記範囲が適当である。
【0010】本発明方法は、通常、溶媒中で行われる。
使用される溶媒としてはホスゲンと反応しないものであ
ればよく、このような溶媒であれば特に限定されない。
例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,1,2,2
−テトラクロロエタン、四塩化炭素、トルエン、キシレ
ン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、テト
ラリン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、スルホラン、N,N−ジメチル−1,3−イ
ミダゾリジン−2−オン等が用いられる。溶媒の使用量
は、特に限定はなく、3−シアノピリジン−1−オキシ
ド1重量部に対して5〜30重量部が適当である。
使用される溶媒としてはホスゲンと反応しないものであ
ればよく、このような溶媒であれば特に限定されない。
例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,1,2,2
−テトラクロロエタン、四塩化炭素、トルエン、キシレ
ン、o−ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、テト
ラリン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、スルホラン、N,N−ジメチル−1,3−イ
ミダゾリジン−2−オン等が用いられる。溶媒の使用量
は、特に限定はなく、3−シアノピリジン−1−オキシ
ド1重量部に対して5〜30重量部が適当である。
【0011】本発明の方法を実施するには、まず溶媒に
撹拌下、ホスゲン、塩基性有機窒素化合物及び3−シア
ノピリジン−1−オキシドを添加して原料混合液を調製
するか、好ましくは、溶媒にホスゲン及び塩基性有機窒
素化合物を溶解した後、次にこの溶液に撹拌下で3−シ
アノピリジン−1−オキシドを添加して溶解又は懸濁し
て原料混合液を調製する。このようにして調製した原料
混合液を20〜220℃、好ましくは100〜180℃
で0.5〜30時間、好ましくは1〜10時間撹拌して
反応を行えばよい。反応温度が上記範囲よりも低いと反
応が進行せず、目的物の2−クロロ−3−シアノピリジ
ンが得られない。反応温度は上記範囲内でも、高温側
(130℃以上)で反応を行うのが特に好ましい。ま
た、上記原料混合液の調製は、好ましくは冷却下、即ち
上記反応温度よりも低い温度において行われ、次いで上
記反応温度まで徐々に昇温した後、同温度で反応を行う
のが好ましい。
撹拌下、ホスゲン、塩基性有機窒素化合物及び3−シア
ノピリジン−1−オキシドを添加して原料混合液を調製
するか、好ましくは、溶媒にホスゲン及び塩基性有機窒
素化合物を溶解した後、次にこの溶液に撹拌下で3−シ
アノピリジン−1−オキシドを添加して溶解又は懸濁し
て原料混合液を調製する。このようにして調製した原料
混合液を20〜220℃、好ましくは100〜180℃
で0.5〜30時間、好ましくは1〜10時間撹拌して
反応を行えばよい。反応温度が上記範囲よりも低いと反
応が進行せず、目的物の2−クロロ−3−シアノピリジ
ンが得られない。反応温度は上記範囲内でも、高温側
(130℃以上)で反応を行うのが特に好ましい。ま
た、上記原料混合液の調製は、好ましくは冷却下、即ち
上記反応温度よりも低い温度において行われ、次いで上
記反応温度まで徐々に昇温した後、同温度で反応を行う
のが好ましい。
【0012】生成する2−クロロ−3−シアノピリジン
を反応液から単離、精製するには、例えば、反応終了後
反応液の温度を室温にし、この反応液に水酸化ナトリウ
ム水溶液等のアルカリ水溶液を加えて反応液を塩基性に
して残存するホスゲンを分解する。次に塩化メチレン、
クロロホルム、トルエン、キシレン等の水と混合しない
有機溶媒を用いて抽出すれば、有機層へ2−クロロ−3
−シアノピリジンが抽出される。得られた有機層から溶
媒を除去した後、残渣を再結晶すれば、2−クロロ−3
−シアノピリジンが無色結晶として単離される。
を反応液から単離、精製するには、例えば、反応終了後
反応液の温度を室温にし、この反応液に水酸化ナトリウ
ム水溶液等のアルカリ水溶液を加えて反応液を塩基性に
して残存するホスゲンを分解する。次に塩化メチレン、
クロロホルム、トルエン、キシレン等の水と混合しない
有機溶媒を用いて抽出すれば、有機層へ2−クロロ−3
−シアノピリジンが抽出される。得られた有機層から溶
媒を除去した後、残渣を再結晶すれば、2−クロロ−3
−シアノピリジンが無色結晶として単離される。
【0013】
【実施例】以下に、実施例を示し本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 温度計、撹拌装置、滴下装置及び還流冷却器を備えた1
00mlの四つ口フラスコにビス(トリクロロメチル)
カーボネート6.0g(0.0202モル)を30ml
のo−ジクロロベンゼンに溶かした溶液を仕込み、この
溶液にピリジン4.8g(0.0607モル)を20m
lのo−ジクロロベンゼンに溶かした溶液を撹拌下、−
10℃で1時間かけて滴下して加えた。その後、同温度
で3−シアノピリジン−1−オキシド2.43g(0.
0202モル)を加え、0.5時間撹拌した。この原料
混合液を室温で1時間撹拌した後、撹拌下1時間かけて
150℃まで昇温し、同温度で5時間撹拌して反応を行
った。反応終了後、反応液を室温まで冷却して10%水
酸化ナトリウム水溶液150gをゆっくり加え、次いで
10分間強く撹拌した後に分液して有機層を得た。水層
をトルエン100mlで3回抽出し、抽出したトルエン
層は、上記分液して得た有機層と合わせて硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、ろ過した。ろ液をガスクロマトグラフィ
ーにて分析したところ、2−クロロ−3−シアノピリジ
ン1.21g(0.00874モル)が含まれていた。
収率:43%(3−シアノピリジン−1−オキシド基
準)。また2−クロロ−5−シアノピリジンはほとんど
含まれていなかった。
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 温度計、撹拌装置、滴下装置及び還流冷却器を備えた1
00mlの四つ口フラスコにビス(トリクロロメチル)
カーボネート6.0g(0.0202モル)を30ml
のo−ジクロロベンゼンに溶かした溶液を仕込み、この
溶液にピリジン4.8g(0.0607モル)を20m
lのo−ジクロロベンゼンに溶かした溶液を撹拌下、−
10℃で1時間かけて滴下して加えた。その後、同温度
で3−シアノピリジン−1−オキシド2.43g(0.
0202モル)を加え、0.5時間撹拌した。この原料
混合液を室温で1時間撹拌した後、撹拌下1時間かけて
150℃まで昇温し、同温度で5時間撹拌して反応を行
った。反応終了後、反応液を室温まで冷却して10%水
酸化ナトリウム水溶液150gをゆっくり加え、次いで
10分間強く撹拌した後に分液して有機層を得た。水層
をトルエン100mlで3回抽出し、抽出したトルエン
層は、上記分液して得た有機層と合わせて硫酸マグネシ
ウムで乾燥後、ろ過した。ろ液をガスクロマトグラフィ
ーにて分析したところ、2−クロロ−3−シアノピリジ
ン1.21g(0.00874モル)が含まれていた。
収率:43%(3−シアノピリジン−1−オキシド基
準)。また2−クロロ−5−シアノピリジンはほとんど
含まれていなかった。
【0014】実施例2 実施例1と同様の反応器にo−ジクロロベンゼン50m
l及びピリジン4.8g(0.0607モル)を仕込ん
だ。この溶液中にホスゲン6.0g(0.0607モ
ル)を10分間で吹き込んで溶解した。その後、実施例
1と同様にして3−シアノピリジン−1−オキシドの添
加、反応及び後処理を行った。その結果、収率40%
(3−シアノピリジン−1−オキシド基準)で2−クロ
ロ−3−シアノピリジンが生成していた。2−クロロ−
5−シアノピリジンは生成していなかった。
l及びピリジン4.8g(0.0607モル)を仕込ん
だ。この溶液中にホスゲン6.0g(0.0607モ
ル)を10分間で吹き込んで溶解した。その後、実施例
1と同様にして3−シアノピリジン−1−オキシドの添
加、反応及び後処理を行った。その結果、収率40%
(3−シアノピリジン−1−オキシド基準)で2−クロ
ロ−3−シアノピリジンが生成していた。2−クロロ−
5−シアノピリジンは生成していなかった。
【0015】本発明の主たる特徴とその態様としては、 (1)3−シアノピリジン−1−オキシドを、塩基性有
機窒素化合物の存在下、ホスゲンと反応させることを特
徴とする2−クロロ−3−シアノピリジンの製造方法。 (2)塩基性有機窒素化合物が第三級アミンである上記
(1)の方法。 (3)塩基性有機窒素化合物がピリジン塩基類である上
記(1)の方法。 (4)溶媒中でホスゲン及び塩基性有機窒素化合物を混
合し、次にこの混合物に3−シアノピリジン−1−オキ
シドを添加、混合して反応を行う上記(1)、(2)又
は(3)の方法。 (5)反応温度が20〜220℃である上記(1)〜
(4)のいずれか1つの方法。 (6)冷却下でホスゲン、塩基性有機窒素化合物及び3
−シアノピリジン−1−オキシドを混合した後、反応を
行う上記(1)〜(5)のいずれか1つの方法。が挙げ
られる。
機窒素化合物の存在下、ホスゲンと反応させることを特
徴とする2−クロロ−3−シアノピリジンの製造方法。 (2)塩基性有機窒素化合物が第三級アミンである上記
(1)の方法。 (3)塩基性有機窒素化合物がピリジン塩基類である上
記(1)の方法。 (4)溶媒中でホスゲン及び塩基性有機窒素化合物を混
合し、次にこの混合物に3−シアノピリジン−1−オキ
シドを添加、混合して反応を行う上記(1)、(2)又
は(3)の方法。 (5)反応温度が20〜220℃である上記(1)〜
(4)のいずれか1つの方法。 (6)冷却下でホスゲン、塩基性有機窒素化合物及び3
−シアノピリジン−1−オキシドを混合した後、反応を
行う上記(1)〜(5)のいずれか1つの方法。が挙げ
られる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、3−シアノピリジン−
1−オキシドの塩素化を、塩素化剤としてホスゲンを使
用して行うので、煩雑な処理を要するリン廃水が発生す
ることなく、しかも2−クロロ−3−シアノピリジンを
選択的に且つ好収率で製造することができる。
1−オキシドの塩素化を、塩素化剤としてホスゲンを使
用して行うので、煩雑な処理を要するリン廃水が発生す
ることなく、しかも2−クロロ−3−シアノピリジンを
選択的に且つ好収率で製造することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 3−シアノピリジン−1−オキシドを、
塩基性有機窒素化合物の存在下、ホスゲンと反応させる
ことを特徴とする2−クロロ−3−シアノピリジンの製
造方法。 - 【請求項2】 溶媒中でホスゲン及び塩基性有機窒素化
合物を混合し、次にこの混合物に3−シアノピリジン−
1−オキシドを添加、混合して反応を行う請求項1記載
の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7053345A JPH08217753A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | 2−クロロ−3−シアノピリジンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7053345A JPH08217753A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | 2−クロロ−3−シアノピリジンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08217753A true JPH08217753A (ja) | 1996-08-27 |
Family
ID=12940191
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7053345A Pending JPH08217753A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | 2−クロロ−3−シアノピリジンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08217753A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101941943A (zh) * | 2010-09-07 | 2011-01-12 | 浙江工业大学 | 2-氯-3-氰基吡啶的合成方法 |
-
1995
- 1995-02-16 JP JP7053345A patent/JPH08217753A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101941943A (zh) * | 2010-09-07 | 2011-01-12 | 浙江工业大学 | 2-氯-3-氰基吡啶的合成方法 |
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