JPH08217564A - 軽量珪酸カルシウム材料およびその製造方法 - Google Patents

軽量珪酸カルシウム材料およびその製造方法

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JPH08217564A
JPH08217564A JP5363795A JP5363795A JPH08217564A JP H08217564 A JPH08217564 A JP H08217564A JP 5363795 A JP5363795 A JP 5363795A JP 5363795 A JP5363795 A JP 5363795A JP H08217564 A JPH08217564 A JP H08217564A
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JP
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weight
magnesia
slurry
calcium silicate
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JP5363795A
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Michiko Kawakami
道子 川上
Koji Kawamoto
孝次 川本
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/18Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing mixtures of the silica-lime type

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing Of Tubular Articles Or Embedded Moulded Articles (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 嵩比重0.85〜1.5、圧縮強度150k
g/cm以上の外壁材を低コストで得る。 【構成】 CaO/SiOモル比0.35〜1.2、
セメント6重量%以上、消石灰または生石灰をCaO換
算で10重量%以上を含有する珪酸質原料に、外割で
0.2〜6%の1500℃以上焼成マグネシアまたはマ
グネシアクリンカーを100重量部当り50〜80重量
部の水を加えて混合し、発泡剤を含まないスラリーを形
成する。このスラリーを型枠にて硬化させ、該硬化体を
オートクレーブにて高温高圧水蒸気養生し、細孔直径1
00μm以下で細孔容積35〜70%、嵩比重0.85
〜1.5、圧縮強度150kg/cm以上の軽量珪酸
カルシウム材料を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量で高強度の建築物
の外壁材として使用する珪酸カルシウム材料とその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建物の外壁は、風圧に耐える必要があ
り、例えば20階では計算上約600kg/mの風圧
を受けることになるので、圧縮強度200kg/cm
以上のものが必要とされる。このような高層階の外壁に
は、圧縮強度が300kg/cm程度のコンクリート
カーテンウオールが多用されている。このような高強度
のコンクリートカーテンウオールとしては、荷重を軽減
するため軽量骨材を用いた一種人工軽量コンクリートを
基材とするコンクリートカーテンウオールが広く用いら
れている。しかし、これらのコンクリートカーテンウオ
ールは、嵩比重(気乾比重)が1.8〜2.2であり、
重量が重いという難点があった。
【0003】そこで、本出願人は、嵩比重が0.7〜
1.5で圧縮強度が200kg/cm以上の珪酸カル
シウム材料をオートクレーブ養生にて製造する方法を先
に提案した(特願平6−43028号)。この方法は、
珪酸質原料粉末と、セメントと消石灰または生石灰を含
む石灰質原料粉末を、CaO/SiOモル比0.35
〜1.2、セメントは少なくとも全固形分中6〜20重
量%、生石灰と消石灰または生石灰のうちの生石灰を、
CaO換算で計算して100重量%ー5×(セメント重
量%)=Y重量%以上となるように配合し、該配合粉末
100重量部当り50〜80重量部の水を加えて混合し
発泡剤を含まないスラリーを形成し、このスラリーを型
枠内に注入して硬化させ、該硬化体を高温高圧水蒸気養
生する方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記珪酸カル
シウム材料の製造方法では、高温高圧水蒸気養生過程に
おけるパネル内にセットされた補強用鉄筋の熱膨張係数
が硬化体の熱膨張係数よりも大きく、例えば180℃に
おいては鉄筋の熱膨張率が硬化体より約0.1%大きい
ため、オートクレーブ内での昇温過程においてクラック
が発生しやすい。昇温過程で発生するクラックは製品の
強度低下の原因となるため防止しなければならない。そ
のため、この方法ではオートクレーブ内での昇温に12
時間程度の長時間を要し、生産性を向上できない上、設
備の簡素化もはかられず、製造コストが高くつくという
問題があった。
【0005】本発明は、上記従来技術の問題を解消すべ
くなされたもので、硬化体のオートクレーブ内での昇温
時間を短縮して生産性を向上し、設備を簡素化するこ
と、オートクレーブ内昇温時に硬化体内部に発生するク
ラックによる製品の強度低下を防止すること、高品質の
軽量珪酸カルシウム材料を低コストで得ることを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、CaO/Si
モル比が0.35〜1.2で、トバモライトと珪酸
カルシウム水和物を主体とし、細孔直径が100μm以
下で細孔容積が35〜70%であって、嵩比重が0.8
5〜1.5、圧縮強度150kg/cm以上の、補強
鉄筋内蔵の軽量珪酸カルシウム材料と、この軽量珪酸カ
ルシウム材料を低コストで製造し得る方法を提案するも
ので、その要旨は、珪酸質原料粉末と、セメントと消石
灰または生石灰を含む石灰質原料粉末とからなり、Ca
O/SiOモル比が0.35〜1.2、セメントは少
なくとも全固形分中6重量%以上、消石灰粉末または生
石灰粉末はCaO換算で10重量%以上含有する混合粉
末と、この混合粉末に1500℃以上で焼成したマグネ
シア粉末を外割りで0.2〜6%加えた配合粉末に、1
00重量部当り50〜80重量部の水を加えて形成した
発泡剤を含まないスラリーを、予め防錆処理を施した鉄
筋をセットした型枠内に注入して硬化させたものを高温
高圧水蒸気養生して得られた軽量珪酸カルシウム材料を
特徴とする。
【0007】また、この軽量珪酸カルシウム材料の製造
方法として、珪酸質原料粉末と、セメントと消石灰また
は生石灰を含む石灰質原料粉末を、CaO/SiO
ル比0.35〜1.2、セメントは少なくとも全固形分
中6重量%以上、消石灰粉末または生石灰粉末はCaO
換算で10重量%以上となるように配合し、調整後、該
配合粉末100重量部当り50〜80重量部の水を加え
て、発泡剤を含まないスラリーを形成し、このスラリー
を予め防錆処理を施した鉄筋をセットした型枠内に注入
して硬化させ、該硬化体を高温高圧水蒸気養生する軽量
珪酸カルシウム材料の製造方法において、1500℃以
上で焼成したマグネシア粉末を前記配合粉末に対して外
割りで0.2〜6%加えることを特徴とするものであ
る。
【0008】さらに、本発明は、前記1500℃以上で
焼成したマグネシア粉末として、天然マグネサイトを1
500℃以上で焼成した重焼マグネシアクリンカー粉末
を使用し、その配合量をマグネシアを除いた配合粉末に
対して外割りで、重焼マグネシアクリンカー粉末中の含
有マグネシア換算で0.2〜6%の範囲で使用すること
を特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明において、CaO/SiOモル比を
0.35〜1.2とするのは、トバモライトと珪酸カル
シウム水和物を主体とする珪酸カルシウム材料が得られ
るようにするためである。すなわち、0.35未満では
強度発現に寄与するトバモライトが生成しにくくなり、
他方、1.2を超えるとトバモライトから強度の低いゾ
ノトライトへの変化が起り強度が低下するためである。
また、トバモライトからゾノトライトへの変化は比較的
速やかに行われるため最適養生時間の幅が狭くなり、こ
の時間の制御が困難となる。したがって、CaO/Si
モル比は0.35〜1.2とするのが好ましい。な
お、トバモライト以外の結晶が生成すると強度低下の原
因となるが、未反応の珪石や消石灰は少量であれば差支
えない。
【0010】本発明の軽量珪酸カルシウム材料におい
て、細孔直径を100μm以下としたのは、細孔直径が
これより大きいと細孔容積を70%以下にすることが困
難となり、圧縮強度150kg/cm以上とすること
が難しくなるためである。他方、細孔容積を35%未満
にすると、圧縮強度は大きく増加するが、嵩比重を1.
5以下とすることができない。また、嵩比重が0.85
未満では圧縮強度を150kg/cm以上にできな
い。そのため、本発明では細孔直径を100μm以下、
細孔容積を35〜70%、嵩比重を0.85〜1.5と
限定した。
【0011】本発明方法において、セメントを少なくと
も全固形分中6重量%以上としたのは、6重量%未満で
はオートクレーブ養生前の硬化体の強度が低く壊れ易い
ため取扱いが困難となるためである。
【0012】また、消石灰粉末または生石灰粉末をCa
O換算で10重量%以上となるように配合するのは、1
0重量%未満では水を50〜80重量部混合した際に固
形分の沈降を効果的に防止すことができない上、消石灰
粉末または生石灰粉末を配合せずに固形分の沈降を防止
するには水の量を50重量部より少なくしなければなら
なくなり、嵩比重を1.5以下にすることができないか
らである。また、生石灰を使用すると、水と消化反応し
て消石灰となる時の発熱でスラリーが加熱され、スラリ
ーの沈降を防ぐためのスラリーの加温のコストを低減で
きる。
【0013】配合粉末をスラリー化するために加える水
の量を配合粉末100重量部当り50〜80重量部と限
定したのは、50重量部未満ではトバモライトが十分に
成長しないので強度が得られず、トバモライトの生成に
より過剰となった反応に直接寄与しない水の蒸発により
形成される細孔の容積が少なくなって嵩比重が本発明の
範囲より大きくなり、他方、80重量部を超えるとスラ
リー中の固形分が沈降し易くなり均一な硬化体が得られ
ないためである。
【0014】また、スラリーに発泡剤を含有させないの
は、発泡剤を含有させると直径0.2mm以上の細孔や
大きな気孔が生じて製品強度が低下するためである。
【0015】本発明において、軽量珪酸カルシウム材料
の配合原料に、1500℃以上で焼成したマグネシア粉
末またはマグネシアクリンカー粉末を加えるのは、以下
に記載する理由による。マグネシアは水と反応して水酸
化マグネシウムを生成して膨張する性質がある。図1は
1600℃焼成MgOと600℃焼成MgOのオートク
レーブ処理時間とマグネシア水和反応率との関係を例示
したものである。このデータは、原料としてセメントと
マグネシアと水を重量比で1:2:3の割合で配合して
180℃飽和水蒸気圧下で処理した時に、600℃で焼
成したマグネシアと1500℃以上で焼成したマグネシ
アの水酸化マグネシウムへの反応率(水和反応率)を示
差走査熱分析で水酸化マグネシウム脱水反応熱量を定量
した結果をもとに、約100%の水酸化マグネシウムの
脱水反応熱量を244.4cal/gとして算出したも
のである。
【0016】すなわち、600℃で焼成したマグネシア
の場合は、180℃飽和水蒸気圧下でオートクレーブ処
理する前に76%水和する。そして、オートクレーブ処
理を行うと、昇温直後は水和反応率86%を示すが、そ
の後処理時間が長くなるほど水和反応率が低下している
ことから、オートクレーブ処理過程で膨張剤としての効
果が失われるものと推察される。
【0017】一方、1500℃以上で焼成したマグネシ
アの場合は、オートクレーブ処理前の水和反応率は2
6.8%と低いが、オートクレーブ処理すると水和反応
率は時間とともに増加していることから、オートクレー
ブ処理過程で膨張剤としての効果を示すものと推察され
る。
【0018】また、マグネシアクリンカー粉末は、オー
トクレーブ処理前には全く水和せず、オートクレーブ処
理過程でのみ水和が進行する。よって、マグネシアクリ
ンカーの場合には、1500℃以上で焼成したマグネシ
アよりもオートクレーブ処理過程における膨張効果が大
きくなると考えられる。
【0019】上記1500℃以上で焼成したマグネシア
粉末またはマグネシアクリンカー粉末の配合量を全配合
粉末に対して外割でマグネシア換算で0.2〜6重量%
と限定したのは、0.2%未満ではマグネシアによる膨
張率が小さすぎ、中に入れた鉄筋が昇温過程で珪酸カル
シウム材料の部分よりも大きく膨張してクラックが発生
してしまい、他方、6重量%を超えると珪酸カルシウム
材料が膨張しすぎて引張り応力により破壊歪みの限界を
超えて強度が低下し、高温高圧水蒸気養生過程において
破壊してしまうためである。
【0020】なお、マグネシアクリンカー粉末に含まれ
るForsteriteとMonticellite
は、膨張に寄与しないと考えられるので、マグネシアク
リンカー粉末を使用する場合はForsteriteと
Monticelliteに含まれるマグネシア以外の
MgOのみで換算して添加量を決定する。
【0021】本発明方法においては、スラリーの硬化時
間を短縮するためにスラリーの温度を30〜70℃に加
熱し、型枠に注入して所定時間(50℃では約10時
間)静置し、セメント水和物を生成させて硬化させる。
型枠から取出した硬化体は、オートクレーブにて飽和水
蒸気により180℃程度に加熱するとともに、約10気
圧の水蒸気中に5〜10時間保持する。この水蒸気養生
過程において、セメント水和物は繊維状の珪酸カルシウ
ム水和物(CSH)に変化するとともに、その一部はト
バモライトに変化する。この時、CSHとトバモライト
が適当な比率となった時に強度が最大となる。トバモラ
イトがゾノトライトに変化し始めると、強度が低下し始
めるので、最適な養生時間と温度は原料の配合に応じて
実験により求めるのが好ましい。
【0022】なお、原料配合物中に石膏(CaSO
を加えると、消石灰と同様に固形分の沈降を防止する効
果がある。しかし、石膏を過剰に添加すると硬化体の強
度を低下させるので、石膏の添加量としては外割で7重
量%(内割で6.5重量%)以下、通常は内割で3重量
%前後添加するのが好ましい。石膏としては、無水石
膏、二水石膏のいずれでもよい。
【0023】
【実施例】
実施例1 普通ポルトランドセメントと、工業用JIS R900
1ー81の消石灰と平均粒径2μm程度の珪石粉末と二
水石膏を、CaO/SiOモル比が0.20〜1.6
6となるように表1に示す配合割合で混合した原料粉末
に対して、外割で1600℃で焼成したマグネシアクリ
ンカー粉末を含有マグネシアの添加量として3%配合
し、これらの原料粉末100重量部に対して、水を45
〜80重量部添加してスラリーを形成し、このスラリー
を40℃に加熱して離型剤を塗布したJIS R520
1のモルタル強度試験用の4cm×4cm×16cmの
型枠に注入し、相対湿度95%、温度50℃の雰囲気で
10時間置いて硬化させた。
【0024】この硬化体を脱型してオートクレーブに入
れ、180℃、10気圧の水蒸気養生を所定時間行い、
珪酸カルシウム材料を得た。得られた珪酸カルシウム材
料の嵩比重、圧縮強度、細孔容積を表2に示す。ここ
で、嵩比重は供試片を105℃の乾燥器中で重量が変化
しなくなるまで置いてから求めた重量から算出し、圧縮
強度はJIS R5201(セメントの物理試験法)の
中に規定されている油圧式ペンジュラムダイナモメータ
ー圧縮試験機を用いて4cm×4cmの面積に80kg
/secの割合で荷重をかけて行った。細孔容積は試験
片を軽く粉砕して、篩を用いて直径2mm〜250μm
に分級し、105℃の乾燥機に2時間放置して乾燥させ
たものをデシケーター中で放冷したものを用い、水銀圧
入法を用いて測定した。なお、膨張率はオートクレーブ
処理前後の長さから求めたところ、すべて0.42±
0.02%であった。
【0025】表2の結果より明らかなごとく、本発明法
により製造した珪酸カルシウム材料はすべて嵩比重が小
さく、圧縮強度の高いものとなっている。これに対し、
比較例の1と3は、CaO/SiOモル比が本発明範
囲から外れた場合で、いずれも圧縮強度が低い。また、
比較例2は消石灰がCaOに換算して10重量%未満の
場合で圧縮強度は大きいが、嵩比重が本発明の0.85
〜1.5の範囲より大きい。さらに、比較例4はセメン
トが6重量%未満の場合で、硬化体の強度が低いために
圧縮強度は極めて低くなっている。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】実施例2 普通ポルトランドセメント13.5重量%と、工業用J
IS R9001ー81の消石灰をCaO換算で25.
5重量%と、平均粒径2μm程度の珪石粉末58重量%
と、二水石膏3重量%を混合し、これらの原料粉末に対
して、低温焼成マグネシア(A)、1500℃焼成マグ
ネシア(B)、1500℃焼成マグネシアクリンカー
(C)を使用し、それぞれ0〜8%外割で添加し調整し
た配合粉末100重量部に対して水を66重量部添加し
てスラリーとし、このスラリーの一部を40℃に加熱し
て、離型剤を塗布したJIS R5201のモルタル強
度試験用の4cm×4cm×16cmの型枠と40cm
×60cm×10cmの木製の型枠に注入した。各型枠
には防錆処理済みの鉄筋がセットされている。各型枠は
それぞれ相対湿度95%、温度50℃の雰囲気で10時
間静置して、内部のスラリーを硬化させた。しかる後、
それぞれ脱型して、オートクレーブで180℃まで3時
間で昇温し、180℃、10気圧の水蒸気養生を6時間
行って、4cm×4cm×16cmの硬化体Sと40c
m×60cm×10cmの硬化体Lを得た。
【0029】得られたS、L2種の硬化体の膨張率、圧
縮強度、嵩比重、クラックの有無を表3に示す。膨張
率、圧縮強度および嵩比重は実施例1と同様の方法で求
めた。なお、圧縮強度は4個の供試体の強度の平均値で
ある。クラックの有無は目視観察により確認した。
【0030】表3の結果より明らかなごとく、本発明法
により得られた硬化体はすべて所望の圧縮強度が得ら
れ、しかもクラックのない高品質のものである。一方、
比較例においては、供試No.7〜12のうち、MgO
を過剰添加した供試No.10と供試No.12は、ク
ラックは生じなかったものの、圧縮強度が低過ぎる。同
じく比較例の供試No.7(MgO無添加)、供試N
o.8(低温焼成マグネシア使用)、供試No.9(M
gO添加量不足)、供試No.11(MgO添加量不
足)は、いずれもオートクレーブ養生過程での膨張率が
小さすぎるためにクラックが発生した。すなわち、18
0℃でオートクレーブ養生を行う場合、鉄筋と珪酸カル
シウム材料の膨張率の差は180℃において約0.1%
であるが、供試No.7〜9、11はいずれも膨張率が
0.1%に達していないため、鉄筋の熱膨張によって珪
酸カルシウム材料が一部破壊したことがクラック発生の
原因となったものと推察される。
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明に係る軽量
珪酸カルシウム材料は、嵩比重0.85〜1.5、圧縮
強度150kg/cm以上を有し、クラックのない高
品質のものであるため、高層ビル等の外壁材として十分
に使用できるという優れた効果を有する。また、本発明
方法によれば、硬化体のオートクレーブ内での昇温時間
を短縮することができるので、生産性の向上および設備
の簡素化をはかることができ、また、オートクレーブ内
昇温時に硬化体内部に発生するクラックによる製品の強
度低下を防止することができるので、軽量、高強度、高
品質の軽量珪酸カルシウム材料を低コストで効率よく製
造することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】1600℃焼成MgOと600℃焼成MgOの
オートクレーブ処理時間とマグネシア水和反応率との関
係を例示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C04B 103:60 111:40

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪酸質原料粉末と、セメントと消石灰ま
    たは生石灰を含む石灰質原料粉末とからなり、CaO/
    SiOモル比が0.35〜1.2、セメントは少なく
    とも全固形分中6重量%以上、消石灰粉末または生石灰
    粉末はCaO換算で10重量%以上含有する混合粉末
    と、この混合粉末に1500℃以上で焼成したマグネシ
    ア粉末を外割りで0.2〜6%加えた配合粉末に、10
    0重量部当り50〜80重量部の水を加えて形成した発
    泡剤を含まないスラリーを、予め防錆処理を施した鉄筋
    をセットした型枠内に注入して硬化させたものを高温高
    圧水蒸気養生して得られた、細孔直径が100μm以下
    で細孔容積が35〜70%であって、嵩比重が0.85
    〜1.5、圧縮強度150kg/cm以上の軽量珪酸
    カルシウム材料。
  2. 【請求項2】 珪酸質原料粉末と、セメントと消石灰ま
    たは生石灰を含む石灰質原料粉末を、CaO/SiO
    モル比0.35〜1.2、セメントは少なくとも全固形
    分中6重量%以上、消石灰粉末または生石灰粉末はCa
    O換算で10重量%以上となるように配合し、調整後、
    該配合粉末100重量部当り50〜80重量部の水を加
    えて混合し発泡剤を含まないスラリーを形成し、このス
    ラリーを予め防錆処理を施した鉄筋をセットした型枠内
    に注入して硬化させ、該硬化体を高温高圧水蒸気養生す
    る軽量珪酸カルシウム材料の製造方法において、150
    0℃以上で焼成したマグネシア粉末を前記配合粉末に対
    して外割りで0.2〜6%加えることを特徴とする軽量
    珪酸カルシウム材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記1500℃以上で焼成したマグネシ
    ア粉末として、天然マグネサイトを1500℃以上で焼
    成した重焼マグネシアクリンカー粉末を使用し、その配
    合量をマグネシアを除いた配合粉末に対して外割りで、
    重焼マグネシアクリンカー粉末中の含有マグネシア換算
    で0.2〜6%の範囲で使用することを特徴とする請求
    項2記載の軽量珪酸カルシウム材料の製造方法。
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JP (1) JPH08217564A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000021901A1 (en) * 1998-10-14 2000-04-20 James Hardie Research Pty Limited Cement formulation
JP2012232900A (ja) * 2006-06-15 2012-11-29 Central Research Institute Of Electric Power Industry 耐熱コンクリート及びその製造方法
EP2540684A1 (fr) * 2011-06-30 2013-01-02 L'AIR LIQUIDE, Société Anonyme pour l'Etude et l'Exploitation des Procédés Georges Claude Matière poreuse à base de silice et de portlandite pour le garnissage de briques d'isolation de structure contrôlée et procédé d'élaboration associé

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