JPH08215737A - 半導体素子用冷却ブロックの製造方法及びその冷却ブロック - Google Patents

半導体素子用冷却ブロックの製造方法及びその冷却ブロック

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JPH08215737A
JPH08215737A JP2894895A JP2894895A JPH08215737A JP H08215737 A JPH08215737 A JP H08215737A JP 2894895 A JP2894895 A JP 2894895A JP 2894895 A JP2894895 A JP 2894895A JP H08215737 A JPH08215737 A JP H08215737A
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cooling
spiral structure
metal
cooling pipe
block
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JP2894895A
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Inventor
Kazuhide Matsumoto
一秀 松本
Sumiichi Shibuya
純市 澁谷
Tadashi Nishi
忠士 西
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、金属から成る冷却ブロック
内に設けられる循環路に冷却媒体を通流させて半導体素
子を冷却する半導体素子用冷却ブロックの冷却効率を向
上させることにある。 【構成】 金属から成る冷却ブロック内に設けられる循
環路に冷却媒体を通流させて半導体素子を冷却する半導
体素子用冷却ブロック10において、前記循環路内に装
着される金属製の冷却管1と、該冷却管内に装着される
金属テ―プをねじって形成される螺旋構造体2から成
り、該螺旋構造体2の縁端を前記冷却管1の内面に接合
させたことを特徴とする半導体素子用冷却ブロック1
0。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子を冷却する
ための半導体素子の冷却ブロックの製造方法及び半導体
素子の冷却ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】送電電圧の高電化や周波数変換設備容量
の増加に伴って、電力変換装置も益々高電圧化され大容
量化されてきている。これらの設備の大容量化に伴い、
これらの設備に組み込まれる半導体素子も大容量化さ
れ、例えば、定格4000V,3000Aの半導体素子
も実用化されている。
【0003】このように大容量化された半導体素子で
は、通電される大電流によって、電極面から数KW以上
の熱が発生するので、この発生した熱による半導体素子
の温度上昇を防ぎ、特性の低下を防ぐために、これらの
半導体素子は水で冷却される冷却ブロックに取付けられ
ている。
【0004】図9は、半導体素子11が複数の冷却ブロ
ック10の間にそれぞれ挿入され積み重ねられた半導体
スタックと、この半導体スタックに組み込まれた半導体
素子11を冷却する冷却管12と熱交換器14などの接
続状態を示す概略図である。
【0005】図9において、半導体素子11と図10で
後述する冷却ブロック10は、横に交互に重ねられた
後、両端の冷却ブロックの外側に重ねられた図示しない
皿バネや加圧板を介して、半導体素子11と冷却ブロッ
ク10との接触面の熱伝導を上げるために、複数の両ネ
ジボルトで所定の圧力で締付けられている。
【0006】各冷却ブロック10は、隣接した冷却ブロ
ック10が絶縁管12で直列に接続され、両端の冷却ブ
ロック10は、絶縁管12A、12Bで循環ポンプ13
を介して熱交換器14に接続されている。冷媒には通
常、純水が使用されている。
【0007】図10は、図9で示した冷却ブロック10
の拡大詳細図で、(a)は平面図、(b)は(a)のA
―A断面図である。図10(a)、(b)において、冷
却ブロック10は(a)においてS字状に蛇行し、
(b)において長方形の循環路6が形成された底板15
と、この底板15にろう付けされた封止板16で構成さ
れている。循環路6の入口側と出口側には、管継手17
がそれぞれ螺合されている。
【0008】このように構成された冷却ブロック10を
交互に重ねて組立てられた半導体スタックにおいては、
図9に示すように、熱交換器14で冷却された純水が、
循環ポンプ13によって絶縁管12を介して半導体スタ
ックに組込まれた各半導体素子11の循環路6を経て、
絶縁管12を介して熱交換器14に還流される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、大容量化さ
れていく半導体素子において、半導体素子から発生する
熱は益々増加し、冷却効果の更なる向上が望まれてい
る。又、これに伴って冷却ブロック10が大形化し、1
個の冷却ブロック10だけで数kg以上となり、冷却ブ
ロック10が複数個積み重ねられた半導体スタックにな
ると、人では持てない程の重量物となる。更に、この半
導体スタックを複数個用いて構成された電力変換装置は
数10トンにも及ぶ重量となり、製作時において大変な
重労働となってきている。又、補修,点検の際も半導体
スタックの運搬には、大きな負担を作業者にかけてい
る。半導体素子が大容量化するに伴い、これらの冷却ブ
ロック10もさらに大きく、そして重くなっていく。こ
のような事情から、冷却ブロック10の軽量化の実現も
大きな課題となってきた。
【0010】そこで本発明は、大容量の半導体素子に対
して冷却効率の大幅な向上を図り、又、電力変換装置の
大幅な軽量化が図れる半導体素子用冷却ブロックの製造
方法及び半導体素子用冷却ブロックを提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体素子用冷
却ブロックの製造方法は、金属テ―プの一定区間を加熱
して所定の温度を保持しつつ、その加熱区間をねじって
成形される螺旋形状部に冷却媒体を送って冷却して所定
の長さの螺旋構造体を作る第1の工程と、前記螺旋構造
体を金属製の冷却管内に挿入して該冷却管を冷間引き抜
き加工にかけて、前記螺旋構造体の縁端を前記冷却管内
面に接合させ内部に螺旋構造体を装着した冷却管を作る
第2の工程と、2分割された金属製の冷却ブロックを重
ね合せることによって所定形状の循環路が形成され且つ
該循環路内径が前記冷却管の外径と等しいか僅かに小さ
くなるような冷却ブロックを作る第3の工程と、前記2
分割された金属製の冷却ブロックで前記冷却管を挟んで
該冷却管を前記循環路内に装着し、前記2分割された金
属製の冷却ブロックを溶接或いはろう付けにより一体化
する第4の工程から成る。
【0012】本発明の半導体素子用冷却ブロックの他の
製造方法は、金属テ―プの一定区間を加熱して所定の温
度を保持しつつ、その加熱区間をねじって成形される螺
旋形状部に冷却媒体を送って冷却して所定の長さの螺旋
構造体を作る第1の工程と、前記螺旋構造体を金属製の
冷却管内に挿入して該冷却管を冷間引き抜き加工にかけ
て、前記螺旋構造体の縁端を前記冷却管内面に接合させ
内部に螺旋構造体を装着した冷却管を作る第2の工程
と、この第2の工程で得られた冷却管を蛇行形状等の所
定形状に曲げ加工する第3の工程と、2分割された金属
製の冷却ブロックを重ね合せることによって形成される
循環路の形状が前記所定形状に等しく且つ該循環路内径
が前記冷却管の外径と等しいか僅かに小さくなるような
冷却ブロックを作る第4の工程と、前記2分割された金
属製の冷却ブロックで前記冷却管を挟んで該冷却管を前
記循環路内に装着し、前記2分割された金属製の冷却ブ
ロックを溶接或いはろう付けにより一体化する第5の工
程から成る。
【0013】本発明の半導体素子用冷却ブロックの別の
製造方法は、金属テ―プの一定区間を加熱して所定の温
度を保持しつつ、その加熱区間をねじって成形される螺
旋形状部に冷却媒体を送って冷却して所定の長さの螺旋
構造体を作る第1の工程と、前記螺旋構造体を金属製の
冷却管内に挿入して該冷却管を冷間引き抜き加工にかけ
て、前記螺旋構造体の縁端を前記冷却管内面に接合させ
内部に螺旋構造体を装着した冷却管を作る第2の工程
と、前記冷却管に曲げ加工等を施して所定形状の循環路
を作る第3の工程と、前記循環路を鋳型に挿入し、アル
ミニウム等の溶湯を注湯し、冷却後に両面を平坦に切削
加工する第4の工程から成る。
【0014】本発明の半導体素子用冷却ブロックの更に
別の製造方法は、金属テ―プの一定区間を加熱して所定
の温度を保持しつつ、その加熱区間をねじって成形され
る螺旋形状部に冷却媒体を送って冷却して所定の長さの
螺旋構造体を作る第1の工程と、2分割された金属製の
冷却ブロックを重ね合せることによって形成される循環
路の内径が前記螺旋構造体の外形と等しいか僅かに小さ
くなるような冷却ブロックを作る第2の工程と、前記2
分割された金属製の冷却ブロックで前記螺旋構造体を挟
んで該螺旋構造体を前記循環路内に装着し、前記前記2
分割された金属製の冷却ブロックを溶接或いはろう付け
により一体化する第3の工程から成る。
【0015】本発明の半導体素子用冷却ブロックは、金
属から成る冷却ブロック内に設けられる循環路に冷却媒
体を通流させて半導体素子を冷却する半導体素子用冷却
ブロックにおいて、前記循環路内に装着される金属製の
冷却管と、該冷却管内に装着される金属テ―プをねじっ
て形成される螺旋構造体から成り、該螺旋構造体の縁端
を前記冷却管の内面に接合させたことを特徴とする。
【0016】本発明の別の半導体素子用冷却ブロック
は、2分割された金属製の冷却ブロックを重ね合せるこ
とによって形成される循環路に冷却媒体を通流させて半
導体素子を冷却する半導体素子用冷却ブロックにおい
て、前記循環路内に装着される金属テ―プをねじって形
成される螺旋構造体を具備し、該螺旋構造体の縁端を前
記循環路の内面に接合させたことを特徴とする。本発明
の更に別の半導体素子用冷却ブロックは、循環路の断面
形状を正多角形としたことを特徴とするものである。
【0017】
【作用】本発明の半導体素子用冷却ブロックは、該冷却
ブロック内に設けられる循環路に螺旋構造体を装着した
ことを特徴とし、この螺旋構造体は、金属テ―プの一定
区間を加熱して所定の温度を保持しつつ、その加熱区間
をねじって成形される螺旋形状部に冷却媒体を送って冷
却して金属テ―プの硬さと硬度を高めることにより、一
度ねじり成形を施した部分が再度ねじり加工を受けない
ようにして所定の長さの螺旋構造体を作っている。従っ
て、螺旋構造体のねじり角度又はねじりピッチを変える
ときも、ねじり成形工程での加工条件を変えるだけで簡
単に対応することができ、冷却条件に合った螺旋構造体
を容易に製作することができる。
【0018】又、この螺旋構造体を冷却管に装着する場
合は、冷却管の内径寸法と螺旋構造体を構成する金属テ
―プ幅間に1〜2m m 程度の間隔を持たせ、冷却管外径
を縮めてその間隔を零とし、金属テ―プ縁端が冷却管の
内面に密着、または食込んだ状態になるまで絞るように
冷間引き抜き加工を施すことによって、螺旋構造体と冷
却管とは強固に固定され、冷却水の動圧を受けてもそれ
に耐えられるようになる。
【0019】前記冷却管又は螺旋構造体を冷却ブロック
の循環路に装着することによって、半導体素子用冷却ブ
ロックを作ることができるこのようにして作られた半導
体素子用冷却ブロックは、冷却水を螺旋構造体に沿って
旋回させながら流すことができ、撹拌作用がより効果的
に生じるので熱伝導率を大きく向上させることが可能で
ある。又、冷却ブロック本体をアルミニウムにすること
により、冷却ブロックの重量が低減し、電力変換装置の
大巾な軽量化を図ることができる。
【0020】
【実施例】以下本発明の半導体素子用冷却ブロックの製
造方法の一実施例を図面を参照して説明する。図1は、
本発明の半導体素子用冷却ブロックの製造方法の過程で
作られる金属製の冷却管1に螺旋構造体2が装着された
図である。この螺旋構造体2は、次のようにして作られ
る。
【0021】螺旋構造体或るいは冷却管の材料は銅を用
いることができるが、機械的強度や耐蝕性が要求される
場合はステンレスが好ましい。銅の金属テ―プを螺旋構
造体に加工することは比較的易しいが、ステレスから成
る金属テ―プを室温(または冷間)において螺旋状に且
つ所定のピッチでねじることは難しい。そこで本発明に
おいては、図2に示すように、例えばステンレス等の金
属テ―プ3は、一端を引き延ばしてワ―クにねじりを与
えるねじり加工機のガイドGi を通して一端に備えられ
る回転盤Rt に保持されている。ねじり加工機にはベッ
ドBd に沿ってガイド盤Gi を運ぶキャリッジCr から
延びるア―ムAm に支持された加熱器Ht と冷却水5等
の冷却媒体を噴射する冷却器Co とが備えられ、双方が
ワ―クに向ってそれぞれ火炎4と冷水5とが当られるよ
うになっている。
【0022】上記のねじり加工機を用いて金属テ―プ3
のねじり成形は次のように行なわれる。はじめに、金属
テ―プ3に一定区間加熱器Ht から、例えばアセチレン
ガス等の火炎4を当てて、その区間の温度を約800〜
1000°Cに保持する。この状態でキャリジCr を回
転盤Rt に向かって移動させつつ、回転盤Rt を反時計
方向に回転させる。この回転動作により高温に保持され
る金属テ―プ3がねじられ、平らな金属テ―プ3が螺旋
形状となる。
【0023】次に、この成形部を加熱器Ht に並んで備
えられる冷却器Co から供給される冷水5を用いて冷却
する。さらに、キャリジCr を図示右方向に移動させ上
記工程を繰り返して、図3に示すような螺旋形が連続す
る所定長さの螺旋構造体2を作る。成形された後の螺旋
構造体2は、例えば実施例でテ―プ幅WとピッチPとの
関係が1:2であるが、勿論それに限定することなく、
用途に応じて回転盤Rt の回転数あるいは、ガイド盤G
i の送り速度を変えて自由な形状とすることができる。
【0024】このように、高温を保ってのねじり成形、
その後の冷却工程り繰り返しにより所望のねじりピッチ
Pを有する螺旋構造体2を作ることができる。次に、こ
の螺旋構造体2を図4に示すように金属製の冷却管1に
挿入する。このとき、挿入をやり易くするために、螺旋
構造体2の外面と冷却管1の内面との間に、予め約1〜
2m m 程度の間隔を設ける。
【0025】次に、螺旋構造体2と冷却管1とを、図5
に示す冷間引き抜き加工にかける。この冷間引き抜き工
程は、引き抜きダイスDe を用いて行ない、冷却管1の
外形を縮めて所定の直径寸法に仕上げる。このとき、螺
旋構造体2のテ―プ縁端は、冷却管1の内面に密着して
双方の間の間隙が零となり、そこに接合される。
【0026】この場合、密着を確実にするために金属テ
―プの一部を冷却管1の内面に僅かに食込ませても良
い。また、冷却管1の横断面は円形に限定するものでは
なく、矩形等の他の形状であっても良い。
【0027】この冷却管1を直管のまま用いる場合は所
定寸法に製作し、また蛇行させた形状にする場合は、冷
却管1を加熱しながら曲げ加工を行なう。冷却管1及び
螺旋構造体2の材質は銅またはステンレス、或いはこれ
らの組み合せが好ましいが、本発明はこれに限定するも
のではなく、このような加工ができる材料であれば良
い。
【0028】このようにして製作された冷却管1を、図
6(b)に示す半円形状の循環路6が形成された金属製
例えばアルミニウム製下側ブロック7に装着し、同形状
に製作されたアルミニウム製上側ブロック8をかぶせ、
このブロック10の両側に共通流路18が形成されるよ
うに加工し両ブロックを溶接する。そして図7(a)に
示す循環路6の入口側と出口側には、管継手9をそれぞ
れ取付けて冷却ブロック10を構成する。
【0029】従って、図6(b)の循環路6の内径は冷
却管1の外径と等しいか、僅かに小さくして、下側ブロ
ック7と上側ブロック8を溶接すれば、熱伝導が良くな
る。又、図6に示す共通流路18と冷却管1とを一体化
するために図7に示す共通流路管6aに冷却管1を並列
に設け、共通流路管6aから各冷却管1に分岐するよう
な循環路6Aを形成し、この循環路6Aを前述のように
上下のブロックで挟んで一体化しても良い。
【0030】又、冷却ブロック10を組立てる他の実施
例として、前述のようにして蛇行した冷却管1を作り、
冷却ブロック10も下側ブロックと、上側ブロックを重
合せると図8に示すように蛇行形状の循環路6が形成さ
れるブロックを作り、この循環路6に蛇行状の冷却管を
装着して上下ブロックをろう付け或いは溶接により一体
化すれば図8に示すよな冷却ブロックを作ることができ
る。
【0031】更に、冷却ブロック10を組立てる別の実
施例として前述の蛇行形状の冷却管1或いは、図7に示
す循環路6Aを図示しない鋳型に挿入し、アルミニウム
の溶湯を外周ら注湯し、冷却後に両面を平坦に切削加工
する。このときの鋳造は普通鋳造で良いが、溶湯を加圧
して行っても良い。この加圧鋳造の場合は、冷却管1の
外周面と溶湯の密着性が良くなる利点がある。
【0032】又、冷却ブロック10を組立てる更に別の
他の実施例として、図6の実施例及び図8の実施例にお
いては、循環路6に冷却管1を装着したが、循環路6に
直接螺旋構造体2を装着しても良い。この場合螺旋構造
体2の外径と、循環路6の内径を等しくするか又は、螺
旋構造体2の外径より循環路6の内径を僅かに小さくす
れば、螺旋構造体2の外径と、循環路6の内径が接合或
いは螺旋構造体2の縁端が循環路6の内径に僅かに食込
んだ状態で装着することができる。
【0033】前述した本発明の半導体素子用冷却ブロッ
クの製造方法によれば、金属から成る冷却ブロック内に
設けられる循環路6に冷却媒体を通流させて半導体素子
を冷却する半導体素子用冷却ブロック10において、前
記循環路6内に装着される金属製の冷却管1と、該冷却
管1内に装着される金属テ―プをねじって形成される螺
旋構造体2から成り、該螺旋構造体6の縁端を前記冷却
管1の内面に接合させて構成した半導体素子用冷却ブロ
ックを提供できる。
【0034】更に、2分割された金属製の冷却ブロック
を重ね合せることによって形成される循環路6に冷却媒
体を通流させて半導体素子を冷却する半導体素子用冷却
ブロック10において、前記循環路6内に装着される金
属テ―プをねじって形成される螺旋構造体2を具備し、
該螺旋構造体2の縁端を前記循環路6の内面に接合させ
たて構成した半導体素子用冷却ブロックを提供出来る。
【0035】本発明による半導体素子用冷却ブロック
は、冷却水を螺旋構造体2に沿って旋回させながら流す
ことができ、撹拌作用がより効果的に生じるので熱伝導
率を大きく向上させることが可能である。又、冷却ブロ
ックをアルミニウム等で構成すれば、より一層の小形軽
量化も図れる。更に、螺旋構造体は、その製造過程にお
いて、金属テ―プ幅WとピッチPとの関係を自由に変え
て任意所望の形状にすることができるため冷却条件に応
じて最適な螺旋構造体を作ることができる。
【0036】尚、前述の説明では、循環路6の断面形状
を円形として説明したが、例えば正三角形、正方形等の
正多角形としても良い。例えば正方形とした場合には螺
旋構造体2は循環路6の4つの面で接合することになり
これにより、冷却水は螺旋構造体2に沿った旋回と正方
形の四隅を流れる流路とで乱流が生じ、従来のものに比
べ冷却効率を向上させることができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体素
子用冷却ブロックの製造方法によれば冷却ブロック内の
循環路に装着される螺旋構造体の外形及びねじり角度又
はねじりピッチを簡単に変えることができ、冷却条件に
合った螺旋構造体を容易に製作することができる。
【0038】そして、この螺旋構造体を冷却ブロックの
循環路に装着した本発明による半導体素子用冷却ブロッ
クによれば、冷却水を螺旋構造体に沿って旋回させなが
ら流すことができ、撹拌作用が効果的に生じるので、熱
伝導率を大きく向上させることができ、冷却効果が大幅
に増加する。
【0039】又、冷却ブロック本体をアルミニウム製に
することにより、冷却ブロックの軽量化を図ることがで
き、半導体スタックさらに電力変換装置の大幅な軽量化
を実現することができる。また螺旋構造体を冷却水の循
環路に装着したので、アルミニウム製の冷却ブロックで
も冷却効率を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の過程で製作された螺旋構造
体を装着した冷却管を示す図。
【図2】本発明の製造方法の過程で製作される螺旋構造
体を製作する設備の配置図。
【図3】本発明の製造方法の過程で製作される螺旋構造
体の斜視図。
【図4】本発明の製造過程で冷却管に螺旋構造体を挿入
している状態を示す図。
【図5】[図4]に示す螺旋構造体を挿入した冷却管を
冷間引き抜き工程を施している状態を示す図。
【図6】冷却ブロックに冷却管を装着した状態を示す図
で(a)は平面図、(b)は(a)のA―A断面図。
【図7】本発明の製造方法の過程で製作された冷却管で
構成された循環路を示す図。
【図8】本発明の製造方法の過程で製作された蛇行した
冷却管を冷却ブロックに装着した図。
【図9】従来の冷却ブロックで半導体素子を冷却する冷
却系統図。
【図10】従来の半導体素子用冷却ブロックを示す図で
(a)は平面図、(b)は(a)のA―A断面図。
【符号の説明】
1 ……冷却管 2 ……螺旋
構造体 3 ……金属テ―プ 6 ……循環
路 6A ……循環路 10 ……冷却
ブロック 11 ……半導体素子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属テ―プの一定区間を加熱して所
    定の温度を保持しつつ、その加熱区間をねじって成形さ
    れる螺旋形状部に冷却媒体を送って冷却して所定の長さ
    の螺旋構造体を作る第1の工程と、 前記螺旋構造体を金属製の冷却管内に挿入して該冷却管
    を冷間引き抜き加工にかけて、前記螺旋構造体の縁端を
    前記冷却管内面に接合させ内部に螺旋構造体を装着した
    冷却管を作る第2の工程と、 2分割された金属製の冷却ブロックを重ね合せることに
    よって所定形状の循環路が形成され且つ該循環路内径が
    前記冷却管の外径と等しいか僅かに小さくなるような冷
    却ブロックを作る第3の工程と、 前記2分割された金属製の冷却ブロックで前記冷却管を
    挟んで該冷却管を前記循環路内に装着し、前記2分割さ
    れた金属製の冷却ブロックを溶接或いはろう付けにより
    一体化する第4の工程から成る半導体素子用冷却ブロッ
    クの製造方法。
  2. 【請求項2】 金属テ―プの一定区間を加熱して所
    定の温度を保持しつつ、その加熱区間をねじって成形さ
    れる螺旋形状部に冷却媒体を送って冷却して所定の長さ
    の螺旋構造体を作る第1の工程と、 前記螺旋構造体を金属製の冷却管内に挿入して該冷却管
    を冷間引き抜き加工にかけて、前記螺旋構造体の縁端を
    前記冷却管内面に接合させ内部に螺旋構造体を装着した
    冷却管を作る第2の工程と、 この第2の工程で得られた冷却管を蛇行形状等の所定形
    状に曲げ加工する第3の工程と、 2分割された金属製の冷却ブロックを重ね合せることに
    よって形成される循環路の形状が前記所定形状に等しく
    且つ該循環路内径が前記冷却管の外径と等しいか僅かに
    小さくなるような冷却ブロックを作る第4の工程と、 前記2分割された金属製の冷却ブロックで前記冷却管を
    挟んで該冷却管を前記循環路内に装着し、前記2分割さ
    れた金属製の冷却ブロックを溶接或いはろう付けにより
    一体化する第5の工程から成る半導体素子用冷却ブロッ
    クの製造方法。
  3. 【請求項3】 金属テ―プの一定区間を加熱して所
    定の温度を保持しつつ、その加熱区間をねじって成形さ
    れる螺旋形状部に冷却媒体を送って冷却して所定の長さ
    の螺旋構造体を作る第1の工程と、 前記螺旋構造体を金属製の冷却管内に挿入して該冷却管
    を冷間引き抜き加工にかけて、前記螺旋構造体の縁端を
    前記冷却管内面に接合させ内部に螺旋構造体を装着した
    冷却管を作る第2の工程と、 前記冷却管に曲げ加工等を施して所定形状の循環路を作
    る第3の工程と、 前記循環路を鋳型に挿入し、アルミニウム等の溶湯を注
    湯し、冷却後に両面を平坦に切削加工する第4の工程か
    ら成る半導体素子用冷却ブロックの製造方法。
  4. 【請求項4】 金属テ―プの一定区間を加熱して所
    定の温度を保持しつつ、その加熱区間をねじって成形さ
    れる螺旋形状部に冷却媒体を送って冷却して所定の長さ
    の螺旋構造体を作る第1の工程と、 2分割された金属製の冷却ブロックを重ね合せることに
    よって形成される循環路の内径が前記螺旋構造体の外形
    と等しいか僅かに小さくなるような冷却ブロックを作る
    第2の工程と、 前記2分割された金属製の冷却ブロックで前記螺旋構造
    体を挟んで該螺旋構造体を前記循環路内に装着し、前記
    2分割された金属製の冷却ブロックを溶接或いはろう付
    けにより一体化する第3の工程から成る半導体素子用冷
    却ブロックの製造方法。
  5. 【請求項5】 金属から成る冷却ブロック内に設け
    られる循環路に冷却媒体を通流させて半導体素子を冷却
    する半導体素子用冷却ブロックにおいて、前記循環路内
    に装着される金属製の冷却管と、該冷却管内に装着され
    る金属テ―プをねじって形成される螺旋構造体から成
    り、該螺旋構造体の縁端を前記冷却管の内面に接合させ
    たことを特徴とする半導体素子用冷却ブロック。
  6. 【請求項6】 2分割された金属製の冷却ブロック
    を重ね合せることによって形成される循環路に冷却媒体
    を通流させて半導体素子を冷却する半導体素子用冷却ブ
    ロックにおいて、前記循環路内に装着される金属テ―プ
    をねじって形成される螺旋構造体を具備し、該螺旋構造
    体の縁端を前記循環路の内面に接合させたことを特徴と
    する半導体素子用冷却ブロック。
  7. 【請求項7】 前記循環路の断面形状を正多角形と
    したことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の半
    導体素子用冷却ブロック。
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