JPH08215174A - 核共鳴信号の位相補正方法 - Google Patents
核共鳴信号の位相補正方法Info
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- JPH08215174A JPH08215174A JP7333663A JP33366395A JPH08215174A JP H08215174 A JPH08215174 A JP H08215174A JP 7333663 A JP7333663 A JP 7333663A JP 33366395 A JP33366395 A JP 33366395A JP H08215174 A JPH08215174 A JP H08215174A
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Abstract
かぎり精確な画像データの補正が可能になるようにし
た、核共鳴信号の位相補正方法を提供する。 【解決手段】 極性符号が切り換わる読み出し勾配のも
とで画像エコーの得られるパルス周波数において、読み
出し勾配GRの正および負のパルスのもとでそれぞれナ
ビゲータエコーN+,N−を位相コーディングなしで形
成する。両方のナビゲータエコー N+,N−をサンプ
リングし、ディジタル化してフーリエ変換する。フーリ
エ変換したサンプリング値の自己相関から、読み出し勾
配GRの正および負のパルスに対しそれぞれ1つの線形
の位相特性を求め、これによって画像エコーを線形の位
相特性に関して補正する。
Description
わる読み出し勾配のもとで画像エコーを形成し、未処理
データマトリクスへ行ごとに書き込むように構成されて
いる、核共鳴信号の位相補正方法に関する。
I)の場合、読み出しフェーズにおいて読み出し勾配の
極性を順次切り換えることにより、核共鳴信号が勾配エ
コーとして速いシーケンスで生成される。読み出し勾配
の極性が変わることから、核共鳴信号から得られた走査
値を1つの未処理データマトリクスへ、区分方向がこの
未処理データマトリクスの行ごとに変わるよう、区分し
て入れる必要がある。この場合、行ごとにごく僅かな相
違しかないときでも、いわゆるN/2ゴーストが生じて
しまう。つまり、N×N個の点から成る画像マトリクス
の場合、オリジナルの画像は画像マトリクス中央に対し
正および負の方向にN/2だけずらされてもう1度結像
され、しかもこれは一般に種々の強度で結像されること
になる。
られている。アメリカ合衆国特許第5138259号公
報には、本来の測定の前に調整スキャンが実施されるよ
うにした方法について述べられている。この調整走査が
本来の測定と異なるのは、このスキャンが位相コーディ
ングなしで実施される点だけである。しかし完全な補正
データマトリクスが得られ、このマトリクスから測定シ
ステムの種々の不備な点を求めて本来の測定のための補
正データを算出することができる。しかしながらこのプ
ロセスによって、測定時間全体が著しく長くなってしま
う。
よび第4970457号公報によって、本来の測定の前
に、複数の磁場勾配のうち少なくとも1つの磁場勾配の
遮断された核共鳴信号を得て、基底磁場を求めるために
この核共鳴信号を利用することが知られている。このこ
とによって、基底磁場の変化により引き起こされる画像
障害を取り除くことができる。
Magnetic Resonance in Medicine,Vol.3, 12th Annual
Scientific Meeting, 14.- 20. August, 1993, 第12
39頁により、k空間の中央において1つの位相コーデ
ィングパルスを省略することが知られている。このこと
により、k空間のそれぞれ異なる方向において取得され
る2つの行が得られ、それらは基準値として用いられ
る。フーリエ変換後、基準行から2段階のプロセスにお
いて相対的な時間のずれが求められる。このようにして
得られた補正データに基づき、画像データが補正され
る。しかし、補正データを取得するためのこの方法は著
しく手間がかかり、また、1つの位相符号化ステップの
省略によってデータ捕捉に際して不連続性が発生し、こ
れは画像品質に悪影響を及ぼすおそれがある。
maging, Vol. MI-6, No. 1, March1987, 第32頁〜3
6頁により1つの位相補正方式が公知であるが、この方
式はエコー・プラナー映像法における冒頭で述べた問題
点に関連するものではない。この場合、1次の位相エラ
ーは画像データの複雑な位相歪みの自己相関により推定
されるのに対し、ゼロ次の補正係数は1次に関して補正
された画像の位相分布ヒストグラムにより得られる。
題は、僅かな測定時間しか失われず簡単かつできるかぎ
り精確な画像データの補正が可能になるようにした、核
共鳴信号の位相補正方法を提供することにある。
は、読み出し勾配の正のパルスのもとで第1のナビゲー
タエコーを形成し、読み出し勾配の負のパルスのもとで
第2のナビゲータエコーを形成し、これら両方のナビゲ
ータエコーを同じ位相コーディングで形成するステップ
と、前記の両方のナビゲータエコーを走査し、ディジタ
ル化しフーリエ変換するステップと、前記第1のナビゲ
ータエコーのフーリエ変換された走査値の自己相関から
第1の線形の位相特性を求め、前記第2のナビゲータエ
コーのフーリエ変換されたサンプリング値の自己相関か
ら第2の線形の位相特性を求めるステップと、前記第1
の線形の位相特性を用いて、読み出し勾配の正のパルス
のもとで得られ行方向にフーリエ変換された画像エコー
を補正するステップと、前記第2の線形の位相特性を用
いて、読み出し勾配の負のパルスのもとで得られ行方向
にフーリエ変換された画像エコーを補正するステップ、
を有することにより解決される。
示されている。
き本発明を詳細に説明する。
アグラムを参照してエコー・プラナー映像法の基本的特
徴について説明する。エコー・プラナー映像法の詳細な
説明は、アメリカ合衆国特許第4165479号公報に
記載されている。
波パルスRFが照射され、スライス選択勾配GSに起因
してこのパルスにより被検物体の選択された1つのスラ
イス面だけが励起される。励起後、予備位相合わせ勾配
GRVが読み出し方向に、GPVが位相コーディング方
向に照射される。次に、交互に極性の切り換わる単一パ
ルスにより読み出し勾配GRが照射される。極性が切り
換わることで相応の核共鳴信号がそのつどディフェージ
ングされ、次に再びリフェージングされ、その結果、図
5に示されている信号経過特性Sが生じる。
ング勾配GPが単一パルスの形で個々の信号Sの間に照
射される。この位相コーディング勾配によって、単一パ
ルスにより歩進的に切り換えられる位相コーディングが
行われる。読み出し勾配GRと位相コーディング勾配G
Pとスライス選択勾配GSは、互いに垂直を成してい
る。
的位置に関する情報は、位相係数でコーディングされて
いる。画像形成のため、得られた核共鳴信号Sは複素量
として位相応動形復調により測定される。得られたアナ
ログの核共鳴信号は1つの時間ラスタで走査され、走査
値はディジタル化されて、読み出し勾配GRの個別パル
スごとに、図6に示されている未処理データマトリクス
Mの1つの行にエントリされる。読み出し勾配GRの各
個別パルスごとにN個の複素値が読み出される。これら
は未処理データマトリクスMの1つの行に区分して入れ
られる。この場合、iは行インデクスでありjは列イン
デクスである。励起のたびに、読み出し勾配GROのN
個の個別パルスが続き、したがって未処理マトリクスM
はN個の行を有することになる。全部でN×Nの1つの
未処理データマトリクスが生じる。この未処理データマ
トリクスはいわゆるk空間を成しており、その際にたと
えば以下の定義があてはまる。
性が交互に切り換わりながら読み出されるので、測定値
もj(列インデクス)値が上昇するにつれて、そして次
の行ではj値が下降するにつれて、交互に切り換えなが
ら未処理データマトリクスMへ挿入されることになる。
図6には、サンプリングされディジタル化された核共鳴
信号S1およびS2のエントリ方向が示されている。
をすれば−k空間から、2次元のフーリエ変換を介した
関係を利用することで、1つの画像を得ることができ
る。
の方向に位置し、位置座標yは位相コーディング勾配G
pの方向に位置し、ρ(x,y)は位置x,yにおける
核スピン密度である。
ー映像法は、測定データが交互に区分されることでN/
2ゴーストを受けやすい。この原因はたとえば、走査ラ
スタが読み出し勾配パルスGRの中央に合わせて調節さ
れていないことによる可能性があるし、ないしは一般的
にいえば、勾配ラスタと核共鳴信号のための走査ラスタ
が互いにずれていることによる可能性がある。図3に
は、勾配ラスタのこのようなずれが矢印で示されてい
る。さらに図6には、このようなずれが生じているとき
の2つの核共鳴信号S1およびS2の位置が略示されて
いる。勾配ラスタが図3に示されている方向にずれてい
ることにより、各k空間行の信号最大値がずれる。交互
に切り換わりながら測定値が区分されるので−図6に示
されているように−このことによりたとえば、未処理デ
ータマトリクスM中の核共鳴信号S1とS2はもはや上
下に重なり合わないようになる。一般的にいって、核共
鳴信号の最大位置は未処理データマトリクスMの行ごと
に交互に変わる。なお、極性符号の切り換わらない読み
出し勾配によるパルスシーケンスの場合、未処理データ
マトリクスM中の核共鳴信号最大値は、勾配時間ラスタ
が走査時間ラスタに対しずれていても互いに上下に位置
する。したがってこのことで、この場合にすべての走査
値がこの場合に未処理データマトリクスの同じ側からは
じまって区分されていくようになる。エコー・プラナー
映像シーケンスの場合、核共鳴信号の1つの走査値に対
する走査時間は、典型的には0.5〜4μsである。そ
の際、勾配時間ラスタと走査時間ラスタとの間の時間の
ずれは、N/2ゴーストを避けるため上記の走査時間の
1/20よりも小さくする必要のあることが判明した。
さもないと、実例として図7に示されているように、ず
れによってN/2ゴーストが生じてしまう。この場合、
対象物体Aは、全画像マトリクスの半分の行数だけ上方
と下方にそれぞれずらされ、その結果、ゴースト画像
A′およびA″が生じている。信号準備処理に際して常
に用いられるアナログの低域通過フィルタリングがこの
問題の発生に実質的に関与している可能性がある。各フ
ィルタは時間領域においてオーバーシュートを有してお
り、これはフィルタが周波数範囲において急峻であれば
あるほど強くなる。その際に重要であるのは、入力信号
が因果関係の結果として正の時間方向に歪められること
である。したがってこのことで、上記のN/2ゴースト
という結果を伴う信号のずれが生じる。
後、行方向において信号の直線的な位相特性が生じる。
さらに、たとえば基底磁場のドリフトの際に一定の位相
エラーが生じる可能性もある。このようなドリフトは、
たとえばうず電流に起因する可能性がある。したがって
これらのことをまとめると、未処理データマトリクスの
フーリエ変換後、行方向において列番号iに依存する位
相特性 φ(i)=φ0+i・Δφ1 が得られる。
に説明する。この実施例によれば、位相特性の定数項も
線形項も除去される。この目的で、図8〜図12に示さ
れているように、本来のパルスシーケンスの前におかれ
た期間TN中に”ナビゲータエコー”と称される2つの
核共鳴信号N+とN−が得られる。この目的で、図1〜
図5によるものと同じである励起フェーズAの後、読み
出し勾配GRの正のパルスのもとでナビゲータエコーN
+が得られ、読み出し勾配GRの負のパルスのもとでナ
ビゲータエコーN−が得られ、しかもこの場合、両方の
ナビゲータエコーは位相コーディング勾配の作用を伴わ
ない。
図5に示されているようにして経過していく。
共鳴信号のように位相応動形復調器により復調され、複
素量としてサンプリングされてディジタル化される。し
かしこの場合、位相コーディングステップが行われたの
ではないので完全なマトリクスは得られず、ナビゲータ
エコーN+,N−に対してそのつど1つのデータ行だけ
しか得られない。フーリエ変換を行えば、勾配ラスタに
おけるナビゲータエコーN+,N−の精確なセンタリン
グにより結果はそのつど単純な実数であり、つまり位相
特性は生じない。しかし不十分なセンタリングである
と、直線的な位相特性が生じ、これは以下の自己相関関
数に基づき求めることができる。
リエ変換された個々の複素サンプリング値であり、アス
テリスク(*)は複素共役量を表しており、R+ないし
R−はこの式では重要でない関数の値であり、Δφ1 +
は正のナビゲータエコーN+の位相特性を表し、Δφ1
−は負のナビゲータエコーN−の位相特性を表してい
る。したがってこれにより信号において線形の位相特性
が得られ、しかもこれは読み出し勾配GRの正と負の勾
配のもとでのエコーに対し別個に得られる。ここで前提
とすることができるのは、この位相特性はすべての後続
の画像生成に用いられる信号に関して等しく、したがっ
てその位相特性を補正することができることである。
サンプリング値の和の形成により対象物体に関する平均
化が行われ、その結果、信頼性のある値が得られる。対
象物体からだけしか信号が到来しないので、平均化に際
して実際には、関連する対象領域しか考慮されない。
対しこのようにして得られた周波数特性を用いることで
画像信号の補正を行うことができ、その際、この補正は
やはり未処理データマトリクスの行方向にフーリエ変換
された値において行われる。これらの値を以下ではH
ijで表し、相応に補正された値をHij′で表す。補
正された値Hij′は、読み出し勾配GRの正と負のパ
ルスのもとでの信号に対し、つまり偶数と奇数の行番号
iに対し別個に考察する必要がある。
けでなく一定の位相エラーφ0も存在する。このような
一定の位相エラーφ0もナビゲータエコーN+,N−か
ら求めることができる。この目的でまずはじめに、ナビ
ゲータエコーの線形の位相特性自体がすでに得られた値
Δφ1 +,Δφ1 −により補正される。この場合、補正
され行方向にフーリエ変換された値をNj +′,
Nj −′と称する。
ら、以下の相互相関により両方のエコー間の位相差φ0
がマトリクスの画素ごとに算出される。
して平均化された一定の位相差φ0の値により、この場
合にも行方向フーリエ変換された画像信号が補正され、
ここでは奇数のエコーの補正だけしか必要ない。
で全補正過程がもう1度示されている。まずはじめに、
ナビゲータエコーと画像エコー(画像信号)が得られ
る。ナビゲータエコーに対しても画像エコーに対しても
行方向でフーリエ変換が行われる。次に、自己相関関数
を用いることで両方のナビゲータエコーに対しそれぞれ
1つの線形の位相特性が求められ、これを用いることで
行方向にフーリエ変換された画像エコーが補正される。
さらに、線形の位相特性の求められた値を用いることで
ナビゲータエコー自体も補正される。補正されたナビゲ
ータエコーの相互相関により、一定の位相特性に対する
補正量φ0が得られる。相応の補正は画像データに対し
て適用される。そして最後に、補正されたマトリクスを
列方向でフーリエ変換することにより1つの画像が得ら
れる。
像法のシーケンスにおける核共鳴信号の位相補正を定数
項に関しても線形項に関しても僅かなコストと著しく僅
かな時間および計算コストで行うことができる。補正に
利用される測定値の平均化により、補正が確実かつ精確
に機能する。
による公知のパルスシーケンスを示す図である。
による公知のパルスシーケンスを示す図である。
による公知のパルスシーケンスを示す図である。
による公知のパルスシーケンスを示す図である。
による公知のパルスシーケンスを示す図である。
未処理データマトリクスへ公知のように分類される様子
を示す図である。
の結像の様子を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
スを示す図である。
スを示す図である。
スをナビゲータエコーとともに示す図である。
す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 極性符号の切り換わる読み出し勾配のも
とで画像エコーを形成し、未処理データマトリクス
(R)へ行ごとに書き込むように構成されている、核共
鳴信号の位相補正方法において、 読み出し勾配(GR)の正のパルスのもとで第1のナビ
ゲータエコー(N+)を形成し、読み出し勾配(GR)
の負のパルスのもとで第2のナビゲータエコー(N−)
を形成し、これら両方のナビゲータエコー(N+,
N−)を同じ位相コーディングで形成するステップと、 前記の両方のナビゲータエコー(N+,N−)を走査
し、ディジタル化しフーリエ変換するステップと、 前記第1のナビゲータエコー(N+)のフーリエ変換さ
れた走査値の自己相関から第1の線形の位相特性(Δφ
1 +)を求め、前記第2のナビゲータエコー(N−)の
フーリエ変換されたサンプリング値の自己相関から第2
の線形の位相特性(Δφ1 −)を求めるステップと、 前記第1の線形の位相特性(Δφ1 +)を用いて、読み
出し勾配(GR)の正のパルスのもとで得られ行方向に
フーリエ変換された画像エコー(S′)を補正するステ
ップと、 前記第2の線形の位相特性(Δφ1 −)を用いて、読み
出し勾配(GR)の負のパルスのもとで得られ行方向に
フーリエ変換された画像エコー(S′)を補正するステ
ップ、 を有することを特徴とする、核共鳴信号の位相補正方
法。 - 【請求項2】 各ナビゲータエコー(N+,N−)のフ
ーリエ変換されたサンプリング値の自己相関を式 【数1】 にしたがって行い、ここで(Nj+1 +)*ないし(N
j+1 −)*は、N+とN−のフーリエ変換されたサン
プリング値の複素共役値を表し、R+,R−は自己相関
関数の値を表し、Δφ1 +,Δφ1 −は、フーリエ変換
された順次連続するサンプリング値Nj +とNj+1 +
ないしNj −とNj+1 −の間の位相差を表す、請求項
1記載の方法。 - 【請求項3】 求められた線形の位相特性Δφ1 +,Δ
φ1 −により、各ナビゲータエコー(N+,N−)のフ
ーリエ変換された各走査値(N+,N−)を補正し、こ
のようにして形成され補正された値の相互相関に基づ
き、両方のナビゲータエコー(N+,N−)の間の一定
の位相のずれ(φ0)を求め、このようにして求められ
た一定の位相のずれ(φ0)に基づき画像エコー(H
ij)の位相補正を行う、請求項1または2記載の方
法。 - 【請求項4】 前記相互相関を関数 【数2】 により形成し、ここで(Nj +,Nj −)は請求項3に
したがって補正されフーリエ変換されたナビゲータエコ
ーのサンプリング値であり、Rは関数の絶対値である、
請求項3記載の方法。 - 【請求項5】 画像エコー(Hij)を読み出し勾配の
正または負のパルスのもとで一定の位相のずれ(φ0)
を用いて補正する、請求項3または4記載の方法。
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