JPH0821508A - トルクコンバータ - Google Patents

トルクコンバータ

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Publication number
JPH0821508A
JPH0821508A JP15369294A JP15369294A JPH0821508A JP H0821508 A JPH0821508 A JP H0821508A JP 15369294 A JP15369294 A JP 15369294A JP 15369294 A JP15369294 A JP 15369294A JP H0821508 A JPH0821508 A JP H0821508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
stator
speed ratio
torque converter
pressure surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15369294A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Kubo
賢明 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP15369294A priority Critical patent/JPH0821508A/ja
Publication of JPH0821508A publication Critical patent/JPH0821508A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速度比域での伝達効率を高く維持しつつ、
低速度比域でのトルク容量を小さくし、アイドル燃費の
改善を図る。 【構成】 ポンプインペラ2、タービンランナ3及びス
テータ4の3要素を備えるトルクコンバータにおいて、
ステータ4の翼前縁11aに、翼前縁11aから圧力面
11cにかけて、翼断面の長軸と概略平行となる前縁平
面部12を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体を利用して動力を伝
達するトルクコンバータの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両のエンジンの発生トルクを自
動変速機、プロペラシャフトへと伝達するために、例え
ば特開平4−92145号公報にもあるような、トルク
コンバータを駆動系に備えている。
【0003】ところで、トルクコンバータのステータの
翼形状は、図6にも示すように、翼理論に基づき、広い
速度比において流体の流れにできるだけ剥離を起こさせ
ないように形成されている。
【0004】つまり、ステータの翼断面形状は、ステー
タ翼の前方端にあたる翼前縁11aは大きな曲率をもつ
半円形に、翼後端の翼後縁11bは小さな曲率の半円と
なり、これら翼前縁11aと翼後縁11bとの間は、滑
らかで緩やかな曲線を描く腹面側の圧力面11cと、背
面側の負圧面11dによって結ばれる形状となってい
る。
【0005】図7(A)〜(C)は、低速度比域、中低
速度比域(e=0.3)、高速度比域(e=0.8)でのそれ
ぞれステータ翼を流れる流体の流線を示すもので、各領
域での流入角度は大きく変化するが、図からも分かるよ
うに、低速度比域で負圧面11dに沿ってわずかに生じ
る剥離を除くと、それぞれの速度比域で発生する流体の
剥離は極めて小さく、安定した流れが維持される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トルクコン
バータの特性として、速度比が小さくなるほどトルク容
量は大きくなり、回転が伝達されない状態、つまり、D
レンジで停車時などのストールトルク容量が最大とな
る。ステータの翼形状もトルク容量に影響を及ぼし、ス
テータでの流体損失が小さいほどトルク容量が増大す
る。上記のようにステータの翼形状は、主に高速度比域
で高い伝達効率を維持すべく、流体損失ができるだけ小
さくなるように設計されているが、反面、低速度比域で
のストールトルク容量もそれだけ大きくなってしまう。
そしてトルクコンバータのストールトルク容量が大きい
ほど、エンジンにかかる負荷は大きくなり、それだけ停
車時のアイドル燃費が悪化する。
【0007】そこで本発明は、高速度比域での伝達効率
を高く維持しつつ、低速度比域でのトルク容量を小さく
し、アイドル燃費の改善を図ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ポンプイ
ンペラ、タービンランナ及びステータの3要素を備える
トルクコンバータにおいて、前記ステータの翼前縁に、
翼前縁から圧力面にかけて、翼断面の翼弦線と概略平行
となる前縁平面部を形成する。
【0009】第2の発明は、第1の発明における前記前
縁平面部は、軸流方向に対して圧力面側に0〜40°の
範囲に傾けて形成される。
【0010】第3の発明は、第1または第2の発明にお
ける前記前縁平面部は圧力面に対して滑らかな曲線でも
って接続される。
【0011】
【作用】第1の発明において、低速度比域ではタービン
ランナからステータには、圧力面とほぼ直交する方向か
ら流体が流入し、速度比が高くなるほど、ステータ翼に
沿った方向、つまり圧力面や翼背面の負圧面に沿った方
向から流入する。
【0012】したがって低速度比域では翼前縁平面部に
衝突した流れのうち、その先端から翼背面に向かう流れ
に、平面部の先端角部により剥離が発生し、ストールト
ルク容量がそれだけ小さくなる。このため、ストール時
のエンジンアイドル燃費を改善することができる。な
お、ストール領域付近ではもともとの伝達効率が小さ
く、流体剥離による伝達効率の低下が及ぼす悪影響は極
めて少ない。
【0013】高速度比域では流入角がステータ翼と平行
に近づき、前縁平行部を境に翼背面に向かう流れの剥離
は無くなり、また圧力面に向かう流れについても、平面
部が無いものよりもわずかに剥離が減り、このため、高
速度比域での伝達効率は最良に維持される。
【0014】第2の発明では、前縁平面部の傾斜角度を
0〜40°の範囲において、所定のストールトルク容量
となるように設定することで、ストール時のアイドル燃
費を最良にすることができる。
【0015】第3の発明では、前縁平面部と圧力面との
接続が滑らかとなり、高速度比域での流体剥離をそれだ
け小さくすることができる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示すもので、
エンジンクランクシャフトに連結されるコンバータカバ
ー1に取付けられたポンプインペラ2は、外側のポンプ
シェル2aと、内側のコア2bと、ポンプ翼2cとから
構成される。このポンプシェル2aに対向して配設され
るタービンランナ3は、外側のタービンシェル3aと、
内側のコア3bと、タービン翼3cとから構成され、ポ
ンプインペラ2と同軸上のハブ5に結合され、図示しな
いトランスミッション入力軸と一体に回転する。ポンプ
インペラ2とタービンランナ3との間に挟まれたステー
タ4は、シェル側リング4aと、コア側リング4bと、
ステータ翼4cとにより構成され、図示しないハウジン
グに前記入力軸と同軸上で、ワンウェイクラッチ6を介
して支持される。
【0017】そして、前記ステータ4の翼4cは、図2
に示すように、ステータ翼4cの前方端にあたる翼前縁
11aは基本的には大きな曲率をもつ半円形に、翼後端
の翼後縁11bは小さな曲率の半円となり、これら翼前
縁11aと翼後縁11bとの間は、滑らかで緩やかな曲
線を描く腹面側の圧力面11cと、背面側の負圧面11
dによって結ばれる形状となり、そして、翼前縁11a
の下部から圧力面11cにかけて、ステータ翼4の翼弦
線と概略平行となる前縁平面部12を形成する。この前
縁平面部12が軸流方向に対する角度θは、実験による
と0〜40°の範囲が望ましく、この角度範囲において
目的とするストールトルク容量となるように適切に設定
される。
【0018】このように構成したので、ポンプインペラ
2が回転すると、運動エネルギを付与された流体はター
ビンランナ3へと流れ、タービンランナ3を同一方向に
回転させ、さらにタービンランナ3からステータ4に流
入して流れの方向をポンプインペラ2の回転方向へと転
換し、再度ポンプインペラ2へと流入するという循環流
を形成する。
【0019】そしてステータ4に流入する流体の流入角
度は、トルクコンバータの速度比域により大きく変化
し、図3にも示すように、ポンプインペラ2に比べてタ
ービンランナ3の回転比率が低い低速度比域において
は、迎え角が大きく、圧力面11cに対して直角方向か
ら流入し、タービンランナ3の回転がポンプインペラ2
に近づく高速度比域では、迎え角が負の方向に大きくな
り、圧力面11とほぼ平行に流入する。
【0020】図3の(A)は低速度比域の流れを示す
が、ステータ翼4cの翼前縁11aの平面部12の先端
角部により、翼背面の負圧面11dに向かう流れに大き
な剥離、混合損失が発生し、それだけトルク容量が低下
する。このため、Dレンジでの停車時など、タービンラ
ンナ3が回転しないストール領域でのストールトルク容
量が低下し、アイドル回転時のエンジン負荷が相対的に
減り、アイドル燃費が改善される。
【0021】なお、剥離による伝達効率への影響につい
ては、ストール領域から低速度比域にかけては、もとも
との伝達効率が低く、剥離による流体損失がもたらす効
率低下分は無視しうる程少ないものとなる。
【0022】図3の(B)の中低速度比域(e=0.3)
から(C)の高速度比域(e=0.8)に示すように、速
度比が高まるにつれて、流入角度はステータ翼4cの翼
弦線と平行な流れに近づいていき、このため、流れの向
きが前縁平面部12と沿うようになり、先端角部の流れ
を乱す影響が少なくなり、しかも従来生じていた高速度
比域での圧力面11cでのわずかな剥離も消失する。
【0023】この結果、中、高速度比域での流体損失の
減少により、トルクコンバータの伝達効率が最良の状態
に維持され、燃費や動力特性の向上にもつながる。
【0024】図4に実験結果を示すが、従来例に比較し
て、低速度比域でのトルク容量が相対的に減少し、これ
に対して、トルク比と伝達効率は中、高速度比域で改善
されていることが分かる。
【0025】次に図5の実施例を説明すると、これは前
縁平面部12と圧力面11cとを緩やかな曲線部12a
によって接続したもので、とくに高速度比域での流れに
対して、平面部後端の角部の影響を無くし、滑らかな流
れを維持する。
【0026】このため、高速度比域の流れの損失をさら
に小さくすることができ、なお一層の伝達効率の向上が
図れる。
【0027】
【発明の効果】以上のように第1の発明によれば、ポン
プインペラ、タービンランナ及びステータの3要素を備
えるトルクコンバータにおいて、前記ステータの翼前縁
に、翼前縁から圧力面にかけて、翼断面の翼弦線と概略
平行となる前縁平面部を形成したので、低速度比域にお
いては翼前縁平面部に衝突した流れのうち、その先端か
ら翼背面に向かう流れに平面部の先端角部により剥離を
発生させ、これによりストールトルク容量をそれだけ小
さくし、トルクコンバータストール時のエンジンアイド
ル燃費の改善が図れる一方、流入角がステータ翼と平行
に近づく高速度比域では、圧力面に沿っての流れについ
ても、平面部が無いものより剥離が減り、高速度比域で
の伝達効率も最良に維持される。
【0028】第2の発明によれば、前記前縁平面部が軸
流方向に対して圧力面側に0〜40°の範囲に傾けて形
成されるので、この角度範囲において、所定のストール
トルク容量となるように設定することで、トルクコンバ
ータストール時のアイドル燃費を最良にすることができ
る。
【0029】第3の発明によれば、前記前縁平面部は圧
力面に対して滑らかな曲線でもって接続されるので、前
縁平面部と圧力面との接続が滑らかとなり、とくに高速
度比域での前縁平面部後端からの流体剥離をそれだけ小
さくすることができ、伝達効率の改善が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】同じくステータ翼形状を示す断面図である。
【図3】ステータ翼の流れの状態を示す説明図で、
(A)は低速度比域、(B)は中低速度比域、(C)は
高速度比域でのそれぞれ流線と剥離の状態をあらわす。
【図4】トルクコンバータの性能特性を従来例と比較し
てあらわす特性線図である。
【図5】他の実施例のステータ翼形状の断面図である。
【図6】従来のステータ翼形状を示す断面図である。
【図7】同じくステータ翼についての流れの状態を示す
説明図で、(A)は低速度比域、(B)は中低速度比
域、(C)は高速度比域でのそれぞれ流線と剥離の状態
をあらわす。
【符号の説明】
2 ポンプインペラ 3 タービンランナ 4 ステータ 4c ステータ翼 11a 翼前縁 11b 翼後縁 11c 圧力面 11d 負圧面 12 前縁平面部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプインペラ、タービンランナ及びス
    テータの3要素を備えるトルクコンバータにおいて、前
    記ステータの翼前縁に、翼前縁から圧力面にかけて、翼
    断面の翼弦線と概略平行となる前縁平面部を形成したこ
    とを特徴とするトルクコンバータ。
  2. 【請求項2】 前記前縁平面部が軸流方向に対して圧力
    面側に0〜40°の範囲に傾けて形成されることを特徴
    とする請求項1に記載のトルクコンバータ。
  3. 【請求項3】 前記前縁平面部は圧力面に対して滑らか
    な曲線でもって接続されることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のトルクコンバータ。
JP15369294A 1994-07-05 1994-07-05 トルクコンバータ Pending JPH0821508A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15369294A JPH0821508A (ja) 1994-07-05 1994-07-05 トルクコンバータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15369294A JPH0821508A (ja) 1994-07-05 1994-07-05 トルクコンバータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0821508A true JPH0821508A (ja) 1996-01-23

Family

ID=15568056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15369294A Pending JPH0821508A (ja) 1994-07-05 1994-07-05 トルクコンバータ

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JP (1) JPH0821508A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11118019A (ja) * 1997-10-14 1999-04-30 Exedy Corp トルクコンバータのステータ翼
JP2009014114A (ja) * 2007-07-05 2009-01-22 Jatco Ltd トルクコンバータ
CN105402348A (zh) * 2015-11-13 2016-03-16 清华大学 一种汽车涡轮复合系统用液力偶合器
KR20210069231A (ko) * 2019-12-03 2021-06-11 현대트랜시스 주식회사 토크컨버터

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11118019A (ja) * 1997-10-14 1999-04-30 Exedy Corp トルクコンバータのステータ翼
JP2009014114A (ja) * 2007-07-05 2009-01-22 Jatco Ltd トルクコンバータ
CN105402348A (zh) * 2015-11-13 2016-03-16 清华大学 一种汽车涡轮复合系统用液力偶合器
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