JPH08214918A - 面ファスナの製造方法 - Google Patents

面ファスナの製造方法

Info

Publication number
JPH08214918A
JPH08214918A JP4496295A JP4496295A JPH08214918A JP H08214918 A JPH08214918 A JP H08214918A JP 4496295 A JP4496295 A JP 4496295A JP 4496295 A JP4496295 A JP 4496295A JP H08214918 A JPH08214918 A JP H08214918A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
hook
base material
manufacturing
loop fastener
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4496295A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiji Hasegawa
美次 長谷川
Naoki Matsuoka
直樹 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP4496295A priority Critical patent/JPH08214918A/ja
Publication of JPH08214918A publication Critical patent/JPH08214918A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Slide Fasteners, Snap Fasteners, And Hook Fasteners (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な設備で薄層物も効率的に量産でき、目
詰まり問題を生じる印刷版の使用が不要で長時間の連続
生産が可能な面ファスナの製造方法の開発。 【構成】 加熱処理下(12,13,16)に、基材
(1,2)同士を点状分布の熱可塑性樹脂(3)を介し
融着後に分離して、前記熱可塑性樹脂を引延し切断さ
せ、その切断片からなる先端部が鉤状又は茸状の多数の
突起(5)を有する基材を得る面ファスナ(6,7)の
製造方法。 【効果】 先端部が鉤状又は茸状の多数の突起を有する
2条以上の面ファスナを、ロール等の簡単な設備により
基材同士を融着分離する一連の簡単な操作を介し量産で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、織布や不織布等の多孔
性素材に結合して、止め具などに好適な面ファスナを連
続的に効率よく製造しうる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】布やフィルムからなる基材に先端部が鉤
状又は茸状の多数の突起を設けてなる面ファスナが、衣
類や靴や鞄等の日用品、建築資材や自動車用品などの種
々の物品における止め具等として広く使用されており、
結合強度や剥離性、耐久性や柔軟性、可撓性や風合い等
の要求性能に応じて種々の製法による種々の形態のもの
が提案されている(米国特許第2717437号公報、
同第3009235号公報、同第3192589号公
報、同第3408705号公報、同第3594865号
公報、同第4216257号公報、同第4290174
号公報等)。
【0003】さらに前記面ファスナの製造方法として
は、片面に突起を有するものの一体成形方法(米国特許
第3312583号公報、特開平1−501775号公
報)、先端部が結合強度の向上に有利な茸状の突起を有
するものの連続成形方法(特開平6−500486号公
報)、両面に突起を有するものの一体成形方式を含む製
造方法なども知られている(特公昭42−87459号
公報、特開平1−238805号公報、特開平6−10
2号公報、実開昭55−122612号公報)。
【0004】また、基材にパイルやメリヤスの如き織物
を用いた面ファスナでは厚くて嵩張り、病院での手術用
使捨て衣類の如き衣類や紙おむつ等の止め具などに不向
きなことから、結合強度や繰返し着脱性等よりも薄さや
量産性等を優先させた、フィルム基材上に先端部が鉤状
の突起を有する面ファスナを、押出機を介し溶融樹脂を
押出してそれを鉤状突起形成用の金型ロールに圧接ない
し減圧吸引する方法や、グラビア印刷に準じた方法(特
開平3−198802号公報、米国特許第305354
号公報)で製造する方法なども知られている。
【0005】しかしながら、前記の金型ロールを介した
製造方法では成形型の製作上の制約から厚さが1mm以下
の面ファスナを得ることが困難であり、グラビア印刷に
準じた製造方法では、グラビア版の版目に溶融樹脂が残
存して目詰まりを起しやすく長期の連続生産が困難な問
題点などがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡単な設備
で薄層物も効率的に量産でき、目詰まり問題を生じる印
刷版の使用が不要で長時間の連続生産が可能な面ファス
ナの製造方法の開発を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱処理下
に、基材同士を点状分布の熱可塑性樹脂を介し融着後に
分離して、前記熱可塑性樹脂を引延し切断させ、その切
断片からなる先端部が鉤状又は茸状の多数の突起を有す
る基材を得ることを特徴とする面ファスナの製造方法を
提供するものである。
【0008】
【作用】上記の構成により、基材同士を融着後分離する
一連の簡単な操作を介して、基材間に融着介在させた点
状分布の熱可塑性樹脂を引延し分断して多数の突起を有
し、各突起の先端部が加熱処理下に鉤状又は茸状に変形
した基材からなる面ファスナが効率的に長時間連続生産
され、薄層物も容易に量産することができる。前記の基
材の融着分離処理は、ロール等の簡単な設備で実施で
き、目詰まり問題を生じる印刷版も不要である。
【0009】
【実施例】本発明の製造方法は、加熱処理下に、基材同
士を点状分布の熱可塑性樹脂を介し融着後に分離して、
前記熱可塑性樹脂を引延し切断させ、その切断片からな
る先端部が鉤状又は茸状の多数の突起を有する基材から
なる面ファスナを得るものである。
【0010】図1に本発明による製造工程例を示した。
これによれば、巻取機20,21を介して基材1,2を
連続供給できるようになっている。基材1にはその基材
2と対向する面に予め熱可塑性樹脂3が一定間隔の点状
分布の状態で設けてある。また、基材2の基材1と対向
する面には、後続の融着処理を容易とし、強い融着力が
発生するように前記熱可塑性樹脂と同じ樹脂からなる層
4が付設されている。
【0011】巻取機20,21を介し連続供給される基
材1,2は、補助ロール10,11を介してニップロー
ル12,13からなる融着処理部に送られる。ニップロ
ール12,13は、加熱されており、かつ所定間隔に調
整された状態で対向配置されている。
【0012】ニップロール間の間隙は、その間隙に導入
される融着対象の基材1,2や点状分布の熱可塑性樹脂
層厚等の合計厚よりもやや狭く調整されている。これに
より、所定厚での融着処理が達成される。ニップロール
間の間隙調整機構は、コッタによる機構や細目ネジでロ
ール軸受を互いに連結した機構などの適宜な方式を採る
ことができる。
【0013】前記の融着処理部には、加熱送風機16を
介して重力方向に熱風を供給できるようになっており、
その熱風は、基材同士の点状分布の熱可塑性樹脂を介し
た融着処理と、その後の分離処理を介した融着状態の熱
可塑性樹脂の引延し切断に利用される。また融着処理部
を出た基材1,2は、引取りロール14,15を介して
それぞれが分離する方向に搬送され、巻取機22,23
に巻取られるようになっている。
【0014】従って融着処理部に送られた基材1,2
は、ニップロール12,13間の押圧力で点状分布の熱
可塑性樹脂3と熱可塑性樹脂層4を介して融着処理され
た後、引取りロール14,15を介しニップロール1
2,13の外周に沿って分離され、その分離距離が漸次
広げられるようになっている。
【0015】そして図2に例示の如く、その分離過程を
通じて融着状態の熱可塑性樹脂3が糸引き状態などとな
って引延し切断され、図3に例示の如く、その切断片か
らなる突起5の多数を有する基材1,2からなる面ファ
スナ6,7が得られる。突起における鉤状又は茸状の先
端部は、前記の突起形成過程で自動的に形成されるが、
形状の統一性の向上等を目的に、熱可塑性樹脂の引延し
切断後にその切断片の切断端部に対して別途加熱処理を
施して成形することもできる。
【0016】前記においてニップロールの加熱温度、熱
風の温度や送風量、融着処理後の基材の分離角度は、突
起形成用の熱可塑性樹脂の種類や製造速度などにより適
宜に決定される。また融着処理後の基材にテンションを
負荷して分離するために必要に応じて配置される引取り
ロールは、基材の種類に応じてS字方式やニップロール
方式などの適宜な方式で配置することができる。引取り
ロールを配置せずに、基材を一定テンションで巻取機に
直接巻取る方式も採ることができる。
【0017】基材に対する熱可塑性樹脂の点状分布は、
前記実施例の如く予め基材に設ける方式や、別個に供給
する方式などの適宜な方式を採ることができる。基材に
予め設ける方式としては、例えばTダイ装備の押出機を
介し熱可塑性樹脂を、表面に多数の孔を形成した金型ロ
ール上に押出して点状分布の熱可塑性樹脂を有する基材
一体型のフィルムを成形する方式、又は前記フィルムを
別個の基材とラミネートする方式があげられる。
【0018】また、加熱溶融した熱可塑性樹脂をホット
メルトグラビア塗工法やホットメルトスクリーン塗工法
の如き無溶剤系で基材上にパターン塗工する方式、熱可
塑性樹脂の溶剤による溶液や水系エマルジョン液をグラ
ビア塗工法やスクリーン塗工法等により基材上にパター
ン塗工して乾燥処理する方式、樹脂を冷凍粉砕方式など
により粉末化したもの等の粉末状の熱可塑性樹脂を基材
上に散布して接着剤や加熱処理等により固着させる方式
なども基材に予め点状分布の熱可塑性樹脂を設ける方式
としてあげられる。
【0019】基材に点状分布の熱可塑性樹脂を設けるに
際しては、密着性や接着性等の改善を目的に下塗層を設
けることもできる。前記の金型ロール方式は、基材の形
成から面ファスナの製造までを一連の製造工程で容易に
行いうるなどの、製造工程を簡素化しうる利点などを有
している。図4に、基材1と突起5が一体的に形成され
た面ファスナ61を例示した。
【0020】点状分布の熱可塑性樹脂を別個に供給する
方式としては、例えば前記に準じて点状分布の熱可塑性
樹脂を両面に設けた基材を用いて、その基材の両側に当
該点状分布の熱可塑性樹脂を介し基材を配置して融着、
分離処理する方式などがあげられる。
【0021】前記の場合には、両外側の基材を介して片
面に多数の突起を有する面ファスナが得られると共に、
両面に点状分布の熱可塑性樹脂を有した内側の基材を介
して両面に多数の突起を有する面ファスナを得ることが
できる。その場合、融着後の分離処理は、例えば各分離
界面に対して熱風を供給しつつ、先ず一方の外側基材と
内側基材との間を分離した後、次に残る他方の外側基材
と内側基材を分離する段階的処理方式などにより行うこ
とができる。
【0022】突起を形成するための熱可塑性樹脂として
は、ループ織物やメリヤス織物などの表面に嵌合させた
場合の結合強度などの点より、常温での引張弾性率が1
×108dyn/cm2以上のものが用いられ、好ましくは1.
1×1010dyn/cm2以上の硬質のものが用いられる。
【0023】前記した硬質の熱可塑性樹脂の例として
は、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、アク
リロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリス
チレン、アクリル系ポリマー、高密度ポリエチレン、エ
チレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・プロピ
レン共重合体、ポリカーボネートなどがあげられ、市販
品を使用することができる。
【0024】前記において低密度ポリエチレンやエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂などの引張
弾性率に乏しい熱可塑性樹脂を単独使用して突起を形成
した場合、結合強度に乏しくて固定能力を満足しない場
合もあるが、その場合には石油系樹脂やワックス等を併
用して引張弾性率を向上させることで実用上必要な固定
能力を満足させることができる。
【0025】前記した石油系樹脂やワックス等の併用
は、前記の硬質熱可塑性樹脂における引張弾性率の向上
や低下の調節剤としても有効であり、また基材に対する
接着性や融着性、引延し性ないし糸引き性の調節剤など
としても有効である。なお前記の引張弾性率の調節によ
り突起とした場合の結合強度を制御することができる。
【0026】本発明において融着対象の基材としては、
2枚以上が用いられるが、それらは同じ種類のものであ
ってもよいし、異なる種類のものであってもよい。また
基材としては、点状分布の熱可塑性樹脂と同じ樹脂から
なるものも用いうるが、一般には融着処理時の温度に耐
えるものが用いられる。
【0027】基材の種類については特に限定はない。加
工性等の点よりは、例えばポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリビニルアルコールの如きガラス転移点が0℃以
上の熱可塑性樹脂等からなるフィルムなどが好ましく用
いられる。また柔軟性等の点よりは、例えばポリウレタ
ンや塩化ビニリデン等からなるフィルムなどが好ましく
用いられる。
【0028】なお基材の融着側の表面には、点状分布の
熱可塑性樹脂との融着処理を容易とするために、その熱
可塑性樹脂又はそれと良融着性の樹脂からなる層を設け
ることもできる。その層は、押出ラミネート方式、溶剤
による溶液やエマルジョン液の塗工方式などの適宜な方
式で形成することができる。
【0029】前記した基材と点状分布の熱可塑性樹脂が
同じ樹脂からなる場合、従って点状分布の熱可塑性樹脂
との融着処理を容易とするために融着側の表面層に設け
る樹脂と同じ樹脂で基材を形成した場合にも、融着処理
のための加熱処理を基材がその支持機能を可及的に損な
わないように行うことが必要である。
【0030】また本発明において基材としては、突起の
結合が可能な多孔性素材を用いることもできる。この場
合には、突起を裏面の多孔性素材からなる基材に結合さ
せてリング状物を形成でき、パイプやロッドの如き棒
体、電線の如き線材などの結束具として有用である。多
孔性素材としては、パイルやメリヤスの如き織物、不織
布などの適宜なものを用いることができる。
【0031】なお本発明においては図5に例示したよう
に、フィルムからなる基材1の裏面に多孔性素材8を設
けた形態の面ファスナ62とすることもできる。その場
合、多孔性素材は予めフィルム層と重畳させて基材とし
て用いることもできるし、フィルム状の基材1を用いて
面ファスナを形成した後、その裏面に多孔性素材8を設
けて当該形態とすることもできる。
【0032】多孔性素材とフィルム層又はフィルム状の
基材との重畳に際しては、必要に応じ接着剤などを用い
ることができる。直接固着による重畳は、例えば上記し
た金型ロールを介して点状分布の熱可塑性樹脂を有する
基材一体型のフィルムを成形する際に多孔性素材を導入
してプレスロール等を介して圧着ラミネート処理する方
式などにより行うことができる。
【0033】さらに本発明においては図6に例示したよ
うに、基材1の裏面に接着剤層9を設けた形態の面ファ
スナ63とすることもできる。その場合、接着剤層は予
め付設して接着剤層を有する基材として用いることもで
きるし、面ファスナ形成後にその基材の裏面に接着剤層
を設けて当該形態とすることもできる。前記の接着剤層
は、多孔性素材の全面的又は部分的付設、あるいは衣類
等の取付け対象への接着固定などの適宜な接着用途に利
用される。
【0034】前記の接着剤としては、アクリル系やゴム
系等の粘着剤、ホットメルト型接着剤などの適宜なもの
を用いることができ、通例、面ファスナの突起を介した
結合力よりも強固に接着しうるものが用いられる。なお
接着剤層に対しては、図6に例示の如く必要に応じてセ
パレータ91を仮着して実用に供するまで接着面が保護
される。
【0035】基材に設ける突起は、図7(a)〜(e)
に例示した如く、突起の先端部を鉤ないしフック状にし
たもの51,52,53や、茸状にしたもの54,55
などの、多孔性素材における繊維や糸などに絡まった
り、繊維間等に嵌合して引掛かる適宜な構造とすること
ができる。突起の密度については、結合力や取外し性な
どに応じて適宜に決定してよい。一般には、1cm2あた
り、1個以上、就中3〜1000個、特に5〜200個
の突起密度とされる。突起の小型化による強度低下は、
突起密度の増大化で対処でき、全体としては充分な結合
強度を持たせることができる。
【0036】突起の高さは、使用目的などに応じて適宜
に決定しうるが、強度等の点よりは1mm以下、就中、加
工性等を含めて0.1〜1.0mm、特に0.4〜0.8
mmが好ましい。なお面ファスナは、突起部を含めてその
厚さが例えば1mm以下などと薄いほど好ましく、寸法は
使用目的などに応じて適宜に決定される。
【0037】本発明による面ファスナは、衣類や紙おむ
つ、靴や鞄、建築資材や自動車用品等の種々の物品にお
ける止め具などの種々の目的に用いることができる。面
ファスナの性能は、使用箇所や使用回数等の使用目的に
よる、結合強度や剥離性、耐久性や柔軟性、可撓性や風
合い等の要求性能に応じて突起や基材を種々に組合せる
ことなどにより適宜に設定することができる。
【0038】実施例1 厚さ25μmのポリエステルフィルム(東レ社製、ルミ
ラーS−10)の片面に、トルエン/MEK混合溶剤に
よるポリエステル(東洋紡績社製、バイロン#200)
の固形分50%溶液をシルクスクリーン印刷方式で塗工
し乾燥させて直径と高さが0.5mmの凸部を1mm間隔で
形成した基材Aと、前記と同じポリエステルフィルムの
片面にポリエステルのトルエン/MEK混合溶剤による
溶液をロールコータで塗工し乾燥させて厚さが10μm
の表面層を形成した基材Bとを、図1の製造工程に準じ
その凸部形成側と表面層側を介し融着後に分離処理し
た。
【0039】すなわち、対向配置の120℃に加熱した
直径30mmのニップロール間にそのギャップを0.5mm
に調整して基材Aと基材Bを連続的に導入して融着させ
たのち、ロール間を通過させて開き角が80度になる方
向に引取って分離し、その分離間に電熱ドライヤを介し
100℃の熱風を供給して融着状態の凸部を引延ばし、
糸引きさせて中央部で溶融切断させ、その先端部を鉤状
に成形して冷却させ巻取機に巻取って2条の面ファスナ
を5m/分の速度で同時に連続的に得た。この各面ファ
スナにおける突起の高さは0.5mmであり、そのメリヤ
ス織物に対する結合強度は、0.8kg/10mmであっ
た。
【0040】実施例2 実施例1で得た面ファスナの裏面に、片面をセパレータ
で被覆保護した厚さ50μmのアクリル系粘着剤層を付
設し、そのセパレータを剥がしてメリヤス織物を接着し
て面ファスナを形成した。前記の面ファスナにおける突
起を裏面のメリヤス織物に結合させてリング体とし、そ
の結合強度を測定した結果、実施例1の場合と同様に
0.8kg/10mmであった。
【0041】実施例3 ダイ出口部に設けた孔径0.4mm、深さ1mmの孔を1.
2mm間隔で多数設けた直径30mm、幅40mmの金型ロー
ルと同径、同幅の圧着ロールの間に押出機のTダイを介
してポリプロピレンを230℃で押出し、それを金型ロ
ールで引取って、片面に直径0.4mm、高さ0.8mmの
凸部を多数有する基材Cを形成し、それとポリプロピレ
ンフィルムを用いて実施例1に準じ2条の面ファスナを
得た。この面ファスナの全厚は約0.8mmで、突起の高
さは0.75mmであり、そのパイル織物(タオル生地)
に対する結合強度は、1.5kg/10mmであった。
【0042】実施例4 実施例3に準じポリアミドを押出しつつ、その圧着ロー
ル側にタオル生地を供給してラミネートして片面に多数
の凸部を有し、他面にタオル生地を有する基材Dを形成
し、それとポリアミドフィルムを用いて実施例1に準じ
2条の面ファスナを得た。この面ファスナにおける突起
を裏面のタオル生地に結合させてリング体とする方式で
パイプを結束し、その結合強度を測定した結果、1.0
kg/10mmであった。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、先端部が鉤状又は茸状
の多数の突起を有する2条以上の面ファスナを、基材同
士を融着分離する一連の簡単な操作を介して効率的に長
時間連続生産でき、点状分布の熱可塑性樹脂の分断処理
を介して薄層物も容易に量産することができる。また前
記した基材の融着分離処理は、ロール等の簡単な設備で
実施でき、目詰まり問題を生じる印刷版の使用も不要で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造工程例の説明図
【図2】融着分離処理過程の説明図
【図3】面ファスナ例の断面図
【図4】他の面ファスナ例の断面図
【図5】さらに他の面ファスナ例の断面図
【図6】さらに他の面ファスナ例の断面図
【図7】突起形状例の説明図
【符号の説明】
1,2:基材 3:点状分布の熱可塑性樹脂 4:熱可塑性樹脂層 5,51,52,53,54,55:突起 6,7,61,62,63:面ファスナ 8:多孔性素材 9:接着剤層 12,13:ニップロール 14,15:引取りロール 16:加熱送風機

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱処理下に、基材同士を点状分布の熱
    可塑性樹脂を介し融着後に分離して、前記熱可塑性樹脂
    を引延し切断させ、その切断片からなる先端部が鉤状又
    は茸状の多数の突起を有する基材を得ることを特徴とす
    る面ファスナの製造方法。
  2. 【請求項2】 常温での引張弾性率が1.1×1010dy
    n/cm2以上の硬質熱可塑性樹脂を用い、対向配置したロ
    ール間の間隙を介し基材同士を融着処理して熱風の供給
    下に分離処理する、高さが1mm以下の突起を形成する請
    求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 表面に多数の孔を形成した金型ロールを
    介しガラス転移点が0℃以上の熱可塑性樹脂をフィルム
    状に押出成形して得た、点状分布の熱可塑性樹脂を一体
    的に有する基材と、少なくとも融着側の表面層が前記熱
    可塑性樹脂と同じ樹脂からなる基材とを融着処理する請
    求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 突起の結合が可能な多孔性素材を基材に
    用いる請求項1又は2に記載の面ファスナの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3に記載の製造方法で得た面
    ファスナの突起形成面とは反対面に、接着剤層又は突起
    の結合が可能な多孔性素材層を有する状態の面ファス
    ナ。
JP4496295A 1995-02-09 1995-02-09 面ファスナの製造方法 Pending JPH08214918A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4496295A JPH08214918A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 面ファスナの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4496295A JPH08214918A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 面ファスナの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08214918A true JPH08214918A (ja) 1996-08-27

Family

ID=12706115

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4496295A Pending JPH08214918A (ja) 1995-02-09 1995-02-09 面ファスナの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08214918A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960009402Y1 (ko) 향상된 인장강도를 갖는 테이프
EP0580073B1 (en) Method and apparatus for manufacturing a material-backed engaging member for surface fastener
EP0934706B2 (en) Laminated hook fastener
US4761318A (en) Loop fastener portion with thermoplastic resin attaching and anchoring layer
EP1021105B1 (en) Finger grip for a fastening system and a method of making the same
US5830298A (en) Loop fastening material
CN100399961C (zh) 卡钩毛圈复合紧固件及其制造方法和包含该紧固件的产品
JP4658316B2 (ja) 弾性ファスナー
JP2023055955A (ja) 改良された端縁を有する改良されたフック付保持具
US20020022108A1 (en) Hook and loop fastening
US5145544A (en) Method for preparing tape having improved tear strength
JP6042821B2 (ja) 構造化表面を作製する方法及びそれから得られる物品
JPH06500025A (ja) ループ材料を有するシートおよび該ループ材料を有する衣料品
JP2002510986A (ja) 延伸ファスナ
JPH08214918A (ja) 面ファスナの製造方法
JPH08214917A (ja) 面ファスナの製造方法
JP2000236919A (ja) 粘着層を有する雄成形面ファスナー部材とその製造方法
JPH10248614A (ja) 面ファスナー用雌材の製造方法
JPS6311327A (ja) 不織布シ−トの接着方法
JP2000175712A (ja) 面ファスナ―基材シ―ト
WO2004054794A1 (ja) 粘着テープ用基布および粘着テープ
JPH0584739A (ja) 繊維複合シートとその製造方法
MXPA00000468A (en) Finger grip for a fastening system and a method of making the same
JPH1158621A (ja) 表面加工フィルム