JPH0821484A - 鉛封入積層ゴム支承 - Google Patents

鉛封入積層ゴム支承

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JPH0821484A
JPH0821484A JP18059094A JP18059094A JPH0821484A JP H0821484 A JPH0821484 A JP H0821484A JP 18059094 A JP18059094 A JP 18059094A JP 18059094 A JP18059094 A JP 18059094A JP H0821484 A JPH0821484 A JP H0821484A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層ゴム体内に鉛プラグの塑性変形部が封入
された鉛封入積層ゴム支承において、鉛プラグのバウイ
ング作用を生じさせず、その球頭化現象を防止し、長期
の使用によっても鉛プラグの拘束性が保持され、所期の
純せん断変形特性を維持することのできること。 【構成】柱状の塑性変形部の中間部は純鉛(Pb)体よ
るなる変形部が形成され、上部及び下部の端部には、前
記変形部に連なってSn−Pb合金、銅(Cu)あるい
は錫(Sn)の金属よりなる保形部が所定の剛性を保持
する厚さをもって配されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】A. 発明の目的 (1) 産業上の利用分野 この発明は、積層ゴム体内に鉛体を封入し、荷重を支持
するとともに地震動等の振動エネルギーを鉛体のせん断
変形を利用して吸収する免震支持装置いわゆる鉛封入積
層ゴム支承に関する。
【0002】(2) 従来の技術 この種の鉛封入積層ゴム支承は一般に、ゴム弾性層と補
強板とが交互に鉛直方向に積層されてなる積層ゴム体内
に柱状の鉛体いわゆる鉛プラグが封入された構成を採
る。しかして、該鉛プラグは上下の取付け鋼板及び周囲
の積層ゴム体によって拘束され、支承全体の水平変位に
伴う純せん断変形を受けることにより、所期のエネルギ
ー吸収性能を発揮するものである。しかしながら、鉛プ
ラグの直径に比べて高さの低い鉛封入積層ゴム支承にお
いては、支承の水平変位の繰返しにより、同時に変形を
受ける鉛プラグの上下端部で水平変形に付随して生じる
モーメントにより回転運動を起こし、これが恒常化して
端面部に変形(球頭化)が生じることが認められる。
【0003】図9はこの球頭変形の発生を模式的に示す
ものである。図において、100は鉛封入ゴム支承であ
って、ゴム弾性層102と補強板104とが交互に積層
された積層ゴム体106と、該積層ゴム体106内に封
入された鉛プラグ108とからなる。110は上部取付
け鋼板、112は下部取付け鋼板である。ここに、Hは
積層ゴム体106の高さ、dは鉛プラグ108の直径を
示す。ゴム支承100の水平変位の繰返しにおいて、
今、(a) 図に示すように、鉛封入ゴム支承100が左方
向すなわちイ方向に変位したとき、同時に変形を受ける
鉛プラグ108の上面の右部では上部取付け鋼板110
の拘束を受け、左部では取付け鋼板110の拘束から外
れ、積層ゴム体106と間に空隙が生じる。鉛プラグ1
08の下面ではこの逆の態様となる。次いで、イ方向の
逆変位に移ると、鉛プラグ108の上面の右部で空隙が
生じ、下面では左部で空隙が生じる。これをバウイング
(bowing)作用と称する。このようにして結局、(b) 図に
示すように鉛プラグ108の上下面108a,108b
が球頭状となる。しかして、この球頭化現象により、鉛
プラグ108の被拘束性が失われ、当初の純せん断変形
を仮定して設計された履歴特性曲線からずれることにな
る。すなわち、図5において当初の履歴特性曲線を示す
実線より破線で示される曲線となり、性能が低下する。
換言すれば、純せん断変形特性の喪失を現わすものであ
る。本発明者らの考察結果によれば、この現象は、d/
H≧1/3において発現し易いことが確かめられた。
【0004】(3) 発明が解決しようとする問題点 本発明は上記知見に基づき、従来の鉛封入積層ゴム支承
における鉛プラグのバウイング作用を生じさせず、その
球頭化現象を防止する一提案をなすものであり、長期の
使用によっても鉛プラグの拘束性が保持され、所期の純
せん断変形特性を維持することのできる鉛封入積層ゴム
支承を得ることを目的とする。
【0005】B.発明の構成 (1) 問題点を解決するための手段 本発明の鉛封入積層ゴム支承は上記目的を達成するた
め、次の構成を採る。すなわち、上下端部の厚肉補強板
間にゴム弾性層と薄肉補強板とが交互に鉛直方向に積層
され、かつ前記上下端部の厚肉補強板において上下の取
付け板に結合されてなる積層ゴム体と、該積層ゴム体内
に封入された鉛体を主体とする円柱状の塑性変形部とか
らなる鉛封入積層ゴム支承において、前記円柱状の塑性
変形部は、純鉛体からなるせん断変形部と、該せん断変
形部の上下端部に所定の厚さをもって一体結合された該
せん断変形部よりも高強度の金属からなる保形部とで形
成され、前記塑性変形部の保形部は前記積層ゴム体の厚
肉補強板に実質的に拘束されてなることを特徴とする。
上記構成において、厚肉補強板が保形部を実質的に拘束
する態様として、変形部と保形部との接合面が厚肉補強
板の板面に一致する態様を含め、以下の実施例で示され
る。
【0006】(2) 作用 常時においては、積層ゴム体は上部構造の荷重を下部構
造に伝達支持する。塑性変形部は荷重支持には実質的に
は関与しない。そして、温度差に基づく上部構造の緩慢
な伸縮変位に対しては、塑性変形部はその水平変位に追
従し、積層ゴム体の水平弾性特性を損なうことがない。
また、風荷重あるいは微弱地震力に対しては、塑性変形
部の鉛体は初期弾性により抵抗し、水平方向の変位を阻
止する。地震時においては、強制振動力に対して上下部
構造が互いに水平方向に急激に相対変位するが、積層ゴ
ム体はこの振動変位に追従するとともに、その水平ばね
特性によりこの振動周期の上部構造への伝達を長周期化
し、上部構造の免震作用をなす。また、積層ゴム体内の
塑性変形部の鉛体の塑性変形で地震エネルギーを吸収
し、上部構造の変位加速度を減衰させるとともに相対変
位を抑制し、減衰作用をなす。この塑性変形部のせん断
変形部の鉛体の変形において、当該せん断変形部に連設
する上下端部の保形部は、その支圧強度が鉛体よりも大
きく、それ自体の剛性と若干の弾性とにより一定厚を保
持し、また、当該保形部とせん断変形部との接合面は合
金化により強固に結合したものであるので、せん断変形
部の上下端面を一定面に保形する。これにより、せん断
変形部のバウイング作用が惹起されず、せん断変形部の
鉛体は純せん断変形を持続することになる。
【0007】(3) 実施例 本発明の鉛封入積層ゴム支承の実施例を図面に基づいて
説明する。 (実施例の構成)図1〜図3はその一実施例の鉛封入積
層ゴム支承Sを示す。すなわち、図1及び図2はその全
体の構成を示し、図3はその部分構成を示す。図におい
て、Gは建築構造物としての上部構造、Bは該上部構造
Gを支持する基礎としての下部構造である。
【0008】本実施例の鉛封入積層ゴム支承Sは、積層
ゴム体1と該積層ゴム体1内に封入された鉛体を主体と
する円柱状の塑性変形部2とを上下の取付け板3,4に
よって一体的に挟着したものであり、上部構造Gと下部
構造Bとの間に介装される。
【0009】以下、各部の細部の構成を説明する。積層ゴム体1 積層ゴム体1は外形形状において円柱状をなし、また、
その内部には、その中心部に鉛直方向に貫通する円孔1
0が形成される。図中、Hはこの積層ゴム体1の高さ、
dは円孔10の径を示す。積層ゴム体1の環状部は、ゴ
ム弾性層12と補強板13とが交互に配された構成を採
り、これらは加硫接着により強固に一体化される。しか
して、積層ゴム体1はこのゴム弾性層12と補強板13
とにより、上載荷重Pに対しては大きな剛性を示し、横
荷重Qに対してゴム弾性層12による可撓性を示す。該
積層ゴム体1の断面積は、上載荷重Pを支持しえるよう
に決定される。ゴム弾性層12のゴム量は同一の水平せ
ん断剛性を得るべく好ましくは等量とされる。
【0010】補強板13は鋼板の環状体をなし、上下に
厚肉補強板13aが、中間部には薄肉補強板13bが配
される。鋼板以外には帆布、合成樹脂板等が使用されう
る。その外径は所要のかぶりを存して積層ゴム体1の外
径よりも小さく、また、肉厚補強板13aの内径孔10
a、薄肉補強板13bの内径孔10bはともに同径
(d)とされる。厚肉鋼板13aは本実施例ではゴム弾
性層12を介して取付け板3,4に臨むものであるが、
直接的に取付け板3,4に当接もしくは固設されてもよ
い。
【0011】塑性変形部2 塑性変形部2は円柱状をなし、積層ゴム体1の円孔10
内に装入され、その外側を積層ゴム体1に拘束されると
ともに、その上下面はそれぞれ上下部取付け板3,4に
当接されて拘束される。しかして、この塑性変形部2
は、中間のせん断変形部15と、該せん断変形部15の
上下端に連設する保形部16(上部保形部16A、下部
保形部16B)とからなることを特徴とする。17はせ
ん断変形部15と保形部16との接合面である。せん断
変形部15は変形によるエネルギー吸収機能を有し、保
形部16は円柱体の全体の保形をなす。なお、積層ゴム
体1の円孔10は、この保形部16とせん断変形部15
とに対応して、保形部の円孔10aとせん断変形部の円
孔10bとに区別される。そして、円孔10aは肉厚補
強板13aによって規定され、円孔10bは薄肉補強板
13bによって規定される。
【0012】もっと詳しくは、せん断変形部15は、円
柱部の大半を占め、純鉛(Pb)よりなる。純鉛は、密
度(g/cm3)が11.36、融点が327.4℃を示し、
機械的性質としては、弾性率13,631MPa、弾性限
1.66MPa、引張強さ14MPa、伸び40〜50%、
圧縮強さ49MPa、硬さ3〜7HBSを示す。このよう
に、純鉛は展延性に富み、容易に塑性変形をうける。保
形部16は、一定の厚さをもってせん断変形部15の上
下に連設され、円柱体の上下端部を構成する。該保形部
16は、Sn−Pb合金、銅(Cu)、錫(Sn)ある
いは銅系焼結体の金属素材から選択される。Sn−Pb
合金はいわゆるはんだ(半田)を代表とし、その特性が
明確なものであり、好ましいものとして使用される。銅
は、密度(g/cm3)が8.96、融点が1083°Cを示
し、その機械的性質は純度や加工条件によって、また、
鋳物の場合には、溶解方法や鋳造技術によって著しく違
うが、一般に展延性に富む。錫は、密度が7.298、
融点が231.9°Cを示す。錫は鉛に次いで軟らかい
金属で、展延性が良く、また、常温で再結晶するため、
加工してもほとんど硬化しない。その機械的性質とし
て、弾性率(MPa)39226〜49033、引張強
さ(MPa)29〜39、伸び(%)40、絞り(%)
75、硬さ(HBS)5〜10を示す。これらの保形部
16に使用される金属によれば、純鉛よりも支圧強度が
大きく、かつ、鉛との馴染みが良好で、その境界面では
合金化による強固な接合力を発現し、接合面17を形成
する。保形部16の厚さは、その機能との関係において
決定されるものであり、それ自体で所定の剛性を保持す
る。この保形部16は、取付け板3,4に当接するとと
もに、補強板13の最上下部に位置する厚肉補強板13
a内に位置し、この厚肉補強板13aの拘束作用を受け
る。本実施例では接合面17は厚肉補強板13aの板面
に一致するものであるが、その拘束作用を保持する限り
において、若干の位置の変更は許容される。
【0013】上下部取付け板3,4 上下部取付け板3,4は、ともに所定厚の円板状の鋼板
よりなる。上部取付け板3においては、その縁部にアン
カー取付け用のねじ孔18が円周方向に複数箇所(本実
施例では8)にわたって開設され、該ねじ孔18にアン
カー鋼棒19が螺合される。下部取付け板4において
は、その縁部にアンカー取付け用のねじ孔20が開設さ
れ、該ねじ孔20にアンカー鋼棒21が螺合される。ア
ンカー鋼棒19,21を溶着する場合においては、ねじ
孔18,20は省略される。
【0014】本実施例の鉛封入積層ゴム支承Sは上部構
造Gと下部構造Bとの間に介装設置される。すなわち、
下部構造Bは例えば地盤に設置されるコンクリート基礎
であり、上部構造Gは全体として剛性を持つ中高層建物
であり、本鉛封入積層ゴム支承Sはこの上部構造Gの荷
重を支持する。また、本鉛封入積層ゴム支承Sは断面が
円形であるので、無方向性を示し、設置方向は自在であ
る。
【0015】(実施例の作用・効果)この実施例の鉛封
入積層ゴム支承Sの作用を図4に基づいて説明する。常
時においては、積層ゴム体1は上部構造Gの荷重Pを下
部構造Bに伝達支持する。塑性変形部2は荷重支持には
実質的には関与しない。そして、温度差に基づく上部構
造の緩慢な伸縮変位に対しては、塑性変形部2はその水
平変位に追従し、積層ゴム体1の水平弾性特性を損なう
ことがない。また、風荷重あるいは微弱地震力qに対し
ては、塑性せん断変形部2の変形部15の鉛体は初期弾
性により抵抗し、水平方向の変位を阻止する。
【0016】地震時においては、強制振動力Qに対して
上下部構造G,Bが互いに水平方向に急激に相対変位す
るが、積層ゴム体1はこの振動変位に追従するととも
に、その水平ばね特性によりこの振動周期の上部構造G
への伝達を長周期化し、上部構造Gの免震作用をなす。
また、積層ゴム体1内の塑性変形部2のせん断変形部1
5の鉛体の塑性変形で地震エネルギーを吸収し、上部構
造Gの変位加速度を減衰させるとともに相対変位を抑制
し、減衰作用をなす。すなわち、図4において、上部構
造Gはイ方向へ変位し、これに伴い本鉛封入積層ゴム支
承Sも全体的にせん断変形を受け、塑性変形部2におい
ては、せん断変形部15の鉛体はせん断力による塑性変
形を受け、イ方向への変位を制動する。続いで、上部構
造Gはイ方向と逆方向に変位するが、同様に塑性変形部
2の鉛体の塑性変形により地震エネルギーを吸収し、こ
の変位を制動する。この変位は周期的であり、塑性変形
部2のエネルギー吸収作用により速やかに該振動を減衰
させる。
【0017】この塑性変形部2のせん断変形部15の鉛
体の変形において、当該せん断変形部15に接合面17
を介して連設する上下端部の保形部16は、その支圧強
度は鉛体よりも大きく、それ自体の剛性と若干の弾性と
により一定厚を保持し、また、当該保形部16とせん断
変形部15との接合面は合金化により強固に結合したも
のであるので、せん断変形部15の上下端面を保形す
る。これにより、せん断変形体15のバウイング作用が
惹起されず、せん断変形部15の鉛体は純せん断変形を
持続することになる。
【0018】図5における実線はこの鉛封入積層ゴム支
承Sの履歴特性を示す。この特性曲線によれば、純せん
断変形を現わすとともに、変形の繰り返しによっても当
初の特性曲線を持続する。すなわち、従来のもののよう
に劣化を示す破線の特性曲線が現れない。
【0019】本実施例の鉛封入積層ゴム支承Sによれ
ば、塑性変形部2のせん断変形部15は保形部16の働
きにより支承S全体の水平変位とともに純せん断変形を
受け、かつ、バウイング作用が阻止されることにより、
球頭化現象が防止されることになる。従って、設計仕様
に伴う所期のエネルギー吸収特性を発揮し、設計の標準
化が達成される。
【0020】本実施例では、塑性変形部2のせん断変形
部15と保形部16とは同一直径にされているが、保形
部16の径(10a)をせん断変形部15の径(10
b)よりも大径とすることができる。図6はこの態様の
一例を示すものであって、厚肉補強板13aの円孔10
aを大径としたものである。この態様によれば、保形部
16の保形効果がより増大する。また、本実施例では塑
性変形部2の保形部16は厚肉補強板13aの全厚にわ
たって形成され、接合面17が厚肉補強板13aの板面
に一致するが、当該接合面17が厚肉補強板13a内に
あり、例えば、厚肉補強板13aの厚さの中間部に位置
してもよい。更に、この態様の一例として、厚肉補強板
13aの円孔10aが一部で大径にされ、他はせん断変
形部15に連なる小径とされるものも含む。要は、保形
部16はせん断変形部15を保持する厚さとされる。
【0021】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更
が可能である。すなわち、以下の態様は本発明の技術的
範囲内に包含されるものである。 叙上の実施例では、円柱状の鉛封入積層ゴム支承S
を示したが、その他の形状のものを除外するものではな
い。図7及び図8はその一例としての四角柱状の鉛封入
積層ゴム支承S1を示す。図において、先の実施例と同
等の部材については同一の符号が付されている。すなわ
ち、この鉛封入積層ゴム支承S1においては、四角形状
の断面の積層ゴム体1に5つの塑性変形部2が配されて
なる。
【0022】C. 発明の効果 本発明によれば、塑性変形部の純鉛よりなるせん断変形
部は該せん断変形部と合金化した接合面を介して連設し
かつ一定厚を保持する保形部の働きにより、支承全体の
水平変位とともに純せん断変形を受け、かつ、バウイン
グ作用が阻止されることにより、球頭化現象が防止され
ることになる。従って、設計仕様に伴う所期のエネルギ
ー吸収特性を発揮し、設計の標準化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の鉛封入積層ゴム支承の一実施例の縦断
面図(図2のI−I線断面図)。
【図2】図1のII−II線断面平面図。
【図3】塑性変形部の拡大図。
【図4】この鉛封入積層ゴム支承の作用説明図。
【図5】履歴特性曲線図。
【図6】塑性変形部の他の態様を示す図。
【図7】本発明の他の実施例の鉛封入積層ゴム支承の縦
断面図(図7のVI−VI線断面図)。
【図8】図6の VIII − VIII 線断面図。
【図9】(a) 従来の鉛封入積層ゴム支承の縦断面図。 (b) 塑性変形部の拡大図。
【符号の説明】
S,S1…鉛封入積層ゴム支承、1…積層ゴム体、2…
塑性変形部、12…ゴム弾性層、13…補強板、13a
…肉厚補強板、13b…薄肉補強板、15…せん断変形
部、16…保形部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下端部の厚肉補強板間にゴム弾性層と薄
    肉補強板とが交互に鉛直方向に積層され、かつ前記上下
    端部の厚肉補強板において上下の取付け板に結合されて
    なる積層ゴム体と、該積層ゴム体内に封入された鉛体を
    主体とする円柱状の塑性変形部とからなる鉛封入積層ゴ
    ム支承において、 前記円柱状の塑性変形部は、純鉛体からなるせん断変形
    部と、該せん断変形部の上下端部に所定の厚さをもって
    一体結合された該せん断変形部よりも高強度の金属から
    なる保形部とで形成され、 前記塑性変形部の保形部は前記積層ゴム体の厚肉補強板
    に実質的に拘束されてなる、ことを特徴とする鉛封入積
    層ゴム支承。
  2. 【請求項2】塑性変形部の保形部の直径はせん断変形部
    の直径と同径である請求項1に記載の鉛封入積層ゴム支
    承。
  3. 【請求項3】塑性変形部の保形部の直径はせん断変形部
    の直径より大径である請求項1に記載の鉛封入積層ゴム
    支承。
  4. 【請求項4】保形部を形成する金属は、銅、銅合金、
    錫、錫鉛合金あるいは銅系焼結体である請求項1ないし
    3のいずれかに記載の鉛封入積層ゴム支承。
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