JPH0821483A - 能動型除振装置 - Google Patents
能動型除振装置Info
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- JPH0821483A JPH0821483A JP15854294A JP15854294A JPH0821483A JP H0821483 A JPH0821483 A JP H0821483A JP 15854294 A JP15854294 A JP 15854294A JP 15854294 A JP15854294 A JP 15854294A JP H0821483 A JPH0821483 A JP H0821483A
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- vibration
- axis
- vibration isolation
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- Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】局所的に取り付けて吸振でき、応答性良く動作
して効率的に振動吸収できるようにした吸振装置を提供
すること。 【構成】X軸,Y軸,Z軸の3軸それぞれ別に用意され
る質量既知の重り2a〜2cと、上記3軸それぞれに用意さ
れ、被除振対象物に取り付けられると共に、力の作用方
向が上記3軸のうちのそれぞれ対応する軸方向になるよ
う配置され、上記3軸のうちの対応する軸用の重りを被
除振対象物に対して距離を存して保持すると共に当該重
りに対して、駆動信号対応に直線方向に力を作用させる
各軸別の駆動手段3a〜3cと、3軸方向それぞれの振動を
検出してその振動レベル対応の検出信号を軸別に発生す
る振動検出器1と、この振動検出器の検出信号をもと
に、振動打ち消しのための駆動信号を各軸別に発生して
上記駆動手段に与える駆動制御手段5a〜5c,6a〜6c,13
とより構成する。
して効率的に振動吸収できるようにした吸振装置を提供
すること。 【構成】X軸,Y軸,Z軸の3軸それぞれ別に用意され
る質量既知の重り2a〜2cと、上記3軸それぞれに用意さ
れ、被除振対象物に取り付けられると共に、力の作用方
向が上記3軸のうちのそれぞれ対応する軸方向になるよ
う配置され、上記3軸のうちの対応する軸用の重りを被
除振対象物に対して距離を存して保持すると共に当該重
りに対して、駆動信号対応に直線方向に力を作用させる
各軸別の駆動手段3a〜3cと、3軸方向それぞれの振動を
検出してその振動レベル対応の検出信号を軸別に発生す
る振動検出器1と、この振動検出器の検出信号をもと
に、振動打ち消しのための駆動信号を各軸別に発生して
上記駆動手段に与える駆動制御手段5a〜5c,6a〜6c,13
とより構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密機器、特に高解像
度の顕微鏡や、微細な操作を行う際に障害となる微小振
動を除去するための能動型除振装置に関するものであ
る。
度の顕微鏡や、微細な操作を行う際に障害となる微小振
動を除去するための能動型除振装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高分解能を有する顕微鏡や、マイクロマ
ニピュレーション等では微細操作を伴うので、僅かな振
動があっても大きな障害になる。そのため、微細操作を
行うときは、空気ばね式の除振テーブルや、装置の下に
防振材を敷設するなどして、障害となる振動を除去して
いた。
ニピュレーション等では微細操作を伴うので、僅かな振
動があっても大きな障害になる。そのため、微細操作を
行うときは、空気ばね式の除振テーブルや、装置の下に
防振材を敷設するなどして、障害となる振動を除去して
いた。
【0003】例えば、近年、顕微鏡は益々、高解像度が
要求されるようになり、これに応えるべく、旧来の光学
顕微鏡では得られない高解像度を可能にするトンネル顕
微鏡や原子間力顕微鏡等が実用化されている。
要求されるようになり、これに応えるべく、旧来の光学
顕微鏡では得られない高解像度を可能にするトンネル顕
微鏡や原子間力顕微鏡等が実用化されている。
【0004】そして、トンネル顕微鏡を代表とするニア
フィールドマイクロスコープではナノメートル以下の解
像度を有するものが出現している。また、光学的な顕微
鏡として実用化されているレーザ顕微鏡等のような顕微
鏡も、旧来の顕微鏡に比べ非常に鮮明な像が得られるよ
うになってきた。さらに、顕微鏡観察下での細胞操作、
所謂マイクロマニピュレーションもまた、より微細な操
作が要求されている。
フィールドマイクロスコープではナノメートル以下の解
像度を有するものが出現している。また、光学的な顕微
鏡として実用化されているレーザ顕微鏡等のような顕微
鏡も、旧来の顕微鏡に比べ非常に鮮明な像が得られるよ
うになってきた。さらに、顕微鏡観察下での細胞操作、
所謂マイクロマニピュレーションもまた、より微細な操
作が要求されている。
【0005】これにより、これらの装置が要求する設置
使用環境は非常に厳しいものになっている。すなわち、
極めて精密なものであるがために振動を極端に嫌い、例
えば、声や空調による空気の振動や、電動化された装置
自体から発生する機械的振動でさえも問題になる。
使用環境は非常に厳しいものになっている。すなわち、
極めて精密なものであるがために振動を極端に嫌い、例
えば、声や空調による空気の振動や、電動化された装置
自体から発生する機械的振動でさえも問題になる。
【0006】そのため、隔離した空間に設置したり、あ
るいは、装置を載置する台として、除振台を多段重ねし
たものを用いるようにしたり、除振テーブルをグラナイ
ト等の振動減衰能の高く、重量の大きいテーブルに変更
したりするなどして、振動レベルを落とす努力が払われ
ている。
るいは、装置を載置する台として、除振台を多段重ねし
たものを用いるようにしたり、除振テーブルをグラナイ
ト等の振動減衰能の高く、重量の大きいテーブルに変更
したりするなどして、振動レベルを落とす努力が払われ
ている。
【0007】さらに、最近このような要求に対し、振動
を外部から振動を打ち消すような力を与えることによ
り、振動エネルギを吸収するようにした、所謂、アクテ
ィブ除振装置と呼ばれる除振装置が開発されている。
を外部から振動を打ち消すような力を与えることによ
り、振動エネルギを吸収するようにした、所謂、アクテ
ィブ除振装置と呼ばれる除振装置が開発されている。
【0008】ところで、一般に精密機器におけるアクテ
ィブ除振装置は、精密機器を搭載するテーブル全体を能
動的に除振する目的で作られている。この装置はテーブ
ル上に配設された振動センサによってテーブル上の振動
を検出し、床面とテーブルの間のアクチュエータを駆動
制御するようにして、振動を打ち消すものであり、例え
ば、特開昭64−69839号公報に示される如きもの
が知られている。
ィブ除振装置は、精密機器を搭載するテーブル全体を能
動的に除振する目的で作られている。この装置はテーブ
ル上に配設された振動センサによってテーブル上の振動
を検出し、床面とテーブルの間のアクチュエータを駆動
制御するようにして、振動を打ち消すものであり、例え
ば、特開昭64−69839号公報に示される如きもの
が知られている。
【0009】この公報に示される構成例は直接型能動除
振装置であり、図7に示す如きである。すなわち図7に
おいて、71は除振台であり、この除振台71上に被除
振対象物である精密機器14を載置する。この除振台7
1は弾性スプリング71a,粘性制動子71bおよびア
クチュエータ73を介して基礎(床面)72上に設置さ
れる。また、除振台71上には振動検出器74が設けら
れ、この振動検出器74によって検出された振動対応に
その逆相でアクチュエータ73は駆動力を発生する構成
である。
振装置であり、図7に示す如きである。すなわち図7に
おいて、71は除振台であり、この除振台71上に被除
振対象物である精密機器14を載置する。この除振台7
1は弾性スプリング71a,粘性制動子71bおよびア
クチュエータ73を介して基礎(床面)72上に設置さ
れる。また、除振台71上には振動検出器74が設けら
れ、この振動検出器74によって検出された振動対応に
その逆相でアクチュエータ73は駆動力を発生する構成
である。
【0010】そして、このような構成において、基礎7
2より伝搬する振動に対しては弾性スプリング71a
と、粘性制動子71bにより吸収して除振台71に伝達
されないようにし、除振台71における振動は振動検出
器74によって検出すると共に、この検出された振動対
応にその逆相でアクチュエータ73を駆動させて除振台
71に与えることにより振動を相殺して除振し、被除振
対象物である精密機器14に振動が与えられないように
する。なお、弾性スプリング71aは共振点を低くし、
粘性制動子71bは減衰させる。
2より伝搬する振動に対しては弾性スプリング71a
と、粘性制動子71bにより吸収して除振台71に伝達
されないようにし、除振台71における振動は振動検出
器74によって検出すると共に、この検出された振動対
応にその逆相でアクチュエータ73を駆動させて除振台
71に与えることにより振動を相殺して除振し、被除振
対象物である精密機器14に振動が与えられないように
する。なお、弾性スプリング71aは共振点を低くし、
粘性制動子71bは減衰させる。
【0011】図7の構成は除振台71に対して振動が伝
達されないようにすると共に、除振台71に生じた振動
に対してはこれをアクチュエータで打ち消すように力を
作用させて、除振台71を直接的に駆動させることによ
り、振動を相殺させるものである。
達されないようにすると共に、除振台71に生じた振動
に対してはこれをアクチュエータで打ち消すように力を
作用させて、除振台71を直接的に駆動させることによ
り、振動を相殺させるものである。
【0012】また、能動型動吸振装置(アクティブ除振
装置)としては、この他に局部的な振動を除去する図8
に示す如き能動型動吸振装置がある。図8に示す能動型
動吸振装置の構成を説明する。
装置)としては、この他に局部的な振動を除去する図8
に示す如き能動型動吸振装置がある。図8に示す能動型
動吸振装置の構成を説明する。
【0013】図8において、81は除振台であり、この
除振台81は弾性スプリング81a,粘性制動子81b
を介して基礎(床面)82上に設置される。弾性スプリ
ング81aは圧縮ばねであり、粘性制動子81bは空気
ばねの如きものである。除振台81は弾性スプリング8
1a,粘性制動子81bを介して基礎82上に設置され
ることにより、外来の振動に対して、除振台81を隔離
する。
除振台81は弾性スプリング81a,粘性制動子81b
を介して基礎(床面)82上に設置される。弾性スプリ
ング81aは圧縮ばねであり、粘性制動子81bは空気
ばねの如きものである。除振台81は弾性スプリング8
1a,粘性制動子81bを介して基礎82上に設置され
ることにより、外来の振動に対して、除振台81を隔離
する。
【0014】通常、精密機器14は除振台81上に置か
れる。そして、精密機器14には振動を抑制するため
に、共振点を低くする吸振要素14aと、減衰させる吸
振要素14bを有しているので、これらの吸振要素14
a,14bを介して除振台81上に置かれるかたちとな
る。
れる。そして、精密機器14には振動を抑制するため
に、共振点を低くする吸振要素14aと、減衰させる吸
振要素14bを有しているので、これらの吸振要素14
a,14bを介して除振台81上に置かれるかたちとな
る。
【0015】図8の能動型動吸振装置(アクティブ除振
装置)83では、除振台81上の精密機器14上に、さ
らに補助質量83aをアクチュエータ83bおよび弾性
スプリング83cを介して取り付ける。補助質量83
a、アクチュエータ83bおよび弾性スプリング83c
からなる部分が能動型動吸振装置83であり、この能動
型動吸振装置83を除振台81上の精密機器14上に取
り付けると共に、さらに精密機器14の振動を検出する
振動検出器84を精密機器14に取り付け、この振動検
出器84の検出振動対応にアクチュエータ83bを振動
と逆相に駆動すべく制御することにより、アクチュエー
タ83bが発生する力により精密機器14の振動を吸振
する。
装置)83では、除振台81上の精密機器14上に、さ
らに補助質量83aをアクチュエータ83bおよび弾性
スプリング83cを介して取り付ける。補助質量83
a、アクチュエータ83bおよび弾性スプリング83c
からなる部分が能動型動吸振装置83であり、この能動
型動吸振装置83を除振台81上の精密機器14上に取
り付けると共に、さらに精密機器14の振動を検出する
振動検出器84を精密機器14に取り付け、この振動検
出器84の検出振動対応にアクチュエータ83bを振動
と逆相に駆動すべく制御することにより、アクチュエー
タ83bが発生する力により精密機器14の振動を吸振
する。
【0016】ここで、図では、精密機器14はM2なる
重さを有し、そのスティフネスはK2であり、減衰能は
C2である。また、除振台81はM1なる重さを有し、
また、K1なるスティフネスと、C1なる減衰能を有し
ている。また、能動型動吸振装置11はM3なる質量の
補助質量を用いており、その補助質量はK3なるスティ
フネスを有し、さらにFなる力を発生するアクチュエー
タ81bを使用していることを示している。図8の能動
型動吸振装置83は図7の直接型能動除振装置と異な
り、局部的な振動を除去するものである。
重さを有し、そのスティフネスはK2であり、減衰能は
C2である。また、除振台81はM1なる重さを有し、
また、K1なるスティフネスと、C1なる減衰能を有し
ている。また、能動型動吸振装置11はM3なる質量の
補助質量を用いており、その補助質量はK3なるスティ
フネスを有し、さらにFなる力を発生するアクチュエー
タ81bを使用していることを示している。図8の能動
型動吸振装置83は図7の直接型能動除振装置と異な
り、局部的な振動を除去するものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】高解像度の顕微鏡等で
は、僅かな振動も大きな障害となるために、外来の振動
や顕微鏡自身の発生する振動を吸振する必要がある。そ
のため、従来は振動を嫌う高解像度の顕微鏡等のような
精密装置については、吸振対策を講じる。
は、僅かな振動も大きな障害となるために、外来の振動
や顕微鏡自身の発生する振動を吸振する必要がある。そ
のため、従来は振動を嫌う高解像度の顕微鏡等のような
精密装置については、吸振対策を講じる。
【0018】吸振対策としては除振装置を使用する構成
と、隔離した空間を利用する構成がある。しかし、隔離
した空間に精密機器を設置すると、操作者が機器に近づ
くことができなくなるため、その機器が遠隔操作機能を
有していな場合には、操作性が著しく悪くなる。そし
て、殆どの場合、完全に隔離した空間に機器を設置する
ことは不可能である。また、機器自体が振動を発生する
場合は振動に対して無防備であると言った問題がある。
と、隔離した空間を利用する構成がある。しかし、隔離
した空間に精密機器を設置すると、操作者が機器に近づ
くことができなくなるため、その機器が遠隔操作機能を
有していな場合には、操作性が著しく悪くなる。そし
て、殆どの場合、完全に隔離した空間に機器を設置する
ことは不可能である。また、機器自体が振動を発生する
場合は振動に対して無防備であると言った問題がある。
【0019】一方、吸振対策としては除振装置を使用す
る構成には除振台の多段重ね構成や能動型動吸振装置を
使用する構成がある。これらのうち、除振台の多段重ね
構成(除振系の多段重ね構成)を採用した場合には、振
動レベルを落とすのには有効であるが、除振系の全高が
大きくなってしまうと云う欠点がある。また、例えば光
学機器の場合、他のユニットとのアライメント精度が非
常に厳しいことが多く、このような場合に問題が多い。
る構成には除振台の多段重ね構成や能動型動吸振装置を
使用する構成がある。これらのうち、除振台の多段重ね
構成(除振系の多段重ね構成)を採用した場合には、振
動レベルを落とすのには有効であるが、除振系の全高が
大きくなってしまうと云う欠点がある。また、例えば光
学機器の場合、他のユニットとのアライメント精度が非
常に厳しいことが多く、このような場合に問題が多い。
【0020】一例を挙げると例えば、走査型光学顕微鏡
ではレーザビームを発生する光源からスポット(点状)
のレーザ光を光学顕微鏡に与え、対物レンズより試料に
スポット状のレーザ光を当てる。そして、レーザビーム
をXY走査して、スポット状のレーザ光を試料上でXY
走査させ、これにより得られる試料からの光を光電検出
系に導き、光量対応の電気信号に変換してこれより、画
像を再現する。
ではレーザビームを発生する光源からスポット(点状)
のレーザ光を光学顕微鏡に与え、対物レンズより試料に
スポット状のレーザ光を当てる。そして、レーザビーム
をXY走査して、スポット状のレーザ光を試料上でXY
走査させ、これにより得られる試料からの光を光電検出
系に導き、光量対応の電気信号に変換してこれより、画
像を再現する。
【0021】このような装置の場合、装置全体はテーブ
ル(除振台)に上に載置されるが、光源ユニットから発
生させる光には振動を与えることが禁物であり、そのた
めに光源となるユニットの振動を除去すべく、その部分
にそのユニット専用の除振装置(除振系)を配設する。
このようにすると、除振系はテーブル(除振台)と除振
装置とが存在することになり、これは多段構成の除振系
である。
ル(除振台)に上に載置されるが、光源ユニットから発
生させる光には振動を与えることが禁物であり、そのた
めに光源となるユニットの振動を除去すべく、その部分
にそのユニット専用の除振装置(除振系)を配設する。
このようにすると、除振系はテーブル(除振台)と除振
装置とが存在することになり、これは多段構成の除振系
である。
【0022】この場合、除振装置を支持している部材が
通常、ゴム等の弾性支持部材で作られているがために、
当該弾性支持部材のクリープ現象などで他のユニットと
の位置関係が、時間経過に伴って、変化してしまうこと
がある。
通常、ゴム等の弾性支持部材で作られているがために、
当該弾性支持部材のクリープ現象などで他のユニットと
の位置関係が、時間経過に伴って、変化してしまうこと
がある。
【0023】よって、テーブルにリジッドに固定された
ユニットと、除振装置(弾性支持部材)を介してテーブ
ルに固定されたユニットでは互いの相対位置関係がずれ
てしまうと言う問題が残る。また、ユニット間で力が発
生するような構成の場合は、各ユニットが別々の支持系
(例えば、特定ユニットにそのユニット専用の除振装置
を取り付ける場合等)であると互いの相対位置関係が完
全に崩れてしまう。
ユニットと、除振装置(弾性支持部材)を介してテーブ
ルに固定されたユニットでは互いの相対位置関係がずれ
てしまうと言う問題が残る。また、ユニット間で力が発
生するような構成の場合は、各ユニットが別々の支持系
(例えば、特定ユニットにそのユニット専用の除振装置
を取り付ける場合等)であると互いの相対位置関係が完
全に崩れてしまう。
【0024】さらに、微細操作を行うユニットをゴム等
の弾性防振材で支持する構成とすると、その微細操作ユ
ニットに手等が触れただけで微細操作ユニットが大きく
揺動運動するために使用が非常に困難になる。
の弾性防振材で支持する構成とすると、その微細操作ユ
ニットに手等が触れただけで微細操作ユニットが大きく
揺動運動するために使用が非常に困難になる。
【0025】従って、多段構成の除振系を採用するには
問題が多い。また、多段構成の除振系を採用する場合に
はダンピング定盤と言われる振動減衰能の高いテーブル
(除振台)を用いるが、このテーブルは高減衰能材料を
配設して構成されており、コストも高いと言った問題も
残る。
問題が多い。また、多段構成の除振系を採用する場合に
はダンピング定盤と言われる振動減衰能の高いテーブル
(除振台)を用いるが、このテーブルは高減衰能材料を
配設して構成されており、コストも高いと言った問題も
残る。
【0026】また一方、振動している物体に、その振動
と逆相にエネルギを積極的に投入して振動を相殺するこ
とにより、除去するようにした図7のような直接型能動
除振装置は、そのテーブル(除振台71)に取り付けた
アクチュエータによりテーブルに力を加えて振動を相殺
する方式である。発生した振動の収まりもよいが、以下
に示すような問題を含んでいる。
と逆相にエネルギを積極的に投入して振動を相殺するこ
とにより、除去するようにした図7のような直接型能動
除振装置は、そのテーブル(除振台71)に取り付けた
アクチュエータによりテーブルに力を加えて振動を相殺
する方式である。発生した振動の収まりもよいが、以下
に示すような問題を含んでいる。
【0027】一般に、除振台71としては厚みのあるブ
ロック状の定盤(テーブル)を使用するが、床面(基
礎)への負担を軽減するため、除振台71としてはマッ
チ箱のように中が中空のテーブルを使用することが多
い。そして、このような中空のテーブルを除振台71と
して採用した場合、その振動モードは塊状(無垢)のも
のと比べ、テーブル全体が変形し易い上に、テーブルの
薄肉部分が複雑な振動モードの変位を示すことから、支
持構造として好ましくない。
ロック状の定盤(テーブル)を使用するが、床面(基
礎)への負担を軽減するため、除振台71としてはマッ
チ箱のように中が中空のテーブルを使用することが多
い。そして、このような中空のテーブルを除振台71と
して採用した場合、その振動モードは塊状(無垢)のも
のと比べ、テーブル全体が変形し易い上に、テーブルの
薄肉部分が複雑な振動モードの変位を示すことから、支
持構造として好ましくない。
【0028】図9、図10に塊状(無垢)の定盤(テー
ブル)における振動モードをワイヤフレームで示す。図
9、図10は振動を与えた場合に定盤(テーブル)が呈
する変位の典型例を示しており、このワイヤフレーム解
析図から分かるようにテーブルが無垢であれば、変位
は、比較的対称性のある単純な捩じれ(図9)と単純な
湾曲(図10)にとどまるものの、変位があることには
変わりはなく、更にはテーブル上に様々な質量を持つユ
ニットを搭載すると、複雑で対称性のない振動モードを
呈するようになるので問題である。
ブル)における振動モードをワイヤフレームで示す。図
9、図10は振動を与えた場合に定盤(テーブル)が呈
する変位の典型例を示しており、このワイヤフレーム解
析図から分かるようにテーブルが無垢であれば、変位
は、比較的対称性のある単純な捩じれ(図9)と単純な
湾曲(図10)にとどまるものの、変位があることには
変わりはなく、更にはテーブル上に様々な質量を持つユ
ニットを搭載すると、複雑で対称性のない振動モードを
呈するようになるので問題である。
【0029】図11にテーブルの中央部に質量が集中し
ている場合の振動モードを、また、図12および図13
にはテーブルの端部に質量が集中している場合の振動モ
ードをそれぞれ示す。また、中空のテーブル内をハニカ
ム構造部材で補強し、テーブル剛性を向上させる方法も
あるが、テーブル全体の質量があまり大きくないため、
小さい振動エネルギが伝達されてしまう即ち、アクセラ
ランス、コンプライアンスが低いという欠点を持つ。ま
た、ハニカム材と薄板天板との間の接着構造による剛性
低下のため、全体的な振動モード以外の局所的な振動モ
ードが発生する。
ている場合の振動モードを、また、図12および図13
にはテーブルの端部に質量が集中している場合の振動モ
ードをそれぞれ示す。また、中空のテーブル内をハニカ
ム構造部材で補強し、テーブル剛性を向上させる方法も
あるが、テーブル全体の質量があまり大きくないため、
小さい振動エネルギが伝達されてしまう即ち、アクセラ
ランス、コンプライアンスが低いという欠点を持つ。ま
た、ハニカム材と薄板天板との間の接着構造による剛性
低下のため、全体的な振動モード以外の局所的な振動モ
ードが発生する。
【0030】そして、このような複雑な振動モードを有
するテーブルの振動を、直接型能動除振装置で低減させ
ようとするには、テーブル上の振動モードを正確に検出
するための多数の振動検出センサが必要になり、また、
制御アルゴリズムが非常に複雑になってしまう。
するテーブルの振動を、直接型能動除振装置で低減させ
ようとするには、テーブル上の振動モードを正確に検出
するための多数の振動検出センサが必要になり、また、
制御アルゴリズムが非常に複雑になってしまう。
【0031】さらに、局所的な振動が発生している場
合、そこに振動センサが設置されていない場合は、除振
効果は期待できない。ところで、除振対象の精密機器と
して、顕微鏡や測定器を考えた場合、これらは局所的に
振動が除去されていれば問題ないことが多い。そして、
このような局所的な除振作用を与える装置が有効なケー
スとしては外部に振動源がある場合、もしくは振動源を
有する装置に振動を嫌うユニットを設置しなければなら
ない場合である。
合、そこに振動センサが設置されていない場合は、除振
効果は期待できない。ところで、除振対象の精密機器と
して、顕微鏡や測定器を考えた場合、これらは局所的に
振動が除去されていれば問題ないことが多い。そして、
このような局所的な除振作用を与える装置が有効なケー
スとしては外部に振動源がある場合、もしくは振動源を
有する装置に振動を嫌うユニットを設置しなければなら
ない場合である。
【0032】このような局所的な除振を施す構成として
は、図8に示すような補助質量とアクチュエータを使用
した能動型動吸振装置が適している。つまり、振動を嫌
う部位のみ、この能動型動吸振装置を取り付けて除振す
ることで、高分解能を有する顕微鏡やマイクロマニピュ
レーション等の微細操作の機器の本来有している機能を
最大限に発揮させることができるようになる。また、能
動型動吸振装置は局部的な振動のみを低減するものであ
るから、振動を低減するために必要とするエネルギも、
テーブル全体を除振駆動する直接型能動除振装置に比
べ、少なくて済む。
は、図8に示すような補助質量とアクチュエータを使用
した能動型動吸振装置が適している。つまり、振動を嫌
う部位のみ、この能動型動吸振装置を取り付けて除振す
ることで、高分解能を有する顕微鏡やマイクロマニピュ
レーション等の微細操作の機器の本来有している機能を
最大限に発揮させることができるようになる。また、能
動型動吸振装置は局部的な振動のみを低減するものであ
るから、振動を低減するために必要とするエネルギも、
テーブル全体を除振駆動する直接型能動除振装置に比
べ、少なくて済む。
【0033】しかしながら、能動型動吸振装置は振動を
低減させたい部分のみに設置して吸振に供するものであ
るから、前述のように様々な振動モードに対して除振を
行う必要があり、広い周波数応答特性が必要となる。さ
らに、振動の方向はテーブル、ユニットに対して、鉛直
の方向だけでなく、斜め方向や、さらにはユニットが設
置されているテーブルが空気ばねやゴムによって支持さ
れていることによって生じる水平方向、回転方向の除振
をも行わなければならない。
低減させたい部分のみに設置して吸振に供するものであ
るから、前述のように様々な振動モードに対して除振を
行う必要があり、広い周波数応答特性が必要となる。さ
らに、振動の方向はテーブル、ユニットに対して、鉛直
の方向だけでなく、斜め方向や、さらにはユニットが設
置されているテーブルが空気ばねやゴムによって支持さ
れていることによって生じる水平方向、回転方向の除振
をも行わなければならない。
【0034】このようなあらゆる方向に対する除振を可
能にする能動型動吸振装置として、本発明者は先に「特
願平5−130507号」においてパラレルリンクを用
いた吸振装置を提案した。しかし、パラレルリンクを用
いた能動型動吸振装置はその機構構成上、運動学的に速
い応答が望めないと云う問題があり、また相互のリンク
の変位の関係式の演算を高速に行える制御装置が必要に
なると言う問題を抱えている。
能にする能動型動吸振装置として、本発明者は先に「特
願平5−130507号」においてパラレルリンクを用
いた吸振装置を提案した。しかし、パラレルリンクを用
いた能動型動吸振装置はその機構構成上、運動学的に速
い応答が望めないと云う問題があり、また相互のリンク
の変位の関係式の演算を高速に行える制御装置が必要に
なると言う問題を抱えている。
【0035】そこで、本発明の目的とするところは、局
所的に取り付けて吸振すると共に、応答性良く動作して
効率的に振動を吸収することができるようにした能動型
動吸振装置を提供することにある。
所的に取り付けて吸振すると共に、応答性良く動作して
効率的に振動を吸収することができるようにした能動型
動吸振装置を提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はつぎのように構成する。すなわち、第1に
は、X軸,Y軸,Z軸の3軸それぞれ別に用意される質
量既知の重りと、上記3軸それぞれに用意され、被除振
対象物に取り付けられると共に、力の作用方向が上記3
軸のうちのそれぞれ対応する軸方向になるよう配置さ
れ、上記3軸のうちの対応する軸用の重りを被除振対象
物に対して距離を存して保持すると共に当該重りに対し
て、駆動信号対応に直線方向に力を作用させる各軸別の
駆動手段と、3軸方向それぞれの振動を検出してその振
動レベル対応の検出信号を軸別に発生する振動検出器
と、この振動検出器の検出信号をもとに、振動打ち消し
のための駆動信号を各軸別に発生して上記駆動手段に与
える駆動制御手段とより構成する。
め、本発明はつぎのように構成する。すなわち、第1に
は、X軸,Y軸,Z軸の3軸それぞれ別に用意される質
量既知の重りと、上記3軸それぞれに用意され、被除振
対象物に取り付けられると共に、力の作用方向が上記3
軸のうちのそれぞれ対応する軸方向になるよう配置さ
れ、上記3軸のうちの対応する軸用の重りを被除振対象
物に対して距離を存して保持すると共に当該重りに対し
て、駆動信号対応に直線方向に力を作用させる各軸別の
駆動手段と、3軸方向それぞれの振動を検出してその振
動レベル対応の検出信号を軸別に発生する振動検出器
と、この振動検出器の検出信号をもとに、振動打ち消し
のための駆動信号を各軸別に発生して上記駆動手段に与
える駆動制御手段とより構成する。
【0037】また、第2には、重りと駆動手段は交換可
能とする。また、第3には、各駆動手段として、圧電素
子を用いた棒状のリニアアクチュエータとすると共に、
重りはリニアアクチュエータの自由端に設け、リニアア
クチュエータの自由端側を被除振対象物側に斜めに引張
る弾性部材を設けた構造とすることにより、バランスを
とり、水平方向に向かう振動が発生したときに、斜め方
向の力が働くのを相殺し、また、弾性部材によりリニア
アクチュエータに予圧を加えるようにして、これにより
大きな加速度が与えられたときに、応力が加わらないよ
うにする。
能とする。また、第3には、各駆動手段として、圧電素
子を用いた棒状のリニアアクチュエータとすると共に、
重りはリニアアクチュエータの自由端に設け、リニアア
クチュエータの自由端側を被除振対象物側に斜めに引張
る弾性部材を設けた構造とすることにより、バランスを
とり、水平方向に向かう振動が発生したときに、斜め方
向の力が働くのを相殺し、また、弾性部材によりリニア
アクチュエータに予圧を加えるようにして、これにより
大きな加速度が与えられたときに、応力が加わらないよ
うにする。
【0038】また、第4には、駆動制御手段は、振動検
出器からの検出信号出力を各軸別に高周波数帯域と低周
波数帯域に分離し、帯域別に振動打ち消し量を求めて合
算することにより各軸別の駆動信号を得る構成とする。
出器からの検出信号出力を各軸別に高周波数帯域と低周
波数帯域に分離し、帯域別に振動打ち消し量を求めて合
算することにより各軸別の駆動信号を得る構成とする。
【0039】
【作用】第1の構成の本装置は、振動検出器により被除
振対象物に作用されている振動を検出し、この検出出力
をもとに駆動制御手段はX、Y、Zの3軸方向の振動成
分をそれぞれ除去するに必要な駆動信号を発生して対応
する軸用の駆動手段に与えこれを駆動する。駆動手段に
は、既知の質量を持つ重りが取り付けられており、駆動
手段は与えられた駆動信号対応に駆動されて重りに力を
加える。
振対象物に作用されている振動を検出し、この検出出力
をもとに駆動制御手段はX、Y、Zの3軸方向の振動成
分をそれぞれ除去するに必要な駆動信号を発生して対応
する軸用の駆動手段に与えこれを駆動する。駆動手段に
は、既知の質量を持つ重りが取り付けられており、駆動
手段は与えられた駆動信号対応に駆動されて重りに力を
加える。
【0040】このように、既知の質量を持つ重りに駆動
手段の伸縮による加速度を与えることにより、慣性力
(F=Mα)を発生させ、被除振対象物に作用されてい
る力をこの慣性力により相殺し、支配的なX、Y、Zの
3軸方向の直線方向の振動を除去する。そしてこのX、
Y、Zの3軸方向の直線方向の成分を主体に、当該3軸
方向について力を作用せるようにしたことで、効率良く
振動吸収することができるようになり、応答性良く動作
して除振することができるようになる他、応答性と効率
が良いことから、広い周波数帯域の振動に対応できるよ
うになる。
手段の伸縮による加速度を与えることにより、慣性力
(F=Mα)を発生させ、被除振対象物に作用されてい
る力をこの慣性力により相殺し、支配的なX、Y、Zの
3軸方向の直線方向の振動を除去する。そしてこのX、
Y、Zの3軸方向の直線方向の成分を主体に、当該3軸
方向について力を作用せるようにしたことで、効率良く
振動吸収することができるようになり、応答性良く動作
して除振することができるようになる他、応答性と効率
が良いことから、広い周波数帯域の振動に対応できるよ
うになる。
【0041】また、振動検出器を振動を低減したい場所
の近傍に配設し、かつ、3つの駆動手段の交点付近に配
設することにより、振動状態を精度高く検出することが
できる。
の近傍に配設し、かつ、3つの駆動手段の交点付近に配
設することにより、振動状態を精度高く検出することが
できる。
【0042】また、第2の構成の場合、重りと駆動手段
は交換可能であり、これにより、振動レベルに応じた駆
動手段(リニアアクチュエータ)、重り(補助質量)が
選択できるので、全体重量を増すことなく、また大きな
占有空間をとることもなくなる。
は交換可能であり、これにより、振動レベルに応じた駆
動手段(リニアアクチュエータ)、重り(補助質量)が
選択できるので、全体重量を増すことなく、また大きな
占有空間をとることもなくなる。
【0043】また、第3の構成の場合は、駆動手段(リ
ニアアクチュエータ)の自由端側を被除振対象物側に斜
めに引張る弾性部材を設けた構造とすることにより、バ
ランスをとり、水平方向に向かう振動が発生したとき
に、斜め方向の力が働くのを相殺し、また、弾性部材に
よりリニアアクチュエータに予圧を加えるようにして、
これにより大きな加速度が与えられたときに、応力が加
わらないようになる。
ニアアクチュエータ)の自由端側を被除振対象物側に斜
めに引張る弾性部材を設けた構造とすることにより、バ
ランスをとり、水平方向に向かう振動が発生したとき
に、斜め方向の力が働くのを相殺し、また、弾性部材に
よりリニアアクチュエータに予圧を加えるようにして、
これにより大きな加速度が与えられたときに、応力が加
わらないようになる。
【0044】従って、振動のレベルが高く、重りと駆動
手段の2つの因子で発生する力では、振動エルネギが吸
収できないとき、あるいは、振動レベルが余りにも小さ
く、重りと駆動手段の占める空間が被除振対象物に比
べ、大き過ぎるとき、適切な重りと駆動手段が選択でき
るようになる。
手段の2つの因子で発生する力では、振動エルネギが吸
収できないとき、あるいは、振動レベルが余りにも小さ
く、重りと駆動手段の占める空間が被除振対象物に比
べ、大き過ぎるとき、適切な重りと駆動手段が選択でき
るようになる。
【0045】これにより、必要な慣性力のみが取り出せ
るようになると共に駆動手段の破損を防ぐことができ
る。また、第3の構成の場合、つぎのような効果もあ
る。例えば、微振動を低減する際に使用できるアクチュ
エータとしては、圧電アクチュエータや、コーン型スピ
ーカに使用されているヴォイスコイルモータがあるが、
圧電アクチュエータは一般に引張応力に弱い。一方、除
振するために発生する力F=MαのFが大きくなった場
合、大きい加速度αが必要となる。その場合、加速度が
1G(9.8m/s2 )を超えると圧電アクチュエータ
に引張応力がかかるので、固定端と付加質量の間にバネ
による予圧機構で予圧を与える構成とすることで、大き
い加速度が必要となった場合でも圧電アクチュエータに
引張応力がかからないようにすることができる。
るようになると共に駆動手段の破損を防ぐことができ
る。また、第3の構成の場合、つぎのような効果もあ
る。例えば、微振動を低減する際に使用できるアクチュ
エータとしては、圧電アクチュエータや、コーン型スピ
ーカに使用されているヴォイスコイルモータがあるが、
圧電アクチュエータは一般に引張応力に弱い。一方、除
振するために発生する力F=MαのFが大きくなった場
合、大きい加速度αが必要となる。その場合、加速度が
1G(9.8m/s2 )を超えると圧電アクチュエータ
に引張応力がかかるので、固定端と付加質量の間にバネ
による予圧機構で予圧を与える構成とすることで、大き
い加速度が必要となった場合でも圧電アクチュエータに
引張応力がかからないようにすることができる。
【0046】また、圧電アクチュエータと重りが水平
(X軸,Y軸方向)に置かれた場合、圧電アクチュエー
タに曲げ応力が発生する。また、リニアアクチュエータ
が電磁アクチュエータの場合にも、アクチュエータが伸
縮すると、重りの垂直方向の重力と、アクチュエータお
よび重りの慣性力の合力により、斜め方向の力が発生す
るため、これをバネなどの弾性部材によって相殺するこ
とで、アクチュエータの伸縮方向にのみ、慣性力が発生
するようにできる。
(X軸,Y軸方向)に置かれた場合、圧電アクチュエー
タに曲げ応力が発生する。また、リニアアクチュエータ
が電磁アクチュエータの場合にも、アクチュエータが伸
縮すると、重りの垂直方向の重力と、アクチュエータお
よび重りの慣性力の合力により、斜め方向の力が発生す
るため、これをバネなどの弾性部材によって相殺するこ
とで、アクチュエータの伸縮方向にのみ、慣性力が発生
するようにできる。
【0047】また、第4の構成の場合、駆動制御手段
は、振動検出器からの検出信号出力を各軸別に高周波数
帯域と低周波数帯域に分離し、帯域別に振動打ち消し量
を求めて合算することにより各軸別の駆動信号を得る構
成としたことにより、安価な制御装置で、高精度、広帯
域除振が可能になる。
は、振動検出器からの検出信号出力を各軸別に高周波数
帯域と低周波数帯域に分離し、帯域別に振動打ち消し量
を求めて合算することにより各軸別の駆動信号を得る構
成としたことにより、安価な制御装置で、高精度、広帯
域除振が可能になる。
【0048】すなわち、振動検出器で検出した検出信号
について駆動制御手段は高速処理系でない処理系を使用
しながらも、対象としては振幅は大きいものの変遷の遅
い、低周波数帯域の検出信号に対しては十分な応答性で
追従できてしかも制御精度の高い高次の制御演算処理を
行うことが可能であり、小さい振動振幅である高周波数
帯域の振動に対しては、除振性能に影響が小さいことか
ら、誤差を許容できることを利用して比例制御程度のシ
ンプルな演算処理を行わせて対応するようにできるた
め、処理系としては比較的遅いものを利用して十分な除
振性能が得られるようになる。また、処理系に高速なも
のを使用せずに済むことから、コストダウンに繋がる
について駆動制御手段は高速処理系でない処理系を使用
しながらも、対象としては振幅は大きいものの変遷の遅
い、低周波数帯域の検出信号に対しては十分な応答性で
追従できてしかも制御精度の高い高次の制御演算処理を
行うことが可能であり、小さい振動振幅である高周波数
帯域の振動に対しては、除振性能に影響が小さいことか
ら、誤差を許容できることを利用して比例制御程度のシ
ンプルな演算処理を行わせて対応するようにできるた
め、処理系としては比較的遅いものを利用して十分な除
振性能が得られるようになる。また、処理系に高速なも
のを使用せずに済むことから、コストダウンに繋がる
【0049】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、説明す
る。 (実施例1)図1は本発明装置の全体的な構成を示すブ
ロックダイアグラムである。図において、1は3方向振
動センサ、2a,2b,2cはそれぞれX軸用,Y軸
用,Z軸用の補助質量(重り)、3a,3b,3cはそ
れぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のリニアアクチュエー
タ、4は精密機器や顕微鏡等のような振動を嫌う対象物
である被除振対象物、5a,5b,5cはそれぞれX軸
用,Y軸用,Z軸用の低周波数振動成分除振制御演算装
置、6a,6b,6cはそれぞれX軸用,Y軸用,Z軸
用の高周波数振動成分除振制御演算装置、7a,7b,
7cはそれぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のローパスフィ
ルタ、8a,8b,8cはそれぞれX軸用,Y軸用,Z
軸用のハイパスフィルタ、9a,9b,9cはそれぞれ
X軸用,Y軸用,Z軸用のローパスフィルタ7a,7
b,7cの出力をサンプリングするためのサンプリング
回路であり、10a,10b,10cはそれぞれX軸
用,Y軸用,Z軸用のハイパスフィルタ8a,8b,8
cの出力をサンプリングするためのサンプリング回路で
ある。
る。 (実施例1)図1は本発明装置の全体的な構成を示すブ
ロックダイアグラムである。図において、1は3方向振
動センサ、2a,2b,2cはそれぞれX軸用,Y軸
用,Z軸用の補助質量(重り)、3a,3b,3cはそ
れぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のリニアアクチュエー
タ、4は精密機器や顕微鏡等のような振動を嫌う対象物
である被除振対象物、5a,5b,5cはそれぞれX軸
用,Y軸用,Z軸用の低周波数振動成分除振制御演算装
置、6a,6b,6cはそれぞれX軸用,Y軸用,Z軸
用の高周波数振動成分除振制御演算装置、7a,7b,
7cはそれぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のローパスフィ
ルタ、8a,8b,8cはそれぞれX軸用,Y軸用,Z
軸用のハイパスフィルタ、9a,9b,9cはそれぞれ
X軸用,Y軸用,Z軸用のローパスフィルタ7a,7
b,7cの出力をサンプリングするためのサンプリング
回路であり、10a,10b,10cはそれぞれX軸
用,Y軸用,Z軸用のハイパスフィルタ8a,8b,8
cの出力をサンプリングするためのサンプリング回路で
ある。
【0050】また、11a,11b,11cはそれぞれ
X軸用,Y軸用,Z軸用の増幅器、12a,12b,1
2cはそれぞれX軸用,Y軸用,Z軸用の加算器、13
は除振信号補正処理部である。
X軸用,Y軸用,Z軸用の増幅器、12a,12b,1
2cはそれぞれX軸用,Y軸用,Z軸用の加算器、13
は除振信号補正処理部である。
【0051】これらのうち、3方向振動センサ1は、3
方向すなわち、X軸,Y軸,Z軸方向の振動を検出して
その各方向別の振動レベル対応の電気信号を出力するセ
ンサであり、被除振対象物4の振動を検出して電気信号
(検出信号)として出力するためのセンサである。そし
て、この3方向振動センサ1は、リニアアクチュエータ
3a,3b,3cの運動方向の交点近傍であって、か
つ、被除振体(被除振対象物4)近傍に配設される。
方向すなわち、X軸,Y軸,Z軸方向の振動を検出して
その各方向別の振動レベル対応の電気信号を出力するセ
ンサであり、被除振対象物4の振動を検出して電気信号
(検出信号)として出力するためのセンサである。そし
て、この3方向振動センサ1は、リニアアクチュエータ
3a,3b,3cの運動方向の交点近傍であって、か
つ、被除振体(被除振対象物4)近傍に配設される。
【0052】3方向振動センサ1の出力するX軸方向用
の検出信号はローパスフィルタ7aおよび、ハイパスフ
ィルタ8aに与えられ、また、3方向振動センサ1の出
力するY軸方向用の検出信号はローパスフィルタ7bお
よび、ハイパスフィルタ8bに与えられ、また、3方向
振動センサ1の出力するZ軸方向用の検出信号はローパ
スフィルタ7cおよび、ハイパスフィルタ8cに与えら
れる。
の検出信号はローパスフィルタ7aおよび、ハイパスフ
ィルタ8aに与えられ、また、3方向振動センサ1の出
力するY軸方向用の検出信号はローパスフィルタ7bお
よび、ハイパスフィルタ8bに与えられ、また、3方向
振動センサ1の出力するZ軸方向用の検出信号はローパ
スフィルタ7cおよび、ハイパスフィルタ8cに与えら
れる。
【0053】リニアアクチュエータ3a,3b,3c
は、それぞれ運動方向が直線方向を呈する駆動素子であ
り、例えば、圧電素子を用いた圧電アクチュエータや、
リニアモータを使用した構造のもの、コーン型スピーカ
に使用されているヴォイスコイルモータによるもの、電
磁アクチュエータによるものなど、種々のものが適用可
能である。いずれも支持側となる固定側と、この支持側
に対して移動可能な移動側とを有し、駆動信号対応に直
線方向に移動側が移動する構成である。
は、それぞれ運動方向が直線方向を呈する駆動素子であ
り、例えば、圧電素子を用いた圧電アクチュエータや、
リニアモータを使用した構造のもの、コーン型スピーカ
に使用されているヴォイスコイルモータによるもの、電
磁アクチュエータによるものなど、種々のものが適用可
能である。いずれも支持側となる固定側と、この支持側
に対して移動可能な移動側とを有し、駆動信号対応に直
線方向に移動側が移動する構成である。
【0054】圧電アクチュエータを例に考えてみると、
柱状の圧電素子の一端側を固定側とし、他端側を自由端
とすることにより、当該自由端が移動側となり、駆動信
号対応に直線方向にこの移動側を移動させることができ
る。圧電素子の場合は、印加電圧による素子に歪みが発
生することを利用しており、この歪みによる圧電素子の
伸縮を運動として利用するものである。また、ヴォイス
コイルモータの場合では永久磁石を固定側とし、この永
久磁石に対して移動自由に保持したコイルを配してこの
コイルに電流を流すことで、通電量に対応した発生磁力
によりコイルが移動する原理を用いており、コイル側が
移動側となる。そして、コイルに作用する力を直線方向
の駆動力として利用するものである。
柱状の圧電素子の一端側を固定側とし、他端側を自由端
とすることにより、当該自由端が移動側となり、駆動信
号対応に直線方向にこの移動側を移動させることができ
る。圧電素子の場合は、印加電圧による素子に歪みが発
生することを利用しており、この歪みによる圧電素子の
伸縮を運動として利用するものである。また、ヴォイス
コイルモータの場合では永久磁石を固定側とし、この永
久磁石に対して移動自由に保持したコイルを配してこの
コイルに電流を流すことで、通電量に対応した発生磁力
によりコイルが移動する原理を用いており、コイル側が
移動側となる。そして、コイルに作用する力を直線方向
の駆動力として利用するものである。
【0055】リニアアクチュエータ3a,3b,3c
は、その駆動方向(運動方向)が互いに直交する3軸方
向(X軸,Y軸,Z軸)となるように配設されており、
それぞれ与えられる駆動信号に対応してその信号対応の
運動量分、移動側が直線運動する、すなわち、移動側が
固定側に対して進退運動する駆動素子であって、その固
定側を支持部材30に固定されて保持される。なお、支
持部材30は被除振対象物4自体を流用する構成とする
こともできる。
は、その駆動方向(運動方向)が互いに直交する3軸方
向(X軸,Y軸,Z軸)となるように配設されており、
それぞれ与えられる駆動信号に対応してその信号対応の
運動量分、移動側が直線運動する、すなわち、移動側が
固定側に対して進退運動する駆動素子であって、その固
定側を支持部材30に固定されて保持される。なお、支
持部材30は被除振対象物4自体を流用する構成とする
こともできる。
【0056】補助質量2a,2b,2cは、それぞれX
軸用,Y軸用,Z軸用の補助質量(重り)であって既知
の質量を持つ重りであり、リニアアクチュエータ3a,
3b,3cには、それぞれX軸用,Y軸用,Z軸用の補
助質量2a,2b,2cのうち、対応の補助質量がその
非固定側における先端側に取り付けられていて、それぞ
れX軸用,Y軸用,Z軸用に設けられた増幅器11a,
11b,11cのうち、対応する軸用の低周波数振動成
分除振制御信号および高周波数振動成分除振制御信号を
受けて当該信号対応に力を発生してこれを対応する補助
質量に作用させるものである。
軸用,Y軸用,Z軸用の補助質量(重り)であって既知
の質量を持つ重りであり、リニアアクチュエータ3a,
3b,3cには、それぞれX軸用,Y軸用,Z軸用の補
助質量2a,2b,2cのうち、対応の補助質量がその
非固定側における先端側に取り付けられていて、それぞ
れX軸用,Y軸用,Z軸用に設けられた増幅器11a,
11b,11cのうち、対応する軸用の低周波数振動成
分除振制御信号および高周波数振動成分除振制御信号を
受けて当該信号対応に力を発生してこれを対応する補助
質量に作用させるものである。
【0057】なお、補助質量2a,2b,2cはリニア
アクチュエータ3a,3b,3cと共に交換可能とする
構成とすることもできる。これら、補助質量2a,2
b,2c、支持部材30を含むリニアアクチュエータ3
a,3b,3cで除振部40を構成しており、この除振
部40は被除振対象4に取り付けられるか、もしくは被
除振対象4を載置する除振台に取り付けて使用する。
アクチュエータ3a,3b,3cと共に交換可能とする
構成とすることもできる。これら、補助質量2a,2
b,2c、支持部材30を含むリニアアクチュエータ3
a,3b,3cで除振部40を構成しており、この除振
部40は被除振対象4に取り付けられるか、もしくは被
除振対象4を載置する除振台に取り付けて使用する。
【0058】ローパスフィルタ7a,7b,7cは、そ
れぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のもので、それぞれ対応
の軸成分における検出信号を濾波して低周波数帯域の振
動成分の信号を抽出するものである。また、ハイパスフ
ィルタ8a,8b,8cは、それぞれX軸用,Y軸用,
Z軸用のもので、それぞれ対応の軸成分における検出信
号を濾波して高周波数帯域の振動成分の信号を抽出する
ものである。
れぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のもので、それぞれ対応
の軸成分における検出信号を濾波して低周波数帯域の振
動成分の信号を抽出するものである。また、ハイパスフ
ィルタ8a,8b,8cは、それぞれX軸用,Y軸用,
Z軸用のもので、それぞれ対応の軸成分における検出信
号を濾波して高周波数帯域の振動成分の信号を抽出する
ものである。
【0059】低周波数振動成分除振制御演算装置5a,
5b,5cは、それぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のもの
で、それぞれ対応の軸成分のローパスフィルタ7a,7
b,7cからの出力信号を入力とし、これを元にそれぞ
れ対応の軸成分における低周波数帯域の振動成分の除振
を行うに必要な制御値を求めて、これに基づき低周波数
振動成分除振制御信号を発生するためのものである。
5b,5cは、それぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のもの
で、それぞれ対応の軸成分のローパスフィルタ7a,7
b,7cからの出力信号を入力とし、これを元にそれぞ
れ対応の軸成分における低周波数帯域の振動成分の除振
を行うに必要な制御値を求めて、これに基づき低周波数
振動成分除振制御信号を発生するためのものである。
【0060】高周波数振動成分除振制御演算装置6a,
6b,6cは、それぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のもの
で、それぞれ対応の軸成分のハイパスフィルタ8a,8
b,8cからの出力信号を入力とし、これを元にそれぞ
れ対応の軸成分における高周波数帯域の振動成分の除振
を行うに必要な制御値を求めて、これに基づき高周波数
振動成分除振制御信号を発生するためのものである。
6b,6cは、それぞれX軸用,Y軸用,Z軸用のもの
で、それぞれ対応の軸成分のハイパスフィルタ8a,8
b,8cからの出力信号を入力とし、これを元にそれぞ
れ対応の軸成分における高周波数帯域の振動成分の除振
を行うに必要な制御値を求めて、これに基づき高周波数
振動成分除振制御信号を発生するためのものである。
【0061】サンプリング回路9aはX軸用のローパス
フィルタ7aの出力側に設けられており、このサンプリ
ング回路9aを介して低周波数振動成分除振制御演算装
置5aに信号を与える構成であり、サンプリング回路9
bはY軸用のローパスフィルタ7bの出力側に設けられ
ており、このサンプリング回路9bを介して低周波数振
動成分除振制御演算装置5bに信号を与える構成であ
り、サンプリング回路9cはZ軸用のローパスフィルタ
7cの出力側に設けられており、このサンプリング回路
9cを介して低周波数振動成分除振制御演算装置5cに
信号を与える構成である。
フィルタ7aの出力側に設けられており、このサンプリ
ング回路9aを介して低周波数振動成分除振制御演算装
置5aに信号を与える構成であり、サンプリング回路9
bはY軸用のローパスフィルタ7bの出力側に設けられ
ており、このサンプリング回路9bを介して低周波数振
動成分除振制御演算装置5bに信号を与える構成であ
り、サンプリング回路9cはZ軸用のローパスフィルタ
7cの出力側に設けられており、このサンプリング回路
9cを介して低周波数振動成分除振制御演算装置5cに
信号を与える構成である。
【0062】また、サンプリング回路10aはX軸用の
ハイパスフィルタ8aの出力側に設けられており、この
サンプリング回路10aを介して高周波数振動成分除振
制御演算装置6aに信号を与える構成であり、サンプリ
ング回路10aはY軸用のハイパスフィルタ8bの出力
側に設けられており、このサンプリング回路10bを介
して高周波数振動成分除振制御演算装置6bに信号を与
える構成であり、また、サンプリング回路10cはZ軸
用のハイパスフィルタ8cの出力側に設けられており、
このサンプリング回路10cを介して高周波数振動成分
除振制御演算装置6cに信号を与える構成である。
ハイパスフィルタ8aの出力側に設けられており、この
サンプリング回路10aを介して高周波数振動成分除振
制御演算装置6aに信号を与える構成であり、サンプリ
ング回路10aはY軸用のハイパスフィルタ8bの出力
側に設けられており、このサンプリング回路10bを介
して高周波数振動成分除振制御演算装置6bに信号を与
える構成であり、また、サンプリング回路10cはZ軸
用のハイパスフィルタ8cの出力側に設けられており、
このサンプリング回路10cを介して高周波数振動成分
除振制御演算装置6cに信号を与える構成である。
【0063】上述のサンプリング回路9a,9b,9
c,10a,10b,10cのうち、低周波数振動成分
除振制御演算装置用のサンプリング回路9a,9b,9
cは比較的早いサンプリングレートでサンプリングする
ものを使用しており、また、高周波数振動成分除振制御
演算装置用のサンプリング回路10a,10b,10c
は周波数に比べて比較的遅いサンプリングレートでサン
プリングするものを使用している。
c,10a,10b,10cのうち、低周波数振動成分
除振制御演算装置用のサンプリング回路9a,9b,9
cは比較的早いサンプリングレートでサンプリングする
ものを使用しており、また、高周波数振動成分除振制御
演算装置用のサンプリング回路10a,10b,10c
は周波数に比べて比較的遅いサンプリングレートでサン
プリングするものを使用している。
【0064】一般に顕微鏡等のような精密機器の場合、
内部の振動源は駆動モータなどが主であり、これらは周
波数成分として低域のものに属する。また、外来の振動
も低域のものが多く、高周波数振動成分は少なく、従っ
て高周波数振動成分はあったとしてもレベルは小さいか
ら、高周波数振動成分に対する除振性能は多少悪くと
も、低周波成分のそれに比べて影響は小さい。
内部の振動源は駆動モータなどが主であり、これらは周
波数成分として低域のものに属する。また、外来の振動
も低域のものが多く、高周波数振動成分は少なく、従っ
て高周波数振動成分はあったとしてもレベルは小さいか
ら、高周波数振動成分に対する除振性能は多少悪くと
も、低周波成分のそれに比べて影響は小さい。
【0065】このことは、高周波数振動成分に対する限
り、多少量子化誤差が大きくなるようなデータサンプリ
ングを行って処理しても(つまり、比較的遅いサンプリ
ングレートでサンプリングしても)、これによる除振制
御の誤差がそれほど問題にならないことを意味する。従
って、本システムでは高周波数振動成分除振制御演算装
置用のサンプリング回路10a,10b,10cは入力
周波数帯域に比べて比較的遅いサンプリングレートでサ
ンプリングするものを使用することとしている。すなわ
ち、高周波数帯域用は量子化誤差をある程度許容する形
としている。
り、多少量子化誤差が大きくなるようなデータサンプリ
ングを行って処理しても(つまり、比較的遅いサンプリ
ングレートでサンプリングしても)、これによる除振制
御の誤差がそれほど問題にならないことを意味する。従
って、本システムでは高周波数振動成分除振制御演算装
置用のサンプリング回路10a,10b,10cは入力
周波数帯域に比べて比較的遅いサンプリングレートでサ
ンプリングするものを使用することとしている。すなわ
ち、高周波数帯域用は量子化誤差をある程度許容する形
としている。
【0066】サンプリングレートの低いサンプリング回
路は高速なサンプリングレートのものよりも、安価であ
るから、このようにすることで、システムのコストダウ
ンに寄与する。
路は高速なサンプリングレートのものよりも、安価であ
るから、このようにすることで、システムのコストダウ
ンに寄与する。
【0067】一方、低周波数振動成分は高周波数振動成
分に比べて振動の振幅が大きく、量子化誤差が除振制御
の性能に直接的に影響を与える。そこで、サンプリング
レートの高速なもの(つまり、量子化誤差を小さく保て
るもの)を使用するが、被除振対象物4を振動させる外
来および内部からの低周波数振動成分は機械的振動であ
るがために、その振動周波数は低い。従って、高速なサ
ンプリングレートとはいっても、高周波数の信号を量子
化精度を十分確保できるようにする場合のような速いサ
ンプリングレートでサンプリングする場合に比べて、ず
っと低いサンプリングレートでデータ収集して処理して
も量子化誤差は十分に小さいものとなる。
分に比べて振動の振幅が大きく、量子化誤差が除振制御
の性能に直接的に影響を与える。そこで、サンプリング
レートの高速なもの(つまり、量子化誤差を小さく保て
るもの)を使用するが、被除振対象物4を振動させる外
来および内部からの低周波数振動成分は機械的振動であ
るがために、その振動周波数は低い。従って、高速なサ
ンプリングレートとはいっても、高周波数の信号を量子
化精度を十分確保できるようにする場合のような速いサ
ンプリングレートでサンプリングする場合に比べて、ず
っと低いサンプリングレートでデータ収集して処理して
も量子化誤差は十分に小さいものとなる。
【0068】そして、これによって量子化誤差を十分小
さくして量子化が行えるので、これを元に低周波数振動
成分除振制御を行い、また、上述のサンプリングレート
でサンプリングしたデータを元にして高周波数振動成分
除振制御を行えば、除振制御の性能は確保できる。そし
て、低周波数および高周波数振動成分除振制御演算装置
としてサンプリングレートに対応する演算速度(動作速
度)の演算装置を用いれば良いことから、これらは演算
速度(動作速度)としてそれほど速いものを使用せずに
済み、これもコストダウンに繋がる構成となる。
さくして量子化が行えるので、これを元に低周波数振動
成分除振制御を行い、また、上述のサンプリングレート
でサンプリングしたデータを元にして高周波数振動成分
除振制御を行えば、除振制御の性能は確保できる。そし
て、低周波数および高周波数振動成分除振制御演算装置
としてサンプリングレートに対応する演算速度(動作速
度)の演算装置を用いれば良いことから、これらは演算
速度(動作速度)としてそれほど速いものを使用せずに
済み、これもコストダウンに繋がる構成となる。
【0069】除振信号補正処理部13は、低周波数振動
成分除振制御演算装置5a〜5cを内含しており、それ
ぞれX軸,Y軸,Z軸別に演算されて求められた低周波
数振動成分除振信号について、互いの干渉を相殺する補
正値を求め、この求めたX軸,Y軸,Z軸別の補正値を
該当する低周波数振動成分除振信号に加えて補正すると
いった処理を行うものである。
成分除振制御演算装置5a〜5cを内含しており、それ
ぞれX軸,Y軸,Z軸別に演算されて求められた低周波
数振動成分除振信号について、互いの干渉を相殺する補
正値を求め、この求めたX軸,Y軸,Z軸別の補正値を
該当する低周波数振動成分除振信号に加えて補正すると
いった処理を行うものである。
【0070】この補正値を求めるための演算式は、補助
質量2a,2b,2c、支持部材30を含むリニアアク
チュエータ3a,3b,3cで構成される除振部40を
除振対象物4に取り付けた場合の、X軸,Y軸,Z軸別
除振特性を実測し、これらから、リニアアクチュエータ
3a,3b,3cを駆動した場合に生じるX軸,Y軸,
Z軸相互の干渉を相殺する補正分を得るに最適な関係式
を導出して用いる。この式を用いてX、Y、Z軸用の低
周波数振動成分除振制御信号の関係から、X軸,Y軸,
Z軸相互の干渉を相殺する補正分を得るようにする。
質量2a,2b,2c、支持部材30を含むリニアアク
チュエータ3a,3b,3cで構成される除振部40を
除振対象物4に取り付けた場合の、X軸,Y軸,Z軸別
除振特性を実測し、これらから、リニアアクチュエータ
3a,3b,3cを駆動した場合に生じるX軸,Y軸,
Z軸相互の干渉を相殺する補正分を得るに最適な関係式
を導出して用いる。この式を用いてX、Y、Z軸用の低
周波数振動成分除振制御信号の関係から、X軸,Y軸,
Z軸相互の干渉を相殺する補正分を得るようにする。
【0071】このような構成の本装置は、既知の補助質
量(既知の質量を持つ重り)2a、2b、2cにリニア
アクチュエータ3a、3b、3cの伸縮による加速度を
与えることにより、慣性力(F=Mα)を発生させ、被
除振対象物4の内部より、あるいは外部より当該被除振
対象物4に加わる無用な力(無用な振動)を、この発生
させた慣性力により相殺するもので、当該被除振対象物
4に加わる無用な振動として支配的なX、Y、Zの3軸
方向の直線方向の成分を、当該3軸方向に力を作用せる
べく設けたリニアアクチュエータ3a、3b、3cと、
このリニアアクチュエータ3a、3b、3cに取り付け
られた補助質量2a、2b、2cとにより、リニアアク
チュエータの駆動に伴う補助質量の慣性力を利用して振
動除去をする。
量(既知の質量を持つ重り)2a、2b、2cにリニア
アクチュエータ3a、3b、3cの伸縮による加速度を
与えることにより、慣性力(F=Mα)を発生させ、被
除振対象物4の内部より、あるいは外部より当該被除振
対象物4に加わる無用な力(無用な振動)を、この発生
させた慣性力により相殺するもので、当該被除振対象物
4に加わる無用な振動として支配的なX、Y、Zの3軸
方向の直線方向の成分を、当該3軸方向に力を作用せる
べく設けたリニアアクチュエータ3a、3b、3cと、
このリニアアクチュエータ3a、3b、3cに取り付け
られた補助質量2a、2b、2cとにより、リニアアク
チュエータの駆動に伴う補助質量の慣性力を利用して振
動除去をする。
【0072】そのために本装置では被除振対象物4にお
ける振動を低減したい部位に、補助質量2a,2b,2
c、支持部材30を含むリニアアクチュエータ3a,3
b,3cで構成される除振部40を取り付け、また、当
該振動を低減したい部位の振動レベルをその部位に設置
した3方向振動センサ1(例えば加速度ピックアップ)
にて検出するようにする。
ける振動を低減したい部位に、補助質量2a,2b,2
c、支持部材30を含むリニアアクチュエータ3a,3
b,3cで構成される除振部40を取り付け、また、当
該振動を低減したい部位の振動レベルをその部位に設置
した3方向振動センサ1(例えば加速度ピックアップ)
にて検出するようにする。
【0073】3方向振動センサ1の振動信号は各軸毎に
用意された低周波数振動成分除振制御演算装置5a,5
b,5cに与える前にそれら演算装置が複雑な演算を行
っても追従でき、しかも、量子化誤差の少ないサンプリ
ングレート、すなわち、振動成分の変化に対して十分早
いサンプリングレートでの処理が、動作速度のあまり早
くない素子で実施可能となる比較的低周波数帯域の信号
と、それ以外の高周波数帯域の信号とを分離するため
に、ローパスフィルタ7a、7b、7c、ハイパスフィ
ルタ8a、8b、8cを通す。
用意された低周波数振動成分除振制御演算装置5a,5
b,5cに与える前にそれら演算装置が複雑な演算を行
っても追従でき、しかも、量子化誤差の少ないサンプリ
ングレート、すなわち、振動成分の変化に対して十分早
いサンプリングレートでの処理が、動作速度のあまり早
くない素子で実施可能となる比較的低周波数帯域の信号
と、それ以外の高周波数帯域の信号とを分離するため
に、ローパスフィルタ7a、7b、7c、ハイパスフィ
ルタ8a、8b、8cを通す。
【0074】このように、低周波数帯域と高周波数帯域
の信号とを分離し、帯域別に処理する構成とすることに
より、低周波数帯域成分を処理する処理系統ではそれほ
ど高くもないサンプリングレートでのデータを処理する
処理系統で(つまり、あまり高速でない処理系で)処理
しても、対象が低周波数であるために、結果的にはこの
処理速度でも量子化誤差の小さい十分なサンプリングレ
ートとなり、このサンプリングレートでサンプリングし
たデータをサンプリング速度対応に処理することによ
り、応答性十分に処理できるようになる。
の信号とを分離し、帯域別に処理する構成とすることに
より、低周波数帯域成分を処理する処理系統ではそれほ
ど高くもないサンプリングレートでのデータを処理する
処理系統で(つまり、あまり高速でない処理系で)処理
しても、対象が低周波数であるために、結果的にはこの
処理速度でも量子化誤差の小さい十分なサンプリングレ
ートとなり、このサンプリングレートでサンプリングし
たデータをサンプリング速度対応に処理することによ
り、応答性十分に処理できるようになる。
【0075】また、高周波数帯域の信号については、応
答性十分に処理できなくとも除振性能に重大な影響を与
えないので、扱う対象が高周波数帯域でありながら、分
解能を多少犠牲にした適宜なサンプリングレートでサン
プリングしたデータを処理できる程度の処理速度の処理
系で賄うようにしている。
答性十分に処理できなくとも除振性能に重大な影響を与
えないので、扱う対象が高周波数帯域でありながら、分
解能を多少犠牲にした適宜なサンプリングレートでサン
プリングしたデータを処理できる程度の処理速度の処理
系で賄うようにしている。
【0076】上述したように、ローパスフィルタ7a、
7b、7cを通ることにより得られた低周波数帯域の振
動信号は、高精度演算が可能な制御アルゴリズムを有す
る低周波数振動成分除振制御演算装置5a、5b、5c
に入力され、ここで当該制御アルゴリズムに従って演算
処理されて低周波数帯域の除振を行う信号(振動源14
の発生する振動を打ち消す振動を発生するための信号で
あり、振動源14から被除振体4に加わる振動と逆相で
大きさが等しい低周波数振動成分除振制御信号)として
出力される。
7b、7cを通ることにより得られた低周波数帯域の振
動信号は、高精度演算が可能な制御アルゴリズムを有す
る低周波数振動成分除振制御演算装置5a、5b、5c
に入力され、ここで当該制御アルゴリズムに従って演算
処理されて低周波数帯域の除振を行う信号(振動源14
の発生する振動を打ち消す振動を発生するための信号で
あり、振動源14から被除振体4に加わる振動と逆相で
大きさが等しい低周波数振動成分除振制御信号)として
出力される。
【0077】一方、ハイパスフィルタ10a、10b、
10cを通ることにより得られた高周波数帯域の振動信
号は、高速にスイッチングされる入力部を介して、単純
な演算処理を行う制御アルゴリズムを有する高周波数振
動成分除振制御演算装置6a、6b、6cに入力され、
ここで制御アルゴリズムに従って演算処理されて高周波
数帯域の除振を行う信号(振動源14の発生する振動を
打ち消す振動を発生するための信号であり、振動源14
から被除振体4に加わる振動と逆相で大きさが等しい高
周波数振動成分除振制御信号)として出力される。この
高周波数振動成分除振制御演算装置6a、6b、6cは
比例演算を行うような単純なもので、アナログ回路でも
十分構成できる。
10cを通ることにより得られた高周波数帯域の振動信
号は、高速にスイッチングされる入力部を介して、単純
な演算処理を行う制御アルゴリズムを有する高周波数振
動成分除振制御演算装置6a、6b、6cに入力され、
ここで制御アルゴリズムに従って演算処理されて高周波
数帯域の除振を行う信号(振動源14の発生する振動を
打ち消す振動を発生するための信号であり、振動源14
から被除振体4に加わる振動と逆相で大きさが等しい高
周波数振動成分除振制御信号)として出力される。この
高周波数振動成分除振制御演算装置6a、6b、6cは
比例演算を行うような単純なもので、アナログ回路でも
十分構成できる。
【0078】このようにして、それぞれX軸,Y軸,Z
軸毎に演算された低周波数振動成分除振信号は、互いの
干渉を相殺するための演算アルゴリズムにより演算処理
する除振信号補正処理部13にて干渉相殺処理が施され
る。すなわち、X軸用、Y軸用、Z軸用の各低周波数振
動成分除振信号から、互いの干渉成分を求め、それをX
軸用、Y軸用、Z軸用に振り分けて、これをそれぞれの
補正値として低周波数振動成分除振制御演算装置5a、
5b、5cの低周波数振動成分除振制御信号出力のう
ち、対応するものと加算し、各軸用の低周波数振動成分
除振制御信号出力を補正する。
軸毎に演算された低周波数振動成分除振信号は、互いの
干渉を相殺するための演算アルゴリズムにより演算処理
する除振信号補正処理部13にて干渉相殺処理が施され
る。すなわち、X軸用、Y軸用、Z軸用の各低周波数振
動成分除振信号から、互いの干渉成分を求め、それをX
軸用、Y軸用、Z軸用に振り分けて、これをそれぞれの
補正値として低周波数振動成分除振制御演算装置5a、
5b、5cの低周波数振動成分除振制御信号出力のう
ち、対応するものと加算し、各軸用の低周波数振動成分
除振制御信号出力を補正する。
【0079】補正されたX軸,Y軸,Z軸別の低周波数
振動成分除振制御信号出力は各軸毎に設けた加算器12
a,12b,12cのうち、対応のものに入力される。
すなわち、X軸用の加算器12aには補正されたX軸用
の低周波数振動成分除振制御信号出力とX軸用の高低周
波数振動成分除振制御信号出力が入力され、ここで両者
が加算される。同様に、Y軸用の加算器12bには補正
されたY軸用の低周波数振動成分除振制御信号出力とY
軸用の高低周波数振動成分除振制御信号出力が入力さ
れ、ここで両者が加算される。また、Z軸用の加算器1
2cには補正されたZ軸用の低周波数振動成分除振制御
信号出力とZ軸用の高低周波数振動成分除振制御信号出
力が入力され、ここで両者が加算される。
振動成分除振制御信号出力は各軸毎に設けた加算器12
a,12b,12cのうち、対応のものに入力される。
すなわち、X軸用の加算器12aには補正されたX軸用
の低周波数振動成分除振制御信号出力とX軸用の高低周
波数振動成分除振制御信号出力が入力され、ここで両者
が加算される。同様に、Y軸用の加算器12bには補正
されたY軸用の低周波数振動成分除振制御信号出力とY
軸用の高低周波数振動成分除振制御信号出力が入力さ
れ、ここで両者が加算される。また、Z軸用の加算器1
2cには補正されたZ軸用の低周波数振動成分除振制御
信号出力とZ軸用の高低周波数振動成分除振制御信号出
力が入力され、ここで両者が加算される。
【0080】このようにしてX、Y、Z軸の高周波数帯
域除振信号である高周波数振動成分除振制御信号と、低
周波数帯域除振信号である補正済み低周波数振動成分除
振信号とが各軸別に加算され、この加算された軸別の加
算値が各軸別対応の増幅器11a〜11cに入力されて
増幅される。
域除振信号である高周波数振動成分除振制御信号と、低
周波数帯域除振信号である補正済み低周波数振動成分除
振信号とが各軸別に加算され、この加算された軸別の加
算値が各軸別対応の増幅器11a〜11cに入力されて
増幅される。
【0081】これによりX軸専用の増幅器11aからは
X軸用の除振制御信号が増幅されて出力され、X軸専用
のリニアアクチュエータ3aに与えられてこのX軸専用
のリニアアクチュエータ3aを駆動させる。また、Y軸
専用の増幅器11bからはY軸用の除振制御信号が増幅
されて出力され、Y軸専用のリニアアクチュエータ3b
に与えられてこのY軸専用のリニアアクチュエータ3b
を駆動させる。同様に、Z軸専用の増幅器11cからは
Z軸用の除振制御信号が増幅されて出力され、Z軸専用
のリニアアクチュエータ3cに与えられてこのZ軸専用
のリニアアクチュエータ3cを駆動する。
X軸用の除振制御信号が増幅されて出力され、X軸専用
のリニアアクチュエータ3aに与えられてこのX軸専用
のリニアアクチュエータ3aを駆動させる。また、Y軸
専用の増幅器11bからはY軸用の除振制御信号が増幅
されて出力され、Y軸専用のリニアアクチュエータ3b
に与えられてこのY軸専用のリニアアクチュエータ3b
を駆動させる。同様に、Z軸専用の増幅器11cからは
Z軸用の除振制御信号が増幅されて出力され、Z軸専用
のリニアアクチュエータ3cに与えられてこのZ軸専用
のリニアアクチュエータ3cを駆動する。
【0082】リニアアクチュエータ3a,3b,3cに
はそれぞれに対応して補助質量2a、2b、2cが取り
付けられており、リニアアクチュエータ3a,3b,3
cは対応する増幅器11a〜11cからの信号対応に駆
動されてこれらの補助質量2a、2b、2cを駆動する
ので、その慣性力によって力が発生し、被除振対象物
(被除振体)4の振動を低減する。
はそれぞれに対応して補助質量2a、2b、2cが取り
付けられており、リニアアクチュエータ3a,3b,3
cは対応する増幅器11a〜11cからの信号対応に駆
動されてこれらの補助質量2a、2b、2cを駆動する
ので、その慣性力によって力が発生し、被除振対象物
(被除振体)4の振動を低減する。
【0083】なお、振動のレベルが高く、補助質量2
a、2b、2cとリニアアクチュエータ3a、3b、3
cの2つの因子で発生する力では、振動エルネギが吸収
できないとき、あるいは、振動レベルが余りにも小さ
く、補助質量2a、2b、2cとリニアアクチュエータ
3a、3b、3cの占める空間が被除振体に比べ、大き
すぎるとき等では、適切な補助質量とリニアアクチュエ
ータを選択交換して使用できるようにすると、対応可能
になる。そして、この装置によれば、応答性良く動作し
て振動を吸収することができるようにした除振装置が得
られる。
a、2b、2cとリニアアクチュエータ3a、3b、3
cの2つの因子で発生する力では、振動エルネギが吸収
できないとき、あるいは、振動レベルが余りにも小さ
く、補助質量2a、2b、2cとリニアアクチュエータ
3a、3b、3cの占める空間が被除振体に比べ、大き
すぎるとき等では、適切な補助質量とリニアアクチュエ
ータを選択交換して使用できるようにすると、対応可能
になる。そして、この装置によれば、応答性良く動作し
て振動を吸収することができるようにした除振装置が得
られる。
【0084】このように、実施例1は、X軸,Y軸,Z
軸の3軸それぞれ別に用意される質量既知の重り(補助
質量2a、2b、2c)と、上記3軸それぞれに用意さ
れ、被除振対象物に取り付けられると共に、力の作用方
向が上記3軸のうちのそれぞれ対応する軸方向になるよ
う配置され、上記3軸のうちの対応する軸用の重りを被
除振対象物に対して距離を存して保持すると共に当該重
りに対して、駆動信号対応に直線方向に力を作用させる
各軸別の駆動手段(リニアアクチュエータ3a,3b,
3c)と、3軸方向それぞれの振動を検出してその振動
レベル対応の検出信号を軸別に発生する振動検出器(3
方向振動センサ1)と、この振動検出器の検出信号をも
とに、振動打ち消しのための駆動信号を各軸別に発生し
て上記駆動手段に与える駆動制御手段(低周波数振動成
分除振制御演算装置5a〜5c、高周波数振動成分除振
制御演算装置6a〜6c、除振信号補正処理部13)と
より構成した。
軸の3軸それぞれ別に用意される質量既知の重り(補助
質量2a、2b、2c)と、上記3軸それぞれに用意さ
れ、被除振対象物に取り付けられると共に、力の作用方
向が上記3軸のうちのそれぞれ対応する軸方向になるよ
う配置され、上記3軸のうちの対応する軸用の重りを被
除振対象物に対して距離を存して保持すると共に当該重
りに対して、駆動信号対応に直線方向に力を作用させる
各軸別の駆動手段(リニアアクチュエータ3a,3b,
3c)と、3軸方向それぞれの振動を検出してその振動
レベル対応の検出信号を軸別に発生する振動検出器(3
方向振動センサ1)と、この振動検出器の検出信号をも
とに、振動打ち消しのための駆動信号を各軸別に発生し
て上記駆動手段に与える駆動制御手段(低周波数振動成
分除振制御演算装置5a〜5c、高周波数振動成分除振
制御演算装置6a〜6c、除振信号補正処理部13)と
より構成した。
【0085】そして、このような構成において、既知の
質量を持つ重り(既知の補助質量2a、2b、2c)に
駆動手段(リニアアクチュエータ3a、3b、3c)の
伸縮による加速度を与えることにより、慣性力(F=M
α)を発生させ、被除振対象物4の内部より、あるいは
外部より当該被除振対象物4に加わる無用な力(無用な
振動)を、この発生させた慣性力により相殺するように
した。
質量を持つ重り(既知の補助質量2a、2b、2c)に
駆動手段(リニアアクチュエータ3a、3b、3c)の
伸縮による加速度を与えることにより、慣性力(F=M
α)を発生させ、被除振対象物4の内部より、あるいは
外部より当該被除振対象物4に加わる無用な力(無用な
振動)を、この発生させた慣性力により相殺するように
した。
【0086】すなわち、当該被除振対象物4に加わる無
用な振動として支配的なX、Y、Zの3軸方向の直線方
向の成分を、当該3軸方向に力を作用せるべく設けた各
駆動手段(リニアアクチュエータ3a、3b、3c)
と、これらの駆動手段に取り付けられた重り(補助質量
2a、2b、2c)とにより、これらの駆動手段の駆動
に伴う重り(補助質量)の慣性力を利用して振動除去を
するようにした。
用な振動として支配的なX、Y、Zの3軸方向の直線方
向の成分を、当該3軸方向に力を作用せるべく設けた各
駆動手段(リニアアクチュエータ3a、3b、3c)
と、これらの駆動手段に取り付けられた重り(補助質量
2a、2b、2c)とにより、これらの駆動手段の駆動
に伴う重り(補助質量)の慣性力を利用して振動除去を
するようにした。
【0087】このX、Y、Zの3軸方向の直線方向の成
分を主体に、当該3軸方向について力を作用せるように
したことで、効率良く振動吸収することができるように
なり、応答性良く動作して除振することができるように
なる他、応答性と効率が良いことから、広い周波数帯域
の振動に対応できるようになる。
分を主体に、当該3軸方向について力を作用せるように
したことで、効率良く振動吸収することができるように
なり、応答性良く動作して除振することができるように
なる他、応答性と効率が良いことから、広い周波数帯域
の振動に対応できるようになる。
【0088】また、駆動制御手段は、振動検出器からの
検出信号出力を各軸別に高周波数帯域と低周波数帯域に
分離し、帯域別に振動打ち消し量を求めて合算すること
により各軸別の駆動信号を得る構成とした。周波数帯域
別に分けて信号の処理を行うことにより、高周波数域成
分と低周波数域成分とを分けて処理することが可能にな
り、振動振幅が極めて小さく、従って、除振性能に対し
て影響の少ない高周波数域成分の精度を抑制し、振動振
幅が高周波数域成分よりも大きく、従って除振性能に対
しての影響の大きい低周波数域成分については精度を確
保するようにした。しかし、低周波数域成分については
処理が余り高速でない処理系を使用しても対象が低周波
数域成分であるがために振動検出器からの検出信号出力
データのサンプリングレートを遅くしてもその割りには
量子化誤差の小さいデータを得ることができ、応答性も
十分なものとすることができて、除振性能精度を確保で
きるようになり、しかも、余り高速でない処理系を利用
できるのでコストダウンが図れる。
検出信号出力を各軸別に高周波数帯域と低周波数帯域に
分離し、帯域別に振動打ち消し量を求めて合算すること
により各軸別の駆動信号を得る構成とした。周波数帯域
別に分けて信号の処理を行うことにより、高周波数域成
分と低周波数域成分とを分けて処理することが可能にな
り、振動振幅が極めて小さく、従って、除振性能に対し
て影響の少ない高周波数域成分の精度を抑制し、振動振
幅が高周波数域成分よりも大きく、従って除振性能に対
しての影響の大きい低周波数域成分については精度を確
保するようにした。しかし、低周波数域成分については
処理が余り高速でない処理系を使用しても対象が低周波
数域成分であるがために振動検出器からの検出信号出力
データのサンプリングレートを遅くしてもその割りには
量子化誤差の小さいデータを得ることができ、応答性も
十分なものとすることができて、除振性能精度を確保で
きるようになり、しかも、余り高速でない処理系を利用
できるのでコストダウンが図れる。
【0089】従って、この実施例によれば、応答性良く
動作して振動を吸収することができ、しかも、コストダ
ウンの可能な除振装置を提供することができる。 (実施例2)ところで、垂直振動(重力方向振動)すな
わち、Z軸方向の振動に対してこれを打ち消すために
は、Z軸用のリニアアクチュエータ3cの伸縮方向に対
して慣性力を発生させれば良く、これはリニアアクチュ
エータと補助質量による発生慣性力のベクトル方向と一
致するので問題ないが、水平方向すなわち、X軸及びY
軸方向の振動に対してこれを打ち消すためには、問題が
ある。それは、X軸用及びY軸用のアクチュエータ3
a,3bが伸縮すると、補助質量2a,2bの垂直方向
の重力と、アクチュエータ3a,3bおよび補助質量2
a,2bの慣性力の合力により、斜め方向の力が発生す
ることである。そして、この場合、この斜め方向の力を
相殺して慣性力が水平方向に向くようにする必要があ
る。
動作して振動を吸収することができ、しかも、コストダ
ウンの可能な除振装置を提供することができる。 (実施例2)ところで、垂直振動(重力方向振動)すな
わち、Z軸方向の振動に対してこれを打ち消すために
は、Z軸用のリニアアクチュエータ3cの伸縮方向に対
して慣性力を発生させれば良く、これはリニアアクチュ
エータと補助質量による発生慣性力のベクトル方向と一
致するので問題ないが、水平方向すなわち、X軸及びY
軸方向の振動に対してこれを打ち消すためには、問題が
ある。それは、X軸用及びY軸用のアクチュエータ3
a,3bが伸縮すると、補助質量2a,2bの垂直方向
の重力と、アクチュエータ3a,3bおよび補助質量2
a,2bの慣性力の合力により、斜め方向の力が発生す
ることである。そして、この場合、この斜め方向の力を
相殺して慣性力が水平方向に向くようにする必要があ
る。
【0090】この斜め方向の力を相殺して、慣性力が水
平方向に向くようにするためには、図2(a)に示すよ
うに、引張ばねによるバランス機構21を設ける。バラ
ンス機構21はアクチュエータ3a,3bの自由端側を
アクチュエータ軸線を通る垂直面上において斜め上方向
から引っ張るように作用させるべく、配置する。そのた
めに、バランス機構21は一端側をアクチュエータ3
a,3bの自由端側に接続し、他端側はアクチュエータ
3a,3bの固定側を支持している支持部材に取り付け
る。支持部材取り付け側はアクチュエータ3a,3bの
固定側より適量離す。
平方向に向くようにするためには、図2(a)に示すよ
うに、引張ばねによるバランス機構21を設ける。バラ
ンス機構21はアクチュエータ3a,3bの自由端側を
アクチュエータ軸線を通る垂直面上において斜め上方向
から引っ張るように作用させるべく、配置する。そのた
めに、バランス機構21は一端側をアクチュエータ3
a,3bの自由端側に接続し、他端側はアクチュエータ
3a,3bの固定側を支持している支持部材に取り付け
る。支持部材取り付け側はアクチュエータ3a,3bの
固定側より適量離す。
【0091】このように構成すると、図2(b)に示す
ように、引張ばねによるバランス機構21により、アク
チュエータ3a,3bの自由端側はX軸方向についてア
クチュエータ固定側方向に向かうベクトルXPと、Z軸
方向について重力方向に向かうベクトルZPが作用する
ことになり、補助質量2a,2bの垂直方向の重力と、
アクチュエータ3a,3bおよび補助質量2a,2bの
慣性力の合力により、発生する斜め方向の力は、バラン
ス機構21のバネ力によって相殺することができるよう
になる。そして、これによりアクチュエータの伸縮方向
にのみ、慣性力が発生させることができるようなる。
ように、引張ばねによるバランス機構21により、アク
チュエータ3a,3bの自由端側はX軸方向についてア
クチュエータ固定側方向に向かうベクトルXPと、Z軸
方向について重力方向に向かうベクトルZPが作用する
ことになり、補助質量2a,2bの垂直方向の重力と、
アクチュエータ3a,3bおよび補助質量2a,2bの
慣性力の合力により、発生する斜め方向の力は、バラン
ス機構21のバネ力によって相殺することができるよう
になる。そして、これによりアクチュエータの伸縮方向
にのみ、慣性力が発生させることができるようなる。
【0092】この実施例は、各駆動手段(リニアアクチ
ュエータ3a,3b,3c)は、圧電素子を用いた棒状
のリニアアクチュエータとすると共に、重り(補助質量
2a,2b,2c)はリニアアクチュエータの自由端に
設け、また、リニアアクチュエータ3a,3bの自由端
側を被除振対象物側に斜めに引張る弾性部材(バランス
機構21)をそれぞれ設けたことを特徴としている。
ュエータ3a,3b,3c)は、圧電素子を用いた棒状
のリニアアクチュエータとすると共に、重り(補助質量
2a,2b,2c)はリニアアクチュエータの自由端に
設け、また、リニアアクチュエータ3a,3bの自由端
側を被除振対象物側に斜めに引張る弾性部材(バランス
機構21)をそれぞれ設けたことを特徴としている。
【0093】そして、このように、引張りバネによるバ
ランス機構を設けたことにより、アクチュエータの伸縮
方向にのみ、慣性力が発生させることができるような
り、これによって、演算処理と制御が容易になる。
ランス機構を設けたことにより、アクチュエータの伸縮
方向にのみ、慣性力が発生させることができるような
り、これによって、演算処理と制御が容易になる。
【0094】(実施例3)本装置では振動打ち消しにリ
ニアアクチュエータと補助質量(重り)を用い、リニア
アクチュエータの駆動による慣性力を利用して除振する
ようにしている。振動を嫌う対象物である精密機器や顕
微鏡等のような被除振対象物4は振動の少ないところに
設置することから、被除振対象物4に加わる振動は当
然、微振動である。
ニアアクチュエータと補助質量(重り)を用い、リニア
アクチュエータの駆動による慣性力を利用して除振する
ようにしている。振動を嫌う対象物である精密機器や顕
微鏡等のような被除振対象物4は振動の少ないところに
設置することから、被除振対象物4に加わる振動は当
然、微振動である。
【0095】そして、微振動を低減する際に使用できる
アクチュエータとしては、圧電アクチュエータや、コー
ン型スピーカに使用されているヴォイスコイルモータが
あるが、圧電アクチュエータは一般に引張応力に弱い。
アクチュエータとしては、圧電アクチュエータや、コー
ン型スピーカに使用されているヴォイスコイルモータが
あるが、圧電アクチュエータは一般に引張応力に弱い。
【0096】一方、除振するために発生する力F(F=
Mα;但し、Mは質量、αは加速度)が大きくなった場
合、大きい加速度αが必要となる。その場合、加速度α
が1G(9.8m/s2 )を超えると圧電アクチュエー
タに引張応力がかかるので、これを相殺する必要があ
る。
Mα;但し、Mは質量、αは加速度)が大きくなった場
合、大きい加速度αが必要となる。その場合、加速度α
が1G(9.8m/s2 )を超えると圧電アクチュエー
タに引張応力がかかるので、これを相殺する必要があ
る。
【0097】そのためには、図3に示すように、各アク
チュエータ3a,3b,3cにはその固定側端とこのア
クチュエータに取り付けた補助質量2a(または3b,
または3c)の間に引張りバネ22a,22bによる予
圧機構22を設けてこれら引張りバネ22a,22bに
よる予圧を与える構造とすれば良い。
チュエータ3a,3b,3cにはその固定側端とこのア
クチュエータに取り付けた補助質量2a(または3b,
または3c)の間に引張りバネ22a,22bによる予
圧機構22を設けてこれら引張りバネ22a,22bに
よる予圧を与える構造とすれば良い。
【0098】この引張りバネによる予圧機構22を設け
たことにより、大きい加速度が必要となった場合でも圧
電アクチュエータに引張応力が加わらないようにする。
この実施例は、各駆動手段(リニアアクチュエータ3
a,3b,3c)は、圧電素子を用いた棒状のリニアア
クチュエータとすると共に、重り(補助質量2a,2
b,2c)はリニアアクチュエータの自由端に設け、ま
た、リニアアクチュエータ3a,3b,3cの自由端側
を被除振対象物(ここでは被除振対象物4もしくは除振
台面)側に斜めに引張る弾性部材(予圧機構22)をそ
れぞれ設けたことを特徴としている。
たことにより、大きい加速度が必要となった場合でも圧
電アクチュエータに引張応力が加わらないようにする。
この実施例は、各駆動手段(リニアアクチュエータ3
a,3b,3c)は、圧電素子を用いた棒状のリニアア
クチュエータとすると共に、重り(補助質量2a,2
b,2c)はリニアアクチュエータの自由端に設け、ま
た、リニアアクチュエータ3a,3b,3cの自由端側
を被除振対象物(ここでは被除振対象物4もしくは除振
台面)側に斜めに引張る弾性部材(予圧機構22)をそ
れぞれ設けたことを特徴としている。
【0099】そして、この引張りバネによる予圧機構2
2を設けたことにより、大きい加速度が必要となった場
合でも圧電アクチュエータに引張応力が加わらないよう
にすることができ、圧電アクチュエータの破損を防止で
きて大きい振動に対しても除振効果をあげることができ
る構造となり、かつ、装置の信頼性を向上させることが
できるようになる。
2を設けたことにより、大きい加速度が必要となった場
合でも圧電アクチュエータに引張応力が加わらないよう
にすることができ、圧電アクチュエータの破損を防止で
きて大きい振動に対しても除振効果をあげることができ
る構造となり、かつ、装置の信頼性を向上させることが
できるようになる。
【0100】そして、以上のような構成により、打ち消
したい振動と逆方向の慣性力を発生して当該振動を低減
させることができるようなる。 (本発明の除振装置の使用形態)本発明の除振装置の使
用形態には代表例としてつぎのような2つがある。一つ
は、除振台上に振動源14が存在するケースであり、も
う一つは被除振対象4内に振動源14が存在するケース
である。各ケースにより、取り付け形態が異なる。
したい振動と逆方向の慣性力を発生して当該振動を低減
させることができるようなる。 (本発明の除振装置の使用形態)本発明の除振装置の使
用形態には代表例としてつぎのような2つがある。一つ
は、除振台上に振動源14が存在するケースであり、も
う一つは被除振対象4内に振動源14が存在するケース
である。各ケースにより、取り付け形態が異なる。
【0101】図4は、前者のケースで、除振台41(図
7,図8で説明したような除振台71,81と同様のも
の)上に振動源14が存在し、その振動が除振台41上
を伝達して、除振台41上に設置された被除振対象4を
振動させる場合の除振装置構成例である。
7,図8で説明したような除振台71,81と同様のも
の)上に振動源14が存在し、その振動が除振台41上
を伝達して、除振台41上に設置された被除振対象4を
振動させる場合の除振装置構成例である。
【0102】図に示すように、振動源となる装置(振動
源14)が除振台41の上面端に載置されており、被除
振対象4は除振台41の中央上面に載置されている。ま
た、当然のことながら、除振台41上にはその被除振対
象4の設置位置近傍に、本発明の除振装置の構成のう
ち、少なくとも除振部40と3方向振動センサ1を取り
付けておく。
源14)が除振台41の上面端に載置されており、被除
振対象4は除振台41の中央上面に載置されている。ま
た、当然のことながら、除振台41上にはその被除振対
象4の設置位置近傍に、本発明の除振装置の構成のう
ち、少なくとも除振部40と3方向振動センサ1を取り
付けておく。
【0103】このようにすると、振動源14で発生した
振動は除振台41を伝搬するが、被除振対象4の近傍の
3方向振動センサ1により検出され、この検出出力に基
づき駆動制御される除振部40の作用により除振され、
被除振対象4への振動の伝搬は防止される。
振動は除振台41を伝搬するが、被除振対象4の近傍の
3方向振動センサ1により検出され、この検出出力に基
づき駆動制御される除振部40の作用により除振され、
被除振対象4への振動の伝搬は防止される。
【0104】図5は後者のケースで、被除振対象4内に
振動源14が内在する場合である。この場合は、本発明
の除振装置のうち、少なくとも除振部40と3方向振動
センサ1を除振台41上の被除振対象物4に直接、取り
付けておく。取り付ける場所は被除振対象物4のうち、
振動を嫌う構成要素の存在する部分である。
振動源14が内在する場合である。この場合は、本発明
の除振装置のうち、少なくとも除振部40と3方向振動
センサ1を除振台41上の被除振対象物4に直接、取り
付けておく。取り付ける場所は被除振対象物4のうち、
振動を嫌う構成要素の存在する部分である。
【0105】このようにすると、振動源14で発生した
振動は被除振対象物4に直接、伝搬して振動を嫌う構成
要素を振動させようとするが、被除振対象4の当該振動
を嫌う構成要素存在部分に取り付けた3方向振動センサ
1により検出され、この検出出力に基づき駆動制御され
る除振部40の作用により除振され、当該振動を嫌う構
成要素存在部分への振動の伝搬は防止される。
振動は被除振対象物4に直接、伝搬して振動を嫌う構成
要素を振動させようとするが、被除振対象4の当該振動
を嫌う構成要素存在部分に取り付けた3方向振動センサ
1により検出され、この検出出力に基づき駆動制御され
る除振部40の作用により除振され、当該振動を嫌う構
成要素存在部分への振動の伝搬は防止される。
【0106】図6は本発明の除振装置を使用したときの
除振効果を示したグラフである。図において、横軸は振
動周波数であり、縦軸は振動レベルである。横軸は対数
目盛りでとってある。このグラフの特性曲線aは除振を
行っていないものを示しており、特性曲線bは本発明の
能動型除振装置を取り付けたときの被除振の振動レベル
を示している。
除振効果を示したグラフである。図において、横軸は振
動周波数であり、縦軸は振動レベルである。横軸は対数
目盛りでとってある。このグラフの特性曲線aは除振を
行っていないものを示しており、特性曲線bは本発明の
能動型除振装置を取り付けたときの被除振の振動レベル
を示している。
【0107】これら特性曲線から、除振を能動型除振装
置によって行うと、本実施例では、約15dB、振動レ
ベルが低下することがわかる。従って、このように、本
発明の除振装置を、被除振対象物の除振したい部分に直
接配設したり、近傍に配設することで容易に振動レベル
を大幅低減できる。
置によって行うと、本実施例では、約15dB、振動レ
ベルが低下することがわかる。従って、このように、本
発明の除振装置を、被除振対象物の除振したい部分に直
接配設したり、近傍に配設することで容易に振動レベル
を大幅低減できる。
【0108】以上、本発明を纏めてみるとつぎの通りで
ある。 [1] 第1に、X、Y、Z軸方向の直線方向の除振と
広周波数帯域の除振を行うことができ、また、被除振体
の振動を正確に検出できるようにすることを目的とし
て、本発明の能動型除振装置は、互いに直交する3軸方
向に配設されたリニアアクチュエータと、リニアアクチ
ュエータの固定部位と反対側に配設されたそれぞれ既知
の質量を持つ重りと、リニアアクチュエータの運動方向
の交点近傍かつ被除振体近傍に配設された3軸方向の振
動検出器とより構成した。
ある。 [1] 第1に、X、Y、Z軸方向の直線方向の除振と
広周波数帯域の除振を行うことができ、また、被除振体
の振動を正確に検出できるようにすることを目的とし
て、本発明の能動型除振装置は、互いに直交する3軸方
向に配設されたリニアアクチュエータと、リニアアクチ
ュエータの固定部位と反対側に配設されたそれぞれ既知
の質量を持つ重りと、リニアアクチュエータの運動方向
の交点近傍かつ被除振体近傍に配設された3軸方向の振
動検出器とより構成した。
【0109】この構成によれば、3方向の振動を高精
度、広帯域に除振することができると云う効果が得られ
る。 [2] また、第2に、振動レベル及び除振したいもの
の質量が大きくなった場合、もしくは小さくなった場合
でも除振を良好に行うことができるようにすることを目
的として、本発明の能動型除振装置は[1]の構成にお
いて、前記重りとリニアアクチュエータは交換可能な構
成にした。
度、広帯域に除振することができると云う効果が得られ
る。 [2] また、第2に、振動レベル及び除振したいもの
の質量が大きくなった場合、もしくは小さくなった場合
でも除振を良好に行うことができるようにすることを目
的として、本発明の能動型除振装置は[1]の構成にお
いて、前記重りとリニアアクチュエータは交換可能な構
成にした。
【0110】この構成によれば、振動レベルに応じたリ
ニアアクチュエータ、補助質量が選択できるので、全体
重量を増大を抑制できると共に、また大きな占有空間を
とることがなくなると云う効果が得られる。
ニアアクチュエータ、補助質量が選択できるので、全体
重量を増大を抑制できると共に、また大きな占有空間を
とることがなくなると云う効果が得られる。
【0111】[3] また、第3に、アクチュエータが
圧電素子(圧電アクチュエータ)であった場合に、圧電
素子に引張応力がかかるのを防ぐと共に、また、重力に
よる曲げ応力から圧電アクチュエータを保護できるよう
にすることを目的として、本発明の能動型除振装置は
[1]の構成において、前記重りと固定部位の間にバネ
によるバランス及び予圧構造を設けるようにした。
圧電素子(圧電アクチュエータ)であった場合に、圧電
素子に引張応力がかかるのを防ぐと共に、また、重力に
よる曲げ応力から圧電アクチュエータを保護できるよう
にすることを目的として、本発明の能動型除振装置は
[1]の構成において、前記重りと固定部位の間にバネ
によるバランス及び予圧構造を設けるようにした。
【0112】この構成によれば、リニアアクチュエータ
の破損を防ぐとともに、必要な慣性力のみが取り出せる
ようになると云う効果が得られる。 [4] また、第4には、高い周波数帯域はシンプルな
制御を行い、また、低い周波数帯域は精度の高い制御を
行うことで、安価な制御装置で広帯域の除振を可能にす
ることを目的として、本発明の能動型除振装置は[1]
の構成において、前記リニアアクチュエータの駆動制御
装置は、振動センサからの振動に対応した電気信号を高
周波数帯域と低周波数帯域に分離して、制御演算する構
成とする。
の破損を防ぐとともに、必要な慣性力のみが取り出せる
ようになると云う効果が得られる。 [4] また、第4には、高い周波数帯域はシンプルな
制御を行い、また、低い周波数帯域は精度の高い制御を
行うことで、安価な制御装置で広帯域の除振を可能にす
ることを目的として、本発明の能動型除振装置は[1]
の構成において、前記リニアアクチュエータの駆動制御
装置は、振動センサからの振動に対応した電気信号を高
周波数帯域と低周波数帯域に分離して、制御演算する構
成とする。
【0113】この構成によれば、安価な制御装置で、高
精度、広帯域除振が可能になると云う効果が得られる。
以上、種々の実施例について説明したが、本発明は上記
の実施例に限定されるものではなく、種々変形して実施
可能である。
精度、広帯域除振が可能になると云う効果が得られる。
以上、種々の実施例について説明したが、本発明は上記
の実施例に限定されるものではなく、種々変形して実施
可能である。
【0114】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明はX軸,
Y軸,Z軸の3軸それぞれ別に用意される質量既知の重
りと、上記3軸それぞれに用意され、被除振対象物に取
り付けられると共に、力の作用方向が上記3軸のうちの
それぞれ対応する軸方向になるよう配置され、上記3軸
のうちの対応する軸用の重りを被除振対象物に対して距
離を存して保持すると共に当該重りに対して、駆動信号
対応に直線方向に力を作用させる各軸別の駆動手段と、
3軸方向それぞれの振動を検出してその振動レベル対応
の検出信号を軸別に発生する振動検出器と、この振動検
出器の検出信号をもとに、振動打ち消しのための駆動信
号を各軸別に発生して上記駆動手段に与える駆動制御手
段とより構成したものであり、このような構成におい
て、既知の補助質量(既知の質量を持つ重り)に駆動手
段(リニアアクチュエータ)の伸縮による加速度を与え
ることにより、慣性力(F=Mα)を発生させ、被除振
対象物の内部より、あるいは外部より当該被除振対象物
4に加わる無用な力(無用な振動)を、この発生させた
慣性力により相殺するようにしたものである。すなわ
ち、当該被除振対象物に加わる無用な振動として支配的
なX、Y、Zの3軸方向の直線方向の成分を、当該3軸
方向に力を作用せるべく設けた駆動手段と、この駆動手
段に取り付けられた重りとにより、駆動手段の駆動に伴
う重りの慣性力を利用しての振動除去をするようにし
た。
Y軸,Z軸の3軸それぞれ別に用意される質量既知の重
りと、上記3軸それぞれに用意され、被除振対象物に取
り付けられると共に、力の作用方向が上記3軸のうちの
それぞれ対応する軸方向になるよう配置され、上記3軸
のうちの対応する軸用の重りを被除振対象物に対して距
離を存して保持すると共に当該重りに対して、駆動信号
対応に直線方向に力を作用させる各軸別の駆動手段と、
3軸方向それぞれの振動を検出してその振動レベル対応
の検出信号を軸別に発生する振動検出器と、この振動検
出器の検出信号をもとに、振動打ち消しのための駆動信
号を各軸別に発生して上記駆動手段に与える駆動制御手
段とより構成したものであり、このような構成におい
て、既知の補助質量(既知の質量を持つ重り)に駆動手
段(リニアアクチュエータ)の伸縮による加速度を与え
ることにより、慣性力(F=Mα)を発生させ、被除振
対象物の内部より、あるいは外部より当該被除振対象物
4に加わる無用な力(無用な振動)を、この発生させた
慣性力により相殺するようにしたものである。すなわ
ち、当該被除振対象物に加わる無用な振動として支配的
なX、Y、Zの3軸方向の直線方向の成分を、当該3軸
方向に力を作用せるべく設けた駆動手段と、この駆動手
段に取り付けられた重りとにより、駆動手段の駆動に伴
う重りの慣性力を利用しての振動除去をするようにし
た。
【0115】これにより、局所的に取り付けて吸振で
き、応答性良く動作して効率的に振動吸収できるように
した吸振装置を提供できるようになり、3方向の振動を
高精度、広帯域に除振することができると言う効果が得
られる。
き、応答性良く動作して効率的に振動吸収できるように
した吸振装置を提供できるようになり、3方向の振動を
高精度、広帯域に除振することができると言う効果が得
られる。
【0116】また、重りと駆動手段は交換可能とするこ
とにより、振動レベルに応じたリニアアクチュエータ、
補助質量が選択できるので、全体重量を増すことなく、
また大きな占有空間をとることもなくなると言う効果が
得られる。
とにより、振動レベルに応じたリニアアクチュエータ、
補助質量が選択できるので、全体重量を増すことなく、
また大きな占有空間をとることもなくなると言う効果が
得られる。
【0117】また、各駆動手段として、圧電素子を用い
た棒状のリニアアクチュエータとすると共に、重りはリ
ニアアクチュエータの自由端に設け、リニアアクチュエ
ータの自由端側を被除振対象物側に斜めに引張る弾性部
材を設けた構造とすることにより、バランスをとり、水
平方向に向かう振動が発生したときに、斜め方向の力が
働くのを相殺し、また、弾性部材によりリニアアクチュ
エータに予圧を加えるようにして、これにより大きな加
速度が与えられたときに、応力が加わらないようにし
た。これにより、リニアアクチュエータの破損を防ぐと
ともに、必要な慣性力のみが取り出せるようになると言
う効果が得られる。
た棒状のリニアアクチュエータとすると共に、重りはリ
ニアアクチュエータの自由端に設け、リニアアクチュエ
ータの自由端側を被除振対象物側に斜めに引張る弾性部
材を設けた構造とすることにより、バランスをとり、水
平方向に向かう振動が発生したときに、斜め方向の力が
働くのを相殺し、また、弾性部材によりリニアアクチュ
エータに予圧を加えるようにして、これにより大きな加
速度が与えられたときに、応力が加わらないようにし
た。これにより、リニアアクチュエータの破損を防ぐと
ともに、必要な慣性力のみが取り出せるようになると言
う効果が得られる。
【0118】また、駆動制御手段は、振動検出器からの
検出信号出力を各軸別に高周波数帯域と低周波数帯域に
分離し、帯域別に振動打ち消し量を求めて合算すること
により各軸別の駆動信号を得る構成としたことにより、
安価な制御装置で、高精度、広帯域除振が可能になると
言う効果が得られる。
検出信号出力を各軸別に高周波数帯域と低周波数帯域に
分離し、帯域別に振動打ち消し量を求めて合算すること
により各軸別の駆動信号を得る構成としたことにより、
安価な制御装置で、高精度、広帯域除振が可能になると
言う効果が得られる。
【図1】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の実施例1の全体構成を示すブロック図。
本発明の実施例1の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の実施例2を説明するための要部概略構成図。
本発明の実施例2を説明するための要部概略構成図。
【図3】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の実施例3を説明するための要部概略構成図。
本発明の実施例3を説明するための要部概略構成図。
【図4】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明装置の使用形態を説明するための図。
本発明装置の使用形態を説明するための図。
【図5】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明装置の使用形態を説明するための図。
本発明装置の使用形態を説明するための図。
【図6】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明装置の効果を説明するための図。
本発明装置の効果を説明するための図。
【図7】従来技術を説明するための図であって、従来装
置の構成例を示すブロック図。
置の構成例を示すブロック図。
【図8】従来技術を説明するための図であって、従来装
置の別の構成例を示すブロック図。
置の別の構成例を示すブロック図。
【図9】従来より用いられている除振台のテーブル(定
盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレームで
示す解析図。
盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレームで
示す解析図。
【図10】従来より用いられている除振台のテーブル
(定盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレー
ムで示す解析図。
(定盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレー
ムで示す解析図。
【図11】従来より用いられている除振台のテーブル
(定盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレー
ムで示す解析図。
(定盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレー
ムで示す解析図。
【図12】従来より用いられている除振台のテーブル
(定盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレー
ムで示す解析図。
(定盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレー
ムで示す解析図。
【図13】従来より用いられている除振台のテーブル
(定盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレー
ムで示す解析図。
(定盤)部分の振動モード(変形状態)をワイヤフレー
ムで示す解析図。
1…3方向振動センサ 2a,2b,2c…補助質量 3a,3b,3c…リニアアクチュエータ 4…被除振対象物 5a,5b,5c…低周波数振動成分除振制御演算装置 6a,6b,6c…高周波数振動成分除振制御演算装置 7a,7b,7c…ローパスフィルタ 8a,8b,8c…ハイパスフィルタ 9a〜9c,10a〜10c…サンプリング回路 11a,11b,11c…増幅器 12a,12b,12c…加算器 13…除振信号補正処理部。
Claims (4)
- 【請求項1】 X軸,Y軸,Z軸の3軸それぞれ別に用
意される質量既知の重りと、 上記3軸それぞれに用意され、被除振対象物に取り付け
られると共に、力の作用方向が上記3軸のうちのそれぞ
れ対応する軸方向になるよう配置され、上記3軸のうち
の対応する軸用の重りを被除振対象物に対して距離を存
して保持すると共に当該重りに対して、駆動信号対応に
直線方向に力を作用させる各軸別の駆動手段と、 3軸方向それぞれの振動を検出してその振動レベル対応
の検出信号を軸別に発生する振動検出器と、 この振動検出器の検出信号をもとに、振動打ち消しのた
めの駆動信号を各軸別に発生して上記駆動手段に与える
駆動制御手段と、を有することを特徴とする能動型除振
装置。 - 【請求項2】 重りと駆動手段は交換可能とすることを
特徴とする請求項1記載の能動型除振装置。 - 【請求項3】 各駆動手段は、圧電素子を用いた棒状の
リニアアクチュエータとすると共に、重りはリニアアク
チュエータの自由端に設け、リニアアクチュエータの自
由端側を被除振対象物側に斜めに引張る弾性部材を設け
たことを特徴とする請求項1記載の能動型除振装置。 - 【請求項4】 駆動制御手段は、振動検出器からの検出
信号出力を各軸別に高周波数帯域と低周波数帯域に分離
し、帯域別に振動打ち消し量を求めて合算することによ
り各軸別の駆動信号を得る構成であることを特徴とする
請求項1記載の能動型除振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15854294A JPH0821483A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 能動型除振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15854294A JPH0821483A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 能動型除振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0821483A true JPH0821483A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15673987
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15854294A Pending JPH0821483A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 能動型除振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0821483A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6392795B2 (en) | 1998-08-28 | 2002-05-21 | Olympus Optical Co., Ltd. | Microscope with a dynamic damper |
JP2011038565A (ja) * | 2009-08-07 | 2011-02-24 | Kurashiki Kako Co Ltd | アクティブ防振方法及びこれに用いる防振装置 |
-
1994
- 1994-07-11 JP JP15854294A patent/JPH0821483A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6392795B2 (en) | 1998-08-28 | 2002-05-21 | Olympus Optical Co., Ltd. | Microscope with a dynamic damper |
JP2011038565A (ja) * | 2009-08-07 | 2011-02-24 | Kurashiki Kako Co Ltd | アクティブ防振方法及びこれに用いる防振装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040427 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |