JPH082145B2 - 故障区間検出装置 - Google Patents

故障区間検出装置

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JPH082145B2
JPH082145B2 JP4748690A JP4748690A JPH082145B2 JP H082145 B2 JPH082145 B2 JP H082145B2 JP 4748690 A JP4748690 A JP 4748690A JP 4748690 A JP4748690 A JP 4748690A JP H082145 B2 JPH082145 B2 JP H082145B2
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敏信 海老坂
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は配電線の事故発生に際し、電力需給のバラ
ンスを考慮して早期復旧を図るために故障区間を高速度
で検出する故障区間検出装置に関するものである。
【従来の技術】
非接地系の配電系統は停電区間の極小化と配電線故障
時の故障箇所の早期発見を行うために、所定区間毎に配
電線を分割する故障検出センサ付区分開閉要素(以下、
区分開閉器という)と、逆送融通送電を行う連系点の故
障検出センサ付ループ点開閉要素(以下、ループ点開閉
器という)を設置している。 第4図は、例えば3つの配電用変電所から夫々出力さ
れている配電線をループ点開閉器で連系した配電系統図
であり、図において、As/s,Bs/s,及びCs/sは夫々配電用
変電所、1は配電用変電所As/sの母線、2は配電用変電
所Bs/sの母線、3は配電用変電所Cs/sの母線、CB11及び
CCk1は母線1に接続された配電線のしゃ断器、CB21は配
電用変電所Bs/sの母線2に接続されたしゃ断器、CB31は
配電用変電所Cs/sの母線3に接続されたしゃ断器、F11
は前記配電線用のしゃ断器CB11の他の端子に接続され需
要家に電力を供給する配電線、Fk1は前記配電線用のし
ゃ断器CBk1の他の端子に接続され電力を供給する配電
線、F21,F31は夫々配電線、SS11〜SS13及びSSk1〜SSk3
は配電線F11及びFk1を適当な間隔毎に区分するための区
分開閉器、SS10は配電線F11と配電線F21とを連系するた
めのループ点開閉器、SSk0は配電線Fk1と配電線F31とを
連系するためのループ点開閉器、S11,S12,S13はしゃ断
器CB11,区分開閉器SS11,SS12及びループ点開閉器SS10で
区分された配電線F11の区間を示すもので、しゃ断器CB1
1に近い区間より配電線F11の第1区間,第2区間,第3
区間,またSk1,Sk2,Sk3はしゃ断器CBk1,区分開閉器SSk
1,SSk2及びループ点開閉器SSk0で区分された配電線Fk1
の各区間を示すもので、しゃ断器CBk1に近い区間より配
電線Fk1の第1区間,第2区間,第3区間とする。ま
た、11,12,13及びk1,k2,k3は区分開閉器SS11〜SS13,SSk
1〜SSk3用の子局である。更に、10−1〜13−1及びk0
−1〜k3−1は夫々区分開閉器SS11〜SS13とループ点開
閉器SS10及び同じく区分開閉器SSk1〜SSk3とループ点開
閉器SSk0の制御線で子局から区分開閉器を制御すると共
に、夫々の区間の故障状態を検出する。40は親局、C1,C
2は前記親局40と子局10〜13及びk0〜k3間とを情報伝送
するための通信線である。 次に動作について説明する。まず、区分開閉器SS11〜
SS13,SSk1〜SSk3及びループ点開閉器SS10,SSk0は夫々故
障検出機能を備えた子局10〜13,k0〜k3を備えている。
親局40は前記夫々の子局10〜13,k0〜k3の故障検出情報
を収集するために周期的に通信線C1,C2を介してポーリ
ング方式により情報の収集を行っている。その時、例え
ば、配電線F11の第3区間S13に1線地絡事故が発生する
と配電線11に矢印のような地絡電流が流れる。配電線11
は第3区間S13より更に負荷側にある第4区間S14の健全
区間を本来は停電させないために配電用変電所As/sのし
ゃ断器CB11がしゃ断動作する以前(しゃ断器は地絡事故
発生後、約0.5〜1.0秒で作動)にループ点開閉器S10を
投入しループ化した後で区分開閉器SS12.SS13を高速で
切離す必要がある。この場合、親局40はループ点開閉器
SS10又はSSk0を投入する前に順次ポーリング方式で子局
SS11,SS12から収集した故障検出情報をもとに故障区間
を判定し、何れのループ点開閉器を投入するのが系統へ
の影響が最も少ないかを判断し、切離すべき最良のルー
プ点開閉器を選択する。しかし、従来は故障区間検出時
間とループ点開閉器の選択動作までの時間が上述した0.
5〜1.0秒以上かかっていた。
【発明が解決しようとする課題】
従来の故障区間検出装置は以上のように構成されてい
るので、地絡事故発生に伴って行われる全子局の故障検
出情報収集による故障区間の検出(配線工事などで配電
線−子局−通信線との接続変更が多いため、ポーリング
順序が変り全情報の収集が必要となる)、及びループ点
開閉器の選択動作までの所要時間が配電線のしゃ断器が
動作するまでの時間、即ち、0.5〜1.0秒を超えていたこ
とから故障区間以外の健全区間まで停電が発生し、かつ
それが長くなると共に故障区間の復旧が遅れた。その結
果、例えば、配電線の負荷であるOA機器等の各種電子製
品に多大の影響を与える等の課題があった。 この発明は上記のよう課題を解消するためになされた
もので、故障回線を高速で検出し、故障回線に関係する
子局のみを直接親局がポーリングして故障区間検出に要
する時間を短縮した故障区間検出装置を得ることを目的
とする。
【課題を解決するための手段】
この発明に係る故障区間検出装置は、配電線に設けた
電流検出器の出力を取込んだ高速過電流検出器の出力信
号,及び配電用変電所の母線に接続した零相電圧検出器
に発生する零相電圧と零相電流検出器の零相電流を取込
んだ高速地絡方向検出器の出力信号とを論理和回路を経
て故障検出信号を出力する高速故障検出器と、前記高速
故障検出器の出力情報を受信すると予め通信線と対応し
て接続された子局との接続テーブルと照合して故障配電
線の該当子局に直接制御指令を出力する親局とを備え、
高速で故障回線に関係する子局のみを親局からボーリン
グして故障区間の検出時間を短縮するようにしたもので
ある。
【作 用】
この発明における高速故障検出器は、配電線の短絡検
出には電流検出器の線電流Ia及びIcを高速過電流検出器
に導入して出力し、又地絡検出には零相電流検出器から
の零相電流と零相電圧検出器からの零相電圧を高速地絡
方向検出器に導入して出力し、論理和回路を経て親局に
伝送する。親局は上記の方法によって検出された故障回
線の情報を前記高速故障検出器から受信すると、子局と
通信線の接続テーブルを参照して故障回線関連子局のみ
を直接ポーリングするので、ポーリングに要する時間が
大幅に短縮される。
【実施例】
以下、この発明の一実施例を図について説明する。図
中、第4図と同一の部分は同一の符号をもって図示した
第1図において、FD1,FDkは配電用変電所As/sに設けた
故障回線検出のための高速故障検出器である。また、第
2図は前記高速故障検出器FD1の内部構成を示す回路図
であり、図において、GPTは母線1上に接続された零相
電圧検出器、ZCTは零相電流検出器、CT1,CT2は電流検出
器、51は前記電流検出器CT1,CT2で検出した線電流によ
って配電線F11,Fk1の短絡事故を検出する例えば、既存
の検出原理を利用した高速過電流検出器、67Gは零相電
流Ioと零相電圧Voとにより地絡事故を検出する例えば既
存の検出原理を利用した高速地絡方向検出器、ORは論理
和回路、dは高速故障検出器FD1〜FDkの出力を親局40に
伝送する通信線である。 次に動作について説明する。まず、親局40は夫々の配
電用変電所As/s,Bs/s・・・から伝送されてくる高速故
障検出器FD1〜FDkの出力情報を基に故障回線の異常を検
出する。高速故障検出器FD1,FDkは第2図に示すように
構成され、親局40とは第1図に示すように通信回線dで
接続されている。例えば、第2図に示す配電線F11上で
短絡事故が発生すると線電流検出用の電流検出器CT1、
又はCT2が線電流Ia又はIcを検出する。線電流Ia又はIc
は高速過電流検出器51に直ちに取込まれる論理和回路OR
を経て通信線dに送出される。又、配電線F11に地絡事
故がすると零相電圧検出器GPTの3次側に現れる零相電
圧Voと零相電流検出器ZCTの零相電流をIoとの2つの情
報を高速地絡方向検出器67Gに取込んで地絡事故が発生
したことを論理和回路ARを介して通信線dに出力する。
親局40は通信線dを介して送信されてくる各高速故障検
出器FD1〜FDkの出力情報を基に故障回線を検出する。 このようにして、故障回線が検出されると、予め親局
40内に格納ずみの子局と通信線との接続テーブル(第3
図)を参照して故障回線に接続されている子局ナンバー
と通信線ナンバーとを抽出し、故障回線関連子局を直接
ポーリングする。この動作によって子局センサ検出情報
を親局40側で確認し、事故と判定されると区分開閉器や
ループ点開閉器の制御動作に移る。従って、従来の全子
局総当り故障区間検出方法に比較してポーリングに要す
る時間が大幅に短縮される。その他の地絡,短絡に伴う
区分開閉器やループ点開閉器の制御動作については従来
例と同様に進められる。 なお、上記実施例では、高速故障検出器FDとして高速
過電流検出器51と高速地絡方向検出器67Gとを一体化し
た場合の例について説明したが、単独に使用してもよ
く、又線電流,零相電流及び零相電圧の検出手段は電流
検出器CT1,CT2及び零相電圧検出器GPTに限定されるもの
ではなく、他のセンサを用いてもよく、上記実施例と同
様の効果を奏する。 また、子局と親局間,配電用変電所と親局間及び高速
故障検出器と親局間の伝送路は通信線以外と他の方法で
あってもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、配電線に設けた電
流検出器の出力を取込んだ高速過電流検出器の出力信
号、及び配電用変電所の母線に接続した零相電圧検出器
に発生する零相電圧と零相電流検出器の零相電流を取込
んだ高速地絡方向検出器の出力信号とを論理和回路を経
て故障検出信号を出力する高速故障検出器と、前記高速
故障検出器の出力情報を受信すると予め通信線と対応し
て接続された子局との接続テーブルを照合して故障配電
線の該当子局に直接制御指令を出力する親局とをもって
故障区間検出装置を構成したので、ポーリングに要する
時間が短縮され、早期事故復旧と、停電時間の短縮とを
図ることができる効果がある。また、1線地絡時に故障
区間負荷側で故障区間の高速切離しが可能となり、電力
供給の信頼度が向上すると共に、故障区間検出精度の向
上を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す故障区間検出装置の
構成図、第2図は高速故障検出器の構成例を示すブロッ
ク図、第3図は子局Noと通信線Noの接続テーブル説明
図、第4図は従来の故障区間検出装置の構成図である。 図において、As/s,Bs/s,Cs/sは配電用変電所、F11,Fk1
は配電線、SS10〜SS13,SSk0〜SSk3は開閉器、10〜13,k0
〜k3は子局,C1,C2は通信線、40は親局、CB11、CBk1はし
ゃ断器、CT1,CT2は電流検出器、ZCTは零相電流検出器、
FD1,FDkは高速故障検出器、1は母線、51は高速過電流
検出器、67Gは高速地絡方向検出器である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配電用変電所に繋がれた複数の配電線に電
    流検出器と零相電流検出器とを設け、前記配電線の区間
    毎に設けた故障検出用の子局と、前記配電用変電所の母
    線に接続した零相電圧検出器と、前記電流検出器の出力
    を取込んだ高速過電流検出器と、前記零相電圧検出器の
    零相電圧と前記零相電流検出器の零相電流とを取込んだ
    高速地絡方向検出器と、前記高速過電流検出器及び前記
    高速地絡方向検出器の出力信号を論理和回路を経て後述
    の親局に故障配電線を出力する高速故障検出器と、該通
    信線と対応して接続された子局と配電線との接続テーブ
    ルから故障配電線上の該当子局を選択し、前記該当子局
    が検出した前記配電線の故障検出情報を各子局に接続さ
    れた通信線を介して受信することによって、故障区間を
    判定し制御指令を前記子局へ直接出力して前記開閉器を
    制御する親局とを備えた故障区間検出装置。
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