JPH0771378B2 - 故障区間検出装置 - Google Patents

故障区間検出装置

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JPH0771378B2
JPH0771378B2 JP4748590A JP4748590A JPH0771378B2 JP H0771378 B2 JPH0771378 B2 JP H0771378B2 JP 4748590 A JP4748590 A JP 4748590A JP 4748590 A JP4748590 A JP 4748590A JP H0771378 B2 JPH0771378 B2 JP H0771378B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 この発明は配電線の事故発生に際し、電力需給のバラン
スを考慮して早期復旧を図るために故障区間を高速度で
検出する故障区間検出装置に関するものである。
【従来の技術】
非接地系の配電系統は停電区間の極小化と配電線故障時
の故障箇所の早期発見を行うために、所定区間毎に配電
線を分割する故障検出センサ付区分開閉要素(以下、区
分開閉器という)と、逆送融通送電を行う連系点の故障
検出センサ付ループ点開閉要素(以下、ループ点開閉器
という)を設置している。 第6図は、例えば3つの配電用変電所から夫々出力され
ている配電線をループ点開閉器で連系した配電系統図で
あり、図において、As/s,Bs/s,及びCs/sは夫々配電用変
電所、1は配電用返電所As/sの母線、2は配電用返電所
Bs/sの母線、3は配電用変電所Cs/sの母線、CB11及びCC
k1は母線1に接続された配電線のしゃ断器、CB21は配電
用変電所Bs/sの母線2に接続されたしゃ断器、CB31は配
電用変電所Cs/sの母線3に接続されたしゃ断器、F11は
前記配電線用のしゃ断器CB11の他の端子に接続され需要
家に電力を供給する配電線、Fk1は前記配電線用のしゃ
断器CBk1の他の端子に接続され電力を供給する配電線、
F21,F31は夫々配電線、SS11〜SS13及びSSk1〜SSk3は配
電線F11及びFk1を適当な間隔毎に区分するための区分開
閉器、SS10は配電線F11と配電線F21とを連係するための
ループ点開閉器、SSk0は配電線Fk1と配電線F31とを連系
するためのループ点開閉器、SS11,SS12,SS13はしゃ断器
CB11、区分開閉器SS11,SS12及びループ点開閉器SS10で
区分された配電線F11の区間を示すもので、しゃ断器CB1
1に近い区間より配電線F11の第1区間,第2区間,第3
区間,またSk1,Sk2,Sk3はしゃ断器CBk1,区分開閉器SSk
1,SSk2及びループ点開閉器SSk0で区分された配電線Fk1
の各区間を示すもので、しゃ断器CBk1に近い区間より配
電線Fk1の第1区間,第2区間,第3区間とする。ま
た、11,12,13及びk1,k2,k3は区分開閉器SS11〜SS13,SSk
1〜SSk3用の子局である。更に、10−1〜13−1及びk0
−1〜k3−1は夫々区分開閉器SS11〜SS13とループ点開
閉器SSk10及び同じく区分開閉器SSk1〜SSk3とループ点
開閉器SSk0の制御線で子局から区分開閉器を制御すると
共に、夫々の区間の故障状態を検出する。40は親局、C
1,C2は前記親局40と子局10〜13及びk0〜k3間とを情報伝
送するための通信線である。 次に動作について説明する。まず、区分開閉器SS11〜SS
13,SSk1〜SSk3及びループ点開閉器SS10,SSk0は夫々故障
検出機能を備えた子局10〜13,k0〜k3を備えている。親
局40は前記夫々の子局10〜13,k0〜k3の故障検出情報を
収集するために周期的に通信線C1,C2を介してポーリン
グ方式により情報の収集を行っている。その時、例え
ば、配電線F11の第3区間S13に1線地絡事故が発生する
と配電線11に矢印のような地絡電流が流れる。配電線11
は第3区間S13より更に負荷側にある第4区画S14の健全
区間を本来は停電させないために配電用変電所As/sのし
ゃ断器CB11がしゃ断動作する以前(しゃ断器は地絡事故
発生後、約0.5〜1.0秒で作動)にループ点開閉器SS10を
投入しループ化した後で区分開閉器SS12.SS13を高速で
切離す必要がある。この場合、親局40はループ点開閉器
SS10又はSSk0を投入する前に順次ポーリング方式で子局
SS11,SS12から収集した故障検出情報をもとに故障区間
を判定し、何れのループ点開閉器を投入するのが系統へ
の影響が最も少ないかを判断し、切離すべき最良のルー
プ点開閉器を選択する。しかし、従来は故障区間検出時
間とループ点開閉器の選択動作までの時間が上述した0.
5〜1.0秒以上かかっていた。
【発明が解決しようとする課題】
従来の故障区間検出装置は以上のように構成されている
ので、地絡事故発生に伴って行われる全子局の故障検出
情報収集による故障区間の検出(配線工事などで配電線
−子局−通信線との接続変更が多いため、ポーリング順
序が変り全情報の収集が必要となる)、及びループ点開
閉器の選択動作までの所要時間が配電線のしゃ断器が動
作するまでの時間、即ち、0.5〜1.0秒を超えていたこと
から故障区間以外の健全区間まで停電が発生し、かつそ
れが長くなると共に故障区間の復旧が遅れた。その結
果、例えば、配電線の負荷であるOA機器等の各種電子製
品に多大の影響を与える等の課題があった。 この発明は上記のような課題を解消するためになされた
もので、故障回線を高速で検出し、故障回線に関係する
子局のみと直接親局がポーリングして故障区間検出に要
する時間を短縮した故障区間検出装置を得ることを目的
とする。
【課題を解決するための手段】
この発明に係る故障区間検出装置は電流検出器及び零相
電流検出器からの故障検出情報をサンプリングして所定
の演算処理を行い、予め格納ずみの規定値と比較して該
当配電線上の故障を検出する高速故障検出器と、その高
速故障検出器からの情報を受信すると、予め通信線とそ
の通信線に対応して接続された子局との接続テーブルと
照合して故障配電線の該当子局に直接制御指令を出力す
る親局とを備え、高速で故障回線に関係する子局のみを
直接親局がポーリングして、故障区間の検出時間を短縮
するようにしたものである。
【作用】
この発明における高速故障検出器は、配電線の短絡検出
には線電流Ia,Icのサンプリングデータから平均値又は
実効値を算出して規定値を超えたか否かで判定し、また
地絡検出には健全回線の電流方向に比較して故障回線の
零相電流の位相が180゜異なることを利用して故障回線
を検出する。親局は上記の方法によって検出された故障
回線の情報を前記高速故障検出器から受信すると、子局
と通信線の接続テーブルを参照して故障回線関連子局の
みを直接ポーリングするので、ポーリングに要する時間
が大巾に短縮させる。
【実施例】
以下、この発明の一実施例を図について説明する。図
中、第6図と同一の部分は同一の符号をもって図示した
第1図において、FD1,FDkは配電用変電所に設けた故障
回線高速検出のための高速故障検出器である。また、第
2図はこの発明の一実施例による高速故障検出器FD1〜F
Dkの内部構成を示す回路図であり、図において、F1〜F3
は不要成分を除去し、後述のサンプリングに伴う折返し
成分をカットするフィルタ、S/H1〜S/Hnは所定のサンプ
リング周波数に基きサンプリング(標本化)を行い、一
定時間ホールドしているサンプル・ホールド回路、MPX
はサンプルホールド値を順次取込むマルチプレクサ、A/
Dは前記マルチプレクサにより切換えた入力をアナログ
・ディジタル変換するアナログ・ディジタル変換器、DA
M(ダイレクト・メモリアクセス)は入力データを数μ
Sの高速で直接読込む高速読込器、CPUは入力データの
チェック,演算結果の判定,表示,出力の論理判断,高
速演算素子への保護処理命令など全体制御を行う中央演
算処理装置、RAMは一時記憶装置、ROMはプログラムや波
形分類データ等を格納した読出し専用メモリ、MODEMは
外部に出力信号を送出するインターフェースである。 次に動作について説明する。まず、親局40は夫々の配電
用変電所As/s,Bs/s・・・から伝送されてくる高速故障
検出器FD1,FDkの各出力情報をもとに故障回線の異常を
検出する。高速故障検出器FD1,FDkは第2図に示すよう
に構成され親局40とは第1図に示すように通信回線dで
接続されている。例えば、第2図に示す配電線F11上で
短絡事故が発生すると線電流検出用の電流検出器CT1、
又はCT2が線電流Ia又はIcを検出する。線電流Ia又はIc
はフィルタF1,F2を介してサンプリングされ高速読取器D
AMを介してRAMに取込まれCPUによって該線電流Ia,Icの
平均値((1)式参照)、又は実効値((2)式参照)の算出
を行い、予め規定値を格納したROMの内容を比較する。
その結果、線電流で規定値を超えていれば短絡事故発生
としてMODEMを介して直ちに親局40に通報する。 但し、nはサンプリング値 また、地絡事故は次の様にして検出する。例えば、第1
図の第3区間S13において地絡事故が発生したとする
と、地絡電流は点線のように流れる。更に、具体的に地
絡故障が間欠的に発生した場合には第3図の点線で示す
方向に故障点抵抗Rfと配電線の充電容量C,インダクタン
スLで決まる次数の高い振動性の電流が流れ、故障回線
のみ電流方向が逆極性(θ180゜)となる。 また、地絡事故状態が系統の商用周波数ベースの故障電
圧,故障電流で安定した場合には第4図に示すように、
故障回線の地絡電流は変圧器GPTからの抵抗性電流と他
回線からの容量性電流とが流入した合成波形(基本波
形)となり、他回線には容量性電流が流れる。 このように、故障回線の電流波形が他の健全回線の電流
波形と大きく異なるので、この波形の変化と、故障回線
の零相電流Io位相が概ね180゜異なることを利用して零
相電流検出器ZCT1〜ZCTnによって夫々検出した地絡故障
回線の選択判別を行う。例えば、具体的には基準となる
配電線の零相電流Ioのサンプリング値と、各配電線の零
相電流Ioのサンプリング値とを乗算し、各サンプリング
毎の乗算結果を一定期間積分し、その積分値の正,又は
負により地絡故障回線を検出する。 かくして、故障回線が検出されると、予め親極40内に格
納ずみの子極NOと通信線NOとの接続テーブル(第5図参
照)を参照して故障回線に接続されている子局ナンバー
と通信線ナンバーとを抽出し、故障回線関連子局のみを
直接ポーリングする。この動作によって子局のセンサ検
出情報を親局40側で確認し、事故と判定されると区分開
閉器やループ点開閉器の制御動作に移る。従って、従来
の全子局総当りの故障検出方法と比較してポーリングに
要する所要時間が大幅に短縮される。その他の地絡,短
絡事故に伴う区分開閉器の制御動作については従来例と
同様に進められる。 なお、上記実施例では、サンプリングデータを利用した
短絡,地絡の故障回線検出について述べたが、検出手段
に限定されるものではなく、他の検出アルゴリズムを用
いてもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。 また、子局と親局間,配電用変電所と親局間及び高速故
障検出器と親局間の伝送路は通信線以外の他の方法であ
ってもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、電流検出器及び零相
電流検出器の故障検出情報をサンプリングして演算処理
を行い、規定値と比較して該当配電線上の故障を検出す
る高速故障検出器と、その高速故障検出器からの情報を
受けると通信線と対応して接続された子局との接続テー
ブルを参照して故障配電線の該当子局に直接制御指令を
出力する親局とをもって故障区間検出装置を構成したの
で、ポーリングに要する時間が短絡され、早期事故復旧
と、停電時間の短絡とを図ることができる効果がある。
また、1線地絡時に故障区間負荷側で故障区間の高速切
離しが可能となり、電力供給の信頼度が向上すると共
に、故障区間検出精度の向上を図ることができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す故障区間検出装置の
構成図、第2図は高速故障検出器の構成例を示すブロッ
ク図、第3図及び第4図は故障発生時の電流の流れを示
す説明図、第5図は子局Noと通信線Noの接続テーブル説
明図、第6図は従来の故障区間検出装置の構成図であ
る。 図において、As/s,Bs/s,Cs/sは配電用変電所、F11,Fk1
は配電線、SS10〜SS13,SSk0〜SSk3は開閉器、10〜13,k0
〜k3は子局、C1,C2は通信線、40は親局、CB11,CBk1はし
ゃ断器、CT1,CT2は電流検出器、ZCT1〜ZCTnは零相電流
検出器、FD1,FDkは高速故障検出器である。 なお、図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配電用変電所に繋がれた複数の配電線に電
    流検出器と零相電流検出器とを設け、前記配電線の区間
    毎に設けた故障検出用の子局と、前記電流検出器及び零
    相電流検出器の故障検出情報をサンプリングして所定の
    演算処理を行い、結果を規定値と比較して該当配電線上
    の故障を検出し、後述の親局に故障配電線を出力する高
    速故障検出器と、該通信線と対応して接続された子局と
    配電線との接続テーブルから故障配電線上の該当子局を
    選択し、前記該当子局が検出した配電線の故障検出情報
    を各子局に接続された通信線を介して受信することによ
    って、制御指令を前記子局へ直接出力して前記開閉器を
    制御する親局とを備えた故障区間検出装置。
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