JPH0821389B2 - 電 池 - Google Patents

電 池

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JPH0821389B2
JPH0821389B2 JP62002082A JP208287A JPH0821389B2 JP H0821389 B2 JPH0821389 B2 JP H0821389B2 JP 62002082 A JP62002082 A JP 62002082A JP 208287 A JP208287 A JP 208287A JP H0821389 B2 JPH0821389 B2 JP H0821389B2
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battery
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reaction
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崇文 上宮
豊 柴田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M6/00Primary cells; Manufacture thereof
    • H01M6/14Cells with non-aqueous electrolyte
    • H01M6/18Cells with non-aqueous electrolyte with solid electrolyte
    • H01M6/181Cells with non-aqueous electrolyte with solid electrolyte with polymeric electrolytes

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は電池に関し、さらに詳細には、架橋した高
分子化合物に電解質を分散させたイオン導電性材料を用
いた電池に関する。
<従来の技術> 近年、小型あるいは携帯用の電子機器のめざましい普
及に伴い、その電源として小型で高性能なアルカリマン
ガン電池、水銀電池、酸化銀電池、リチウム電池等の需
要が急速に伸びている。これらの電池には、高エネルギ
ー密度、効率放電等の性能は勿論のこと、長寿命、高信
頼性等の様々な要求が課せられている。電池の性能は、
電極材料は当然のこと、電極間に介在するイオン導電性
材料の性能によっても大きく影響を受ける。
従来、このような電池に使用されているイオ導電性材
料としては、 (i)電解質を水、水性溶媒または有機溶媒に溶解した
電解質溶液; (ii)ベータ・アルミナ(β−Al2O3)、窒化リチウム
(Li3N)、ヨウ化リチウム−アルミナ(Li I−Al
2O3)、ヨウ化銀ルビジウム等の無機質からなる固体電
解質材料; 等が知られている。
<発明が解決しようとする問題点> しかし、前記の(i)の電解質溶液は水または有機溶
媒を使用しているので、電池からの漏液という問題が常
に存在し、この漏液による性能劣化や周辺部品の損傷を
引起こすことがある。この問題点を改善するために電解
質溶液中に高分子物質を添加しゲル状にしたものも知ら
れているが、この材料にしても漏液の危険性を完全に払
拭できるものではなかった。
一方、(ii)の固体電解質は、本質的に高信頼性をも
って長寿命の電池に適用でき、かつ小型および軽量化で
きる材料であるが、現状では室温で充分な導電性を示す
材料が得られておらず、電池に広く実用化されるに至っ
ていない。
かかる欠点を克服するため、高分子材料にイオン性物
質を分散させたイオ導電性材料が提案されている。高分
子は本質的に加工性に優れるため漏液のおそれがなく、
軽量で薄い電池を作製することができるが、高分子のイ
オン導電性材料において高い導電性を得るには、それに
含有される電解質をイオンに解離させる能力が大きいこ
と、およびそのイオンが高分子を移動しやすいことが必
要である。このため、高分子イオン導電性材料として、
イオン解離能力の大きいポリエーテル系の材料が検討さ
れたが、分子運動性の面で限界があり、導電率を十分に
高めることができない欠点があった。この欠点を改善す
べく、分子運動性の極めて高いシロキサンとポリエーテ
ルとを組合せた高分子イオン導電材料が提案されてい
る。
そのような例として、例えば、 ソリド ステート イオニクス(Solid State Ionic
s)15(1985),233−240には下記構造式(I)の高分子
が開示されており、 また、特願昭60−217263号公報には下記構造式(II)
の高分子が開示されている。
しかし、上記高分子の導電率は10-6S/cm程度と小さ
く、例えば、上記構造式(II)の高分子材料を用いて電
池を作製した場合、その性能は必ずしも十分なものでは
ない。
<目 的> この発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、
新規はポリシロキサン架橋体と電解質とで構成される高
イオン導電性を有する固体状のイオン導電性材料を用い
ることにより、漏液を起さずかつ高性能の電池を提供す
ることを目的とする。
<問題を解決するための手段及び作用> 上記目的を達成するためになされた、この発明の電池
は、正極材料、負極材料およびそれらを隔てるイオン電
解性材料とで構成される電池において、イオン導電性材
料が、オキシアルキレン基またはポリオキシアルキレン
基を有する有機基を少なくとも側鎖に有するポリシロキ
サン架橋硬化体と、周期律表第I族または第II族の金属
イオンを有する電解質とからなることを特徴とするもの
である。
この発明は上記の構成よりなり、イオン導電性材料と
して、電解質の溶解度を大きくするオキシアルキレン基
またはポリオキシアルキレン基を有する側鎖が導入され
ているとともにガラス転移点を下げるポリシロキサン骨
格より構成されるので、電解質の解離度を大きくかつイ
オンの移動度も大きくすることができる。特に、オキシ
アルキレン基またはポリオキシアルキレン基を有する側
鎖の内、架橋に使用されていない側鎖が多く存在するの
で、該側鎖の運動性が大きく、上記の効果を一層大きく
することができる。従って、上記ポリシロキサン架橋硬
化体と電解質とからなるイオン導電性材料は、固体状態
でも優れたイオン導電性を有し、漏液の危険性を完全に
払拭でき、かつ高性能の電池を得ることができる。
<実施例> 以下、実施例を示す添附図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は、この発明にかかる電池の一実施例としての
コイン型電池を示す断面概略図で、正極を兼ねる外装ケ
ース(5)内に配設された絶縁性の電極保持リング
(7)内に、正極活物質として例えばフッ化黒鉛等から
なる正極体(2)、イオン導電性材料からなるイオン導
電性隔膜(1)および負極活物質として例えばリチウム
等からなる負極体(3)が順次積層されると共に負極を
兼ねる封口板(4)が覆設される。また、外装ケース
(5)内の電極保持リング(7)の周囲には絶縁リング
(6)が設けられ、外装ケース(5)の開口端部をかし
めることにより封口板(4)が固定されると共に密封さ
れて電池が形成される。
上記の電池において、イオン導電性隔膜(1)は、オ
キシアルキレン基またはポリオキシアルキレン基を有す
る有機基を少なくとも側鎖に有するポリシロキサン架橋
硬化体と、周期律表第I族または第II族の金属イオンを
有する電解質とで形成されている。
該ポリシロキサン架橋硬化体の架橋部分以外の部分の
構造は、下記の一般式(III)で示される。
[式中、lは正の整数、mは0または正の整数、R1、R2
およびR3はケイ素原子と結合しうる有機基、Xはオキシ
アルキレン基またはポリオキシアルキレン基を有する有
機基を示す。] 上記の一般式(III)において、ケイ素原子と結合し
うるR1、R2およびR3の基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル等のア
ルキル基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキ
シ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ基のアルコキシ
基、フェナル、ナフチル等のアリール基を例示できる。
またXで示されるオキシアルキレン基またはポリオキ
シアルキレン基を有する有機基は、さらに詳細には下記
の一般式(IV)または一般式(V)で示される。
−R4YnR5 (IV) [式中、nおよびkは正の整数、Yはオキシアルキレン
基またはポリオキシアルキレン基、R4はケイ素原子と基
Yとを結ぶ化学結合基、R5は基Yと結合しうる有機基、
R6はケイ素原子と基R7とを結ぶ化学結合基、R7は基Y、
基R6および基R8と結合しうる有機基、R8は基と結合し
うる有機基をそれぞれ意味する。] 上記の一般式(IV)または一般式(V)において、基
Yで示されるオキシアルキレン基またはポリオキシアル
キレン基しては、例えば、 CH2−CH2−O CH2−CH2−CH2−O CH2−CH(CH3)−O CH2−C(CH3−O [式中、pは正の整数を意味する。] 等が例示できる。
また、ケイ素原子と基Yとを結ぶ化学結合基であるR4
としては、例えば、 −CH2−CH2−O− −CH2−CH2−CH2−O− −CH2−CH2COO− −CH2−CH2CO− −CH2−CH(CH3)COO− 等が例示できる。
基Yと結合しうる有機基であるR5としては、例えば、
水素原子、前記のアルキル基等が挙げられる。
ケイ素原子と基R7とを結ぶ化学結合基であるR6として
は、例えば、 −CH2−CH2− −CH2−CH2−O− −CH2−CH2−CH2− −CH2−CH2COO− −O− −Si(CH3−O− 等が例示できる。
基Y、基R6および基と結合しうる有機基であるR7
しては、例えば、 [式中、R9はケイ素原子と結合しうる有機基、R10はケ
イ素原子と基Yとを結ぶ化学結合基を意味する。] 上記の基R7の説明において、ケイ素原子と結合しうる
有機基であるR9としては、前記のR1で例示したのと同様
な基が挙げられる。また、ケイ素原子と基Yとを結ぶ化
学結合基であるR10としては、メチレン、エチレン、プ
ロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチ
レン、ヘキサメチレン等のアルキレン基が例示できる。
基R7と結合しうる有機基であるR8としては、例えば、
水素原子、前記のアルキル基、トリメチルシリル、トリ
エチルシリル、トリフェニルシリル、トリメトキシシリ
ル等の有機ケイ素基等が例示できる。
次に、この発明に用いられるポリシロキサン架橋硬化
体の架橋部分の構造は、下記の一般式−VIで示される。
[式中、R11およびR11′はケイ素原子と結合しうる有機
基、Zは架橋結合基を意味する。] ケイ素原子と結合しうる有機基であるR11およびR11
としては、前記のR1で例示したのと同様な基が挙げられ
る。
また、架橋結合基であるZとしては、炭化水素基、オ
キシアルキレン基またはポリオキシアルキレン基を含有
する有機基、ポリシロキサン構造を有する有機基等が例
示でき、これらの基はイミノ基、フェニレン基、カルボ
ニル基等を含んでいてもよい。さらに基Zを具体的に説
明すると、 CH2−CH2−OqCH−CH2− −CH2CH2−CH2−OqCH−CH2− −CH2−CH2COOCH2−CH2−OqCH−CH2−CH2− −CH2−CH2COOCH2−CH2−CH2−OqCO−CH2−CH2 [式中、q、rおよびsはそれぞれ正の整数を意味す
る。] 等が例示できる。
上記のポリシロキサン架橋硬化体は、種々の方法で合
成することができる。例えば、 合成法−1 不飽和結合およびオキシアルキレン基またはポリオキ
シアルキレン基を有する有機化合物と水素化ケイ素を有
するポリシロキサンとの付加反応を行った後(第1工
程)、導入した側鎖の官能基の種類に応じて、該官能基
と反応しえる反応基を2個以上含む架橋剤により側鎖の
一部を架橋する(第2工程)方法。
上記第1工程の反応は、通常、溶媒中で行われる。溶
媒としては、この反応に悪影響を及ぼさない溶媒であれ
ば何れの溶媒も使用でき、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン等のハロ
ゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類が挙げられる。
この反応は、触媒の存在下に行うのが好ましい。触媒
としては、塩化白金酸が好ましいが、その他ヒドロシリ
ル化反応に慣用の触媒、例えば、周期律表第VIII族遷移
金属錯体、塩基性化合物等も使用できる。また出発原料
である不飽和化合物の重合を防止するためハイドロキノ
ン等の重合禁止剤を添加するのが望ましい。
反応温度は特に限定されないが、通常、室温ないし加
熱下に行われる。
上記の第2工程の反応は、上記第1工程で得られたシ
ロキサンポリマーと架橋剤とを溶媒の存在下または非存
在下に反応させることにより行われる。ここで使用され
る溶媒としては、前記第1工程で例示された溶媒と同様
な溶媒が挙げられる。
架橋剤としては、ポリシロキサンに導入された側鎖上
の官能基の種類により適宜選択されるが、例えば、導入
された側鎖の末端が水酸基であるオキシアルキレンまた
はポリオキシアルキレン基を有する有機基の場合、架橋
剤としては、例えば、イソシアネート基、カルボキシ
基、カルボン酸無水物、カルボン酸ハライド基、エポキ
シ基、水酸基、ハライド基、ビニル基、アルキロールア
ミド基、シラノール基、アルコキシシラン基等の官能基
を2以上含有する化合物、またはホウ酸、オルトリン酸
ジエステル、ケタール化合物などが例示される。なお、
側鎖上の官能基と使用できる架橋剤との関係に関して
は、「架橋剤ハンドブック」(大成社発行)に詳述され
ており、これを参照できる。
架橋度の調整は、前記の架橋剤の量を調整する方法、
上記第1工程において、架橋剤と反応するタイプの側鎖
に反応しないタイプの側鎖の2種類を側鎖として導入
し、その導入量比を適宜調整することにより架橋度を調
整する方法等が挙げられる。
この架橋反応の反応温度ほ、特に限定されないが、通
常、冷却下ないし加熱下に行われる。また、架橋剤の種
類によっては、トリエチルアミン、ピリジン等の塩基性
物質を添加するのが好ましい。
合成法−2 不飽和結合およびオキシアルキレン基またはポリオキ
シアルキレン基を有する有機化合物ならびに少なくとも
2個の不飽和結合を有する有機化合物と水素化ケイ素を
有するポリシロキサンとの付加反応を行い、オキシアル
キレン基またはポリオキシアルキレン基を有する有機基
の側鎖への導入と架橋反応を同時に行う方法。
この反応は前記の合成法−1の第1工程の反応と実質
的に同様に行うことができ、使用される溶媒、触媒、反
応温度等は合成法−1の第1工程に記述された説明を参
照できる。
合成法−3 水素化ケイ素を有するポリシロキサンと、該水素化ケ
イ素基の当量より少ない量の不飽和結合およびオキシア
ルキレン基またはポリオキシアルキレン基を有する有機
化合物との付記反応を行った後(第1工程)、得られた
ポリマー中の水素化ケイ素基を加水分解し(第2工
程)、≡Si−O−Si≡結合により架橋する方法。
この反応の第1工程は、前記の合成法−1の第1工程
の反応と実質的に同様に行うことができ、使用される溶
媒、触媒、反応温度等は合成法−1の第1工程に記述さ
れた説明を参照できる。
第2工程の反応は、水の存在下、ポリマーを加熱する
ことにより行うことができるが、フィルム等に成形され
た該ポリマーを大気中で加熱することによっても行うこ
とができる。
この発明で使用される周期律表第I族または第II族の
金属イオンからなる電解質としては、従来からイオン導
電性材料の電解質として使用されている電解質が使用で
き、例えば、過塩素酸リチウム、チオシアン酸リチウ
ム、ホウフッ化リチウム、トリフルオロメタンスルホン
酸リチウム等のリチウム塩、トリフルオロ酢酸ナトリウ
ム、ホウフッ化ナトリウム等のナトリウム塩、トリフル
オロメタンスルホン酸カリウム、チオシアン酸カリウム
等のカリウム塩、ヨウ化バリウム等のバリウム塩などの
第I族または第II族の金属イオンからなる電解質が例示
できる。
この発明の電池に使用されるイオン導電性材料は、前
記のポリシロキサンの架橋反応前または後に上記の電解
質を添加して製造される。
上記のイオン導電性材料は従来のイオン導電性材料と
同様に使用でき、種々の電池を形成することができる。
例えば、リチウム電池を形成する場合には、負極活物質
としてリチウムを用い、正極活物質として、フッ化黒
鉛、二酸化マンガン等の適当な固体材料を用いることに
より完全な固体電池が得られる。従って、水系電解質を
用いると電極との反応を生ずるリチウム電池においては
特に好適である。
また、このイオン導電性材料は高分子化合物の有する
優れた機械的性質を具現できる材料であり、積層型、巻
き型あるいはシート状等の様々な電池形状にも容易に加
工できる。さらに、この材料を用いれば、電極反応にお
ける電解質イオンの溶媒和、脱溶媒和の過程が発生しな
いので、溶媒系に比べ高い電圧(すなわち、より理論値
に近い値)が得られる。
以下、参考例および具体例をもって、この発明をより
詳細に説明する。
参考例1 下記構造式で示されるポリメチルハイドロジェンシロ
キサン(化合物)0.6g、ポリエチレングリコールモノ
アリルエーテル(化合物)3.51gおよびテトラエチレ
ングリコールジアリルエーテル(化合物)0.137gをト
ルエン40gに溶解し、塩化白金酸のイソプロピルアルコ
ール溶液(3.8×10-3mol/)1.0mlを加えた後、50℃で
48時間反応させた。この反応液を減圧乾燥することによ
り反応生成物を回収し、得られた反応生成物1gをテフロ
ン製シャーレにとり、過塩素酸リチウムのテトラヒドロ
フラン溶液(10wt%)0.5mlを加えよく混合した後、真
空下でテトラヒドロフランを除去し、90℃で3日間真空
乾燥して、厚さ0.4mmの硬化物を得た。この硬化物を直
径10mmに打ち抜いてイオン導電性フィルムを得た。
なお、上記で得られたイオン導電性フィルムを2枚の
白金板で挾持し、周波数1〜1,000,000Hzの交流でイオ
ン導電率を測定したところ、30℃で1.0×10-4S/cm、50
℃で3×10-4S/cmの値が得られた。
また、この膜は良好な強度と柔軟性を有するもので、
種々の形状に加工できる性状を示した。
化合物: 化合物: CH2=CH−CH2−OCH2−CH2−O7.7CH3 化合物: CH2=CH−CH2−OCH2−CH2−O4CH2CH=CH2 参考例2 上記の化合物0.7g、下記の化合物1.77g、化合物
0.33gおよびハイドロキノン0.02gをトルエ32gに溶解
し、ここに3.8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロ
ピルアルコール溶液を0.5ml加えた後、50℃で24時間反
応させた。この反応溶液12.7gに、過塩素酸リチウム0.0
73gをテトラヒドロフラン溶液に加え、充分に混合した
後、減圧乾燥し、さらに90℃で3日間真空乾燥して厚さ
1mmのフィルムを得た。このフィルムの25℃での導電率
を測定したところ1.6×10-5S/cmであった。
化合物: CH2=CH−CH2−OCH2−CH2−O−CH3 化合物: CH2=CHCOOCH2−CH2−O−OCCH=CH2 参考例3 前記化合物0.9g、化合物0.43g、下記化合物1.3
05gおよびハイドロキノン0.02gをトルエン32gに溶解し
3.8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロピルアルコ
ール溶液を0.5ml加え、50℃で24時間反応させた。この
溶液13.43gと過塩素酸リチウム0.111gを溶解したテトラ
ヒドロフラン溶液とを混合して減圧乾燥させた。この後
90℃で24時間真空乾燥を行ないフィルムを得た。30℃で
の導電率を測定したところ1.25×10-5S/cmであった。
化合物: CH2=CH−CH2−O−CH2−CH2−O−CH3 参考例4 前記化合物0.98g、化合物0.948gおよびハイドロ
キノン0.01gをトルエン16gに溶解し、3.8×10-3モル/
の塩化白金酸/イソプロピルアルコール溶液を0.5ml
加え、50℃で24時間反応に付した後、減圧乾燥にてポリ
マーを回収した。このポリマー1gと過塩素酸リチウムを
テトラヒドロフラン溶液に溶解し、80℃の温度で乾燥さ
せた後、さらに5時間加熱してフィルムを得た。このフ
ィルムを90℃で真空乾燥したところイオン導電性のフィ
ルムが得られた。
参考例5 前記化合物0.23g、化合物0.69g、下記化合物1.
0gおよびハイドロキノン0.02gをトルエン32gに溶解し3.
8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロピルアルコー
ル溶液0.5mlを加え、50℃で24時間反応に付した。この
溶液8.83gと過塩素酸リチウムを溶解したテトラヒドロ
フランを混合した後、減圧にて乾燥し、90℃で3日間真
空乾燥したところイオン導電性のフィルムが得られた。
化合物: 参考例6 前記化合物1.0g、化合物0.51g、下記化合物2.5
1gおよびハイドロキノン0.02gをトルエン32gに溶解し3.
8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロピルアルコー
ル溶液0.5mlを加え、50℃で24時間反応に付した。この
溶液8.96gと過塩素酸リチウムを溶解したテトラヒドロ
フランを混合し、減圧乾燥し、90℃で3日間真空乾燥を
行なったところイオン導電性のフィルムが得られた。
化合物: CH2=CHCH2−OC3H6O−CH3 参考例7 前記化合物1.0g、下記化合物3.3g、化合物1.7g
およびハイドロキノン0.04gをトルエン50gに溶解し、塩
化白金酸2.1mgの存在下で80℃で6時間反応に付した。
この溶液9.3gと過塩素酸リチウムを溶解したテトラヒド
ロフランを混合し、減圧乾燥し、90℃で3日間真空乾燥
を行なったところイオン導電性のフィルムが得られた。
化合物: CH2=CHCOOCH2 CH2−OnCH3 (w=300) 化合物: CH2=CHCOOCH2 CH2OnOCCH=CH2 (w=350) 参考例8 前記化合物0.90g、化合物1.30g、下記化合物0.
32gおよびハイドロキノン0.02gをトルエン32gに溶解し
3.8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロピルアルコ
ール溶液を0.5ml加え、50℃で24時間反応に付した。こ
の溶液6.85gと過塩素酸リチウムを溶解したテトラヒド
ロフランを混合し、減圧乾燥し、90℃で3日間真空乾燥
を行なったところイオン導電性のフィルムが得られた。
化合物: CH2−CH2COO−CH=CH2 参考例9 前記化合物0.78g、下記化合物1.135gおよびハイ
ドロキノン0.04gをトルエン32gに溶解し、3.8×10-3
ル/の塩化白金酸/イソプロピルアルコール溶液を0.
5mlを加え、50℃で12時間反応に付した後、下記化合物
1.0gを加え、さらに50℃で24時間反応させた。この溶
液を参考例5と同様の処理をしたところイオン導電性の
フィルムが得られた。
化合物: 化合物: 参考例10 前記化合物0.62g、化合物0.91gおよびハイドロキ
ノン0.02gをトルエン16gに溶解し、3.8×10-3モル/
の塩化白金酸/イソプロピルアルコール溶液を0.5ml加
え、50℃で12時間反応に付した後、前記化合物1.0gを
加え、さらに50℃で24時間反応させた[これを反応液
(A)と称する]。
一方、化合物0.15g、化合物0.1gおよびハイドロ
キノン0.01gをトルエン16gに溶解し、3.8×10-3モル/
の塩化白金酸/イソプロピルアルコール溶液を0.5ml
を加え、50℃で24時間反応させた[これを反応液(B)
と称する]。
上記の反応液(A)と反応液(B)を混合した後、50
℃で24時間反応させた。この溶液を参考例5と同様の処
理したところイオン導電性のフィルムが得られた。
参考例11 前記化合物1.30g、下記化合物2.14g、ジビニルベ
ンゼン0.195gおよびハイドロキノン0.02gをトルエン16g
に溶解し、3.8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロ
ピルアルコール溶液0.5mlを加え、50℃で12時間反応に
付した。この溶液を参考例5と同様の処理をしたところ
イオン導電性のフィルムが得られた。
化合物: CH2=CH CH2OCH2−CH2O−C6H5 参考例12 前記化合物0.50g、下記化合物4.99g、化合物0.
155gおよびハイドロキノン0.02gをトルエン32gに溶解
し、3.8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロピルア
ルコール溶液0.5mlを加え、50℃で48時間反応に付し
た。この溶液を参考例5と同様の処理をしたところイオ
ン導電性のフィルムが得られた。
化合物: CH2=CH CH2OCH2 CH2 nNHC18H37 (n≒10) 化合物: 参考例13 前記化合物0.90g、化合物1.39g、エチレングリコ
ールモノアルリエーテル0.153gおよびハイドロキノン0.
04gを32gのトルエンに溶解し、3.8×10-3モル/の塩
化白金酸/イソプロピルアルコール溶液を0.5ml混合し
た後、50℃で24時間反応させた。この溶液に過塩素酸リ
チウムを溶解したテトラヒドロフランを混合し、真空乾
燥させた後、窒素雰囲気中でヘキサメチレンジイソシア
ネート0.24gとジブチルチンジラウレート数滴を加えよ
く混合し、一日放置した。さらに反応を完結させるため
90℃で2日間真空乾燥したところイオン導電性のフィル
ムが得られた。
参考例14 前記化合物0.90g、化合物1.39g、下記化合物0.
25gおよびハイドロキノン0.04gを32gのトルエンに溶解
し、3.8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロピルア
ルコール溶液を0.5ml混合した後、50℃で24時間反応に
付した。この溶液に過塩素酸リチウムを溶解したテトラ
ヒドロフランを混合し、真空乾燥させた後、エチレンジ
アミンを0.1gを混合し、60℃で5時間反応させたところ
イオン導電性のフィルムが得られた。
化合物: CH2=CH CH2OCH2 CH2OCH2 CH2Cl 参考例15 前記化合物0.90g、化合物1.39g、下記化合物1.
05gおよびハイドロキノン0.02gをトルエン16gに溶解
し、3.8×10-3モル/の塩化白金酸/イソプロピルア
ルコール溶液を0.5ml混合し50℃で24時間反応させた。
この溶液を参考例5と同様の方法で処理したところイオ
ン導電性のフィルムが得られた。
具体例 負極活物質にリチウム、正極活物質にフッ化黒鉛を用
いて、第1図に示されるコイン型電池を作製した。用い
られる各種材料および電池を作製する方法は次のとおり
である。なお、電池作製までの全ての工程はアルゴンガ
ス下で行なった。
a)イオン導電性隔膜(1)としては、前記参考例1で
得られたフィルム(厚さ0.4mm、直径10mm)用いた。
b)正極体(2)の作製 参考例1で得られたイオン導電性硬化物、フッ素黒鉛
およびカーボンを、重量比で各々9.4:46.7:43.9の割合
で混合し、この混合物0.22gを圧力2000kg/cm2で加圧成
形することにより、直径10mm、厚さ約1mmの正極体
(2)を得た。
c)負極体(3)の作製 厚さ0.5mmのリチウムシートを直径10mmに打ち抜いて
作製した。
d)電池の組み立て 外装ケース(5)の電極保持リング(7)内に、上記
で作製した正極体(2)、イオン導電性隔膜(1)およ
び負極体(3)を順次積層して収容し、封口板(4)の
覆った後、外装ケース(5)の開口端部を絶縁リング
(6)を介してかしめて密封することにより、外径15m
m、厚さ3mmのコイン型電池を作製した。
次に、上記で得られた電池に2MΩの負荷抵抗を接続し
て、50℃で放電特性を測定した。その結果を第2図に示
す。
第2図に示されるように、具体例で得られた電池は長
期間に亘って安定した放電特性を示し、その電圧も3.3V
と従来のイオン導電性材料を用いた場合に比べ高い値を
示した。また、この電池は、長期放電中に漏液や破損等
が生じることはなかった。
なお、上記具体例では、イオン導電性隔膜(1)のポ
リマーとして、側鎖にポリエチレンオキシド基を有する
ポリシロキサン架橋硬化体を使用したが、側鎖として、
ポリプロピレンオキシド基を有するものや架橋剤として
ポリシロキサン等を用いたポリシロキサン架橋硬化体を
使用した電池でも同様は結果が得られた。
さらに、上記具体例では電解質として、過塩素酸リチ
ウムを使用したが、チオシアン酸リチウム、チオシアン
酸カリウム、ホウフッ化リチウム等の電解質を用いた電
池にあっても同様な効果が得られた。
<効果> 以上のように、この発明の電池によれば、イオン導電
性材料が、側鎖にオキシアルキレン基またはポリオキシ
アルキレン基を有し、電解質の溶解性に優れたポリシロ
キサン架橋硬化体と電解質とで構成され、固体状態で高
い導電性を有するので漏液等の恐れがない高信頼性かつ
高性能の電池を得ることができる。また、この発明の電
池は非溶剤型であるので、電極反応における電解質イオ
ンの溶媒和、脱溶媒和の過程が発生せず、溶剤型に比べ
て高い電圧を得ることができるという特有の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は、この発明にかかる電池の一実施例を示す断面
概略図、 第2図は、具体例で得られた電池の放電特性を示す図で
ある。 (1)……イオン導電性隔膜、(2)……正極体 (3)……負極体、(4)……封口板 (5)……外装ケース、(6)……絶縁リング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極材料、負極材料およびそれらを隔てる
    イオン導電性材料とで構成される電池において、イオン
    導電性材料が、オキシアルキレン基またはポリオキシア
    ルキレン基を有する有機基を少なくとも側鎖に有するポ
    リシロキサン架橋硬化体と、周期律表第I族または第II
    族の金属イオンを有する電解質とからなることを特徴と
    する電池。
  2. 【請求項2】ポリシロキサン架橋硬化体の架橋部がオキ
    シアルキレン基またはポリオキシアルキレン基を有する
    有機基からなる上記特許請求の範囲第1項記載の電池。
  3. 【請求項3】オキシアルキレン基またはポリオキシアル
    キレン基が(−CH2−CH1−O−)(nは正の整数)で
    ある上記特許請求の範囲第1項または第2項記載の電
    池。
  4. 【請求項4】ポリシロキサン架橋硬化体の架橋部が少な
    くとも2個以上の不飽和基を有する有機化合物と、ポリ
    シロキサン主鎖中の水素化ケイ素基(≡SiH)との付加
    反応によって形成されたものである上記特許請求の範囲
    第1項記載の電池。
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