JPH0619923B2 - イオン型電導性側鎖液晶重合体電解質 - Google Patents

イオン型電導性側鎖液晶重合体電解質

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JPH0619923B2
JPH0619923B2 JP2115306A JP11530690A JPH0619923B2 JP H0619923 B2 JPH0619923 B2 JP H0619923B2 JP 2115306 A JP2115306 A JP 2115306A JP 11530690 A JP11530690 A JP 11530690A JP H0619923 B2 JPH0619923 B2 JP H0619923B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶媒を含まないイオン型電導性側鎖液晶重合体
電解質に関するものであり、アルカリ金属塩と側鎖液晶
重合体よりなる錯体で、該側鎖液晶重合体は液晶単位を
有する単量体をオリゴオキシエチレンスペーサー、例え
ば-(OCH2CH2)m-、m=0−5、により高分子の主幹にグ
ラフトして製造される。
〔従来の技術〕
一般、高エネルギー電池に使用される固形電解質には二
類ある、一つは無機材料で、他の一つは有機材料であ
る。無機材料は一般全て無機塩類であり、無機塩類によ
り固形電解質を作る、より優れた電導性があるが、分解
電圧が低く、電極と電解質間により大きい界面抵抗など
の欠点がある。上記欠点を改善するため、有機材料に換
える試みがある。
最初の試みには、一般ポリエチレンオキシド(以下PEO
と略す)をアルキル金属にドーピングしてなる錯体を主
とする。近年、オリゴオキシエチレン側錯を含む櫛状重
合体とアルカリ金属塩よりなる錯体で重合体電解質を製
造している。これらの櫛状重合体で製造した重合体電解
質は、側鎖に高度のセグメント運動と低いガラス移転温
度(Tg)があるので、電導性が優れている。例えば、
Hallら“Ion conductivity in polysiloxane combpolym
ers with ethylene glycol teeth”Polym.Commum.1986,
27,98;Cowieらの“Ionicconductivity in poly(di-poly
(propylene glycol)itaconate)-salt mixtures”Polyme
r,1987,28,627;及びFishらの“Conductivity of solid
complexes of lithium perchorate with poly{〔ω-met
hoxyhexa(oxyethylene)ethoxy〕methylsiloxane},Makro
mol,Chem.,Rapid Commun.,1986,7,115,にはいずれもL
i塩とオリゴオキシエチレン側鎖を含む櫛状ポリシロキ
サン重合体よりなる固形錯体の電導度を記載している。
Ringsdorf,Finkelmann,Wendorffが1978年にMakromol.Ch
em.1978,179,273の“Polyreactons in or
dered system,14.Model considerations and examples
of enantiotropic liquid crystalline polymers”及び
同誌1978,1792541の“Liquid crystalline p
olymers with biphenyl-moities as mesogenic group”
に初めてスペーサーの概念を紹介した後、非常に多くの
側鎖液晶高分子重合体が合成された分析区別された。但
し大部分のこれらの側鎖液晶高分子重合体にはポリメチ
レン単位-(CH2)n-(n=1−14)を柔軟スペーサーとし
て含んでいて、非常に僅かな部分の側鎖液晶高分子重合
体にオリゴオキシエチレン単位を柔軟スペーサーとして
含んでいる。これらの側鎖液晶高分子重合体の更に詳し
い内容は下記論文を参照されたい: 1. M.Engel,B.Hisgen,R.Keeler,W.Kreuder,B.Reck,H.Ri
ngsdorf,H.W.Schmidt and P.Tschirner,“Synthesis,st
ructure and properties of liquid crystalline polym
ers”,Pure & Appl.Chem.,57,1009(1985). 2. J.M.Rodriguez-Parada and V.Percec,“Poly(vinyl
ether)s and poly(propenyl ether)scontaining mesoge
nic groups:A new class of side-chain liquid-crysta
lline polymers”,J.Polym.Sci.,Polym.Chem.Ed.,24,1
362(1986). 3. V.Percec,J.M.Rodriguez-Parada,and C.Ericsson,
“Synthesis and characterization of liquid crystal
line poly(p-vinylbenyl ether)s”,Polym.Bull.,17,3
47(1987). 4. R.Duran and P.Gramain,“Synthesis and tacticity
characterization of a novel series of liquid crys
talline side chain polymers with oligo(ethylene ox
ide)spacers”,Makaromol.chem.,188,2001(1987). 5. R.Duran and C.Strazielle,“Molecularweights and
solution properties of a series of side-chain liq
uid crystalline polymers with ethylene oxide space
rs”,Macromolecules,20,2853(198
7). 6. R.Duran,P.Gramain,D.Guillon and A.Skoulios,“No
vel liquid crystals from side-chain polymers with
oligoethyleneoxide spacers”,Mol.Cryst.Liq.Crys
t.,Lett.,3,23(1986). 7. S.G.kostromin,V.P.Shibaev and N.A.Plate,“Therm
otropic liquid-crystalline polymers XXVI.Synthesis
of comb-like polrymers wint oxygen containing spa
cers and a study of their pphasetransstions",Liqui
d Crystals,2,195(1987). 8. C.Kim.and H.R.Allcock,“A liquid Crystalline po
ly(organophosphazene)”.Macromolecules,20,1726(19
87). 本発明人の一人である許千樹とV.PersecはJ,Polym.Sc
i.,Polym,Chem.Ed.,1987,25,2909の“Synthesis and Ch
aracterization of Liquid Crystalline Polysiloxanes
Containing Benzyl Ether Mesogens”、及び同誌1989,
27,453,“Synthesis and Characterization of Liquid
Crystalline Polyacrylates and Polymethacrylates Co
ntaining Benzyl Ether and Diphenyl Ethane Based Me
sogens”にベンジルエーテル及びジフェニルエタン類液
晶単位を含むポリシロキサン、ポリメタリル酸エステル
等の高分子重合体を開示した。ベンジルエーテル及びジ
フェニルエタン結合は自由に回転するので、これらの重
合体は立体配置異性体を示す最も簡単な側鎖液晶高分子
を代表する。これらの重合体の相行為は、この類型の液
晶基は側鎖結晶現象の発生を低下させることを示す。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的はオリゴオキシエチレンをスペーサーとし
て含む側鎖液晶ポリシロキサン重合体を主成分とするイ
オン型電導性固形重合体電解質で、これらの側鎖液晶ポ
リシロキサン重合体には低いTg、高いセグメント運動
と液晶に特有の構造規則性があり、金属塩類の溶解度を
増加でき、金属塩類とこれらの側鎖液晶ポリシロキサン
重合体よりなる錯体であり、高いイオン電導性がある非
常に理想なイオン型電導性固形重合体電解質を提供する
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは以上の点に鑑み、アルカリ金属塩と下記化
学式を有する側鎖液晶ポリシロキサン重合体よりなる錯
体から構成されるイオン型電導性側鎖液晶重合体電解質
の開発を重ね、遂に本発明の完成に至った: 上式中、Me=CH3;m=0〜5;x=10%〜100%、y
=0〜90%;およびw=1,000〜15,000。
以下にベンジルエーテル類液晶単位を含む単量体の合成
経路フローチャートを示す。
m=0〜3 IM:m=0;IIM:m=1;IIIM:m=2;IVM:
m=3 または m=0〜3 VM:m=0;VIM:−=1;VIIM:m=2;VIII
M:m=3 フローチャート(1) 次に、2−(メソキシフェニル)−プロパン−1,3−
ジオールの合成経路フローチャートを示す。
フローチャート(2) さらに、次に2,5−ジ置換−1,3−ジオキサン類液
晶単位を含む単量体の合成経路フローチャートを示す。
IXM:m=0;XM:m=1;XIM:m=2;XIIM:
m=3 フローチャート(3) 第1図は、単量体IVMの偏光顕微鏡写真(拡大倍数800
x)であり、その内代表性のスメクチック液晶パターン
はその各方向等方相から25℃まで冷却した時に観察した
ものである。
第2図は、重合体IPをDSCにて加熱と冷却した走査図
(20℃/分)、その内A)は第1次加熱走査曲線で、
B)は第1冷却走査曲線で、C)は第1次加熱走査曲線
で、及びD)は56℃で24時間徐冷した後の第3次加熱走
査曲線である。
第3図は、重合体IVP代表性の偏光顕微鏡写真(拡大倍
数800x)であり、その内スメクチック液晶パターンは2
5℃まで冷却した時に観察したものである。
第4図は、重合体VIIPをDSCにて加熱と冷却した走査図
(20℃/分)、その内A)は第2次加熱走査曲線で、
B)は冷却走査曲線である。
第5図は、重合体VP代表性の偏光顕微鏡写真(拡大倍
数800x)であり、その内スメクチックA focla-conic
fan液晶パターンは100℃まで冷却した時に観察したも
のである。
第6図は、重合体IXPをDSCにて加熱と冷却した走査図
(10℃/分)、その内第6図(A)は211℃24時間徐冷
した、第6図(B)は30℃で10分間徐冷したスメクチッ
ク液晶パターン図である。
第7図は、重合体XPをDSCにて加熱と冷却した走査図
(10℃/分)、その内A)は第2次加熱走査曲線で、
B)は冷却走査曲線である。
第8図は重合体XPの偏光顕微鏡写真であり、その内第
8図(A)は199.9℃で24時間徐冷したbatonnet SA液晶
パターン図(拡大倍数500x)であり、第8図(B)は1
19.2℃まで冷却したスメクチック液晶パターン図(拡大
倍数800x)である。
第9図は重合体XIPの偏光顕微鏡写真であり、そのう
ち第9図(A)は重合体XIP(Mn=4500−5000のポ
リメチルシロキサンを使用)を144で24時間徐冷した後
のbatonnet SA液晶パターン図(拡大倍数500x)であ
り、第9図(B)は重合体XIP(Mn=2270のポリメ
チルシロキサンを使用)を各方向等方相から160.29まで
冷却した時のfocal-conic SA液晶パターン図(拡大倍数
800x)である。
第10図は重合体XIIPの偏光顕微鏡写真であり、その内
スメクチック液晶パターン図(拡大倍数500x)は30℃
で24時間徐冷し観察したものである。
第11図は純液晶重合体(LCPSと略す)とLCPS-LiSO3CF3
錯体を標準化したDSC図で、その内A)は純LCPSで、そ
の他B),C),D),E),F)、とG)曲線はそれ
ぞれLiSO3CF3のエチレン単位に対する化学量比が1/2
0,1/10,1/6,1/4,1/2と1/1であるLCP
S−LiSO3CF3錯体を代表する。
第12図は第11図中の純LCPS偏光顕微鏡写真であり、その
内スメクチック液晶パターン図(拡大倍数500x)は各
方向等方相から82まで冷却した時観察したものである。
第13図はLCPSとLiSO3CF3錯体の偏光顕微鏡写真(拡大倍
数500x)であり、その内第13図(A)はLiSO3CF3のエ
チレン単位に対する化学量比が1/6で、第13図(B)
はLiSO3CF3のエチレン単位に対する化学量比が1/2
で、第13図(C)はLiSO3CF3のエチレン単位に対する化
学量比が1/1である。
第14図は液晶重合体、LiSO3CF3と異なる化学量錯対のX
線回析図で、その内A)は純LiSO3CF3で、H)は純LCPS
で、B),C),D),E),F)、とG)はそれぞれ
LiSO3CF3のエチレン単位に対する化学量比が1/2,1
/4,1/6,1/10,と1/20を代表する。
第15図は異なるLiSO3CF3/オキシエチレン基比値のLiSO
3CF3−LCPS錯体の電導度に対する影響を示す。
第16図は純液晶重合体とLCPS−LiSO3CF3錯体の電導度、
log(σ)VS.1000/Tを示す。そのうちLiSO3CF3/オキ
シエチレン基比値が1/1の場合(●)で示す(曲線
A)、1/2の場合(○)で示す(曲線B)、1/4の
場合(■)で示す(曲線C)、1/6の場合(□)で示
す(曲線D)、1/10の場合(▲)で示す(曲線E)、
1/20の場合(△)で示す(曲線F)、純LCPSの場合
(◆)で示す(曲線G)。
本発明は先ずイオン型電導性側鎖液晶重合体電解質を提
供するにある、それはアルカリ金属塩、例えばLiSO3CF3
と、オリゴオキシエチレンスペーサーと液晶他を含んで
いる例えばベンジルエーテル類と2,5−ジ置換−1,
3−ジオキサン類液晶単位の側鎖液晶重合体よりなる錯
体から製造される。
イオン型電導性側鎖液晶重合体電解質の基本原理はアル
カリ金属塩を高分子相に溶解させ、錯体を形成し、イオ
ンの伝達により電導の効果を達するものである。過去の
研究結果から、イオンの伝達は殆ど無定形相に発生し、
主な推動力は高分子の自由体積と鎖の活動性であること
が証明されているので、高分子の選択に対して下記の原
則がある:(1)この高分子は必ず金属塩類を溶解でき
る、(2)この高分子は必ず無定形相を有する、(3)
ガラス移転温度(Tg)が低いほど、電導性が高い、
(4)柔軟度が高い高分子など、電導性が高い。
本発明が液晶態高分子をイオン型電導性材料として選ん
だ主な理由は、液晶態は固体と液体の間にある物質形態
であり、同時に液体の活動性と固体の規則性がある。そ
れに液体の活動性があるので、イオン間の電導速度を大
幅に増加でき、又一度又は二度空間の規則性があるの
で、チャンネル式の電導作用を形成する。従って、これ
らの高分子と金属塩類よりなる錯体を使用することによ
り、相当高いイオン電導性がある。然し、一般規則正し
い液晶相であるほど、鎖の活動性が低く、塩類の溶解度
が低いほど電導性が低いので、規則性がやや低く、鎖活
動性がより大きい液晶高分子を合成すべきである。
本発明で使用する液晶重合体は液晶単量体をオリゴキシ
エチレンスペーサーで高分子主幹にグラフトした側鎖液
晶重合体であり、その化学式は上記式(I)で示され
る。これら液晶の高分子特性は主に高分子主幹からく
る。そのうち液晶単量体は液晶の特質を表し、スペーサ
ー効率は主に高分子鎖の運動を脱カップリング、液晶が
絡まれないようにする。長いスペーサーにはより優れた
脱カップリング効果があるが、その長さに無制限に増加
することはできない。一般、スペーサーに6個のメチレ
ンを超過した場合、側鎖結晶現象を発生し易いが、本発
明は立体配置異性体現象を有する液晶単位を使用してい
るので、オリゴオキシエチレンスペーサーが例えば-(0-
C-C)m-、m=0−5と甚だ長くても、側鎖結晶現象がな
い。又本発明の液晶重合体中、その柔軟スペーサーはオ
リゴオキシエチレンであり、酸素原子を脂肪族のスペー
サーに導入し、セグメント運動を有効に増加し、ガラス
移転温度(Tg)と均向性温度(Ti)を低下し、且つ
オリゴオキシエチレンはシュウドクラウンエーテルの構
造を形成するので、金属塩の溶解度を増加し、金属塩類
とこれらの側鎖液晶重合体より形成した錯体に理想な電
導性を持たす。
上記側鎖液晶重合体主幹に適用する高分子は、基本的に
は低いガラス移転温度を高い熱安定性を有する重合体で
あり、例えばポリシロキサン重合体等、その数平均分子
量Mnが400−15000間が適切である。
上記本発明の側鎖液晶重合体に使われる立体配置異性体
の液晶単位にはベンジルエーテル類と2,5−ジ置換−
1,3−ジオキサン類などの液晶単位を含み、これら液
晶単位の立体配置異性体現象はより低い粘度値が有るた
めである。
上記側鎖液晶重合体と錯体を形成するに適するアルカリ
金属塩には、LiClO4,LICl,LiBr,NaClO4,KClO4等が
ある、本発明の好ましい実施例には、6−シアノ−2−
ナフチルベンジルエーテル液晶基とオリゴオキシエチレ
ンスペーサーを含む側鎖液晶ポリシロキサンと、異なる
化学量のLiSO3CF3で錯体を形成し、LiSO3CF3/オキシエ
チレン基比値が1/1−1/20の間の場合、全ての錯体
は液晶温度範囲内の電導度、温度依存性があり、アレニ
ウス型特性を示し、その活性化能力は95−53KJmole-1
ある。且つLiSO3CF3/オキシエチレン基比値が1/2よ
り小さい場合、形成した錯体は均一相区域である。
上記本発明の側鎖液晶重合体の合成経路は主に先ず液晶
基を有するアルケン類単量体を合成し、有機金属触媒に
より高分子主幹にグラフトする。アルカリ金属錯体の形
成は上記側鎖液晶重合体とアルカリ金属塩を溶媒に溶解
させ、均一溶液にして、溶媒を蒸発させ、真空にて徐々
に乾燥して得られる。
上記液晶基を有するアルケン類単量体中のベンジルエー
テル液晶単位を含む単量体の合成経路を前期フローチャ
ート(1)に示す。この合成はまずヒドロキシベンズア
ルデヒドをエーテルか反応により異なる長さのオキシエ
チレンを含む柔軟スペーサーと連結し、水素化ホウ素ナ
トリウムによりアルデヒド基をベンシルアルコール基に
還元し、塩素化反応によりクロロベンジル基を形成さ
せ、最後に柔軟スペーサーを含むクロロベンジル基化合
物をp−メトキシフェノール又は6−シアノナフトール
の塩類とエーテル反応させ、ベンジルエーテル液相単位
を含むアルケン類単量体化合物を得た。
2,5−ジ置換−1,3−ジオキサン類液晶単位を含む
アルケン類単量体の合成経路を前記フローチャート
(2)と(3)に示す。そのうちフローチャート(2)
は2−(p−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−
ジオールの合成を示すが、先ず、メトキシフェニル酢酸
を酸化しカルボキシル基をアシッドクロリドにして、エ
タノールを加えエステル化反応を起こし、エチルpメト
キシフェニルアセテートを得る。次にこのエチルpメト
キシフェニルアセテートをナトリウムエトキシドと60℃
にて、ジエチルオキサレートをマロン酸エステル化反応
を行い、175℃,20mmHg減圧下、CO分子を除去し、ジ
エチル2−(p−メトキシフェニル)マロネートを得
て、水素化アルミニウムリチウムで還元し、2−(p−
メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオールを得
る。フローチャート(3)は2,5−ジ置換−1,3−
ジオキサン類液晶単量体の合成フローチャートであり、
そのうち2−(p−メトキシフェニル)−プロパン−
1,3−ジオールを異なる長さのオキシエチレンを含む
柔軟スペーサーのアルデヒド類と、酸性条件で接触環化
反応を行い、2,5−ジ置換−1,3−ジオキサン単量
体を得る。反応はこの条件でシスとトランス異性体を生
成するので、反応は熱力学条件下一般はトランス異性体
を主な生成物とし、且つトランス異性体のみ液晶の特性
がある。シスはトランス異性体より溶解度が高いので、
二種の異性体を再結晶方法で分離することができる。
次に実施例を挙げて説明をするが、本発明の範囲を制限
するものではない。
下記実施例の全ての薬品はMerck.Aldrich又はJansssen
社から購入し、純化しないで、直接使用する。ポリメチ
ルシロキサン(PS122 Mn=4500−5000;PS120 Mn=227
0)はPetrach SYstems社から購入した。
溶媒はMerck又はFisher社から購入した。無水エーテ
ル、テトラフナン(THF)とn−ヘキサンはナトリウム又
はカリウムの金属粒と窒素下、加熱還流させ、指示剤と
してベンゾフェノンを加え、乾燥後蒸留し直ちに使用す
る。無水ベンゼン、トルエン、エタノールはナトリウム
と窒素下、加熱還流させ、蒸留して得る。無水ジクロロ
メタン、クロロホルムとアセトニトリルを塩化カルシウ
ムで窒素下、数時間還流脱水させ、蒸留して得る。
実験計器と測定の方法は次の通りである。
(1)溶点測定器はFargo,MP-1D型溶点測定器を使用し
た。
(2)IRはPERKIN ELEMER,842型IRを使用した。固
体化合物はシュウ化カリウム粉と混合し錠剤とした。液
体化合物は塩化ナトリウム塩をフイルムに挟み測定し
た、スペクトラムの単位はcm-1である。
(3)NMRはJEOL,JNM-FX100型(FT-100MHz)NMRを使用
した。特に注した以外は全てクロロホルム−dを溶液
とした、化学シフト単位はppmで、カップリング係数単
位はHzで、テトラメチルシランγ=0.00ppmを内部標準
とした。s,d,t,q,mはそれぞれ一重線、二重
線、三重線、四重線、多重線を、brは広い幅を示す。
(4)微分走査カロリメータDSCはDupont,910型DSCと21
00型コンピューター/サーマルアナライザーを使用し、
別にメカニカルクーリングアクセサリと液体窒素クーリ
ングアクセサリ冷却系統を使用する。温度はInで校正
し、5−10mgサンプリングし、加熱又は冷却走査速度は
10℃/分と20℃/分である。測定サンプルの相移転温度
は最大値のエンタルピー(ΔH)とエントロピイー(Δ
S)を取り、重合体も最大屈曲点を取りガラス移転温度
(Tg)とした。
(5)偏光顕微鏡はNikonn,Microphot-FX型光学顕微鏡
を使用し、拡大倍率は40−800である。別にMettler,FP8
2型加熱器とMettler,FP80型温度制御器を使用した。
(6)回転蒸発器はEYELA,N-1型減圧濃縮器を使用し
た。
(7)TLCはMerck,5735DC Silica gel 60F254型プラス
チックフイルムを使用した。快速クロマトグラフィはMe
rck,7734 Kieselgel 60(70-230mesh)型シリカゲルを使
用し、溶媒は重量により溶離し、各瓶に収集し、TLCを
UV(UVGL−25型)又は沃素で呈色し収集範囲を検定し
た。
(8)インピダンス測定器はHewlett-Packard,4192A im
ped-ance analyzerを使用した。液晶重合体をリチウム
塩錯体を両アルミニウム電極板間に置き、周囲をテフロ
ン環で錯体の流動流出を防止する。サンプルをオーブン
にて約30分定温保持し、電流周波数が5Hz−13MHzに
て、電導G値(S1-)を測定した。
(9)X線回析器は島津XD−5型X線回析器を使用し
た。サンプルを室温にて、Cu−K輻射線が30KV,20m
A,4゜/分で、5−40゜の条件で結晶の形態を測定し
た。
〔実施例〕
実施例1(ベンジルエーテル液晶単位を含む側鎖液晶ポ
リシロキサン) (1)ベンジルエーテル液晶単体の合成 ベンジルエーテルを液晶基に含む単量体の合成フローチ
ャートは前記フローチャート(1)の通りである。その
うち p−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンズアルデヒド
(1)の合成 p−〔2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ〕ベン
ズアルデヒド(2)の合成 p−〔2−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキ
シ)エトキシ〕ベンズアルデヒド(3)の合成 化合物2の合成を例とすると、100mlのアルコールを250
mlの円底フラスコに置き、ナトリウム(4.26g,0.20モ
ル)加え、ナトリウムが完全に溶けた後、p−ヒドロキ
シベンズアルデヒド(24,51g,0.20モル)加え、直に
に回転蒸発器に移し、エタノールを完全に蒸発させる。
次に150mlのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)加え、ナ
トリウム塩を溶解し、2−(2−クロロエトキシ)エタ
ノール(25g,0.20モル)加え、得られた溶液を窒素下
110℃で24時間加熱還流する。冷却後、NMPを減圧蒸
発させる。残留物を酢酸エチル200mlに溶解し、重炭酸
ソーダ水(2%,20ml)、水(20ml)と飽和食塩水(20
ml)で洗い、乾燥(無水硫酸マグネシウム)、濾過、濃
縮し、油状生成物30gを得た、これを減圧下蒸留純化す
ることにより、26.8gの無色油状生成物2(71%,145
℃/4mmHg)を得た。1H-NMR(CDDL3,TMS,δ,pp
m):2.62(br, 1H, -OH)、3.81−4.25(m, 8H, -(O-CH 2-
CH 2)-2)、7.10と7.83(q,4芳香族プロトン),9.86(s, 1
H, -CHO)。
p−アリルオキシベンズアルデヒド(4)の合成 100mlの90%のエタノールを250mlの円底フラスコに置
き、水酸化カリウム(5.60g,0.10モル)と沃化カリ
(0.12g)加え、溶けた後、p−ヒドロキシベンズアル
デヒド(12.21g,0.10モル)加える。得られた溶液を
昇温にて還流した後、徐々にブロムプロペン(24.26
g,0.20モル)を滴下し、24時間反応する。冷却後、回
転蒸発器でエタノールを蒸発させ、酢酸エチル(3×60
ml)で抽出する。有機層を重炭酸ソーダ水(2%,20m
l)、水(20ml)と飽和食塩水(20ml)で洗い、乾燥、
濾過、濃縮し、残留物を減圧下蒸留純化すると13.6gの
無色油状生成物4(84%,106℃/4mmHg)を得た。1H-
NMR(CDCl3, TMS,δ,ppm):4.26(d, 2, -CH 2-)、5.05
と5.37(m, 3H, -CH=CH 2)、7.01と7.81(q,4芳香族プロ
トン),9.86(s, 1H, -CHO)。
p−(2−アリルオキシエトキシ)ベンズアルデヒド
(5)の合成 p−〔2−(2−アリルオキシエトキシ)エトキシ〕ベ
ンズアルデヒド(6)の合成 p−〔2−(2−(2−アリルオキシエトキシ)エトキ
シ)エトキシ〕ベンズアルデヒド(7)の合成 化合物6の合成を例とすると、水素化ナトリウム(3.03
g,0.12モル、又は3.83gの80%水素化ナトリウム/パ
ラフィンオイルをn−ヘキサンで洗ったもの)を150ml
のTHFを250mlの円底フラスコに置き、0℃、窒素下徐々
に出発物2(26.8g,0.128モル)滴下し、半時間撹拌
した後、ブロムプロペン(23.16g,0.191モル)を加
え、得られた溶液を室温にて3時間反応した後、塩酸水
溶液(5%,100mlを加え、水(20ml)と飽和食塩水(2
0ml)で洗い、乾燥、濾過、濃縮し、油状生成物24gを
得て、減圧下蒸留純化すると20gの無色油状生成物6
(63%,136℃/7mmHg)を得た。1H-NMR(CDCl3,TM
S,δ,ppm):3.56−4.27(m, 10H, -CH 2-(O-CH 2-CH 2)
-2)、5.23と5.78(m, 3H, -CH=CH 2)、7.05と7.77(q,4
芳香族プロトン),9.86(s, 1H, -CHO)。
p−アリルオキシベンジルアルコール(8)の合成 p−(2−アリルオキシエトキシ)ベンジルアルコール
(9)の合成 p−(2−(2−アリルオキシエトキシ)エトキシ〕ベ
ンジルアルコール(10)の合成 p−〔2−(2−(2−アリルオキシエトキシ)エトキ
シ)エトキシ〕ベンンジルアルコール(11)の合成 化合物10の合成を例とすると、水素化硼素ナトリウム
(1.7g,0.045モル)を10mlの0.45N水酸化ナトリウム
水溶液に溶解し、水素化硼素ナトリウム水溶液にする。
出発物6(9.3g,0.037モル)を100mlの円底フラスコ
に置き、室温にて徐々に予め配合した水素化硼素ナトリ
ウム水溶液を滴下し、40℃にて1時間撹拌した後回転蒸
発器でメタノールを蒸発させ、塩酸水溶液で酸化し、酢
酸エチル(3×60ml)で抽出する。有機層を重炭酸ソー
ダ水(2%,20ml)、水(20ml)と飽和食塩水(20ml)
で洗い、乾燥、濾過、濃縮し、シリカゲルの快速クロマ
トグラフィ(酢酸エチル/n−ヘキサン、1:2)で分
離すると、7.57gの無色液体生成物10(81%)を得た。
1H-NMR(CDCl3,TMS,δ,ppm):2.18(br, 1H, -OH),
3.54−4.16(m, 10H, -CH 2-(O-CH 2-CH 2-)2),4.56(s, 2H,
Ph-CH 2), 5.32および5.78(m, 3H, -CH=CH 2)、6.91お
よび7.20q(,芳香族プロトン)。
p−アリルオキシベンジルクロリド(12)の合成 p−(2−アリルオキシエトキシ)ベンジルクロリド
(13)の合成 p−〔2−(2−(アリルオキシエトキシ)エトキシ〕
ベンジルクロリド(14)の合成 p−〔2−(2−(2−アリルオキシエトキシ)エトキ
シ)エトキシ〕ベンンジルクロリド(15)の合成 化合物14の合成を例とすると、出発物10(7.57g,0.30
モル)を100mlのジクロロメタンに溶解し、室温にて徐
々にチオニルクロリド(2.63g,0.036モル)を滴下し
する。得られた溶液を38℃に温めて1時間還流した後、
水20ml加えてチオニルクロリドを破壊し、有機層を重炭
酸ソーダ水(2%,20ml)、水(20ml)と飽和食塩水
(20ml)で洗い、乾燥、濾過、濃縮し、シリカゲルの快
速クロマトグラフィ(酢酸エチル/n−ヘキサン、1:
3)で分離すると、6.25gの無色液体生成物14(80%)
を得た。1H-NMR(CDCl3,TMS,δ,ppm):3.55−4.19
(m, 10H, -CH 2-(O-CH 2-CH 2-)2),4.55(s, 2H, Ph-CH 2),
5.23および5.78(m, 3H, -CH=CH 2)、6.92および7.25
q(,4芳香族プロトン)。
6−シアノ−2−ナフトール(16)の合成 6−ブロモ−2−ナフトール(5g,0.022モル)を25m
lのNMPに溶解し、青化第1鋼(2.73g,0.030モル)を
加え、得られた溶液を窒素下200℃で1.5時間加熱還流す
る。冷却後、塩化鉄5.9g、塩酸3.18mlと水91mlの混合
液にあけ、60℃にて半時間撹拌し、エーテル(3×100m
l)で抽出する。有機層を活性炭で脱色し、乾燥、濃縮
し、水で再結晶すると2.04gの白色固体16(54%)を得
た。1H-NMR(CDCl3,TMS,δ,ppm):5.60(s,1
H,−OH), 7.10−8.07(m,6芳香族プロトン)。
p−メトキシフェニルp−アルリオキシベンジルエーテ
ル(IM)の合成 p−メトキシフェニルp−(2−アリルオキシエトキ
シ)ベンジルエーテル(IIM)の合成 p−メトキシフェニルp−〔2−(2−アリルオキシエ
トキシ)エトキシ〕ベンジルエーテル(IIIM)の合成 p−メトキシフェニルp−〔2−(2−(2−アリルオ
キシエトキシ)エトキシ)エトキシ〕ベンジルエーテル
(IVM)の合成 6−シアノ−2−ナフチールp−アリルオキシベンジル
エーテル(VM)の合成 6−シアノ−2−ナフチールp−(2−アリルオキシエ
トキシ)ベンジルエーテル(VIM)の合成6−シアノ−
2−ナフチールp−〔2−(2−アリルオキシエトキ
シ)エトキシ〕ベンジルエーテル(VIIM)の合成 6−シアノ−2−ナフチールp−〔2−(2−(2−ア
リルオキシエトキシ)エトキシ)エトキシ〕ベンジルエ
ーテル(VIIIM)の合成 単量体の合成:エーテル化反応の合成方法は上記に工程
と同じである。単量体IIIMの合成を例とすると、50ml
のエタノールを250mlの円底フラスコに置き、ナトリウ
ム(0.35g,0.015モル)加え、ナトリウムが完全に溶
けた後、p−メトキシフェノール(1.91g,0.015モ
ル)を加え、直ちに回転蒸発器に移し、エタノールを完
全に蒸発させる。次に50ml NMP加え、塩を溶解し、出発
物14(4.14g,0.015モル)加え、得られた溶液を窒素
下110℃で24時間加熱還流する。冷却後、NMPを減圧蒸発
させる。残留物を酢酸エチル200mlに溶解し、苛性酸ソ
ーダ水(5%,2×40ml)、水(20ml)と飽和食塩水
(20ml)で洗い、乾燥、濾過、濃縮し、メタノールで再
結晶すると白色固体生成物IIIM4.0g(73%)を得た。
表1は合成単量体の化学シフトである。
上記単量体の合成工程で得られた全ての化合物はいずれ
も減圧分留、再結晶又は快速クロマトグラフィで純化
し、全ての反応工程はいずれも非常に高い収率が得ら
れ、TLCとNMRでその純度と構造を証明した。表2は8種
の単量体の熱移転温度を熱力学常数である。単量体IM
とVIMに二つの熱移転温度がある外、全ての単量体は一
つ熱移転温度がある。第1図は単量体VIMの代表性スメ
クチック液晶パターン図である。
(2)側鎖液晶ポリシロオキサンの合成 ジシクロペンタジエニル白金(II)クロリド (17)触媒の合成 白金含有触媒は上記M.Engel, B.Hisgen, R.Keller, B.R
eck, H.Ringdorf, H.W.Schmidt & P.TschirenrらがPure
& Appl.Chem., 1985,57,1009に発表した論文の文法を
参考に合成した。
ベンジルエーテル類液晶基の有する側鎖型液晶ポリメチ
レンシロオキサンの一般合成工程は次の通りである:ア
ルケニル基を含む単量体(1グラム、1.1当量のメチル
シロキサン類Si−Hに相当する)を100mlのトルエン
の溶解し、更に適量のポリメチレンシロオキサン(Mn
=4500−5000)を加え、窒素下で110℃に加熱し、100μ
lの白金触媒(17)を含むジシクロロメタン溶液(1mg
/ml)を加えた。得られた溶液を110℃、窒素下にて24
時間加熱還流し、完全に反応するまで1Rでトレースし
た後、大量のメタノールにあけ、重合体を沈澱、分離さ
せる。次に重合体をクロロホルムに溶解し、又メタノー
ルに沈澱させ、数回繰り返し純化して、最後に得られた
重合体を減圧乾燥する。
上記側鎖型液晶ポリシロオキサンの合成工程により得ら
れた重合体の収率はいずれも80%以上である。得られた
側鎖液晶重合体をDSCと偏光顕微鏡で液晶相と熱性質を
測定し、8種の液晶重合体の熱移転温度と熱力学常数を
表3に記入し、全ての重合体はいずれもスメクチック液
晶相を示す。
第2図は重合体IPをDSCにて加熱と冷却した走査図
で、第1次加熱走査の時、ガラス移転温度(Tg)は41
℃に現れ、次に液晶相があり、等方性温度は61℃にある
が、Ti5−10℃より高い温度で冷却走査した場合、只
一つのTgしかなく、且つ第2次加熱走査も只一つのT
gしかない。この現象はベンジルエーテルを含む液晶基
は柔軟で、C−O結合を軸として自由に回転でき、多種
の異なる立体配置異性体を生成するためであろう。尚そ
の柔軟スペーサーが短く、アンチのような最も安定な立
体配置異性体を生成することができない。然し、もしこ
の重合体をTg−10−20℃より高い温度で一定の時間徐
冷すると、アンチの立体配置異性体がある程度回復す
る。曲線Dはこの重合体を56℃で24時間徐冷した後の第
2次加熱走査図である。この現象も前述の下記論文より
立証される:本発明人に一人である許千樹とV.Persecが
は発表した“Synthesis and Characterization of Liqu
id Crystalline Polyacrylates and Polymethacrylates
Containing Benzyl Ether and Diphenyl Ethane Based
Mesogens”。
重合体IIPとIIIPはいずれもモノトロピー液晶重合体
であり、加熱走査でいずれも二つの液晶相が現れるが、
冷却走査では一つの液晶相しか現れない。重合体IVPで
は互変液晶重合体を示す、即ち加熱と冷却走査でいずれ
も一つの液晶相とTgを示す。重合体IP−IVPはいず
れもスメクチック液晶であることが偏光顕微鏡図パター
ンとΔHより分かる第3図は重合体IVP代表性の偏光顕
微鏡図である。
重合体VP−VIIIPはいずれも互変液晶重合体である。
第4図は重合体VIIPのDSC図、加熱と冷却走査はいずれ
も一つの液晶相とTgしかない。第5図はVPの偏光顕
微鏡図パターンであり、focal-conic textureは典型的
スメクチックA,S液晶相を示す。
表4は側鎖液晶ポリメチルシロキサンのオリゴオキシエ
チレン単位とポリメチレン単位の異なる柔軟スペーサー
を含んだ比較表である。これらの熱移転温度により、柔
軟スペーサーに酸素原子を導入すると、側鎖液晶重合体
のガラス移転温度(Tg)と等方性温度(Ti)を低下
できることが分かる。その結果形成した液晶相は主に柔
軟スペーサーの長さを液晶基の影響を受け、柔軟スペー
サーの性質とは関係がないことを示す。
本実施例に合成した側鎖液晶重合体はいずれも液晶相を
示し、オリゴオキシエチレン単位が-(O-C-C)n-,h=0
−3と非常に長いが、側鎖結晶現象がない、その原因は
この液晶基に立体配置異性体現象がある。一方柔軟スペ
ーサーの性質は側鎖液晶重合体にて重要な役目を果たし
ている、もし酸素原子を柔軟スペーサーに導入したら、
ガラス移転温度(Tg)と等方性温度(Ti)を低下で
き、より長いオキシエチレン単位柔軟スペーサーもより
低いTgを示し、主鎖の側鎖に対する牽制が小さいこと
を示す、又Tiもオキシエチレン単位の増加により低下
する。
実施例2(2,5−ジ置換−1,3−ジオキサン類液晶
単位を含む側鎖液晶ポリシロキサン) (1)2,5−ジ置換−1,3−ジオキサン類液晶単量
体の合成 2,5−ジ置換−1,3−ジオキサン類液晶単位を液晶
基に含む単量体の合成は、上記フローチャート(2)と
(3)の通りである。
フロチャート(2)は2−(p−メトキシフェニル)プ
ロパン−1,3−ジオールの合成フローチャートであ
る。そのうちエチルp−メトキシフェニルアセテート
(18)の合成 p−メトキシフェニル酢酸(83.09g,0.5モル)を240m
lのジクロロメタンに溶解し、室温にて徐々にチオニル
クロリド(43.5g,0.56モル)を滴下する。得られた溶
液を38℃に温めて3時間還流した後、徐々に無水エタノ
ール(100ml,2.2モル)を滴下し、室温にて1時間反応
させ、飽和塩化アンモニュム水20ml加えて、酢酸エチル
(3×100ml)で抽出し、有機層を重炭酸ソーダ水(2
%,20ml)、水(20ml)と飽和食塩水(20ml)で洗い、
乾燥、濾過、濃縮すると、油状生成物87.2gを得て、減
圧下蒸留純化すると、86.66gの無色液体生成物18(89
%,84℃/1mmHg)を得た。1H-NMR(CDCl3,TMS,δ,
ppm):1.25(t, 3H, -CH2-CH 3),3.55(s, 2H, ph-CH 2),
3.79(s, 3H, -O-CH 3),4.14(q, 2H, -O-CH 2-CH3),6.85お
よび7.20(q,4芳香族プロトン)。
ジエチル2−p−メトキシフェニルマロネート(19)の
合成 250mlのメタノールを500mlの円底フラスコに置き、ナト
リウム(10.50g,0.46モル)加え、ナトリウムが完全
に溶けた後、60℃に保持し、炭酸カリで乾燥蒸留化した
ジエチルオキサレート(66.73g,0.46モル)を加え、
直ちに出発物18(88.66g,0.46モル)加える。得られた
溶液を500mlのビーカーに一あけ、10−20分撹拌し、固
体を沈澱させ、100mlのエーテルを加え、冷却濾過す
る。得られた固体に225ml硫酸の26ml水溶液にあけ、有
機相を分離し、水相をエーテル(2×200ml)で抽出す
る。有機層を合併し、重炭酸ソーダ水(2%,20ml)、
水(20ml)と飽和食塩水(20ml)で洗い、乾燥、濾過、
濃縮し、油状生成物を得た。これを175℃、20mmHg減圧
下蒸留することにより、104gの無色液体生成物19(85
%,129℃/5mmHg)を得た。1H-NMR(CDCl3,TMS,
δ,ppm):1.26(t, 6H, -CH2-CH 3), 3.79(s, 3H, -O-C
H 3), 4.20(q, 4H, -O-CH 2-CH3), 4.55(s, 1H, ph-CH-),
6.87および7.32(q,4芳香プロトン)。
2−(p−メトキシフェニル)プロパン−1,3−ジオ
ール(20)の合成 出発物19(26.85g,0.10モル)を含むエーテル50ml溶液
を水素化アルミニウムリチウム(5.75g,0.15モル)を
含むエーテル150m懸濁液に徐々に滴下し、得られた溶
液を40で24時間撹拌した。氷冷却下徐々に酢酸エチル15
ml滴下し、過量の水素化アルミニウムリチウムを破壊
し、200mlの塩酸(HCl/水、1:2)を加え、1時間撹
拌し、有機層を分離し、水相をエーテル(2×200ml)
で抽出する。有機層を合併し、重炭酸ソーダ水(2%,
20ml)、水(20ml)と飽和食塩水(20ml)で洗い、乾
燥、濾過し、残留物をベンゼンから再結晶すると、12g
の純生成物20(66%)を得た。1H-NMR(CDCl3,TMS,
δ,ppm):2.17(s, 2H, -OH), 3.08(m, 1H, PhCH), 6.
82および7.13(q,4芳香族プロトン)。
単量体の合成 1,3−ジオキサン類液晶単位を液晶基に含む単量体の
合成はフローチャート(1)の通りである。
2−(p−アリルオキシフェニル)−5−(p−メトキ
シベンジル)−1,3−ジオキサン(IXM)の合成 2−〔p−(2−アリルオキシエトキシ)フェニル〕−
5−(p−メトキシベンジル)−1,3−ジオキサン
(XM)の合成 2−〔p−(2−(2−アリルオキシエトキシ)エトキ
シ)フェニル〕−5−(p−メトキシベンジル)−1,
3−ジオキサン(XIM)の合成 2−〔p−(2−(2−(2−アリルオキシエトキシ)
エトキシ)エトキシ)フェニル〕−5−(p−メトキシ
ベンジル)−1,3−ジオキサン(XIIM)の合成 化合物XIMの合成を例とする、100mlのベンゼンを250
mlの円底フラスコに置き、出発物6(6.88g,0.028モ
ル)とジオール20(5.01g,0.028モル)に加え、触媒
量のp−トルエンスルホン酸0.28gを加え、Dean-Strak
トラップに504mgの水を収集するまで加熱還流反応す
る。冷却後、重炭酸ソーダ水(2%,20ml)、水(20m
l)と飽和食塩水(20ml)で洗い、乾燥、濾過、濃縮
し、残留物をベンゼン/n−ヘキサン、1:5で再結晶
すると、7.74gの色色固体生成物XIM(62%)、IXM
(72%)、XM(68%)、XIIM(51%)を得た。表5
は合成単量体の化学シフトである。
上記合成工程で得られた全ての化合物を減圧分留、再結
晶を純化の方法とすると、全ての反応工程はいずれも非
常に高い収率が得られ、TLCとNMRでその純度と構造を証
明した。表6には合成した単量体の熱移転温度を熱力学
常数(ΔHとΔS)を示す。全ての単量体はネマチック
液晶相を示す。
(2)側鎖液晶ポリシロオキサンの合成 1,3−ジオキサン類液晶基を有する側鎖液晶ポリメチ
ルシロオキサンの合成一般工程はフローチャート(3)
の通りである。合成の方法は前記実施例1(2)の側鎖
液晶ポリシロオキサンの合成と同じである。
得られた側鎖液晶重合体をDSCと偏光顕微鏡で液晶相と
熱性質を測定し、重合体の熱移転温度と熱力学常数を表
7に記入し、全ての重合体はいずれもスメクチック液晶
相を示す。重合体IXPは互変液晶重合体を示すが、繰り
返し走査した後、液晶相は只少量の回復しかない。第6
図Aは211.1℃24時間徐冷した時、第6図Bは30℃で示
すスメクチック液晶相パターン図である。
重合体XP,XIP,XIIPは全て二つの互変液晶相が
ある。第7図は重合体XPをDSCにて加熱と冷却した走
査図で、一つのTgと二つの液晶相がある。第8図Aは
199.9℃でのbatonnet SA液晶相を示す。119.2℃まで冷
却した場合、別のスメクチック液晶相パターン図を示す
(第8図B)。
第9図Aは重合体XIP体のbatonnet SA液晶相を示
す。この実施例でも別の分子量が低い側鎖液晶重合体
(ポリメチルヒドロキシオキサンMn=2270)合成重合
体XIPを使用し、表7より低分子量重合体にはより低
いTgと相移転温度があることが分かる。第9図Bは典
型なfocal-conic SA液晶相パターン図であり、低分子量
が液晶相の生成を促進することを示す。
C.S.Hsu,et al.,J.Polym.Sci.,Polym.Chem.,25,2425(19
87). 第10図は重合体XIIP体の液晶相パターン図である。表
7中重合体XIIP体と2Bは側鎖液晶重合体でオリゴオ
キシエチレン単位とポリメチルシロキサンの異なるを含
んだ柔軟スペーサーの比較である。これらの熱移転温度
より、柔軟スペーサーに酸素原子を導入すると側鎖液晶
重合体のガラス移転温度と等方性温度を低下できること
を更に証明する。
本実施例には2−置換−プロパン−1,3−ジオールと
異なる数のオキシエチレンを含むベンズアルデヒドを酸
性条件にて、環化反応を行い、数回の再結晶によりトラ
ンス2,5−ジ置換−1,3−ジオキサン類の液晶単量
体の合成に成功した、全ての単量体はネマチック液晶相
である。然し、単量体をヒドロシラン化反応により側鎖
液晶重合体にすると、偏光顕微鏡で全てスメクチック液
晶相を示す、これは重合体効果である。且つ合成した側
鎖液晶重合体には長い柔軟スペーサーがあっても側鎖結
晶の現象がない。その原因はベンジルエーテル類の液晶
重合体と同じで、この液晶基に立体配置異性体の現象が
ある為である。柔軟スペーサーに酸素原子を導入すると
側鎖液晶重合体のガラス移転温度と等方性温度を共に低
下できる。実施例3(Li金属塩と側鎖液晶重合体より
生成する錯体の製造) (1)LiSO3CF3の製造 水酸化リチウム(LiOH・H2O,4.01g,0.10モル)の水
溶液にトリフロロメチルスルホン酸(15.01g,0.10モ
ル)に滴下し、得られた溶液を回転蒸発器に移し、水を
蒸発させる。残留物をアセトニトリル/トルエンで再結
晶し、得られたトリフロロメチルスルホン酸リチウムを
140で24時間真空乾燥する。
(2)側鎖液晶重合体の合成 Mn=2270のポリメチルシロキサン(Petrach System社
製造のPS120)を使用し、前記実施例1のVIIPの側鎖液
晶重合体を合成する、詳しい合成の方法は前記実施例1
を参考されたい。
(3)錯体の製造 上記側鎖液晶重合体とそれぞれ異なる化学量的LiSO3CF3
塩をアセトニトリルに溶解し、均一に溶液にして、アセ
トニトリルを蒸発させ、60℃で数日真空乾燥すると重合
体−塩錯体を得た。
第13図は純液晶重合体(LCPSと略す、曲線A)とLCPS-L
iSO3CF3錯体(曲線B−G)標準化したDSC図である。純
液晶重合体は26℃にガラス移転温度(Tg)があり、直
ちに液晶相が続き、等方性温度(Ti)は87℃にある。
第12図は代表性focal-conic fan SA液晶相の偏光顕微鏡
パターン図である。もしリチウム塩を液晶重合体に加え
錯体のTgとTiの変化をきたし、LCPS-LiSO3CF3錯体
中のLiSO3CF3とLCPS中のオキシエチレン基の比例を1/
6より小さい場合、Tg値はほぼ一定値である。然しこ
の比例が1/6より大きい場合、錯体Tgは段々上昇
し、且つその移転曲線が広くなる。これは錯体中の塩類
含有量が充分多い場合、リチウム塩と側鎖のオキシエチ
レン基より生じた錯体の現象により、重合体の側鎖がよ
り固くなったか架橋現象によるものである。そしてその
Tiと等方性値(ΔHi)はLiSO3CF3の錯体中の増加に
より低下する、その原因は遊離液晶区域も塩類含有量の
増加により低下するからである。第13図(B)は曲線G
はLiSO3CF3とオキシエチレン基の比例が1/1の場合、
液晶区域は殆ど消失することを示す。
第13図(A)はLiSO3CF3とオキシエチレン基の比例が1
/6の時の錯体で、偏光顕微鏡においてより大きい液晶
区域(ドメイン)があることを示す。第13図(B)はLi
SO3CF3とオキシエチレン基の比例が1/2の時、ただ非
常に小さい液晶区域が存在することを示す。第13図
(C)はLiSO3CF3とオキシエチレン基の比例が1/1の
時、殆ど液晶区域がないことを示す。これらの偏光顕微
鏡パターン図とDSCと結果を相当一致している。
第14図は液晶重合体、LiSO3CF3と異なる化学量錯体のX
線回析図である。図中の純液晶重合体(曲線H)は只2
Θ=21゜に大きい無定形区吸収錯体で、偏光顕微鏡にお
いてより大きい液晶区域があることを示す。そのスメク
チック液晶相の回析吸収帯は出現していない。これはス
メクチック液晶相の回析角度は5゜以下で、この値は使
用した計器の走査範囲を超過したからである。LCPS-LiS
O3CF3錯体中のLiSO3CF3とオキシエチレン基の比例が1
/2より小さい場合(曲線B−G)、全ての錯体回析図
も全て無定形区吸収図を示すだけである。この結果をリ
チウム塩は重合体相に完全溶解することを示す。然しLi
SO3CF3とオキシエチレン基の比例が1/1より小さい
(曲線H)、2Θ=17.8゜、19.8゜と24.7゜の三つの回
析吸収峰が得られる、これはLiSO3CF3錯体と析出したLi
SO3CF3より得た回析吸収図であろう。この結果もLCPS-L
iSO3CF3錯体中のLiSO3CF3とオキシエチレン基の比例が
1/2の場合、生成した錯体は均一区域であることを支
持している。
第15図は温度が324゜Kで、LCPS-LiSO3CF3錯体中のLiSO3
CF3とオキシエチレン基の比例が0,1/20,1/10,
1/6,1/2,1/1の場合の電導度を示す。得られ
た電導度値はLiSO3CF3とオキシエチレン基の比例の増加
により、段々大きくなる。
第16図は純液晶重合体とLCPS-LiSO3CF3錯体の電導度の
温度に連れての変化を示し、電導(σ)の対数対絶対温
度の逆数の作図である。図中の純液晶重合体は、301゜K
−359゜Kの全区の電導度は基本上常数である。これは重
合体中の不純物の電導度に対する影響を無視してよいこ
とを示す。錯対中のLiSO3CF3とオキシエチレン基の比例
が1/1の場合の電導度値は、温度が301゜Kの時の値は
4.8×10-6Scm-1であり、359゜Kの時の値は1.5×10-4
cm-1である。又LiSO3CF3とオキシエチレン基の比例が1
/20の電導度値で、温度が301゜Kの時の値が6.0×10-9
Scm-1で、359゜Kの時の値が1.6×10-6Scm-1で得られ
た図は全て直線である、これはこの液晶錯体の電導度が
アレニウス型特性に符号し、結果として液晶重合体の行
為による。表8は全ての液晶錯体の活性化能値であり、
結果として、活性化能はリチウム塩の含有量の増加によ
り減少することを示す。LiSO3CF3とオキシエチレン基の
比例が1/2の場合、最小活性化能値は53JKモル-1であ
る。
6−シアノ−2−ナフチルベンジルエーテル液晶基とオ
リゴエチレン基柔軟スペーサーを有する側鎖液晶重合体
とLiSO3CF3よりなる錯体を重合体電解質に利用すると、
錯体中のLiSO3CF3とオキシエチレン基の比例が1/1の
時に最大の電導度値がある。全ての錯体の電導度は温度
依存性があり、アレニウス型特性に符合している。研究
中の側鎖液晶重合体に含むオキシエチレン基の比例は甚
だ低いが、生成した錯体とオリゴエチレン基側鎖を含む
櫛状重合体からなる錯体とは、電導度が非常に近い。こ
の結果はこの側鎖液晶のセグメント運動性と構造規則性
によるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は単量体IVMの偏光顕微鏡写真(拡大倍数800
x)であり、その内代表性のスメクチック液晶パターン
はその各方向等方相から25℃まで冷却した時に観察した
ものであり、 第2図は重合体IPをDSCにて加熱と冷却した走査図(2
0℃/分)であり、その内A)は第1次加熱走査曲線
で、B)は第1次冷却走査曲線で、C)は第1次加熱走
査曲線で、及びD)は56℃で24時間徐冷した後の第3次
加熱走査曲線であり、 第3図は重合体IVP代表性の偏光顕微鏡写真(拡大倍数
800x)であり、その内スメクチック液晶パターンは25
℃まで冷却した時に観察したものであり、 第4図は重合体VIIPをDSCにて加熱と冷却した走査図
(20℃/分)であり、その内A)は第2次加熱走査曲線
で、B)は冷却走査曲線であり、 第5図は重合体VP代表性の偏光顕微鏡写真(拡大倍数
800x)であり、その内スメクチックA focal-conic fa
n液晶パターンは100℃まで冷却した時に観察したもので
あり、 第6図は重合体IXPをDSCにて加熱と冷却した走査図(1
0℃/分)であり、その内第6図(A)は211℃で24時間
徐冷した液晶パターン図であり、第6図(B)は30℃で
10分間徐冷したスメクチック液晶パターン図であり、 第7図は重合体XPをDSCにて加熱と冷却した走査図
(10℃/分)であり、その内A)は第2次加熱走査曲線
で、B)は冷却走査曲線であり、 第8図は重合体XPの偏光顕微鏡写真であり、その内第
8図(A)は199.9℃で24時間徐冷したbatonnet SA液晶
パターン図(拡大倍数500x)であり、第8図(B)は1
19.2℃まで冷却したスメクチック液晶パターン図(拡大
倍数800x)である。 第9図は重合体XIPの偏光顕微鏡写真であり、その内
第9図(A)は重合体XIP(Mn=4500−5000のポリ
メチルシロキサンを使用)を144℃で24時間徐冷した後
のbatonnet SA液晶パターン図(拡大倍数500x)であ
り、第9図(B)は重合体XIP(Mn=2270のポリメ
チルシロキサンを使用)を各方向等方相から160.29まで
冷却した時のfocal-conic SA液晶パターン図(拡大倍数
800x)である。 第10図は重合体XIIPの偏光顕微鏡写真であり、その内
スメクチック液晶パターン図(拡大倍数500x)は30で2
4時間徐冷したものであり、 第11図は純液晶重合体(LCPSと略す)とLCPS-LiSO3CF3
錯体を標準化したDSC図で、その内A)は純LCPSで、そ
の他B),C),D),E),F)、とG)曲線はそれ
ぞれLiSO3CF3のエチレン単位に対する化学量比が1/2
0,1/10,1/6,1/4,1/2と1/1であるLCP
S-LiSO3CF3錯体を代表するものであり、 第12図は第11図の純LCPS偏光顕微鏡写真であり、その内
スメクチック液晶パターン図(拡大倍数500x)は各方
向等方相から82まで冷却した時観察したものであり、 第13図はLCPSとLiSO3CF3錯体の偏光顕微鏡写真(拡大倍
数500x)であり、その内第13図(A)はLiSO3CF3のエ
チレン単位に対する化学量比が1/6の写真であり、第
13図(B)はLiSO3CF3のエチレン単位に対する化学量比
が1/2の写真であり、第13図(C)はLiSO3CF3のエチ
レン単位に対する化学量比が1/1の写真であり、 第14図は液晶重合体、LiSO3CF3と異なる化学量錯体のX
線回析図で、その内A)は純LiSO3CF3で、H)は純LCPS
で、B),C),D),E),F)、とG)はそれぞれ
LiSO3CF3のエチレン単位に対する化学量比が1/2,1
/4,1/6,1/10、と1/20を代表するものであ
り、 第15図は異なるLiSO3CF3/オキシエチレン基比値のLiSO
3CF3-LCPS錯体の電導度に対する影響を示すグラフであ
り、 第16図は純液晶重合体とLCPS-LiSO3CF3錯体の電導度、l
og(σ)対1000/Tを示すグラフであり、そのうちLiSO
3CF3/オキシエチレン基比値が1/1の場合(●)で示
す(曲線A)、1/2の場合(○)で示す(曲線B)、
1/4の場合(■)で示す(曲線C)、1/6の場合
(□)で示す(曲線D)、1/10の場合(▲)で示す
(曲線E)、1/20の場合(Δ)で示す(曲線F)、純
LCPSの場合(◆)で示す(曲線)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01M 10/40 A (72)発明者 チェイン―シュ フス 台湾,フシンチュ,タ―フシュエ ロード 1001 ナショナル チアオ トゥン ユ ニバーシティ内 インスティテュート オ ブ アプライド ケミストリー (72)発明者 チャン―ユ フシュ 台湾,フシンチュ,クァン―フ ロード 101,ナショナル ツィン ファ ユニバ ーシティ内 デパートメント オブ ケミ カル エンジニアリング (72)発明者 デン―シャン チェン 台湾,フシンチュ,クァン―フ ロード 101,ナショナル ツィン ファ ユニバ ーシティ内 デパートメント オブ ケミ カル エンジニアリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属塩とオリゴオキシエチレンス
    ペーサを有する側鎖液晶ポリシロキサン重合体よりなる
    錯体を含むイオン型電導性側鎖液晶重合体電解質。
  2. 【請求項2】側鎖液晶ポリシロキサン重合体が下記化学
    式: (式中、MeはCH3であり、mは0〜5の整数であり、
    xは10%〜100%であり、yは0〜90%である) を有する重合体で、その重量平均分子量が1000−15000
    である請求項1に記載の重合体電解質。
  3. 【請求項3】側鎖液晶ポリシロキサン重合体が下記化学
    式: (式中、MeはCH3であり、mは0〜5の整数であり、
    xは10%〜100%であり、yは0〜90%である) を有する重合体で、その重量平均分子量が1000−15000
    である請求項1に記載の重合体電解質。
  4. 【請求項4】側鎖液晶ポリシロキサン重合体が下記化学
    式: (式中、MeはCH3であり、mは0〜5の整数であり、
    xは10%〜100%であり、yは0〜90%である) を有する重合体で、その重量平均分子量が1000−15000
    である請求項1に記載の重合体電解質。
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