JP3516769B2 - 高分子電解質及びそれを用いたアルカリ金属電池 - Google Patents

高分子電解質及びそれを用いたアルカリ金属電池

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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な高分子電解質及
びこれを用いたアルカリ金属電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルカリ金属は水素に比べて電位が卑で
あることから、電池に用いた場合、高電圧を得ることが
できる。中でも、リチウムを用いた場合には、最も高い
電圧を得ることができる。またリチウムは、アルカリ金
属の中でも最も小さな比重を有するため、質量あたりの
電気量が最も大きくなるという利点を有している。
【0003】このようにリチウム電池は、高いエネルギ
ー密度を有することから、近年のエレクトロニクス分野
の軽薄短小コードレス化指向に伴い、広い用途で数多く
用いられている。リチウムは水等と激しく反応する性質
を有するため、通常、これらのリチウム電池の電解質に
は、非プロトン系の有機溶媒に、過塩素酸リチウム、ト
リフルオロスルホン酸リチウム、LiBF4 、LiPF
6 、LiAsF6 等のリチウム塩を溶解したものが用い
られている。しかしながら、非プロトン系の有機溶媒は
一般に表面エネルギーが小さいため、液漏れの可能性が
あり、高い信頼性を確保することが困難であった。そこ
で、電解液を固体とすることが試みられている。
【0004】従来の高分子固体電解質としては、ポリエ
チレンオキサイドを主構造とするポリマーに過塩素酸リ
チウム等のリチウム塩を溶解させたものが知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の高分子固体電解質は、有機溶媒系の電解液と
同様に、カチオンとアニオンの両方が電解液中を移動す
る、いわゆるバイアイオニック型の電解質である。従っ
て、カチオンのみならず、電池反応に関与しないアニオ
ンも移動する。このようなアニオンの移動により、電解
質中でアニオンの偏析を生じ、このため分極が生じて電
流が流れなくなり、この結果電池として機能しなくなる
という問題を生じる。このような傾向は、溶媒系の電解
液に比べて、イオン移動度の小さな高分子固定電解質で
より一層顕著になる。
【0006】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解消し、イオン移動度が大きく、かつアニオンの輸率
が小さな高分子電解質を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記従来
の問題点を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、アニ
オンをポリマーに固定した形のある種の高分子電解質
が、高いイオン移動度を示し、アニオンの輸率が小さ
く、カチオンの輸率が極めて1に近いものであることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明は、一般式(I)で表され
る高分子電解質である。
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 及びR2 は、同一または異な
っていてもよく、炭素数20以下の鎖状もしくは環状の
アルキル基、炭素数20以下のアルケニル基、CH3
−(CH2 CH2 O)m −CH2 CH2 −(mは1〜2
1の数を示す。)、炭素数4以下の基で置換されること
のあるフェニル基、炭素数20以下のアリール基、フル
フリル基、またはテトラヒドロフルフリル基を示す。R
3 は、炭素数20以下のアルキレン、炭素数20以下の
フェニルジアルキレン及びフェニレン、炭素数20以下
のアルケニレン、−(CH2 CH2 O)n −CH2 CH
2 −(nは0〜20の数を示す。)、炭素数30以下の
アリーレン、炭素数30以下のアラルキレン、炭素数3
0以下のアルキレンジフェニレンを示す。X及びX´
は、同一または異なっていてもよく、OまたはSを示
す。Mは、Li、Na、及びKからなるグループより選
ばれる1種または2種以上のアルカリ金属を示す。pは
平均の繰り返し数を意味し、1〜1000の実数を示
す。) R1 及びR2 となり得る炭素数4以下の基で置換される
ことのあるフェニル基としては、メチルフェニル基、エ
チルフェニル基、イソプロピルフェニル基、t−ブチル
フェニル基等を挙げることができる。
【0011】本発明の一般式(I)に示される高分子電
解質は、MAlH4 (式中、Mは上記一般式(I)と同
じ)に、上記一般式(I)のR1 及びR2 に相当する成
分となるアルコール類、チオール類、フェノール類、及
びチオフェノール類から選ばれる1種もしくは2種以上
の化合物、並びに上記一般式(I)のR3 に相当する成
分となる2価のアルコール類及び/または2価のチオー
ル類とを反応させることにより製造することができる。
反応に用いられる量としては、一般に化学量論量に相当
する量が用いられる。
【0012】本発明の高分子電解質を合成する反応は、
好ましくは、冷却及び加熱の両浴槽を備えた水分1pp
m以下のアルゴン等の不活性ガス中で行われる。反応
は、脱水したTHF、ジエチルエーテル、ジメトキシエ
タン等のエーテル系溶媒中で行うのが好ましい。また冷
却下に開始し、逐次昇温して40〜120℃、好ましく
は60〜80℃の温度で1〜5時間加温して反応を完結
させる方法を採用することができる。
【0013】上記2価のアルコール類及び2価のチオー
ル類としては、オリゴエチレングリコール、1,2−エ
タンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2−メル
カプトエチルエーテル等の2価チオール類、ビスフェノ
ールA、ハイドロキノン、ベンゼンジチオール、ハイド
ロキノンのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールA
のエチレンオキシド付加物等を例示できる。
【0014】上記アルコール類、チオール類、フェノー
ル類、チオフェノール類としては、フルフリルアルコー
ル、テトラヒドロフルフリルアルコール、メチルフルフ
リルアルコール、メチルテトラヒドロフルフリルアルコ
ール、フェノール、クレゾール、メトキシフェノール、
フルフリルメルカプタン、テトラヒドロフルフリルメル
カプタン、メチルフルフリルメルカプタン、メチルテト
ラヒドロフルフリルメルカプタン、チオフェノール、メ
チルチオフェノール、メトキシチオフェノール、キシレ
ノール、エチルフェノール、イソプロピルフェノール、
t−ブチルフェノール、イソプロピルチオフェノール等
を例示できる。
【0015】通常、反応終了後の溶媒を含む状態のま
ま、得られた電解質溶液を極材上に塗布し乾燥させて電
解質膜を形成することができる。しかしながら、必要に
応じて、微調整あるいは再調整の目的で、非水系の溶媒
及び/または高分子に溶解させてもよく、また溶媒を除
去した後に、新たに他の基材と混合させてもよい。さら
には、何種類かの電解質を混合してイオン濃度を調整す
ることもできる。
【0016】本発明の高分子電解質は、上記一般式
(I)の高分子電解質に、非プロトン性溶媒及び/また
は非プロトン性高分子を添加してもよい。特に堅牢な固
体状の高分子電解質は、そのままアルカリ金属電池の電
解質として用いると、接合不良や割れ等の不良を生じる
おそれがあるので、膨潤剤及び/または可塑剤として非
プロトン性溶媒を添加して用いることができる。この場
合、非プロトン性溶媒としてはアルカリ金属と反応する
活性水素を有さないものが好ましい。また可塑剤として
非プロトン性高分子を添加することもできる。このよう
な非プロトン性高分子としても、アルカリ金属と反応す
る活性水素を有さないものが好ましい。このような膨潤
剤及び/または可塑剤の添加により、電池特性及び製膜
特性を改善することができる。
【0017】膨潤剤及び/または可塑剤として用いるこ
とのできる非プロトン性溶媒の具体例としては、エチレ
ンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメトキシ
エタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロ
フラン、γプロピオラクトン、ジメチルカーボネート、
ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ス
ルホラン、N−メチルピロリドン、N−シクロヘキシル
ピロリドン等を挙げることができる。
【0018】可塑剤として用いることのできる非プロト
ン性高分子としては、MEP−7(ホスファゼン系高分
子 大塚化学株式会社製)、ポリエチレンオキシドジメ
チルエーテル、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテ
ルのメタクリル酸エステルポリマーなどを広く用いるこ
とができる。
【0019】本発明の高分子電解質に、これらの膨潤剤
や可塑剤を添加する際、必要に応じて、膨潤剤や可塑剤
を脱水した後、単に添加するか、あるいは超音波分散等
の手段を用いて添加することができる。
【0020】本発明の高分子電解質は、優れた電池用材
料として用いることができる。従って本発明のアルカリ
金属電池は、アルカリ金属イオンを吸蔵または放出し得
る正極、本発明の高分子電解質、及びアルカリ金属イオ
ンを吸蔵または放出し得る負極から構成される。本発明
のアルカリ金属電池は、正極及び負極が本発明の高分子
電解質を介して接触し、かつ該電解質により電気的に分
離されている電池である。従って、例えば、通常のアル
カリ電池のように電極間での全体での酸化還元反応によ
り起電力を生じるものや、電池にエネルギーを加えると
その性質が変化するように配置された2つの電極を組み
合わせた電池とすることができる。
【0021】本発明の高分子電解質を電池用材料として
用いる場合、固体状であるもの、あるいは液体を含有す
るが非流動性である寒天状ゲル物、エラストマー、粘着
状物等のような実質的に固体状であるものが好ましい。
【0022】
【発明の作用効果】本発明の高分子電解質は高いイオン
移動度を示し、アニオンの輸率が小さく、かつカチオン
の輸率が極めて1に近いものである。従って、リチウム
電池などのアルカリ金属電池の電解質として用いた場
合、アニオンの偏析などを生じることがなく、優れた電
池特性を示す。また本発明の高分子電解質は、実質的に
固体状のものであるので、液漏れのおそれがなく、高い
信頼性を確保することができる。
【0023】
【実施例】実施例1 冷却・加熱用両浴槽を備えた、水分が1ppm以下に保
たれたアルゴンボックス中で、還流凝縮器、滴下ロー
ト、及び攪拌機の付いた200mlのガラス製反応容器
に、LiAlH4 が1M/lの濃度に希釈されたTHF
溶液50mlを仕込み、2,6−ジメチルフェノール1
2.22gと、テトラエチレングリコール9.71gを
80mlのTHFに溶解したものを、−5℃にて攪拌下
に滴下ロートにより反応容器中に滴下した。その後、1
時間かけて70℃まで昇温し、70℃でさらに3時間反
応させた。反応液の一部を採取し、THFを完全に除去
したところ、無色透明の堅牢な固体が得られた。
【0024】得られた生成物のIRスペクトルには、3
250cm-1に−OHの吸収がなく、またプロトンNM
Rにおいては2.25ppmのシングレットピークと、
3.8ppmのブロードなトリプレットピークが、強度
比およそ3:4で認められた。さらに原子吸光分析によ
れば、LiとAlの含有率が1.48%及び5.76%
であった。これらのことから得られた生成物は、ポリ
〔リチウムビス(2,6−ジメチルフェノキシ)テトラ
エチレングリコキシアルミナート〕であることが確認さ
れた。
【0025】この化合物を、加圧成形法でペレットに
し、電極を付けて交流伝導度(イオン伝導度)を測定し
たところ、1.0×10-6S/cmであった。また極性
反転によるフライングタイム法で求めたリチウムイオン
の輸率は0.98以上であった。さらに、リチウム電極
を用いた、直流1V印加による分極測定においても、電
流の経時減少がほとんどなく、ほとんど分極していない
ことが確認された。
【0026】次に、一般式(I)中のR3 の成分となる
化合物として、表1に示すような種々のオリゴエチレン
グリコールを用い、R1 及びR2 の成分となる化合物と
しては、上記と同様に2,6−ジメチルフェノールを用
いて、本発明の高分子電解質を上記実施例と同様にして
合成した。得られた高分子電解質のイオン伝導度及び外
観・性状を表1に示す。
【0027】なお、交流伝導度(イオン伝導度)は、H
P4192A(ヒューレットパッカード社製)を用い
て、振幅0.1V、測定範囲5〜13MHz、温度25
℃で測定した値である。
【0028】
【表1】
【0029】実施例2〜9 一般式(I)中のR1 及びR2 の成分となる化合物原料
RXHとして、表2に示すような化合物を用い、またR
3 の成分となる化合物として上記実施例1と同様にオリ
ゴエチレングリコール(nはポリオキシエチレンの繰り
返す数を示す)を用いて、上記実施例1と同様にして本
発明の高分子電解質を合成した。得られた高分子電解質
の外観・性状及びイオン伝導度を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】実施例2の化合物は、以下に示す構造式を
有している。なお、mは原料RXH中のEOの繰り返し
数である。
【0032】
【化3】
【0033】この実施例2の化合物(アルミナート錯
体)のIRスペクトルを図1に示す。図1において、E
GMはポリエチレングリコールモノメチルエーテル(M
w=350)のIRスペクトルを示している。
【0034】実施例10 実施例2の高分子電解質5gに、膨潤剤・可塑剤とし
て、脱水したN−シクロヘキシルピロリドン1gを添加
し、超音波分散1時間後、室温にて1夜、膨潤・可塑化
を行い、微黄色で柔軟性のある固体を得た。これをステ
ンレス電極に挟み、複素インピーダンス法による交流伝
導度を測定したところ、2×10-5S/cmのイオン伝
導度を示し、良好な固体電解質であることが確認され
た。
【0035】実施例11 実施例3で得られた電解質溶液10mlに、可塑剤とし
て、平均分子量25万のホスファゼン系高分子であるM
EP−7(大塚化学株式会社製)1gを添加し、金属電
極上に流延して、THFを除去し、高分子固体電解質膜
を得た。この上に電極を取り付け、複素インピーダンス
法による交流伝導度を測定したところ、1.5×10-5
S/cmのイオン導電度を示し、良好な固体電解質であ
ることが確認された。なお、本実施例で用いたMEP−
7は、ジクロロホスファゼン3量体を開環重合して得ら
れる線状のポリジクロロホスファゼンに、平均重合度が
7であるポリエチレングリコールモノメチルエーテルを
置換反応させて得られる粘性液状のポリマーである。
【0036】〔リチウム電池の作製〕上記実施例4の高
分子固体電解質を用いたリチウム電池を作製した。正極
は以下のようにして作製した。LiCoO2 粉末とアセ
チレンブラックを85:15(重量%)の割合となるよ
うに混合し、真空乾燥した後、これらLiCoO2 粉末
及びアセチレンブラックに対し、乾燥重量比で30%と
なるように本発明の高分子固体電解質溶液をドライボッ
クス中で混合した。THFを揮発させた後、EPDM
(エチレンプロピレンダイモノマー)を5重量%となる
ように添加して混練し、これをロールプレスでステンレ
ス箔上にシート状に貼り付けた。なお、ステンレス箔の
周囲にはポリオレフィン系樹脂からなる封止材を熱融着
している。以上のようにして得られた正極の上に、本発
明の高分子固体電解質溶液を塗布し、THFを揮発させ
て高分子固体電解質層を形成させる。
【0037】負極は以下のようにして形成した。負極活
物質となる炭素材料の黒鉛粉末(JPS:日本黒鉛社
製)と、本発明の高分子固体電解質とが70:30(重
量%)の割合となるように、本発明の高分子固体電解質
溶液と黒鉛粉末とを混合した。THFを揮発させた後、
EPDMを5重量%となるように添加して混練した。こ
れをロールプレスでステンレス箔にシート状に貼り付け
た。なお、ステンレス箔の周囲にはポリオレフィン系樹
脂からなる封止材を熱融着してある。このようにして形
成した負極の上に、本発明の高分子固体電解質溶液を塗
布し、THFを揮発させて、高分子固体電解質層を形成
させた。
【0038】以上のようにして形成した正極及び負極
は、それぞれ容量15mAhを確保できるように作製し
た。以上のようにして作製した正極及び負極を貼りあせ
て、全固体リチウム2次電池を作製した。図2は、この
ようにして得られた電池構造を示す断面図である。図2
に示すように、高分子固体電解質3を挟み正極合材1と
負極合材2とが対向して貼りあわされており、正極合材
1及び負極合材2の外側にはステンレス箔4がそれぞれ
設けられている。高分子固体電解質3、正極合材1及び
負極合材2の周囲において、ステンレス箔4の間には絶
縁封止材5が設けられている。
【0039】作製した全固体リチウム2次電池の充電・
放電サイクル特性を評価した。82μA/cm2 の電流
密度で4.2Vまで充電し、同じ電流密度で2.8Vま
で放電するサイクルを繰り返し、その時の充放電容量を
測定した。得られた充放電容量のサイクル特性を図3に
示す。図3に示されるように、通常の2倍の電流で充放
電しているにもかかわらず、優れた電池特性を示してい
る。
【0040】実施例4以外の実施例1〜3及び5〜11
の高分子電解質についても、実施例4の場合と同様にし
てリチウム2次電池を作製し、充電・放電サイクル特性
を評価した。その結果、いずれの場合も同様に優れた電
池特性を示した。
【0041】上記実施例では、リチウム電池を作製して
評価したが、本発明のアルカリ金属電池はリチウム電池
に限定されるものではなく、その他のアルカリ金属電池
にも適用され得るものである。また正極活物質及び負極
活物質は、いずれも上記実施例に限定されるものではな
い。
【0042】本発明の高分子電解質は、大気曝露による
加水分解もしくは異常時の熱分解の際に、安全な酸化ア
ルミニウムまたはアルミン酸塩と、原料のアルコール、
チオールまたはフェノール類、チオフェノール類となる
ものであり、毒物を生成するおそれがない。また、発火
・爆発を起こすこともない。従って、本発明の高分子電
解質を用いた電池は、極めて安全性に優れた電池であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高分子電解質の一例のIRスペクトル
を示す図。
【図2】本発明の実施例において作製したリチウム2次
電池の構造を示す断面図。
【図3】本発明の実施例において作製したリチウム2次
電池の充放電サイクル特性を示す図。
【符号の説明】
1…正極合材 2…負極合材 3…高分子固体電解質 4…ステンレス箔 5…絶縁封止材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀島 隆 徳島県徳島市川内町加賀須野463 大塚 化学株式会社 徳島研究所内 (56)参考文献 特開 昭48−40727(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 79/10 C08L 85/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されることを特徴とす
    る高分子電解質。 【化1】 (式中、R1 及びR2 は、同一または異なっていてもよ
    く、炭素数20以下の鎖状もしくは環状のアルキル基、
    炭素数20以下のアルケニル基、CH3 O−(CH2
    2 O)m −CH2 CH2 −(mは1〜21の数を示
    す。)、炭素数4以下の基で置換されることのあるフェ
    ニル基、炭素数20以下のアリール基、フルフリル基、
    またはテトラヒドロフルフリル基を示す。R3 は、炭素
    数20以下のアルキレン、炭素数20以下のフェニルジ
    アルキレン及びフェニレン、炭素数20以下のアルケニ
    レン、−(CH2 CH2 O)n −CH2 CH2 −(nは
    0〜20の数を示す。)、炭素数30以下のアリーレ
    ン、炭素数30以下のアラルキレン、炭素数30以下の
    アルキレンジフェニレンを示す。X及びX´は、同一ま
    たは異なっていてもよく、OまたはSを示す。Mは、L
    i、Na、及びKからなるグループより選ばれる1種ま
    たは2種以上のアルカリ金属を示す。pは平均の繰り返
    し数を意味し、1〜1000の実数を示す。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高分子電解質に非プロ
    トン性溶媒を添加したことを特徴とする高分子電解質。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の高分子電解質に非プロ
    トン性高分子を添加したことを特徴とする高分子電解
    質。
  4. 【請求項4】 アルカリ金属イオンを吸蔵または放出し
    得る正極、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高分子
    電解質、及びアルカリ金属イオンを吸蔵または放出し得
    る負極からなることを特徴とするアルカリ金属電池。
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